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A disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics in APC1638T mice

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Academic year: 2021

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Title

A disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics

in APC1638T mice( 要約版(Digest) )

Author(s)

WANG, TUYA

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学) 甲第1034号

Issue Date

2017-03-25

Type

博士論文

Version

none

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/56154

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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リポジトリ関係(別紙4)/

Repository(Form4)

学位論文要約

Extended Summary in Lieu of the Full Text of a Doctoral Thesis

氏 名:

Full Name

WANG TUYA

学位論文題目:

Thesis Title

A disturbance of intestinal epithelial cell population and kinetics in

APC1638T mice

学位論文要約:

Summary of Thesis 【緒言と目的】

Adenomatous polyposis coli (APC) は,家族性腺腫性ポリポーシス症 の原因遺伝子として発見された。そ の遺伝子産物であるAPC タンパク質はβ-カテニンとの結合を介してWntシグナル系を負に制御し,癌抑制因 子として機能していることが明らかとなっている。一方で近年,APCが形態形成や脳機能に深く関与している ことがわかってきた。しかし,APCノックアウトマウスのホモは胚性致死,ヘテロは若年で大腸癌が発生して 死亡するため,APCの癌抑制以外の生体機能の解析は遅れている。APC1638T(APC1638T/1638T )マウスは,1 639アミノ酸以降のC末端側が欠損した変異APC タンパク質(APC1638T)を発現する遺伝子変異マウスである。 APC のC末端にはtubulin(微小管),end-binding protein-1 (EB-1)(微小管結合因子),discs large (DLG) (細胞接着裏打ちタンパク質),postsynaptic density-95 (PSD-95)(後シナプス膜裏打ちタンパク質)等が 結合するので,APC1638T マウスではこれらの因子はAPCに結合できない。一方,APC1638Tにはβ-カテニン結 合ドメインは残っているので,Wnt/β-カテニン系は正常に作動し,癌は発生しない。したがって,APC1638 Tマウスを用いれば,癌の発生によって妨げられることなく,APCのC末端側に特異的な機能を解析することが できる。これまでの研究によって,APC1638Tマウスでは発育障害,統合失調症様行動異常,歩行異常,甲状 腺機能異常を認めている。本研究では,APC1638T(APC1638T/1638T)マウスにおける小腸上皮の細胞構築と 細胞動態を精査して,野生型(APC+/+)マウスと比較した。 【対象と方法】 8~12週齢のAPC1638T(APC1638T/1638T)マウスと野生型(APC+/+)マウスを使用して,以下を行った。 (1)体長,体重,腸管の長さを測定した。 (2)小腸組織のパラフィン切片をヘマトキシリン染色して顕微鏡観察し,陰窩絨毛長(陰窩底から絨毛先端ま での距離)と絨毛全長の腸上皮細胞の数と密度を計測した。 (3)ブロモデオキシウリジン(BrdU)を腹腔内投与して24時間後のマウスの小腸パラフィン切片を抗BrdU抗体 で免疫染色し,小腸上皮細胞の陰窩底からの移動距離を測定した。 (4) 小腸パラフィン切片を細胞増殖マーカーであるKi-67に対する抗体で免疫染色し,増殖している細胞を検 出した。 (5)小腸上皮内の杯細胞,パネート細胞,内分泌細胞をそれぞれ,PAS 染色,フロキシン-タートラジン染色 及びクロモグラニン免疫染色により検出し,それぞれの細胞種の数と分布を検索した。 【結果】 (1)APC1638Tマウスの体長は野生型マウスより小さく,全ての週齢においてAPC1638Tマウスの体重は有意に少 なかった。APC1638Tマウスの小腸の長さ(幽門~回盲部)も野生型より短かかった。 (2) APC1638Tマウスでは,陰窩絨毛長が伸長しそれとともに腸上皮細胞数の増加を認めたが,腸絨毛100μm あたりの細胞数(上皮細胞密度)には有意差はなかった。 (3)APC1638Tマウスにおける小腸上皮細胞の分裂後の移動速度は,野生型マウスより速かった。 (4)APC1638Tマウス小腸上皮内のKi-67陽性細胞の数は野生型マウスよりも多く,しかも野生型のように陰窩 内に限局せずに,絨毛基部にも存在した。 (5) APC1638Tマウスでは,杯細胞は回腸で増加し,十二指腸と空腸では有意差がなかった。パネート細胞は 十二指腸と回腸で増加し,空腸では有意差はなかった。内分泌細胞は空腸で減少し,十二指腸と回腸では有 意差はなかった。 【考察】 本研究において,APC1638Tマウスの小腸の構造異常と共に,上皮細胞の動態(細胞交代現象,恒常性)にも 異常が認められた。APC1638Tマウスの陰窩絨毛長は野生型マウスよりも有意に長かったが,上皮細胞の細胞

(3)

密度は同じであった。このことから,APC1638Tマウスの腸絨毛の伸長は,個々の上皮細胞の大きさの増大に よるものではなく,上皮細胞数の増加によることがわかる。APC1638Tマウスにおける腸上皮細胞の増加とそ れに伴う陰窩絨毛長の増加は, Ki-67のデータで示された分裂増殖細胞の増加が一因であろう。小腸上皮を 構成する4種類の細胞(吸収上皮細胞,杯細胞,パネート細胞および内分泌細胞)のいずれの細胞も,腸陰窩 に存在する幹細胞から分化する。その数的構成比と絨毛陰窩軸における存在部位は,腸上皮の絶え間ないタ ーンオーバーの中で,常に一定に保たれている。しかし,APC1638Tマウスでは,この4種類の細胞の数的構成 比に異変が認められたことから,増殖した幹細胞(未分化上皮細胞)から4種類の上皮細胞への分化過程に異 常が生じている可能性がある。 【結論】 以上の結果より,APCタンパク質のC末端ドメインが腸上皮の細胞分化と細胞動態の制御に関与している可能 性が示唆された。

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