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JAIST Repository: アカデミックキャリアパスにおける女性の割合(研究人材・人材育成)

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

アカデミックキャリアパスにおける女性の割合(研究人

材・人材育成)

Author(s)

伊藤, 裕子

Citation

年次学術大会講演要旨集, 18: 149-152

Issue Date

2003-11-07

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/6858

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

8 0 E Ⅰ I

女研

の 割合 策 る 政 + ノ 祢 - T お ォ支 科学 ス 0@@ Ⅰ 省 科 ア )) Ⅰ ノ 文 ヤ 子 キ 裕 ク 一勝 ィ尹 ツ O ハ ⅡⅡ 。 一 ア カ ア はじめに 第二期科学技術基本計画 (2001 年 一 2005 年 ) において、 女性研究者の 環境改善として、 「男女共同参画の 視点から女性研究者への 採用機会等の 確保及び勤務環境の 充実を促進する」と 提言された。 女性研究者の 人 数は増加傾向にあ り、 1992 年から 2002 年の 10 年間で 1.6 倍にまで増加した ( 図 1L 。 しかし、 ここ数年の 女性研究者の 割合は全研究者数も 増加しているので、 その内の 10% 程度を推移しているにすぎない。 平成 14 年労働力調査年報によると、 「専門的・技術的職業従事者 ( 技術者、 教員、 研究者、 保健医療従事者などを 含 む ) 」の内の女性の 割合は 46%0 (405 万人 ) であ り、 この割合から 考えると女性研究者の 割合は依然として 低い。 従って、 女性研究者の 割合を高めるために 研究者のキャリアパスを 分析し、 その中のどこに 問題が潜 んでいるのかを 明らかにする 必要があ る。 本論では、 アカデミックキャリアパスにおける 女性の割合の 変化から、 女性研究者の 増加を妨げると 考え られる要素の 抽出を行い、 その対策を検討する。 ( 図 1)

ま柱研究者致の 推移

Ⅰ 0. Ⅰ 光 (10.2 Ⅹ ) ( Ⅰ 0.6%@ (l0.9%)

(10.1%) (8.9%) (9. ⅠⅩ 1

9.3% (8.3%) (7.9%) 授 . 6 品 ]

出典 笘杭 竹杖 計局 科学 技億 研究Ⅱ正視 告 2. 欧州と日本のアカデミックキャリアパスにおける 男女比の比較 欧州と日本のアカデミックキャリアパスにおける 女性の割合を 比較し、 日本に特有の 問題が存在するかど ぅ かを調べた。 図 2 に欧州のアカデミックキャリアパスにおける 男女 比 (EU の平均値 %) を示した。 欧州では、 大学 芋

(3)

郁生の女性の 割合 (52%) は男性よりやや 多いが、 大学院生の割合は 44.9% に減少した。 さらに博士号コー

ス修了者における 女性の割合は 減少 (37.8%) し 、 この割合は Assistantprofessor における女性の 割合にお

いて保持された。 しかし Associate pro 俺 ssor における女性の 割合は 27.8%0 と大幅な減少を 示し、 Full

pro 俺 ssor の女性の割合は 11.6% に過ぎないことが 示された。 欧州の場合は、 女性の割合の 大幅な減少は 、 U

大学学部生 っ 大学院生、 2) 大学院生 っ 博士号コース 修了者、 3)Assistant pro ね ssor づ血 sociate pro ね ssor 、

4)Associate professor づ Fullpro 俺 ssor に生じていた。

( 図 2) 欧州の ア カチミックキャリアパスにおける 男女 比 for・U‖verage in・ 68 4

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'" 労 " 。 ㏄ 一方、 日本のアカデミックキャリアパスにおける 男女 比 ( 図 3) では、 大学学部生の 段階で既に女性の 割 合が 37% にまで減少していた。 さらに大学院修士に 在籍する女性の 割合は 27% に減少したが、 博士に在籍す る女性の割合は 減少しなかった。 助手における 女性の割合は 20% になり、 助教授では 13% に減少し、 教授で は 6% にまで減少した。 日本の場合は、 女性の割合の 大幅な減少は、 1) 高校づ大学学部、 2) 大学学部づ修士、 3) 博士 づ 助手、 4) 講師 づ 助教授、 5) 助教授 づ 教授の五段階で 生じた。 アカデミックキャリアパスの 終点に向かうほど 女性の割合が 減少するという 傾向は日本と 欧州において 類 似していた。 大きく異なるのは、 男女 此 のグラフの パ タンであ る。 欧州では、 Assistantpro 偽 ssor 以降の キ マリアパスで 女性の割合が 大きく減少するために、 起点部分に近い 方が細く終点に 近い方に向かって 広がる ラッパ型であ る。 日本では、 高校卒業以降から 大学院修士までのキャリアパスで 女性の割合が 激減し、 さら に大学院博士以降のアカデミックキャリアパスにおいてほ ほ 一定の割合で 減少し続けるために、 ピンセット 型を示した。 また、 グラフの起点は 欧州と比較すると 左にシフトしていた。 日本のアカデミックキャリアパスにおける 女性の割合のグラフから、 女性を減少させる 原因の所在として、 ①教育上 G 高校 づ 大学学部、 大学学部づ修士 L 、 ②就職上 U 博士 づ 助手 ) 、 ③研究システム 上 fI. 講師 づ 助教授、 助教授 づ 教授 ) の 3 点が考えられた。 特に欧州と比較すると、 大学学部に在籍する 女性の割合が 低く、 これ

(4)

がその後のキャリアパスにおける 女性の割合に 大きく影響していることが 考えられた。 そのため、 女性の割合の 減少を示す最初の 段階であ る高校生の大学進学状況について 調べた。 (2000 リアパス f 一 クキ 図 0 81 0 92

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出典平成 l3 年度早技玉 * Ⅱ斉および平成 l8 年度 宇技枚俺捷計肋五 3. 高校生の進学状況 平成 13 年度学校基本調査によると、 平成 12 年度の高校卒業者 ( 約 133 万人 ) の男女比は同じであ り、 新 卒の大学等進学者 ( 約 60 万人 ) の内の 53% ( 約 32 万人 ) が女子であ った。 しかし、 女子の「大学等進学者」 には、 約 12 万人の短大進学者が 含まれていた。 これは女子の 大学等進学者の 内の 38% にあ たる。 従って 、 新卒の大学学部への 進学者の女子の 割合は 42% であ る。 短大は研究者になるための 直接的なアカデミックキャリアパスではなく、 アカデミックキャリアパスに 乗 るためには大学に 入学するか、 学部に編入にするしかない。 平成 12 年度の短大から 大学への進学者は 9%(1 万人程度 ) であ り、 短大が大学進学へのキャリアパスとしては 機能していないことが 示された。 また、 平成 12 年度新卒の大学学部進学者の 男女の内訳は、 男子約 27 万人、 女子約 20 万人 ( 男女 比 0 . 58:0.42) であ るが、 平成 12 年度大学学部入学者の 男女内訳では、 男子約 37 万人、 女子約 23 万人 ( 男女 比 0 . 61:0.39) であ り、 高校の既卒の 大学入学者数 ( 男子 10 万人、 女子 3 万人 ) が加算されることで 男女 比 が 変化し、 さらに女性の 割合が低下することが 示された。 4. 女子の大学進学の 環境 第 2 回青少年の生活と 意識に関する 基本調査 ( 内閣府、 平成 13 年 ) において、 「親が進ませたい 学校段階」 の アンケートが 小学校 4 年生から 6 年生および中学生のこどもをもっ 父母を対象に 実施された。 その結果に よ ると、 女子の父母の 50% 近くが、 「高校まで」、 「短大・高専まで」、 「専門学校まで」のいずれかを 答えた。 男子の父母では、 25 一 30% であ った ( 図 4) 。

(5)

また、 「平成 13.14 年度科学技術振興調整 費 科学技術政策提言プロバラムによる 調査」における 国立大学お よび国立研究所等に 所属する研究者対象に 実施された、 「理数系に進学する 際の賛成者・ 反対者」のアンケー ト では、 「特になし」という 回答を除くと、 男女共に賛成者として「父母」を 挙げる者が多く、 同性の両親を 賛成者として 挙げる者がやや 多い傾向が観察された。 女性では、 賛成者として「高校時代の 女性指導者」を 挙げる者が男性で 同様な回答をした 者より多かった。 一方、 反対者に関して 男子においては、 ほとんど挙げ られなかった。 女子においてもほとんどが「特になし」であ ったが、 男子に比べると 若干反対者が 挙げられ、 「父母」および「高校時代の 男性指導者」が 示された。 高校時代の女性指導者や 男性指導者が 女子の進学決定の 際に影響を与える 可能性が示唆されたので、 全教 員に対する女性教員の 割合を調べ、 日本と代表的な 国々 ( 米国、 カナダ、 英国、 ドイツ、 韓国 ) で比較した (OECD,EducationataGlance2003) 。 その結果、 日本の高校における 女性教員の割合は 約 25% であ り、 そ れらの国々の 中で最も低 い ことが示された。 米国、 英国、 カナダでは女性教員の 割合は 50% 以上であ った。 以上より、 女子 ( 高校生 ) の大学進学者の 割合が低い原因として 考えられることは、 進学に対する 両親の 消極的な期待という 1) 社会的圧力、 および同性の 大卒の専門職従事者 ( 教員を含む ) による応援や 専門職 従事者を目にする 機会が少ないという 2) ロールモデルの 欠如であ ることが示唆された。 ( 図 4)

親 が進ませた

学校段階

( 小 4

一 6 年生および中学生のこどもを 持つ父母を対象 ) 女子をこどもに 持つ 且仁 コ子をこどもに 持つ 廿 Ⅰ 女子をこどもに 持 つ 父 Ⅰ 男子をこどもに 持 つ 父 Ⅰ

出典 : 第 2 回青少年の生活と 穏弄 に関する基本辞 査 ( 平成 13 年 ) 5. 結論 アカデミックキャリアパスにおける 女性の割合増加のために 効果的だと考えられることは、 アカデミック キャリアパスの 入り ロ での女性の数を 増やすことであ る。 そのためには、 父母の意識改革やロールモデルの 提示が重要であ る。 対策として、 ①高校の女性教員数を 増やすこと、 ②高校生と若手女性研究者との 交流の 機会をつくること、 ③女性研究者と 一般の人との 接点を増やすこと、 が考えられる。

参照

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