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そのウッドチップを高温 高圧下でファイバー状に解繊した上で 接着剤を加えてマットにします そのマットを高温下でプレスすることで接着剤を固め サンディング カットの仕上げ工程を経て MDF の完成となります ちなみにウッドチップ ファイバー マットの写真がこちらです 次に MDF の用途ですが ご覧の

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第 43 回日本ニュージーランド経済人会議 第 5 回全体会議「製造業」

「営業視点からの製造業」

DAIKEN NEW ZEALAND LIMITED MANAGING DIRECTOR 山崎 正弘 皆さんこんにちは、ただいまご紹介いただきました、ダイケンニュージランド社の山崎で す。 本日は「製造業」とのテーマをいただきましたが、私自身は日本国内の営業経験が長く、 海外勤務はこの NZ が初めてであるのと、工場経営も今回が初めてですので、この場で発表 できるほどの「製造」に関しての経験がないので、本日は営業視点からの「製造業」として お話させていただきます。 流れとしては、1.会社紹介 2.MDF 市場 3.課題と解決 となっています。 〈会社紹介〉

Daiken New Zealand (以下 DNZ)は南島の中央、クライストチャーチ市の北 35km の ランギオラの地にあります。 操業開始は 1976 年で、今年の 3 月 13 日に 40 周年を迎えました。 大建工業㈱は 2009 年 2 月に 51%の株式を取得し工場の経営に参画し、昨年 12 月末には 100%の株式を取得し、現在に至っています。 従業員は日本からの駐在員 2 名を含む 175 名で、MDF の生産量 は年間 210,000m3、 売上は NZ$ 100M の工場となっています。 なお、この NZ には MDF メーカーとして住友林業㈱さんが経営されている Nelson Pine Industries 社 と韓国の DONGWHA グループが経営されている DONGWHA NEW ZEALAND 社の 合計 3 社がありますが、皆さんが MDF を目にする機会はあまり無いと思いますので、ここ で簡単に MDF の製造方法や用途について説明いたします。

MDF とは Medium Density Fiberboard の略で、独創性のかけらもないネーミングのボードで す。

MDF の主原料であるウッドチップは、NZ に植林されているラジアータパインの低級材や、 製材から出る端材をチップ状に加工して生産されます。

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そのウッドチップ を高温・高圧下でファイバー状に解繊した上で、接着剤を加えてマット にします。そのマットを高温下でプレスすることで接着剤を固め、サンディング・カットの 仕上げ工程を経て MDF の完成となります。 ちなみにウッドチップ、ファイバー、マットの写真がこちらです。 次に MDF の用途ですが、ご覧のようなインテリアドア、キッチン扉、収納扉、フローリン グ、ドア枠、窓枠や家具などに、幅広く使われています。 変わったところでは、日本のパチスロと呼ばれるゲーム機やジグソーパズル、ピアノなどに も使われています。 お気づきのように MDF がそのまま使われることは殆ど無く、MDF の表面に紙やフィルムを 貼ったり、塗装などの加工をした上で使われます。 なお、DIY のボードコーナーには MDF がそのまま置かれていますので、ご興味がある方は一 度覗いてみてください。 次に親会社である大建工業㈱について説明させていただきます。 大建工業㈱は 1945 年に設立され、昨年 70 周年を迎えた会社で、Housing・Ecology・ Engineering の3つのコア事業からなる、新たな『くらし価値』を創造するメーカーです。 売り上げの比率は、Housing Business が 51.3%、Eco Business が 33.5%、Engineering Business が 8.3% となっており、MDF は Eco Business に含まれています。 何故 Eco かと言いますと、MDF は製材や合板から発生する端材を主な原料としており、イ ンシュレーションボードと呼ばれる木質軽量ボードは住宅等の解体材を原料として生産して いますので、これらの製品を再び住宅部材として利用することで、木材の有効利用と二酸化 炭素の固定に貢献しているからです。 また、その他の Eco Business の製品もこれまで廃棄されていたものや、利用されることのな かった物を活用して、新しい製品を生み出しています。 そして、大建工業のドアやフローリングには、これら MDF やインシュレーションボードな どが、ふんだんに使われています。 なお、大建工業の製造拠点は日本国内に8箇所、海外に5箇所有りますが、MDF はこの NZ に1工場とマレーシアに 2 工場の合計 3 工場で生産しており、Eco Business の中核となって います。 〈MDF 市場〉 では次に MDF における日本と NZ の関係について説明いたします。 まずは日本市場の推移をご覧ください。 2008 年のリーマンショック後に大きく落ち込んではいますが、その後順調に回復し、 2012 年以降は概ね年間 95 万 m3 前後となっています。 最近では輸入 MDF の比率が増えてきており、国産 MDF が約 40%、輸入 MDF が約 60% とな っています。

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2014 年、2015 年と微減となっているのは、消費税増税の反動と円安が影響しているものと 思われます。 次に輸入 MDF の内訳を見てみますと、NZ 産 MDF がトップで約 60%となっており、マレー シア産、韓国産の順となっています。 なお、NZ 産 MDF の比率は以前の 50%前後から直近は 60%前後まで伸びてきており、日本市 場における NZ 産 MDF のシェアはおおよそ 35%前後となっています。 ちなみにその他の国としてはインドネシアやオーストラリアなどがあります。 日本市場において NZ 産とマレーシア産 MDF のシェアが高い理由としては、品質と供給の 安定性が市場に評価された結果であると考えます。 特に NZ 産の MDF は表面が滑らかで、シート貼りや塗装などの化粧適正に優れていること に加え、計画的に植林されたラジアータパインが豊富にあることから、原材料の面からの供 給へのリスクが非常に小さいため、安心して使用できると、ユーザーからは高い評価が得ら れています。 なお、マレーシア産の MDF は耐水性に優れているため、フローリングや窓枠などの使用条 件の厳しい用途に多く使われています。 次に NZ 産 MDF の輸出状況をご覧ください。 2015 年に若干減少はしていますが、日本向け輸出量が全体の 50%以上を占めており、続い て中国、インドネシアの順となっています。 最近ではベトナムや USA なども増えていますが、NZ 産 MDF にとって日本は非常に大きな ウェイトとなっていることがわかります。 以上のことから NZ と日本とは MDF に関して双方必要不可欠の関係にあると言えます。 さて、その重要な日本市場ですが、日本の MDF 市場は御覧のように新築住宅の着工数と相 関関係があることがわかります。住宅内装材や家具に MDF が使用されているわけですから 当然といえば当然ですが。 そして、今後の予測として 2019 年の消費税増税後には、人口減も加わり日本の住宅市場は 大幅に縮小するとされており、MDF の市場も同様の動きになると考えられています。 我々としては MDF の新規用途開発を進めることで、たとえ住宅市場が縮小しても MDF の市 場まで縮小しないようにするつもりではありますが、現実的な対応としては日本での減少分 は海外でカバーすることになります。 そこで、海外の MDF 供給量を見てみると、全世界の MDF 供給量は年間約 9,000 万 m3 とさ れており、需要量もおおむねその程度だと言われています。 こうしてみると NZ 産 MDF のシェアは 1%にもなりませんから、日本以外にも世界中に市場 はあると言えますが、逆に世界中にライバルがいるとも言えます。 先ほど NZ 産 MDF は日本市場において品質と供給面で評価されていると言いましたが、こ れから海外で戦っていくには、価格が今まで以上に重要な要素になると思われます。

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ここ数年、東南アジアや中南米など各地に MDF の新工場が稼働を始めており、また今後も 新規の計画が数多くあるようです。これら新工場は高い生産性を有しているため、我々も負 けないよう生産性を上げる努力が必須と考えています。 では最後に、その生産性を上げるために DNZ で行った活動についてお話しいたします。 日本(大建)では工場が生産性を上げようとした場合、設備投資とは別に改善活動や 5S 活 動などの現場主体の小集団活動にも力を入れるのですが、MDF のような装置産業でも同様 で、マレーシアの DMR もこの小集団活動を通じて生産性を上げることに成功しました。 しかし、この DNZ でも同じ試みをしたのですが、状況が異なり同じようにはいきませんで した。 これを御覧ください。 これは現在の DNZ 社員の勤続年数をグラフにしたものです。 入社 5 年以下の従業員が半数を占めていることが分かります。 これは 2011 年 2 月のクライストチャーチ地震が大きく影響しており、現在 175 名の従業員 に対し、地震後約 120 名の退社がありました。 120 名だと 175 名に対し 70%近くになるので数が合わないのですが、この 5 年間は定着率 も低く、2~3 年で退職する従業員も多かったため、このような分布になっています。 こうなると現場でも人の出入りが激しく、地道な小集団活動はなかなか定着せず、生産性も 思うように上がらなかったため、これまでと違う取り組みが必要となりました。 と言っても特別なことをしたわけではないので、あまりこの場で発表するのもはばかれるの ですが、我々は次の2つの活動に注力しました。 作業マニュアルの見直しと、プロジェクトチームの活用です。 これまでも日本のものと比べると、非常に優れた作業マニュアルはありましたが、見直しに はベテラン作業員の意見を取り入れ、経験の少ない作業者にも作業の「コツ」が分かるよう な内容に変えました。 これには日本でよく使われる、「ワンポイントアドバイス」の手法を活用しました。 日本ではマニュアルと言うと、「応用が利かない」などマイナスのイメージも強いのです が、人の出入りの多い場合は、非常に有効なツールであると改めて感じました。 また、小集団活動の代わりとして数多くのプロジェクトチームを立ち上げ、個々の課題に対 し関係部署からメンバーを選び、期間を限定して活動するシステムに変えました。 期間を限定することでマンネリ化を防ぐことができ、また退職者が出る場合でもプロジェク トが終わるまでは続けるなど定着率も上がる傾向にもつながりました。 こうした活動を続けた結果、昨年ようやくマレーシアの2工場と比較しても恥ずかしくない レベルまで稼働率を上げることができました。 今回の初めての海外勤務で得られたのは、日本でのやりかたをそのまま持ち込むのではな く、その国の文化や風習、仕事の進め方を理解した上で、日本と NZ 双方の良い点を融合す ることができれば、十分に世界と戦うことができるとの確信でした。

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世界経済の不透明感が増す今、今後さらに両国の関係を強化することで、この難局を必ず乗 り切れると信じ、本日の発表を終わりたいと思います。

あまりテーマにあった内容ではありませんでしたが、最後までご清聴、ありがとうございま した。

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要約 NZ と日本とは、MDF に関して双方必要不可欠な関係であるが、将来的に日本の MDF 市場は 縮小することが予想されるため、海外市場での競争力をアップする必要がある。 その競争力を得るには、今まで以上に生産性を上げる必要があるが、それは NZ と日本の相 互理解を深め、双方の物づくりの良い点を融合することで十分対応は可能である。 以上 略歴 2011 年 4 月:直需 1 部 部長 2012 年 4 月:MDF 事業企画部 部長 2014 年 10 月:DNZ 社長

参照

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