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官公労働者の争議行為と刑事責任--最高裁3・15判決以降の裁判所の動向を中心として 利用統計を見る

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(1)

官公労働者の争議行為と刑事責任--最高裁3・15判

決以降の裁判所の動向を中心として

著者

門田 信男

雑誌名

東洋法学

8

2

ページ

122-147

発行年

1964-11

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00007876/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

来 洋 法 止ι 弓・

研 究

官公労働者の争議行為と刑事責任

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最高裁三・一五判決以降の裁判所の動向を中心として││

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め 昨年の三月一五日、最高裁第二小法廷は、裁判官玉名全員一致のもとに、公労法一七条違反の争議行為には刑事 免責があたえられない旨の判決をした(北叩

4

5

8

。この三・一五判決については、さきに東洋法学七巻一号でとり あげた。同判決がなされてから、一年有半のあいだに、同種または類似の事件が裁判所でかなりとりあげられてい る 。 三・一五判決以降の裁判所の傾向は、おおまかにわけで三つの傾向をたどっているようである。第一の傾向は、最 高裁三・一五判決の考え方をそのままうけいれて、公労法一七条に違反する争議行為に刑事責任がみとめられるのは

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当然のことであるとする立場である。第二の傾向は、三・一五判決の争議行為を犯罪視する考え方に正面から抗議 し、争議行為の正当性の判断は一般の私企業となんらことなることはないとして、刑事免責の適用を肯定する立場で ある。第三の傾向は、形式的には三・一五判決にしたがう装をしめしながら、実質的には最高裁の考え方をなしくず しにしようとする立場である。第二の立場が積極的抵抗であるとすれば、第三の立場にぞくする判決は消栂的抵抗と いえよう。後者の抵抗はおのずからさまざまな形相をとってあらわれざるをえない。 そこで、小稿の意図は、公労法のみならず国公法・地公法をふくめて、かような三つの立場をたどることにより、 下級審裁判所が三・一五判決をいかようにうけとめようとしているかをさぐることにより、官公労働者の争議行為と 刑事責任の問題にたいする裁判所の動向をみつめようとするにある。したがって、それぞれの判決の内容をきめこま かに分析しようとするものではない。なお、主題をこえて、コ一・一五判決にみられる最高裁の椛成というものと、下 級審裁判所の姿勢なり、さらには裁判官の良心といわれるものを考えるうえの一つの素材!それには三・一五判決前 の判決の系諮をたどる必要があるが!ともなれば、このうえない。

一五判決の概要と考え方

最高裁三・一五判決がでてから後の判決の動向をのべるにあたり、電一復のそしりはまぬがれないにしても、事件の 概要と考え方をかんたんにふれておくことにする。三・一五判決でとりあげられた事件は、国鉄桧山丸事件と全逓松 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任

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来 洋 法 学 一 二 四 江郵便局事件の二つである。国鉄桧山丸事件というのは、国鉄青函局が、不乗便制廃止についての国労青函地本の団 交要求を管理運営事項にあたるとして拒否したのに抗議して、船長らの乗船拒否にもかかわらず、地本役只が述絡船 桧山丸船上でおこなわれた集会に出席したのが、艦船侵入の罪にとらわれた事件である。全逓松江郵便局事件といわ れるのは、全逓松江地本の役員に被解一医者がふくまれていることを理由とする団交拒否であって、その再開をめぐる トラブルで課長らに暴行をくわえたのが、公務執行妨害と傷害の罪にとわれた事件である。 これについて、桧山丸事件では一審(問 4 川 刊 ) ・ 二 審 ( 鳩 刊 蹴 一 一 一 一 議 ) 、 松 江 郵 便 局 事 件 で は 二 容 に お い て 、 と も に 公 労 法 一七条違反の争議行為に刑事免責が適用されるとした。ところが、最高裁はかような考え方を真向から否定して、刑 事責任はまぬがれないと判旨した。その理由とするところはつぎのようである。 ﹁:::公労法一七条一項によれば、公共企業体等の職員は、同盟罷業、怠業その他業務の疋常た沌営 - V 阻害する一切の行為 をすることができないと規定されてレる。そし

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、国家の経済と国民の福祉に対する公共企業休等の企栄の市一要性にかんが み、その職員が一般の勤労者と遣って右のような争議行為禁止の制限か受けても、これが波法二八条に泣反するものでないこ とは、すでに当裁判所の判例の趣旨とするところである(昭和二六年(あい第一六八八号同三

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年六月二二日大法廷判決、刑牧市 九巻八号一一八九瓦参照)。かように公共企業体等の職員は、争議行為か禁止され争議椛自体か否定されている以上、その争議 行為について正当性の限界如何か論ずる余地はなく、したがって労倒組合法一条一一項の迎用はないものと併するのが相当であ る 。 ﹂ 判 決 理 由 は 、 一見してあきらかなように、 (1) たとえ憲法で争議権が保障されているにしても、公共の福祉によ る制約をまぬがれるものでなく、

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公労法一七条一項に述反する争議行為が違法な行為であることに、 いささかの

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疑いも生ずる余地はない。それゆえに、 ﹁争議行為の正当性の限界如何を論ずる余地はない﹂ということになる。組 合運動の歴史をひもとくだけでも、この判決の考え方がどんなに時代錯誤におちいったものであるかをしることがで きょう。組合運動の歴史は、権利闘争の歴史であり、解放の歴史である。判決は、国家権力による干渉 H 刑罰からの 解放という第一歩さえも解していない o 争議行為を犯罪視する考え方がその根底をなしているとしかいえない(限トか陥 題点をこまかに考察することはしない。東 / O 洋法学七巻一号九五百以下を参照されたい﹂ 一五判決に追随する判決 最高裁の三・一五判決は、その内容において、 またその判決の仕方において、あまりにも不当な判決であるがゆえ に、下級裁判所がどのような抵抗を示すか、注目された。これまでのところ憂えたとおり、最高裁の考え方が同種ま たは類似の事件にかなりの影響をおよぼしている。公労法一七条違反の争議行為が可罰的違法性をもたないという ﹂とでは、学説はもちろんのこと、 おびただしい判決において理論的にきめこまかに論証されていたように思え る。ところが、三・一五判決以後では、なんらの新しい論証をするでもなく、同判決をそのまま引用して刑事責任を みとめる傾向にかわってきた。 こうした傾向にある判決は、争議行為の正当性および可罰性についてほとんどなんらの説明をするでもなく、三・ 一五判決をそのまま引用して、 同じ考え方にたつことによりことを定めようとする。 国鉄糸崎駅控訴事件(服部州♂ 官公労働者の争議行為と刑事責任 一 二 五

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来 恥 一 一 一 州 目 立 国 一 筋 例 ) は 、 春 闘 不 当 処 分 反 対 闘 争 に お け る 勤 務 時 間 中 の 職 場 集 会 に さ い し 、 鉄 道 公 安 職 員 の 制 止 を 実 力 で 排 除 洋 法 位'-寸ー 一 二 六 したのが、公務執行妨害・建造物侵入の罪にとわれた事件である。 ﹂れについて、﹁公労法一七条一項によれば、 被 告人等国鉄組合員は争議行為を禁ぜられているのであって、 その争議行為について正当性の限界如何を論ずる余地な く 、 従 っ て 労 組 法 一 条 二 項 の 規 定 は 適 用 を 見 な い と 解 す べ き で あ る ( 政 問 ⋮ 諸 相 伝 一 躍 ⋮ 配 刻 ト ) 0 被告人等の本件所為は如何な る意味においても正当なものとは認められず、 被告人等の刑事責任を肯定した原判決は正当である﹂と判旨する

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京判決(広島地裁尾道支部・昭三六・一 0 ・ -一 判 、 国 労 判 例 集 二 泳 三 八 O 頁)は、﹁公労法一七条一一羽違反の行為に労組法一条二項木文の規定が適則されるとしても、役告人 等の本件所為は判示事実によれば、明らかに宕規定に定める正当性の桁図をmm脱し到院労例組合の主当た行為とは摂め雛いしというのであって、はっ台り刑事 A Y R Mの荊阿が MM 恥 附 一 昨 刊 の れ ん Y は か は 計 一 円 い れ 制 法 制 一 位 一 時 明 ) 0 最高裁第二小法廷の考え方に追随する判決は、国鉄敦賀駅事件(刈 φ 一 一 一 山 む 川 陀 ⋮ 松 山 羽 浩 一 向 ) 、 全 逓 広 島 地 本 事 件 ( f J Z 山 間 官 制 服 師 十 四 一 一 一 M l r 一 ) 、 全 逓 新 潟 地 木 事 件 ( 問 問 噛 械 化 畑 一 忠 一 ト ト . ) 、 全 逓 中 郵 事 件 ( 川 T 一 町 一 月 一 叩 担 問 引 間 一 ) 、 動 力 車 池 田 機 関 区 事 件 ( 同 時 同 一 切 目 指 恒 同 一 に た ) 、 全 逓 愛 知 地 本 事 件 ( 話 加 畑 一 明 峨 目 指 恒 一 切 一 位 ト ) へ と つ ら な り 、 つ み か さ ねられてきている。 そこで、二、三の事件とその問題点にふれておくことにする。 全逓中郵事件というのは、三三年の春闘にさいし、東京中央郵便局において郵便物を取扱い中の組合只にたいし、 職場集会に参加するよう説得したのが、郵便物不取扱罪の教唆犯であるとして、起訴された事件である。東京地裁 ( 四 位 町 一 江 十 一 お 剛 一 ハ 町 間 集 ) は 、 か か る 郵 便 物 不 取 扱 は 、 公 労 法 一 七 条 一 項 に 違 反 す る │ │ 述 反 の 効 果 は 同 法 一 八 条 に よ り 解雇されるか否かだけである

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ーが、労組法一条二項にいう正当な組合活動であるから、郵便法七九条違反の罪は成 立しないとして、無罪を言渡した。これにたいし東京高裁は、 一・一五判決を引用したうえで、﹁原判決はこの点に おいて法令の解釈、適用を誤っている筋合であり:::、それが争議行為としてなされたと否とに拘らず:::教唆をな

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した事実および教唆に応じて犯意を生じて右郵便法違反の所為をしたものであるという事実が存する場合において は、被告人らは当然:::右郵便法七九条一項違反の教唆の罪立を負担すべき筈である﹂として、原判決を破棄差戻し ている。地裁判決が、公労法一七条を縦の面では憲法二八条・一八条・コ二条を、検の面では公労法三条│労組法一条 二 項 を と お し て 、 一七条違反の争議行為の不可罰性をことこまかに論証したのに、高裁判決は一片の考応さえもはら それにしても東京地裁判決が、﹁同条なかりせば争議行為は本来正 当なものとみとめられる﹂とし、すでに、最高裁みずからも国鉄福知山機関区事件(問恒一昨 L 4 土 5 4 一 一 一 即 ) に お い て 、 政 令 っていない。最高裁の権威のほどがうかがえる。 二

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一号なかりせば正当と判示している。解雇から刑事責任にまで一足とびするところに、歳月のながれというだけ でなく、争議行為にたいするきびしい姿勢のほどがうかがえる。 全逓愛知地本事件は、全逓中郵事件と同じく、三三年の春闘のさいの時間内職場大会が郵便法違反教唆・建造物侵 入・公務執行妨害の罪にとわれた事件である。判決は三・一五判決を引写し、その立場をさらにおしすすめる。職場 大会に関する﹁組合の決定及び指令は違法行為の決定及び違法行為をなすべき旨の指令であって、組合員はこれに服 従する法的義務を負うものではなくその自らの判断と責任とに従って行動すべきものと解すべきである﹂。争議行為 が違法な指令である以上、これに組合員は拘束されないという考え方が、 はじめて判決のなかであきらかにされた。 この考え方は、周知のように、 ILO 八七号承認案とともに提出された政府原案の公労法改正案一七条のことまった く同一のものである。国公法九八条五項や地公法三七条違反の争議行為実行者の処罰規定は欠くが、公労法一七条違 反の争議行為突行者には、刑法の関連条項と郵便法七九条により刑事責任をとわれるという結果がでる。かりに国公 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任 一 二 七

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京 洋 法 学 一 二 λ 法-地公法も同様だというのであれば、国公法一一

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条一七号・地公法六一条四号の罰則があるのと罰則のない公労 法 を 向 、 じ に 考 え て よ い の だ ろ う か 。 全逓広島地本事件というのは、 組合役員が集配人を定刻に出発させたのが公務執行妨害になるとされた事案であ る。﹁いかに法規を遵守するにすぎないと言っても、労働組合が自己の要求貫徹のため業務の正常な運営を阻害する ことをもってなされるときは、争議行為として評価さるべきである﹂。 公労法一七条により争議行為を禁止されてい る 以 上 、 その正当性の如何を論ずる余地はないとして、 遵法闘争にまで最高裁の考え方をはば広く、 適 用 し た ( 削 刊 誌 ての、後述の全逓新潟地本事件、国鉄小牛田駅事ノ 0 件、長崎機関区事件とのちがいを参照されたい﹂ つぎに、地公法六一条四号は三七条違反行為の遂行を共謀し、そそのかし、あをり、企てたものを処罰すると規定 する。ただし、三七条違反行為の直接の実行を処罰する規定は欠いている。実行行為はなんら罪となることなく、そ の前段階的行為としてそそのかしたりあるいはあおったりすることが処罰されるのは、犯罪理論のうえからどのよう に理論をくみたでたらよいのだろうか。ことに勤評反対闘争をめぐって問題が提起された。 一 二 ・ 一 五 判 決 前 に 、 公 共 の 福 祉 に 反 し な い 争 議 行 為 は 地 公 法 三 七 条 の 争 議 に 該 当 し な い と し た 佐 賀 県 教 組 事 件 ( 哨 剛 一 一 一 叫 ん 飢 配 石 オ ニ 肝 W M M ⋮ . ) 、 有 休 戦 術 を 実 施 す る 指 令 が 争 議 行 為 の 遂 行 の ﹁ 煽 動 ﹂ に な ら な い と す る 部 教 組 事 件 ( 蹴 味 叶 峨 仲 咽 古 川 ト 認 一 一 一 五 法 制 加 号 ) あ る い は 文 書 等 の 配 布 ・ 言 動 が ﹁ あ お り ﹂ に あ た ら な い と す る 福 岡 県 教 組 事 件 ( 四 間 織 か 叩 一 三 二 一 位 ト モ 別 枠 ) などがある。これらの判決では、契約の本旨にしたがった労務の捉供がなされなければ、公務只なるがゆえに当然の 刑責をおわしうるのか、憲法一八条・三一条に違反しないのか、有休請求権の性質をどう解するべきかが、こまかに

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論 じ ら れ た 。 こ れ ら の 判 決 を 正 面 か ら 否 定 し た の が 和 歌 山 県 教 組 事 件 ( 州 諸 一 削 減 附 時 小 畑 一 一 五 一 小 何 十 に 五 ) で あ る o すなわち、﹁地方公務員 は三七条一項別段によって争議行為を禁止され、 争議権自体を否定されている以上、 労組法一条二項の規定の争議 行為の正当性の限界のようなことははじめから問題とする余地がないう (納品恥五)および教育を受ける権利(鳩紘-一)よりする争議権制限の合迎的根拠をもつのであり、なんら志伝二八条違反は 地公法三七条一項は、 公 共 の 福 祉 、 A 品ぶ、 ~~ おこりえない。また、﹁個々の就菜拒否を処罰するのではなく、それを集団的に行なわせたものを処罰することにし ているから﹂、窓法一八条に違反しない。そして、その前段的竹為の可罰性は、﹁いずれも固または地方公共団体のそ の時その時における社会的諸事情および各械程の内容を検討し、国のとるべき立法政策上の問題としてとられたもの である﹂から、刑法の基本原則に違背することはなく、 窓伝三一条に違反しない。 したがって、﹁争議行為として 斉に職場を放棄するが如きは:::正当行為ないし社会的相当行為として容認さるべきいわれがない﹂ということにな る o 判 決 は -了 一 五 判 決 を 直 接 に 引 用 し て い な い ( 問 問 臨 戦 一 路 開 聞 か 哨 出 弘 ) が 、 引用したかのような典型的な例であっ て、最高裁の考え方への追随のほどがうかがえる。

一五判決に正面から抗議する判決

最高裁三・一五判決が、争議弾圧の法的よりどころとして利用されたことは、記憶にあたらしい。しかし、下級裁 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任 一 二 九

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東 洋 法 学 一 三

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判所がすべて三・一五判決に拘束され、その考え方を踏襲しているわけではない。三・一五判決に正面から抗議する 判決として、三つの判決をあげることができる。 その一つは全逓沖縄事件 (4 誠 一 忠 明 秒 間 転 手 伝 . ) で あ る o 組合幹部が管理者の許可なしに職場にはいり、携帯用マイ クを使用して、仕事を一時中止して職場大会に参加するよう一時間にわたって演説したのが、威力業務妨害・建造物 侵入・国家公務員法違反にとわれた事件である。沖縄は日本とことなる法律系統にあたるが、争議行為が刑罰の対象 となりうるかの問題ではことなるところはない。そこですこしながくはなるが、検察官が最高裁三・一五判決を引用 したのにたいする判断と正当性の部分をあげておく。 ﹁検察官は昭和三八年三月一五日最高裁判所判決を引用し、公企休等職員は争議行為を全面的に禁止されているのであるか ら、労組法一条二項適用の余地はない旨主張するが、その立場は、右に述べてきた争議権禁止の木質及びその代償の必要性に 全く考応を払わない平面的、形式的解釈であり、かつ明文の規定にそぐわない解釈であり、これを採用するわけにはいかない ものである。しかも日本における公労法は昭和二三年政令二

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一号の廃止に伴いこれにかわって制定されたものであるところ 政令二

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一号において争議行為禁止規定に対し処罰していたものを公労法一七条はことさらに単に禁止するのみで処罰規定を 設けなかった事情及び二

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一号制定まで公企体等職員は、いわゆる労働三権を享有していたものである事的を考応すれば、当 然右一七条の性格も明らかになるのであり、このことはわが公労法九条の解釈についても一つの折針となるのである。 :同法九条泣反の制裁としては前述のように解雇と民事免責の剥奪があるのみであって、述反者な公労法自体が処罰しな いのはもちろんのこと、右九条がなかったならば木来正当なものと認められる筒凹の争議行為即ち争議行為を禁止されていな い私企業の労働者が行う場合は、正当なものとされるような行為はそれが形式的には他の刑罰の杭成要件に該当するような場 合でもなお労組法一条二明、刑法三五条の適用があり、泣法性が阻却されるものと解されるのである。

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:::被告人等の争議行為に特に暴力の行使があったとは認め難く、また目的と手段の問に著しい不均衡や社会倫理的に許容 し難いほど向度の良俗違反を認めることもできない:::木来この程度の行為は、ことさらに刑事罰をれわせるほどのものでは なく、使用者と職員の問において信義則に基づき公労法の枠内において円満に解決すべきものであり、一挙に刑事的解決を求 めんとするのは労使間の協剖関係を破壊するものとして厳に戒められるべきものと思料されるのである。﹂(傍点笹者) そ の 二 つ は 国 労 越 後 滝 谷 駅 事 件 ( 明 羽 一 刈 ⋮ 悼 文 明 一 蹄 十 珊 一 ヨ ト 一 一 ) で あ る o これは、三二年春闘処分反対闘争における駅長・乗 務車掌らの職務の執行を妨害し、暴行をくわえた事件である。 ﹁そもそも労働者の団体行動権は志法の保障する基本的な権利であって、その制約は必要最少限に止められるべきものであ り、かつ慎重、厳格でなければならない。而して、公労法三条は一般に労組法の迎用ある旨な規定し、刑事免立についてこれ を排除する定め・なしていない以上、公労法一七条一引に述反する行為であっても労組法一条二柄引の辿川があり、公企休等にあ っても一般私企業におけると同様に刑事免責の適用をうけると解せざるを得ない。 なお公労法一七条一項違反の行為については、労組法一条二唄の適用なしとする見解があるが、公労法一七条一切、が所前争 議行為を禁止しているの故をもって直ちに刑事免責を否定することにはならないのであり、その論拠とするところが明椛でな く 、 当 裁 判 所 は 右 の 見 解 を 否 定 せ 、 ざ る を 得 な い と の 結 論 に 到 達 し た ﹂ ( 傍 点 筆 者 ﹀ 争議権法認の歴史、 ILO 八 七 号 、 一

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五号条約、公労法制定の沿革、代償措置、公労法三条などから、ともに公 労法一七条違反の争議行為に刑事免責の適用があるとする。そして、三・一五判決を﹁平面的、形式的解釈であり、 明文の規定にそぐわない解釈﹂と批判し、それは一つの﹁見解﹂であって、 ﹁その論拠とするところが明確でない﹂ という点には、 まったく同感を禁じえない。それにしても、くりかえしのべるように、なにもことあたらしい考え方 ではない。近いところでは、この考え方は全逓中郵東京地裁判決・桧山丸事件の一審・二審判決、国鉄厚周丸札幌市 官公労働者の争議行為と刑事責任

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来 洋 法 学 裁 判 決 ( 四 位 拡 一 . 一 正 ア 河 一 -一 官 制 で 四 一 位 A 4 J K 一 一 4 f r 組 一 一 v 問 問 ⋮

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で深められた o 右にあげた二つの判決も、 られた法理をつらぬいたにほかならない。

﹂れまでにつみあげ その三つは、地公法六一条四号が憲法一八条、二八条および=二条に違反する無効の規定であると判決した大阪教 組 事 件 ( 以 削

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⋮ 倍 野 一 応 十 一 一 一 ) で あ る o この判決は、さきの都教組事件や佐賀県教組事件とはその理由をことにするとい うだけでなく、三・一五判決にたいする痛烈な批判をふくんでいる。 ﹁地公法六一条四号と憲法一八条、二八条および=二条との関係 H 地公法六一条四号は、同号所定の各行為を処罰すること によって実質上刑罰をもって争議行為守禁止するにとどまらず、ひいて争議行為'マ実行した服良そのもの守殆んどすべて処罰 するに至る規定であることが明白であるといわなければならない。 地公法六一条四号と憲法一八条との関係 H 争議行為に対し、労倒者の団体に対する団体罰マ科ナることは格別、争議行為を なした個々の労働者に争議行為に参加したことを理由として刑罰マ科することは原則として泣法一八条に違反して許されない といわなければならない:::突質上争議行為をなした職只そのものを処罰することになる地公法六一条四号は、公共の福祉の 要求により、その処罰の根拠が正当化されない限り、芯法一八条に述反する無効の規定といわなければならない。 地公法六一条四号と憲法二八条 H 争議総花立の歴史に徴しても、争議行為に対し、氏本立任そ負担させ、労例者の雇用上の 権利を奪うにとどまらず、これに刑罰をもって臨むことは最も原始的にして、徹底的な争議権の剥奪方法であり、かりに争議 行為マ禁止すべきやむを得ない事由があるとしても、それが直ちにこれに刑罰を科することを正当化する理由とはなり難い・: :・近代社会における争議権の意義、その生存権的基本権としての性格を考応するならば、教職只の争議権と住民の教育を受け る権利との街突の調整に当り、いずれの権利を優越せしむべきか、これを一概に断定することは困難であって、かりに教職只 の争議権を制限する何等かの惜位が必要であるとしても、地公法が規定する不完全な代的惜位の下において、これをすべて完 全に剥奪しその争議行為に対して刑却をもって臨み、一方的に住民の教育す受ける権利を優越せしめることを正当化するよう

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な 十 山 市 山 か ι 発 円 ル す る こ と は で き な い c してみると地公法六一条四すな公立学校教聡只に限って考察してみてもこれが定法一八条 及び二八条に述反しないと解する余地はないものといわなければならない。 地公法六一条四号と窓法三一条 N 宍行行為売罰しないで、子仰の段階にあたる共謀守企てる行為を処罰するが如きことは、 わが国の刑罰休系土木条号と同旨の規定である同公法一一

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糸一項一七号以外全くその類例がないといってよい:::刑法は犯 罪の発展段階に応じて可罰的評価ケ異にし、他に特段の理由がない限り、実行行為が犯罪とならない行為であるのにもかかわ らず、その遂行合共謀し、そそのかし、若しくはあおり、又はこれらの行為を企てる行為が罰することについてはその合理的 な処罰の理由 - V 発見することが甚だ困難である:::地公法六一条四号が、処罰の合理的実質的理由かへ欠き、定法三一条の法の 適正条項に泣反寸 f ることが悠々明白であるといわなければならない。 してみると、地公法六一条四号は憲法一八条、二八条及び三一条に述反する無効の規定であることが明らかであるから、か りに上記認定の被告人与の各行為がこれに該当するとしても、罪とならないことはいうまでもない。のみならず、被告人等の 上記認定の各所為は、いずれも地公法六一条四号、三七条一項にいう岡田提栄の遂行か ι あ お っ た も の に 該 当 し な い 。 ﹂ 以上の判旨中には、 かつての都教組判決や佐賀県教組判決とことなった判断にたって、地公法三七条の争議行為禁 止の合憲性、刑事責任にたいする憲法一八条、二八条および=二条の合窓性の問題、有休戦術の争議行為性、争議行 為におけるあおり、そそのかし、 企てることの意味あいなどのかずかずの問題について、 明確な解容をあたえてい る。さきの和歌山県教組判決と対極をなすこの判決が、 いかに三・一五判決に承服することができないかを、われわ れのまえにあきらかにした。最高裁第二小法廷判決に正面から抗議した大阪教組判決は責昏ゆくなかでかかげられた 灯といえよう。 な お 、 ここでかんたんにでもふれておきたいのは、 公労法四条三項は定法二八条違反の疑いがあるとした全逓長野 郵 政 局 事 件 ( 切 附 百 ⋮

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卿 一 K M u t t ) で あ る ( 州 佃 V 時 計 一 川 一 じ 鉱 山 一 対 問 、 川 誠 一 叫 ん ⋮ ⋮ 判 断 間 一 昨 日 犯 が 判 断 一 口 一 比 一 貯 円 似

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ト 山 的 拘 一 山 一 窃 山 一 州 市 一 州 一 げ ね 押 川 一 目 官公労働者の争議行為と刑事責任

(14)

来 洋 法 学 認容するに足る合理的根拠は、公企作目下すの特球位を考慮に入れてもこれを発見しえない。従って前記の畑き制限を加えた公労法四条三項は、そのん日明日位がないにもかかわらず 惣法二八条の保障する格利に制限を加えたものではないかとの疑念が存するのである﹂。同旨、新潟地裁・同労新潟地本新潟侵務区並びに新涼電位均事件・昭三八・一一・二 七判、労働経済判例速報四九一号。静岡地裁・全逓安ノ 0 西郵便局事件・昭三八・五・六判、匂祁別冊凹九三号﹂ 一 三 四 す で に 、 公労法四条三項は憲法二八条違反であるとの判決は全逓盛岡郵便局 事 件 ( 一 諸 問 沼 伽 一 指 一 一 一 一 均 十 ) に み る ( お 待 問 防 践 的 問 一 研 一 昨 界 一 u 一 問 問 時 m 怒 ⋮ 町 一 W M M m 一 町 一 河 川 ⋮ 抑 制 一 立 川 例 制 的 ⋮ ⋮ 持 吐 い い 兵 一 尚 一 町 駅 J 位 脱 出 い ﹂ 故 山 時 一 何 時 撲 が因鮫であり、したがって、公労法四条三項 j o は惣法二八条に反する規定というほかない﹂﹂ 学説ではすでにかたまっており、疑いがあるとして断定しきれないところに、なお ぬぐいきれない姿勢のほど、がうかがえる。 こ こ ま で 書 い た と き 国 鉄 束 三 条 駅 事 件 判 決 が 報 道 さ れ た ( 欄 間 糊 峨 一 一 一 畑 一 一 ァ ♂ 一 羽 ん た 恥 判 ) 0 去る三三年一一月の警職法反対 闘争のさい、信越線東三条駅のポイント切替えをはばもうとして当局側ともみあい、公務執行妨害・暴行などの罪で 起訴された事件である。判決は、﹁解雇された職員が組合員並びに組合役員になることを禁じた公労渋四条三項は、 勤労者の団結権を保障した憲法二八条に違反する﹂ と し て 、 公務執行妨害にとわれた部分について無罪を言渡し た o こ の 判 決 中 に い う 政 治 ス ト に 関 す る 判 断 は 傾 聴 に あ た い す る ( 酌 納 品 以 村 山 日 開 問 湾 民 沙 諸 都 ⋮

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恥 ⋮

r M M M 山 町 影 山 政 一 円 ⋮ 術 開 一 日 ⋮ 山 一 帥 リ m m ⋮ ⋮ 約 一 白 世 間 一 切 一 川 町 ぃ 同 町 一 昨 町 ・ 限 的 制 服 ト 師 同 時 川 一 札 ・ 認 可 J 都 民 均 一 的 知 山 一 均 一 目 指 政 ) o 新聞紙の報道によるかぎり、怒法違反の疑いを一歩 ふ み こ 与 え て 、 全逓盛岡郵便局判決と同じ立場にあるといえるようである。

一 五 判 決 を 実 質 的 に な し く ず し に す る 判 決 このような三・一五判決の考え方と正面から対決することをさけて、その考え方を実質的になしくずしにする判決

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の傾向がみられる。この傾向をとる各種の判決は、その事件のおこりと判決理由においてそれぞれことなっているの で、抵抗の姿をしるにはこれらをこまかに検討することが望ましいが、ここではわたしなりに分類してのべることに する。ただ、この系終による判決で共通しているのは、争議行為をなすことを禁じられている組合にあって、その団 結活動のすべてが争議行為の構成要件にあてはまるわけのものではない。争議行為といえない団結活動は、公労法の もとでは労組法一条二項にいう﹁その他の行為﹂として正当であるのかどうか、国公法のもとでは強度の違法性をお びているかどうかで、刑事支任をおわしうるかどうかが判断される必要があるとする。 (1) 三・一五判決のいうように、公労法一七条違反の争議行為に該当すれば、刑事免責の適用は否定されるとの前 提によりながらも、具体的に生じた団結活動はいわゆる争議行為とはいえないとして、刑事免責の適用を肯定する判 決である。たとえば、さきの全逓新潟地本事件があげられる。電通合理化問題は管理運営事項であるとして事業を強 行したさいに、管理者や工事関係者の入局を阻止したのが暴力行為等処罰セ違反にとわれた事件である。判決は、三 -一五判決を正面からとりあげながら、公労法一七条違反の争議行為として判断しないで、労組戊一条二項にいう ﹁その他の行為﹂と解して、その正当性の限界を問題とする合併出

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砧 十 回 凶 唯 一 碍 諮 問 一 主 計 一 取 引 %)0 ﹁ : : : 被 告 人 ら の 行 動 が i ・ e -業 務 の 正 常 な 運 営 を 阻 申 一 目 す る 危 険 性 を 包 含 し て い た も の と は 、 と う て い 認 め る こ と が で き な い 。 し た が っ て 被 告 人 ら の 行 動 を 争 議 行 為 そ の も の と 解 す る こ と は で き な い が 、 合 理 化 工 事 に 反 対 す る た め の 組 合 活 動 の 一 環 と し て の 団 体 行 動 と 解 す る こ と は さ ま た げ な く 、 結 局 労 組 法 一 条 二 項 に い う ﹁ そ の 他 の 行 為 ﹂ に 該 当 す る と 解 す る の が 相 当 で あ る 。 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任 一 三 五

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京 洋 法 学 一 一 二 六 : : ・ 合 理 化 問 題 は 、 全 逓 に と っ て 組 合 員 の 労 働 条 件 の 維 持 改 善 そ の 他 経 済 的 地 位 の 向 上 合 図 る た め 解 決 を せ ま ら れ て い た 問 題 の 一 つ で あ り 、 し か も そ れ は 郵 政 省 と の 団 体 交 渉 に よ り 解 決 し う べ き 事 項 で あ っ た こ と は 明 ら か と い わ な け れ ば な ら な い 。 : : 被 告 人 ら が : : : 工 事 を 強 行 し よ う と す る 郵 政 省 側 の 措 置 全 遺 憾 と し 、 右 工 事 に 反 対 し て 団 体 行 動 に 出 た こ と は 、 目 的 に お い て 正 当 な 行 為 と 認 め る の が 相 当 で あ る 。 ﹂ (2) 争議行為を禁止された労働組合が、その主張の貫徹を目的として、職員や一般大衆の安全と危険防止のための 諸法規を遵守して労務を捉供し、 または提供しない行為をすることがある。たとえば、閏鉄の﹁安全の確保に関する 規程﹂、﹁客貨車点検規程﹂、郵便事業に関する ﹁郵便取扱規程﹂などを厳格に前守すれば、列車や郵便の返れな生ず る事態がないとはかぎらない。松川規を守るという道決闘争(崎論⋮帥 r M W M 縦 一 r 矧 四 四 京 協 γ 附 棚 一 州 仰 い 問 問 酬 明 間 約 と ) が 禁 止 さ れ た争議行為となるのであろうか。決規全守ることそのことが許きれない行為になるのだろうか。さらに、治法た争議 行為は可罰的違法性までも肯定されるのであろうか。前述した全満広島地太宰件判決は、三・一五判決の考え方全拡 大適用して、この点までも肯定する。つぎにあげる一連の判決は、右の判決と正面から対立し、三・一五判決の考え 方を実質的になしくずしにするものといえる。 たとえば、国鉄小牛田駅事件(訓削明⋮伊川肥臥一計三)は、同駅糾内において入換機関車の採草誘むをしようとした助役 の公務の執行を妨害した事件である。裁判所は、高速度交通機関の特殊性に着目し、被告人の芯図が危険防止にあっ たとして無罪を言渡した。安全確保のための遵法闘争の正当性についての判断をさけ、危険の防止とのかねあいで実 質的な違法性をもっゃいなやを判断しようとする点で、=一・一宜判決にたいする一つの抵抗の形としてあげておくこ

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とにする。 ﹁高速度交通機関の運行という企業は、木来危険を伴っているけれども国鉄の如くその事栄か行うこと寸法作によって承認 された企栄体によって、完全な統制の下に秩序と調和そ保ち、有機的な述繋なもって、危険防止のために必要な一切の訪設仙 台完台状態の下に維持して運営されるからはじめて合法性を持ち、社会的に有用なものとして承認されるのである。であれば こ そ 、 : : : こ の 精 神 台 体 し て : : : つ く ら れ た 諸 規 定 は 、 : : : そ の 述 転 従 事 只 に よ り 最 大 限 に 問 主 さ る べ 台 ・ も の と い わ な け れ ば ならない。のみならず、運転従事員は単に列車の運転取扱に関する特別の規定守守るだけでその殺務か常につくしたものとい うことはできず、列耶の運転に関して危険の発生 - V . 防止するに可能なかぎり一切の注意義務をつくさなければならないことは、 これまで果次の判例によって判示されているところであって当裁判所もこれらの判例の趣旨とするところを正当と考えるもの で あ る 。 ::・そうだとすれば、被告人の木件行為についてはその言辞にやや穏当・可欠くきらいはあったにしても、これを法秩序全体 の見地から考察すれば正当行為として刑法三五条に該当し実質的には何ら違法性を持たないものと解するのが相当である﹂。 同じく、安全確保、団交再開などを要求してなした遵法闘争の正当性をとりあつかった長崎機関事件判決(似訓油引酌 ル K 町一一一一切符)は、右の小牛田駅事件判決にいう高速度交通機関の特殊性をふまえたうえでさらに一歩すすめて、道法闘争 の正当性の問題を正面からとりあげている。これは威力業務妨害事件であるが、機関車の授受地点と石炭の上和み述 反 を の ぞ い た ( け 悦 一 は い

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児一議長)その他の遵法闘争は社会的相当な行為であり、いずれも罪とならないという o 道 法闘争と公労法一七条との関係および刑事免責につき、 つぎのように判示する。 官公労働者の争議行為と刑事責任 一 三 七

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来 洋 法 学 一 三 八 ﹁公労法一七条に違反する争議行為とは、それ自体公共の福祉に反する行為に限られるとの見地に立つもので、しかる以上 公労法一七条に違反する争議行為については、もはや労租法一条二項の適用はないものと解せざるを得ない。 木来順法闘争は、法規に違反する業務の運営の是正を求めるものであり、それ自体決して違法祝されるべきものではなく、 又仮りに順法闘争の結果業務の述蛍が阻害されるに至ったとしても、順法闘争の目的ないしその内容いかんによってはむしろ 社会的相当な行為として罪とならない場合も認められるのであるの:::かかる争議行為(順法闘争)は公労法一七条に違反す る争議行為に該当しないものといわなければならない。 けだし、公労法一七条が公共企業体等の職員又は組合の争議行為を禁止するのは、それが一般に公共の福祉﹁反するおそれ があると解されるからであり、したがって、具体的に公共の福祉に反するおそれのないとみられる場合までこれをおしひろげ る法意ではないと解されるからである﹂。 この判決は、形式的には三・一五判決によっているようにみえるかもしれないが、実質的には志伝二八条との関係 をつぎのように解している。公労法は﹁争議権そのものを剥奪したものではない﹂ )とを考え方の根底において、 ﹁その目的、手段叉は方法が全法律秩序に照らして相当であり、具体的に公共の福祉に反しないことが明らかなとき には、それは公労法一七条に違反する争議行為に該当しない。このように解してこそはじめて、公労法一七条が窓法 二八条に適合し、叉公労法一八条が公労伝一七条に違反する争議行為をした職員は解雇されるものとする、同規定の 合理的な根拠を背認することができよう﹂という。争議権自体を否定されている以上、その争議行為についての正当 性の限界如何を論ずる余地なしとする三・一五判決の考え方とは、本質的に土肢をことにしているものといえる。む しろ、この判決の考え方は佐賀県教組事件判決にみる発想法と同じ平面にたっており、公共の福祉にむかつてたちあ らわれる考え方は、 より大阪教組事件判決のそれに接近した、体質の判決といえるだろう。

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つ ぎ に 、 全 逓 名 古 屋 中 部 事 件 判 決 ( 諸 問 削 判 峨 仇 昭 一 計 一 一 一 ト ) l土 六協定のない時間外業務を阻止したピケ行為が労 組法一条二項にいう正当な行為であり、たとえ威力業務妨害・不退去罪の構成要件に該当するとしても、その述内性を 欠くものであると判示した(開山間 ) 0 これまで、公労氏一七条の争議行為の禁止とからんで、﹁業務の正常な﹂運営をい かように解すべきなのかが、判決のうえでほとんどあきらかにされていなかっただけに、注目すべき判決であるとい え よ う 。 公労法一七条にいう業務の ﹁正常な﹂運営とはいかなる状態をさしているのかに関して学説はわかれている。 t工 従来日常的に行われてきた事実上の慣行がその正常な状態であるとする(抗初叫 W 1 U M 同 一 部

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制 問 ⋮ 諸 問 問 ⋮ 品 目 川 口 UM 問 問 砧 ) 0 二 は 、 違法なまたは法律上正常でない状態は、 いかに慣行化したとしても正常な状態とはいえない。栄務の﹁正常な﹂ 運営というのは、 業務の ﹁平常の﹂運営状態ではなくして、業務が ﹁適伝ないし法律上正当に﹂運営されている状態 で あ る と す る ( れ 伽 灯 油 一 以 札 日 印 私 叫 釘 咽 凶 切 明 一 滝 川 九 日 時 ⋮ 諸 ) 0 一一一は、業務の正常な運営といい、争議行為といっても一律に決定し うるものではなく、 それぞれの関係法規にてらして個別的に判断することを要するとする(初制恥一れ

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一 切 符 涜 日

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明 附 町 山 一 時 る 公 労 法 一 七 品 川 と の 閃 述 に お い ノ 0 ては争訟行為に該当しない。¥ これにたいし全逓名古屋中郵事件判決は、超勤についての取り決めをしていた事実上の慣行 のあることを認めたうえで、 未締結のあいだは労働契約の内容となっていないから、 正常な業務とはいえず、 ピ ケ 仔 リ 為 は 正 当 で あ る と 椛 成 す る ( 研 一 間 M ⋮ 引 レ 取 引 γ 同 時 伊 一 緒 川 弘 一 ぬ ほ 一 叫 一 一 山 崎 吋 切 叫 ん V M 一 一 一 え げ り が ) 0 ﹁ 威 力 業 務 妨 害 罪 H 臨 時 便 を 取 り 扱 う 義 務 の な い 全 逓 労 組 員 に 対 し 、 ﹂ れ を 取 り 扱 わ せ よ う と す る 管 理 者 側 の 行 為 は 述 法 な 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任 一 三 九

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京 洋 法 止ι 寸ー 一 四 O 業務を全逓労組員に押しつけようとするものであると認められるから、右業務は刑法二三四条にいう﹁業務﹂ の で あ る 。 仮りに木件業務が刑法二三四条の﹁業務﹂に該当するとしても、公労法一七条によって禁止される諸行為は栄務の﹁正常な﹂ 述首を阻害する行為であると解されるところ:::本件業務が正常なものであるとは考えられないから、被告人四名の行為は同 法条には該当しないものである。従って被告人四名の行為は労組法一条二引の迎用な受けるものであり、:::必然的に同室勤 務の全逓労組只が義務なき労働を押しつけられる結果となる情勢にあったことが認められるから、これらの事的を考えれば、 被告人四名の行為は、労組法一条二引に云う労働組合の正当な行為に属するものと解すべきであり、:::刑法二三四条の杭成 要件に該当するとしても右行為は違法性守欠くものと云うことができる。 不退去罪 H 被告人四名の名古屋中央郵便局作業棟四階年賀予仙室出入口附近における諸行為は、:::定法二八条によって保 障される正当な組合活動であることが明らかである。:::被告人大塚ケ除くその他の被告人らが名古民中央郵使局が職場とせ ず全逓同支部の上部機関の役員であっても、この理は同じである。そうだとすれば、右年賀予約室附近における被告人ら四名 の滞留の目的には何ら泣法と評価されるものがないし、その方法などにおいても泣法と評価されるものがない﹂。 に該当しないも 点検闘争として問題になったのが全逓安西郵便局事件(柑州諸前川肥臥ルヨ円乙である o 判決は、暴行の点で有罪、住居 侵入の点では無罪を言渡した。この判決で注目すべきことは、点検闘争が組合活動にとってきわめて主要な怠味あい をもつものであるとして、二つの点を強調する。 一は、公労法四条三項は窓法二八条違反の疑いがあり、当局が一方 的に全逓との団交を拒否した措置の妥当性・合理性ははなはだ疑わしいこと。二は、点検活動の目的のため必要な純 囲内での事業施設の利用やこれへの立入を、 最大限に許されなければならないと判示したことである。 ﹂れについ て、とくに団結杭の木氏とわが国の組合組織を背景において、 つぎのようにのべている。

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﹁:::労働組合として必要当然視せられる組合活劫をなす場合、その目的達成のため必要な筒四内において事栄施設を利用 するため、これに立入ることは、その態様、手段が社会通念上容認される程度をこえない限り最大限に汗されて然るべきであ ると解するのが相当である O i -組合執行機関が右のような限界セ守る限りにおいては当該事栄施設管理者としても、その立 入行為が栄務の述世に差支えあるとか、労使間の協約、慣行等に反するなど正当な迎山のない限り、単に怒な的な考応からこ れを拒否することは許されない﹂。 たとえば全逓長岡郵便局事件(川

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哨 刈 側 諸 市 川 一 昨 訪 山 ) が あ る o 事件となったのは、勤務時間内に喰込む職場大会の開催を組合が指令し、この指令にしたがわないで就 (3) 争議行為に随伴する行為の正当性が問題となったものとして、 労しようとした組合員らとのあいだで混乱を生じた暴行事件である。判決は、﹁組合の指令に従わない組合員にたい して正当な説得行為をなすことは、労組伝一条二項の認める正当行為に該当する﹂が、 たとえその説得行為自体は適 法であったとしても、暴力の行使をともなうかぎり正当行為とはいえない、と判示する。勤務時間に喰込む職場大会 の正当性にはふれず、説得行為そのものは正当行為であるという。公労ぼ適用組合のかよな職場大会の実施は争議行 為であり、労組法一条二項の適用をまつまでもなく、その随伴行為を違ほとするのが、三・一五判決の考えにそうも のである。この判決は、暴力をともなった説得行為の正当性をとりあげ、争議行為そのものの正当性を判断の対象と していないが、少くとも、三・一五判決の考え方によっていないといえる。この判決を支えているものは、同じ裁判 官でとりあつかった国労越後沌谷駅事件判決の考え方につながる段階にあると解するのが妥当であろう。 争議時におけるピラ貼りは公労法適用組合にとりもっとも有力なものの一つである。ピラ貼りが施設管理権との関 係 で 問 題 に な っ た の が 全 電 通 東 海 地 本 事 件 ( 北 川 畑 判 一 伊 尚 一 brM か ) で あ る o ﹁使用者の施設管理権も労働者の団結権保障 官 公 労 働 者 の 争 議 行 為 と 刑 事 責 任 四

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束 洋 法 学 四 とのかねあいから、使用者が労働組合に対して施設利用の便宜を拡張するとか、 禁止の解除を行うとかの意味でな く、権利の本質的な場において制約をうける﹂。判決は、 ﹂ の 基 本 的 な 認 識 か ら 、 組合員の権利を守り、 その地位を 向上させることを目的として行、たピラ貼りは、 そ の 手 段 に お い て も 正 当 で あ る 訪 問 一 ↑ 械 七 矧 の ) か ら 、 建造物損壊罪 は 成 立 し な い と 判 示 す る ( 托 日 れ 幣 ⋮ 純 一 ⋮ 郎 幹 ⋮ 口 州 一 諮 問 組 問 一 一 町 一 い れ ば れ ) 0 ﹂ れ と よ く に た も の に 国 労 新 潟 電 務 区 並 び に 新 津 電 修 場 事 件 ( 慨 鴨 川 ⋮ ⋮ 計 一 躍 飢

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叱 一 一 町 ) が あ る 、 一つは、当局側が無 断で組合のピラをはぎとったことから、地本役員らが電務区助役を警察に連行するため逮捕した事件に関するもので あ り 、 他は、電修場長にたいする地本役員の暴行事件である。議捕の点では無罪、暴行の点では有罪とされた。前者に っ き 、 緊 急 性 の 要 件 を 必 要 と せ ず ( 齢 制 お い 吋 守 辺 司 刊 倣 純 一 間 砂 川 単 一 い い 冗 川 一 m M v b 閉 山 一 法 版 作 u r 羽 一 山 一 笠 松 山 一 切 川 一 r M 認 山 川 町 取 引 引 札 一 町 一 叩 一 間 配 都 伺 い が 倒 的 制 一 い じ ぽ 伽 附 ⋮ ⋮ MM 謙 一 叩 誠 一 縦 性 問 問 問 ⋮ 山 一 レ サ ) 、 ﹁ 社 会 的 相 当 性 ﹂ の判断をすればたりるとし、 ﹂の理論を実際に適用したこ の判決のもつ意味がある。 争議行為の補助的手段として用いられ、その効果を確保するためにとられるピケが違法であるとして、警察官 が実力でピケを排除することは珍らしくない。ここにあげる全逓横浜中郵事件(峨慨判峨仲間一忠弘トニ)は、勤務時間に食 (4) い込む職場大会のさい、ピケを実力で排除しようとする幹察隊にたいし、ピケ隊員が暴行をくわえたのが公務執行妨 害罪にとらわれた事案である o 判決は、公労法一七条違反のピケが威力業務妨害罪に該当することをみとめた

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切品認訪問拡訟指知関誌丘町民ト干拓銀潟明)うえで、的行官隊の実力行使がピケ隊員全員の身体、自由にたいする 急迫不正の侵害であるから、公務執行妨害罪は成立しないと判示して、無罪を言渡した。同組の事案が少なくないと

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おもえるおりから、警職法五条の意義あるいは違法ピケにたいする排除行為の性質などについて、理論上・実務上の 再検討をせまる問題性の大きい判決といえる。 ﹁威力業務妨害罪が成立し且つ継続しているとしても、それだけではいまだ合職法五条後段の制止行為が直ちに許されるわ け の も の で は な い 。 もともと右笠職法五条後段にいう﹁財産に重大な損害を受ける虞﹂とは、これにかぶさる﹁もしその行為により﹂という規 定 の 文 一 一 一 一 口 か ら も 明 ら か な よ う に 、 制 止 さ る べ き 行 為 と 発 生 す る べ き 財 産 の 損 害 と の 問 に 直 接 の 結 び つ き が . 要 求 さ れ 、 し た が っ て、また、右にいう財産とは必しも有形物財物とは限定されないまでも、制止さるべき行為によってれ抜訓告を受け引吋る財産 として極めて具体的な経済利益を指すものと解すべきである。このように解することは、同条後段の制止行為が許されるいま ひとつの要件である。﹁もしその行為により人の生命若しくは身体に危険が及ぶ﹂場合の行為と生命、身体の直接性及びその具 体性との対比からも首肯されるところである。もし右の直接性及び具体性を必要としないとするなら、その範囲は無限に拡大 され、本来警察行政における即時強制の規定で極めて制限的に解釈せられるべき同条後段の怠義は全く没却されてしまうとい うべきである。:::木件ピケによって郵便業務が妨害され、国民の財産に損害を及ぼすとするような泣く且つ漠たる要件で木 条後段の制止が許される筈のないこと今夏いうまでもないところである。 木件においては前記二の二(警職法五条について。筆者)において認定したところから明らかなように、人の生命、身体に 危険が及ぶ事態は警察官みずから実力行使を除いては全くなく、また警察官がその危険ありと認定するについて首肯し得ベき 正当且つ充分な理由もない。:::したがって客観的に告職法五条後段に規定する生命、身体に関する要件は全く存しないし、 主観的にそれが存すると誤信した事跡も全くみあたらないので、本件実力行使を右の理由で正当化する方途はない。 ::明日祭官の実力によるピケ排除行為はピケ隊員全員の身体、自由にたいする急迫不正の侵害であり、被告人両名のこれに 刻する各暴行は自己に対する引抜きを阻止すベくその防衛のため行われたものと認められ、且つ己むを得ざる行為というべき であるから刑法三六条一項所定の正当防衛行為であって罪とならない﹂。 官公労働者の争議行為と刑事責任 一 四 三

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来 洋 法 住'! -寸ー 一 四 四 (5) 去る三三年秋の警職法改悪反対闘争の一環としてなされた全農林労組の正午出勤、勤務時間職場大会が国公法 こ れ が 全 農 林 国 公 法 違 反 事 件 ( 肌 削 川 崎 仲 間 転 三 -計 二 ) で あ る o 判 決 は 、 国 公 民 九 八 条 五 項 、 一 一

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条 一 違反にとわれた。 項一七号の各規定と窓ぽ一八条・二一条・二八条・三一条・九八条二項との関係をかなり詳細に論じたうえで合怒と 判示している。この点では、これまでの各種の判決と比べてそれほどこと新しい面はみあたらない。しかしながら、 判決が合憲説にたちながらも、国公(比一一

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条一項一七号と刑事責任との結びつきについて、突行行為を不可罰にし ながら、その前段的行為にたいしてのみ可罰的評価をするのは、刑罰体系上きわめて具例なことである。可罰的評価 を可能とする程度のものは、行為の態様が強度の違法性を帯びることを要する。この事案では、 かような強度の違法 性はみとめられないとして、無罪が云渡された。 国公法違反事件としては、 安保闘争の一環としてなされた仙台高裁前での勤務時間内職場大会があるだけである ヘ仙台高裁前職場大会事件、福島地裁・昭 J o /三八・三・ニ七判、勾報別問四八九号﹂ ﹂の事案では有罪となっている。 前提となる事実関係においては全民林事件とこと なるが、類似の事案として参考となる。いずれにしても、全農林事件判決は、国公法九八条五項、 一 一

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条一項一七 号は憲法に違反するものではないという点では、さきの地公法六一条四号を憲法違反と断ずる大阪教組事件判決とこ となる。しかし、刑罰体系上きわめて異例であるといわれる前段的行為の可罰性に関する判断においては、さきの和 歌山県教組事件判決と真向から対立し、都教組事件判決、佐賀県教組事件判決と同じ考え方によっているものといえ る。これらがいずれも地公法に関するものであって、同じ無罪判決とはいえ、国公法関係のものとしてのこの判決の 意義はみすごしえない重要な芯味あいをふくんでいるものといえよう。

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﹁ 法 一 一

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条一項一七号が争議行為を実行したにすぎない者を処罰する規定を設けなかったのは、単なる立法政策上の問題 にすぎないと見るべきではなく、これを処罰することは本人の立に反した苦役を科することを禁止した訟法一八条並びに法の 正当な手続を保障した同三一条の趣旨に反し許されないからである。 このように単なる争議行為の実行者にすぎないものは、処罰の対処とならないこと、そして宍行行為には可罰的評価をしな いのに、それを共謀し、そそのかし、あおり、又はこれらの行為な企てたという前段的行為に対してのみ可罰的評価を加えて いること、これは刑罰体系上極めて異例な取扱いであること、争議行為に通常不可分な随伴的行為は宍行行為と同等の評価を 与えるのが相当であること等を考慮した場合、法一一

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会一項一七号のような規定が公益上真にやむを得ないとされる合理的 な根拠を持つことができるのは、そこに規定されている各種行為の態様が強度の違法性を帯びることにより、その手段自体か ら可罰的評価を可能とする程度のものに限ると解するのが相当である。この場合法九八条五項の禁止規定に述反する争議行為 の遂行を﹁共謀し﹂、﹁あおり﹂叉は﹁これらの行為を企てた﹂ものは当然に強度の違法性を帯びると述断することはできない。 このような禁止規定に違反した場合には、労働法上の正当な争議行為として保護を与えられないとする見解も存するが、これ は一居間上の不利益処分を始め、若し相手方なり第三者に財産上の損害を加えたり、刑罰法規に触れるような行為があった場合 には民事上、刑事上の免責を受け得ないということにあるのであって、単純な争議行為自体に刑罰を科すことを当然に正当化 するものではなく、また前記説示のような争議行為の木質に鑑み、これと通常不可分な随伴的行為も同様に解すべきである。 従って被告人らの右行為は、その属する団体の意思に添ったものであり、その内容も争議行為に際して発せられる指令とし ては通常のものというべきであるから、さきに挙げた強度の違法性を帯びるとされるいずれの筒時にも庇せず、法一一

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条 一 項一七号に規定する争議行為の遂行を﹁あおることを企てた﹂行為には該当しないというべきである。﹂

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官公労働者の争議行為と刑事責任 一 四 五

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京 洋 法 .UL.. 二子 一 四 六 最高裁第二小法廷三・一五判決にもかかわらず、公務員や公企体等職員の争議行為、団体行動に関する刑事事件に おいて、これまでみてきたように少なからぬ無罪判決がだされており、なかには三・一五判決の見解をはっきりと批 判する判決さえもなされている。しかしその反面に、 かなりの下級審判決のなかには、三・一五判決をいささかの疑 いをいだくこともなく引用し、そのままひきうっすものがあることも否定できない。おそらく当分のあいだは、三・ 一五判決にすなおに服従する判決、あるいは三・一五判決に正面から抗議する判決、服従とみせかけながら間接的に 批判する判決がでてくることであろう。 公務員や公企体等の職員が争議行為を禁止されるのは、全体の奉仕者だから、公共の招祉に反するから、だから争 議権を剥奪しうるのだというのであれば、それはいったい誰のために、どんな意図をいだいているのであろうか。全 体といい、公共の福祉といっても、労働者の国民全体に占める比率からいって、きわめて少数の市民を怠図したもの としかいえない。また単純に争議をすれば他人にめいわくがかかるといういわゆるめいわく論は、新聞の社説ならと もかく、わたしたちの社会で他人にめいわくのかからない争議が存しうると考えているのであろうか。こうした論を おしすすめてゆけば、公務員や、公企体等の職員にとどまらず、私企業に例く労働者の争議杭そのものをも否定する 結果にならざるをえないだろう。このように考えられるとすれば、 いわゆる公共の福祉論やめいわく論でもって、争 議権剥奪や制限の根拠にただちにもってくることに、にわかに賛成することはできない。 三 ・ 一 五 判 決 は 、 よかれあしかれ、官公労働者の争議行為と刑事立任の閃係について、あらためてこれにたいすの川 立場ないし考察を深める桜絞となった c これまでのところすでに、三・一五判決の考え方がそのまま下級梓判決

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宿していないことを示している。このことはとりもなおさず、 いわゆる判例が分散化の傾向をたどらざるをえないこ とを示してくれる。こうした分散化の傾向にあって、裁判官が労働運動にいかような理解をもち、どの裁判官がどの ような誤解と偏見をいだいているかを教えてくれる。そしてさらには、憲法秩序のもとでの裁判官の姿勢と認識をう かがうことができよう。 ﹁ a 入 ゐ ﹂ し 川 J ' げ 人 q . , d 、 ノ f , 寸 4 M r , 寸 且 芳 子 む ﹂ 官公労働者の争議行為と刑事責任 一 四 七

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