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微生物の油脂合成(皿) 酵母による油脂合成(その2)

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微生物の油脂合成(皿)

酵母による油脂合成(その2)

理学科研究室 我  謝 孟  俊

(昭和46年11月8日受理)

油脂酵母として著名なRhodotorula glutinis(以下

Rh glutinisと記す)の油脂合成}こ関しては,その油脂      実験結果および考察 合成能の高いこと》あいまって,微生物による湛脂生産  1)Gmwth cur▼e

斜みとしてスウゴデンにおけるいくつかの研究があ 各窒素源を使肌て耀培養したときのG・・w・h・・一 る。一般的にいって,微生物の油脂合成には炭素源と窒  rveはFig.1〜5に示した。

素源の比,齢わちC/Nの大なるほど菌体内の油脂生 i)窒素源として(NH・),S・、を使用し腸合 成は大であり・したがってC:Nの比が最も重要な因   窒素源として(NH4)2SO、を使用して振轟培養をおこ 子とされている・さらに炭素源の種類および窒素源の選  なうと,窒素源の濃度が0.1gN/1では,0.5〜2. OgN〃

択も重要な因子となりうるであろうし・今までの報告に  で観察されるような典型的なlagおよびlogarithmic よると窒素源に関しては,尿素および硫酸アンモニウム  growthらしいphaseは観察されず,第1日目の菌体

((NH4),SO4)の使用が主なもので・硝酸アンモニウム  の増殖量は他の濃度の時よりも多少多く観察されている

(NH4NO3)・硝酸カリウム(KNO3),塩化アンモニウ  けれども,その後の増殖は非常にわるくなる。窒素源の ム(NH4C1)などの窒素源の種々の濃度で培養をおこな  濃度が0.5〜20gN/1では,ほジ同様な増殖過程を示し った場合の油脂酵母の増殖の模様や菌体内の油脂生成・  このことは窒素源として尿素を使用した場合と同じ様な ひいては油脂収量におよぼす基礎的な研究に乏しいよう  傾向である。1.OgN/1では,2日目までは1.5gN〃と

に思われる・よっ曙者は,先に窒素源と矯尿素を使 ほ祠じ醸の聯を示し,それ以後は他の澱の場合用した際の油脂生成,油脂収量等に関して報告したのに  よりも良好で,0.1〜2.OgN/1のなかで最も増殖は良

続いて,本報では各種窒素源の初発窒素濃度を 0.1,  い。

0・5・1・0・1・5・2・09窒素(N)〃に設定し,振撮培養を

おこなった場合の油脂合成におよぼす影響につき実験を   ii)窒素源としてNH4NO、を使用した場合 おこなったので,その結果について報告する。      各窒素濃度における増殖の模様はFig.2に示した。

実 験 方 法       α19 では・(NH・)・SO・を使用した場合と同様に他の 濃度のものより増殖はわるく,0.5〜1.5gN〃の濃度で

1)菌 株,,,         は大体同じ様な聯過程を示すが,2.・gN/1では1〜

先に報告したと同じ菌株Rh・glutinisを使用した。  2日目でlogarithmic growth phaseをおえ,α5〜1.5

H)培地および培勲法        ・N/1の巌の場合より岬く2〜3叩で・…i・na・y培地も先に報告した通りの培地組成で,窒素源として  phaseをむかえる。

は,(NH4)2SO4, NH4NO3, NH4Cl, KNO3, asparagineの

5種で,窒素濃度もo.1・o.5,1.o・1.5および2. og   iii)窒素源としてNH4Clを使用した場合 窒素(N) ,縢源傷,して9!・c°se lよ5%,以下殺菌 膣素灘における増殖の模様を示すとFi部のよ 処理,培養法等も前報と同様である。         うになる。窒素源の濃度が0.1gN〃以外はほ窟同じ様

皿)測定法      な増殖過程を示し,0.5gN〃の場合によい増殖を示し

Packed ce11 volume, dry weight,糖,窒素,油脂  た。    (2)

の定量も前報同様である。

iv)窒素源として KNO3を使用した場合

(2)

150       茨城大学教育学部紀要 第21号

mgN/1の場合        α5gN/1の場合        1.OgN/1の場合

70 70 70

  60? 5・

ムε  40

0  60       60

@         量      \ 50

@         3      ① 401       長      三

>  30 >  30 掌30

Φ Φ

碧 200 ζ200

Φ

o o

d d o

ρ. 10 α  10 d 10山

0 0

。・234   °。1234 0  1  2  3  4 Days       Days       Days

6・1・5・N/1の場合  26・ 2.OgN/1の場合

宕\  503

ミ50s

  40送ハ3・ ,      0 40

@       至      窪 30      環

毫20

ウ舘1°

8  20

ヌ8 10畠  ・0

00   1   2   3   4      0   1   2   3   4 Days       Days

Fig・L 窒素源として(NH4)2SO4を使用した場合の各窒素濃度におけるRh・glutinisのgrowth curve.

F婚4は窒素源としてKNO3を使用した際のRh    以上のように・(NH4)2SO如NH4NO3・NHρ・KNO3 glutinisのgrowth curveで,1.OgN/」の濃度で最も  などの無機態の化合物を窒素源として使用した場合は,

良く増殖がおこなわれているといえよう。       各窒素濃度における菌体の増殖量は窒素源の種類によっ て多少の違いはみられるもの・,その増殖のパターンは v)窒素源としてasparagineを使用した場合     ほ窟同じような傾向を示した。有機態の窒素源aspa「a層 今まで述べてきた窒素源は・すべて無機態のものであ  gineを使用した場合も,無機態窒素源を使用した場合 ったが,次に有機態の窒素源としてasparagineの使用  と同じような増殖バターンを示すが,1・0〜209 の窒 を試みたので,それぞれの濃度における増殖の様子を・  素濃度では菌体の増殖には有機態窒素の方がより有効で Fi昏5に示した。 Asparagine使用の場合は・今まで報  あるといえる。

告してきた無機態にくらぺ,窒素濃度が高いほど増殖は

よい。すなわち,(NH4)2Sq NH4C1, NH4NO3・KNO3  D 菌体および油脂生成量

などの無機態窒素では,0.5〜1.OgN/1の濃度で良好な   1)においては各種窒素源のそれぞれの濃度における 増殖がおこなわれており,有機態のasparagineを使用  菌体増殖の様子を観察したが,こ》では菌体および油脂 した場合は,その濃度が高くなるにつれ・て増殖もよい傾  生成についておこなった実験結果を下記のようにまとめ 向で,しかも,同じ窒素濃度(1・0〜2・OgN〃)における  た・

増殖量を無機態で培養したそれを比較してみても・aSP−  i)(NH4)£04を窒素源とした場合(3日間培養)

aragineを使用した場合の方が増殖には最も良好であ   窒素源として(NH4)2SO4を使用して培養した場合は

る。      先に報認た尿素を使肌た場合と購・,難油脂含

(3)

 6⑰ 氈̲50

0.lgN/1の場合        60

@       0

@      ミ50

0.5gN/1の場合        60

@      ミ,。

1.OgN/1の場合

3 40①

3 40 s① 40

至30窪 至9 30

蒼20 §20 憲20

・      rd    ①

誉10 Φ老10 .       Pヱ

@       8 10

ユ 0

0

1 2 3   ・ 1 2 3  °。 1 2 3

0

D・y・      D・y・      D。y、

70  FP.5gN/1の場合 702・OgN/1の場合

 60  60

こ505 こ50さ

Fig.2.窒素源としてNH4NO3

①40 040 を使用した場合の各窒素濃

ε

三窪30

至タ30目

度におけるRh. glutinisの

№窒盾翌狽?@curv6・

J020

8 20℃

誉10氏 器1。畠

0 0   1   2   3       00

1   2   3 Days       Days

鷺、「卜腎罐

 6

q癌50

       600.1gN/1の場合

@        ・_ 窟50

@        、 こ     ㍉、 ㍗  ・  ・唱      ミ5  40     聖 の        監

@       噺「         ①

@          至30

a5gN/1の場合

@       倉

@      斗   1§

@         耽・ 〉  }・      、…〜

@♂     轟撃『 Φ

@≠   ∴』 2

60

S0   .ノ      》

@   ダ30 粛

・〉 ;                 o

@       > 、桝@  ・ 』ゆ   窪

窟200

自 20Φ 「「、      馬「

f       自

@  ,       Φ 20

o ;      o

£100 彫 10嵩 ・        Fd        Φ

@ ナ   謡 10

o o

畠 0 £ o 0

0   1   2   3   4       0   1   2   3   4 0  1  2  3  4

D・y・     …  D・y・ 、      D。yS      轟 、      厄.1

暫・

§50\ 1・5gN/1の場合     0 50       葺 2.OgN/1の場合

蔑 40)

寂  40)

Fig.3・窒素源としてNH4         ノ

婁30 C1を使用した場合の

e窒素濃度における

昌 20①

⊇2 Rh. glutinisのgro一

o

紹10遥

ζ10① wth curve.

o

q oo

畠 0@ 0

      畠  01   2    3   4      0    1   2   3   4

Days       Days

(4)

152      茨城大学教育学部紀要 第21号

  60倉       60O.1gN/1の場合     含       已       60O,5gIN/1の場合      含      ∈ LO9.N/1の場合

薮\ 50

\50 \ 50」

8

  40W壱30>

  40

ョ壱30>

  40

憲20 §20

憲20℃

署10 署10邸 惹lo

0 0

。12345  °・・2345

O  l  2  3  4  5

  60q       (60

P.5gN/】の場合       宅 2.OgN/1の場合

\ 50・ 一 50駄

も40已

畳40

軍30 窪30

宕0 20弓

莞o唱 20Φ

8 10 邸 10

00  1  2  3  .4  5 00  1  2  3  4  5

Fig.4.窒素源としてKNO3を使用した場合の各窒素濃度におけるRh. glutinisのgrowth curve.

(宅100 0.1gN/1の場合    倉100      \       (O.5gN/1の場合      宅100      \ 1.OgN/1の場合

S80 ε80 ミ5 80

弩60 婁6。

貫60三

o

℃〉= 40

W彫20

       〉 C       目 40

@      8、       葱20       謂

o

・       o

α 0

00   1   2   3 00      1      2      3      0      1      2      3

(120 1.5gN/1の場合      _120 2.OgN/1の場合

宅こ100 宅こ100

0 80E 窪80

章石。 暑> 60

宕0 40 宕0 40

亮謡 悪謀

820 冨 20

0 0

0   1   2   3 0   1   2   3

Days       Days

Fig. a 窒素源としてasparagineを使用した場合の各窒素濃度におけるRh・glutinisのgrowth curve・

(5)

量は0.5gN〃の時は軌1gN/1の時よりも少ないけれ    第3表 窒素源としてNH4Clを使用した場合 ども,菌体生成量では前者の時の方が多いから,油脂収 の菌体と油脂生成

量としては0.5gN〃の方が多い。菌体生産量は培養の

@       やはり油脂収量は

窒難度 騨籍量「残撃脚騨1湖騨

たびにある程度の変動はあるもの〜,

O.5gN/1の場合に一番多いことを認めた。 {一@α11    ヨ一  3.39 3.59 56.10 1.90

0.5   4.85 2.83 27.60 1.34

第1表 窒素源として(NH4)2SO4を使用した

1.0 4.18 2.97 12.20 0.51

場合の菌体と油脂生成

窒難騨体鞭量i糧量湖験壁整『 1.5

2.0

3.43 R.15

3.52

R.45 24.11 0.76

「     l  I  l 1 1

α1136712・16 56・30 2.07   1

α.1 5.96      1.69     38.79 2,311

@  1  iv)KNO3を窒素源とした場合(3日間培養)

1.0 5.32   1.15 27.07 1.44 KNO3を窒素源として培養したときの菌体生成量・油・

1.5 5.24 1 ユ.18 20.12 1.05 脂生成量等をまとめると第4表のようになる。

2.0    5.99 α75 奄P&34 1.10 第4表 窒素源としてKNO3を使用した場合

1 の菌体と油脂生成

ii) NH4NO3を窒素源とした場合(3日間培養) 一窒素濃度        一一一一一一一丁 一一 @    一一ロ偉生成量残糖量1油脂含量舳脂収量一一一一一

9〃  9〃  % 1 % 19〃

窒素源としてNH4NO3を用いた場合の各濃度におけ l     l

る菌体生成量は0・5gN〃で最も多いけれども,油脂含 0.1 5.62 2.55 155.0413.09

@    1 量がα1gN/1(56.81%)にくらべかなり少ない(23.4 0.5 14.53 0.25 4・.94睡・9

%)ので油脂収量も0.1gN/」(3.079/1)にくらぺ2・1

@      (2) 1.0 14.20 0.30 28.57  4.07 4g〃と収量が少ない。今までの尿素および(NH4)2SO4

1.5 13.87 0.47 17.75 2.46

の傾向(両窒素源では0・5gN/1の時に最高の収量を

示した)にくらぺ趣きを異にする。このことは培養液中 2.0 14.Ol 0.51 29.58 4.14 の窒素濃度が同じであっても,窒素源の種類が異なると 一一

菌体鍼および油脂生成に影響を及ぼし,ひいては油脂 菌体生成量はα5gN/1の時1453・/」で,他の窒素 収量に影響を及ぼす結果となるわけで,菌体生成および  濃度の時よりも多く・油脂含量は0・1gN のときの 油脂生成と繕窒素の同化型式と関連して興味ある問題 5凧・4%にくらぺ砂な・・けれども(41・94%)油脂櫨 のようにおもわれる。       は6・099〆」で最高の収量である。

第2表 窒素源としてNH4NO、を使用した場     v)Asparagineを窒素源とした場合(3日間培養)

合の菌体と油脂生成 Asparagineを窒素源として使用した際の結果を第5

.鱗騨脚量1讐馴湖騨1油甥 表にまとめた。

  /@

O.1 5.40 2.15 56.8i 3.07 第5表 窒素源としてasparagineを使用した

場合の菌体と油脂生成

0.5 P.0

9.13 R.84

1.19 Q.21

23.40 P8.95

2.14 O.73

       _一一_一「       一皿}一一一

齟o 度騨鞭r攣量脚騨糊騨

1.5 2.93 2.53 12.00 0.35 0.1

   1R・351362   コ

65.44  2.19

20i274  1

2.57  ]8.77

P 0.51 0・5i11・17 1・84

4甑06鼠48   1

@  t

1.0     15.54      0.83       [ 25.07  3,90

iii)NI{4Clを窒素源とした場合(3日間培養)

、.511928tα32  i

12.49 2.41

NH4Clを窒素源として使用した時の菌体生成量,油 2.0     22.33      0 9.38 2.09

脂生成量などを第3表にまとめた。 1

(6)

154      茨城大学教育学部紀要 第21号

菌体生成量は培地中の窒素濃度が高くなるとその生成  はNH4NO3以外の窒素源を使用した場合と同じ傾向を 量が多くなる。このことは今まで使用してきた(NH4)2 示している。

SO4, NH4C1, NH4NO3などの窒素源の場合と傾向を異

にする。即ち(NH4)2SO4, NH4Cl, NH4NO3・KNO3を  皿)菌体窒素および蛋白質生成

使用した場合,最も菌体収量の多かったのはα5gN/1の   皿)において菌体および油脂生成の結果について述べ 濃度であるのに・asparagineの場合に限って2・OgN/  てきたので,次に油脂生成と拮抗的関係にあるとおもわ の濃度のとき多量の菌体を生成していることである。油  れる蛋白質生成を各窒素源のそれぞれの濃度における結 脂収量でも0.5gNμの濃度のときが最も良かったこと  果をまとめてみた。

(いずれも3日間培養)

\選轡噛 (N瓦》sq N耶儀 IN玩C1 一 一一一一@   一一一咽一一一一一@  KNO3  1        1 }一一一一一一一一一一一回}−

̀sparagine

一一一@     一}■

窒素濃度(、 )\槽騰翻踏犠蕎贋韻含簾窒羅白飴菌体窒羅白飴齢窒稲醗(%)倉量(%)屋 (%)1含量(%)1量 (%)合量(%)1量 (%)

i 一一一 w『 }ゴー 』一 p−1 一 一一鼇o 『 一一一一一一一

0.1 1 3.62 2a35ia62   1

16.90 4.21

12乳15}a8。    1

18.06 2.57  16.58

0.5 7.75 49.99  5.62   1

36.25 7.24 46.70 5.08 32.77

36.12a22   1

1.0 7.29

   146.8317.44   i

47.99 8.28 53・41「4・76    1Rα70 窒P9133・48

1.5 6.11    旨

R9.41i8.04 51.86 8.69    とT6.05 4.70

3α32i7.1714a2引       1

    2.0

o一一一一一一一『

7.48 48,2引 8.09

@  1 52.18 乳33 47.28@  1

5.39 34.77

@  i

       ! V.30   47.09

@  i

一一@}一一一一一一 一   一一7−一一πh−一一@         一一}耐 一一一一一 一一一一一一@   一

※菌体蛋白質=菌体窒素含量x6,45

】V) 各窒素源における油脂生成の比較         の油脂含量が実に65.44%にも達した。このように培養 以上のように各種窒素源((NH4)2SO4・NH4NO3・  液中の窒素濃度が同じでありながらも,窒素源の種類に NH4Cl・KNO3・およびasparagine)を使用した際の各  よって油脂生成に影響することで,これは培養過程にお 窒素濃度(0・1〜2・OgN/1)における油脂生成および油  ける培養液のpHの問題・各態窒素の代謝過程と脂質 脂収量につきその結果を報告したが・次に各種窒素源に  合成過程の相互関係がどのように調節されているかに関 おける最高の油脂生成をしたときの培地中の初発窒素濃  連していると考えられ,興味ある問題のようにおもわれ 度と油脂生成量の関係を考察してみると第7表のように  る。

なる。      、

第7表 各種窒素源における油脂生成量の比較 V)各窒素源における油脂収量の比較

窒素源の種類

     曲一一一一一 第8表は各種窒素源における油脂収量を比較してみた

烽フで,NH4NO3, NH4Cl以外の窒素源では,いずれも

1 一一一一一  一』o 0.5gN 11のときに油脂収量は最も多い。なかでもKNO3

(NH・)・SO・ t 56・30 α1 @1を使用した場合に最も油脂収量がよく(a・99〃),…

N氏Nq l・a 8・ i    O・1

I      l 第8表 各窒素源における油脂収量の比較

NH・Cl   56・10}  0・1 一}一}一一一一一一一一

KNq  l,⑤α1 α1 「窒素源の嵭咩Q難聯窃難

一一一一一

A,p。,agine l 6,.44

0.1 l   l

l    l (NH4)、SO4 2.31        0.5

i

いずれの窒素源においても,培養液中の初発窒素濃度 NH4NO3 3.07     1       0.1

@   i

が0.1g/1のときに最も多量の油脂を生成した菌体が得 NH4Cl 1.84 0.1

られ,・・p・,agi。。以外の(N貼Sq,N耶%N璃Cl i KNq

6.09 0.5

およびKNO3の窒素源ではいずれも55〜57%の油脂を l Asparagille

5.48 0.5

生成した菌体が得られた。Asparagineにおいては菌体

(7)

paragineを使用した場合がこれにつぐ。したがって・  W)同じ窒素濃度で窒素源の種類による油脂生成およ Rh. glutinisで油脂を生成させるには・窒素源として   び油脂収量の比較

KNO,を使用することがのぞましく,しかもC/Nを   同じ窒素濃度でありながら窒素源の種類によって油脂 40:1の割合で培養することが最適であるといえる。なお  生成量および油脂収量がどのように影響されるかを示し 先に報認た尿勲窒素源として・醐培養した結果と たのがFi幽〜・・である・

比較して,その油脂収量が多いわけではないことを付記   i)0・1gN〃の場合

しておく。       菌体あたりの油脂生成では,窒素源としてaspa「a gineを使用したときに一番能率がよく,油脂収量から いえばKNO3, NH4NO3の順によく・硝酸態窒素を使用

した方が他の窒素源にくらべて有効のようである。

油脂生成量(%)

40         50      60

(NH4)2SO4

NH4NO3 NH4C1

KNO3

Asparagine

0    1    2    3    4    5 油脂収量(g/1)

      ノ

獄緖艶カ成量

■■■■■油  脂  収 量

Fig.6.初発窒素濃度0.1gN〃における窒素源の種類による油脂生成量および油脂収量の比較

油脂生成量(%)

20       30       40       50・

(NH4)2SO4

NH4NO3 NH4Cl KNO3

Asparagine

0   1   2   3   4   5   6   7

油脂収量(g/D に=コ油脂生成量

■■■1油 脂 収 量

Fig.7。初発窒素濃度0.5gN/1における窒素源の種類による油脂生成量および油脂収量の比較

(8)

156       茨城大学教育学部紀要 第21号

ii)0・5gN/1の場合      iii)1.ogN/1の場合

培養液中の窒素濃度が0・59/」のときも油脂生成では   培養液中の窒素濃度が0.1,0.5gN〃では, aspara一 Aspa「agineを用いたとさに最もよく,油脂収量は0・19  9ineを使用したときに油脂生成量はもっとも多かった N のときと同様にKNO3を使用した場合に最も収量  けれども,1.OgN〃ではasparagineにかわり,KNO、

がよく,0・1gN のときに収量のよかったNH・NO3の  を使用したときの方が油脂生成はよくなり,(NH4)2SO、

場合がかなりわるくなり,asparagineを使用して培養  の場合がこれにつぐ。油脂収量では0.5gN〃のとさと した場合がKNO3につぐ。       同様, KNO3を使用したときに最も多く,asparagine

を使用したときがこれにつぐ。

油脂生成量(%)

10       20        30       40        50

(NH4)2SO4

NH4NO3 NH4Cl KNO3

Asparag㎞e

0    1    2    3    4 油脂収量(9/1)

[=コ油脂生成量

1■■■■■ 寺由  月旨  珂又  量

Fig・8・初発窒素濃度1. OgN/1における窒素源の種類による油脂生成量および油脂収量の比較

iv)1.5gN/1の場合

培養液中の窒素濃度が1.5gN〃になると,油脂生成       油脂生成量(%)

油脂収量ともにわるくなり,LOgN/1の濃度から油脂生

0    10    20    30 成によい結果をもたらしてきた(NH4)2SO4が1.5gN〃

(NH4)2SO4 の濃度の窒素源中で最もよい結果を与えている。油脂収

量ではKNO3・asparagineがよい結果を与えている。 NH4NO3

v)2.OgN〃の場合 NH4C1

2・09〃の窒素濃度ではKNO3の油脂生成におよぼす 影響はよく,NH4Clがこれにつぐ。 NH4Clを使用した KNO3

場合は油脂生成量は多くても菌体生威量が少ないので油 Asparagine 脂収量は1.Og〃の窒素濃度のときよりも少ない。また

       0     1     2     3KNO3は2・09/1の窒素濃度でも油脂収量を大ならしめ

ている。      油脂収量(9/D 仁=:コ油脂生成量

1■■■■■ ギ由  月旨  刈又  量

Fig・9.初発窒素濃度1.5gN/1における窒素源の種 類による油脂生成量および油脂収量の比較

(9)

油脂生成量(%)

0    10    20    30

(NH4)2SO4

NH4NO3 NH4Cl KNO3

Asparagine

0  1  2  3 4  5  6 油脂収量(g/D

〔=コ油脂生成量

       、

齧禔@脂 収 量

Fig.10.初発窒素濃度2・OgN〃における窒素源の種類による油脂生成量および油脂収量の比較

      油脂収量は窒素源の種類や濃度によって異なり,

v   約      (NH4)、SO、, KNO3, asparagineを使用したときの最高 酵母の増殖規制因子として・5種類((NH,)2SO・・   収量は,それぞれの窒素濃度が0.59/1のときであり・

NH4NO3, NH4Cl, KNO3およびasparagine)の窒素源  またNH4NO3, NH4Clを使用した場合では0.1gN〃の を使用し,それぞれの窒素濃度を0・1・0・5・1・0,1・5  濃度のとき最も油脂収量が多かった。

および2.09/1の濃度に設定し,油脂酵母Rh・glutinis  使用した5種類の窒素源のうちで最も油脂収量の多か の増殖の様子をしらべるとともに,窒素源の種i類および  ったのは,KNO3を用いた場合で(6・099〃)・これは先        (3)

サれぞれの濃度が,油脂生成,油脂収量などにどのよう  に報告した尿素のときの油脂収量(9.509〃)につぐも に影響をおよぼすかを考察してきたが・それらの結果を  ので,KNO3は尿素についで他の窒素源よりも有効であ 要約すると次のようになる。       ることが明らかとなった。

各種窒素源の各濃度におけるgrowthをみるに,い

ずれの窒素源を使用しても,0.1gN! 1の濃度ではgro一  なお本実験は明治大学農学部農芸化学教室でおこなっ wthは非常にわるく,0.5gN〃以上の濃度では外見上  たもので,いろいろと御指導いた軍いた明治大学教授岩 正常なgrowth curveで増殖しうることがわかった。  本浩明先生に感謝の意を表します・

いずれの窒素源についても・0・1gN/」の濃度では菌体生

      文   献成量は多くないけれども,菌体あたりの油脂生成つまり

菌体油脂含量は,0.5gN/1以上の濃度で得られた菌体油   (1)S・C・PrescotちC・G・Dunn二Industrial Microbio一 脂含量よりも多量の油脂を菌体内に生成する。       logゾp.87〜95(1959>

(2) 本紀要,20 175(1970)     一

(10)

158       茨城大学教育学部紀要 第21号

Fat Syntbesis in Microorganisms(II)

Fat Synthesis by Yeast Cells

Taketoshi GASHA

Ab8tract

Influence of the concentration of nitrogen conlpoullds such as ammonium sulfate, am一 monium nitrate, ammonium chloride, potassium nitrate and asparagine in the culture medium on the fat production frく)m glucose was examined using Rhodotorula glutinis.

The results are as follows.

The growth of yeast cultured in the medium containing O.!g per liter of nitrogen source was very poor but it seems to grow normally when the concentration of nitrogen source is more than O.5g per liter・

Fat content of yeast increased with the decreasing corlcentration of nitrogen source in the culture medium. Fat yield was dependent on the kinds of nitrogell compounds and its concentration in the culture medium. The maximal fat production was obtained at potassium nitrate concentration of O.59 Per liter.

参照

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