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40574 環境工学協働による地球環境対応型都市づくりに関する体系的研究 : その38 秦野市民のライフスタイルとエコ意識・行動について(環境工学協働(3),環境工学I,2014年度日本建築学会大会(近畿)学術講演会・建築デザイン発表会)

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Title

40574 環境工学協働による地球環境対応型都市づくりに関

する体系的研究 : その38 秦野市民のライフスタイルとエコ

意識・行動について(環境工学協働(3),環境工学I,2014年度日

本建築学会大会(近畿)学術講演会・建築デザイン発表会)( 本

文(Fulltext) )

Author(s)

合掌, 顕; 佐土原, 聡

Citation

[学術講演梗概集] vol.[2014] p.[1189]-[1190]

Issue Date

2014-09-12

Rights

The Architectural Institute of Japan (一般社団法人日本建築学

会)

Version

出版社版 (publisher version) postprint

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/52012

(2)

環境工学協働による地球環境対応型都市づくりに関する体系的研究

その 38 秦野市民のライフスタイルとエコ意識・行動について

正会員 ○ 合掌 顕 *

正会員 佐土原 聡 **

ライフスタイル エコ意識 エコ行動

Systematized study on urban planning with response to global environment based on collaboration of environmental engineering. Part 38 Sutdy of the rerationship between lifestyle and eco-consciousness on residents of Hadano city.

GASSHO Akira*, SADOHARA Satoru**

1 はじめに

 エコ行動を志向するライフスタイルについては、特に震災 直後のような状況では、人々が節電を行いこれまでに比べ不 便な生活を送ったにもかかわらず、快適性は損なわれていな かったことが角川、久野1)により報告されているが、一般に は従来の生活習慣を変更してエコ行動を実践することは、意 識としてはその必要性を感じていても、負担の増加や快適感 の低下を招くことから難しいと考えられる。前報2)ではこ のようなエコ行動の生起が住民のライフスタイルと関連して いると考え、ライフスタイルとエコ意識、エコ行動の関係に ついて検討することを目的として、神奈川県秦野市において アンケート調査を行った。その結果、実行に手間や労力がか かる行動においてライフスタイルによる差が生じることが明 らかになった。しかし一方で、前報の分析では特定のライフ スタイルが見られなかった居住者が全体の約半数を占めてお り、これらの居住者の意識や行動については明確にされてい ない。そこで本研究ではこの点についてより詳細に検討する ために、再分析を行った結果について報告する。

2 方法

 調査対象は秦野市内の 4 つの地区(H・M・K・O)とし、各 地区1つの自治会を対象として調査依頼を行った。H 地区は 秦野市中心部に位置し、商店が並ぶ地区である。M 地区は同 じく市中心部に位置するが、近隣には農地が広がっており、 秦野湧水群にも近い。K 地区は市郊外に位置しており、O 地 区は近隣に大学があることから、学生の居住者も多い。  調査は 2013 年 6 月~ 7 月にかけて行われた。調査用紙は 各自治会の自治会長に依頼し、自治会に入っている全戸に 配布してもらった。調査用紙の回収は同梱の封筒により各回 答者より郵送してもらうこととした。調査用紙は全自治会で 856 部配布し、198 部を回収した(回収率 23.1%)。アンケー ト調査の回答者の属性は男性 91 名、女性 94 名(不明 13 名) であった。また年齢では 60 歳代が全体の 28%、70 歳代が 25% を占めていた。職業は「無職」が全体の 34%と最も多く、「主 婦」が 19%、「会社員・公務員」が 13% であった。 調査項目は以下の 6 項目であった。 1. ライフスタイルについて:須田ら3)を参考に、「生活のど の様な面を重視するか」についての 30 項目の質問により測 定した。 2. エコ意識・エコ行動について:大阪ガス(株)エネルギー・ 文化研究所の調査4)を参考に、地球環境問題に対する認知度 を測るための5項目と、エコ行動の実践の程度を測るための 21 項目の質問を設定した。 3. 冷暖房機器の使用について:宮田ら5)を参考に、冷暖房機 器の所有台数、使用頻度、使用時間帯を質問した。 4. 防署の工夫について:宮田ら5)を参考に窓開け、打ち水、 夕涼みの各行為について行うかどうか、行う場合にはその頻 度と時間帯、打ち水・夕涼みを行う理由や場所を質問した。 5. 秦野市のイメージや市の自然環境、湧水のイメージについ て、里山の管理放棄や鳥獣被害について。 6. 住居と家族について:住居の構造や築年数、居住年数、家 族構成等について質問した。

3 結果と考察

3.1 回答者のライフスタイルの再分析  前報において確認することができなかった居住者のデータ を再検討するために、前報で行ったクラスター分析の結果抽 出された「クラスター1」について、再度クラスター分析を 行った。分析の結果、前報の「クラスター1」はその特徴か ら 7 つのクラスターに再分類された。これらの 7 つのクラス ターとライフスタイル項目との関係について検討するため に、前報と同様にクラスターごとに各項目の回答率を算出し た(表1)。表 1 より、クラスター1(13 人)は「親戚や近 所付き合いを大切にする」において「あてはまる」との回答 が多く、また比較的若年層(30 代と 50 代)で家族数が多い (4,5 人)居住者であった。クラスター 2(28 人)は比較的 高齢で家族数が3人以下の居住者が多く、「家庭菜園やガー デニング」の回答が多かった。クラスター 3(21 人)はクラ スター2に近いが、より高齢、小家族の傾向が強く、ライフ スタイルとしては様々な活動に関心を示している。クラスタ ー 4(10 人)も同様に多くの活動に関心を示すが、年齢層は 40 〜 60 代であった。クラスター5(15 人)は独居の高齢者 が多く、「家庭菜園・ガーデニング」や「旅行」に関心が高い。 クラスター6(15 人)も独居・二人暮らしの高齢者が多く、「家 庭菜園・ガーデニング」、「食生活」「近所付き合い」に関心 が高い。クラスター7(14 人)は 40 〜 50 代の夫婦と子ども の世帯が多く、「子どもの教育」に対する関心が最も高かった。 3.2 ライフスタイルとエコ意識・行動の関係  3.1 で述べた7つのクラスターと地球環境問題(エコ意識)、 エコ行動の実践についての質問項目の関係について検討する ために、クラスターを要因とした 1 元配置分散分析、多重比 較を行った。その結果地球環境問題についてはいずれの項目 でも有意な差は見られず、「生物多様性の喪失」以外の項目 で「多少・よく知っている」と回答していた。エコ行動につ いては、「テレビ・電子レンジ等のコンセントを抜く」、「暖 房する部屋を減らし、なるべく一緒に過ごす」でクラスター 間に有意傾向が見られ、「エコマークの付いた商品を選ぶ」 で有意な差があった(図 1)。これらの項目は他の行動に比べ て実行に手間や負担が伴う行為である事から、前報の結果と 同様に手間や負担の多い行為の実践にはライフスタイルが関 連しており、エコ意識を持っていてもライフスタイルや関心 の違いから実践につながらない場合もあることを示している と考えられる。 3.3 ライフスタイルとエアコン・扇風機の使用  エアコン・扇風機の所有台数・使用頻度については特に「子 育て世代」と考えられるクラスター7で高い傾向が見られた が、クラスターを要因とした一元配置分散分析を行った結果 クラスター間に有意な差は見られなかった。 3.4 ライフスタイルと防署の工夫  窓開け、打ち水、夕涼みの各行動についてクラスターを要 因とした一元配置分散分析を行った結果、クラスター間に有 意な差は見られなかった。窓明けはいずれのクラスターでも ほぼ 100% が行っていたのに対して、打ち水は全体の 42%が、 夕涼みは 19% が実施しており、上述のように有意差は見られ なかったものの、クラスターによって実施率に差が見られた (図 2)。以上のように、比較的実行のための手間が少ない「窓 開け」ではライフスタイルによる差は見られなかったのに対 し、「打ち水」や「夕涼み」では差が見られたことから、防 暑の工夫についても前報の結果と同様に、行動の実施のしや 日本建築学会大会学術講演梗概集 (近畿) 2014 年 9 月

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40574

Architectural Institute of Japan

(3)

* 岐阜大学地域科学部 准教授 博士(工学)

** 横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院 教授 工博

* Assoc. Prof., Gifu Univ., Dr. Eng.

** Prof., Yokohama National Univ., Dr. Eng.

ライフスタイル クラスター 1 クラスター 2 クラスター 3 クラスター 4 クラスター 5 クラスター 6 クラスター 7 χ2検定結果 家庭菜園やガーデニングを楽しむ生活 0.0% 53.6% 85.7% 0.0% 60.0% 60.0% 7.1% *** 国内 ・ 海外旅行を楽しむ生活 23.1% 10.7% 33.3% 10.0% 66.7% 6.7% 0.0% *** 各種の資格を取ることを大切にする生活 15.4% 0.0% 9.5% 0.0% 13.3% 0.0% 0.0% 読書や映画鑑賞 ・ 観劇を楽しむ生活 38.5% 0.0% 28.6% 70.0% 40.0% 6.7% 7.1% *** お稽古事や文化サークル参加を楽しむ生活 23.1% 0.0% 61.9% 0.0% 0.0% 13.3% 14.3% *** 流行のファッションを楽しむ生活 7.7% 0.0% 0.0% 0.0% 13.3% 0.0% 7.1% 老後のため収入をふやし、 支出の節約に努力する生 活 0.0% 21.4% 38.1% 50.0% 6.7% 0.0% 21.4% ** 食品材料にこだわる生活 0.0% 3.6% 23.8% 40.0% 20.0% 80.0% 0.0% *** 老後の生きがいづくりを大切にする生活 0.0% 17.9% 19.0% 10.0% 13.3% 6.7% 0.0% 子供の教育にお金をかける生活 0.0% 0.0% 9.5% 30.0% 13.3% 6.7% 85.7% *** 部屋の整理 ・ 整頓や空間の演出を楽しむ生活 0.0% 0.0% 9.5% 10.0% 13.3% 6.7% 21.4% スポーツやスポーツ観戦を楽しむ生活 0.0% 21.4% 14.3% 80.0% 0.0% 6.7% 35.7% *** 個人のプライバシーの場所を大切にする生活 23.1% 10.7% 14.3% 30.0% 33.3% 0.0% 0.0% 世間体を重視する生活 15.4% 0.0% 4.8% 20.0% 6.7% 13.3% 0.0% 家具 ・ インテリアを楽しむ生活 7.7% 0.0% 0.0% 10.0% 0.0% 0.0% 21.4% * 冠婚葬祭にお金をかける生活 0.0% 0.0% 0.0% 20.0% 6.7% 0.0% 0.0% * テレビ ・ ビデオ ・ オーディオ等を楽しむ生活 23.1% 10.7% 33.3% 100.0% 86.7% 6.7% 21.4% *** 身なりを整え、 おしゃれを楽しむ生活 0.0% 7.1% 4.8% 0.0% 40.0% 0.0% 28.6% *** 囲碁や将棋を楽しむ生活 7.7% 0.0% 4.8% 20.0% 13.3% 0.0% 0.0% 親孝行の子供を育て、 介護者づくりを大切にする生活 0.0% 3.6% 0.0% 10.0% 0.0% 0.0% 0.0% 食べる事を楽しむ生活 23.1% 7.1% 9.5% 60.0% 40.0% 53.3% 35.7% ** ブランド品を身につける生活 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 20.0% 0.0% 0.0% ** 料理づくりを楽しむ生活 23.1% 7.1% 4.8% 20.0% 6.7% 20.0% 0.0% 親戚や近所付き合いを大切にする生活 84.6% 3.6% 14.3% 20.0% 6.7% 66.7% 0.0% *** 食事の栄養バランスを考える生活 15.4% 0.0% 81.0% 90.0% 6.7% 80.0% 21.4% *** 裁縫 ・ 手芸を楽しむ生活 0.0% 3.6% 33.3% 0.0% 0.0% 13.3% 7.1% ** 地域の習慣 ・ 伝統を大切にする生活 15.4% 3.6% 0.0% 0.0% 0.0% 33.3% 7.1% ** 老後生活のため貯蓄を大切にする生活 7.7% 0.0% 28.6% 50.0% 20.0% 40.0% 0.0% *** キャンプや山歩きを楽しむ生活 0.0% 10.7% 33.3% 0.0% 6.7% 0.0% 0.0% ** 部屋の模様替えを楽しむ生活 0.0% 0.0% 0.0% 10.0% 6.7% 0.0% 7.1% 表 1 ライフスタイル項目とクラスターの関係 * : p < 0.05, ** : p < 0.01, *** : p < 0.001 0%   20%   40%   60%   80%   100%   1   2   3   4   5   6   7   実 施 率 クラスター 窓開け 打ち水 夕涼み すさが影響を与えていると考えられる。

4.まとめ

 神奈川県秦野市の 4 地区を対象に行ったライフスタイルと エコ意識、行動についてのアンケート調査データを再検討し、 特にライフスタイルの特徴が見られなかった居住者について さらに分析を行った。その結果、この居住者層では比較的環 境に対する意識は高かったが、エコ行動の実践や防暑の工夫 において、前報と同様に手間や負担のかかる行為でライフス タイルによる差が見られた。 【謝辞】本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金・基 盤研究 (A)『環境工学協働による地球環境対応型建築都市の 評価手法・体系の構築』( 課題番号:23246100) の研究成果 に基づくものである。 【文献】 1) 角川篤史、久野覚:東日本大震災に伴う節電の影響によるライフ スタイルの変化に関する調査研究 -夏期についてのアンケートの 集計結果-、日本建築学会東海支部研究報告集 (50)、pp 389-392、 2012 2) 合掌顕:居住者のライフスタイルとエコ意識・行動の関係、第 37 回人間生活環境系シンポジウム報告集、pp 223-226、2013 3) 須田博司ら:ライフスタイル別の生活準備 第Ⅰ報:ライフスタ イルと生活意識、東海女子短期大学紀要 18、pp 53-64、1992 4) 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所:これからの住まいとラ イフスタイルに関する生活意識調査、CEL 97、pp 56-59、2011 5) 宮田希ら:夏の涼のとり方に影響する要因の考察:西日本 4 地 域における実態調査より、日本生気象学会雑誌 49 (1)、pp 23-30、 2012 赤色のセルは回答率が 50% 以上を、黄色のセルは 25% 〜 50% をそれぞれ示す。 図 2 クラスターと防暑の工夫 1.0     1.5     2.0     2.5     3.0     3.5     4.0     � � � � 電 子 � � � 等 � � � � � � � 抜 � 暖 房 � � 部 屋 � 減 � �、 � � � � 一 緒 � 過 � � � � �ー � � 付 � � 商 品 � 選 � ← よく し ている    し ていな い → 1   2   3   4   5   6   7   図 1 クラスターとエコ行動

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Architectural Institute of Japan

参照

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