第7 回 NIRA政策フォーラム
「裁判外紛争解決(A D R )の現状と展望」
― 英 国 F O S (金融オンブズマン)に 学 ぶ ―
2 0 0 6 年3 月1 3 日
議事録 完全版
(3 月1 2 日の講演および質疑内容増補版)
総 合 研 究 開 発 機 構
◆ 主 催 ◆
総合研究開発機構(NIR A)
◆ 共 催 ◆
特定非営利活動法人 日本メディエーションセンター(JMC)
◆ 後 援 ◆
日本司法書士会連合会、東京司法書士会、神奈川司法書士会
第7 回N I R A 政策フ ォ ーラ ム
「裁判外紛争解決(ADR)の現状と展望」
−英国FOS(金融オンブズマン)に学ぶ−
日 時 :平成18年3月13日<月> 14:00−18:30 会 場 :司法書士会館 日司連ホール
フォーラムの模様と資料は以下のHP参照:
http://www.nira.go.jp/newsj/seisakuf/07/seisakuf07.html
14:00-14:10 開会のごあいさつ 江崎 芳雄
総合研究開発機構 理事
P.003
14:10-14:35 基調講演
「ADRをめぐる現状と課題」
山本和彦
一橋大学大学院 法学研究科 教授
P.005
14:35-14:55 概括的説明
「横断的金融ADRの必要性」
犬飼重仁
総合研究開発機構 主席研究員
P.014
14:55-16:15 講演(3月12日質疑内容増補版)
「 英 国 FOS ( Financial Ombudsman Service)の 現 状
と課題」
David Thomas
(Corporate director and Principal ombudsman) Walter Merricks
(Chief ombudsman)
P.023
16:15-16:45 講演
「新 たなADR体 制 における人 材 育成モデル案の提言」
田中 圭子
日本メディエーションセンター 代表理 事
P.103
17:00-18:10 パネルディスカッション
「英国FOSに学ぶ日本のADRの 展望と可能性」
Q&A
David Thomas ・Walter Merricks 山本和彦・田中圭子・犬飼重仁
P.121
P.130
18:10-18:20 閉会のごあいさつ 中村邦夫
日本司法書士会連合会 会長
P.136
フォーラム講師プロフィール紹介 P.138
○ 犬 飼 皆さんこんにちは。本日は、お 忙しいところお集まりいただきまして、 まことにありがとうございます。 私は、NIRAの主席研究員の犬飼と申します。 どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、少し長丁場で6時30分頃までの予定 ということで長くて申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
きょうの予定は、お手元にございますように、NIRA理事の江崎からごあいさつ をさせていただいて、その後、一橋大 学の山本先生に基調講演をいただきます。 次に、私が「横断的金融ADRの必要性」ということで短くお話をさせていただき、 その後、英国FOSからフィナンシャルオンブズマンと言いますが、非常に重要な ポストのオンブズマンのお二方が既に いらっしゃっておりまして、実はきのう、 私どもで半日かけていろいろ意見交換 をいたしましたが、そのトップオンブズマ ンのお二方のご講演を日本で初めてい ただきます。そして、そのあと、「新たな ADR体制における人材育成モデル」という題で日本メディエーションセンター代 表理事の田中圭子さんにお話をいただきます。
休憩を挟みまして、ロンドンから来 ていただいたお二方と、本日お話をいただ く山本先生、田中さん、私でパネルデ ィスカッションをいたします。パネルディ スカッションには、きょうはADRに関係のある方々がたくさん来ておられますの で、壇上だけではなくて、 途中から皆様のお話を一緒にお聞きするような感じで、 皆様と一緒に日本におけるADR、特に金融ADRのあり方を考え、議論をするとい う感じで進めていきたいと思っております。
長い時間拘束して恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
それでは、NIRAの理事であります江崎芳雄より開会のごあいさつをさせていた だきます。
開会のごあいさつ
○ 江崎 ご紹介にあずかりましたNIRA総合研究開発機構理事の江崎と申します。 本日は、皆様お忙しいところお運びいただきましてありがとうございます。 本フォーラムでございますが、NIRAの政策フォーラムとして今年度に入りまし て続けております。法律専門家、それ から各方面の専門家、政策担当者、その他 もろもろの方にご参加をいただきまし て、その時々の政策テーマにつきまして自 由闊達に意見を交換をしていただくと、そういう場をNIRAとしてご提供するとい うことで実施しているものでございます。
今回は7回目ということでございます。
きょうの7回目のフォーラムにつき ましては、日本メディエーションセンター にご共催をいただいております。また 、日本司法書士会連合会並びに東京司法書 士連合会、さらには神奈川 県司法書士連合会からはご後援をいただいております。 各機関の皆様のご支援に対しまして、厚くお礼を申し上げます。
本日のテーマでございますが、「裁判外紛争解決(ADR)の現状と課題 −イ ギリスのFOS(金融オンブズマン)に学ぶ−」と題しまして、関係方面の方々に ご参加をいただきまして、ご議論をいただくということでございます。
特に小泉政権になりましてから大変なスピードで構造改革が進んでいるわけです。 そうした中で、個人に自己責任が求められ、個人が判断をして自分で自分のことは 決めるという機会が非常に多くなっていますが、片や個々の個人にとってみますと、 情報の格差もございますし、製品に関するもろもろの知識、交渉力の格差、さらに は一部悪質な勧誘行為といったものもございます。
こうした中で、個人の苦 情、さまざまな消費者被害が増えているのが現状です。 では、そういったものを処理するものとして何があるのかといえば、手近なもの としましては国民生活センターを始め、県のさまざまな消費者センターがございま すが、そこではなかなか機能も限られております。片や、本格的に紛争処理をする ということになりますと司法制度ということになりますが、こちらは言うまでもご ざいませんが、お金にしろ、時間にしろ、大変なコストを要するということで、な かなか消費者問題に対して解決を促進できるようなうまい受け皿がないというのが 現状です。
個人に自己責任を求めるということ ですと、その環境整備としてセーフティー ネットがあるということが当然のこと ですし、こういうものを整備して初めてマ ーケットメカニズムがきちっと働くということであろうかと考えております。
今回、講演者といたしまして、副題 にございます「イギリスのFOSに学ぶ」 ということですが、非常に重要な地位 におられるオンブズマンお二方を招請して おります。また、国内から もエリアの最前線で活躍されているさまざまな専門家、 実務家の方をお招きしております。
こうした場で、現在の消費者が抱える大きな問題を金融ADRという切り口から さまざまな現状と課題を分析したいという具合に考えてございます。
本日、先ほど、司会者は長丁場と申 しましたが、皆さんにとりましては議論が 始まると大変限られた時間であろうか と思います。会場フロアからもぜひ積極的 に参加をしていただきたいと司会者か らお話がありましたが、ぜひ皆様にもご参 加をいただきまして、活発で有意義な 時間になることを私どもとしても願ってご ざいます。
最後に一言だけPRをさせていただ きたいのですが、お手元にも一部のコピー が配付されておりますが、私どもNIRAにおきまして実施いたしました「法と市場 と市民社会のあり方に関する研究」に ついての報告書がございます。その中に、
「日本版金融サービス市場法のグラン ドデザイン」という一節を設けてございま す。入り口の外にその報告書もそろえ てございますので、きょうの議論の結果、 興味を持たれた方は、ぜひそちらの方もごらんになっていただければ幸いです。
本当に、本日はお忙しい中集まりい ただきましてありがとうございます。これ から4時間余り、ぜひこういう場で有 意義な議論を重ねていただきたいと考えて ございます。どうもありがとうございました。(拍手)
○ 犬飼 ありがとうございました。それでは、さっそく基調講演に移らせていた だきます。
「ADRをめぐる現状と課題」と題しまして、一橋大学大学院法学研究科教授の山 本和彦先生にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
基調講演 「ADRをめぐる現状と課題」
○ 山 本 ただいまご紹介にあずかりました山本です。よろしくお願いいたします。 私はこういう専門的、先進的なこと に非常に疎いものですから、ワープロで打 っていますけれども簡単なレジュメ1 枚しか用意しておりませんので、それに基 づいてお話をさせていただきたいと思います。
2006年3月13日 一橋大学 山本和彦 1 ADRの現状と課題
• ADRの現状:司法型、行政型、民間型
• ADRの課題:組織の問題、手続の問題、制度基盤の問題
2 ADRの近時の動向
• 既存ADRの底上げの動き:金融ADRモデル、金融サービス利用者相談 室の発足等
• 国際的動向:ISO10003(外部紛争解決関連規格) 3 ADR法(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律)
• ADR法の制定:司法制度改革審議会意見(2001年6月)⇒ADR検討会 における検討⇒2004年11月制定、2007年施行予定
• 総則規定:ADRの理念、国等の責務、連携の強化
• 認証関係規定:目的、要件、手続、効果
• 政令・省令・ガイドライン等
「日本のADRの現状と課題」という題目です。非常に大きな題目ですので、も ちろんそれにかかわることすべてをお 話しするということは不可能です。最近の 動向、話題を中心にお話をさせていただきたいと思います。
ADRの現状と課題ということですけれども、日本のADRの現状としては、これ はお手元にお配りされている資料の中 で、私がお話しするよりも一目瞭然でわか るような資料を、田中圭子さんがおつ くりいただいておりますので、それをご参 照いただければと思います。
1 ADR の現状と課題
ごく簡単に申し上げますと、大きく司法型ADR、行政型ADR、民間型ADRと分 けるのが日本のこういうお話の慣行でありまして、つまり司法型ADRというのは 裁判所でやっているADRという意味でありまして、いわゆる民事調停、家事調停 など、調停と言われるものです。これ は件数が非常に多い。数十万件というオー ダーで、多分民事調停、家事調停合わせれば50万件を超えるぐらいではないかと 思いますけれども、それぐらいの件数 が存在します。これは世界的に見ても非常 に希有な事柄と言ってもいいと思います。この司法型ADRの活況といいますか、 非常に活性化しているというのが日本 の1つの大きな特徴です。もちろん量的に はそうですが、質的にどうかというこ とについてはいろいろな批判等もあります けれども、量的に見れば間違いなく日本のADRの大層はこの司法型ADRであると いうことだと思います。
それから、行政型ADRもいろいろな種類のADRがありまして、苦情処理の機関 として、あるいは相談の機関としては 、国民生活センターあるいは各地方自治体 にある消費生活センターが相当程度活 用されております。個別の問題について行 政が行っているADR機関としては、例えば公害問題についての公害等調整委員会 という組織ですとか、建築関係の紛争 に関する建設工事紛争審査会、あるいは労 働関係の紛争についての都道府県の労 働局の紛争調整委員会といったような組織 が個別の紛争類型に応じて置かれてお りまして、これらもそれぞれの役割を果た しているという評価が可能ではないかと思います。
日本のADRの最大の問題として言われているのは、最後の民間型ADRが必ずし も十分に機能していないという点です。
民間型ADRとしては、さまざまなADR、これは田中さんのおつくりになった資 料を見ていただくと代表的なものが挙げられているわけですが、例えばPLセンタ ーというような製造物責任に関する紛 争を取り扱うものですとか、きょう、中心 的な話題になる金融関係のADRですとか、あるいは弁護士会が行っている仲裁セ ンターと言われるようなADR機関、そういったものは種類としては多々あるわけ ですけれども、十分な機能を果たして いないのではないかという指摘があるわけ です。それが最近のいろいろな動きにつながっているということです。
それでは、どうして特にこの民間型ADRを中心として必ずしも十分な機能がな
いのかということですが、これもいろ いろな問題点、課題が指摘されているとこ ろです。
例えば、組織の問題としては、その 広報が十分に行われていないのではないか と、そもそも申立てがないというのは 、広告宣伝の活動が不十分で、一般の市民 がADRというものの存在自体をそもそも知らないのではないかというようなこと です。あるいは人材の育成という点、 これも田中さんの、この後の講演の主題で ありますけれども、ADRはやはりそれを行う人の質が非常に重要ですが、現状は そこが必ずしも十分ではないのではないでしょうか。今までADRについての人材 の養成は、日本においては真剣に行わ れたことはないと言ってもいいと思います けれども、有為な人材が十分確保できていないという状況があります。
また、財政基盤の問題もあります。これはおそらく日本のいろいろなADRで、 ADR事業それ自体で黒字になっているような機関はほとんどないのではないかと 想像いたします。景気がいいときは業界型のADRなどは業界から活動資金を得て 活動することが可能であったと思われ ますけれども、昨今の状況の中でいろいろ なADR機関は、なかなか難しい状況に陥っていると見られるところです。
手続的な問題としては、そもそもADRに対する一般利用者の信用が十分得られ ていないのではないか、ADR一般に対する信用あるいは個々のADRの機関、手続 に対する信用というものが 十分なものではないのではないかが懸念されています。 それから、ADRの手続の中立性に対する懸念もしばしば聞かれるところです。特 に業界型ADRと言われるもので、利用者である消費者から見て、事業者寄りと考 えられるようなことも多いと言われております。
ADRは、その手続の性質からして利用者にその利用を強制できないという問題 があります。そもそも申し立てる人は いいわけですが、いかに相手方をテーブル につかせるかは非常に困難なことだと言われているところでありまして、ADR合 意と言いますか、ADRで事件を解決するということを両当事者に納得させること が非常に難しい課題です。これはADRに対する信用性とも関連している問題です けれども、なかなか難しいところです。
それから、最後に、制度基盤の問題と書きましたが、後でお話しするADR法と いう法律が初めて日本で法律として制 度の概要を定めたわけですが、これまでは そういうような定めは一切なかったわ けです。その中でいろいろ制度的な問題が
出てきたわけです。
例えば、民法には権利について消滅 時効、時効というものを定めている規定が ありますけれども、これは裁判を起こ せば、時効というのは時効期間を中止する わけですけれども、ADRで話し合いをしている間は時効の期間は停止しないわけ です。話し合いをしている間に、時効 にその権利自体がかかってしまうかもしれ ないということになると、安心して話 ができないのではないでしょうか。あるい はADRで合意ができたとしても、その合意に基づいて直ちに強制執行を行うこと はできないことになっているわけです 。裁判であれば、判決が出れば、それに基 づいて相手方が履行に応じなくても強制執行できるわけですけれども、ADRには そのような効力は認められていないという問題があります。
あるいは、ADRで報酬を取って活動できる者としては、基本的には弁護士でな ければならないという弁護士法の定め があり、その解釈についていろいろな議論 があるところですけれども、弁護士以外の専門家をADRの手続で十分に活用する ことができないという問題もあるわけです。
2 ADR の近時の動向
こういった課題を解決する動きとし ては、方向としては2つの大きな方向があ るだろうと思います。1つは、その個々のADRの内実を充実させていくことによ って利用者の信頼を得て、その利用を 拡大していくという方向です。もう1つの 方向は、そういうADRの個々的な努力ではいかんともしがたい、特に制度的な基 盤を問題とするような部分について、制度としてADRの充実、活性化に向けた努 力をしていくということです。
その2つの方向に対応してそれぞれ 最近の動向を見たいと思いますが、1つは その個々のADRの努力とそれを促進するような方向でのいろいろな動きが最近見 られるところです。既存のADRの底上げというように書きましたけれども、例え ば金融関係のADRにおいてはそのような動きが顕著なものとして存在します。
今、金融商品取引法が、いろいろ社 会的に話題になっております。その1つの 前身である金融商品販売法それ自体は 、実体法について、要するに紛争解決の実 体について定める規定だったわけです が、この金融商品販売法の制定を受ける形 で、それと並んで紛争解決 の手続についても何か考える必要があるのではないか、
裁判による紛争解決の手続というのは 必ずしも金融紛争の解決にとっては十分な ものではないのではないか、ADRのようなものをもっと考えていくべきではない かという意見がありました。金融庁の 金融審議会でその点について議論がされた わけですが、その中でつくられたのが 金融トラブル連絡調整協議会という組織で す。これは金融機関、それからその利 用者の代表等を集めて、そこで金融トラブ ルの解決のあり方について協議をする 機関ですが、その金融トラブル連絡調整協 議会の1つの成果として、金融関係のADRのモデルというものがつくられており ます。
これは特にそれ自体拘束力を持つ法 的なものではありませんけれども、将来的 に金融関係のADRを整理していく、各業界が整備していく際の指針あるいはベン チマークとなると位置づけられるものです。この金融ADRというのは業界ごとに、 銀行業界は銀行業界、証券は証券、生 保は生保、損保は損保、それぞれの業界が ADRの機関を持っているわけです。それぞれがADRの機関、手続を整備するに当 たって、このモデルを参照しながら行 っていくというところです。金融トラブル 連絡調整協議会も各ADR機関の整備について、このモデルに適応した形で整備さ れているかどうかというフォローアップの作業をしていきます。
それによって、金融ADR全体の底上げを図って、個別のADR機関がいろいろな 問題、課題を解決するについての条件を整備していこうということです。
そういうような動きがあるわけです が、最近それと並んで、金融庁に金融サー ビス利用者相談室が設けられました。昨2005年7月に設けられて、利用者からの 相談に応じて、それが苦情にかかわる 問題である場合には、それぞれ業界団体の ADR等を紹介するというようなアドバイスを行う機関です。
これはかなりの件数、私の手元には、昨年7月19日発足してから9月30日の二 月余りの数字がありますけれども、二月余りで6,575件、1日当たり126件の相談 があったということです。その中の一 定の割合のものが苦情と言えるものだと思 いますが、こういう形で行政機関がいわば窓口、受け皿となって、その後のADR につなげていくというのは1つの注目すべき試みだろうと思います。
それをさらに大きなものとしている ものとして、この4月に発足する予定の日 本司法支援センター、通称法 テ ラ スと呼ばれる組織があります。これは金融問題 に限らず、すべての法律問題について の相談を受付け、それについて弁護士ある
いはADR機関等につないでいく機能を果たすとされる機関です。10月に実 際の 運用が始まるということですけれども、ADRの側面から見ても、ADRに事件を回 すことが非常に難しいところですので 、そこがうまく機能すれば非常に大きな意 味を有するものになり得るだろうと思います。
それから、もう1つ、さらに広く国 際的な動向としては、1つの注目すべき動 きとしてISOにおけるADRについての規格づくりの動きが存在します。現在はI SO10003と言われるものでありますけれども、このISOの規格づくりの動きは2 年か3年ぐらい前から始まったもので すが、現在はほぼ最終的な段階まで至って お り ま し て 、 今 年 中 か 来 年 に はISOの 規 格 と し て 成 立 す る 予 定 に な っ て い る わ け です。
これは、金融会社が顧客に対して望 ましい商品、サービスを提供するにあたっ ては、その商品、サービス等に苦情が あった場合、苦情の解決まで十分にフォロ ーしなければ、よい商品、サービスを 提供したことにはならないという基本的な 考 え 方 に 基 づ い て い る も の で す 。 し た が っ て 、ISOの 有 名 な 規 格 と し てISO9000 シリーズ、品質マネジメントシステムがありますが、いわばその9000シリーズを 受ける形で、あるいはそれを完結させる形で、このISO10000シリーズが位置づけ られているわけです。
その中身については詳しくお話しす る時間はありませんけれども、いろいろな 指導原則、ADRの基本的な原則を定めて、その中身を明らかにしていくというこ とで、1つの国際的なスタンダード、ADRのあるべき姿についての国際的なスタ ンダードをおさめるものになっており ますので、今後の日本においても、個々の ADRのあり方を規制していくものになっていくだろうというところです。かなり 細かなことをいろいろ定められており ますけれども、これも1つの注目すべき動 きと言えるかと思います。
3 ADR 法(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律)
最後、 第3でありますけれども、ADRの、特に制度基盤の整備という観点から 非常に重要な動きとしては、ADR法の制定があります。
もともとの議論の発端は、司法制度 改革審議会という政府に設けられた司法制
度の改革、これは最終的には法科大学 院とか裁判員制度というものの導入につな がった非常に大きな改革であったわけ ですが、その改革審議会の1つの提言とし てADRの充実、活性化があったことによります。
そこでは、裁判制度の充実と並んで、ADRが国民にとって裁判と並ぶ魅力的な 選択肢となるよう、その拡 充・活性化を図るべきであるということを言いまして、 その具体的な拡充・活性化のための施策の幾つかのうちの1つとして、このADR 法の制定が取り上げられたわけであります。
それを受けて、その制度の具体化の ために、やはり政府の中に司法制度改革推 進本部というものが設けられ、その中のADR検討会という検討会の中で検討作業 が2年余りにわたって行われました。最終的には2004年11月にこのADR法が制定 され、2007年、来年の春頃に施行される予定になっているわけです。
このADR法は大きく2つの部分からなっておりまして、1つは総則規定と言わ れるものです。これはADR一般について定めたものでありまして、ADRの理念、 ADRというのはどういうものであるべきかということ、さらにADRに対する国の 責務、国の役割、ADR機関がお互いに連携を強化していく必要があるなど、将来 の日本のADRのあり方、その理念について定めたものです。理念を定めたもので すから、それ自体何らかの法的な効果 を伴うものではないわけですけれども、少 なくともADRに対して国がどういう役割を果たすべきかが明らかにされたのは、 そのこと自体非常に画期的な意味を有すると評価できるだろうと思います。
より具体的な法的効果を伴う規律としては、認証制度がこのADR法によって導 入されたという点があります。つまり、ADR機関は、これはその認証を受けるか どうかは各ADR機関の自由に委ねられているわけですが、望めば法務大臣の認証 を受けることができるということです。
こういう認証制度をつくった目的としましては、国民の目から見るADRについ て一種の目安を設けるということです。つまり、最低限の要請を満たしたADRで あるということを国民の目に見える形 にして、それを安心して利用ができるとい う、そういう意味でADRの信頼を確保したという、先ほどの課題に対応する面を 持っているわけです。
それと並んで、認証を受けたADRについては、一定の法的効果を設けることに していることであります。
その認証の要件については非常に詳 細な定めがされておりまして、ここではそ の詳細をお話しすることはできません 。また、その詳細については現在政令、省 令あるいはガイドラインが作成されて いる途中です。現在、ガイドラインは法務 省のホームページでその案が公表され ておりまして、パブリックコメントに付さ れている最中ですので、興味があれば それをごらんいただければわかりますよう に、非常に詳細な定めがされている、法律の中身が具体化されているわけです。
その認証を受けた具体的な効果としましては、弁護士法72条にかかわらず 、認 証ADR業務の中で業務を行う者は報酬を受け取る、弁護士でなくても報酬を受け 取ることができることを可能にしていることが1つあります。
それから、先ほどの時効の問題についても一定の対応がなされています。ADR 交渉が失敗に終わっても、その後訴え を起こせば時効が停止するという効果が認 められているなど、先ほどの制度的な 問題点について、一定の対応が図られてい るということです。
というわけで、こういうさまざまな動きが現 在進行中です。ただ、もちろんこ れは非常に新しい動きですので、ある いは法律についてはまだ施行されていない わけで、今後の進展を見守る必要があるだろうと思います。
ただ、私の見たところ、例えば金融の問題に 限っても、最近非常に新聞をにぎ わしている偽造カードの問題ですとか 、盗難カードの問題ですとか、生命保険の 保険金の不払いの問題ですとか、本来的にはADRが設けられていればそのADRに よって解決されてしかるべき問題につ いて、日本の現状においては必ずしもその ADRが十分機能していないという状況は依然としてあることは間違いないところ だと思います。
そういう意味で、本日のシンポジウ ムでイギリスの例なども踏まえて皆さんで この問題を考えていただければ、非常 に大きな意義があるのではないかと考える ところです。
以上で、非常につたないものですが 、私のご報告を終わらせていただきたいと 思います。 ご静聴ありがとうございました。(拍手)
概括的説明 「横断的金融ADRの必要性」
○ 犬飼 NIRAの主席研究員の犬飼です。私の方から短目にお話をさせていただき たいと思います。
お手元にお配りしております資料を チェックしていただきたいと思いますが、 まず「エクゼクティブサマリー」と書いたペーパーがございますでしょうか。15 ページまであるペーパーでございます。
(HP添付資料:NIRA研究報告書の提言部分サマリー)
それと一枚紙で絵のようなものが書いてある「商品購入の流れ」と書いてある 裏表のペーパーでございます。( HP添付資料:金融商品購入と苦情相談対応の流れ)
もう1つが「わが国のADRの現状」というタイトルで、田中圭子さんの執筆に よ り ま す2004年6月11日 の パ ワ ー ポ イ ン ト ペ ー パ ー で ご ざ い ま す 。 こ れ は 昨 日 の 非公式の英国FOSの方々との打合せのときに使われた資料です。これが3つ目で
す。 (議事録中に一部図表として挿入済み)
4つ目が少しボリュームのあるペーパーでございますが、参考論文ということ で「NIRA Market Governance Report 2005 包括的・横断的市場法制のグラ ンドデザイン(抜粋)」という資料の4点でございます。
(HP添付資料:NIRA Market Governance Report 2005 「包括的・横断的市場法制のグラ ンドデザイン」より抜粋)
このうち、今、最後にご紹介をさせ ていただきました「包括的・横断的市場法 制のグランドデザイン(抜粋)」でご ざいますが、これは実は先ほど江崎理事よ りご紹介をしたNIRA研究報告書の第1部と第3部から当該の論文を抜粋したもの でございます。具体的には、本日一緒 に事務局を務めさせていただいております NIRA研究員の松本高宏さんの論文、それと田中圭子さんの論文、そして一昨年8 月に私と松本さんはじめ3名が実際に金融オンブズマンサービス(FOS)をイギ リス、ロンドンに訪ねましたときのFOSとの面談記録です。
実は、本日このような会を持たせて いただくようになりました一番大きい理由 は、一昨年、2004年8月3日、お手元のこの「包括的・横断的市場法制のグランド デ ザ イ ン ( 抜 粋 ) 」 の ペ ー パ ー で い う と31枚 目 (150ペ ー ジ ) 以 降 載 っ て お り ま すけれども、こちらの英国のFOSが大変にすばらしい活動をしているということ
をその時点で私が知ったということに 原点がございます。もちろん、その前から 田中圭子さんや他の方は、FOSが大変すばらしい活動をされているということは ご存じだったわけですけれども、実際 に行ってみて、大変にすばらしい活動をし ているなということでびっくりして帰ってきたということがございます。
実は、私自身は総合商社の財務に20年ばかり勤めておりまして、その後、この NIRAの 方 に 参 っ た 人 間 で ご ざ い ま す け れ ど も 、87年 か ら94年 ま で ロ ン ド ン の 金 融子会社に行っておりました。ちょうどロンドンで86年の金融サービス法が でき まして、当時イギリスは、シティー・ オブ・ロンドン(ロンドン金融街)で、金 融の関係者が、自分たちが 作った自主規制だけで非常に活発に活動をやっており、 国際的にクロスボーダーでどんどん自 由に金融取引を行うことができるというの が1つのイメージだったわけですけれども、86年金融サービス法ができて、いろ いろな縛りができて、これは大変なこ とになるかもしれないということで、その 金融サービス法を、つくっては消しつ くっては消して、要するに消しゴムで消し ながらその端から書き直し書き直しし ていくような感じでものすごい努力を傾注 いたしまして、シティーの市場実務家 、弁護士、会計士、そしてお役人の方々が 総動員で金融サービス法をいいものに しようということでやっていた時期でござ います。
その86年の金融サービス法が施行された直後に私はロンドンに参りまして 、ロ ンドンの状況というものを生で感じた 6年間余りだったわけですけれども、その 後、2000年ブレア政権になってからですけれども、その86年の法制をさらに整備 をいたしまして、皆さんご存じと思いますが2000年金融サービス市場法をつくり ました。このイギリスの法制、2000年法というのが実はこれも極めてすぐれたも ので、これは法制そのものだけではな い。法律だけではなくて、法律プラスアル ファの部分が大変にすぐれたものがあ るということで、その辺を学んだら、「何 でこういうものが日本には ないのだろう」ということが大変に悲しくなりまして、 NIRAの研究でそういう研究をしようじゃないかということで進めましたのが、も う3年前になりますけれども、「法と 市場と市民社会のあり方の研究」でござい ます。
で、そのときには、一貫性を持った 主張をされておられたということで、早稲 田大学の法学部の上村達男先生に、最 近ライブドア問題等でマスコミに登場され
る回数が大変多いのですけれども、座 長をしていただいて、また、金融審議会で 今回投資サービス法(金融商品取引法 )を推進される原動力になられた東大の神 田秀樹先生にも研究会のメンバーに加 わっていただきまして、この研究を開始し ました。そのアウトプットが先ほど江 崎理事よりご紹介させていただいた3点セ ットのNIRAの研究報告書でございますけれども、このエクゼクティブサマリーは、 去年3月にその成果ということで提言 をさせていただいた内容の一部でございま す。
ここのページ全部ご説明するわけに はいかないのですけれども、3ページ目を めくっていただくと「柔構造のシステ ム」ということを書いております。これは 金融法制もそうなのですが、市場関係 の法制全体に柔構造のシステムが必要であ るということを主張させていただいております。
そして、4ページの上で、本来的市 場機能、インテグリティ重視という言葉を 使っておりますけれども、これは、例 えば金融資本市場の法制というのは個人の 金融被害、個人投資家の被害をどうす るかという金融消費問題とそういう問題に 対する対応、そういうものと同時に、 市場の本来的な価格形成機能をより公正な ものとして促進するということの2つ を同時に満足させる必要があるというのが その趣旨でございます。
インテグリティという言葉は非常に わかりにくい言葉ではありますけれども、 本来持っている市場のあるべき姿、一 体性、信頼性、高潔性、健全性、そういう ものを満足する、満足させる、そうい うのがインテグリティという意味ではない かというふうに思っております。
そこで、特に2000年金融サービス市場法制を見てみますと、日本の法制とは非 常に大きい違いがございます。その違 いというのは、4ページの左の方に書いて ございますけれども、「包括性=タテ の統合」と書かせていただいております。 もう1つは「横断性=ヨコの統合」でございます。
このタテの統合というものが今回非常に核になる概念でございます。
実は、今回、神田先生には大変ご尽 力いただいて金融審議会で審議して、そし て先週の金曜日に閣議決定をした投資 サービス法(金融商品取引法)でございま すが、これは主として業者ルールのう ちのヨコの統合、横断的な個別縦割りの業 法を横断的にする。特に販売ルールの 部分を横断的にするというのがその趣旨で
ございます。したがって、一歩も二歩 も前進をした法制ということですばらしい 法制になっていますけれども、これが 最終的に目指すべきものなのかというと、 実はそうではないと思うわけです。そ のときに必要なのは、ヨコの統合と同時に タテの統合を行うことであるというこ とを、去年、われわれは強く主張したわけ です。
そのタテの統合というのは具体的に 何かと言いますと、「明確な理念(プリン シプル)の上に、法令そのものの構想 のみならず、規制監督機関自体の監督・ガ バナンスのあり方、規制監督機関の執 行のあり方(すなわち法執行のあり方、エ ンフォースメントと言っていいと思い ますが)、そして補償制度(セーフティー ネットです。預金関係でしたら預金保 険制度、預金保険機構がございます)、そ して関連の、裁判外紛争解決機関のあり方・ADR機関のあり方までを含めて、横 断的に金融商品全体でつくるというのがこのタテの統合でございます。
日本の場合には縦割りでばらばらのADR、しかもADRと呼べないようなものに なっているというのが現実ではないか と思っております。そして「法規制体系の コストと効果への配慮など」までを含 めまして、その縦に必要な法システム、法 規制システムとその関連の制度、体系 、そういうものを縦に一気通貫するような システムを構築するということが非常 に重要であります。そういうセットで縦と 横のメニューをきちっとつくるという のが新しい時代の法制度として必要になっ ています。法制度というよりは法シス テム全体、社会経済システムを基盤で支え るソフトインフラというふうに言って いいかもしれませんけれども、そういうも のであるというふうに理解をしております。
ということで、ただ、これは非常に 大きい話でございますので、そんなに一朝 一夕にできるものではありません。で すから、その中でできるところから一歩一 歩やっていくということが非常に重要でございます。
そして、実は、さっき申し上げた先 週金曜日に内閣閣議決定した投資サービス 法(金融商品取引法)は、特にヨコの 統合の第一歩ということで非常に重要な意 味をしるしたわけですけれども、タテ の統合の第一歩というのはまだできていま せん。実は、本日のこの会議が、私が思いますのに、タテの統合、特に金融ADR の部分についてご関係の皆様で一緒に 考える、その将来のあり方を一緒に考えさ せていただくための場、そういう意味 で今回は初めての出来事というか、画期的
な会議になったのではないかなというふうに思っております。
そういうことで、われわれは、統合 性のうちタテの包括性というものが非常に 重要であるというふうに思っているということでございます。
そのタテの統合性を認識していく場合に、具体的に金融ADRというものを考え た場合に、日本の状況はどうなってい るかということで、これは田中圭子さんの 資料をちょっと拝借させていただきたいと思いますが、「わが国のADRの現状」 のペーパーの4ページ、5ページあたりを見ていただきたいと思います。
これは先ほど山本先生の方からも話 がありましたけれども、4ページの方を見 ていただきますと、日本のADRの概念、特に金融問題のADRということで、消費 生活センター、国民生活センター、金 融庁、金融サービス利用者相談室、そして 銀行、生保、損保、証券等々いろいろ な縦割りの業種、業態ごとにそういう相談 窓口が一応存在するということであり ます。相談窓口はそれぞれ個別に存在しま すが、意見や要望を言うだけ、あるい は情報提供の機関ということで、本来的な 意味のADRというものがあるのだろ うかないのだろうかというのは、非常によ くわからない状況であります。
田中圭子氏作成「わが国のADRの現状」より P.4
日本の ADRの概念
特に金融問題の ADR
消費
生活
セン
タ ー
国民生
活セン
タ ー
金融庁
金融サービス利 用者相談室
日本では ADRとして考えられているが
実質は 相談・ 意見・ 要望 情報提供機関
損保 生保
銀行
そして、5ページの右側を見ていただきますと、日本のADRの現状ということ
で、商品説明をする、助言・アドバイ スをする、相談に乗る、他の機関を紹介す るということはありますが、金融に関 係すると、和解、あっせん、調停、仲裁な どばらばらになっている。調停はある 程度あるかもしれませんが、仲裁について はゼロであるという状況が、ここで見て取ることができます。
田中圭子氏作成「わが国のADRの現状」より P.5
日本の ADRの現状 ∼業界型ADR∼
機関名 (正式名称は略)
商品 説明
助言・ アドバ イス
相 談
他機関 紹介
和解あっ せん・調 停
仲裁 当事者が同 席して話し合 う
医 薬品 × ○ ○ ○ ○ ×
イ ンテリ ア ○ ○ ○ ○ ○ ×
機関名 (正式名称は略)
商品 説明
助言・ アドバ イス
相 談
他機関 紹介
和解あっ せん・調 停
仲裁 当事者が同 席して話し合 う
医 薬品 × ○ ○ ○ ○ ×
イ ンテリ ア ○ ○ ○ ○ ○ ×
化 学製品 ○ ○ ○ ○ ○ × ○
ガ ス石油 機器 ○ ○ ○ × ○ ○
家 電製品 ○ ○ ○ ○ ○ ×
自 動車
化 学製品 ○ ○ ○ ○ ○ × ○
ガ ス石油 機器 ○ ○ ○ × ○ ○
家 電製品 ○ ○ ○ ○ ○ ×
自 動車 × ○ ○ ○ ○ ×
住 宅部品 × × × × ○ × ○
生 活用品 ○ ○ ○ ○ ○ ×
消 費生活 用製品 × ○ ○ ○ ○ ×
× ○ ○ ○ ○ ×
住 宅部品 × × × × ○ × ○
生 活用品 ○ ○ ○ ○ ○ ×
消 費生活 用製品 × ○ ○ ○ ○ ×
塗 料 ○ ○ ○ ○ × ×
化 粧品 × ○ ○ × ○ ×
プ レジャ ーボー ド ○ ○ ○ × ○ × ○
塗 料 ○ ○ ○ ○ × ×
化 粧品 × ○ ○ × ○ ×
プ レジャ ーボー ド ○ ○ ○ × ○ × ○
海 外通販 × ○ ○ ○ × ×
通 販 × ○ ○ ○ × ×
自 動車輸 入 × ○ ○ ○ × ×
海 外通販 × ○ ○ ○ × ×
通 販 × ○ ○ ○ × ×
自 動車輸 入 × ○ ○ ○ × ×
訪 問販売 ○ ○ ○ ○ × ×
銀 行よろ ず相談 所 ○ ○ ○ ○ × ×
金 融先物 取引 ○ ○ ○ ○ × ×
証 券苦情 相談室 × ○ ○ × ○ ×
訪 問販売 ○ ○ ○ ○ × ×
銀 行よろ ず相談 所 ○ ○ ○ ○ × ×
金 融先物 取引 ○ ○ ○ ○ × ×
証 券苦情 相談室 × ○ ○ × ○ ×
証 券投資 顧問業 ○ ○ ○ × × ×
信 託相談 所 ○ ○ ○ ○ × ×
生 命保険 相談所 ○ ○ ○ × ○ ×
証 券投資 顧問業 ○ ○ ○ × × ×
信 託相談 所 ○ ○ ○ ○ × ×
生 命保険 相談所 ○ ○ ○ × ○ ×
信 販協会 × ○ ○ ○ × ×
全 国しん きん ○ ○ ○ ○ × ×
そ んがい ほけん ○ ○ ○ × ○ ×
信 販協会 × ○ ○ ○ × ×
全 国しん きん ○ ○ ○ ○ × ×
そ んがい ほけん ○ ○ ○ × ○ ×
東京都貸金業消費者相談課 × ○ ○ ○ ○ ×
東京都貸金業業務課 × ○ ○ ○ ○ ×
日 本ク レ ジ ッ トカ ウ ンセ リン × ○ ○ ○ × ×
前 証協 × ○ ○ × × ×
東京都貸金業消費者相談課 × ○ ○ ○ ○ ×
東京都貸金業業務課 × ○ ○ ○ ○ ×
日 本ク レ ジ ッ トカ ウ ンセ リン × ○ ○ ○ × ×
前 証協 × ○ ○ × × ×
大川宏・田中圭子・本山信二郎「ADR活用ハンドブック」(2002年3月 三省堂)P.84∼ P.109のPL・消費生活・金融の分類機関を抜粋・表化したもの
その資料の7ページにも日本の金融ADRのあり方というのがいろいろ書かれて ございますけれども、金融機関の業種 業態ごとに非常に縦割りの状況になってい る。この状況は、実は私もよく知らなかったのですが、昨日のFOSの方々のお話 を伺いますと、冒頭申し上げましたイギリスの1986年の金融サービス法ができる 直前のイギリスの状況に極めて酷似し ているのではないかというふうに思ってお ります。
86年の金融サービス法が銀行と保険を除く、そのほかの証券、投資部分を つな ぐという意味において、実 は今回の投資サービス法、金融商品取引法というのは、 ステータス的に言うとイギリスにおける86年の金融サービス法と非常に似た 出来
事であると言えます。
イギリスはその86年から2000年まで10数年をかけまして、次のステップに行っ ておりますが、われわれはそれほど待 てないのではないでしょうか。われわれの 昨2005年の提言では、2007年に投資サービス法をつくったら、2009年までに何と か横断的・包括的な日本版金融サービ ス市場法をつくろうじゃないかという提言 をあわせてさせていただいております。
そして、最後に「商品購入の流れ」( HP添付資料:金融商品購入と苦情相談対応の 流れ)というペーパーでございます。
犬飼重仁作成資料
運用相談
↓ 契約申込 消費者
預 貯 金
(○×銀行)
変額年金
(×△保険会社)
投資信託
(△○信託銀行)
債 券
(発行者・引受証券)
○×金融機関の窓口等 ○×金融機関の窓口等
商品説明
↓ 契約成立
消費者
①商品購入の流れ
【相談や苦情の発生】 買った時の説明と違う! そんな説明聞いていない!
様々な苦情・相談窓口様々な苦情・相談窓口
販売元金融機関 商品提供元金融機関 個別消費者団体 金融庁、ほかの官庁等
商品毎に異なる対応商品毎に異なる対応
業界団体、協会、etc…
・斡旋
・調停
・他の相談窓口への紹介
・etc.…
・裁判
結局、消費者には時間や手間 など大きな負担がかかる。
↓
実はイギリスの現在の法制は、いわゆる銀行だとか証券だとかそういう業態が わかれていない。いわばユニバーサル バンキングが法制度の面からセールスの前 線まで一気通貫しているということが 言えると思います。そういう流れは世界的 に出てきているわけですけ れども、日本でもワンストップショップと称しまして、 金融庁を初め日本の政府の方針として は極力1つの金融機関に行けばいろいろな ものが顧客として買えるという状況を つくろうじゃないかということで、買うの
泣き寝入り
泣き寝入り
消費者
②苦情・相談対応の流れ
司法書士、弁護士、NPO 1.わ
1.わかりかりやすい販売対応やすい販売対応
22..わかりわかりにくにくい相談対応い相談対応
販売場所のワン・ストップ・ショップ化
裁判所
どこへ行けばいいの? 買うのは簡単
は便利な状況が出てきております。買 うのは便利ということは、1つの場所に行 けば何でも買えることです が、具体的に言いますと、銀行に行けば証券も買える、 証券に行けば銀行商品まで買えるよう な状況が出てこようとしております。これ は新しい法制がどんどん整備されてい ってそういう状況が出てきているわけです けれども、証券仲介業であるとか銀行 代理店であるとか、そういう制度ができて きてはいますけれども、では、銀証分 離、銀行と証券の分離を規定した証券取引 法上の法制(65条)がなくなったのかというと、証取法の銀証分離規定は残 りま す。これは証取法がなくな って金融商品取引法という法律に変わりますけれども、 銀証分離の原則は残るということです 。この銀証分離の原則が残るというのは、 今のところやむを得ないというふうに 考えておりますけれども、でも実際の販売 の現場は、もう関係なくどんどん何で も売る状況ができつつあります。というこ とは、売るのはいいのですけれども、 もし売った後、問題が起こったときに、法 律的にきちっと裁き(エンフォースメ ント)が、アフターケアができるだろうか という問題を依然として残しているということを意味しております。
時間がありませんので詳しくは申し 上げられませんが、要するに「行きはよい
URL 苦情・相談窓口
苦情・相談内容
http://www.maesho.or.jp/
前払式証票発行協会(プリペイドカード・商品券に係る苦情相談窓口)
http://www.jcfa.or.jp/
日本商品投資販売業協会(商品ファンドに係る苦情相談窓口)
http://www.zenkinren.or.jp/
全国貸金業協会連合会 貸金業関係
JAバンク相談所 その他
全国漁業協同組合連合会(JFマリンバンク相談所)
http://www.sonpo.or.jp/
日本損害保険協会(苦情相談窓口)
自動車保険請求相談センター(自動車保険相談窓口) 険関係
http://www.jsda.or.jp/html/kujyou/index.html
損害保
日本証券業協会(証券あっせん・相談センター) 係
http://www.toushin.or.jp/
証券関
投資信託協会 託関係
http://www.shinkin.org/consultation/index.html
投資信
全国信用金庫協会 庫関係
全国信用組合中央協会 合関係
全国労働金庫協会 庫関係
http://www.ares.or.jp/
信用金
信用組
労働金
不動産証券化協会
http://www.seiho.or.jp/
生命保険協会(生命保険相談所) 生命保険関係
http://www.shintaku-kyokai.or.jp/
信託協会(信託相談所) 係
http://www.zenginkyo.or.jp/torihiki/
信託関
全国銀行協会(銀行よろず相談所 →(名称変更) 銀行とりひき相談所) 係
銀行関
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苦情・相談内容
http://www.maesho.or.jp/
前払式証票発行協会(プリペイドカード・商品券に係る苦情相談窓口)
http://www.jcfa.or.jp/
日本商品投資販売業協会(商品ファンドに係る苦情相談窓口)
http://www.zenkinren.or.jp/
全国貸金業協会連合会 貸金業関係
JAバンク相談所 他
全国漁業協同組合連合会(JFマリンバンク相談所)
http://www.sonpo.or.jp/
その
日本損害保険協会(苦情相談窓口)
自動車保険請求相談センター(自動車保険相談窓口) 険関係
http://www.jsda.or.jp/html/kujyou/index.html
損害保
日本証券業協会(証券あっせん・相談センター) 係
http://www.toushin.or.jp/
証券関
投資信託協会 託関係
http://www.shinkin.org/consultation/index.html
投資信
全国信用金庫協会 庫関係
全国信用組合中央協会 合関係
全国労働金庫協会 庫関係
http://www.ares.or.jp/
信用金
信用組
労働金
不動産証券化協会
http://www.seiho.or.jp/
生命保険協会(生命保険相談所) 生命保険関係
http://www.shintaku-kyokai.or.jp/
信託協会(信託相談所) 係
http://www.zenginkyo.or.jp/torihiki/
信託関
全国銀行協会(銀行よろず相談所 →(名称変更) 銀行とりひき相談所) 係
銀行関
(参考)金融取引に関する苦情相談窓口 (金融庁提供 http://www.fsa.go.jp/notice/noticej/soudan.html より)