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保健体育における「主体的・対話的・深い学び」の構想: 茨城大学機関リポジトリ

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(1)

お問合せ先

茨城大学学術企画部学術情報課(図書館)  情報支援係

http://www.lib.ibaraki.ac .jp/toiawas e/toiawas e.html

T itle

保健体育における「主体的・対話的・深い学び」の構想

A uthor(s )

稲葉, 敬之; 中田, ちひろ; 宮本, 欄子; 湯瀬, 英寿; 劉, 知遠;

日下, 裕弘

C itation

茨城大学教育学部紀要. 教育科学, 67: 233-255

Is s ue D ate

2018-01-30

UR L

http://hdl.handle.net/10109/13452

R ig hts

(2)

保健体育における「主体的・対話的・深い学び」の構想

稲葉敬之*・中田ちひろ*・宮本欄子*・湯瀬英寿*・劉知遠*・日下裕弘*

(2017 年 8 月 31 日受理)

Designs of

Subjective, Collaborative and Deep Learning

in Health and Physical Education

Takayuki Inaba*, Chihiro Nakata*, Ranko Miyamoto*, Hidetoshi Yuze*, Chien Ryu* and Yuko Kusaka*

(Accepted August 31, 2017)

はじめに

知識基盤社会の到来とともに,知識・情報を収集し,他者と対話・協働しつつ,新しいもの・こ とを創造していく深い学びが重要になった。こうした未来社会において子どもたちが身につけるべ

き資質・能力は「21世紀型能力」と呼ばれ,①言語・数量・情報スキル等の基礎力を基盤に,②

問題発見・解決・創造力,論理的・批判的思考等を駆使する思考力を中核に,③自立的活動能力・

人間関係形成能力・社会参画力・持続可能な未来への責任力等を伴った実践力によって実現される

生きる力とされている。こうしためまぐるしい変化の中,2016年12月,中央教育審議会は,「幼

稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善および必要な方策につ

いて」1)と題する答申を公表した。そこでは,これからのわが国の教育で育成を目指す資質・能力

として,①何を理解しているか,何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得),②理解して

いること・できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の

育成),③どのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか(学びを人生に生かそうとする「学

びに向かう力・人間性等」の涵養)の3つの柱で整理し,保健体育を含めた教科等の目標や内容に

ついてもこの3つの柱に基づいて再整理を図った。とりわけ,学びの成果としてこの3つの資質・

能力を身につけていくためには,「主体的・対話的で深い学び」という学びの過程を辿ることが重

要であるとされた。

本研究は,こうした変化の中で,学校体育は今どのように変わろうとしているのか,変わるべき なのかを検討すると共に,「主体的・対話的で深い学び」をめざす新しい保健体育教育のあり方を 探求することを目的としている。

       

(3)

研究の枠組み

<保健体育の本質>

保健体育の究極の目的は,アクティブライフ(活動的で豊かな生命・生活・人生)である。その

キーワードは,「身体運動」「楽しさ・おもしろさ」であろう。楽しくおもしろい運動を習慣化し,

健康な生活豊かなスポーツライフを実現することである。そのためには,授業を中心とする保健

体育教育においても内発的・主体的学び合いによる多様な身体運動体験が深められなければなら

ない。学習の過程において現象する様々なもの・こと・ひととの関わり「する」「見る」「支える」「知

る」といった多様な運動との関わり)を通じて,新しい保健体育の学びが創造されなければならない。

<保健体育の特性・独自性>

とりわけ,保健体育の「学び」の中核はワザの「動感」(動きの感じ・コツとカン)の体得である。

金子明友2)3)4)によれば,「技の要」としてのコツと「先読み」としてのカンは,互いに表裏の関

係を保ちながら,同時にはたらき,反転する。コツはカンによって支えられ,カンはコツによって

支えられなければ実現しない。コツとカンは支えつつ支えられ,反転を続ける。従ってコツとカン は同時に教えられなければ生成しない。

コツとカンの生成と発展は,次のような経過を辿る。

① 「始まりの受動性」:コツとカンは,意識下の深い層にある「なじみの地平」の受動的な「感 じ」「雰囲気」から始まる。それは,「全身の状態感」であったり,「気分」であったりする。天気 がいいときは自然と外に出て歩きたくなる。それは受動的に誘発される(アフォーダンス)。

② 「探索」:やってみたいと主体的な「探索」が始まる。あれこれやってみて,やがてある目的

をもつ様々な「動感」が生まれる。新しい合理的で望ましい動感を求めて自ら触手を出し,コツと カンの足音に気づき,手を伸ばす。目当てを求めて探りを入れ,新しい動感を予感する(「できそ うだ」)。

③ 「まぐれあたり」:偶然的にできた「まぐれ」の動感は,やがて練習を繰り返すことによって「能 動的,主体的なまぐれあたり」の動感に変化する。「できた」。もういちど,この「いい感じ」に向 かって,意欲的に,期待を持って反復練習し始める。

④ 「『形態・図式』の『形成・生成』と『洗練・修正』」:「まぐれあたり」の動感は,やがて, ひとつのしっかりとした「形態をもつ動感」(個性的な動感のかたち)に変化する。いつも同じよ うな「動感メロディー」が流れ,独自の「秩序ある行為パターン」が「図式」として生成される。 図式はやがて,「洗練・修正」され,そのワザ幅を拡大させる。融通の利くワザをめざして,自分 に打ち克ち,壁を乗り越え,発展する。

⑤ 「自在」:動感は最後に,ワザの再考の極地に至る。それは「どんな状況の変化に合っても,

自ら動くのに全く何の心身の拘束もなく,全く思うように動いて,全て理にかなっている」という 「自在」の境地である。そこでは,「わたし」という存在も意識されない(「空」「無」)。

また,瀧澤文雄5)によれば,身体運動を構成する身体要素において,身体的思考の論理言語

(4)

いわゆる「暗黙智」意識下の非言語的「身体コミュニケーション」が中心になる。(図1)

図1は,技能の習得における身体(体・心・頭)のはたらきを,生後の日常的な基本的動作や,

運動遊びを通じての様々な基礎的動作等を基盤とした,下位動作,基本動作,応用動作,チームワー ク,作戦・戦略等の身体運動の重層的な構造として示したものである。重層的な構造をもつ身体の 動作は,様々なかたちで錯綜しつつ,各層において個性的なコツとカンを生成する。 

考の論理 下位動作の錯綜による身体的思考

わゆる「暗黙智」や意識下の非言語的「身体コミュニケーション」が中心になる。(図1)

図1は,技能の習得における身体(体・心・頭)のはたらきを,生後の日常的な基本的動作や,

運動遊びを通じての様々な基礎的動作等を基盤とした,下位動作,基本動作,応用動作,チームワ

ーク,作戦・戦略等の身体運動の重層的な構造として示したものである。重層的な構造をもつ身体

の動作は,様々なかたちで錯綜しつつ各層において個性的なコツとカンを生成する。

言語 的

思考

○教師によるポイントの説明・指導・支援(アナロゴン)・言葉かけ・ほめる,等

○子どもたちによる話し合い,助言,観察,模倣,練習の工夫,作戦,戦略,等

身 体

思 考

チームワークⅠ

チームワークⅡ

チームワークⅢ

応用動作X

応用動作Y

コツとカンの中核

(いい感じ)

●時間的展望

基本動作A

基本動作B

基本動作C

基本動作'

下位動作

下位動作

下位動作

下位動作

下位動作

下位動作 ↑↑ ↑ ↑

○運動遊びを通じての様々な基礎的動作(様々な基礎的・個性的な身体運動能力)

○生後の日常的な基本的個性的動作(転がる,はう,立つ,歩く,走る,跳ぶ,等)

図1 ワザ(コツとカン)の習得における身体のはたらき

図1 ワザ(コツとカン)の習得における身体のはたらき

運動遊びを通じての様々な基礎的動作(様々な基礎的・個性的な身体運動能力)

(5)

<体育授業の本質>

体育授業の本質は,運動の「中心的な面白さ」(子どもたちの「わかった」「できた」「楽しい・

おもしろい」という学習過程や運動の成果)を実感することにある。体育授業は運動体験を媒体と して,自ら練習に取り組んだり,仲間と協力したりして,目標達成を目指す教科である。目標達成 に向け主体的に学習する過程にこそ,「わかった」「できた」「楽しい・おもしろい」が内在し,体

育授業の本質が存在している。従って,体育授業の生命線(中核的内容)は,この運蔵の「中心的

な楽しさ・面白さ」であるといっていい。その運動教材が子どもたちを魅了するのは,教材として

考案された運動構造のおもしろさであり,その体得過程である。できそうだ,やってみたい,わかっ

た,できた,・・・それが子どもたちの内発的・主体的学習意欲の源泉をなす。こうした過程とそ

こに必要とされる指導・支援の過程を中心的内実として,子どもたちの「生きる力」としての「体

力」「徳力」「知力」を総合的に育成するのが体育授業であり,体育授業の本質的な価値である。

<心と体を一体としてとらえるということ>

動感は,「体」「心」「頭」が一体となって感じられる現象である。すなわち,技能が「身につく」とは, ①身体的思考を通じて「体」でわかる(コツとカンをつかむ),②運動の楽しさ・おもしろさを「心」 で実感する(運動の享受感・達成感など),③言語的思考通じて技能の意味を「頭」で理解する(作

戦・練習の工夫など)の3 つが一体となって体得・感得・認得されることである。

このような状態のことを,M.チクセントミハイ(19  )6)は「フロー」と名付けた。心と体が

一体であるのは「フロー」のときだけである。体育の授業は,子どもたちが「フロー」の状態をと

らえることが肝要である。そのとき子どもたちは,我を忘れ,時を忘れて課題に夢中になり,没頭

してその運動に集中し,その子どもの主体的・能動的能力が完全燃焼している。作田啓一(1993)7)

は,この状態を「溶解体験」と名付けた。生命が高揚したこの溶解体験は,対象中心的な活動であ る。自己は対象の中に没入し,対象は自己の中に浸透する。自己と対象は一つの全体の中で融合し

ている。亀山佳明(2012)8)によれば,フローの状態のとき,ワザは自ずと深まる。自ずと高まる。

子どもたちは,新しいワザを主体的・協働的に創造してゆく。

<主体的・対話的・深い学び>

主体性とは,生命のエネルギーが内発的に動機づけられ,自らの努力で問題を解決していく不断

の自己決定能力である。アイデンティティ9)をもって生きることである。

しかし人間は,生涯を通じて,自己の中心化→脱中心化→再中心化の過程を経て他者を練り込み,

成長する。10)環境内のひと・もの・こととの能動的・関係的な関わりを通して,シェマによる対象

同化と対象の要求に根ざしたシェマの調節を繰り返し成長する。11)真の主体性は,様々な他者や

規範をしっかりと身体に内面化してはじめて育成される。12)学びとは,ひと・もの・こと・自己と出合いである。対話的学びとは,学びの共同体における自己と他者との聴き合い・受け止め合い・ 支え合い・学び合い・教え合い,すなわち「仲間との協働」のことである。13)

こうした学びの多次元性・多様性と継続的追求は,やがて「ジャンプのある学び」14)「深い学び」

を生成・創造する。生成とは,新しいもの・ことが生じて形態(かたち)を成すことである。創造

とは,自己の深い層から有用な引き出しを錯綜させ,新しいもの・ことを浮かび上がらせて知覚す

ることである。そのためには,身体的思考と言語的思考との協働が必要である。

(6)

保健体育における「主体的・対話的・深い学び」

1  保健教育における「主体的・対話的で深い学び」 <学校教育における保健教育>

学校教育法において義務教育で達成すべき目標は,「健康,安全で幸福な生活のために必要な習 慣を養うとともに,運動を通じて体力を養い,心身の調和的発達を図ること」であるとされてい

る15)。さらに,次期学習指導要領の「第1章 総則」では,「学校教育における体育・健康に関す

る指導を,児童の発達の段階を考慮して,学校の教育活動全体を通じて行うことにより,健康で安 全な生活と豊かなスポーツライフの実現を目指した教育の充実に努めること」という表記が新たに

加えられ,体育・健康に関する教育を重視している16)。「知・徳・体」をバランスよく育成し,「楽

しく明るい生活を営む態度を育てる」ことが目指される体育科は,「生きる力」を育成するうえで 大きな役割を担っていると考えられる。以下では,体育科の中でも「保健教育」に焦点をあて,保 健教育で育成を目指す資質・能力と,保健教育の現状を含めて,保健教育における「主体的・対話 的・深い学び」とはどのようなものであるのかについてまとめる。

<保健教育で育成すべき資質・能力>

1986年オタワ憲章において,WHOは「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,

改善することができるようにするプロセス」を「ヘルスプロモーション」として提唱した。さらに,

米国の全国健康教育基準(National Health Education Standards)では,学校健康教育の達成目標を,

健康教育を通じて健康リテラシーを育成することとしており,健康リテラシーとは,「基本的な健 康情報や健康サービスを知り,それを解釈・理解できる能力であり,また健康状態を高めるために そのような情報やサービスを活用できる能力」と定義している。そして,健康リテラシーを身に付 けることで,批判的に考え,問題解決をしたり,自己学習をしたり,他者と上手にコミュニケーショ

ンできるようになることが目指されている17)。近年では日本でも,健康科学・医療の進展や,患者

の自己決定権が重視されるようになったことを受けて,「ヘルスプロモーション」の理念に基づいた,

「健康リテラシー」を育成することが求められている18)

また,次期学習指導要領において,保健教育を学ぶ本質的な意義を「健康や安全の視点から情報 をとらえ,心身の健康の保持増進や回復,それを支える環境づくりを目指して,疾病のリスクを減 らしたり,生活の質を高めたりすること」と整理している。そして,これらを踏まえて,保健教育 で育成すべき資質・能力は⑴健康に関しての「知識・技能」,⑵健康課題を発見し解決するための「思 考力・判断力・表現力等」,⑶主体的に健康の保持増進に取り組む態度等の「学びに向かう力,人

間性等」と整理されている19)

<保健教育の現状>

日本学校保健会では,保健学習を行う上での課題を明らかにするために,児童生徒の保健学習

に対する意識や内容の定着状況などに関して全国調査を行っている。平成29年2月には,平成21

(7)

示された。その結果によると,児童生徒は保健の学習は「重要」であり,「私の今の生活に役立つ」 などの保健の「価値」や,保健に対する「期待」については肯定的であるが,保健の学習は「好き

だ」,「楽しい」といった「感情」に関する項目については否定的な回答が多いという結果であった。

また,質問項目別にみてみると,「心や体の不安や悩みを軽くしたり,解決したりするのに役立つか」,

「国民全体の健康づくりにつながると思うか」などの質問や,「考えたり,工夫したりできましたか」

といった質問に対しては,肯定的な回答が少ない。このことから,学んだ内容を自分自身の生活や, 社会で起こりうる身近な問題と関連付けて考えたり,説明をしたりするような活動が不足している のではないかと考える。

<中央教育審議会が求める「主体的・対話的で深い学び」>

これまでも知識・技能だけでなく,予想外の問題に遭遇したときに,そこに存在する問題を発見・ 解決する能力やコミュニケーション能力などの育成を目指した「主体的・協働的な学習過程(アク ティブ・ラーニング)」が重視されてきた。「アクティブ・ラーニング」とは,「教員と学生が意思 疎通を図りつつ,一緒になって切磋琢磨し,相互に刺激を与えながら知的に成長する場を創り,学

生が主体的に問題を発見し,解を見だしていく能動的学修」であるとされている20)。これらを受

けて,保健教育でも,グループでの話し合いなどが「アクティブ・ラーニング」として行われてき た傾向があるが,山地によると,それらは活動をすること自体が中心的な目的となり,「考える」

ことが不足しているのではないかとの意見もある21)。次期学習指導要領では,これまで使われて

きた「アクティブ・ラーニング」という言葉を使わずに,学習過程は「主体的・対話的・深い学び」 として表記し,「思考を活性化」することを求めている。

保健教育において,「主体的な学び」とは,「健康の大切さに気付き,健康課題の解決に向けて意 欲的に,かつ見通しをもって粘り強く取り組むこと,学習を振り返ることで学びの過程や成果を確 認する学習過程」である。「対話的な学び」とは,「児童生徒が対話を繰り返すことで,健康課題の 解決にむけて思考を深めていく過程であり,言語活動を通して,健康課題や健康情報を共有するこ と,健康課題の解決に向けて,多様な意見を出し合ったり,相談したりすること。」さらに,それ だけではなく,相手の立場を考えて情報を伝えあったり,話し合いを通して,仲間の学びや取り組 みのよさを認め,自己の健康の保持増進や回復に生かしたりすることなども「対話的な学び」の過 程として重要であるとされている。「深い学び」とは,「自他の健康課題に気付き,健康に関する 情報を収集・吟味・選択すること,習得した知識・技能を活用してよりよく健康課題を解決した り,実生活や実社会での適切な意志決定・行動選択につなげたりする学習過程」であるとされてい

る22)。言語活動を中心とすることはこれまでと変わらないが,知識・技能や情報を自分や周りの人々

それぞれに起こりうる健康課題につなげて考える内容を明記して求めるようになっている。  

<保健教育における「主体的・対話的で深い学び」>

以上のことを踏まえて考えると,保健教育において今後求められる「主体的・対話的で深い学び」 では,教師が一方的に知識や技能を教え,それらを「知っているか」といった習得状況を評価する ことにとどまらず,知っていることを使って思考・判断しているかを重視する必要がある。

(8)

心で,理解の不十分さを「ごまかす」ことが可能である。つまり,「分かったつもり」で学習が終わっ てしまう可能性がある。しかし,話す・書くなどの産出行動を中心とする「アウトプット」を取り 入れた授業では,理解していることのごまかしはきかず,試行錯誤しながらも,自分の言葉で話し たり,書いたりしなければならない。また,このような活動を通して「理解していたつもり」になっ ていたことに気付くことで,将来,その不足部分を埋めるようなインプットを得たときに,そのイ

ンプットを効果的に摂取する効果があるといわれている23)

また,こうしたアウトプットを中心とした授業として,グループでの話し合い活動や,話し合っ た内容を発表したりする活動がこれまでも行われてきている。しかし,そうしたグループ活動の課 題として,活動に参加しない児童生徒がいたとしても活動が進んでいってしまうことがあげられる。 そこで,授業内での活動としてはジグソー法が有効であると考える。ジグソー法は,一つの長い文 章をいくつかに区切って分担して勉強し,組み合わせる学習方法である。また,方法としては,グルー プのメンバー一人一人が話す時間を設定することで,特定のメンバーが場を独占することを防ぐこ

とができる24)。また,保健教育では,子どもたちの学習に対する動機づけとして,学習内容が子ど

もたちにとって身近な内容であることが重視されると考える。そうすることで,主体的な学習につ ながると考える。さらに,次期学習指導要領で求められている「主体的・対話的で深い学び」の観 点と,保健教育で求められている資質・能力を踏まえた授業が今後の保健教育において必要である

と考える。(図2)

    (宮本蘭子) 体育・保健体育におけるアクティブ・ラーニングのイメージ(保健)

見通しをもって粘り強く取り組み,自らの学習活動を振り返って次につなげる学びの過程の実現 ・健康に関心を持ち,健康課題の解決に向けて意欲的に取り組む。

・学習の見通しもつとともに,健康の大切さに気付き,健康課題の解決に向けて粘り強く取り組む。

他者との協働や外界との相互作用を通じて,自らの考えを広げる学びの過程 ・健康課題や健康情報を仲間と共有する。

・健康課題の解決に向けて,仲間と教え合ったり,相談し合ったりしながら多様な解決方法を考える。 ・健康に関する考えや提案を相手の立場を考えて伝え合う。

・健康に関する話し合いを通じて,仲間の学びや取り組みに対する良さを認め,自己の健康の保持増 進や回復に生かす。

習得・活用・探究という学習のプロセスの中で,問題発見・解決を念頭に置いた学びの過程の実現 ・健康に関する身近な生活やそれを取り巻く社会環境の状況から,健康課題に気づく。

・健康に関する情報を収集,批判的に吟味し,健康課題の解決に役立つ情報を選択する。 ・選択した健康情報や習得した知識や技能を活用して,健康課題の解決方法を考える。

・健康課題の解決方法を自他の生活と比較したり,関連付けたりし,意志決定・行動選択に役立てる。

(9)

2  小学校体育における「主体的・対話的で深い学び」 <目標達成のための手立て>

佐藤学(2012)25)によれば「将来にわたって学び続ける基礎教養を形成し,学びの主体としての

学習者を育てる必要に迫られており,創造的な思考や探求を行い,他者と協同するコミュニケーショ ン能力を育てることを要請される」とあり,これからの社会や自分の人生をよりよいものにするた めに,これまでの学びや経験を生かして,自分を取り巻く状況に主体的にかかわっていこうとする 子どもを育てる必要が高まっている。つまり,未来をつくる子どもに必要な力を育むための具体的 な手立てを練っていくことが求められている。

手立てとは目的を達成するための方法・手段のことであり,学校教育現場においては教育目標を

達成するための方法や手段のことと捉えられている。現在,新学習指導要領26)が公示され,体育

科の目標は「体育や保健の見方・考え方を働かせ,課題を見付け,その解決に向けた学習過程を通 して,心と体を一体として捉え,生涯にわたって心身の健康を保持増進し,豊かなスポーツライフ を実現するための資質・能力を次の通り育成することを目指す」とされている。現在の学習指導要 領に「課題を見付け,その解決に向けた学習過程」が加わっていることから,体育授業において子 どもたちが課題を見つけることや課題の解決を主体的に行っていくことができるように,教師は手 立てをうっていく必要がある。

課題とは「解決しなければならない問題」のことである。しかしながら,体育学習における課題 は一律のものとは限らない。学級によっても異なるものであるし,グループによって,また一人一 人にとっても同様のことが言える。課題が異なるからこそ,学習者同士の対話が不可欠となり,子 どもたちが話し合う場を求める時間がおとずれる。運動の技能や経験,感じ方が異なる子どもたち が,自分たちが解決しなければならない問題を決める時,そこには「合意形成」が図られている。 合意形成とは,「個々人の主張の論拠は,話し合い活動を通してその優先順位がつけられ,それ に対する合意や了解の話し合いが必要とされる。そのために生徒たちは自己と他者の主張の親和性

や食い違いを確認し,相互理解」を図る過程のことである27)

30人を超える子どもたちが一同に

活動する体育授業において,この合意形成の段階を踏むことが重要である。子どもたちみんなが学 習内容や方法,課題について合意した上で学習を展開していくことこそが,主体的・対話的な学び につながっていく。

<体育科における対話的な学び>

体育学習の中では,これまでも子どもたち同士による教え合い活動を実施してきている。そこに は子ども同士による言語活動が存在しており,その言語活動を通して子どもたちは運動技能を向上 させていくものである。「こうするんだよ」「クルッとまわって」など,子どもたちが一緒に動いた り,言葉で伝えたりすることが,時として教師の教授を超える場合がある。「言葉にならない身体的, 心的,感性的,感覚的,動感的なもの,言葉のむこうにあるもの」と石井が定義している「真の学

びの中身」14)が内在している場面と言える。

(10)

<「主体的」「対話的」「深い」学び>

体育授業における「主体的」な学びについては,子どもたちが運動の楽しさを味わうことが大切 になってくる。そのために,友達の動きや取り組み方を参考にしながら運動をする学習づくりが考 えられる。このような筋道をたどった子どもたちならば,小学校生活を終えた後も継続的に運動に かかわっていくことが期待できる。現在,運動へのかかわり方は,運動を「する」ことに加えて,

運動を「みる」「支える」ことも大切だと言われている28)。運動を「みる」力がはぐくまれていれば,

なぜその動きが成功しているのかが分かり,運動を観る楽しさも増していくからである。また,運 動を「支える」意識が高まっていれば,ボランティアスタッフとして大会などの運営にかかわり, 運動を介して豊かな人生を過ごしていくことができるようになるからである。そこで,体育授業で は,子どもたちがめあてに向かって運動に取り組んでいく「運動をする姿」,友達が運動している 様子から違いを見つけようとして「運動をみる姿」,友達の運動の補助や撮影,応援などをしてい る「運動を支える姿」を「自ら運動にかかわっていく」姿として目指していく。

運動ができるようになるとき,そこには子どもたち同士のかかわりが存在している。そこで,未

来を生きていくこれからの子どもたちに,「する」「みる」「支える」という運動がもつ3つの価値

を深められるようにしていきたい。そうすることで,運動が「できる」,「できない」だけにとらわ れることなく,体育の学習に自分なりに取り組み,楽しさを味わうことで生涯にわたって運動にか かわり続けていくことができると考える。このように,様々な運動に自らかかわっていく姿こそが, 目指す子どもの姿と言えるのではないか。

そのために,体育授業では次の3点に着目していく必要がある。

①運動の特性や魅力と子どもたちの考えをつないだ単元の構成

②様々な運動から子どもたちの思考を深める学習キーワードや場の設定 ③子どもたちの運動への意欲を高める場づくり

具体例としては,

①既習事項や経験を生かして,運動の特性や魅力を十分に感じながら競ったり,教え合ったりす ることができるように,他学年との系統性を考えて,取り入れていく運動や学習材を吟味する こと,運動が得意な子も苦手な子も一人一人が自分から運動にかかわっていくことができるよ うに,既存の運動やスポーツのルールを基に子どもたちに合ったものを考えていくこと, ②学習キーワードを基にして学習材に働きかけることで,個人やチームの動き方を追求していく

手がかりとなるようにしていくこと,自分やチームの動きがどうであったかを,学習キーワー ドを拠り所にして友達に働きかける場を設けることで,運動技能や感覚がより確かなものに なったり,新しい気付きが生まれたりするようにしていくこと,および,

③学習材や場に子どもたちが自ら働きかけていく状況をつくり出すことで,自分たちの力に合っ たルールを設定したり,練習方法を考え出したりできるようにすること,子どもの力で発表会 や大会の運営をしたりする機会を設定すること,いつでも運動に取り組めるように,体育の授 業で使用した道具や場を日常生活に取り込むこと,

等が考えられ,このような学習を行っていくことで,「対話的」な学びにつながっていくであろう。

ここからは,1年生体つくり運動を例にして考えてみたい。自己中心性の高いこの時期の子ども

(11)

①グループの1人が伏せているそのカードを選ぶ。

②カードにかかれているイラストの動きをグループの前で行う。 ③グループの友達はその動きからかかれているイラストを当てる。 ④当たったグループはその動きをしながら次の場所へ移動する。

⑤カードを選ぶ子どもは順番性にし,自分が考えた動きを誰もが真似してもらえるようにした。 学習を進めていくと,「カエルとウサギは跳び方がピョンとビュンだから違うんだよ」という声 が聞こえてきた。そこで,「ぴょんぴょん」や「にょろにょろ」などの擬音語もカードに書き加え, 動きのイメージが広がるようにした。イラストや擬音語があっても動きのイメージをまとめること ができない子もいたため,みんなで動きを確認する時間を設けた。子どもたちが赤ちゃんのイラス

トを見て考えたハイハイは3通りあり,同じカードでも多様な動きがあるという学びにつながって

いた。「跳ねる」という1つの動きもカエルとウサギなどのカードを用意したことで,子どもたち

なりに動きを大きくしたり,スピードに変化を付けたりしながら合意形成を図って活動することに つながったと考える。子どもたちの「振り返り」は以下のものである。

・こぴいたうんはみんなに動きを当ててもらって楽しかったです。 ・こぴいたうんで真似をしてすっごく楽しかったです。

・最後にMさんが僕の班の運び方をおもしろいと選んでくれて,気持ちよくなりました。

子どもたちの振り返りから,カードをめくって考えた動きを真似してもらったことは,とても楽 しかったことがうかがえる。また,「みこし」や「相撲」など数人で演じる必要性をもったカード

を入れたことで,友達と話し合う様子が多く見られるようになった。その効果として,以前は1人

で行っていた「トンネル」などもグループみんなで表し,くぐる動きを行うことができるようになっ

ていったのだと考える。第1学年体つくり運動における実践を通して,「主体的・対話的・深い学び」

につながっていくと考えられる姿は,次の点と言えるのではないだろうか。

〇できるようになった技や新たに考えた技など友達が運動する様子を「みる」場を意図的に仕組 むことで,友達の運動を主体的に自分の動きに取り入れたり,工夫したりする。

〇カードに書かれたイラストや言葉からイメージする動きを行う運動遊びにより,友達と対話し ながら運動に取り組み,自分だけでは思いつかない動き方を身につける。

以上のことから,「体つくり運動」において,楽しみながら,友達の運動する様子を見たり,支 えたりしながら自分の運動を変容させていくことこそが,「深い学び」と言えるのではないか。

1年生の子どもたちが,友達の動きに目を向けたり,友達に自分の動きを見てもらったりするこ

との喜びを感じられたことは大きな成果だったと考える。渡邊ら(2016)29)が「高校で陸上競技を

継続している者は,向上心が強く,陸上競技への好感度が高い傾向であった」と報告しているよう に,このまま体育授業に主体的にかかわり続け,体育が好きなままで成長していくことを願ってい る。今回のようにマットや鉄棒を体つくり運動に取り入れることは,意図した動きに充分触れる時 間を確保できたことから,カリキュラムマネジメントも重要であることがうかがえる。この点につ いても,今後検討していく必要がある。

<茨城大学附属小学校第 1 学年 3 組 体つくり運動の事例>

1)単 元 わくわく ふぞくっこらんど(体つくり運動)

2)目 標 ○多様な動きをつくる運動遊びを通して,友達と仲良くかかわりながら,

(12)

3)学習の構想について

1年生の子どもたちは,中休みなどに汗をかくほど元気に体を動かしている。入学したばかりと

いうこともあり,遊びの中心は学校にある雲梯や鉄棒などの遊具である。これらの遊具は,体のバ ランスをとる動きを身に付けることができるものであるが,体を支えきれず落下してケガをしてし まう子もいる現状がある。また,本校は様々な幼稚園や保育園から入学してきているため,子ども の運動経験に大きな開きがあることも考えられる。そこで,バランス,移動,操作にかかわる運動 遊びを単位時間内に織り交ぜることを通して,動きの基盤をつくっていきたいと考え,本単元を構 想した。

子どもたちはこれまでに「もんきいたうん」(鉄棒を使った運動遊び)や「にんじゃたうん」(マッ

トを使った運動遊び)を通して,ぶら下がったり回ったりする動きを体験してきた。バランスをと る動きができるようになった喜びから,子どもたちは「運動をもっとやりたい」という思いを抱い ている。この思いを学習の入り口として,「ふぞくっこらんど」をつくり,鉄棒やマットで先に学 習したバランスにかかわる動きに加えて,今後学習していく運動に結び付いていく移動や操作にか かわる動きを織り交ぜていく。そして,この「ふぞくっこらんど」を今後の授業の主教材と関連さ

せながら変更し積み重ねていくことで,1年生の子どもたちでも自分達で活動の場を準備したり,

工夫したりすることができるようにしていきたいと考えている。

そして,今回新しく加える運動として,「こぴいたうん」(体つくり運動)を取り入れ,移動や操

作にかかわる動きが身に付くようにしていく。こぴいたうんに進んできた4,5人のグループの1

人が地面に置かれているカードをめくり,ヘビと書かれていたらヘビの動きを考えて次のたうんま で移動していく。そして同じグループの友達は,その動きを真似しながら次の場所へと移動してい く。最初は簡単な動きを提案し,次第に動きを組み合わせたり,用具を操作する動きを取り入れた りしていく。自分と同じ動きをしてくれる友達がいることに喜びがわく子どもや,友達の考える動 きに興味がわく子どもたちの姿が期待できる。このような「わくわく」する学習活動を展開してい くことで,みんなで「ふぞくっこらんど」をつくりながら,自ら進んで運動に取り組んでいこうと する子どもの姿に迫っていきたい。

4)学習と評価の構想  6時間計画

5)本時の学習

<目 標> ○友達の考えた動きを真似したり,動きを組み合わせたりすることを楽しみら,        移動にかかわる動きを身につけることができる。

2) 目 標 ○ 多様な動きをつくる運動遊びを通して,友達と仲良くかかわりながら,

楽しんで運動に取り組むことができる。

3) 学習の構想について

1年生の子どもたちは,中休みなどに汗をかくほど元気に体を動かしている。入学したばかり

ということもあり,遊びの中心は学校にある雲梯や鉄棒などの遊具である。これらの遊具は,体

のバランスをとる動きを身に付けることができるものであるが,体を支えきれず落下してケガを

してしまう子もいる現状がある。また,本校は様々な幼稚園や保育園から入学してきているため,

子どもの運動経験に大きな開きがあることも考えられる。そこで,バランス,移動,操作にかか

わる運動遊びを単位時間内に織り交ぜることを通して,動きの基盤をつくっていきたいと考え,

本単元を構想した。

子どもたちはこれまでに「もんきいたうん」(鉄棒を使った運動遊び)や「にんじゃたうん」

(マットを使った運動遊び)を通して,ぶら下がったり回ったりする動きを体験してきた。バラ

ンスをとる動きができるようになった喜びから,子どもたちは「運動をもっとやりたい」という

思いを抱いている。この思いを学習の入り口として,「ふぞくっこらんど」をつくり,鉄棒やマッ

トで先に学習したバランスにかかわる動きに加えて,今後学習していく運動に結び付いていく移

動や操作にかかわる動きを織り交ぜていく。そして,この「ふぞくっこらんど」を今後の授業の

主教材と関連させながら変更し積み重ねていくことで,1年生の子どもたちでも自分達で活動の

場を準備したり,工夫したりすることができるようにしていきたいと考えている。

そして,今回新しく加える運動として,「こぴいたうん」(体つくり運動)を取り入れ,移動や

操作にかかわる動きが身に付くようにしていく。こぴいたうんに進んできた4,5人のグループ

の1人が地面に置かれているカードをめくり,ヘビと書かれていたらヘビの動きを考えて次のた

うんまで移動していく。そして同じグループの友達は,その動きを真似しながら次の場所へと移

動していく。最初は簡単な動きを提案し,次第に動きを組み合わせたり,用具を操作する動きを

取り入れたりしていく。自分と同じ動きをしてくれる友達がいることに喜びがわく子どもや,友

達の考える動きに興味がわく子どもたちの姿が期待できる。このような「わくわく」する学習活

動を展開していくことで,みんなで「ふぞくっこらんど」をつくりながら,自ら進んで運動に取

り組んでいこうとする子どもの姿に迫っていきたい。

4) 学習と評価の構想 6時間計画

学習の流れ

第1次 第2次

「もんきいたうん」と 「こぴいたうん」でわくわくする

「にんじゃたうん」をうごきをみつけよう④

くみあわせてみよう② 【評価 イ】 (本時は④-2)【評価イウ】

学びのエネルギー

楽しく体を動かしたい【評価 ア】

評価

【関】ア 運動に進んで取り組み,きまりを守って友達と仲よく運動しようとしている

【思】イ 体を動かす気持ちよさに気付き,友達のよい動きを見付ける

【運】ウ 自分の体や用具を操作しながら,移動や操作にかかわる動きをする

(13)

 <展 開>

(湯瀬英寿)

移動にかかわる動きを身につけることができる。

<展 開>

学習内容・活動 ※みとりと働きかけ(評価は )

① 準備体操を行い,本時のめあてを確かめる。 ※準備体操はお話体操を行い,動きのイメー

ジを広げて本時に入れるようにする。

※前時に行った活動に加えるカードを1枚だ

け取り上げ,新しいカードにも挑戦しよう

とする思いを高めていく。

どんなうごきがわくわくするかな

・動物のまねは分かりやすいよね

・今日は新しくカードが増えたみたいだよ

② グループでわくわくする動きを見付ける。

こぴいたうん

・動物の動きはおもしろいね

・こんな大きなゾウができるかな

・○○さんの動き方すごいな

※動きの速度や大きさが変わるよう

なカードを準備することで,発想

豊かに活動できるようにする。

にんじゃたうん

・おにぎりの形によって回り方が変わ

るよね

・スピードを変えてやってみようよ

③ 見付けた「わくわく」を発表し,本時の学習を

振り返る。

・自信がなかったけれど,友達に伝わったから嬉

しかったよ

・私が普段やらない動き方だったから,一緒に運

動して楽しかったよ

友達の動き方を手本にして移動している姿や

発言をみとっていく。 【評価 ウ】

※本時の活動で生まれた「わくわく」や自分

や友達のよかったところを伝えることで,

動き方の参考になるようにし,次時の活動

へつなげていく。

(湯瀬英寿)

※4,5人のグループを作っておき,そのグループで

各たうんを回るようにする。

※動きのアイディアがわいてこないときには,カード

を選び直してもよいことを伝え,活動が滞らないよ

うにする。

※友達が考えた動きを答えてから移動するというゲ

ーム性をもたせることで,グループで動きの一体感

を高められるようにする。

もんきいたうん

・前よりもぶら下がっていられたね

・新しいぶら下がり方が思いついたよ

※ぶら下がり方ができるようになってきたら,体を

振るように声をかけていく。

※イラストに加えて,オノマトペも提示することで,

子どもたちの発想を引き出していく。

(14)

3  中学校体育における「主体的・対話的で深い学び」 <学習指導要領改訂の方向性>

学習指導要領は,時代の変化や子どもたちの状況,社会の要請等を踏まえて,およそ10年ごと

に改訂している。幼稚園は平成30年度から,小学校は32年度から,中学校は33年度から,新た

な学習指導要領等に基づき全面実施される予定である。また,高等学校は来年度に改訂を行い,34

年度から年次進行で実施される予定である。

今回の改訂では,社会の変化が加速度を増す中で,これから学んでいく子どもたちが大人になる

2030年頃の社会の在り方を見据えながら,どのように知・徳・体にわたる「生きる力」を育むの

かを重要視している。

一方的に知識を得るだけでなく,「主体的・対話的で深い学び」いわゆるアクティブ・ラーニン グの視点からの授業改善をさらに充実させ,子どもたちがこれからの時代に求められる資質・能力 を身に付け,生涯にわたって能動的に学び続けることを目指すのである。

討論など課題に対して意見を出し合い,解決方法を探る授業をはじめ,国語では授業で学んだ語 彙を表現に生かしたり,数学で学んだ数式や社会で学んだ情報を,問題を解く為だけでなく,身近 な場面に結び付けたりと,授業で学んだことをいかに実生活に結び付け,活かしていける力を養う かを課題としている。

学習指導要領改定の方向性(案)に新しい時代に必要になる資質・能力の育成の3つの観点は次

のように記載されている。

◦ 学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性の育成 ◦ 生きて働く知識・技能の習得

◦ 未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成

それらをどのようにはぐくんでいくか,どのように学ぶかという思索の中で「主体的・対話的で 深い学び」という言葉が登場する。これまでは「アクティブラーニング」という言葉でそれらは表

現されていたが,型にはまったこの表言を避け,「主体的・対話的で深い学び」という創造的視点か

らの学習過程の改善がめざされた。生きて働く知識・技能の習得など,新しい時代に求められる資 質・能力を育成するために知識の力を削減せず,質の高い理解を図るための学習課程の質的改善が 求められている。その中で「深い学び」,「対話的な学び」,「主体的な学び」が重要視されなければ ならない。それらを整理すると以下のようになる。

【主体的な学び】学ぶことに関心を持ち,自己のキャリア形成の方向性と関連づけながら,見通し をもって粘り強く取組み,自らの学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」が表現で きるか

【対話的な学び】子ども同士の協働,教員や地域の人との対話,先哲の考え方を手掛かりに考える こと等を通じ,自らの考えを広げ深める「対話的な学び」が実現できているか。

【深い学び】習得・活用・探求の見通しの中で,教科等の特質に応じて育まれる見方・考え方を働 かせて思考・表現し,学習内容の深い理解や資質・能力の育成,学習への動機付け等につなげる

「深い学び」が表現できているか。30)

(15)

<茨城県保健体育推進学校発表会における「体ほぐしの運動・体力を高める運動」の受業事例>31)

〇中学2年生対象

〇単元名 体つくり運動(体ほぐしの運動・体力を高める運動)

〇観察した授業(6/7時間)

〇本時の目標

 仲間の体を支えたり押したりして助け合うことや,仲間に助言しようとするなど,仲間の学習 を援助しようとしている。

〇準備物

学習カード,CD,CDラジカセ,掲示資料,ボール,フラフープ,短縄,長縄,タオル,マッ

ト,カラーコーン,ゴム,バランスボード,ミニハードル 〇授業の概要

二人組になって,様々な運動を行う。異なるねらいの運動をローテーションするようにペアで

回る。(体の柔らかさ,力強い動き,巧みな動き)30秒間同じ種目をやり続ける。曲が流れて始

めと終わりには合図が鳴るようになっている。合図がなると場所を移動し,始めの合図がなるま でその場で足踏みをする。音楽を流すことで仲間と協力して積極的に取り組めるような雰囲気を 作っている。体育館の各所に様々な用具が用意されていてかなりの種類の運動をすることができ

る。合計10分間の運動が行われ,そのあと自分の心拍数を図る。あらかじめ目標心拍数を設定

しておいたものと比較する。そして実践した運動を見直し修正案を話し合い,そこからもう一度

10分間運動に取り組む時間である。それが終了すると本時の学習を振り返り,反省や感じたこ

とを発表する。そして最後は後片付けまで行うのである。 〇指導の手立て

・2人で行う運動では,役割を果たしたり仲間を援助したりするこが重要であることを確認する。

・運動している様子をお互いに観察することが,仲間に助言をするために重要になることを説明 する。

・仲間と協力する場面で一緒に実践して感じたことを引き出すように発問を工夫する。 〇運動の種類

【体の柔らかさを高めるための運動】

・ミラーストレッチ・ボール転がし・ボール渡し・棒抜け・股抜け 【力強い動きを高めるための運動】

・腕立てじゃんけん・エスカレーター・地蔵おこし・つっぱり棒 【巧みな動きを高めるための運動】

・ボールジャグリング・馬跳びボールキャッチ・バランス綱渡り・つま先合わせ立ち 【動きを持続する能力を高めるための運動】

・短なわ個人跳び・ペアなわとび・長なわとび・おにごっこ

<結果と考察>

本時の目標は運動への関心・意欲・態度の向上であった。この授業は授業の準備がかなり綿密に

(16)

とや,流す音楽でははじめと終わりにピンポンと3回ほどなり,心拍数を測るときも合図がなるよ うにわかりやすく編集されていた。周りとの動きに遅れる生徒は見受けられなかった。ミニハード ルを用いて運動するところではほかのペアと種目がかぶってしまうこともあったが,そこはペアが 合併して一緒にミニハードルを跳んでいた。誰かが失敗してはミニハードルを倒してしまっても近 くにいる生徒がすぐに立て直すといったような動きが見られた。またそこでは腕振りと姿勢を意識 するように授業者は声をかけていた。その成果もあって動きは改善されていた。どの種目もペアで 動くことによって責任感が生まれていたのか運動を疎かにするような動きは見られなかった。授業

者は音楽を流した後は自由に動き回り生徒に声かけをする姿が見受けられた。全7時間中6時間

目の授業であったためか,準備から片づけまでスムーズに授業が展開されていているように感じた。 この授業は主体的に・対話的に深い学びにつながる要素が多くあったと考えられる。授業の流れ

からいうと,導入時の体ほぐしの運動は運動しながら生徒同士で話し合う様子がみられ,逃げるの

に必死になって本気で走っていた。2人組で行う運動に入るとペアで動いている中でみられたのは

2列あるハードルに見立てたカラーコーンを「せーの」といいながら同時に跳んでいた女子の生徒 のペアである。特にそのような指示はされていなかったが二人が同じタイミングでハードルを跳び

終えると自然と笑みがこぼれていた。2人で運動を一緒に行うことで運動を楽しく行えたのではな

いであろうか。フラフープを回す場所ではただ回すのでは飽き足らず,足でうまく回している生徒 がいてそれをみた他の生徒がその動きに挑戦していた。これも生徒が主体となって自ら挑戦してい

る姿といえよう。できる生徒にコツを聞きながらやっていたが,30秒という時間ではできるよう

にはならなかった。ボールキャッチの運動では自分で投げ高さによって難易度が変わってくるので できる生徒はとことん低めに投げて前転のスピードを上げていた。自分で挑戦するような姿勢が見 られる教材だと考えられる。

平川は,楽しく,意欲的に取り組める体つくり運動の要素を次の4点でまとめている。32)

・運動そのもの,動きが楽しい,

・できて嬉しい,伸びて嬉しい,

・競争が楽しい,

・仲間と運動することが楽しい。

本授業はこの要素が多く含まれた授業になるように構成された種目内容であったとことから生徒

が意欲的に取り組む授業となり,言い換えると,主体的な学びに直結していたと考えられる。特に,

仲間と運動するということに縁が薄い個人の運動がメインの種目だったが,ペアで行うことで学校

体育の中でももっとも価値ある仲間と運動する楽しさをうまく組み込めていると考えられる。

10分という時間は動き続けるには長いと考えたが比較的全体を通して集中して行っていた。集

中して運動しないとわからない深い学びがあったのではないか。また10分間の運動は生徒たちに

とっては遊びの感覚でできるものが多かったために,遊びの本質である「夢中」や「面白さ」を生

徒たち自身が感じていたのではないかとも考えられる。33)心拍数を測ることで達成感も数字となっ

て現れるといえるのではないだろうか。これを習慣化することは用具の準備もあって不可能に近い

が,下位教材を用いたことで他の運動につながるものと考えられる。

(17)

4  中学校保健体育における次期学習指導要領に向けた改善

平成29年3月に新学習指導要領が公示され,学校教育は変革の時期へと差し掛かっている。文

部科学省34)は新学習指導要領改訂のポイントを公示しており,今回の改訂の基本的な考え方は,「①

教育基本法,学校教育法などを踏まえ,これまでの我が国の学校教育の実践や蓄積を活かし,子供 たちが未来社会を切り拓くための資質・能力を一層確実に育成。その際,子供たちに求められる資 質・能力とは何かを社会と共有し,連携する「社会に開かれた教育課程」を重視。②知識及び技能 の習得と思考力,判断力,表現力等の育成のバランスを重視する現行学習指導要領の枠組みや教育 内容を維持した上で,知識の理解の質をさらに高め,確かな学力を育成。③先行する特別教科化な ど道徳教育の充実や体験活動の重視,体育・健康に関する指導の充実により,豊かな心や健やかな 体を育成。」と記述されており,現行の学習指導要領を維持しつつ,質を高め,子供たちが将来社 会を切り開いていく人間へと成長していくために必要な資質能力等を育成していくことを重視して いる。

さらに今回の改訂では,今日教育現場で盛んに使われている「アクティブラーニング」という言 葉は一切使用せず,「主体的・対話的で深い学び」という言葉で統一して表現し明記されている。 この「主体的・対話的で深い学び」において文部科学省は改訂のポイントとして,(「何ができるよ うになるか」を明確化し,知・徳・体にわたる「生きる力」を子供たちに育むため,「何のために 学ぶのか」という学習の意義を共有しながら,授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出し ていけるよう,全ての教科等を,「①知識及び技能,②思考力,判断力,表現力等,③学びに向か

う力,人間性等の3つの柱で再整理」と記述しており,知識の理解の質を高め資質能力を「主体的・

対話的で深い学び」で育むとしている。学校教員は,文部科学省が公示する学習指導要領を理解し,

学習指導要領に沿うような授業等を展開していかなければならない。髙橋ら(2010)35)は,「子ど

もの豊かな成長には,日常的に子どもの教育に関わっている教師の資質や能力が大きく関係してい る。教職に対する使命感や誇り,子どもに対する愛情や責任感といった『教職に対する強い情熱』や, 豊かな人間性,常識と教養,礼儀作法はじめとした対人関係能力,コミュニケーション能力といっ た『総合的な人間力』は,教師を支える重要な資質能力にほかならない。一方で,『教師は授業で 勝負する』といわれるように,『体育科教育の専門家としての確かな力量』が体育科教師には求め られている。」と述べている。新たに公示された学習指導要領を教員が理解し,目指すべき子供た ちの資質能力を育成するために,体育では何をしていかなければならないか考えていく必要性があ る。そのために,体育の意義や楽しさ・面白さとは何か,今一度整理し,そのうえで主体的・対話 的で深い学びを実現する体育における教師の役割を考察していく。

 

<体育教育の本質>

体育は他教科とは異なり教室等での座学ではない。グループ活動を中心にスポーツなどの運動に

より体を動かしながら子どもたち相互が関わり合う場面が多くある。細江(1999)36)は「これから

(18)

大切さを身体で感じるところに重要な意味があるのではなかろうか。」と著している。体育は「心 と体を一体としてとらえる」という文言が示しているように,自身の心と体のふれあい,他者との 心と体のふれあいを実感することにより,豊かな人間性や人間関係形成能力といった資質能力を育 むことができる教科である。

このような子どもたち同士の学び合いを充実させていくためには,教師の働きかけなど様々な要 因が必要であるが,まず一番押さえなければならない要因は「体育そのものの楽しさ」であると考

える。藤井(2011)37)によると「楽しい体育は『運動集団論から運動目的論,教育から学習へ,外

発的動機付けから内発的動機付け』への転換を提唱する一つの体育論として全国体育学習研究会

よって提唱された。この『楽しい体育』論は1977(昭和52)年以降の学習指導要領で中核に位置

づけられ,現在の学習指導要領にも色濃く反映している。現行の学習指導要領においても『楽しさ』

は前面に押し出され,その中核をなしている。2008(平成20)年8月に発行された小学校学習指

導要領解説,体育編では『生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の基礎を培う観点を重視し,各 種の運動の楽しさや喜びを味わうことができるようにするとともに,児童の発達の段階を踏まえ指 導内容の明確化を図ること。』という点が,今回の指導要領改訂の要点の一つとしてあげられてい る。つまり,生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育成するためには,運動の『楽しさ』や『喜 び』を子どもたちが体験することが必要不可欠だと読み取ることができる。また,各学年の目標及 び内容では『体つくり運動』『器械・器具運動』『陸上運動』『水泳』『ボール運動』『表現運動』の すべての項目において,表現に若干の違いはあるものの『体を動かす楽しさや心地よさを味わう』 『運動を楽しく行い,その動きができるようにする』『運動の楽しさや喜びに触れる』といった目標

が各内容の冒頭に掲げられ,『楽しさ』を子どもが経験することを前面に押し出した目標となって いる。」と述べている。

友添ら(2008)38)は,学習指導要領についての討論会において,「これまでの体育は,学習者の

能力や興味・関心に応じた課題を選択・設定することが重視されてきたが,運動の基礎・基本が習 得されていない場合には,低次元の課題解決に陥る可能性がある。」と指摘しつつも,それをふま えた上で「これからは基礎・基本を培って,その上で自主的・自発的な学習を展開しもっと楽しい 体育を実現してほしい。」と述べており,このことからも,「楽しさ」は体育の重要な一要素である ことが考えられる。

新学習指導要領になっても,しっかりと体育における「楽しさ」を押さえたうえで,授業づくり

をおこない,主体的・対話的で深い学びを実践していく必要がある。西川(2014)39)は体育におい

(19)

話的で深い学びが形成されていくと考える。

また,そもそも体育において楽しさを子供たちに体験させるためには,楽しい体育授業を設計し

なければならない。髙橋らは,「良い体育授業を実現するためには,『基礎的条件』と『内容的条件』

の二重の構造によって成り立っている。」と述べており,さらに,「『授業の基礎的条件とは,授業 の目標や内容,方法についての考え方や形式にほとんど関係なく,すべての授業に常に要求される 条件である。その授業の適否は授業中の学習者行動から観察できる。良い体育授業は端的にいって,

『学習の勢い』があり,『学習の雰囲気』がよい。『学習の勢い』とは,『授業中のマネジメント』『学

習の規律』といった条件が整っていて,一授業時間中の学習量や学習密度が高いということである。 『学習の雰囲気』とは,子供たちが情意的に開放されていて,仲間との肯定的な人間関係に支えら

れているということである。『授業の内容的条件』とは,この『基礎的条件』のベースの上に機能 する。どのような目標や学習内容が設定されたのか,どのような教材や教具が工夫されたのか,ど のような学習過程や学習形態が適用されたのか,さらに,どのような説明,演示,発問,指導言葉 が適用されたのかといった指導方略の適否が問題になる。このような授業の内容的条件は,とくに 技能や知識に関わった陶冶目標の実現に強く関係する。』と述べており,楽しい体育授業を作り上 げていくためには,このような知識を授業者である教員が毎日の授業を通して考え,反省し,次の 授業に生かしていくことが必要不可欠であると考える。

運動やスポーツは心身の健康を保持増進していくために効果的なものであり,児童生徒たちの豊 かなスポーツライフを実現していくために重要な役割を担っている。運動やスポーツの楽しさを実 感するために,主体的・対話的で深い学びを体育で実現していかなければならないと考える。体育 は教室での座学とは異なる特性をもった教科であり,体育科教育には,他教科には見られない子ど もたちが育つ独自の場面や要素をたくさん備えている。保健体育における主体的・対話的で深い学 びを実現するために,子供たちが体育における「楽しさ」を実感し,夢中になれる教材やそれを促 す教師の関わり方を追求していかなければならない。

さらに髙橋は,「よい体育授業のもっとも重要な条件は,優れた教材が豊かに準備されているか どうかということである。とくに,体育の運動学習に関わって教科書がないため,教師は素材であ る運動種目をそのまま教材として提供し,練習とゲームを繰り返す授業が少なくない。素材として の運動(スポーツ)をそのまま学習させるわけにはいかず,子供の能力に応じて楽しむことができ, また,技能や先述の能力が高まっていくように,素材に修正を加えたり,それらの下位になる教材(タ スクゲームなどの下位になるゲーム教材やスモールステップの練習教材など)が提供されなければ ならない。このような教材が子供たちの発案や工夫によって生み出されるとは思われない。」と述 べている。先行研究からも小学校段階において子供たちの技能や学習意欲を引き出す教材の工夫や 開発を行っている研究は多くみられるが,中学校段階,高校段階においては小学校に比べると少な く,素材としての運動やスポーツをそのまま教材として学習させている教員が多いのではないかと 考える。現在子供たちの問題として,運動やスポーツの二極化,体力の低下が叫ばれており,それ の問題を改善していくためには,小学校段階に限らず,各年代の学校教育全体で教材の開発や工夫 に取り組んでいかなければならないと考える。

参照

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