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人工頭脳における記憶制御 記憶素子ベースの連想/階層記憶と活性化伝搬と階層的抽象化制御

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人工頭脳における記憶制御

記憶素子ベースの連想/階層記憶と活性化伝搬と階層的抽象化制御

Memory Control in Artificial Brains

Associative/Hierarchical Memory and Activation Propagation and Hierarchical

Abstraction Control based on Storage Element

江村憲夫

Norio Emura

Abstract:

"(A)Characteristics of memory control of artificial brains with organic information processing that mimics the behavior of the human brain and (B) their application examples" are introduced.

(1) Structure of associative / hierarchical memory (link connection of memory element) (2) Activation propagation with activation rule of the storage element,

(3) Characteristicand property information of the subject / Formation of upper-level concepts,

(4) WR: Related information and set in the memory opportunity (activation) when the awareness of the manifestation is off, hierarchical memoryUpdate scene,

(5) RD: Storage element activated by external / internal information &Access entities, (6) Hierarchical abstraction control (abstractity control: upper – lower Concept)

概要

A)人の脳の振舞いを模倣した有機的情報処理を持 つ人工頭脳の記憶制御の特徴とB)その適用事例を 紹介する。 ①連想/階層記憶を構成(記憶素子のリンク接続) ②記憶素子の活性化伝播 with 活性化ルール、 ③対象の特性・性質情報/上位-下位概念の形成、 ④WR:記憶契機(活性化)で関連情報とセットで 連想記憶&顕在意識OFF時、階層記憶&連続 シーンを更新、 ⑤RD:外部/内部情報で活性化した記憶素子& 実体をアクセス、 ⑥階層的抽象化制御(抽象度制御:上位-下位 概念) 備考欄 人の眼の視野は非常に狭いので、Aiのカメラと異 なり、有効エリア(視野)で視線をめちゃくちゃ動か して全体を捉え、その中で注目した対象にフォーカ スして思考、Action を行っている。 実は、このことが人の記憶形成に関与し、更に物事 を抽象的に捕らえ思考/会話する能力まで獲得した と思われ、本論文もこのプロセスに基づいている。 注記: 本論文の図面で使用するヒューマノイドロボット“アシモ”の写真は、本田技研工業株式会社* (以下、ホンダ様と称す)の許可を戴いてホンダ様のホームページから引用させて頂いていますが、 本論文記載の人工頭脳に関し、ホンダ様との協力関係は一切、ございません。ご承知おき願います。 *:Hondaウェルカムプラザ青山.

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1.はじめに

人工頭脳は人の脳の振る舞いを模倣した有機的情報 処理によって、自律・自発的Actionが可能。 究極的には、鉄腕アトムの頭脳を創ることにある。 最大の特徴は、上記人工頭脳をヒューマノイドロボ ットに搭載し、自らの意思で自発・自律的なActi on(思考/会話/行動)を実行することにある。つ まり、外部(視野、音声、音源、媒体等)や内部(記 憶の活性化)に対し、倫理・危機感覚、常識等の範囲 内で、人工頭脳の意志を生成し、具体的な実行スト ーリィに落とし、Action(行動、会話、思考) を行うことにある。 本論文では、上記共通機能である記憶制御の検討内 容を紹介する。但し、人工頭脳は、有機的情報処理 であって、複数の機能が連携して処理を遂行するの で、記憶制御の人工頭脳における情報処理の位置付 けを述べ、次に記憶制御の概要を紹介していく。 図1 人工頭脳搭載ロボットは自分の意思でケ ースバイケースに対応 (##):意思 Active 情報

2.記憶の人工頭脳における位置付け

これまで、人工頭脳を検討してきた中で遭遇した大 きなブレークスルーは以下の通りである。 A)記憶制御 (人の視野の狭さが記憶形成に関与。 連想/階層記憶。記憶素子ベースの情報処理 ) *記憶素子:リンク接続で連想/階層記憶を形成. 記憶素子の活性化伝播、階層的抽象化制御と自在な 抽象度制御を実現 B)思考アルゴリズム ( 意思が関与し、意思の意向を反映 ) *外部/内部情報に対し、人工頭脳の意思、連想/階層 記憶が活性化することで意思ベースの課題と解決 手段(人工頭脳の意志)を生成 C)仮想視野空間制御 ( 実際の物理空間と若干異なる ) ①AW(認知情報)一体化制御 ・実視野/音源/感触情報を仮想視野上で可視化& 合成&一体化、欠落情報は連想/階層記憶で補充 ・視野系情報(視野/音源/感触)は実仮想視野、音 声情報は仮想視野で存在も、視野系との混合あり ②仮想AWパレット機能 ・視線生成/実行ストーリィ描画/視線誘導/AW合成 ・実(仮想)視野情報に対し、思考/状況判断し、 仮想視野上で A)実行ストーリィを書き、B)視線誘導/ 行動 ③経験/学習、”知識&他人工頭脳_スキル”の習得 このようにして形成した人工頭脳の機能ブロック図 を図2に示す。 図2 人工頭脳の機能ブロック図 次に、人工頭脳の基本的な情報処理における機能ブ ロック図、及び機能ブロック間の主な情報処理の連 携を図3「人工頭脳の有機的情報処理(概要)」に 示す。記憶制御は共通コア機能として動作する。 図3“人の脳の振舞いを模倣した人工頭脳” の有機的情報処理

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3.人の視野の狭さが記憶形成関与

人の眼の視野は非常に狭い(視線でものを見てい る)ので、Aiのカメラと異なり、有効エリアで意 志を持って視線をめちゃくちゃ動かして全体を捉 え、その中で注目した対象にフォーカスして思考、 Action を行っている。 よって、例えば、人の姿を記憶する場合、パーツ 毎に視線を移動->固定することで、胴体の上に頭が あり、胴体の下に、左右、2 本の足があり、胴体上 部の左右にそれぞれ腕(手がついている)がある。 この様に認識、位置感覚(視線移動により獲得)等を 認知しているが、個々に認識・認知したパーツを位 置感覚、サイズ感覚と共に連想的に記憶している。 これらのパーツと動作との関連もセットで記憶し ている。同時に背景/バックグラウンドもセットで 記憶する。人は、見たものを一度にイメージで記憶 することはできない。目を閉じた状態で再生するこ とは不可能だが、連想記憶を芋づる式に引っ張り出 すことで、記憶した通りに鉛筆で紙に再生すること は可能である。更に、コアパーツの詳細まで同様に 記憶していく。とりあえず、関連付けて連想的に記 憶している。次に、記憶した人のコアパーツで並び 替えると、人は、胴体、頭、両手(腕)、両足から なる階層で構成され、更にコアパーツの配下の階層 に、詳細パーツが同様に形成され、階層記憶が拡張 される。 この様にすると、人という概念が、上位概念で あるコアパーツから、中位-下位概念である(頭)->(顔)>( 目/鼻/口/耳/顎)>##というよう に、上位-下位概念(記憶素子)で表現でき、これ らの記憶素子に、各階層のパーツごとに言葉(記 号)を付けた階層的抽象化(WORD)空間と記憶アド レス空間の階層記憶を関連付けて記憶できる。 このことで、「人」といえば、1WORD である が、階層記憶*1、連想記憶*2 を動員すると膨大な 情報をたった1WORD で扱うことができる。但し、 全てのパーツや動作/ status 等に言葉(記号)を 付けなくても、知らなくても、会話や活字のR EAD/WRITE がなければ、全く支障はない。 動物は、人の様な言葉を持っていなくても、生活 (生存)できるのはこのため!?である。言葉はなく ても、行動に必要な内容は理解している。人の場合 も、全ての言葉を掌握していませんが、言葉が付け られた対象の特性/性質を理解していれば、思考、 Action 等に特に支障はない。但し、意識モードで は「あれ」「これ」で済んでも、会話(発話)の場 合は別の言葉(文章)で表現すべく不便な思いはし てしまう。 以上、人の視野の狭さ(視線でものを見なくては いけない)が連想・階層記憶に関与していることを 説明したが、人のあらゆる Aciton 原理 全体を把握しつつ、注目した対象にフォーカス して Action する のも人の視野の狭さが関与したものです。 ( ここが、人とAIとの大きな違いです。) 以上、人の記憶形成についてアバウトに述べてき たが、人工頭脳も人の脳の振舞いを模倣しており、 記憶形成、制御も大まかに準拠していると考えてい る。

4.記憶制御の特徴

4.1連想/階層記憶の構成

4.1.1記憶素志とは *記憶素子&リンク接続を用い記憶アドレス空間& 記憶実体空間を形成 ・記憶素子自体は記憶情報を持たないが、記憶素子 同士を結び付けるリンク接続により、記憶アドレス 空間内に連想記憶*1&、連続シーン*2、階層記憶*3 を形成できる。この記憶素子は記憶素子 ADR によっ て記憶アドレス空間内でアクセスできる。・記憶制御 空間は図5「記憶制御空間の構成と機能」により構 成される。 図4 記憶素子の構成 記憶素子ダッシュボード ➀記憶素子 ADR :当該記憶素子固有アドレスで外部から 直接アクセス可。 ➁連想モード層:連想記憶を形成する 相手記憶素子のリンク接続先。 ③階層モード層: 階層 記 憶を形成する相手記憶素子のリンク接続先。 自分が上位 /下位階層によって区分。 ④実体アドレス層 : 実体記憶空 間に存在する実記憶情報のアドレス。 記憶素子 ADR が ON のとき R D /WR 可能。 ⑤活性化伝搬 : 連想 /階層モー ド 層 で リ ン ク 接 続 さ れ た 記 憶 素 子 と 活 性 化 ル ー ル に 基 づき実施。

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4.1.2記憶制御空間の構成と機能(図5) (1)活性化情報 Buffer 活性化情報 BUFFER に外部(内部)入力情報をセッ トすることで、 ➀他の記憶素子を活性化させる等の有効な情報は 連想記憶される。 ➁当該記憶素子が活性化し活性化伝搬が発生した 場合、活性化した記憶素子の記憶情報が必要に 応じ BUFFER に引き出される。 (2)記憶アドレス空間 ➀基本機能 ・記憶素子間の関連情報をリンク接続で記憶 ・記憶素子と一対で実体記憶情報を接続 ➁必要に応じ任意の要因に基づく階層記憶を リンク接続を用い形成。 (自動/機能モジュールからの要望) ➂必要に応じ、静的要因ベースの静的連続シーン、 動的要因ベースの動的連続シーン(時間要因も セット)が生成される。 (3)実体記憶空間 ・記憶素子に一対で対応しAW一体化制御 TBL 形式 で記憶される。 4.1.3連想記憶の構成(図6、図7) 任意の記憶素子が活性化するとリンク接続された 記憶素子が芋づる式に活性化する。また、記憶素子 は必ず実体記憶を関連付けする。 ・個々のシーン:FX 交差点(注目対象とその周囲)、 駅と周囲の関連対象 ・静的連続シーン:=Σ(個々のシーン)FX:個々の シーンを連ねた地図、全体シーン ・動的連続シーン:一連の動作=Σ(個々の動作): FX 朝の出勤(自宅-会社) 図6 連想記憶の構成イメージ 図5 記憶制御空間の構成と機能

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図7 記憶アドレス空間における記憶素子に よる連想記憶構成イメージ 4.1.4階層記憶の構成(図8) 複数の記憶素子がリンク接続によって階層的な配 置を成す様に配置される。 階層記憶の構成の中で下位階層に配置された記憶 素子は実体記憶(情報)を有するが、上位階層に配 置された記憶素子ほど実体記憶(情報)を保有しな い。そのかわり、上位階層になるほど下位階層を総 括した抽象的な概念を持つようになる。 図8 階層記憶の構成イメージ

4.2記憶素子の活性化伝搬と記憶情報の

読み出し(RD)

4.2.1活性化伝搬の仕組み 記憶素子(i)とリンク接続で接続された1つ、ま たは複数の記憶素子(j)、記憶素子(k)…が任意の契 機で活性化すると、活性化ルールに基づき当該記憶 素子(i)が活性化する。次に活性化した記憶素子(i) がリンク接続で接続された別の記憶素子(p)を活性 化する。このプロセスを活性化伝搬という。 更に、活性化伝搬で活性化された記憶素子(X)は 自身の実体記憶(X)と一緒に、活性化情報 buffer で その内容を参照することが出来る。なお、当該記憶 素子(Y)が実体記憶を持たない階層記憶の上位記憶 素子の場合、配下(下位階層)の実体記憶を持つ記 憶素子まで強制的な活性化をしてその内容を活性化 情報 Buffer に表示する。こうすることで、活性化 情報 buffer への任意の入力情報に対し、記憶制御 空間の関連する記憶情報を読み出すことができる。 また、活性化情報 Buffer に入力した情報に対し、 記憶制御空間において任意の記憶素子が活性化する ことは、入力情報と当該記憶素子が関連しているこ とであり、入力情報は、実体記憶を持った記憶素子 として記憶制御空間に取り込まれる。(WR) 4.2.2活性化ルール (図9 活性化ルール(連想/階層記憶)参照) 記憶アドレス空間において、連想・階層記憶を形 成する記憶素子達に対し、1つ、もしくは複数の記 憶素子が活性化した場合、リンク接続の繋がりによ って当該記憶素子を活性化させる。この「リンク接 続の繋がり」に基づく活性化を「活性化ルール」と いう。 下記表に活性化ルール一覧を示すが、より有効な 活性化伝搬が行えるよう、ルールの更新が必要であ ると考える。 [ 記憶モード別対応 ] ・連想記憶での活性化伝搬: 芋づる式に一定数、連続して記憶素子が活性化 ・階層・連想記憶での活性化伝搬: 活性化ルールに基づき記憶素子が活性化 4.2.3活性化伝搬による記憶(素子)情報の 読み出し(RD) 記憶制御空間(活性化伝搬情報 Buffer、記憶ア ドレス空間、実体記憶空間により構成)において、

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記憶アドレス空間の記憶素子群のリンク接続の繋が りによって形成された連想・階層記憶で、活性化情 報 BUFFER に外部(内部)入力情報(i)をセットし、 記憶アドレス空間の記憶素子(i)を活性化させ、続 けて活性化伝搬が発生した場合、記憶素子(i)と活 性化伝搬によって活性化した1つ、または複数の記 憶素子(j)の実体記憶情報(i)(j)を活性化情報 BUFFER で参照することが出来る。 なお、入力情報の階層的抽象度が高い(階層記憶 の上位概念)の場合、配下の階層情報を全て取り込 むため、(階層的)抽象度を下げる必要もある。 (例:日本政府→防衛省)この特徴を利用して ①任意の入力情報の詳細情報を A)連想記憶で芋づ る式に、B)階層記憶で上位入力情報の下位階層の詳 細情報を(強制活性化で)読み出すことができる。 ②複数の入力情報に関連した記憶素子を活性化さ せ、実体記憶情報を取り出す(RD)ことができ る。 ➂other 図9 活性化ルール(連想/階層記憶)

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4.3連想記憶の形成・更新(WR)

4.3.1外部(内部)情報の記憶(図10) *記憶契機(活性化)で関連情報とセットで連想記 憶/更新 記憶制御空間(活性化伝搬情報 Buffer、記憶ア ドレス空間、実体記憶空間により構成)において、 記憶アドレス空間の記憶素子群のリンク接続の繋が りによって形成された連想・階層記憶で、➀活性化 情報 BUFFER に外部(内部)入力情報(p)をセットす ることで、➁記憶アドレス空間の記憶素子(i)が活 性化させた場合、③入力情報(p)と前記記憶素子(i) は関連があるものと判断し、 ⅰ)入力情報(p)が既に記憶制御空間に記憶素子(p) として存在する: ・記憶素子(i)と記憶素子(p)を連想記憶モードで リンク接続 ⅱ)入力情報(q)が記憶制御空間に記憶素子(p)とし て存在しない: ・入力情報(p)の記憶素子(p)を記憶アドレス空間 に新規作成し、同時に実体記憶空間に実体記憶 情報(P)を生成 ・記憶素子(i)と記憶素子(p)を連想記憶モードで リンク接続 図10 実体記憶情報-登録情報 [ 記憶制御空間の活性化情報 buffer に入力する情 報について ] 入力情報は、 ➀外部情報:視野情報、音源/音声情報、感触情報、 ➁内部情報であるが、人工頭脳の「仮想視野空間制 御」*1 により見た結果(AW一体化制御TBL) (イメージドットデータではない)に変換される。 *1:図2「“人の脳の振る舞いを模倣した人工頭 脳”の有機的情報処理」ご参照 一例として、 ➀視野情報の場合、視野全体を把握しつつ、フォー カスした対象に注目し、認識・認知し Action を起 こす(思考/発話/行動..)が、特に、注目した対象 が、記憶アドレス空間の記憶素子を活性化した場 合、注目対象とそのバックグラウンドな対象、背景 もセットで記憶される。 図10のAW一体化制御の場合、自動車(対向車) は既に記憶されており、活性化するが、自動車の動 的 status 情報から、以降の Action(記憶情報:じ どう対向車の意志)が活性化され、これを基に、自 分の行動が(状況)判断できる。 ➁音声情報の場合、見る場合(意志が関与)と異な り、否応に入力されるが、意思 Active 情報の記憶 素子が活性化しないと、その音声内容が記憶される ことなく、片耳から入って反対の耳から抜けること になる。

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4.3.2連続シーンの形成

連続シーンには静的連続シーンと動的連続シーン があり、連想記憶である。 (1)静的連続シーン(図12) 移動方向に特徴シーンをスタックしていくとマッ プが形成できる。 この中で 2 つ以上のシーンが交差する物理的に同一 な場所(結合/接合シーン)の場合、当該記憶素子 の実体記憶において、AW一体化制御テーブルにて 同一対象を複数の角度からの静的 status 情報を混 在させることで、同一シーンの活用の拡張が可能で ある。 また、上記各シーンの位置感覚情報を基につなぎ 合わせていくと全体像を構成できる。 (例:人の場合、胴体の上に首を介して頭があり、 胴体の左右上部に右/左手があり、胴体の左右下部 に右/左足がある。) 図12 静的連続シーン(連想記憶) (2)動的連続シーン(図 13) 時間軸(変化の契機)に沿って特徴的/変化シー ンをスタックしていくと一連の動作、イベントが形 成できる。 この中で、結合/接合シーンが生成される場合 は、任意の動作/イベントシーンまではその内容が 共通で、以降、動作/イベントが異なることを意味 する 図13 動的連続シーン(連想記憶) (3)連続シーンと時間概念の導入(図14) 連続シーンの中で、特に動的連続シーン(動作/ イベント)は時間的要因が必要なことが多い。この 中で、視野時計(朝/昼/夕方/夜)や視野季節(春 夏秋冬、梅雨、正月)等はAW背景(バックグラウ ンド要因)に織り込むことが可能である。 ところが、ダイレクトにイメージが困難な時計時 刻(午前/午後/時刻)、カレンダー要因(年月日、 曜日、現在/過去/未来表現)は強制的にドットイメ ージ要因としてAW一体化制御テーブルににオリジ ナルルールで追記することが必要である。

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4.4階層記憶の形成・更新

4.4.1階層記憶と抽象化概念の形成 項#3で人の視野の狭さが連想記憶形成に関与し ていると述べたが、一般に、一度に全体を把握する ことは困難なことが多く、部分毎に捉え、寄せ集め て全体像を捉えていくことが必要である。但し、毎 回、全ての部分を捉えることは現実的でなく、背 景、状態、状況等を基に、全体の幾つかの部分を捉 えることで、全体を把握することは重要である。 このためには、予め、対象の全てのパーツを観察 (認識、認知他)しておき、全体像を捉える。更 に、活用しやすい様に、階層的に整理(階層記憶)し ておくことが必要である。 こうすることで、上位階層では全体的なことが把 握することができ、細かいことは、下位階層を辿っ ていくことで把握できる。よって、階層記憶の上位 階層は抽象度が高く、下位階層に行くほど抽象度が 低くなる。(記憶の詳細化) ①階層記憶の主な対象 ・連想記憶(しか、ありません) ➁階層記憶の形成/更新契機(AND条件) ・任意の記憶素子に一定数以上の記憶素子が リンク接続 ・顕在意識が sleep 時(外部情報遮断時) ➂階層記憶形成アルゴリズム(ルール) ・特定の要素を持つ記憶素子で、当該記憶素子にリ ンク接続された記憶素子をグルーピングし、これを 繰り返すことで大分類から小分類にいたる階層記憶 を形成していく。 [ 特定の要素 ] 対象の特性・性質状況 図#15「AW 一体化制御 テーブル(特徴・性質情報)」参照 A)外観特徴、B)部位構成、C)静的 status 情報、D) 動的 status 情報、E)自分との関わり合い、F)バッ クグラウンド(有効エリア、場の状態/状況) G)以上の組み合わせ [ 階層記憶-形成事例1 ](図16) 「乗り物(乗ったことがある!?)」 これだと漠然としイメージできない。 FX:今日、乗り物で買い物に行く。 そこで、バックグラウンド(有効エリア)として 「稼働エリア」でグルーピングすると、陸上(道 路、レール 7)、空、海で分類できる。(車両、鉄 道、航空機、鉄道)が、まだ、括りが大きすぎる。 FX:今日、車両で買い物に行く。 更に「外観特徴情報(or 使用目的)」でグルーピ ングすると、具体的にイメージしやすくなる。 FX:今日、バスで(ショッピングセンターに) 買い物に行く 図15「AW 一体化制御テーブル(特徴・性質 情報)」と連想記憶

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[ 階層記憶-形成事例2 ](図17) 次の事例として、彼女に「スキーに行こう。(山 形蔵王、来週末)」と誘ったらOKを貰った場合、 彼女も自分も楽しめるように(不手際は見せない様 に)事前準備が必要。 「スキーに行く」は目的遂行場所を省略した(何度 か経験した)連想記憶とみなせる。 まず、この連想記憶を「シーン、モード」を使っ てグルーピングすると➀(山形蔵王)スキー場に行 く。②スキーを楽しむ。③+α(アフタスキー) 事前準備としては ➀スキー場に行く 何時、でかけるのか。ルートは:一般道-高速道路-一般道-山道&休憩場所。スノータイヤ&チェーン は必須。宿泊するホテルの予約。 ➁スキーを楽しむ ゲレンデの下調べ(コースに樹氷ルートは必須。 食事&休憩。ナイターの場所。)サプライズの準備 ➂アフタスキー 温泉、食事(雰囲気の演出)、ディスコ…. 図17 イベントの階層記憶モード 図16 連想記憶の階層記憶変換

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4.4.2階層記憶ベースな階層的抽象化

(上位-下位概念の形成)

(1)上位概念 眼で見ることのできない脳の中で構成される仮想 空間の上位抽象化対象。 (定義・概念・システム等に相当) ・視野で捉えることが不可 ・図を用い説明することは可能 ・配下に多数の連想/階層記憶持つ ・膨大な情報、目に見えない情報等の組合せの 上位の階層的抽象化で、僅かな情報で、状況 判断等のバックグラウンドを表現可能 (2)中位概念 下位概念の一連の集合体であり、抽象化されてる が眼で見える。 (複数の視線移動、時間軸移動等あり、一度で捉え るのが困難) ・視野で静的/動的に捉えることが可能 ・複数の静的/動的要因で構成 >1つ、又は複数のAW-認知情報一体化制御TBL 表現 (3)下位概念 眼で直接、(一度で)見ることのできる対象 (物体-その構成、動作) ・単体、複数のパーツからなる1つの物体、有機物 ・単体でも巨大な階層構造を持つことがある。 *車: ・車種、外観、内装 ・パーツ構成 ・エンジン、性能 ・運転対応とその動作 ・外から見た動作/挙動 ・動作エリア ・製造工程、販売

4.5階層的抽象化制御 (抽象度制御:

上位-下位概念)

4.5.1階層記憶(記憶アドレス空間上の記 憶素子)の強制活性化伝搬による階層的抽象 度の自在制御 階層記憶は図8「階層記憶の構成イメージ」に示 すように、上位階層から下位階層にかけて上位概念 を下位階層にいくほど、直近の上位階層の記憶素子 (実体記憶)をより詳細な情報で形成展開される。 ここで、階層記憶を上位階層から下位階層へ、また、 その逆の下位階層から上位階層へと当該記憶素子を 強制活性化することによって、 ➀上位階層は実体を伴わない1つの記憶素子で配下 の階層の膨大な記憶情報を保有していることになる。 ➁任意の階層記憶は、特定の要素を持つ記憶素子群 であり、必要に応じ任意の階層の情報を扱うことが できる。 ➂任意の階層記憶で、必要と思われる情報を扱うの に、活性化情報 Buffer の入力情報が当該記憶素子、 もしくはその上位/下位階層の記憶素子を扱うこと で、不要な情報のアクセスを回避できる。 4.5.2階層的抽象度の上位概念化による高度情 報処理 言葉自体が、色々な対象、イベント、事象を抽象 度の高い創作語を用いて簡単に表現できる。 (そうでないと不便) FX:運動会、駅、オリンピック、金融システム よって、言葉はイメージ空間の実体を抽象度の高い 概念で表現できるようにしたのであり、実際には、 言葉はイメージ空間での階層記憶を持つ。 そして、 ➀「言葉による階層的抽象度の把握」と「階層記 憶」の連携による実体のバックグラウンド理解 ➁思考と会話の理解 は抽象度の高い情報空間で実施 更に、「思考の課題抽出前まで」「会話のイメー ジングの大半」は実体を伴わない記憶素子レベルの 情報処理がなされている。 以上、脳はハイブリッドな情報処理を行ってい る。 --- 図18 階層的抽象化の概念

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例えば、ベランダに洗濯物が干してあって、雨が降 り出したら危機感覚が作用して(過去の経験)、洗 濯物を直ちに取り込むが、抽象度が低いと、 ・服、下着、タオルがハンガーにかけてある、 ・ハンガーは物干し棒にかけてある、 ・水滴が 衣類、タオルに当たっている ..と聞いても、脳は危機感覚が活性化しない 雨-洗濯物- 取り込むは抽象度の高い状態で##記 憶されているため、洗濯物は放置されズブ濡れにな ってしまう。 視野(現象)に対する抽象度が低いままだと「洗濯 物がベランダにほしてある。」「雨が降り出した。」 が活性化せず、「洗濯物が雨で濡れる。」 「危機感覚(このままでは大変なことになる。)が 活性化しないため、洗濯物が取り込まれない。 図19 抽象化による情報処理の容易 化

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5.記憶制御の適用事例

5.1記憶で見る

・自分の眼はパソコン視力。近くのものははっき り見えるが遠くのものは良く見えない。なので、近 くのものを見る場合、メガネははっきり言って不要 です。たまたま、階下の設計室に行って打ち合わせ を行い、自席に戻り、しばらくして以下の電話あ り。「メガネを忘れています。」 遠くを見るとき以外はメガネは不要で外していて 外出する際、そのことに気付いてないと、特に困っ たりしない。普通に歩ける。が、メガネを付けてい ないと気づいた瞬間、景色がぼんやりとしか見えな くなる。要は、メガネのことに気付いていないと、 あたかもメガネをかけ見えている気になっている。 もっと言えば記憶でものを見ている。といえます。 先程の電話の後、メガネを取りに行こうとしたら、 人にぶつかりそうになったり、遠くが見えない。 が、何とか電話の主までたどり着けました。 話は変わって、夜間、車線のない、車2台が何とか すれ違うことのできる道を、対向車とすれ違うのに 道路も車の形状もろくに見えないのに、スピードを 落とさず走っても平気ですよね。 これは、人の視力が狭い、一度で見ることができ ないため、視線を激しく動かして、ようやく全体が 見える(ことにしている)。この見る習慣の為、何 かを見てもその周囲の関連するものも、合わせてセ ットで見ている。 車の運転でも、瞬間、瞬間で見えているのは、視線 で注視した対象と連想/階層記憶のみです。 視野全体を把握しつつ(今、何処を走っているの か)、注視した対象にフォーカスしてAction (運転:視線で注視した方向に車を移動させる。 但し、車、人等にぶつからない様に、また道路から はみ出さない様に、ハンドル、ブレーキ、アクセル で上手くこなす。:今、はやりの自動運転とは少し 違います。) なお、中心視野の周囲は良く見えないけど、差分情 報(動くもの)には敏感です。変化を感じたとき、 そこに視線を移動し、状況認識すれば十分です。 (近くの停止中の車より遠くの動いている車のほう が認識・認知し易いです。) 図20は「連想/階層記憶と活性化伝搬を駆使した あいまい認識(状況認識)」の事例です。車で本線 から横断歩道を横切ってわき道に侵入するのに、 「2つのライトとウィンカー」と「横断歩道にシャ ツと何かが移動している」で状況判断できます。 図20 連想/階層記憶と活性化伝搬を駆使したあいまい認識(状況認識)

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5.2思考アルゴリズム

・思考に必要な情報は、 ➀入力情報(視野、音声/音源、感触情報等) (内部活性化情報) ➁意思(潜在/顕在意識モードの欲望、願望、 危機感覚、倫理感覚等) ➂連想階層記憶 です。 図21から図24は思考アルゴリズムの概要、 活性化伝搬による有効情報から入力情報に対する 課題の抽出と解決手段生成のプロセスを開示した ものです。 入力情報を契機とした活性化伝搬、課題抽出の途中 までは記憶素子のみで、実際の入力情報、意思 (Active 情報)、実記憶情報は使わず、記憶素子間 の繋がりのみで処理していきます。また、抽出した 課題も細かすぎると解決手段が上手く導けないので 課題の抽象度を UP しています。 ご参照下さい。

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図22 記憶素子による活性化伝搬と有効情報抽出

図21 思考アルゴリズム

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図24 思考錯誤(活性化伝搬による課題解決)

図23 課題抽出と課題の上位概念化(抽象度 UP)

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6.纏め

人工頭脳の意思に基づく記憶制御の提示 人の脳の振舞いを模倣した有機的情報処理を持つ 人工頭脳-記憶制御のA)下記特徴とB)その適用 事例を提示した。 ①連想/階層記憶を構成(記憶素子のリンク接続)、 ②記憶素子の活性化伝播 with 活性化ルール、 ③対象の特性・性質情報/上位-下位概念の形成、 ④WR:記憶契機(活性化)で関連情報とセットで 連想記憶 &顕在意識OFF時、階層記憶&連続シーンを更 新、 ⑤RD:外部/内部情報で活性化した記憶素子&実体 をアクセス、 ⑥階層的抽象化制御(抽象度制御:上位-下位概 念)

7.参考文献

論文「人工頭脳OS実現に向けて -人の脳の振舞い を模倣した有機的情報処理-」 第 9 回 人工知能学会 汎用人工知能研究会 SIG-AGI-009-01 (2018 年 8 月 30 日)

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