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ゲノムに関する基礎学習

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Academic year: 2021

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59回 月例発表会(2003年6月) 知的システムデザイン研究室 ゲノムに関する基礎学習 永松 秀人

1 研究課題

昨年よりの研究課題であった,GA を用いた画像認識 に関連して,GA を用いたパターン認識に関する文献の 調査を行った.また,GA によるゲノムデータのマッチ ングを行うにあたり,基礎学習としてゲノム情報に関す る調査を行った.

2 文献調査

GA を用いたパターン認識に関する文献調査を行った. 以下に調査した文献の概要を示す.

• 安永守利 他,”Kernel Optimization in Pat-tern Recognition Using a Genetic Algorithm ”, GECCO 2000  パターン認識処理の一手法であるカーネルマッチ ングにおいて,識別関数を作成するための核関数の カーネルのサイズをサンプルパターン毎に可変とす る手法である.このカーネルサイズを GA により 適応的に決定する. • ”遺伝的プログラミングを用いた画像認識アルゴリ ズムの自動生成 ”,奈良先端化学技術大学院大学修 士論文  進化的計算の一手法である遺伝的プログラミング を用いて,識別に最適な前処理,特徴量抽出のオペ レータを選択する.識別部に関しては,最近傍決定 測を用いている.

3 ゲノム情報の基礎

3.1 ゲノム ゲノムとは,各生物の持つ一揃いの遺伝情報の総体を 表す抽象的な概念である.人間の場合,ゲノムは染色体 の約半分に書かれている遺伝情報のことである.

ゲノムの実体は DNA であり,DNA は,A(アデニ ン),C(シトシン),G(グアニン),T(チミン)の 4 種類の塩基分子が糖やリン酸を介して連なってできた 高分子である.この塩基の連なりは鎖と呼ばれ,4 種類 の文字の配列として表現される. 3.2 遺伝子 DNA に書かれている情報は生物の設計図にすぎず, 生命活動のための機能的な部品は,DNA の情報を元に してタンパク質を合成することによって作られる.しか しながら,DNA 上の情報のすべてが部品を定義してい るわけではなく,定義箇所はごく一部である.遺伝子と は,ゲノムの中で部品を定義している箇所のことであり, RNA 分子やタンパク質に翻訳される部分を指す.ヒト の場合,ゲノムサイズ(ゲノムの文字列の長さ)は 30 億あるのに対し,遺伝子の数は約 3 万程度である. 3.3 タンパク質 遺伝子は,タンパク質に翻訳されて機能を発現する. まず,DNA 配列情報の一部が mRNA にコピーされる (mRNA への転写の際には T は U(ウラシル)に置換さ れる).次に,この mRNA 上の文字列が 3 文字分を単 位としてアミノ酸 1 つに翻訳され,これによってアミノ 酸の連なりが生成される.Fig. 1 にその模式図を示す. そして,これらのアミノ酸が折りたたまれてタンパク質 ができる. tRNA tRNA tRNA # 7 ) 7 ) 7 # ) % ) % # # ) # ) 7 # % mRNA 7 % ) 3' 5' % ) 7 7 % 7 Ala Ser

Met Cys Arg

࡝ࡏ࠰࡯ࡓ ࠲ࡦࡄࠢ⾰วᚑߩᣇะ ࠦ࠼ࡦ ࠕࡦ࠴ࠦ࠼ࡦ Fig. 1 タンパク質の合成 3.4 SNP DNA を構成する個々の文字配列は,99.9%が一致し, 残りの 0.1%がそれぞれの人で異なる.この 0.1%の文字 配列の違いが人間の多様性を生みだすことになる.文字 配列の違いは,文字の欠落や挿入などの種類があるが, 約 90%が,ある文字が別の文字に置き換わる SNP(ス ニップ)と呼ばれるものである.この SNP を特定する ことが病理の解明などにつながる.

4 翌月への課題

ゲノムデータのマッチングには,BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)と呼ばれる,DNA シークエン スを,公的データベース全体と比較するために用意され てたシークエンスアライメントプログラムがある.今後 は,BLAST の調査と,引き続き GA を用いたパターン 認識の文献調査を行う.

参照

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