vi
第 57 回日本小児血液・がん学会学術集会の開催報告
昨年(2015 年)の 11 月 27 日から 11 月 29 日(日)の 3 日間,甲府富士屋ホテルと常磐ホ テルを会場として第 57 回日本小児血液・がん学会学術集会を開催いたしました。本学会は数 年前に日本小児血液学会と日本小児がん学会が合体して誕生した比較的新しい学会です。28 日,29 日には本学成育看護学講座小児看護学の石川眞里子教授が会長を務められた第 13 回日 本小児がん看護学会学術集会も合同で開催されました。29 日には公益財団法人『がんの子供 を守る会』の公開シンポジウム(テーマ:小児がん経験者の伴走者)も行われました。学術 集会のポスターは,山梨県側(観音平)から見た富士山の朝焼け(宮田義之氏撮影)をバッ クといたしました。日の出写真はよく見かけますが,朝焼け写真は大変珍しいと思います。 是非ご覧ください。 恩師である本学小児科学講座前教授の中澤眞平先生がちょうど 20 年前に日本小児血液学会 学術集会を山梨県立県民文化ホールで開催されており,私にとっては運命的で非常に感慨深 いイベントとなりました。学術集会のメインテーマは『No borders for our children(全ての 垣根を無くして,子ども達のために)』とし,基礎と臨床の垣根,診療科の垣根,医師とコメディ カルの垣根,国内と海外の垣根など様々な分野間で様々な程度に存在する垣根を,病気の子 ども達のために全て取り払って一致団結するための学術集会にしたいという趣旨と願いを込 めました。欧米からのゲストスピーカーとして,米国,カナダ,イタリアから計 6 名,アジ アセッションの発表者として,韓国,タイ,ベトナム,ネパール,インドネシアから計 7 名 が参加し,学術集会前夜に行われた国際交流会ではジャパニーズマジックショーに歓声をあ げていました。本学術集会初の試みとして,山梨大学フォーラムを開催いたしました。生命 環境学部の若山照彦教授,教育センター発生生物学の川原敦雄教授,ワイン科学研究センター の奥田徹教授にお願いして,本学で行われている研究の斬新さと面白さをアピールしていた だきましたが,会場が満員となり大変好評でした。参加者総数は 3 日間で 1,737 人でした。全 国各地から参加するには交通至便とは言い難い地方都市での開催ですので,参加者数の減少 が大変心配でしたが,目標にしていた 1,800 人には届かなかったものの,新幹線岡山駅に隣接 するコンベンションセンターで行われた一昨年の学術集会の参加者数とほぼ同数で,ほっと 胸を撫で下ろしました。 学術集会とはいえ,参加者が大いに楽しめるものでなければと思い,千住真理子さんのチャ リティーコンサート,懇親会での和太鼓ショー,武田神社周辺でのチャリティーマラソンな どを開催し,ポスター会場前では中央葡萄酒ワイナリー,奥野田ワイナリーから選りすぐっ た数々の山梨県産ワインの飲み食比べ試飲会を行いました(医学部ワイン同好会の学生さん にサーブをお願いしました)。これらは全て大変好評で,多くの参加者から山梨大学小児科の ホスピタリティーを堪能したとのお褒めの言葉をいただきました。帰りの甲府駅では山梨県 産ワインを購入された方々が大勢おられたと聞いています。 学術集会の収入源の大部分は,関連企業が行うランチョンセミナーの開催費と参加者の会 場費収入です。血液・がん領域で小児を対象とする新薬が少ない点と昨今の薬剤業界スキャ ンダルが影響したためか,直前の辞退もあり,ランチョンセミナー数が前学術集会の 17 コマ から 12 コマに大幅に減少したため頭を抱えました。県内の団体,医師会,病院,小児科同窓vii 会等に募金を広くお願いすると同時に,山梨大学医学会にも寄付をお願いいたしました。今ま で,山梨大学医学会が特定の学術集会に寄付金を拠出したことはなかったようですが,ご配慮 をいただき,寄付金を頂けることになりました。深甚なる謝意を表したいと思います。学術集 会終了後に YMJ に報告を行うことが,寄付金を拠出するための条件として示され,本報告文 を書いております。実は,山梨医科大学・山梨大学医学部同窓会からも寄付金を頂きました。 これも初めての寄付金拠出だったようで,この場をお借りして,感謝を申し上げます。今後, 山梨大学医学部の各講座が主幹となる学術集会が増加していくことが予想されます。今後行わ れる学術集会への継続的ご援助を宜しくお願い申し上げます。 2016 年 6 月 1 日 山梨大学大学院総合研究部小児科学講座教授 杉田完爾