(p.46)私たちFOSが機能を一元化された形で始めたのは2001年のことです。
図に示しているのは新規の案件の数なのですけれども、98年から2000年までの 間の数字というのは、私たちの母体と なった6つの制度が取り扱った苦情の件数 の合計となっています。つ まり、以前のすべてのスキームを一緒にしたものです。
そうでなければ、FOSが存在もしなかったのに、1999年の数字は一体どこから持 ってきたのかと思われるかもしれません。
2002年、2003年ぐらいから事案の件数が非常に大きく伸びていますけれども、
このところの伸びというのは、先ほど のモーゲージ養老保険のところだというふ うに判断していただいて間違いないと 思います。この件が片づけば、総計6万件 まで減るのじゃないかと思っています。2007年の末、2008年ぐらいには6万件で 落ち着くのではないかと期待しています。
>50% of complaints are about the 11 largest groups
>15% of complaints are about the 20 next largest groups
<35% of complaints are about the other 22,000 firms
(p.47)当たり前かもしれませんけれども、私たちは非常に大きな金融グルー プとやりとりをしています。大体50%ぐらいの苦情というのは最大の11の金融グ
ループに関する苦情です。顧客の数が 非常に多いし、スタッフの数も多いし、さ らに長い歴史があります。さまざまな 取引を今までしてきていたので、また、大 きなボリュームで合併とか所有が変わ ったりするので、それだけ多く、お客様か ら苦情が上がってくるというのが実態だと思います。
そ れ か ら 、 そ の 次 の 大 体20社 の 準 大 手 の と こ ろ で す け れ ど も 、 こ こ の 苦 情 が 15%ぐらいです。そして、それ以外の小さいところが35%未満になっています。
大体2万2,000の小さな会社が、合計で35%ぐらいですね。
苦情を扱った金融会社の数は毎年変わりますが、合計で1年2,000社ぐらいに対 する苦情が寄せられています。金融会社数にしては、延べ2,000ぐらいですから、
2万ぐらいの金融会社に関しては苦情 がないということです。たまに苦情が上が ってくる金融会社もありますし、非常 に大きな金融会社に関しては、たくさんの 苦情が上がってきているという形です。
集中多発被害への対応についての補足(3月12日の質疑の転記)
○ 楠 本 金融消費者問題研究会をつくり まして、金融消費者問題を研究している 楠本くに代と申します。 個別の事案の解決だけではなくて、年金ミスセリング、
それからエンダウメントモーゲージ( モーゲージ養老保険)など、集中的に多発 する被害に関しても、オンブズマンシ ステムの中で対応していらっしゃる、そし て、非常にすばらしい成果を上げられ たと思いますが、そうした集中多発被害に 対応するようなシステムをどうつくっていらっしゃるでしょうか。
○ メ リ ッ ク ス 英国においても、年金ミスセリン グ、モーゲージ養老保険のよう に、集中多発型の、頻度の高い問題が発生することがあります。
日本の状況をわかっておりませんの で、英国の状況をお話ししますと、金融商 品というのは2つのグループに分けて 考えることができます。まず、ほとんどの 銀行商品がこれに該当すると思 いますけれども、いわゆる透明性が重要な商品 で あります。消費者が自分で何を買って いるかがわかっているという種類の金融商 品です。一方、投資の商品ですけれども、これはその消費 者がアドバイスを受け て買うケースが多いのです。規制当局 のルールは、商品がその消費者に適してい ること(適合性の原則 )をさらに求めています。 そのため、金融会社がお客さん に商品を売って、お客さんが商品内容 を全部知っていたとしても、金融会社はも
っと具体的に消費者の背景と財産など を見て、その人がその商品を買うにふさわ しいかどうか、をきちんと把握しなくてはいけないという要件があります。
さて、私たちFOSは金融会社と非常におもしろい関係を持っております。そし て規制当局とも非常におもしろい関係 を持っております。私たちとしては、微々 たる問題が発生するたびに、毎回規制当局(FSA)にそれを報告することは避け たいと思っています。もしそうします と、なかなか金融会社の方から情報と証拠 をもらえなくなってしまいます。
し かしながら、慢性的な問題 といいますか、ある特定の 金融会社のやり方その ものに起因しているようなもの、特定 の金融商品がいつも問題を起こしているよ うなものがあった場合には、FSAのところに行ってその問題を報告し、対応を求 めます。そのフォローアップ、どういったやり方をとっているかについてはFOS とFSAの共同ののホームページをご覧ください。
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そこにケーシズ・ウィズ・ワイダーイ ンプリケーションズという項目があります けれども、ここでFOSはFSAとの間の特別な取り決めがあります。私たちはこの 関係の責任者ですけれども、まさに今 おっしゃったようなケースをどのように扱 っているかが示してあります。ケーススタディー、事例研究も載っております。
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そのうちの1つだけをご紹介したい と思います。これはまさに、ある特定の銀 行の、ある特定の商品にまつわる大きな問題でした。
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ht t p: / / www. f i nanc i al - ombuds man. or g. uk/ publ i c at i ons / ar 04/ ar 04-over vi ew. ht m
こ れ は プ レ シ ピ ス ( pr ec i pi c e ) ボ ン ド と い う 名 称 が つ い て い る 債 券 (s i ngl e-pr emi um i nves t ment bonds) に関わる問題で、その価値は崖っぷちから落ちるような、
そういったイメージでした。一見魅力 的で、8%ぐらい金利がもうかりそうな、
そういったうまい話で皆さん買いまし たけれども、しかし、文章を読んだだけで はわからないことは、金利は株式市場 が一定の水準に達しないと払われないと規 定されていたのです。消費者の多くは リターンが期待できるということで、普通
の預金をボンドに回してしまったが、 ノーリスクの状態から非常にリスクの高い 状況に移ったということは認識していませんでした。
これは我々も非常に懸念していたし、FSAも懸念をしていた問題のある商品で、
情報をいろいろ交換しました。この問 題が、ある1つの銀行で余りに多発し、し かも、ある特定のセールスマンが売っ たお客さんから、多額の投資の事実、それ から「今この債券を買うと非常にお得 ですよ」という勧誘の事実があったのが分 かりました。
ところが、その後よく調べてみると 、1人の営業員の問題ではなく、どこの支 店でも全国規模で起こっていたことがわかりました。125万ポンドぐらいか幾らか の確かの数値はわかりませ んけれども、かなりの損害賠償金になったと思います。
私たちは確かにわずかな裁定しかしていません。そのときは大体1, 000件ぐらいで す。でも、FSAの方からその銀行に対して、2万5, 000のお客様に対して補償する ようにという命令が下りました。私た ちがその問題を小さな端緒から発見して、
それが随分多発したので、規制当局の 方に報告したことで、結局これは特定のブ ローカーの問題ではなく、銀行全体と しての問題であるということを認めてもら ったわけです。消費者にとって大変影 響があったので、このとき不服を申し立て なかったお客様に対しても、補償が支払われたということでした。
アウトリーチについての補足
昨日のNIRA関係者とのミーティングで、直接の苦情の取扱い以外のところで、
私たちがどんな活動をやっているかと いう質問がありました。私たちはアウトリ ーチという活動をやっていますのでご 説明します。これは苦情の取扱いとは直接 関係ありません。
苦情が起こることを予防するのもわ れわれの目的の1つです。紛争が起こった 後でなく、その前の予防を考えていま す。それから、金融会社みずからに解決し てほしいとも思っています。そのためにいろいろな活動を行っているのです。
ヘルプラインのスタッフも協力して います。金融会社で働いている苦情処理の 担当者がわれわれの方に電話をかけて きます。例えば、「うちの会社とお客様で 問題があって苦情が来てかなり怒って いますが、オンブズマンのサービスではこ んな問題を解決したことがありますか 、その結果どうなりましたか」というよう
な問い合わせがあります。私たちのヘ ルプラインでは、金融会社の人たち向けで すから、このような苦情処理の担当の 方々に、「われわれの方で似たような事案 を例えば2年前に扱ったことがありま す。その場合、こういう回答がいいでしょ う」とか、あるいは、「私たちの方で は最終的な結論は出していませんので、お 客様の方で満足していないのであれば 、こちらに回してくださってもいいです」
とか、「私ならこういう裁定をするで しょう」とか、というような形でいろいろ アドバイスをします。
業界の方々にも参画をしてもらうた めには、単に決定を連絡するのでなくて、
業者の方との一般的な意思の疎通、コ ミュニケーションが必要だと思っているの です。そのため、金融会社、消費者団 体の方々をお招きして会議のプログラムな ども実施しています。オンブズマンで すとかアジュディケーター、あるいは専門 のコミュニケーションのスタッフが、 いろいろな金融会社と会議などを開いて参 加しています。
上層部の幹部のような方々、例えば この組織全体、顧客サービスなどを担当し ている上層の方々にも来ていただいた り、日々の苦情処理の実務に当たっている 人たちにも来ていただいたりして、会 議でお会いするようにしています。そうい う人たちが、私たちが毎日苦情の取扱いでお世話になっている方々です。
私たちの方でやっている 会議の開催の活動について、少し詳しくご説明します。
これは消費者アドバイザー向けが多い ものですが、昨年は英国内でだいたい7回 会議を開催しました。この7回だけでなく、100以上の会議にスピーカーを派遣し ています。こういった外部の会議とい うのは、消費者団体が開催しているもので あったり、金融会社や代理店、または 業界団体が開催しているものであったり、
銀行がスタッフ向けに開催するもの、 あるいは銀行協会、保険協会のいろいろな 会議があります。そういったところに 講師を派遣し、苦情処理についての改善策 を、そこの場でお話しします。
さらに、金融会社の苦情窓口担当者 向けの研修やワークショップもやっていま す。そういったワークショップでは、 具体的なケースを例にあげて説明します。
金融会社からの参加者に、「こういう 事実があった場合、皆さんはどういうふう に対応しますか、これは妥当な苦情だ と皆さん思いますか」ということを聞きま す。そして、大いに議論を して最後に参加者が「もっともな苦情だ」というとき、