講義授業における動画利用の評価および授業評価モデル構築の試み : 人間発達を主題とする授業を対象として
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(2) 甲南女子大学研究紀要第 45号. ど視聴覚教材 を用 いた授業 が増加 して きて い る。 また そ こで使 われ る視 聴覚教材 も,従 来 の よ うに 出版社 な. 人間科学編 (2009年 3月 ) 山崎 ,2008)。 上記 のよ うに,授 業 における動画利用研究 の多 くは. ,. どか ら販売 されて い る ものだ けでな く,教 員 自身 で授. 動画 の利用 が 学習者 の興味・ 関心 を引 き起 こす ことが. 業 の 目的 に合わ せて作成 した もの を授業 に用 い る こと. 報告 されて い る。 また筆者 の 印象 と して も, この よ う. が可能 とな った。. な動画教材 は一 般 的 に受講生 の興味・ 関心 を喚起 しや. この よ うな学校教育場面で の動画利用機会 の増加 に. す く,受 講生 の感想 として も「面 白か った」,「 楽 しか っ. 伴 い,授 業 における動画利用 を評価 した研究 もい くつ. た」 な ど動 画利用 に対 して肯定 的 な評価 が 多 い。 よ っ. か行 われてい る。 た とえば,初 等教育 において は,丹. て先行研究 において もまた筆者 の 印象 と して も,授 業. 羽・ 川上 (2007)は 小学 6年 生 の理科教育 の教材 と し. における動画利用 は学習者 の「興味・ 関心」を喚起 し. て,太 陽 の運動 ,ダ ンゴム シの生 態 ,胎 児 の様子 な ど. あ るいは「 面 白か った」,「 楽 しか った」 とい う授業評. を描 いたデ ジタル コ ンテ ンツを作成 し,こ れをイ ンター. 価 を引 き出 し,ま た授業理解 を促進 して い る ことが予. ネ ッ ト上 に公 開 した上 で,理 科教育 の教材 と して用 い. 想 され る。特 に,子 ど もの運動発達 や認知発達 ,あ る. そ の活用方法 を検討 して いる。 その結果 ,動 画 が学習. いは人 の非言語 的行動 な ど,人 の行動 を観察対象 とす. 者 の興味・ 関心 を喚起 し,学 習 内容 の理解 を促進 した. る研究領域 を主題 とす る授業 においては,そ の行動 の. また,中 等. 具体 的 な事例 を動画 で確認 す ることが,授 業理解 の促. ことを報告 して い る (丹 羽 ,川 上 ,2007)。. 教育 においては,西 松 が,和 算 に関す る動 画. ,. の動. 進 に とって よ り重要 であ る ことが予想 され る。 しか し. 画 は滋 賀県総合教育 セ ンターによって作成 された もの). なが ら,上 記 の先行研究を見 て も,動 画 で 喚起 された. を,数 学 の授業 の導入 と して 用 いた。 これ によ り学習. 「 興味 0関 心」,あ るいは「面 白 さ」 の 内実 が如何 な る. 者 の学習 内容 に対す る興味,関 心 が 喚起 された ことを. ものであ るのか,ま たそれが授業理解 や学習意欲 を促. また,末 松 らは,書 道. 進 してい るか否 か に関 して は不 明 の ままで あ る。 さ ら. 報 告 して い る (西 松 ,2005)。. (こ. の学習 に講 師 が作 品を書 いてい る映像 をデ ジタル化 し. に言 え ば,動 画 によ って 喚起 され た「 興 味・ 関心」. サーバ ーに蓄積す ることで,学 習者 が各 自の興 味関心. あ るいは「 面 白 さ」 が,学 習者 に とって は単 な る “ 娯. に合 わせ てそれぞれの ペー スで学習 が進 め られ る シス. 楽 "と しての 「興 味・ 関心」 や「 面 白 さ」,あ るいは. テ ム を開発 して い る (末 松 ,2000)。 他方 ,高 等教育. 息抜 き"と して評価 されてい る可能性 も考 授業 中 の “. における動 画利用 を見てみ ると,望 月 らは,看 護教育. え られ るので あ る。. ,. の 中 で も周産期看護 に関 して,学 生 が実 際 に触 れ る機. 近年 ,大 学 にお ける FDの 一 環 と して授 業評価 を行. 会 の少 ない新 生児 の理解対す る動画利用 の効果 を検討. うと ころは 多 い (林 ・ 大塚,2008)。 その よ うな授業. した。 その結果 , ビデオ を含 む視覚教材 は,学 生 か ら. 評価項 目の 中 で も「興 味深 か った (面 白か った)」 と. 「学習意 欲 を刺激 す る」 教材 と して評価 されて い る こ. い う項 目は授 業評価 をす る上 で重 要 な項 目の一 つ とい. また,賀 川 は体育 教. え よ う。 しか しなが ら,仮 に動画 の視聴 が単 な る娯楽. 員 を 目指す学生 の体育実技 の授業 において,学 習者 の. と して評価 されて い るな らば,教 材 としての効果 を発. 実技場面 と熟達者 の実技場面 の動画 を作成 し,webペ ー. 揮 して いないばか りか,授 業評価 に誤 ったバ イアスを. ジ上 で 閲覧可能 と した。 その結 果,学 習者 自身 の実技. もた らしてい る可能性 を も考 え られ るので あ る。以 上. 場面 の動画 閲覧 が「役立 った」 との 回答 は全 体 の90%. の ことか ら,授 業 で教材 と して用 い られた動画 が,学. を超 えた。 また,熟 達者 の実技場面 の動画 閲覧 が「 役. 習者 に とって どの よ うに評価 されているのか,す なわ. 立 った」 との 回答 も全体 の80%近 くにのぼ った。 この. ち,授 業理解 を促進す る もの と して評価 されて い るの. ことは,体 育実技 およびそ の指導法 の学習 における動. か,あ るいは単 な る娯 楽 や息抜 き と して評価 されてい. 画 の利用 が,受 講 生 の学習成果 に寄与 した ことを示唆. るかを検討す ることが必 要 であろ う。 さ らに, このよ. ││,2005)。 してい る (賀 り. うな動画 に対す る評価 が,ス ライ ド資料 や紙媒体 の配. とが 示 され た (望 月 ら,2004)。. 一 方 その 限界 も示 されている。重 島・ 山崎 によれば. ,. 布 資料 ,授 業方法 な どと相 ま って,分 か りやす さ,授. 理学療法教育 の授業 において,静 止画像 と動画像 とで. 業 に対 す る興 味・ 関心 ,授 業 の価値 ,学 習意欲 に対 し. 受講 生 に関節可動領域 の 目測 を行 わせ た。 その結 果. て どの よ うな影響 を与 え る もので あ るか,詳 細 に検討. ,. ,. 静止画像 に比 べ て動画像 において 目測 の誤差 が生 じや す い ことが示 され,必 ず しも実 技習得 において必ず し も動画 が 有効 で はない こと も示 唆 されてい る (重 島・. す ることが必要 であ ろ う。 また,す で に心理 学 の記憶研究 において,画 像優位 性効果. (pた tonal supcriority cffect)と. して よ く知 られ.
(3) 西尾. 新 :講 義授業 における動画利用 の評価お よび授業評価 モデル構築 の試 み. 33. るよ うに,静 止画像 を含 む画 像刺激 は,文 字刺激 よ り. 評価 で はな く,一 連 の授業全体 を通 して動画 が教材 と. も記憶 に残 りやす い ことが確 かめ られて い る (PⅣ iO,. して利用 された場合 の,知 識獲得 や授業 の価値評価. 1971)。. この こ とか らも,動 画利用 は授業 に対 す る興. 味関心 の 喚起 に寄与す るの みな らず,知 識獲得 に も影. ,. あ るいは学 習意欲 に対す る動画利用 の影響 を検討 して お くことが重要 であ る と考 え る。 よ って本研究 で は, 8回 シ リーズの授業 において授. 響 を与 えて い る可能性 も考 え られ る。 しか しなが ら. ,. 大学教育 における動画利用 の先行研究 は実技学習 に限. 業 内容 との 関連 に従 って作成 した動画教材 を複数 回授. られてお り,実 技学習以外 での動画利用 の効用 につ い. 業 で用 いた後 ,一 連 の授業 の最終 回 に行 ったア ンケー. て検討 した事例 は見 当 た らない。 一 般 的 に言 って実技. ト調査 か ら以下 の ことを検討す る。第 一 は,学 習者 の. 学習 で獲得 され る知 識 とは身体動作 や “ 段取 り"な ど. 動画利用 に対す る評価 である。具体 的 には,動 画 が 学. の手続 き的知識 であ り手続 き記憶 と して獲得 され る。. 習者 に とって,「 授 業理解・ 知識獲得」,「 授業 中 の 息. 一 方 ,講 義 な どで伝達 され る知識 は宣言 的知識 と呼 ば. 抜 き」,「 娯楽」,「 授業 とは直接 関係 のない人 間理解」. れ,エ ピソー ド記 1意 あ るいは意 味記憶 と して獲得 され. の何 れ の効用 と して評価 されていたかを検討 す る。 第. る。 この手続 き記憶 と宣 言 的記憶 はそ の保持 や処理 の. 二 は,動 画利用 を含 めた,ス ライ ド,紙 配布資料 ,担. され方 の違 いか ら異 な る記 憶 システム と して 区別 され. 当者 の声 な ど授 業 を構成す る要 素 が,授 業 の分 か りや. この ことか ら考 え ると,大 学. す さ,授 業 に対す る興 味 ,授 業 の価値 ,学 習意欲 に対. 授業 における動画利用 の先行研究 で は手続 き的知 識 の. して どの よ うに関連 す るかを,重 回帰分析 を用 いて検. 獲得 のみが 問題 とされて きた ので あ り,宣 言 的な知識. 討 しモデル化す る ことであ る。. て い る (Squire,1989)。. の獲得 において動画利用 が如何 な る影響 を及 ぼすか に つ いて は検討 されて いない と言 え よ う。実技学習 にお. 方. 法. いて は,身 体動作 あ るいは行為 の手続 きをそ の まま見 せ る動画利用 が,学 習理解 に結 びつ きやす い こ とは容. 被調査者 :被 調査者 は 甲南女子大学看護 リハ ビリテー. 易 に推測 で きるが,実 技学習以外 の 内容 において動画 利用 が,学 習者 の興味・ 関心 を喚起 し,宣 言 的 な知 識. シ ョ ン学部 の人 間発達学 の受講生 139名 で あ った。 そ の 内訳 は,看 護学科 , 1年 生 64名 , 2年 生 6名 , リハ. の獲得 や学習意欲 ,授 業評価 に どの よ うな影響 を及 ぼ. ビ リテ ー シ ョン学科 , 1年 生 69名 であ った。. すか検討 してお くことは,動 画活用 の効果 の範 囲を検. 授業 :調 査対象 と した授業 は人 間発達学 (火 曜 2限 開. 討 す る上 で も重要 で あろ う。 さ らに,教 科学習 に関す. 講 )で ,授 業期 間は2008年 4月 8日 ∼2008年 6月 3日 。. る研究 を見 て も,動 画 を評価 した検討事例 は,一 回 の. 授業 回数 は 8回 であ った。. 授業 のみ を対象 と した ものが多 い。 しか し通 常 ,学 校. 動画教材 :授 業 で使用 した動画 は以 下 の とお りである。. での学習 は一 回 の授業 で完結す る ことはな く,ひ とつ. 動画教材 はす べ て筆者 が作成 した もので ある。 1つ の. の単元 あ るいは, 8回 ,15回 ,30回 の一 連 の授業 と し. トピ ック の 動 画 の 長 さは数十 秒 ∼ 数 分 程度 で あ った. て行 われ る。 ゆえに,一 回 の授業 を対象 と した動画 の. (表. 1お よび図 1-3)。. 表 1 動画教材の内容 トピ ック. ア ー マ. 新生児 の反射 と行動. モ ロー反射. 吸綴反射. 口唇探索反射. 新生児微笑. 乳児 の運動発達. 這 い這 い. 寝返 り. つ たい歩 き. 歩行. 乳児 の言語発達. クーイ ング. 哺語. 指差 しと共 同注意. 乳幼児 の認知発達. 延滞模倣. 象徴 的思想 (ご っこ遊 び). 図. 1. 新生児微笑. 図2. つ たい歩 き. 図3. 象徴的思考 (ご っこ遊び).
(4) 甲南女子大学研究紀要第 45号. 34. 人間科学編 (2009年 3月 ). 調査方法 :授 業 に対す る評価 お よび動画教材 に対す る. に対す る総合 的 な評価 を尋 ねた。表 3に ,そ の評定平. 評価 に対す る調査 は質 問紙法 を用 いて行 った。質 問紙. 均値 と標 準偏差 を示 した。最 も高 い得点を示 した のは. 調査 は,2008年 6月 3日 に授業 が 終了 した後 ,単 位認. 項 目12の 学習者 に とっての授業 の価値 を問 うもので. 定試験 を行 いその 後 に「授業 に関す るア ンケー ト」 と. 平 均 6。 46(SD=。 48)で あ った。 ま た最低 点 は項 目15の. 2(表 して行 った。 質 問項 目は以下 の22項 目で あ った. 授業後 の学習者 の学習 へ の取 り組 み (復 習 の有無 )を. 2参 照 )。. 問 う もので ,平 均 3.84(SD=1.41)で あ った 。 この項. ,. 目15を 除 いて,他 の評価項 目はおおむね 6点 前後 の平. 項 目 1か ら項 目19ま で は「 非 常 にそ う思 う」 か ら 「 ま った くそ う思 わな い」 まで の 7件 法 の評 定尺度法. ,. 均点で あ った (表 2参 照 )。. を用 いた。「非常 にそ う思 う」 には 7点 を,「 ま った く. 動画 に対す る評価 :授 業 で用 いた動画 に対す る評価 に. そ う′ 思わな い」 には 1点 を割 り当て た。項 目 1か ら項. 関 して は,動 画利用 が授業理解 や知識獲得 に役 立 った. 目15ま で は,本 授業 に対す る総 合的 な評価 を学習者 に. か否 か (項 目16)は ,評 定平均が6.37(SD=.73)で あ っ. 3。 項 目16か ら項 目19は ,教 材 と し 尋 ね た もので あ る. た。 また,動 画 利 用 が授 業 の 息抜 きで あ ったか 否 か. て用 い られた動画 に対す る学習者 の評価 を尋 ねた もの. (項 目 17)は. であ る。項 目16か ら項 目18の 3項 目で,動 画 に対す る. さ らに,動 画 が娯楽 と して楽 しんだか否 か (項 目18). 評価 を「 授 業 の理 解 0知 識 の獲得 (項 目16)」 ,「 授 業. に 関 して は評 定 平 均 が 5。 19(SD=1.38)で あ った 。 ま. の息抜 き (項 目17)」 ,「 娯楽 (項 目18)」 の側面 か ら質. た,授 業 とは違 う視点 か ら人 間 に対 して理 解 を深 め る. 問 した。 さ らに,授 業 とは関係 な く学生 自身 が動 画教. の に役立 ったか 否 か (項 目19)で は,評 定平均 が5.32. 材 か ら人 間理解 を深 めて いた可能性 も考 え ,「 人 間理. (SD=1.07)で あ った. 解 (項 目19)」 を加 えた。 これ に加 えて,項 目20か ら. 受講生 の評価 を検討す るため,質 問項 目16か ら19ま で. 項 目22は 自由記 述 と した. 4。. ,評 定 平 均 が 6.03(1つ =.86)で. (表. あ った。. 3参 照 )。 動画 利用 に対 す る. の 4項 目の評定平均点 を被験者 内 1要 因分散分析 を用. (実 際 に使 用 した 質 問紙. いて比較 した。 その結果 ,項 目間 の有意 な主 効果 が認. は appendix参 照 の こと。). め られ た (F(3,414)=56.50,′ <.001)。 下 位 検 定 と し 結. て,有 意水準 を 5%と して ライア ン法 を用 いて項 目 ご. 果. との一 対比較 を行 った。 その結果 ,項 目16(理 解・ 知 授業評価 :項 目 1か ら項 目19ま での質 問項 目で,授 業 表2 項 目. 識 )は 他 の 3項 目 と比 較 して平均値 が有意 に高 い こと. 質問項 目お よび評価平均点 とその標準偏差. 質問内容 この授業 は、体系 的 に (適 切 な段 階を踏 んで)進 め られて いま したか。. 平均点. 標準偏差. 5。. 77. 0。. 91. 2. 授業 内容 の説 明 はわか りやすか ったですか。. 6。. 17. 0。. 77. 3. 授業 で、担 当教官 の声 は聞 き取 りやすか ったです か。. 6.26. 0.81. 4. 授業で配布 された紙資料 は、授 業理解 に役 立 ちま したか。. 5。. 50. 1.07. 5. パ ワーポイ ン トを用 いた 資料提示 は分 か りやすか ったです か。. 5。 94. 1.08. 6. 授業 中 に用 いた ビデオ 映像 は、授業理解 に役立 ちま したか。. 6.34. 0。. 94. 7. 授業 内容 は、 あなたに とって興 味 の持 て る もので したか。. 6.42. 0。. 92. 0.94. 1. 8. 授業 内容 の難 易度 は、 あなた に とって適 当な もので したか。. 5.65. 9. 授業 の進度 は、 あなたに とって適切 で したか。. 5.65. 1.01. 10. 授業担 当者 に、学生 の理解 を深 め よ うとす る熱意 が感 じられ ま したか。. 6.40. 0.63. 11. 質 問 に対 して、担 当者 は適切 に答 えて いま したか。. 6.22. 0.66. 12. この授業 は、 あなたに とって価値 の あ る もので したか。. 6.46. 0。. 48. 13. あなたは、 この授業 に意欲 的 に取 り組 め ま したか。. 6。. 13. 0。. 78. 14. あなたは、 この授 業 を他 の学生 に も勧 めたい と思 います か。. 6.09. 15. あなたは、授業 ごとの復習 がで きま したか ?. 3.84. 1.41. 16. ビデオ 映像 を見 ることで、授業 で学習 した 内容 の確認 や知 識 の獲得 に役 立 った。. 6.37. 0。. 17. ビデオ 映像 を見 ることで、授業 の合間 に息抜 きで きた。. 6.03. 0.86. 18. 子 どもの ビデオ 映像 を見 ること自体 を娯楽 と して楽 しん だ。. 5.19. 1.38. 19. ビデオ映像 を見 ることを契 機 と して、授業 とは関係 な く人 限理解 に役 立 った。. 32. 1.07. 5。. 0.83. 73.
(5) 西尾. 新 :講 義授業 における動画利用 の評価 および授業評価 モデル構築 の試 み. であ った。 さ らに,「 授業 の分 か りやす さ」 と有. が示 された (項 目16‥ 17:′ (3)=3.189,′ <.001,項 目16中. 74)」. 18:′ (3)=11.058, ′<.001, I頁 目 16… 19:′ (3)=9。 905,. 意 な相 関を示 した の は「 授業 が体系 的 (r=.49)」 ,「 声. ′<.001)。 また,項 目17(息 抜 き)は ,項 目18(娯 楽 ),. の聴 きやす さ. 項 目19(人 間理解 )と 比較 して,平 均値 が有意 に高 い. の資料 が役立 った. ことが示 された (項 目17-18:J(3)=7.870,′ <.001項 目 17…. 19:′ (3)=6.716,′ <.001)。 項 目18と 項 目19の 間 に. は有意 な差 は認 め られなか った (′ (3)=1.153,nos。. こ. )。. 「 担 当者 の熱意. (r=。 48)」 ,「 (″ =。. スライ ド (パ ワーポイ ン ト). 50)」 ,「 適切 な難度 (r=.49)」. (r=。 48)」. ,. ,「 他学生 へ の勧 め (r=.54)」. で あ った。 また,「 授業 が 体系 的 で あ る」 と「 声 の聴 きやす さ」 の 間 に も r=。 49の 有意 な相 関 が認 め られた。. の結果 か ら,動 画利用 にたい して受 講 生 は,動 画 の視. また,「 授業 に対 す る意欲」 と「 授業後 の復習」 との. 聴 が授 業理解 や知識獲得 につ なが った とい う評価 が他. 間 に も r=.31と 弱 い相 関 が認 め られた。. の 3つ の評価 と比 べ て最 も高 く,次 いで,授 業 の合 間. 重 回帰分析 :上 記 の相 関分析 の結果 を受 けて,質 問項. の息抜 き と しての評価 が高 い ことが示 された (図 4参. 目の 中か らい くつ かの項 目を 目的変数 と して重 回帰分. 照 )。 分散分析表 は APPENDIXを 参照 の こと。. 析 を行 った。 一 般 的 に重 回帰分析 を行 う場合 ,変 動 が. 項 目間 の相 関分析 :本 論 の 目的は動画 の利用 が,授 業. 説 明 され るべ き 目的変数 と 目的変数 の変動 を説 明す る. の分 か りやす さ,授 業 に対す る興 味・ 関心 ,授 業 の価. と思 われ る説 明変数 か らモデル をあ らか じめ設定す る. 値評価 ,学 習意欲 といかな る関連 が あ るか検討 す るこ. ことが必要 であ る。 そのため,本 論 では,項 目 1か ら. とにあ る。 そのため,質 問紙 を用 いて測定 したい くつ. 項 目19ま でをそ の質 問 の 内容 か ら,主 に 目的変数 と し. か の項 目を 目的変数 と して重 回帰分析 を複数 回行 い. て用 い る項 目 と説 明変数 に用 い る項 目 とに分 け た。 こ. 関連 の方 向 とその程度 を示す モデル と してパ ス図を作. こで 目的変数 と して用 い る項 目は,一 般 的 に授業 の 目. 成す る。 そ こで最初 に基礎 的 な分析 と して,項 目間 の. 的 とされ る項 目につ いて評価 を尋 ねた ものであ る。具. 相 関分析 を行 った (表 3参 照 )。 その結 果 の 中 か ら特. 体 的 な項 目は「 授業 の分 か りやす さ (項 目 2)」 ,「 授. に「 授業 に対 す る興 味 (項 目 7)」 ,「 授業 の価値評価. 業 の価値 (項 目12)」 ,「 授業 に対す る意欲 (項 目13)」. ,. と有意 な相. で あ る。 ただ し,「 授業 の分 か りやす さ」 と「授 業 の. 関を示 した もので,中 程度以上 の有意 な相 関を示 した. 価値」 は後述 す るよ うに,「 授 業 に対 す る意 欲」 に対. 項 目を以下 に示す。. して影響す ると考 え られ る ことか ら,説 明変数 と して. (項 目12),「 授業 に対 す る意 欲 (項 目13)」. まず,「 授業 に対 す る意 欲」 と相 関 を示 したの は. ,. 「授業 が 体 系 的 で あ る. (r=。 48)」. ,「 授 業 の分 か りやす. さ (r=.53),「 授業 に対 す る興 味. (r=。 58)」. も用 い ることとす る。 一 方 ,説 明変数 に用 い る項 目 と は,上 で述 べ た,授 業 の 目的. (「. 分 か りやす さ」,「 興. ,「 適切 な. 味」,「 学習意欲」 を実現 す るために用 い られ る手段 に. ,「 授業 の価. つ いて 評価 を尋 ね た項 目で あ る。 具体 的 には,「 授業. 値 (r=。 71)」 ,「 動画 :理 解 ,知 識獲得 に役 立 つ (r=.. が 体 系 的 で あ る (項 目 1)」 ,「 声 の 聞 き取 りやす さ. であ った。 また,「 授業 の価値」 と有意 な相 関 を. (項 目 3)」 ,「 紙 資料 の有効性 (項 目 4)」 ,「 ス ライ ド. 難度 (r=.51)」 ,「 担 当者 の熱意. 44)」. (r=。 49)」. ,「 授 業. (パ ワーポイ ン ト)資 料 の有効性 (項 目 5)」 ,「 適切 な. に対 す る興 味 (r=.67)」 ,「 動画 :理 解 ,知 識 獲 得 に. 難度 (項 目 8)」 ,「 適切 な進 度 (項 目 9)」 ,「 担 当者 の. 役立 つ. 熱意 (項 目10)」 ,「 質 問 へ の対応 (項 目H)」 ,お よび. 示 した の は「 授 業 の 分 か りやす さ. (r=。 49)」. (r=。 50)」. で あ った。 また,「 授業 に対 す る興. 味」 と有意 な相 関 を示 したの は,「 授業 の分 か りやす さ. (′. =.47)」 ,「 動画. :理 解 ,知 識 獲得 に役 立 つ (r=.. 4つ の動画質 問項 目. (項 目16∼ 19)で あ る。. 上記 の よ うに,質 問項 目を説 明変数 と 目的変数 に分 けた上 で,先 の相 関分析 の結果 か ら 目的変数 に対 して 中程度以 上 の相 関関係 を示 した質 問項 目を説 明変数 と して重 回帰分析 のモデル を立 て ることと した。. 評価 平均 点. 重 回帰分析 (分 か りやす さ) まず ,授 業 の理解 しやす さに影響す る変数 を検討 す るため に,「 授業 の分 か りやす さ (項 目 2)を 目的変 数 と し,「授業 が体系 的 (項 目 1)」 ,「 声 の 聞 き取 りや す さ (項 目 3)」 ,「 ス ライ ド (パ ワー ポイ ン ト)資 料 授業理解・ 知識. 息抜 き. 娯楽. 図 4.動 画利用 に対す る評価. 人間理解. の有効性 (項 目 5)」 ,「 担 当者 の熱意 (項 目10)」 を説 明変数 と して重 回帰分析 を行 った。 その結 果 ,重 相 関.
(6) 甲南女子大学研究紀要第 45'」. 36. 動 画 o人 間 理 解. 動 画 o娯 楽. 動 画 ・息 抜 き. 動 画 ・理 解. 授 業 の復 習. 他学 生 への勧 め. 48 。. 授業 に対 す る意欲. -一. }49. Q8. 授業 の価 値. ,49. Q3. Q7. 質 問 への対 応. Q2. Q6. 担 当者 の熱 意. パワーポイント資料. Q5. 適 切 な進 度. 紙資 料. Q4. 適 切 な難 易 度. 声 の間 き や す さ. Q3. 授業 に対す る興味. わ かり や す さ. Q2. (2009年 3月 ). 項 目間 ごとの相 関係数 と無相 関検定 の結 果. ビデ オ. 体系 的. Ql. 表3. ° 人間科学編. Q9 Q10 QH Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. Ql -―. Q4 .50. Q5. Q6 Q7 Q8 Q9. -一. 47 。. .46. -一. .49. -一 .70. 48 。. Q10. -一. .47. -一. QH. .56. .50. Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. ,48. 。 53. .58. .54. .53 .74. -一 .51. .49 .56. .48. .46. 。 71. -―. 。 61. 。 68. -一. .49. .44. .46. -一 。 49. -― 。 72. 注 :こ こにあ げた相 関係数 は無相 関検定 においてす べ て 表 4. -―. 。 67. -一. 1%水 準 で 有意 であ った。. 「 わか りやす さ」 を 目的変数 と した重回帰分析 の結 果. P. 値. Ql. 0.2183. 7.1925. 2.6819. 0.0082. Q3. 0.1975. 5。. 9943. 2.4483. Q5. 0.2369. 8。. 9181. 2.9863. Q10. 0.1868. 5.3290. 2.3085. 0.0225. 0.4756. 5.2603. 2.2935. 0.0234. 変数名. 標準偏 回帰係数. (β. ) F tt. 定数項 決定係数. 0.4069. 重相 関係数 (R). 0.6379. T tt. 係数 R=.63で 有意 な モデルで あ ることが示 され た。 各 変数 の標準 回帰係数. (β )を 見 ると,「 授業 が体系的」 ,. 判. 定. 単相 関 0。. 4937. 0.0157. 0。. 4756. 0.0034. 0.4911. 寄与率 0.107789889 0.093922576 0。 116362244. 0.08881866. れた。 重 回帰分析 (授 業 に対す る興味 ). 「 声 の 間 き取 りやす さ」,「 スライ ド (パ ワーポイ ン ト). 次 に,授 業 に対す る興 味・ 関心 に対 して いかな る要. が 役 立 った」,「 担 当者 の熱意」 が それ ぞれ ,「 授 業 の. 因が どの 程度影 響 す るか を検討 す るため,「 授 業 に対. 分 か りやす さ」 の変動 に対 して 有意 に寄与 す る ことが. す る興味 (項 目 7)」 を 目的変数 と し,「 授業 の分 か り. 示 され た (体 系 的 :β =。 22′ <.01,声 の 聞 き取 りやす. やす さ (項 目 2)」 と「動画 :授 業理解 ,知 識 (項 目. さ :β =。 20′ <.05, ス ライ ド :β =。 24′ <.01, オ 旦当者. 16)」. を説 明変数 と した。 こ こで ,「 興 味」 に対 して. の熱意 :β =。 19′ <.05)(表 4参 照 )。 この ことか ら. 「分 か りやす さ」 を説 明変数 と したの は,第 一 は「 興. 「 授業 の分 か りやす さ」 に対 して,1.黒 板・ ホ ワイ ト. 味」 に対 して 「分 か りやす さ」 が r=.47と 中程度 の相. ,. ボ ー ドの代 わ りと して用 い られ るスライ ド (パ ワーポ. 関を示 した ことと,第 二 は 2つ の変数 を考 えた とき. イ ン ト),2。 一 連 の授 業 と して 体系的 に整理 され た授. 授業 に対 して興 味 を持 つ か ら授業 が分 か りやす くな る. ,. 業 ,3。 授 業担 当者 の声 の 間 き取 りやす さ,4.受 講 生. ので はな く,授 業 が分 か るか ら,そ の授業 に興味 を持. が感 じる授業担 当者 の熱意 の順 に影響す ることが示 さ. つ とい うよ うに, 2つ の変数 間 に一 方 向 の 因果性 を措.
(7) 新 :講 義授業 における動画利用 の評価 お よび授業評価 モデル構築 の試 み. 西尾. 5「 授業 に対す る興 味」 を 目的変数 と した重 回帰分析 の結果 変数 名 標準偏 回帰係数 (β ) F tt T tt. 表. P. 値. Q2. 0。. 3526. 21.5061. 4.6375. 0.0000. 0。. 4687. 0.165262566. Q16. 0.3311. 18.9631. 4.3547. 0.0000. 0。. 4548. 0.150564208. 7.6654. 2.7686. 0.0064. 定数項 決定係数. 0.3158. 重相 関係数 (R). 0.5620. 判. 定. 単相 関. 寄与率. 表 6「 授業 の価値」 を 目的変数 と した重 回帰分析 の結 果 変数名. 標準偏 回帰係数. (β. ) F tt. T tt. P. 値. 3.0437. 0,0028. 判. 定. 単相 関. 寄与率 0。 105351866. 0。. 2091. 9。 2639. Q7. 0。. 4805. 44.2877. 6.6549. 0.0000. 0.6672. 0.320580332. Q16. 0。. 1931. 8.0350. 2.8346. 0.0053. 0.4866. 0,093960834. 21.4907. 4.6358. 0.0000. Q2. 定数項 決定係数. 0.5199. 重相 関係数 (R). 0。. 0.5039. 7210. す る興 味 :β. 定 した ほ うが よ り自然 であ る と考 えたためであ る。 重 回帰分析 の結果 ,重 相 関係数 R=.56で 有意 な モデ. β=。 19,′. =。. 48,′ <.01,動 画 :授 業 理解 0知 識. :. <.01)(表 6参 照 )。 この こ とか ら,受 講 生. ). がそ の授業 を価値 あ る もの と評価す るためには,授 業. を見 ると,「 授業 の分 か りやす さ」,「 動画 :授 業理解・. の分 か りやす さ,授 業 に対す る興 味 お よび動画 による. 知識」 が「授業 に対す る興味」 の変動 に対 して有意 に. 授業 内容 の理解 が影響す ることが示 された。. 寄与す ることが示 された (分 か りやす さ :β =。 35,′. 重 回帰分析 (授 業 に対す意欲 ). ルで あ ることが示 された。各変数 の標準 回帰係数 (β. 01,動 画 :授 業理解・ 知識. :β. =。. 33,′. <.. <.01)(表 5参. 最後 に,受 講生 の授業 における学習意欲 に対す る変. この ことか ら,授 業 に対す る興 味 を喚起 す るた. 動要 因を検討す るため,「 授業 に対す る意欲 (項 目13)」. めには,授 業 が分 か りやす さおよび授業 中 に資料 と し. を 目的変数 と して重 回帰分析 を行 った。 その 際 ,説 明. て提示 した動画 による授業理解 が影響 す ることが示 さ. 変数 には「 授業 の分 か りやす さ (項 目 2)」 ,「 授業 に. れた。. 対 す る興 味 (項 目 7)」 ,「 担 当者 の熱意 (項 目10)」. 照 )。. 重 回帰分析 (授 業 の価値 ). 「 授業 の価値 (項 目12)」. ,. と した。 ここで,「 意 欲」 に. 次 に,受 講生 の授業 の価値評価 に対 して,い かな る. 対 して「分 か りやす さ」,「 興味」,「 価値」 を説 明変数. 要 因 が どの程度影響 して い るかを検討 す るため,「 授. と した理 由 は以 下 の とお りであ る。 まず「価値」 に関. 業 の価値 (項 目12)」 を 目的変数 と し重 回帰分析 を行 っ. して は,そ の授業 を 自分 に とって価値 あ る もの とみな. た。説 明変数 には,「 授業 の分 か りやす さ (項 目 2)」. すか らこそ,学 習意欲 が 高 まる もの と考 え られ る。 ま. ,. 「授業 に対す る興味 (項 目 7)」 ,「 動画 :授 業理解 0知. た,「 分 か りやす さ」 に 関 して も授業 が分 か るか ら こ. 識 (項 目16)」 を用 いた。 こ こで ,「 価 値」 に対 して. そ授業 に対 して興 味 を持 ち,興 味 が 高 まる ことによ っ. 「 分 か りやす さ」 を 目的変数 と した の も前述 の理 由 と. て,よ り学 びたい とい う学習意欲 が高 まる もの と考 え. 同様 に,. 2変 数 間 の相 関 が r=.50と 中程度以上 あ る こ と,お よび 2変 数 間 に一 方 向 の 因果 関係 が措定 され る. 「分 か りやす さ」,「 興 味」,「 価値」 と,そ れ に加 えて. と考 えたためで あ る。. 「意欲」 と中程度 の相 関関係 を示 した「 担 当者 の熱意」. 重 回帰分析 を行 った結果 ,重 相 関係数 R=。 72で 有意 な モデル で あ ることが示 された。各項 目の標準 回帰係 数. (β. )を 見 る と,「 分 か りやす さ」,「 授業 に対 す る. 興味」,「 動画 :授 業理解 0知 識」 のす べ ての項 目が. ,. 「 授業 の価値」 の変動 に対 して有意 に寄与 す る ことが 示 され た (分 か りやす さ :β. =。. 21,′ <.01,授 業 に対. られ る。 よ って ,「 意 欲 」 に対 す る説 明変 数 と して. との 4項 目を説 明変数 と した。 重 回帰分析 の結果 ,重 相 関係数 R=。 77で 有意 な モデ ルであることが示 された。各項 目の標準 回帰係数. (β ). を見 る と,「 担 当者 の熱意」 と「 授業 の価値」 の 2項 目が ,「 授業 に対 す る意欲」 の変動 に対 して 有意 に寄 与 す る こ とが 示 され た (熱 意 :β. =。. 20,′ <.01,授 業.
(8) 甲南女子大学研究紀要第 45号. 38. 人 間科学編 (2009年 3月 ). 表 7「 授 業 に対す る意欲」 を 目的変数 と した重 回帰分析 の結果 変数名. 標準偏 回帰係数. (β. ) F tt. T tt. P. 値. 判. 定. 単相 関. 寄与率. Q2. 0。. 1213. 3.0031. 1. 7329. 0.0854. 0.5275. 0.06401085. Q7. 0.1441. 3.5911. 1. 8950. 0.0602. 0.5807. 0.083674297. Q10. 0。. 2045. 10.1016. 0。 0018. 0.4918. 0。 100565948. Q12. 0.4772. 36.6305. 6.0523. 0.0000. 3441. -2.5187. 0.0130. 定数項. の 価 値 :β. 6。. =。. 47,′ <.01)。. また,「 授 業 の 分 か りやす. 3 1783. した。. るが ,「 意 欲」 の変動 に対 して 有意 に寄与 す る傾 向 が. 動画利用 の評価. 14,p<。. <。. 1,興 味. :β. 7143. 0.34087456. 業評価項 目 といかな る方 向で どの程度 関連 す るか検討. さ」,「 授業 に対す る興 味」 も,危 険率 10%以 下 で はあ 示 され た (分 か りやす さ :β =。 12,β. 0。. まず ,授 業 におけ る動画 の利用 が受 講 生 に どの よ う. =。. に評価 されて い るか につ いて検討 した。 その結果 ,動. 1)(表 7参 照 )。. この ことか ら,授 業 に対 して意欲 的 に取 り組 むため には,第 一 に受 講生 自身 がその授業 に対 して価値 を見 出す ことが 重要 で あ り,次 いで授業担 当者 に授業 を行. 画 の利用 に対 して「授業理解・ 知識獲得 に役立 つ (項 目 16)」. との 評 価 が ,「 授 業 の 息 抜 き (項 目 17)」 や. 「娯楽 と して楽 しんだ (項 目18)」 ,「 授業 とは関係 な く との評価 と比 較 して. う熱意 が あ ると受講生 が評価 してい る ことが重要 であ. 人間理解 に役 立 った (項 目19)」. ることが示 された。 また,授 業 の分 か りやす さや授 業. 高 い ことが示 された。 この ことか ら,講 義授業 におけ. に対す る興 味 も,学 習者 の意欲 に対 して影響 を与 え る. る動 画利用 は,単 に受講生 の興味関心 を喚起す るため. ことが示 された。. の導入材料 と してだけでな く,授 業 で取 り上 げた学習 内容 の確認 や知識獲得 に とって有効 に機能 して い るこ. 考. とが 示 唆 され た。 また,「 動画 :授 業理 解・ 知識 (項. 察. 目16)」 の評価平均点 は 7点 満点 の χ16=6.37(SD=.73) これ まで の筆者 の経験 に基 づ いて言 えば,人 間発達. と,ア ンケー ト項 目全体 の 中で「 授業 の価値 (項 目12)」. 48)に 次 いで 高 く,講 義 内容 の理 解. を主題 と した授業 において映像 を教材 と して用 いた場. (χ. 合,「 面 白 か った」 との評価 が 高 く,い わゆ る学 生 か. を助 け る「 ス ライ ド (パ ワー ポ イ ン ト)が 役 立 った. らの. “ 受 け"が 良 い。 また,小 学校 か ら大 学 に至 るま. 12=6.46,SD=。. ,5=5。 94(SD=1.08)」. や 「 紙 配 布 資 料 が 役 立 った. で,各 年代 を対象 と した授 業 において,動 画 を利用 し. (χ. た授業 に関す る先行研究 を概観す ると,授 業 にお ける. が 示 され た (ス ラ イ ド (パ ワー ポ イ ン ト):′ (138). 動画利用 の効果 は「授業 内容 に対 して興味・ 関心 を喚. =5。. 起 した」 とい う結果が多 い。 しか しなが ら,学 生 か ら. スライ ド,動 画 と異 な るメデ ィア の有効性 を学生 か ら. の「面 白か った」 との評価 が,実 際 に受講 生 の授業理. の評価 だ けで一 概 に論 じることには慎重 を期 さな けれ. 解 や知識獲得 に役 立 つ もの として評価 されているのか. ばな らないが,少 な くとも学生 の評価 と して は,授 業. あ るいは単 に,映 像 とい う多様 な情報 を含 んだ 内容 か. 内容 の理解 に とって,動 画資料 が ス ライ ド (パ ワーポ. ら,授 業 の「息抜 き」 や「娯 楽」 と して受 け止 め られ. イ ン ト)や 紙配布資料以 上 に役 立 つ もの と評価 されて. て い るのか は不 明 であ る。 また,先 行研究 における動. い る こ とが 示 され て い る。 一 方 ,動 画 評 価 にお いて. 画利用 の評価 も,一 回 の授業 の 中 で評価 が行 われ る形. 「 授業理解・ 知識獲得」 に次 いで 「授業 の 息抜 き」 と. ,. 成的評価 であ り,大 学 の一 般的 な授業形態 であ る 8回. ,. 5=5.50(SD=1.07))」. 12,ρ <.001, 紙 資料. と比 較 して も有意 に高 い こと. :′. (138)=8.24,′ <.001)。 紙. ,. しての評価 も高 い結 果 が 示 され た。「授 業理解・ 知識. あ るいは 15回 とい う一連 の授業 を通 しての動画利用 に. 獲得 (項 目16)」 と「 息抜 き (項 目17)」 とは弱 い相 関. 関す る総括 的評価 と して は検討 されていない。 また. 関係. 大学 にお ける動画利用 に関す る授業 評価研究 は,授 業. 理解 0知 識獲得」 と して評価す る群 と「息抜 き」 と し. の主題 が実 技学習 に関す る ものが 多 く,講 義授業 にお. て評価す る群 に重 な りは少 ない ことが示 唆 され る。以. ける動画利用 を検討 した ものはない。 よ って本論 では. 上 の結 果 か ら,講 義利用 にお け る動 画 の 利用 は,「 授. 大学 の一 連 の講義授業 における動画 の利用 が受講生 に. 業理解・ 知識獲得」 と しての評価 が 高 い ものの,他 方. どの よ うに評価 されてい るのか検討 し, さ らに他 の授. で は単 な る授業 の息抜 き と して受 け止 め られてい る側. ,. ,. (r=。 30,′. <.01)で あ ることか ら,動 画 を「授業.
(9) 西尾. 新 :講 義授業 における動画利用 の評価 お よび授業評価 モデル構築 の試 み. 面 も示 された といえ よ う。 しか しなが ら,ア ンケー ト. された。 さ らに「授業 に対す る学習意欲」 に対 して は. 調査 の 自由記述項 目を見 ると「集 中 して授業 を受 けて. 「 (受 講 生 にとっての)授 業 の価値」 の影響 が最 も強 く. いる合 間 に,子 どもの発達 の ビデオ を見 るとホ ッと し. 次 いで「 担 当者 の熱意」 の影響 が示 された。 また有意. て,ま た後半 がん ば ることがで きた」 な どの記述 がみ. 傾 向 に とどま ったが「授業 の分 か りやす さ」,「 授業 に. られた。 よ って,動 画利用 に対す る「 息抜 き」 と して. 対す る興 味」 もわずか なが ら学習意欲 に影響 してい る. の効用 も,一 部 の学 生 においては間接 的 なが ら授業理. ことが示 された。 これ らの結果 か ら,下 記 の よ うな授. 解 に役 立 って いた可能性 も考 え られ るで あろ う。. 業評価 モデル が考 え られ る。 (図 5参 照 ). ,. まず 「 授業 の分 か りやす さ」 に関 して は,「 ス ライ. 動画評価 を含 めた授 業評価 モデル 動画評価項 目に関す る上記 の分析 か ら,動 画 に対 し. ド資料 (パ ワー ポイ ン ト)」 が最 も影響 す る ことが 示. て,「 息抜 き」,「 娯楽」,「 (授 業 とは関連 しない)人 間. された。 これ はや は り,ス ライ ド資料 は受講生 が授業. 理解 の促進」 と しての評価 よ りも「授業理解 0知 識獲. 中 に最 も頻繁 に 目を向 ける対象 で あ り,文 字 と しての. 得 に役 立 つ 」 と評価 されてい ることが示 された。 これ. 知識 の情報源 と して最 も重要 な役割 を果 た して い る こ. を受 けて,動 画資料 を用 いた一 連 の授業 を対象 に,従. とを示 す もの といえ よ う。 また,「 わか りやす さ」 に. 来 か ら使 われて きた紙資料 や スライ ド (パ ワーポイ ン. 対 して「 スライ ド資料」 に次 いで影響す るのが「 授業. ト)の 評価 に動画 の評価 を説 明変数 に加 え ,重 回帰分. が体系 的」 であ る ことを考 え合 わせ ると,分 か りやす. 析 を用 いて授業評価 モデル を検討 した。重 回帰分析 で. い授業 のため にはや は リスライ ド資料 あ るいは黒 板 で. は 「 授 業 の わ か りやす さ」,「 授 業 に対 す る興 味」. 提供 され る情報 が十分 に整理 されて い る ことが重要 で. 「 (受 講生 に とっての)授 業 の価値」,「 授業 に対す る学. あ ると考 え られ る。 さ らに「 わか りやす さ」 に対 して. 習意欲」 を 目的変数 と した。 その結 果,「 授業 の分 か. 影響す る第 3の 要 因 と して「担 当者 の声 の 間 き取 りや. りやす さ」 に関 して は「 ス ライ ド (パ ワーポイ ン ト). す さ」 が示 された。 これ はスライ ド資料 とい う視覚 的. 資料」,「 声 の 間 き取 りやす さ」,「 授業 内容 が体系 的 で. 情報 のみな らず ,音 声 と して提供 され る情報 も,学 生. ある こと」,「 担 当者 の熱意」 が影響 す る ことが示 され. が重視 してい ることを示 す もの といえ よ う。 また 4番. た。 また,「 授業 に対 す る興 味」 に対 して は「授 業 の. 目の要 因 と しては「 担 当者 の熱意」 の要 因が示 された。. 分 か りやす さ」,「 動画 に対す る評価 (授 業理解・ 知識. ここで学生 は「担 当者 の熱意」 の有無 を いかな る点 に. 獲 得 )」 が 影 響 して い る こ とが 示 され た 。 さ らに. 感 じ取 って いるかが 問題 とな る。 そ こで相 関分析 を見. ,. ,. 「 (受 講生 に とっての)授 業 の価値」 に対 しては「 授業. てみ る と「 担 当者 の熱意」 と「 質 問 に対す る対応」. の分 か りやす さ」,「 授業 に対す る興 味」,「 授業理解・. 「 ス ライ ド資料」,「 声 の 間 き取 りやす さ」 といず れ も. 矢日 識獲得 と しての動 画評価」 が影響 してい ることが示. ,. 中程 度 以 上 の 有 意 な 相 関 を示 して い た. わかりやすさ. 図 5.動 画 を利用 した授 業 に対す る評価 モデル. (「. 質 問」 :r.
(10) 甲南女子大学研究紀要第 45号. 40. 人間科学編 (2009年 3月 ). =.56,ρ <.01,「 ス ライ ド資料」 :r=。 47,′ <.01,「 声 の. が 示 され た。 この「 学習意 欲」 に 関 して は,「 授業 の. この こ とか ら. 復習 (項 目15)」 を弱 いなが らも有意 な正 の相 関 を示. 聞 き取 りや す さ」 :r=。 44,ρ <.01)○. 「 担 当者 の熱意」 に対 す る評価 は,質 問 へ の 対応 の評. して い る. (r=。 31,′ <.01)。. この こ とは,学 習意 欲 が. 価 ,ス ライ ド資料 に対す る評価 ,声 の 間 き取 りやす さ. 高 い もの ほ ど,授 業 の復習 を して いた ことを示す もの. の評価 と連 動 して い る ことが伺 え る。. で あ り,「 学習意 欲」 評価 の妥 当性 を示 す もの といえ. 「授業 に対す る興 味」 に対 しては「動画 :授 業理解・ 知識獲得」 が「 授業 の分 か りやす さ」 と同程度 に影響. よ う。 まとめ と今後 の課題. して い る ことが示 された。 これ は動画利用 に関す る先. 本論 の人 間発達 を主題 とす る講義授業 で用 いた動画. 行研究 において動画利用 が学習者 の興味・ 関心 を喚起. に対 す る評価 と して は,「 授業理解・ 知識 獲得 に役 立. す る との 報 告 (望 月 ,2004;西 松 ,2005;丹 羽・ 川上. つ」 との評価 が最 も高か った。 また,重 回帰分析 を用. ,. 2007)を ,デ ー タ と して も裏付 けた結果 といえ よ う。. いて,動 画 に対す る評価 も含 めた授業全体 の評価 か ら. 一 方動画評価 との 関連 を見 てみ る と,「 授業理 解・ 知. 「授 業 の価値」,「 授業 に対 す る学習意欲」 を説 明す る. 識獲得」 と しての評価 が「息抜 き」,「 娯楽」,「 授業 と. モデル を作成 した。 その結 果,「 ス ライ ド資料」,「 担. は関係 のない人間理解」 と比較 して高 か った ことか ら ,. 当者 の声 の 聞 き取 りやす さ」,「 授業 が体系 的 であ る こ. 「 わか りやす さ」 との 関連 を示す ことが 予測 されたが. ,. と」,「 担 当者 の熱意」 は「授 業 の分 か りやす さ」 に影. 実 際 には低 い相 関 しか認 め られ なか った. (r=。 35,′. <。. 響す ることが示 された。 また「授業 の わか りやす さ」. その説 明 と して,本 研 究 での動 画 の利用方法 と. お よび「動 画 は授 業理解 0知 識獲得 に役 立 つ 」 との評. 関連 が考 え られ る。 す なわ ち,本 研究 での動画 の利用. 価 が,「 授業 の興味」 に影響 し,「 授業 の興味」 が「授. は,最 初 にスライ ドな どによ って授業 内容 に関す る情. 業 の価値」 へ 影響 し,「 授業 の価値」 は「授業 に対 す. 報 を与 えた後 ,そ の 内容 の具体例 を示す形 で動画資料. る学習意欲」 に影響す る ことが 示 された。 また,動 画. を用 い ることが多か った。 た とえば,新 生児 の行動 に. 評価 が「 授業理解・ 知識獲得」 と しての評価 が 高 か っ. 関 して い くつ か の原始反射 を紹 介 した後 ,原 始反射. た に もかかわ らず ,動 画 の評価 が「授業 の分 か りやす. の具体例 と して モ ロー反射 や 口唇探索反射 ,き ゅう吸. さ」 とは必 ず しも高 い関連 を示 さなか った。 この こと. て つ 綴反射 な どの動画 を視聴 させ た。以 上 の ことか ら. は,文 字情報 を中心 とす る大 学 の講義授業 において動. 考 え る と,受 講 生 はまず スライ ド資料 で学習 した内容. 画 が有効 に機能 しうる状況 を限定す るとい う意 味 にお. を理解 した後,動 画 による具体例 を見 ることで, 自 ら. いて興味深 い結果 と言 え よ う。 す なわ ち,講 義授業 の. の理解 の 内容 を確認 ,あ るいは修正 して いた とも考 え. 主要 な部分 を担 う文字情報 は,「 ス ライ ド資料」 あ る. られ る。言 い換 えれ ば,ス ライ ドで得 た知識 を動画 の. いは「 聞 き取 りやす い声」 によ って伝達 され るので あ. 視聴 によ って確認 ,あ るいは修正 で きた ことが「動画. り,「 授業 の わか りやす さ」 とは,言 語情報 が伝 え ら. が授業理解 や知識獲 得 に役立 つ」 との評価 に繋 が った. れ るこれ らの メデ ィアの善 し悪 じと,メ デ ィア によ っ. と考 え られ るで あ ろ う。 この ことは,動 画資料 を講義. て伝達 され る情報 が「体系的 に」整理 されてい るか否. 授業 に利用す る際 の注意点 を明 らか にす る もの といえ. か によ って評価 され るのであ る。他方 ,動 画 は,言 語. よ う。 す なわ ち,講 義授業 は言語 的 な情報 が主 とな る. 的 な情報 に対す る直接 的 な授 業理解 とい うよ りもむ し. ことが多 い。動画 がいかに学生 の興味を引 くとは いえ. ろ,授 業 で述 べ られた言 語情報 の確認・ 修 正 を行 うた. 言語 的 な情報 まで十分 に伝 え る ことは困難 であ ろ う。. めの,補 足的な役割 を担 うメデ ィア と言 え よ う。. ol)。. ,. よ って,動 画 が講義授業 で有効 に機能す るためには. ,. ただ しここで忘 れて はな らないのは先 にあげたパ ス. スライ ドあ るいは紙媒体 で提供 された言語 的 な情報 の. 図 は因果関係 を措定 した モデル に過 ぎな い, とい う点. 捕捉 と して使用 され るべ きであ る ことが示唆 され る。. であ る。本論 で は,授 業評価項 目を実現す べ き授業 目. また,「 授業 の価値」 お よび「 授 業 にお け る学習意. 標 につ いて評価す る項 目 と授業 目標 を実現 す るため の. 欲」 に影 響 す る要 因を見 てみ る と,「 分 か りやす さ」. 手段 を評価す る項 目 とに分 け,で きるだ け因果 的説 明. と「動画 による授業理解」 によ って 喚起 された「授業. と して無理 がないよ うな モデル を作成 した つ も りで あ. に対す る興 味」 は「授業 の価値評価」 を高 め, さ らに. る。 また,そ れぞれ の 目的変数 に関す る重相 関係数 も. 授業 の価値 は学習意欲 に強 く影響す る ことが示 された。. かな り高 い数値 であ った ことは,先 にあげたモデルの. また,「 学習意欲」 に対 しては,「 授業 の分 か りやす さ」. 妥 当性 の高 さを示す もの と言 え よ う。 しか しなが ら相. と「 授業 に対す る興 味」 が弱 いなが らも影響す る こと. 関分析 に基 づ く重 回帰分析 は決 して 因果関係 を保証す.
(11) 西尾. 新 :講 義授業 における動画利用 の評価 お よび授 業評価 モデル構築 の試 み. る もの で は な い。 よ って 今 後 の 課 題 と して は,動 画 利 用 の 影 響 を よ り明確 に示 す た め に,動 画 利 用 の 有 無 を 変数 と した一 連 の授業 実験 な ど も必 要 とな るで あ ろ う。. 関節 可動 閾 の 目測能 力 :膝 屈 曲 の静 止 画 と動 画 で の 比 較検討 。高知 リハ ビ リテ ー シ ョン学 院紀要 ,9,35… 38. 末松美樹 0井 上志朗・ 加藤直樹. また ,動 画 の 評 価 に して も,受 講 生 が 自身 の 主 観 と し. た書道 の学習 か ら。日本教育情報学会第 16回 年会論文集. て 評 価 した もの で あ り,動 画 に よ って 実 際 に授 業 理 解 が 深 ま った か ,知 識 獲 得 が 促 進 され たか , とい う問題. (2000)動 画素材 の デ ジ :Webを 利 用 し. タル化 とその教 育 利 用 に関す る一 考 察. ,. 16, 122-123. Squire,Lo R。. 河 内十郎 (訳 )(1989)脳 と記 憶 一 心理. は未 解 決 の ま まで あ る。 動 画 利 用 の 有 効 性 を よ り明確. 学 と神 経 科 学 の統 合 .医 学書 院 。(Squire,Lo R.(1987). にす るた め に も,動 画 利 用 の 有無 を変 数 と して 授 業理. ルを θッ d Brα J“ 。New York:Oxford University Press。 “. 解・ 知 識 獲 得 を直 接 比較 す る こ とが必 要 で あ ろ う。. 謝辞. さ らに,今 後 検 討 す べ き課 題 と して ,授 業 内容 と動 画 利 用 との 関連 が 挙 げ られ るで あ ろ う。 本 調 査 で は 人 間 の 発 達 を扱 う授 業. (「 人. ). ,. 間発 達 学 」)に お い て 動. 画 を用 い た 。 この 授 業 で は,主 に人 間 の 身 体 発 達 ,認 知発達 に基 づ いた行動 につ いて 述 べ る場面 が 多 か った。. 本稿 の執筆 にあた り,岡 山大学大学院教育学研究科講 師 林創先生 か ら詳細 な コメ ン トをいただ きま した ことを深 く感 謝 いた します。 注. 1. 「 動 画」 とは本 来、 アニ メー シ ョ ンあ るい は静止 画 動 く画 像 "の こ とを 指 す もので あ り、 字 像 に対 して “. 一 般 的 に,動 作・ 運 動 に つ いて の 情 報 を文 字 情 報 と し. 義 的 にはデ ジタル 化 され て い るか否 か の 区別 を問 わ な い。 しか し今 日「 動 画」 とい う用語 は、 パ ソ コ ンあ る. て 伝 達 す る こ とは難 しい。 よ って , この よ うな文 字 情. い は イ ンター ネ ッ ト上 で扱 う こ とが 可 能 な デ ジタル 化. 報 だ けで は伝 わ りに くい動 作 や運 動 も,動 画 を用 い る. され た 映像 を指 す こ とが 多 い。 よ って 、 本論 にお いて. こ とに よ って ,よ り明確 に理 解 され る こ とが 考 え られ. も、「 動画」 とい う用語 はデ ジタル 化 され、 一 つ の フ ァ. る。 一 方 ,形 而 上 学 的 な 内容 を扱 う学 問 な どで は,動. イル と して扱 う こ との で き る映像 デ ー タを指 す もの と. 画 で そ の 授 業 内容 を伝 達 す る こ とに は 困難 が あ るで あ. す る。. ろ う。 この よ うな授 業 の 場 合 ,動 画 利 用 の 評価 あ るい. 2. 質 問項 目 Q6に 「 ビデオ」項 目が存在 す る。 これ は筆 者 が 本研 究 以 前 か ら授 業 評価 項 目 と して用 いて いた も. は他 の 授 業 評 価 との 関連 に つ いて ,本 論 とは異 な る結. ので あ る。 本論 で は この項 目の 内容 を項 目16… 19に 細分. 果 が 得 られ る こ とが 十 分 に考 え られ る。 今 後 ,講 義 内 容 と動 画 利 用 の 適 合 性 に つ いて も検 討 す る こ とが必 要. 化 して設 間 と して加 え た もの と言 え る。 本 来 な らば削 除 され るべ き項 目で あ るが 、 それ 以前 の授 業 評 価 と比. で あ ろ う。. 較 す るた め に残 して お いた項 目で あ る。 よ って 、 本論 で は Q6「 ビデオ」 は分析対象 と しない。. 参考文献 林. 創 0大 塚雄作 2008関 西地区 FD連 絡協議会「授業評 価 ワークショップ」事後 ア ンケー トとその結果 『 関西. 3. 質 問項 目 6の 「 授 業 中 に用 いた ビデオ 映像 は授 業理. 地区 FD連 絡協議会設立 に向けて』 ,150-171.(付 録資. 解 に役 立 ち ま したか」 は、 筆者 の これ まで の 授 業 評 価 にお いて 使 用 して きた項 目で あ る。 今 回 の調 査 で 項 目. 料を含む). 16-19を 加 え た ことで、 必要 のな い項 目 とな ったが 、 こ. れ まで の授 業評 価 で 用 いて きた もの で あ るた め 、 そ の. 賀川 昌明 (2005)大 学体育実技授業 における webペ ー ジを利用 したマルチメデ ィア情報提示 の効果。日本教育 工学会論文誌,29,37-40. 望月好子 0橘 田節子・ 小川景子 0堀 田まゆみ (2004)周 産期看護 に関す るマルチメデ ィア教材 の作成 と学習効. まま残 した。本論 で は特 に分析 と して取 り上 げな い。. 4. い う用語 を用 いて い る。 しか し、 ア ンケー トで は、 学 生 に と って 馴 染 みが あ り、 よ リー 般 的 で あ る「 ビデオ. 果 について∼授業での活用 と今後 の展望 ∼。東海大学医 療技術短期大学総合看護研究施設論文集,14,87…. 能力 (1)),日 本教育情報学会第21回 年会論文集,21,254…. 5 primitive renex:正 常 な新生 児 にお いて観 察 され る反 射 的行動。. 6. この「 学習意欲」 と「授業 の復習」 との相 関. (r=。 31,. ′<.01)は 、「 授 業 の復習」 と他 の項 目 との相 関 の 中 で、. 255。. 丹 羽 直 正 0川 上 紳 一. (2007)子 ど も た ち の 興 味・ 関 心 を. 高 め る動 画 を 中心 と した デ ジ タ ル 理 科 教 材 開 発 と授 業 で の 活 用 研 究 .岐 阜 大 学 教 育 学 部 研 究 報 告 (自 然 科 学 ), 31, 63-70。. Pa市 io,. 映像」 とい う用語 を用 いた。. 95。. 西松秀樹 (2005)3C5動 画 コ ンテ ンツを活用 した教育実 践 の創造 :中 学校数学「和算」 の授業実践 (情 報活用. 先 に述 べ た よ うに本 論 で は映像 資料 と して、 それ が デ ジタル 資料 で あ る こ とを意 味 す るた め に「 動 画 」 と. A. (1971)Imagθ ν ακグ ッθrbα ′ρrθ εωsω o New. York:Holt,Rinchart and Winston. 重 島晃 史 0山 崎 祐 司. (2008)理 学 療 法 学 科 学 生 に お け る. 最 も高 い相 関係数 を示 した。.
(12) 甲南女子大学研究紀要第 45号. 人 間科学編 (2009年 3月 ). APPENDIX. 授 業 評 価 の お願 い. 1か ら 18ま で の 文 章 を読 ん で 、 「 非 常 に そ う思 う」か ら 「 ま た くそ う思 わ な い 」ま で 、. APPENDIXl.使. 用 した ア ンケ ー ト用 紙. 動 画 o人 間 理解. 動 画 o娯 楽. 動 画 o息 抜 き. 動 画 o理 解. 復習. 勧め. 意欲. Q8. 価値. Q7. 質問. Q6. 教︹ 意. Q5. 進度. 難易 度. 紙資 料. Q4. 興味. 士 戸. Q3. ビデ オ. わか り や す さ. Q2. パワーポイント資料. 体系 的. Ql. APPENDIX2.質 問項 目間 の相 関分析表 と無相 関検定 の結果. Q9 Q10 QH Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. Ql. Q2. 49 。. -一. Q3. .49. .48. Q4. .37. .35. Q5. 。 42. Q6 Q7 Q8 Q9. .26. .39. 。 18. 22 。. .42. 。 36. 47 。. .29. 12 。. .22. 46 。. -一. 46 。. .49. 。 36. .18. 。 33. .13. .41. -一. 45 。. 40 。. 。 36. .27. .35. 20 。. .32. .70. Q10. 42 。. 48 。. .44. 。 23. .47. .30. .30. 。 38. 。 33. QH. .32. .41. 24 。. .14. .41. .30. .30. 。 33. .34. Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. 。 34. .50. .28. .22. .34. .39. .67. .48. .53. .35. 。 25. 。 41. 。 46. .54. .37. 23 。. .38. .39. .53. .34. .32. .56. .06. .15. .00. .19. .08. .08. .16. .10. .07. .20. .10. 。 25. .35. 19 。. 21 。. .37. .74. .46. .10. .21. .33. .35. .23. .20. .05. 。 16. .25. 28 。. .20. 。 12. .07. -.08. .05. 12 。. .22. .18. .15. .16. .01. .06. .50. -― 。 34. .38. -一 .41. -―. .23. -一. .40. .30. .58. .28. .44 。 51. 10 。 .05 .19. -―. .33. .42. 。 56. -一 43 。. -―. 49 。. .40. 。 71. 48 。. 。 61. .39. .17. -一 。 68. .31 49 。. .18. -一. .24. .44 .34. -一. .46. 11 。. ,34. .38. .24. 16 。. .16. .24. 15 。. 24 。. .24. 。 25. .21. .25. 26 。. 。 33. .29. .21 17 。 .18 。 25. -― .30 .35 。 39. -― 。 49. -一. .43. 。 72. -一.
(13) 西尾. 判定. Ql. Q2. Q3. 新 :講 義授業 における動画利用 の評価 お よび授業 評価 モデル構築 の試 み. Q4. Q5. Q6. Q7. Q8. Q9 Q10 Qll Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. Ql. Q2 Q3. Q4 Q5. Q6 Q7 Q8 Q9 Q10 Qll. Q12 Q13. Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19. APPENDIX 3.動 画評価項 目間 の平均値 の比較 分散分析表 SS SutteCt. 466.4460432. MS. df 138. 3.3800438. 3. 44.1486811. 評価項 目. 132.4460432. eror[AS]. 323.5539568. 414. Total. 922.4460432. 555. 0。. 7815313. 十 p<。 10, * p<.05, ** p<.01, *** p<.005, **** p<.001. 56.49. 0.0000 ****. 43.
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