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読書における眼球運動の撮影的研究 その史的考察と批判

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(1)読 書 に お け る 眼球 運 動 の 撮 影 的研 究 ―― その史的考察 と批判― 一. I. 大. 伴. 蔭. 山. 茂 庄. 司. 読 書 に お け る眼 球 運 動 実 験 の 史 的 考 察. 読書 にお け る眼 球運動 の実験 的研究 につい ては,先 ず次 のよ うな二 ・ 三 の 点 を注意 してお く必要 がある。 その一 は ` 眼球運 動ミを手 がか りと して研究 して来 た とい う点 で ある。 それ は続 け て読 む時 には,必 ず眼球運動 が なければな らな い とい うこ とを 見 出 したか らで あろ う。眼球 は眼 球 に附着 してい る幾 つか の眼 筋 の単 独或 は 協 同 の収 縮 と弛 緩 によ ってす べ ての方 向 に動 か され る。第 1図 及 び第 2図 は 眼筋 を図示 した もので あるが,即 ち瞼 は括約筋 の 活動 によ って 自然的 に或 は 反射 的 に閉 され るが,開 かれ る時 には上眼 挙筋 によ って あげ られ る。上 直筋 ・下 直筋 0内 直筋 ・外 直筋 の 4つ は即 ち 4直 筋 で あるが,上 直筋 は前 外走 し 視線 と25度 の 角度 を な し,そ の収縮 は眼 球 を上 ・ 内方 に 回転 させ ,下 直筋 は 眼高下壁 に接 し視線 との角度 は25度 ,眼 球 を下 0内 方 に回転 させ る。外直筋 は外壁 に接 し眼 球 を外方 に,ま た 内直筋 は内壁 に接 し眼 球 を 内方 に回転 させ る。上斜筋 は眼 高 の上 ・ 内壁 の境 に あ り,眼 球 を下 ・ 外方 に,ま た下斜筋 は 下壁 の前部 に起 り下 直筋 の下倶1よ り眼球 の 後半部 に停止 し,眼 球 を上 0外 方 に回転 させ る。下 直筋 の収縮 と上 斜筋 の補償 的活動 は,直 接 的下方 的運動 の ため に必要 とされ る。上 直筋 と下斜筋 との整 合 的収縮 は,眼 球 の直接的上方 運動 のために必要 とされ る。 また,眼 筋 が 眼 の す べ ての運 動 のために活動 す るとい うだけでな く,解 剖学 的 に位置 してい る反 対筋 もまた この運動を正 確 にす るためにチ ェ ック要素 として活 動 す る。.

(2) 読書 における眼球運動 の1最 影的研究. 第. 1. 2. 第. 図. 測 面 よ り見 た外眼筋 1 上 眼挙筋 2上 直 筋 3外 直 筋 4下 直 筋 5下 斜 筋 6上 斜 筋. 図. 眼球 の上 部 よ り見 た外 1艮 筋. 1上 直 筋 2 上 挙筋 3内 直 筋 4外 直 筋 5上 斜 筋 6 上斜筋 の. 7 8 9. 1艮. 1又. チ ン環 帯 視 神 経 日 長 重方 〕 【. 射健. (WoS.Duke‐ Elderよ. (WoSoDuke‐ Elderよ り). か くて眼 筋 の 活動 と これ に伴随 す る疲 労 との関連 ,特 に 日本文 を読 む場合 理 学 的な問題 と の縦 読 と横読 にお け る眼筋疲 労 の 問題 は,単 に生理学 的 ・庄ヽ いわ れ るだけで な く,実 に重要 な 1玉1家 問題 とい わ るべ きで あろ う。 その二 は,本 論文 において取扱 お うとす る眼 球運動 の実験 的ワT究 は,眼 球 運動 その ものだけに関す る一 般的 な意味 の生理 学 的・ 心理 学 的な実験 的研究 で な くて, `読書 におけるミ眼球運動 の実験 的研究 で あるとい う点 で ある。 す で に早 く Landoltl)は 1891年 に眼 球運動 に関 す る実 験 的研究 を試みたが. ,. これ は `読書 にお け るミ眼球 運動を主 題 す るもの で な く,眠 球運動 は眼球停 留 の 系列 だ とす る仮 説を テ ス トす る もので あ った。1913年 のMarx2)の 研究 1) Landolt,A。. ,“ Nouvenes. RecherChes sur la Physiologie des NIouvelnents des. Yeux," Arch. d'(Э ptalmo., 1891, 11, 385--395.. 2) LttarX, E., ``Untersuchungen uber Fixation unter verschiedenen Bedingungen," Zeitschr. fo Sinnesphysiol。 , 1913, 47, 76--96..

(3) 大 伴. 茂・蔭 山 庄 司. 243. も,眼 球 停留 中 の運動量 につ いての実験 で あ り,1925年 の CObb及 び MOSSl) の研究 した もので あ って,必 ず し も ` 読書 におけるミ眼 球運動 の研究 で はな か った。 また眼 球 が横或縦 の何 れか に動 くとい うだけで はな く,凝 視す る場 合 に真直 に見 た り,或 は転 じた りす る こ とや,或 はゆがみの現象 があ らわれ るとい う こ とが発見 されて来 たが,す で に 1912年 に WiChOdzew,2)1905年 に Barnes 3)は この ゆがみの程度 を測定 す る方法 を工 夫 していた。 しか し私 が主題 として い るのは ` 読書 にお けるミ眼球運動 で あ って, この 方面 が 如何 に種 々の テ クニ ックを準備 して 研究 されて来 たか は遂次 明 か にさ れ てゆ くことで あろ う。 その三 は,眼 球 運動 とい う用語 には,た だ運 動す るとい うだけで な く,停. ',読. 留 す る こ とも包合 されてお り. 書 す るとい う場合 には, もちろん眼 球 を動. か さねばな らな いが, しか し眼 球 を停留 させ る こ とによ って,は じめて本 当 に読 む こ とが 出来 るのだ とい うこ とを 見 のが して な らな い とい う こ とで あ る。 だか ら眼球 の動 き具合を研究 す る こ ともむ ろん大切 で あるが,殊 に 日本文 の よ うに,縦 読 した り横読 した りす る場合 ,或 は漢 字 ,仮 名 , ローマ字 な ど を読 むよ うな場合 の,眼 球運動 の具合 を研究 す る こ とも大切 で あるが, しか し読 む場合 には, この 眼球 を停留 させ てい る間 に読 むのだ とい う立場か らい えば,こ の停留 の場所 ,停 留 の 時間 ,停 留 と停留 との続 き具合 な どが,ま た 同時 に重要 な研究題 目としな ければな らな いで あろ う。 そ こで以下読書 にお ける眼球 運動 の実験 的研究 を史的 に考察 す るので ある が ,第 一 には如何 に諸種 のテ クニ ックが適 用 されて来 たか ,第 二 にはその諸 種 の テ ク ニ ック につ ね に如何 によ り高 い合 理性 が求 め られて来 たか ,第 二 に Cobb, P. w。 , and F. Ko MOss, ``Eye fatigue and its relation to light and work," J. Franklin lnst., 1925, 200, 239--247.. Wichodzew, A。 , “Zur Kenntnis des Einflusses der Kopfneigung zur Schulter auf die Augenbewegungen," Zeitschre fo Sinnesphysiol。. , 1912, 46, 394--431。. Barnes.,“ Eye‐ rrlovements,"Arnere J.PsyCh01。 ,1905, 16, 199--207。.

(4) 244. 読書 における限球運動の撮影的研究. はか くてそ の実験結果 に如何 によ り高 い信頼性 が期待 されて来 たかを検 討す る こ と に したい。. 1. 残像 による実験的研究. 眼球運動 に関す る実 験 的研究 は,す で に 120年 以前 に行 われて い る。 この 場合 の方法 は眼 の残 像現象 を利用す る もので ,1846年 ,V01kmanl)に よ って 行 われ , これ よ り20年 後 ,Lamanskyめ によ って追試 された。 或 一 定 の 期 間 にお いて光 線が眼 にはい るよ うな仕組み にな って い るので ある。 即 ち回転盤 に穿孔を仕掛 け,ち ょうど一定期間 にその 穿孔を通 して光 線 が放射 され るよ うにな ってい るので ある。か くて被験者 は残 像 の数 を数 え させ られ る。 1898 年 ,Guilley3)は ェ ピス コテ ィス タ ーを使用 して. Lamanskyの 方法 を修正 し. た。即 ち この方法 で はタ キス トス コー プを 利用 し,露 出の 期間 と数 とを,た だ ジ ャタ ー・ ア ンンジ メン トでや るのでな くて,盤 を利用 して 規則的 にす る ので ある。 この場合 には, 4つ の竪穴が つ くられ ,盤 は真黒 いス ク リーンの 後方 で 時計仕掛 けで 回転す るよ うにな つ てお り, このス ク リーンの 中央 には 円,楕 円,四 角 ,三 角 の 4つ の形 の穴が つ くられ てい る。残 像 の形 は これ ら の穴 の形 によ って 出来 て来 る。 この方法 によ ると同 じ形 の残 像 を数 え るよ り も確 かで ある こ とは 事実 で ある。 1902年 , Brickner4)は また この エ ビス コ テ ィス タ ー とス ク リー ンの代 りに,い わゆ る Ruhmkor∬ アパ レタ ス を利用 した。 この アパ ンタスは 2つ の電極 か ら一定 的 に統 制 された光 の スパ ー クが. 1) V01kman,A,W。 ,Wager's Handw6rterbuch der Physiologie。 ,1846, 3, 265351.. 2) Lamansky, S。. ,“ Bestimmung. der Winkelgeschwindigkeit der Blickbewegung,. respectiVe Augenbewegung," Pfltiger's Arch。. 3) Guillery, G.,. “Ueber. , 1869, 2, 418--422。. die SChnenigkeit de Augenbewegungen," Pfluger's. Arch., 1898, 73, 87--116。. 4) Bruchner,A。 ,“ Ueber die Anfangsgeschwindigkeit der Augenbewegungen." Pfltiger's Arch。. , 1902, 90, 73--93..

(5) 大 伴. 茂・蔭 山 庄 司. 送 られ る。 このス パ ー クが黒 いカー ド紙 に. 245. 1.5mm平 方 の穴 を通 して送 られ. て来 る。 と ころが この カ ー ド紙 に停留点 として淡 い色彩 の マー クが用 い られ てい る。 その後 ,1907年 ,Dodgel)は 研究 の一 部 に この残像法 を多少変更 し た もの を用 いた。被験者 は先 ず縁 を尖 らせ た発 光体 を見せ られ,残 像 の 出来 るまで凝視 させ られ る。 つい で テ キス トを与 え られ るので あ るが,ず っと読 んでゆ く間 に, その残 像 の停留す るのを 注 意 す るので あ る。 これ は 1916年. BarneSに よ って追試 された。 しか るにこの方法 は,可 な り多 くの批判を受 けなければならなかつた。そ の主なる ものは,(J記 憶 に依存する。2)残 像 はつねに紛乱する。鱚)残 像 によ って得 られ る資料 は限定 されるとい うのであ った。 したが って広 く用 い られ るには到 らなかつた。実験 は,眼 球運動その ものに直接ぶつか ってゆ こうと して来 るのは当然で ある。. 2. 直接観 察 による実験 的研究. 眼球運動 その もの に直接 的 に当 ってゆ こ うとす る実験 も,眼 球運動 を実験 者 が別 に特別 の アパ ンタス を用 い な いで 観察 しよ うとす る場 合 と,何 らか特 別 の アパ ンタス を用 いて観察 しよ うとす る場合 とが 区別 され る。 1928年 ,Newhall幼 が行 った 実験 は前者 に属 す る直接観察 によ る実験 で あ る。 L型 の ラ ックの低 い方 の さおに読 まれ るテ キス トが掛 け られ ,高 い方 の 柱 には U型 の き り込 みがあ り,そ こへ 被験者 が鼻 の下 ・ 唇 の上 部 をあ てて頭 を安定 的 に支 え るよ うにな ってい る。観 察管 と光源 が備 え つ け られ てお り. ,. この管 の先 には20デ ィオプ タ ーの 凸 レンズ が取仕 け られ てい るが,こ の管 を 前 後 に ス ライ ドす る こ とによ って焦点を合わせ るよ うにな ってい る。 また同 Dodge, ]R., “An experilnental study of visual fixation." Psychole 1/1onogr.,. 1907, 8, 1--85。. Newhall,S,M。 Psychol。. ,“ Instru=lent for observing ocular lnoverllents,"AIIler.J.. , 1928, 40, 628--629..

(6) 読書 における眼球運動 の撮影的研究. 24δ. 1928年 ,Miles l)の 試み た穴か ら覗 く方法 は,直 接的 に被験者 の真 正 面か ら. ,. ・ /4イ ンチ の前後 の小 さい穴か ら,被 験者 が読 む場合 の眼球運動を のぞ き見 る よ うにな ってい る。 この方法 は(J被 験者 の眼 の真近 かか ら観察 す る。 9)真 向 か ら被験者 の眼球 運 動 を観察 す るの で,鏡 を通 して直覚 に見 るよ りもり大 き く見 える。に)被 験 者 の 視線 の方 向 は,明 白 に正 確 に判定す る こ とが 出来 るとい うよ うな長所が あ る。 しか し直接観察法 は, 今 日もなお広 く 用 い られて い な い ことは な い が,所 詮 は この実験 か らは正 確 な客観的記録を もつ こ とが 出来 な いの が難 点 で あ る。 そ こで 諸種 の アパ レタス を用 いて眼球運動を実験 的 に研究 した諸家の テ ク ニ ックを見 る こ とに し ょう。. 3. 鏡 に映す こ とによる実験的研究. 眼球運動を一旦鏡 に映 し,そ れを観察 す る こ とによ って 目的を達 しよ うと す る方法 で あ る。先 ず 1879年 にJava1 2)に よ って行 われた実験 がある。 この 実験 で は被験者 の前 や右 に,何 か表 面 の反 射す る もの を お いて,被 験者 の 後 方 か ら これ に被験者 の眼球運動 を映 し, これを被験者 の 後方 か ら観察 しよ う とす る もので あ る。 1891年 には Landolt3)が 映鏡法 を適 用 して大量 研究を遂 行 した。その後 1898年 には,同 じ方法 が. 1)Miles,wo R.,. Erdmann及 び Dodge4)に よ って. “The peep‐ hOle method for observing eye movements in. reading," J. Geno Psychol。 , 1928, 1, 373--374.. 2) Javal,L.E., “Essai. sur la Physiologie de la Lecture。 "1'Annales d'Oculistique,. 1879, 82, 242--253.. 3) Landolt, Se, “Nouvel'es recrorches sur la physiologie des mouvements des yeux。. " Archives d'Ophtalinologie, 1891, 2, 385--395。. 4) Erdmann,Bo und Dodge,R.,Psychologische Untersuchungen iber das Lesen, auf eXperilnenteller G}rundlage. Halle, 1898。.

(7) 大 伴. 茂・蔭 山 庄 司. 247. 適用 され ,1911年 にはHendriCkSl)に よ って繰返 され ,1916年 ,Freeman2) は実験 に必要 な特殊 な鏡 を用 いて実験 を試みた。 この実験法 の長所 とす ると ころは,案 外簡単 にその 目的を達す る こ とが 出 来 るとい う と ころにあ るといえ る。共 同研究者 の一人 (大 伴 )も ,一 種 の眼 鏡 を用 い (眼 鏡 には ンンズ を用 い ず, 上半分 は空, 下半分 には 鏡を と りつ け)被 験者 にはその空 (い いか えれば窓 で ある)か ら読 ませ ,そ の 時 に生 ず る眼球 運動 が,下 半分 の鏡 に映 るのを被験者 の 後方か ら観察 した。Freeman 法 を追試 したの で ある。 この実験 で は,眼 球運動 にお ける眼球 の停留 の数 は 殆 ん ど正確 に数 え る こ とが 出来 ,ス トップ・ ヲ ッチを利用すれば各行 におけ る停留 の 回数 とともに,各 停留 の 時間 は見 出 し得 ないが総 時間 は知 ることが 出来 る。 しか し何 とい って も客観 的な記録 を とり得 な い こ とは, この方法 の短 所 で あ る。. 4. 眼球運動 に伴な う音を聴 きとる こ とによる実 験的研究. ここにまた変 った実験法 を あげる こ とが 出来 る。 それ は1892年. Lamare及. ` び Java13)に よ って行 われた実験 で ある。 この実験 で は眼球運動 を 見 るミ 聴 くミ とい う方法 を工 夫 したの で あ る。即 ち眼瞼 にデ とい う こ との代 りに ` リケ ー トな拡音 機を取付 けて眼球 の動 く時 に生 ず る筋 の収敏 に伴 うかすか な 音 を聴 こ うとた ので あ った。 後 (1928年 )Lamare4)は 電流を つ か い,こ れ と瞼 との関連 によ って,マ イ ク ロ フ ォンを通 じて音 が生 じるよ うに仕掛 けて. 1) Hendricks,E.L.一 A Study in Reading。. 2) Freeman,F,N.一 Experimental. 1911, 30.. Educatiom,Boston,1916。. 3)Lamare,A.,Des mouVements des yeux dans la lecture.Bull. M'em.Soc. France d'Ophtal,, 1892, 10, 354--364。. 4)VernOn,Mo D.,“ The movements of the eyes in reading.“ 1928, 12, 130--139。. Brite J.Ophthale,.

(8) 248. 読書 における眼球運動 の撮影的研究. ある こ とか ら眼 球運動を研究 した。 しか しこの方法 はやは り記録を とるよ うにな ってい な いのが欠点 で ある。. 5. 記録をとることによる実験 的研究. 以上述 べ て来 た諸種 の実験 的研究 において,共 通 して短 所 とされて来 たの は,客 観的 な正 確 な記録 を とる こ とが 出来 なか った とい う点 で あ った。実験 的研究 において正 確 な記録を とる こ とが 出来 る,そ して この記録を合理的 に 分析 す ることか ら,そ の結果 を科学 的 に説 明す ることが 出来 るとい うこ とは, 基 本的必要条件 で あ らねばな らな い。 い うまで も く眼球運動 の実験 的研究 に従 事 した学徒 の うちに も,す で に早 くか ら記録を とる こ とに努力 した学徒 はあ ることはあ った。1891年 Ahrensl). が象牙 の盃 を角膜 に くっつ けて実験 したのはその例 で あ る。 い った い この方 法 は,小 さい この盃 が 角膜 に くっつ け られ ていて,そ れ にデ リケー トな糸 が 結 び つ け られて い る。 この糸 が小 さい滑 車 の上 を通 って ボイ ン タ ー に接 続 さ れて い るか ら,眼 球 が動 くと,ボ イ ンタ ーが したが って動 く。 ボイ ン タ ーが 働 くとそれが ドラムに記録 され るとい う具 合 にな って い るので ある。 1898年. Delebarre2)は , この象牙 の盃 を くっつ け ることは実用性 に乏 しい とい うの で,石 膏盃を くっつ けるが いい と示 1唆 した。 1899年 Orchansky3)は ァル ミ の盃 を用 いた。 この盃 の 中央 には虹 彩 のために丸 い窓 が つ くられ, この窓 の 横 に小 さい鏡が つ けて あ り, この鏡 の光線がプ ロジ ェクシ ョン・ス ク リーン 1) Ahrens,A。 ,Untersuchungen iber die Bewegung der Angen beim Schreiben, RostOck。. 1891。. Delabarre,E.B。. ,“ A. rrlethod of recording eye―. 1898,9,572-574.特 C)rchansky, J。. rrlovernents."Arrler.J.PsyCh01。. にp。 573に その 技 法 を説 明 せ り。. , ``Eine MethOde die Augenbewegungen direct zu untersuchen. (OphthalinOgraphie)"Centralbl.f. PhysiOl., 1899, 12, 785-790。. ,.

(9) 大. 茂・蔭. 伴. 山 庄. 2∠ θ. 司. に反 射す るよ うにな って い る。Hueyは 1898年 に,1)石 膏盃 とカイ モ グ ラフ を利用 し, この記録法追試 の予備実験結果 を発表 し,1900年 2)こ れを完成 し た。Buys3)は 1910年 にやは り 盃 とカイ モ グ ラフを 利用 したが,Marx及 び. Trendelenburg4). は, この翌 1911年 に. Orchanskyを 追試 した。 1912年. ,. Schackwitz5)は 眼 の壁 にデ リケー トなタ ムバーを と りつ け, この方法 によ ″ って 眼球運動 を カイモグ ラフに記録 した。Ohmは 1914年 ,6)縦 の 眼 と瞼 の運 動ミ を記録す るため に,て こ とカイ モ グ ラフ・ ドラムを用 い,1916年 7) に横 の運動を記録す るための実験 を行 った。 1917年 には Witmer8)の 実験 が 行 われ ,そ れか ら数年 を経て,1923年 に Grunberg9)が 少 し くそ の方法 を修 正 した。 1926年 には Galley10)は ,さ きの SChackwitzの 方法 に修 正を加 え 1) Huey, E. B。. ,. “Prelilrlinary experiinents in the physiology and psychology of. reading." AIner. J.PsyChOl., 1898, 9, 575--586.. 2)Huey,Eo B.,“ On the psychology and physiology of reading. I". Amer.J. Psychol。 , 1900, 11, 283--302。. 3) Buys,E.,“ Uber die Nystagmographie beim MenSchen。 " Internat.Zentrabl. f。. Ohrenhk, 1910--11, 9, 57--65。. Marx,E.,and W. Trendelenburg。 , “Uber die Genauigkeit der Einstenung des Auges beiln Fixieren."Zeitschr. f. Sinnesphysiol。 , 1911, 45, 87--102 Schackwitz, A。 , “Apparat. zur Aufzeichnung der Augenbewegungen beiln. zusammenhagenden Lesen (]Nystagmonograph)", Zeitschr. fo Psychol. u. Physiol. do SinnesOrg, 1912, 63, 442--453. Ohnl,J。 , ``Zur graphischen Registrierung des Augenzitterns der Bergleute. und der Lidbewegungen."Zeitschro fo Augenheilk。. Ohm,J.,. 1914, 32,4--8。. “Eine Registriervorrichtung fiir wagerechte Augen und Lidbeweg‐. ungen."Zeitschro f. Augenheilk, 1916-17, 36, 198-202.. Witmer,J.,“ Uher Nystagmogradhie。 "Graefe's Archo f。 Ophthal。 ,1917, 93, 226--236。 G}runberg,(3, I。 , “Uber eine neue einfache Methods der Nystagmographie。 Zeistschro fo Hals一 ―, Nasen一 ―, u, Obrenbeilk, 1923--24, 7, 382--389.. Ganey, L。 , “Ein neuer Nystagmograph(lMikrOkinetograph)." ZeitSChr.f. Psychol., 1926, 101, 182--189。. ".

(10) 25θ. て 追 試 した。 この翌 1927年 には COrdSl)が 眼球運動を記録す るて この方法 を 批判 した。 1929年 には Arrigoわ が実験 し,1934年 には Rodin及 び Newel13) が,半 ば機 械 的,半 ば撮 影的 の技法 によ って 実験 を試みた。. Ⅱ 眼球運動 の撮影 に よる実験的研究. 以上多 くの学徒 が従 事 した ことによ って も分 るよ うに,実 験結果 を記録 に とる こ とが 出来 るとい うこ とは,実 験的研究 としては一応成 功を収 めた こ と にな る。 しか しこの記録が ど こまで科学的 に とる こ とが 出来 たか ど うか ,こ れが厳密 に検 討 されなければな らな い。科学的研究 の本質 はその方法 の如何 にある ものだ とす るのが, 私 ど もの 根本的態度 で あ り 見 解 で あるか らで あ る。か くの如 き見地 か らい」、ば,如 上 の方法 にお ける記録 の科学性 は,必 ず し も満足す べ き ものであるとは い えな いで あろ う。 読書 にお ける眼球運 動 においては,眼 球 の 回転 が如何 に行 われ るか とい う こ とも明か に しなければな らな いが,そ れ よ りも重要 なのは,眼 球 の停留 が 如 何 にな され るかを知 ることで あ る。 これを も少 し具 体 的 にいえば,一 定 の 分量 を読 むた め に何 回眼球 を停留 させ るか ,そ の停留 と停留 との距離 は ど う な ってい るか ,そ の停留 は何 れ の場所 においてな され るか ,そ の停留 は規則 正 し くな されて い るか ,不 規則 になされてい るな らば どのよ うな具合 に不規 則 にな されてい るか ,ま た停留 の 時間 は どれ ほ どにな って い るかな どが確実 に見 出され る こ とが望 ま しい。 なぜ な らば これ らの現象 が確 実 にそ して精確 に見 出 され る こ とによ って,被 験者 の読み の具 合 がよ り合 理 的 に分 析す る こ. 1)COrdS,R。 ,. “むber Hebelnystagmographie." Graefe's Arch.f。. Ophthal。 ,1927,. 118, 771--784。. 2)Arrigo,A。 ,“ Grafica dei MoVimenti dell' Occhio durante la Lettura."An。 Oftal.e.Clin,Ocule,1929, 57, 1--4.. 3) Rodin,F.H.,and R. R. Newell., Ophthal., 1934, 12, 525--535。. “Movements. of eyes under cover."Aach..

(11) 大 伴. 茂・ 蔭. 山 庄. 25ゴ. 司. とが 出来 るか らで ある。 か くて眼球運動 の撮影 的研究 が行 われ て来 た。 しか しその撮影 は もちろん 最初 か ら充分 な条件 を備 えた ものだ とは い えなか った。 撮 影的研究 において,最 初 の研究者 として. Dodgel)を あげ るのが至 当で. あろ う。氏 は1899年 5× 7ィ ンチ落下板 を利用 して撮影 したの で あ った. (こ. れ. を 1901年 PSychol,Rev.で 発表 した)。 1905年 (つ づいて1907年 ),Judd 2) もまた撮影 によ る実験結果 を発表 した。Ddgeの 方法 は眼 の角膜 か らカ メラ の レンズ に反射 して来 る 光線を用 いたが,Juddは キネ トス コー プ・ カ メラ と眼 におけ るス ボ ッ トを用 いた。 この方法 による実験 的研究 は,そ の後 ,熱 心 な しか し特殊 の研究者 た ちに よ って 続 け られ て来 たが,こ れを ここに詳 述す ることを避 け,そ の代表 的 な ものだけを簡単 に見 る こ とに し ょう。. ンカゴ大学 におけ る実験 的研究. 前述 の. Dodgeの. Dodgeの 方法 は,1906年 Dearborn3)に よ って継承 された。氏 は 7ィ. ンチ板 をや めて 3フ ィ_卜 の フ ィ/t/ム を用 いた。 この前後 三 ・ 四 の. 学徒 によ り,ア パ ンタス には種:々 の修 正が加 え られ た。 Dearbornは は じめ ゥイ ス コンシ ン大学 に,修 正撮 影機を装置 したが,後 これを ンカゴ大学 に移 した。 シカゴ大学 において は, は じめは Dearbornの 指導 の下 に,後 には. Juddの 指導 の下 に,そ して Juddを 中心 として, この アパ ンタスを使用す 1) Dodge,R.,and To So Cline,“ The angle velocity of eye movements,"PSychol。 Rev., 1901, 8, 145--157.. 2)Judd,C・ HO, ]McAnister, co N.,and Steel,Wo N.,“. Jntroduction to a series. of studies of eye-lnovements by means of kinetoscopce photogЛ aphs。 " Psychol. Rev。 , Mono Supp。 , 1906, 7, 1--16.. 3) Dearborn,Wo E。 , “The psychology of reading," Arch. Philo Psycholo Sci。 Methods, 1906, no。 4..

(12) 252. る幾 多 の貴重 な研究 が報告 された こ とは壮 観 で あ った。 先 ず SChmidtl)の 研究 で あ るが,氏 は1917年 Dearbornァ パ レタ スを修 正 し,Freemanの 示唆 によ り落下板 の代 りにフ ィル ムを使用 して実験 した。 つ いで 同年 Gray2)は 根本的 な修正を アパ ンタ ス に施 し,Dearbornの 指導 の下 に,児 童を被験者 として 実験す ることに成功 し,な お音読 に関す る研究 を初 めて試 みた。 1918年 Judd3)は この実験室 か ら ` 読書 の研 究 ・ その本質 と発達ミを発表 し,1920年 には Buswel14)は 読 1]に おける “ Eye‐ voice span" とい うユニ ックな研究を報告 した。 同年 Terry5)は 数字 を読 む場合 の眼球 運 動 の研究 を公 に した。1922年 には Buswel16)の `読書 の基 本的習慣ミ が. ,. 黙読 の研究ミ が完 成 した。 1924 翌 1923年 には Judd及 び Buswel17)に よ る ` 年 ,大 伴 は8)諸 種 の 日本文 を読 む場合 の眼球運動 を撮影的 に実験 し,縦 読. ,. 横読 ,か な文 ,漢 字 か な文 ,国 語文 ,文 語文 な どの比 較研究 を試みた。 この ′ 時 使 用 した シ カ ゴ 大 学. EYE一 MOVEMENT. CAMERAは. 次 の 如 き もの で あ っ. た。. (J. 先 ず眼球表 面 にお け る光線 は反射 す る。 これが フ ィル ムの上 に焦点を. 結 ぶ 。反 射光線 の方 向 にその変化 を記録す ることが可能 で ある。か つ これ 1) SChmidt,Wo A.,An experirnental Study in the Psychology of Readingo Supp. Edo Mon., no. 2, 1917. Gray,Co T。 , Types of Reading Ahility as Exhibited Through Tests and Laboratory experilnents. Supp. Ed. Mon。 , no. 5, 1917. Judd, C. H。 , Reading:Its Nature and Developmento Supp. Edo Mon。. , no. 10,. 1918.. 4) Buswen,G.T。 ,An Experimental Study Of the Eye‐ Voice Span in Reading. Supp. ]Ed, Mon。 , no. 17, 1920。. 5) Terry,P・. W。 ,How. Numerals are Reado Supp.Ed,MOn.,no.18, 1920。. 6) Buswell,Go T。 ,Fundamental Reading Habits: A Study Of Their Develop‐ mento Suppe Edo Mon。 , no. 21, 1922。. 7) Judd,C・ HO,and Buswen,Go T。 ,Silent Reading: Study of Various Types. Supp. Ed. Mon., no. 23, 1923.. 8)OtomO,SO,An Exporimental Study Of the Eye Movements made by VariOus Persons in the Reading of Japanese Texts Of ]Different Forms. 1924。.

(13) 大. 伴. 茂・ 蔭. 庄. 山. 司. 25θ. らの変化は眼球運動の索引として取扱 うことが出来る。. (2 光源は20ア ンペーアのアーク燈である。 この光をタンクの中を通 して 冷 却す る。紫色 の レンズで 光線 の まばゆ さを除 く。 この光 線を音叉 で 1ノ 25 秒 に刻 む。 この光線 が小子しを通 って,暗 くして ある隣室 にはい る。 侶)こ の部屋 には大 きいアイムー ヴメン ト・ カ メラが装備 して ある。 ここ へ は い って来 た光線 は この カ メラに装置 して ある銀 の鏡 にあた る。 それが 反 射 して眼 にあた る。一定場所 に用意 して ある照明 によ って テ キス トの文 字 だけが読 め るよ うに して あ る。 これを読 む と眼球 が滑走 した り停留 した りす る。 この 時,銀 の鏡 か ら眼 にあた ってい る光 線 のために,読 み は じめ る と同時 に流れ 出 した フ ィル ムに焦点を結 ん で ゆ く。線 で うつ るはず だが. ,. 光 線 が 1/25秒 に刻ん で あ るか ら, す べ ての線 は点線 で うつ る。 点 一 つ が 1/25秒 で ある。 これ で 停留 時間 が見 出 され る。. (4)あ とで プ ロジ ェク ト・ メシ ン によ って, この フ ィル ム とテ キス トとを 照合 して ,眼 球 停留 の場所 や 時間 ,そ れか ら読直 しな どを分析す る。. (5)実 験 中,頭 の動 きを除 くた め に特別 の装備 が施 されて い る。 実験結果 は,何 れ の研究者 において も,だ いたいにおいて ,(J眼 球停留 数 121そ (励. の各停留 の場所 ,侶 )そ の各停留 の 時間 ,に )停 留場所 と停留場所 の 間隔. ,. ,. この 間隔 の状態 ,俗 )読 liし の数及 びその場所 な どを問題 として分 析 ・究 明. す る。 しか るに外 国文 の読書 にお ける眼球運動 の研究 は,前 掲 の 諸文献 に詳 述 されて い るので, 日本 の読 み におけ る結 果 の記録二 ,三 を参考 のため に示. 1)(第 す こ とにす る。. 3040607図. 参 照). 1)日 本文を読む場合の実験結果 の一部は,註. (46)及 び大伴茂一教育牟1学 原論 に. 発表 した。東洋図書株式会社 ,1933年 5月 。.

(14) 第 31ョ. 上 手な読み 手. 活字 に短 い横線 を施 したのは,眼 球停 留 の場所 ,こ. の償線の右の数字は停留の‖ ,ブ 11の I文 字は時││ll,例 えば 6と ぁれば 6ノ 25秒 。 '71位. な上掲 の読み手 1は 第 1行 を 4停 留 で読 んで い しみ手 上 丁‐ 下手 な「り ′ 7停 留 で■んで い る。 ろが ,下 手 な この読 み ‐ 「 は.

(15) 響= 盤騨■ 一. 11: :1‐. 第 7図 の下手 な読 み手 の記録 と比 べ 比較 的上手 な ロー マの読 み手 よ。 第 6図. :: │ボ. 司 庄 山 茂・蔭 伴 大. 一 一一 一一一 一一一 一一一一一一 一 一一一一一一一一一一一一一一一一¨一一一 一一一一一¨ 一 一一 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一 一一一一一 一一一一一 一.

(16) 読書 における眼球運動の撮影的研究. 25δ. 2. ミネ ソタ大学 にお ける実験 的 千 究 MOVEMENT CAMERA一 TINKER EYE― 一 │り. 1931年 Tinkerl)は 新 たな眼球運動 カ メラを ミネ ソタ大 学 に装備 した。 ア メ リカ における代表 的な装備 の一 つ で あ る。Tinker は この アイ ムー ヴ メン ト・ カメラを適用 し,1927年 以来 1946年 にいた り,読 書 におけ る眼球運動 に. Judd歿 後,シ カ ゴ大学 にお け る こ の 方面 の 研究 は ミネ ソタ 大学 に移 った感 じがす る。Tinkerだ けでな く, こ. 関 す る研究論文 35種 類を発表 してい る。. Lは 貴重 な研究を 出 して来 た。 の カ メラを適用 して,多 くの学移. 3. ハ ーバー ドノごンにお け る実験 的 1究 │り. 一 HARVARD OPTOKINETOGRAPH―. リ │の カ Carmichae12)は Dearbornの 指 導 の ドに,1922iFl Dearbornの 早 リ メ ラを診 断 用 に 修 正 した。 この カ メ ラを Harvard Optokinetographと い っ. Reading and Visual Fatigue" とい う大 著 が て い る。 1947F「 1両 者 に よ り “ 戦 して来 た こ とは 注 目に値 い す 報 告 され た 。 読 苫 に お け る 疲 労 の 問 題 に リヒ る。. 1)Tinker,Mo A。 ,“ Apparatus. for recording eye― movements."Amer,J.PSyChole,. 1931,43,115-118。 Tinkerは 1927年 よ り1946年 にわた り読書 にお け る眼球 運 動 に 関す る論文 35種 類 を発 表 してい る。. 2) CarmiChael,L。 ,and Dearborn,Wo F。 ,Reading and Visual Fatigue。. 1947。.

(17) 大. 4. 伴. 茂・ 蔭. 山 庄. 257. 司. アイ ォ フ大学 にお け る実験 的研究 EYE… MOVEMENT CAMERA―. IOWA 一―. 1931年 に Jasper及 び Walkerl),翌 1932年 に. Murray2)が IOwa Eye―. movement Cameraを 使用 し,縦 と横 の運動を同時 にフ ィル ムに とる ことに 成 功 した。 縦 と横 の両者 の運動 を撮 影 して 研究 をすす めた学徒 には,1931年 │こ. Weaver3)が 見 出され,1937年 に Brandt4)が ぁ る。 1934年 及 び1940年. の Clark5)の 研究 も この うちに入 れ る こ とが 出来 るで あろ う。. テ イ ラー. OPHTHALMOGRAPH6). 1937年 Taylor7)は シ ヵ ゴ 大 学 出版 部 か ら, この ア パ レ タ ス を使 用 し. Controlled Reading"を 出版 した。 この ア パ ン タ ス は ボ ー タブ ル にな って “ い るので ,従 来 の よ うに,い つ も実 験 室 に す え おか ね ば な ら ぬ と い う こ とは. 1) JaSper,H.H。 ,and R.Y.Ⅵ ra〕 ker,“ The lowa eye― movement camera。 ''Science, 1931, 74, 291--294。 ⅣIurray, E., “Dysintegration of breathing and eye-lnovements in stutters. during silent reading and reasoninge" Psycholo Monogr。. Weaver, H. E.,. , 1932, 43, 218--275.. “Photographing eye movements during music reading.''. Psychol. Bull。 , 1931, 28, 211--212。. 4)Brandt,H.F。. ,“ A bidimensional eye―. movement camera."Amer,J.PSychol。. ,. 1937, 49, 666--669。. 5) Clark,B。 , “A carrlera for simultaneous record of horizOntal and vertical movements of both eyes." AIner. J. PsyChOl。. S. and N.. , 1934, 46, 325--326。. Clark, ]B。. Ⅵrarren, “A photographic study of reading during a sixty‐. five‐. ,. hour. vigil." Jo Educ. Psychol。 ,1940, 31, 383--390.. 6)American Optical COmpany,Scientific lnstruments D市 ision,Rhythm reading 一―the Ophthalin―. o‐. graph, American Optical CO., 1937。. 7) Taylor,E.A.,ContrOned Reading.Chicago:Univ.ChicagO Press,1937..

(18) 258. 読書 における眼球運動の撮影的研究. な い。 したが って 何れ の場所 に も携帯す る こ との出来 る便宜 があ るわ けで あ る。. Ⅲ. 日本文 を読む場合 の眼球運動 に 関す る実験的研究 と 甲 南 女 子 大. EYE‐ MOVEMENT. CAMERAの. 装 備. (試 作 ). 以上主 として英文を読 む場 合 の眼球運動撮 影的研究 の大要 を史的考察 して 来 たので あ るが, 日本文 を読 む場合 の眼球運動 の撮 影的研究 │ま , これ らの研 究 とは少 し くそ の意 図 と意義 とを異 にす る。そ こで は本文 を読む場 合 の1き 異 性 を指 摘 し,か か る読書 にお け る実験 的研究 のための,新 たな 甲南女子大 ア イ ムー ヴ メ ン ト 0カ メラの概要を述 べ る こ とに した い と思 う。. 1. 日本文 を読 む 」 場合 の 持 異性. さ き に も少 し く触 れ て お い た と こ ろで あ るが , 日本文 を読 む場 合 に │ま ,少 な くと も次 の よ うな諸種 の 場 合 が あ り得 る │ま ず で あ る。 そ して :「 実 殆 ん ど無 意 識 的 に また無 条 件的 に 何百 年来 の伝 統 と して受 け い れ られ て い るの で あ る が ,ま さに驚 異 的事 実 と い え るで あ ろ う。. 1 2 3 4. 縦 に読 む 横 に読 む 日語 文 を読 む 文語 文 を読 む. これ らの 各 々の 場 合 に. 5 6 7. ,. 漢 字 ・ 平 が な文 を読 む 漢 字 ・ 片 か な文 を読 む 平 が な ばか りの 文 を読 む.

(19) 大 伴. 8 9. 茂・ 蔭. 山 庄. 259. 司. 片か なばか りの文 を読 む 特 に ロー マ字 を用 い る場合 には ロー マ字文 を読 む. この上 に,漢 字 につ いて は `読みミ を覚 えなければな らな い し, ` 読みか えミ が ある。例 えば海を ウ ミと読み覚 え,更 にカイ とも読み覚 えなければな らな い が, また海女 な らば ア マ と覚 え,同 じ海 を使用 されていて も海苔 とあ らば ノ リと読 まなければな らな い。 この よ うに読み覚 えなければ読 め な い わ けで ある。 更 にまた新 しい仮名ず か いの読みが,漢 字 の制 限使用 とと もに,或 程度 に 緩和 は されて来 たが, しか し必 ず しも根 本的 に解 決 された とは い えな い。. 2. 甲南 女子 大. EYE― MOVEMENT. CAMERAの. 装備. (試 作. ). そ こで これ らの諸種 の形式 の 日本文 の `読み具合ミ を入念 に分析す る こ と によ り,出 来 るな ら何 れか の望 ま しい一 形式 を見 出 してゆ くこ とは,単 に心理 学 的 ・教育学 的 の 問題 とい うだけでな く,実 に根本的な一 国家的問題 とい わ な けれ ばな らな いで あろ う。 さきに例示 したよ うに,共 同研究者 の一ノ 、はジ カゴ大 学 にお け る Judd実 験室 において,実 験 を試 みたので あるが,完 成を 見 るに到 らなか ったため,未 完成 の実験結果 を発表 す る こ との軽卒か ら,却 って不 測 の誤 りを招 くこ との あろ うか との杞憂 か ら,実 験結果 の極 めて一 部 分 を 例示 した に 過 ぎな いの で あ った。 しか るに ここに `甲南女子大 EYE¨. MOVEMENT CAMERAミ を新 しく甲南女子大心理学実験室 に 試作す る連 びに な ったので,新 しくは じめ られ る予定 の `日本文読み にお ける眼球運動撮 影 的研究ミ のため に この撮 影機を少 し く説 明す ることに しよ う。.

(20) 2δ. θ. 第 8図. A,本 CAMERAの. 1. 甲南女子大 EYE‐ MOVEMENT. CAMERA(試. 作). 構 成 (撮 影 部 と t写 部 とか ら成 る ) │り. 撮 影部 は,(J顔. i白. i固 定器 ,. ぼ)刺 戟 カー ド固定板 (顔 面固定期前方 約. 40cmに 位置 lし て, 2面 iを 有 し,片 面 は被験 者 の 目の位 i邑 を決定 す るに用 い. ,. 他 の面 │ま 検電 カ ー ド用 と して使用す る), 6)撮 影 レンズ (左 右何れ の 眼球 も り 1電 動機 で駆 動 され, フ ィル ム送 りは毎秒20mm 測定 し得 る),に )i赳 録器 (同 す 及 び40mm,手 動 駒 の 3段 変速 と し,フ ィル ムの 切断装 置を備 え る),(5)記 録. ,長 さ約 30.5mの 撮 影用 フ ィル ム),16)フ ァイ 用 フ ィル ム (フ ィル ム は 35%半 」 ンダ ー (ピ ン トグ ラスの 中心部 に丸 印 と線枠 が あ って限 球 の位 置を影 像 させ る)。. 2. 木 器 の(1)電 源 は AC100V 609も と し,消 費電力 は約 100Wと す,9)モ ー. 「コ むほ t出 力 5W),(3)レ ンズ (焦 点距離62得 )(4)│:己 録用 フ ィル ム リ タ ー (同 リ │′. (日. 中装填 用 スーパー バ ン ク ロ フ ィル ム,ASA 100以 上 )(5)眼 球 照射 ランプ. (AC 25V 3W),光 度 は断低 中高 の 4段 明換 え,輸 )視 角約26度 ,(η フ ィル ム イ 送 りの二 段 変jム とす)。 」 送 り速 度 (20型 卜 40■ ■,手 動 も. 3「 リヒ写部 は,(JI映 写 レンズ. (特 殊広 角 レンズ,. F25,75%採 用), 9)映 写. 電球 (100V,100W)。. B tt CAMERAの. 1. 使用法. 機械箱 にフ ィル ムを つ め,本 体 と電源 箱を附 属 の コー ドで接 続 し,電.

(21) 大. 伴. 茂 0蔭. 山. 庄. 261. 司. 源 コー ドを A C 100Vに さ し こむ。. 2. フ ィ/t/ム 及 び セク タ ーの速 度 :切 換 ス イ ッチを所望 の 目盛 りに合 せ ,. 横読 みか ・縦 読み テ ス トか によ って機械箱 のむ きを定 め る。. 3. モーター動作 ス イ ッチを. MANUALに し,電 源 ス イ ッチを入 れ,カ. ー. ド立 の片面 に被験者 の 目の位置決定用 カ ー ド (カ バー カ ー ド)他 の面 に検査 用 カ ー ドを さ し こみ,被 験者 を位置 につかせ る。. 4 5. 被験者 にカ ー ドの 中央 を凝視 させ,日 に照射 ランプを あて る。 望遠鏡 を 目に接近 させ ,筒 の延長線 を 目の 中心 に合 わ せて フ ァイ ンダ. ーの ピン トグ ラス を は ぐり,そ の 中を のぞ き返射鏡 に写 ってい る目の返射光 を レンズ の 中心 に もって くる。. 6. 次 に ピン トグ ラス を倒 し, レンズ を 目か ら遠 ざけてゆ くと約 8cmの と ころで焦 点が合 い,フ ァイ ンダ ー上 に光度 が現 われ る。 これを フ ァイ ン ダー 中央 の 0に もって きて,更 に被験者 にカ ー ドの左 右上下 の点を見 させ ,そ の 時 フ ァイ ンダ ーの枠 か らもとびだ さぬよ うに調整す る。. 7. 以上 の調整 が終 えた ら,照 射 ランプの明 るさを 目盛 1に し,フ ィル ム. を一 駒送 って シ ャタ ーを開 き,被 験者 にカ バー カ ー ドの上 下左 右 の点を見 さ せ ,そ の時 の 目の位置 を焼 きつ け,ジ ャタ ーを閉 じて フ ィル ムを一 駒送 る。. 8. 次 にモ ー タ ー動 作 ス イ ッチを. AUTOに し,照 射 ランプを適 当な明 る. さに切 換 え,シ ャタ ーを開 き,カ バー カ ー ドを テ ス トカ ー ドに切 換 え て検査 にかか る (検 査 が終 リフ ィル ムを切 断す る場合 は,必 ず フ ィル ムを空送 りす る。. C. プ ロジ ェク ト. 眼 球運 動 の記 録 は, プ ロジ ェク ト・ メシ ン にか けて原材料. (即 ち 読 ま. せ た カ ー ド)に 照合 す る。眼球 が原材料 の何れ の場所 に停留 したか,ま たそ の 時間 が何秒で あ ったか,一 行 につい て何 回停留 したか,読 み直 しが 出来 た か,そ れ はど こに生 じたかな どが観察 され る。.

(22) 読書 におけ る眼 球運動 の撮 影 的研究. 第 9図. プ ロ ジェク ト 0メ シ ン(試 作 ). プ ロジ ェク トに は プ ロジ ェク ト・ メシ ン を 使用 す る。 取 扱 方 法 は,(1)電 源 を AC 100vに さ し こみ , フ ィル ム を ス プ ール に取 付 け る。 (2)縦 読 み か 横 読 み か によ って フ ィル ム の 流 れ方 向 を定 め る。 6)ス ク リー ン に 原材 料 (読 ませ た カ ー ド)を は り,プ ロジ ェク タ ー に電 源 を入 れ ,先 ず 目の 位置 を投 影 して 原 材 料 に 目の 動 き (振 巾)を 合 す。 に)か くて眼 球 運 動 の 出発 点 を (読 み始 め )を 第 1行 に合 わ せ , フ ィル ム を順 次 送 って ,そ の行 に お け る 目の動 きを 観 察 し,第 1行 が 終 れ ば第. 2行 に うつ る。 (5)セ. クタ ー速 度 を 1/25秒 Secと し. て 撮 影 す るので ,光 線 は点 か ら点 まで が 1/25秒 とな って い る。 (1965年 112月 12日. ).

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