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1. トピック : イタリア政局の行方と高まるソブリンリスク イタリア国債利回りは 約 3 年 10 カ月ぶりの水準に上昇イタリア政局の混乱は深まる再選挙の可能性が高い五つ星運動 同盟が優勢の構図は変わらず 国債利回りは上昇圧力投資家が注目するのは新政権の財政政策やE U 政策 イタリアでソブリンリ

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みずほ欧州経済情報

2018年5月号

◆ トピック

イタリア政局の行方と高まるソブリンリスク

イタリア政局の不透明性が高まる中、同国の10年国債利回

りは3年10カ月ぶりの水準に上昇した。イタリアは再選挙

となる見込みで、国債利回りの低下も当面は見込み難い。

◆ 景気判断

景気拡大が続くも下振れリスクに要注意

5月のユーロ圏PMIは低下した。この水準は高めである

が、通商面におけるEUと米国との対立などを背景に、先

行きに対する企業の楽観的な見方は弱まっている。

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1 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号)

1.トピック:イタリア政局の行方と高まるソブリンリスク

イタリア国債利回りは、約 3 年 10 カ月ぶりの水準に 上昇 イタリア政局の混乱は深 まる 再選挙の可能性が高い 五つ星運動、同盟が優勢の 構図は変わらず、国債利回 りは上昇圧力 投資家が注目するのは 新政権の財政政策やE U政策 イタリアでソブリンリスクが高まり、国債利回りやCDSスプレッドが上 昇している。3 月に行われた総選挙後、EU懐疑的なポピュリスト政党であ る「五つ星運動」と「同盟」による連立政権樹立の可能性が高まったためだ。 イタリア 10 年国債利回りは、両党連立の可能性が高まった 5 月初旬以降急 速に上昇し、約 3 年 10 カ月ぶりに 2.6%台に達した(図表 1)。 5 月末にかけてイタリア政局は混乱が深まった。土壇場で両党の組閣が失 敗に終わり、再選挙に向かう公算が高まったためだ。組閣の失敗は、連立協 議の破たんによるものではなく、両党が合意した閣僚人事への大統領の介入 によるものである。両党が推すエコノミスト、パオロ・サボナ氏の経済・財 務相就任を、セルジオ・マッタレッラ大統領が同氏の「ユーロ懐疑的」な姿 勢を理由に承認しなかった(5/27)。イタリア憲法 92 条では、大統領は首相 及び閣僚の任命権を有する旨が定められており、大統領はこの条項に基づき 判断した。 当然ながら、この決定に連立政権の樹立を狙う両党の党首は強く反発した。 五つ星運動のルイジ・ディマイオ党首は、閣僚候補者が「ユーロ懐疑的であ る」というだけの理由で任命を拒絶することは民主的ではなく、大統領の権 限を逸脱するものと述べ、大統領の罷免を求めた。同盟のマッテオ・サルビ ニ党首は即時総選挙の実施を要求した。 マッタレッラ大統領は、翌 5 月 28 日に国際通貨基金(IMF)の元財政 局長であるカルロ・コッタレッリ氏に組閣を要請した。しかし、議会で過半 を有する五つ星運動と同盟の議員から支持を得られていない同氏は、上下院 の信任投票を通過できないことはほぼ確実である。早晩、マッタレッラ大統 領は議会を解散し、総選挙に踏み切らざるを得ない。再選挙の日程について は未定であるが、9 月 9 日に行われるとの伊紙報道がある。 再選挙となった場合、五つ星運動と同盟が優勢に選挙戦を進める展開にな りそうだ。最近の世論調査によれば、五つ星運動の支持率は 32.6%(5/25 のEMG調査)とトップを走り、同盟の支持率は 21.1%と、民主党(同 18.1%) を抜いた。今後、五つ星運動と同盟の両党は、大統領が民主主義をないがし ろにしたとして「人民」と「エリート層」の対立という構図を更に前面に出 し、自党の支持を更に高めるだろう。再び五つ星運動と同盟の連立政権にな るという結果が予想の中心となると思われ、4 月以前の水準へのイタリア国 債利回りの低下は見込み難い。両党の支持率が上昇するにつれ、国債利回り にも上昇圧力がかかる可能性がある。 投資家が注目しているのは、新政権の財政政策と対EU政策である。既に 成立していた五つ星運動と同盟の連立合意案をみると、税制面では、同盟の 主張する所得税率や法人税率を同一とする均等税(Flat Tax)の導入や、付 加価値税(VAT)の引き上げ凍結、社会保障政策としては、「五つ星運動」 の主要公約である毎月 780 ユーロの最低所得保証制度(Reddito di Cittadinanza)などが盛り込まれている(図表 2)。サクロ・クオーレ・カト

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2 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号) EUの財政規律を軽視 するポピュリスト政権 リック大学付属の調査機関であるイタリア公会計観測所(OCPI)は、両党の 政策により 5 年で約 1,082 億~1,252 億ユーロの追加歳出が必要となるとの 試算を発表している。 こうしたポピュリスト的政策を打ち出しながら、連立合意書では、財政赤 字の削減を目指すことも述べられている。しかし、財源は成長の加速や徴税 強化などによる税収増を前提としているとみられ、十分な歳入増に資する具 体的な施策が示されているとは言えない。 この点、同盟は「ミニBOT(短期国債)」と呼ばれる、小口の個人向け 国債の発行を提案している。ミニBOTは、無利子で償還期限が無く、流通 を前提とした事実上の政府紙幣である。同盟は政府紙幣を流通させ、ユーロ 離脱への備えとしつつ、債務の貨幣化により債務負担の軽減も狙っている。 両党の連立合意書の中には随所にEU懐疑的な政策も盛り込まれている。 主なものとしては、以下の 3 点である。第一に、安定成長協定や財政同盟な どEUの経済統治ルールについて、その見直しの必要性が述べられた。第二 に、現在議論が進んでいるEUの複数年予算(多年次財政枠組み、MFF) について、再考の必要があるとされた。第三に、金融機関の破たん処理に関 して、EUが欧州銀行破たん処理指令(BRRD)や国家補助ルールで定める金 融機関のベイル・イン(自力救済)に反対し、関連条項の変更を求めている。 財政規律を軽視し、金融機関のベイル・アウト(国による救済)を許容すれ ば、イタリアのソブリンリスクは高まるだろう。 【 図表1:イタリア10年国債利回りの推移 】 【 図表2:連立合意のポイント 】 (資料)Bloombergより、みずほ総合研究所作成 (注)みずほ総合研究所による抄訳、抜粋。 (資料)五つ星運動、同盟連立合意文書より、みずほ総合研究所作成 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 (%Pt) (年) ① 政策調整評議会の設置 ② 均等税の導入( 税率は1 5 又は2 0 %) ③ 最低所得保証制度の導入( 一定の所得以下の層に 対して月780ユーロ) ④ VAT引き上げの凍結 ⑤ EUの経済統治ルール( 金融政策、安定成長協定、 財政協定、ESM等)の見直し ⑥ 国民の貯蓄保全に向け、EUの銀行破たん処理ルー ルにおけるベイル・ インの原則に反対 ⑦ フォルネロ法( 2 0 1 1 年年金改革) の廃止による年金 支給年齢の引き下げ ⑧ 不法移民( 5 0 万人) の退去の即時実施 ⑨ シェンゲン協定( ダブリン・ ルール) の見直し ⑩ ロシアは潜在的な 脅威で はなくパートナー ⑪ カナダや米国との自由貿易協定に反対

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3 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号)

2.ユーロ圏経済の概況:景気拡大が続くも下振れリスクに要注意

ユーロ圏GDP成長率 は低下。内需は拡大した が、外需寄与度のプラス 幅が縮小した模様 1~3 月のユーロ圏GDP成長率は前期比+0.4%となり、昨年 10~12 月期(同 +0.7%)から低下した(図表 3)。需要項目の内訳は未詳だが(6/7 発表予定)、 内需が総じて拡大を続けた一方、輸出の低調さを背景に外需寄与度のプラス幅 が縮小した(或いはマイナスに転じた)と推察される。 主要国では、ドイツやフランスで成長率が低下し、イタリアやスペインで成長率 は横ばいとなった。ドイツとフランスでは、外需寄与度がマイナスとなり、成長率低 下の主因となった(図表 4)。世界的な景気減速やユーロ高を背景に、輸出のモメ ンタムが弱まったためである。他方で個人消費や固定投資が増加しており、特に 建設投資が好調だったこと(ドイツ連邦統計庁コメント)なども踏まえると、寒波が 景気に及ぼした影響は、さほど大きくなかったと思われる。 5 月のPMIは低下。景 気下振れリスクに注意 ユーロ圏では 4~6 月期も堅調な景気拡大が続いている模様だが、下振れリス クに注意が必要である。5 月のユーロ圏合成PMIは 54.1 に低下した(図表 5)。こ の水準自体は高めであるが、発表元の Markit 社によると、先行きに対する企業 の楽観的な見方が弱まっており、受注改善ペースが一段と鈍化したという。 通商面でのEUと米国 の対立が企業マインド の重石に。事態を深刻化 させる 2 つの火種も 企業の楽観的な見方が弱まっているのは、通商面におけるEUと米国との対立 が解消されていないことが一因だろう。EUは、鉄鋼・アルミ関税賦課の対象から 一時的に除外されているが、5/31 に期限を迎える。除外延長となるかは米国との 交渉次第だが、EU側からは、延長されない可能性が高いとの見方が示されてい る。また、事態をより深刻化させ得る、新たな 2 つの火種にも注意が必要である。 第 1 の火種は、自動車に対する関税賦課の可能性だ。米国は、鉄鋼・アルミに 加え、自動車にも新たな関税を賦課するための調査を開始した(5/23)。現在、米 国がEUから輸入する乗用車には 2.5%の関税が賦課されているが、それが 25% まで引き上げられるリスクがあるという。EUの鉄鋼・アルミ製品の対米輸出金額が GDP比 0.04%であるのに対し、自動車(除く:10 人以上の人を運ぶための車、モ ノを運ぶための車、工事車両、消防車両など)の対米輸出金額は同 0.23%(いず れも 2017 年)と規模が大きく、また、自動車の方が域内生産に対する波及効果が 大きい(図表 6)。対米自動車輸出のGDP比を国別にみると、ドイツが 0.64%と最 大であり、関税引き上げの影響を最も受けそうだ。 第 2 の火種は、イラン核合意からの米国の離脱だ。米国は、イランの核開発の 制限やイランに対する経済制裁の解除を定めた 2015 年の核合意から離脱すると 発表した(5/8)。米国の制裁復活により、イランとの石油関連取引やイランの金融 機関との金融取引などが禁止され、その影響はEU企業にも及ぶ。そのためEU は、米国の合意離脱を非難すると共に、米国の制裁に従わぬようにEU企業に命 じる「ブロッキング規則」の発動などの対抗措置を講じる方針を示した。イラン問題 においてEUが米国を支持しないことが、本来であれば別問題のはずのEU・米 国間の通商問題の解決を遅らせる要因になり得るとの見方がある。 これらの火種を踏まえると、6 月のユーロ圏合成PMIは一段と低下する可能性 がある。企業の楽観的な見方が一段と弱まり、4~6 月期のユーロ圏GDP成長率 が、1~3 月期並みの水準にとどまるリスクを意識しておくべきだろう。

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4 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号) 図表 3 ユーロ圏・主要国GDP成長率 (資料)Eurostat、各国統計局よりみずほ総合研究所作成 図表 4 ドイツ・フランスGDP成長率 (資料)独・仏統計局よりみずほ総合研究所作成 図表 5 ユーロ圏PMI 図表 6 EU各国の対米自動車輸出金額の規模 (資料) Markit よりみずほ総合研究所作成 (注) 対米自動車輸出金額のGDP比が 0.004%以下の国を捨象。 (資料) Eurostat よりみずほ総合研究所作成 図表 7 ユーロ圏景気の全体感を示す主要統計 (資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECB、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成 ▲ 0.4 ▲ 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 2014 15 16 17 18 ユーロ圏 ドイツ フランス イタリア スペイン (前期比、%) (年/四半期) ▲ 0.6 ▲ 0.4 ▲ 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 2017Q4 2018Q1 2017Q4 2018Q1 ドイツ フランス 在庫投資 外需 固定投資 政府支出 個人消費 実質GDP (前期比、%) 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 2016/5 17/5 18/5 合成PMI 製造業 サービス業 (Pt) 拡 張← 景 気 → 縮 小 (年/月) 0.23 0.24 0.01 0.01 0.01 0.05 0.07 0.07 0.23 0.30 0.37 0.64 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 EU28カ国 ユーロ圏 フランス オランダ ポーランド スペイン ベルギー オーストリア イタリア 英国 スウェーデン ドイツ (対米自動車輸出金額のGDP比、%) Q3 2017 Q4 2017 Q1 2018 Q2 2018 2017/12 2018/01 2018/02 2018/03 2018/04 2018/05 ユーロ圏(19カ国) 前期比、% 0.7 0.7 0.4 n.a. - - - - ドイツ 前期比、% 0.7 0.6 0.3 n.a. - - - - フランス 前期比、% 0.5 0.7 0.3 n.a. - - - - イタリア 前期比、% 0.4 0.3 0.3 n.a. - - - - スペイン 前期比、% 0.7 0.7 0.7 n.a. - - - -景況感 ユーロ圏合成PMI Pt 56.0 57.2 57.0 54.6 58.1 58.8 57.1 55.2 55.1 54.1 ユーロ圏製造業PMI Pt 57.4 59.7 58.3 55.9 60.6 59.6 58.6 56.6 56.2 55.5 ユーロ圏サービス業PMI Pt 55.3 55.9 56.4 54.3 56.6 58.0 56.2 54.9 54.7 53.9 ユーロ圏ESI 長期平均=100 111.8 114.4 114.1 112.7 115.3 115.1 114.4 112.7 112.7 n.a. 見通し 専門家調査(当年のユーロ圏GDP成長率、%) 1.9 2.2 2.3 2.4 - - - -金融 ECB主要政策金利 末値、% 0.00 0.00 0.00 n.a. 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 ドイツ10年国債利回り 末値、% 0.46 0.42 0.50 n.a. 0.42 0.64 0.61 0.50 0.56 n.a. ユーロ/ドル 末値、€/$ 1.18 1.20 1.23 n.a. 1.20 1.25 1.22 1.23 1.21 n.a. 実質 GDP 成長率

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5 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号)

3.ユーロ圏内外需動向:生産・輸出は弱含みから脱却。投資・消費は改善

ユーロ圏輸出・生産は増 加。今後も輸出・生産は 増加傾向となる見通し ユーロ圏の輸出・生産は弱含みから脱しつつある。3 月のユーロ圏域外向け輸 出金額(国際収支統計の財・サービス輸出)は前月比+1.4%と 3 カ月ぶりに、また、 同月のユーロ圏鉱工業生産は同+0.5%と 4 カ月ぶりに、各々増加に転じた。輸 出に関して、仕向地別の動向をみると(貿易統計の財輸出)、米国向け(同+ 10.5%)や中国向け(同+5.5%)、NIEs 向け(同+5.3%)などが増加した。 今後に関しては、輸出は緩やかな増加傾向に復し、それに伴い生産も増加基 調となる見通しである。まず、ユーロ圏の輸出先国のPMIを加重平均した「ユーロ 圏輸出先PMI」は、足元で小幅ながら上昇し、輸出先の景気減速が一服したこと を示唆している(図表 8)。また、輸出の先行指標であるユーロ圏製造業受注(域外 向け輸出)は改善している(詳細は前月号)。 ユーロ圏固定投資は増 加。企業サーベイなどは、 先行きも投資増加が続 くことを示唆。ただし通 商問題に起因する企業 マインドの慎重化には 注意が必要 ユーロ圏の固定投資は、機械投資を中心に、1~3 月期も増加したとみられ る。機械投資の一致指標であるユーロ圏実質資本財販売(域内向け)は、2 月 に前月比▲0.1%と減少したが、1・2 月平均は 10~12 月平均を 0.9%上回っ た(図表 9)。一方で建設投資は勢いを欠いており、建設業生産は 3 月に同▲ 0.3%と 3 カ月連続で減少し、1~3 月平均は 10~12 月平均を 0.4%下回った。 今後についても、固定投資は全体として増加傾向となる見通しだ。まず、 欧州中央銀行(ECB)の銀行貸出調査(調査期間は 3/15~4/3)では、ユーロ 圏企業の固定投資向け資金需要DIが+12%pt とプラス圏を維持した。また、 半年毎に実施されるユーロ圏製造業の投資計画調査では、2018 年が前年比+ 7.0%となり、昨秋時点の計画(同+4.4%)から上方修正され、企業の投資意 欲の強さを改めて示した(図表 10)。とは言え、3 頁で詳述した通り、米国の 通商政策に絡んで域内企業の慎重姿勢が強まる可能性に注意が必要である。 ユーロ圏個人消費は、サ ービスを中心に増加 ユーロ圏の個人消費は増加している。サービス消費は良好であるとみられ る。消費関連サービス業の需要DIなどから試算した「ユーロ圏サービス消 費指数(※)」は、4 月に前月比+0.1%と上昇を続けた(図表 11)。一方で財 消費では一部に弱さが残っており、3 月のユーロ圏小売数量は同+0.1%と、 2 カ月連続で増加したが、4 月のユーロ圏新車登録台数は同▲2.0%と 3 カ月 連続で減少した。 (※)ユーロ圏サービス消費指数は次の通り試算した。(1)Eurostat における、 各国毎の実質サービス消費額(GDPベース)を連鎖統合し、「ユーロ圏実質 サービス消費額」の四半期系列を作成。(2)欧州委員会の月次景気調査にお ける、外食など個人消費に関連する各サービス業の需要DIを、対応する消 費者物価のウェイトを用いて加重平均し、「ユーロ圏消費関連サービス業D I」の月次・四半期系列を作成。ユーロ圏実質サービス消費額とユーロ圏消 費関連サービス業DIとの間には、四半期ベースで統計的に有意な相関が確 認された。(3)ユーロ圏実質サービス消費額の四半期系列を、ユーロ圏消費 関連サービス業DIの月次系列の変動を踏まえて月次展開し、「ユーロ圏サ ービス消費指数」とした。

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6 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号) 図表 8 ユーロ圏輸出先PMI 図表 9 ユーロ圏固定投資の一致指標 (注)各国PMIをユーロ圏の輸出ウェイトで加重平均。 (資料)Markit よりみずほ総合研究所作成 (注)実質資本財販売は、名目販売額を生産者物価で実質化。 (資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成 図表 10 ユーロ圏製造業の設備投資計画 図表 11 ユーロ圏サービス消費関連指標 (資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成 (注)作成方法は 5 頁を参照。 (資料)欧州委員会、Eurostat よりみずほ総合研究所作成 図表 12 ユーロ圏内外需関連統計 (資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECBよりみずほ総合研究所作成 49 50 51 52 53 54 55 2016/4 16/10 17/4 17/10 18/4 (Pt) 拡張 ← 景気 → 縮小 (年/月) 97 99 101 103 105 107 109 2016/3 16/9 17/3 17/9 18/3 ユーロ圏建設業生産 ユーロ圏実質資本財販売 (2015/1=100) (年/月) 0 1 2 3 4 5 6 7 8 前年秋 当年春 当年秋 実績 2015 2016 2017 2018 (前年比、%) 計画 ▲ 2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 ▲ 0.2 ▲ 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 2016/4 16/10 17/4 17/10 18/4 サービス消費指数 消費関連サービス業需要DI (右目盛) (前月比、%) (DI、%pt) (年/月) Q3 2017 Q4 2017 Q1 2018 Q2 2018 2017/12 2018/01 2018/02 2018/03 2018/04 2018/05 企業 鉱工業生産

ユーロ圏(19カ国) 前期比、% 1.9 1.3 ▲ 0.6 n.a. ▲ 0.1 ▲ 0.6 ▲ 0.9 0.5 n.a. n.a. ドイツ 前期比、% 1.4 0.9 ▲ 0.0 n.a. ▲ 0.4 ▲ 0.3 ▲ 1.4 1.1 n.a. n.a. フランス 前期比、% 1.2 1.6 ▲ 1.3 n.a. 0.1 ▲ 1.9 1.1 ▲ 0.4 n.a. n.a. イタリア 前期比、% 1.8 0.8 ▲ 0.0 n.a. 2.1 ▲ 1.7 ▲ 0.5 1.2 n.a. n.a. スペイン 前期比、% 0.7 2.4 ▲ 0.5 n.a. 1.1 ▲ 2.9 1.4 1.2 n.a. n.a.

ユーロ圏設備稼働率 % 83.2 84.2 84.7 84.4 - - -

-前期比、% 3.0 2.7 ▲ 0.2 n.a. 0.2 ▲ 1.2 0.1 n.a. n.a. n.a. 外需 ユーロ圏経常収支 億ユーロ 38.6 35.3 36.2 n.a. 34.3 39.7 36.8 32.0 n.a. n.a. ユーロ圏財・サービス輸出前期比、% 2.6 2.2 ▲ 0.7 n.a. 2.1 ▲ 2.1 ▲ 1.5 1.4 n.a. n.a. ユーロ圏財・サービス輸入前期比、% 0.2 2.3 0.2 n.a. 0.7 0.0 ▲ 1.7 0.9 n.a. n.a.

雇用 ユーロ圏実質雇用者報酬 前期比、% 0.8 0.5 n.a. n.a. - - -

-ユーロ圏失業率 % 9.0 8.7 8.5 n.a. 8.6 8.6 8.5 8.5 n.a. n.a.

家計 ユーロ圏小売数量 前期比、% 0.4 0.4 ▲ 0.2 n.a. ▲ 1.1 ▲ 0.3 0.3 0.1 n.a. n.a. ユーロ圏新車登録台数 前期比、% 0.5 2.1 1.3 n.a. 0.4 0.1 ▲ 0.6 ▲ 0.1 ▲ 2.0 n.a. ユーロ圏製造業受注

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7 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号)

4.ユーロ圏物価動向:コア・インフレ率は一段と低下。ユーロ高が背景に

コア・インフレ率は再び 1%割れ。ユーロ高を背 景に財物価の上昇圧力 が弱い 4 月のユーロ圏インフレ率は前年比+1.2%と、3 月(同+1.3%)から低下し た(図表 13)。エネルギー物価や食品物価の上昇率は共に高まったが、コア・ インフレ率(エネルギー・食品等を除く総合)の低下(3 月同+1.0%→4 月同 +0.7%)が影響した。コアの内訳をみると、財物価(エネルギー・食品等を 除く)の前年比上昇率は+0.3%(3 月同+0.2%)と低位にとどまり、前月比上 昇率は▲0.0%(3 月同▲0.1%)と 2 カ月連続でマイナスとなった(図表 14)。 こうした財物価の弱さは、ユーロ高の影響と考えられる。他方、サービス物 価の前年比上昇率は+1.0%(3 月同+1.5%)と低下し、前月比上昇率は▲ 0.1%(3 月同+0.3%)とマイナスに転じたが、パック旅行など一部品目の影 響が大きく、イースター休暇時期のずれが背景と思われる。 今後に関しては、ユーロ高による財物価を通じた下押し圧力が残存すると みられ、コア・インフレ率は今夏にかけて前年比+1%程度で横ばい推移に とどまると見込まれる。ユーロ圏輸入物価(消費財)は低下を続けており、財 物価上昇率が一段と低下する可能性を示唆している(図表 15)。 ECBは金融政策の現 状維持を決定。景気見通 しに係る不確実性の増 大、米国通商政策などを 背景に、ECBは 6 月理 事会でも政策の現状維 持を決定すると予想 ECBの 4 月政策理事会(4/26)は、金融政策の現状維持を決定した。議事 要旨(5/24)では、(1)景気見通しに係る不確実性が増大していること、(2)米 国の通商政策に起因する景気下振れリスクが顕著であることが指摘された。 (1)に関しては、年初の景気拡大ペースの鈍化がECBの想定以上であり、 また、その主因が特定されていないためだ。議事要旨では、鈍化の背景とし て、寒波などの一時的要因と共に、人手・設備不足や需要軟化が挙げられた (図表 16)。景気拡大ペースの鈍化の主因がどちらであるかに依って、景気見 通しに対する意味合いは異なる。他方で(2)については、関税賦課による価 格上昇が貿易活動の縮小に繋がるという直接的な悪影響に加え、保護主義的 な政策がいつ終わるか分からないことなどによる不確実性の増大や、対抗措 置の応酬が懸念されることによる企業マインドの冷え込みなど、間接的な悪 影響にも注意が必要とされた。 議事要旨では、6 月理事会(6/14)までに発表される情報を精査する必要が あると指摘された。この点、4 月理事会から 5 月末にかけて発表された指標 や通商に関する報道は、総じてみれば、芳しい内容ではない。経済指標では、 1~3 月期のユーロ圏GDP成長率や、4 月及び 5 月のユーロ圏合成PMIが 低下したほか、4 月のユーロ圏コア・インフレ率は再び 1%割れとなった。 EUと米国との通商面での対立は一段と深刻化する恐れがある(詳細は 3 頁)。 これらに加え、6 月理事会までには 5 月のユーロ圏コア・インフレ率や 4 月 のユーロ圏小売数量、鉱工業生産などが発表されるが、先行きに対する不確 実性の増大を解消出来る内容とは考えにくい。以上を踏まえると、ECBは 6 月理事会においても政策の現状維持を決定する可能性が高いと予想される。

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8 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号) 図表 13 ユーロ圏インフレ率 図表 14 ユーロ圏コア・インフレ率の内訳 (資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成 (注)財は、エネルギー及び食品を除く。 (資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成 図表 15 ユーロ圏消費財輸入物価 図表 16 ECBの 4 月理事会の議事要旨 (注)財は、エネルギー及び食品を除く。輸入物価は 6 カ月先行。 (資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成 (資料)ECBより、みずほ総合研究所作成 図表 17 ユーロ圏物価関連統計 (資料) Eurostat、Datastream よりみずほ総合研究所作成 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2017/4 17/7 17/10 18/1 18/4 ユーロ圏インフレ率 コア・インフレ率 エネルギー・食品・アルコール・煙草(右目盛) (前年比、%) (前年比、%) (年/月) ▲ 0.2 ▲ 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 2017/4 17/10 18/4 財 サービス (前年比、%) (年/月) 前月比 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2017/4 17/10 18/4 財 サービス (%) (年/月) 前年比 ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 8 10 12 14 16 ▲ 0.4 ▲ 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 2008/8 10/8 12/8 14/8 16/8 18/8 財物価 消費財輸入物価(右目盛) (前年比、%) (前年比、%) (年/月) 3月の財物価上昇率は想定外の弱い結果であり、その一因はユーロ高であると 議論された。基調的なインフレ率は横ばい圏で推移している。一方、賃金上昇率 に上向く兆候があることや、長期インフレ期待が安定していることは心強い 6月理事会までに発表される指標を精査し、成長ペースの鈍化の原因を理解する 必要がある。鈍化が一時的が持続的かを区別すると共に、供給要因ではなく、需 要要因が成長ペースの鈍化にどの程度影響したかを見極める必要がある 最近の経済データは、年初以降の成長ペースが鈍化していることを示すが、依然 として、堅調かつ広範な景気拡大が続いているとのECBの解釈と整合的だ 見通しを取り巻く不確実性は増大しており、経済情勢を解釈する際には慎重さが 要求される。景気見通しにかかる上振れ・下振れリスクは概ね均衡しているが、 保護主義に起因する下振れリスクが一層顕著となっている 一時的要因が、成長ペースの想定以上の鈍化を部分的に説明しているとみられ る。具体的には、寒波や、一部の国におけるストライキやインフルエンザの影響で ある。一方、供給制約や需要の軟化が影響した可能性もあり、注視が必要だ Q3 2017 Q4 2017 Q1 2018 Q2 2018 2017/12 2018/01 2018/02 2018/03 2018/04 2018/05 物価 ユーロ圏インフレ率 1.4 1.4 1.3 n.a. 1.4 1.3 1.1 1.3 1.2 n.a. コア(エネルギー・ 食品等除く) 前年比、% 1.1 0.9 1.0 n.a. 0.9 1.0 1.0 1.0 0.7 n.a. エネルギー 前年比、% 3.4 3.5 2.1 n.a. 2.9 2.2 2.1 2.0 2.6 n.a. 食品・アルコール・タバコ 前年比、% 1.6 2.2 1.7 n.a. 2.1 1.9 1.0 2.1 2.4 n.a. 非エネルギー工業品 前年比、% 0.5 0.4 0.5 n.a. 0.5 0.6 0.6 0.2 0.3 n.a. サービス 前年比、% 1.5 1.2 1.3 n.a. 1.2 1.2 1.3 1.5 1.0 n.a. ドイツ・インフレ率 前年比、% 1.7 1.6 1.4 n.a. 1.6 1.4 1.2 1.4 1.4 n.a. フランス・インフレ率 前年比、% 0.9 1.2 1.5 n.a. 1.3 1.5 1.3 1.7 1.8 n.a. イタリア・インフレ率 前年比、% 1.2 1.1 0.9 n.a. 1.0 1.2 0.6 0.9 0.7 n.a. スペイン・インフレ率 前年比、% 1.8 1.6 1.1 n.a. 1.2 0.7 1.2 1.3 1.1 n.a.

生産者物価(消費財) 前年比、% 2.2 1.6 n.a. n.a. 1.3 1.0 0.8 0.8 n.a. n.a.

輸出物価 前年比、% 2.2 1.7 n.a. n.a. 1.2 0.3 ▲ 0.4 n.a. n.a. n.a. 輸入物価 前年比、% 4.5 3.6 n.a. n.a. 3.0 0.9 ▲ 0.6 n.a. n.a. n.a.

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9 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号)

5.英国経済の概況:1~3 月期の景気は減速。4 月の経済指標は軟化

1~3 月期の景気は減速。 内外需とも弱い結果 1~3 月期のGDP成長率は前期比+0.1%と、10~12 月期(同+0.4%)か ら大幅に低下し、英国景気の減速を示した(図表 18)。需要項目の内訳をみる と、内外需とも弱かった。内需では、個人消費や固定投資が減速しており、 その一因として寒波が挙げられる。また、輸出の減少を背景に、成長率に対 する外需寄与度はゼロであった。 景気の全体観を示す指 標は軟化 今月発表された経済指標の多くは、4~6 月期の景気拡大ペースが 1~3 月 期と同様に緩慢である可能性を示している。景気の全体観をみてみると、英 国立社会経済研究所(NIESR)の月次GDPは、4 月が前月比+0.2%、4 月の 対 1~3 月期比が+0.2%にとどまった(図表 19)。4 月の合成PMIは 53.2 と底堅い水準だが、均せば水準は低下傾向にある(昨年 10~12 月平均:55.2 →1~3 月平均:53.4)。発表元の Markit 社によると、1~3 月期の景気の弱さ や足元の消費者マインドの軟化を背景に、内需関連業種を中心に先行きへの 懸念が広がっているという。 消費関連指標では、小売 が反動増となるも、新車 販売や消費者マインド が弱い。企業の投資計画 は底堅いが、先行きへの 懸念が計画の修正に繋 がらないか注意 内需動向を確認すると、まず消費関連指標は総じて弱い。4 月の小売数量 は前月比+1.6%と、寒波の影響で落ち込んだ 3 月(同▲1.1%)の反動から増 加したものの、同月の新車登録台数は同+0.9%(3 月同▲9.0%)の微増とな った。4 月の消費者信頼感指数は▲8.3%pt と、3 月(▲3.4%pt)から大幅に 低下し、消費者マインドの軟化を示した。3 月の家計実質所得(≒就業者×賃 金÷消費者物価)は、就業者数の増加を背景に前月比+0.5%と増加したが、 1~3 月期の景気の弱さなどを受け、先行きの景気や所得に対する消費者の見 方が慎重化し、信頼感指数の低下に繋がっているようだ。 投資関連指標をみると、半年毎に実施される英国製造業の投資計画調査で は、2018 年が前年比+5.0%と昨秋時点の計画(同+8.2%)から下方修正され たが、底堅さを維持している(図表 20)。ただし、景気の先行きに対する懸念 から計画が一段と修正されないか、今後の動向に注意する必要がある。 BOEは金融政策の現 状維持を決定。多くの委 員は、景気下振れリスク を意識し、利上げを急ぐ 必要は無いと判断 イングランド銀行(BOE)の金融政策委員会(MPC、5/8・9)では、9 人 のMPC委員の内、7 人が据え置きを主張、2 人が利上げを主張した。 議論の焦点は、1~3 月期の景気減速の評価であった。この点に関しては、 全ての委員が一時的なソフトパッチであるとの認識を共有し、インフレ報告 書でも、4~6 月期以降のGDP成長率の予測値は前回の報告書からほぼ据え 置きとなった(なお、1~3 月期の下振れにより、2018 年のGDP成長率の予 測値は下方修正、図表 21)。ただし、7 人のMPC委員は、4~6 月期以降の 景気下振れリスクを強く意識し、情勢を見極める必要があると判断した。彼 らは、足元のインフレ率が低下し、また、インフレ報告書におけるインフレ 率の予測値が下方修正されたことから、利上げを急ぐ必要は無いと考えた。 これに対して 2 人の委員は、雇用関連指標の堅調さを踏まえ、1~3 月期の景 気減速が一時的であることに自信を示し、賃金上昇を起点とした物価上昇圧 力が高まっていると述べた。 以上

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10 みずほ欧州経済情報(2018 年 5 月号) 図表 18 英GDP 図表 19 英月次GDP (資料)英統計局よりみずほ総合研究所作成 (資料)NIESR、英統計局よりみずほ総合研究所作成 図表 20 英国製造業の設備投資計画 図表 21 BOEインフレ報告書 (資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成 (資料)BOEよりみずほ総合研究所作成 図表 22 英景気の全体感を示す主要統計 (資料)英統計局、Nationwide、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成 ▲ 1.5 ▲ 1.0 ▲ 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2014 15 16 17 18 在庫投資 外需 固定投資 政府支出 個人消費 実質GDP (前期比、%) (年/四半期) ▲ 0.6 ▲ 0.4 ▲ 0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 2012 13 14 15 16 17 18 月次GDP GDP公表値 (年/四半期) (前期比、%) ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 8 10 12 前年秋 当年春 当年秋 実績 2014 2015 2016 2017 2018 (前年比、%) 計画 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2018 19 20 2018/2月時点 2018/5月時点 (前年比、%) (年) GDP成長率 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 2018 19 20 (前年比、%) (年) インフレ率 2%目標 Q3 2017 Q4 2017 Q1 2018 Q2 2018 2017/12 2018/01 2018/02 2018/03 2018/04 2018/05 成長率 実質GDP 前期比、% 0.5 0.4 0.1 n.a. - - -

-景況感 合成PMI Pt 54.1 55.2 53.4 n.a. 54.9 53.4 54.5 52.4 53.2 n.a. 製造業PMI Pt 56.0 56.8 54.9 n.a. 56.0 55.0 54.9 54.9 53.9 n.a. サービス業PMI Pt 53.5 54.5 53.1 n.a. 54.2 53.0 54.5 51.7 52.8 n.a.

企業 鉱工業生産 前期比、% 1.0 0.5 0.6 n.a. ▲ 1.1 1.2 0.1 0.1 n.a. n.a.

外需 財輸出 前期比、% 1.9 ▲ 2.0 0.0 n.a. 0.9 1.8 ▲ 5.0 4.4 n.a. n.a. 財輸入 前期比、% 1.7 0.9 ▲ 0.9 n.a. ▲ 1.0 1.6 ▲ 7.1 8.1 n.a. n.a.

雇用 失業率 % 4.3 4.4 4.2 n.a. 4.4 4.3 4.2 4.2 n.a. n.a.

前期比、% 0.6 0.8 0.5 n.a. 0.2 0.2 0.1 0.1 n.a. n.a. 家計 小売数量 前期比、% 0.6 0.5 ▲ 0.4 1.1 ▲ 1.2 ▲ 0.1 0.8 ▲ 1.1 1.6 n.a. Nationwide住宅価格指数 前年比、% 2.4 2.5 2.4 n.a. 2.5 3.1 2.2 2.1 2.6 n.a.

物価 消費者物価指数 前年比、% 2.8 3.0 2.7 n.a. 3.0 3.0 2.7 2.5 2.4 n.a. 金融 主要政策金利 末値、% 0.25 0.50 0.50 n.a. 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 0.50 英10年国債利回り 末値、% 1.67 1.51 1.59 n.a. 1.51 1.75 1.76 1.59 1.68 n.a. ポンドドル 末値、£/$ 1.34 1.35 1.40 n.a. 1.35 1.42 1.38 1.40 1.38 n.a. 民間賃金(賞与除く、 3カ月平均)

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2 0 1 8年 5月 2 9 日 発 行

欧 米 調 査 部 上 席 主 任 エ コ ノ ミ ス ト 吉 田 健 一 郎 03- 3591-1265 kenichi ro.yoshid a@mizuho- ri.co.jp 欧 米 調 査 部 主 任 エ コ ノ ミ ス ト 松 本 惇

03- 3591-1199 atsushi .matsumot o@mizuho- ri.co.jp

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