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メチルCpG結合蛋白4 (MBD4 )の転写抑制活性に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

メチルCpG結合蛋白4 (MBD4 )の転写抑制活性に関す

る研究

著者

近藤 恵美子

3382

発行年

2006

URL

http://hdl.handle.net/10097/23008

(2)

氏名(本籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与年月日

学位授与の条件

最終学歴

学位論文題目

こんどうえみこ

近藤恵美子(宮城県)

博士(医学)

医第3382号

平成18年3月1日

学位規則第4条第2項該当

昭和43年3月9日

宮城県衛生検査技師学校卒業

メチルCpG結合蛋白4(MBD4)の転写抑制活

性に関する研究

論文審査委員

(主査)

教授堀井明

教授小野哲也

教授安井明

一537一 一轟

(3)

論文内容要旨

DNAのメチル化,ヒストンの修飾をはじめとするエピジェネティックな変化は,遺伝子塩基 配列の変化を伴わずに選択的に遺伝子発現を調節し,さまざまな生命現象に寄与している。例え ば,最近では,メチルCpG(mCpG)配列を介したエピジェネティックなサイレンシングがゲ ノムインプリンティングやX染色体の不活性化,癌の発生,進展などに関与することが明らか となっている。 メチルCpG結合ドメイン(MBD)蛋白はゲノム中のmCpG配列を認識,結合し,ヒストン 修飾酵素,クロマチン再構築因子の複合体をリクルートすることによって遺伝子発現を抑制する。 現在知られているMBD蛋白にはMBD1,MBD2,MBD3,MBD4,MeCP2の5種類があり, MBD4を除く4種類は転写抑制に関与することが知られている。しかしながら,MBD4はC末 にチミングリコシラーゼ活性をもち,DNAミスマッチ修復(MMR)蛋白であるhMLH1と相 互作用することから,これまで主にDNA修復に関与する分子と考えられてきた。 今回の研究ではMBD4が他のMBD蛋白同様,mCpG配列を介して転写を抑制する活性があ ることをはじめて見出した。MBD4の転写抑制はHDAC阻害剤であるトリコスタチンA (TSA)で解除されることからHDAC依存性であり,また,MBD4の中央に位置し転写抑制活 性を示す3つの領域がコリプレッサーであるSin3AやHDAClと直接,結合することを示した。 さらにクロマチン免疫沈降(Ch工P)アッセイによりMBD4が多くの癌細胞で不活性化されてい

るρノ6,およびh尻H/遺伝子の高度メチル化プロモーター領域に特異的に結合していることを

明らかにした。これらの結果はMBD4が癌におけるエピジェネティックなサイレンシングに関 与する重要な構成分子の1つであることを示唆した。 1 { 一538一

(4)

審査結果の要旨

本研究は,メチルCpG結合タンパクMBD4の機能を解析したものである。これまで,MBD4 はもっぱらDNA修復に関与する分子と考えられてきたが,他のMBDタンパク同様,メチル CpG配列を介して転写を抑制する活性があることを見出し,報告したものである。 本研究では,MBD4の転写抑制活性がHDAC阻害剤であるトリコスタチンA(TSA)で解 除され,MBD4の転写抑制活性を示す3領域がSin3AやHDAC1と,直接,結合することを

示した。さらに,クロマチン免疫沈降(ChIP)法によりMBD4がρ/6,h帆Hノ両遺伝子のプ

ロモーター領域内の高度にメチル化された領域に特異的に結合することを明らかにした。これら

の結果はMBD4タンパクが癌におけるエピジェネティックなサイレンシングに関与する重要な 構成分子の1つであることを示唆した。 エピジェネティックな変化は遺伝子の発現調節を通じて広く生命活動に影響を及ぼすメカニズ ムである。インプリンティング,X染色体の不活性化,がんの発生,進展などで極めて重要な 役割を果たすことが判明し,近年,大きく注目されている。本研究では,これまで明らかになっ ていなかったMBD4タンパクの一側面を明らかにしたものである。 よって,本論文は博士(医学)の学位論文として合格と認める。 一539

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