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臨床研修における図書・秘書室の役割    〜学生見学から応募・採用まで〜

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臨床研修における図書・秘書室の役割

   〜学生見学から応募・採用まで〜

北村 弘美,篠原 澄子,山下 幸夫,杉崎 富夫 高橋久美子,松岡 伸一,大西 勝憲,秦  温信

札幌社会保険総合病院 臨床研修委員会

 当院は2003年から初期臨床研修医を受け入れ、臨床研修に関する業務を図書・秘書室で主に2名で 行っている。見学を希望する学生には、研修医との直接対話の機会の要望が多いことから、研修医と 行動を共にする時間が多くなるような日程となるように配慮をしている。われわれ図書・秘書室の職 員は学生と当院との窓口であることを常に念頭に置き、細やかで、迅速・丁寧な対応に努めている。

キーワード:臨床研修医制度、臨床研修医

         はじめに

 当院は、1999年に300床未満の病院では全国初の 臨床研修指定病院となり、2007年にはNPO法人卒 後臨床研修評価機構による医師臨床研修評価十二証 を取得している。当院での研修医の採用は、2004年 より日本臨床研修マッチングプログラム(以下マッ チングとする)によって行われている(表1)。マッ チングとは、「医師免許を得て臨床研修を受けよう とする者(研修希望者)と、臨床研修を行う病院

(研修病院)の研修プログラムと研修希望者及び研 修病院の希望を踏まえて、一定の規則(安定マッチ ングのアルゴリズム)に従って、コンピューターの 組み合わせを決定」する方式である。D

 当院のマッチングによる当院プログラムでの受け 入れ人数は2004年1名、2005年2名、2006年6名、

2007年5名、2008年5名となっている。また、2006 年からは定員を6名とし採用を行っている。括弧内 は、マッチングによらない研修医の受け入れ人数を 不したものである(表2)。

表1 臨床研修に関するながれ

表2 当院の受け入れ人数 2004年度 1名(5名)

2005年度 2名(2名)

2006年度 6名

2007年度 5名

2008年度 5名

         方  法

 当院の2003年の臨床研修医受け入れから、2008年 度に至るまでの研修医の状況と見学から採用に至る までの図書・秘書室の役割について検討し報告する。

 主に臨床研修業務にあたる2名の図書・秘書室で の年間スケジュールや見学者・受験者の実績を元に 図書・秘書室における役割を検討した。

         結  果

 年間を通じての研修医採用に関する主なスケジュー ルは4月の合同説明会参加に始まり、採用試験にま つわる事務手続き、次年度の採用に関わる事務手続

きを通常の医局秘書業務、図書業務と並行して行っ ている。また、年間を通じて見学希望の医学生には、

見学希望の科の医師との調整・連絡、学生への連絡 と対応している。

 また、2007年度は募集要項についてもデザインの 見直しから掲載内容に関しての見直しも行った。以 前は、B5判を半分に折ったサイズを見開きで見る

札幌社会保険総合病院医誌第18巻 2009 一34一

(2)

臨床研修における図書・秘書室の役割

というもので、研修内容や、研修期間の例、処遇に ついてシンプルに書かれているものだったが、現在 のものは、A4判の冊子状で、研修内容や処遇につ いての記載は変わらないが、現役の研修医に依頼し た研修についての文章や、実際のローテーションな どより具体的に研修生活がイメージしゃすいような 内容を掲載している(図1)。

平成20年度以前  募集要項

れがしやすくなったことなどが考えられる。また、

当院の特徴のひとつともいえる総合診療科に関して は、毎年希望する学生が約12%と平均して多くなっ ている。全体的に、外科系を希望する学生に対し、

内科の見学を希望する学生が多い傾向にあることが 見てわかる。

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図1募集要項

 2006年度からの当院での見学を希望する学生の各 月による受け入れ人数である。大学が夏休みに入る 7月、8月と春休みに入る3月に希望する学生が多 くなっていることがわかる(図2)。また、採用試 験を受験する1年前の大学5年生の夏休み、春休み に見学に来て、試験前の6年生の夏休みに再度見学 に来る学生が多いようである。

 学生の見学希望者が多くなる大学の夏休みや春休 みは、一般的にもお盆休みや医師の春の人事異動の 時期とも重なるため、日程の調整が難しくなるのも

この時期ということができる。

 また、2006年度から2008年度の3年間での見学者 に対する採用試験受験者の割合は、毎年約50%近く となっており見学に来た学生の半数が当院の採用試 験を受験していると言える。見学者が多ければそれ

に比例して受験者も増加すると言えるのである。

 2006年度から2008年度の3年間の見学希望の主な 科をまとめたものである(図3)。2006年度に全体 の33%と希望の多かった消化器科は2008年度には12

%まで減少し、循環器科は7%から30%と希望が増 えている。これは要因として、循環器科に興味を持 つ学生の増加や、循環器科の医師の増員により受入

12

一〇 2006隼度噌。200フ年度 ■會一2008年度 黛働紫度事鑛 ハ㈹篠度4蝿

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4貝 5月 6月 7舞 8月 9月1Q月列月12月構 2月 3月

     図2 各月の学生見学者数

100%

90%

80%

70%

60%

50%

40%

30%

20Ye 10%

OOIe

圃外科   □総合診療科●循環器科  Oリウマチ科

■消化器科  □その他

総合診療科

』募科

総合診療科  外科,ii  その他

.循麟科

2006年度     2007年度     2008年度    図3 科別見学希望割合

 また、見学希望者の在籍大学は、北海道内の医大 および医学部のある大学からが毎年70%程度で、残 り30%は道外の様々な大学からの見学希望者である。

この30%の学生の中には、高校まで北海道で学び、

大学から道外へ行き、再び実家のある道内で研修を したいと考え、大学の夏休み、春休みに帰省した折 に見学をしょうと考える学生が多いようである。そ ういった道外からの見学希望者の交通事情等も考慮 すると、見学スケジュールなどのより一層迅速な対 応が要求される。

一35一 札幌社会保険総合病院医誌第18巻 2009

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臨床研修における図書・秘書室の役割

      考  察

 今後は大学病院等の方針もあり、見学者・受験者 ともに急激な増加は難しいといえる。しかし見学者 数の増加に比例して受験者数も増加する。つまり、

たくさんの人に見学に来てもらえれば、当院の良さ をわかってもらえ当院で研修したいと思って受験し てもらえるということになる。そこでどうずれば、

「見学に行きたい」と思ってもらえるかプログラム 責任者を交え、現在在籍している研修医にも協力し てもらい絶えず対応を見直さなければならないとい

える。

 また、見学希望者の見学希望の科に傾向はみられ るものの、「研修医の生活全般」や「病院の雰囲気」

を知りたい、という要望が多いため、研修医ケース スタディカンファレンス・モーニングレクチャーと

いったその時々の研修医に関連した行事も積極的に 案内し、学生と研修医の話をする機会を作る必要性

がある。

      まとめ

 こうしたさまざまな学生の要望に、ひとつひとつ 迅速かっ丁寧に対応していくことで意欲ある学生の 見学・応募につながると考えられる。また、意欲あ る研修医を採用することにより活気ある病院づくり へっながっていくと考える。

         参考URL

1)医師臨床研修マッチング協議会ホームページ  http://www.jrmp.jp/

Role of staff in the library and secretary s office in elinical training−

      From student s visit to applieation and employment

Hiromi KITAMURA, Sumiko SHINOHARA, Yukio YAMASH工TA,

Tomio SUGIZAKI, Kumiko TAKAHASHI, Shinichi MATSUOKA,

        Katsunori OHNISHI Yoshinobu HATA

The library and secretary s office, Sapporo Social lnsurance General Hospita!

       committee for medical training

  Since 2003, our hospital has accepted trainee doctors in their first stages of clinical training,

with the duties related to overseeing their training mainly being carried out by two people in li−

brary and the secretary s office. Because students who wish to visit the hospital often ask to meet with the trainee doctors, we attempt to create a schedule that allows them to have sufficient time with the trainee doctors. We staff in the library and the secretary s office are always mind−

ful of the fact that we are the point of contact between the student and the hospital, doing our best to be七horough, prompt and polite.

札幌社会保険総合病院医誌第18巻 2009 一36一

参照

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