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(1)

研 究 論 文

生石灰か ら生成 した消石灰粉末の比表面積 に及ぼすアルコール添加の影響

‑ アルコールー水二段処理調整法一

中 山 勝 洋,*昌 子 智 由,*牧 野 和 孝 *

Influeneeofalcoholadditiononthespeeifiesurfaceareaofcalcium hydroxidepowderpreparedfrom quicklime

‑1ncaseofthealcohol‑watersuccessivetreatment KatsuhiroNAKAYAMA†,TomoyoshiSHOJI†andKazutakaMAKINO†

Abstract

Thedioxinfrom thegarbageincinerationisoneoftheseriousenvironmentalproblemsinre centyears. Asoneofthedioxinpreventivemethods,thereisamethodusingcalcium hydroxide Ca(OH)2reactingthechlorineincombustionexhaustgasfrom garbageincineration. Ⅰnthis method,thesurfaceareaofcalcium hydroxidecanbeconsideredtoplayanimportantrole. However,theformationmechanism ofsurfaceareainthecalcium hydroxidepowdergenerated by reactionfrom quicklimehasnotbeensufficientlyelucidateduptonow. Ⅰnthispaper,theincrease ofsurfaceareainthepresentmethodofdirectmixingquicklimewithalcoholisexperimentallydis cussed.

Astheresult,thefollowingswereconcluded.

Themethodusingalcohol‑watersuccessivetreatmentproposedinthispaperattainslarger specificsurfaceareaofcalcium hydroxidepowderthanthatobtainedfrom theconventional methodreportedinthepreviouspaper7)ofreactingquicklimewithaqueoussolutionofalcohol.

Thealcoholswithlongeralkylchaincanbepointedouttobeeffectivetoincreasespecific surfaceareaofcalcium hydroxidepowder.

Kq Wolds:quicklime,calcium hydroxide,specificsurfacearea,alcohol

1.緒言

近年 ゴ ミ焼却場か らのダイオキ シン発生が問題 とな っている。

現在, ゴ ミ焼却場での ダイオキ シン発生防止策 の 1つ として, 消石灰Ca(OH)2を用 いて燃焼排 ガス中の塩素 と反応 させて除 去す る方法 がよ く使用 されて い る。消石灰 の塩素化反応が消石 灰表面 にて起 こると考え られ るため,消石灰 の比表面積 を増大 させ ることは,消石灰単位質量 当た りの塩素吸収量 を増加 させ ることにな る。本研究 は,消石灰 の反応効率 向上 のために消石 灰 の比表面積 を増大 させ ることが 目的である。

また燃焼排 ガス中の塩素 や二酸化硫黄 と瞬時 に効率的な反応 をさせ るには,消石灰 は比表面積が大 きな細粒 であ ることが好 ま しい とされている1)2)。 そ して生石灰CaOか らの消石灰生成 反応 で, アル コールを生石灰 と混合 させてか ら反応 させ る特許 がすで に2,3報告 されて い る3)‑6)。 しか しなが ら生成 した消 石灰 の比表面積 に及 ぼす添加剤 とりわけ添加剤 のアルキル基 の 影響 について,系統的な らびに基礎的な検討が未 だなされてい ない。

前報7)にて,生石灰 にアル コール水溶液 を作用 させ消石灰 を 平成131123日受付

*秋 田大学工学資源学部環境物質工学科

〒0108502秋 田市手形学園町11

千DepartmentofMaterialsEnglneeringforResourceandEnvironment,

FacultyofEnglneeringandResourceSclenCe,AkitaUniverslty,11

TegataGakuen‑cho,AkitaClty,Aklta0108502 E‑mallnakayama@lpCakltau.aC.jp

素材物性学雑誌

生成 させ た場合 の消石灰 の比表面積 に及 ぼす アル コール濃度 お よびアル コールのアルキル基鎖長 の影響 について検討 し,両因 子が重要 な役割 を果 たす ことを示 した。

本研究で は,前報7)と相違 して, アル コールを先 に生石灰 と 混合 ・接触 させた後,所定量 の水 を加 えて消石灰を生成 させ る アル コールー水二段処理調整法 によって,得 られ る消石灰 の比 表面積増大, な らびに増大 のメカニズムを実験的 に検討 した。

ル水溶液調整法 に比較 して,生成 した消石灰粒子 の比表面積が よ り大 き く増大 し, また水 に難溶性および不溶性 のアル コール も有効 に作用 させ ることがで きる等 の知見 を得 た。以下, この アル コールー水二段処理調整法 を用 いた消石灰生成結果 につ い て報告す る。

2.実験 方 法 2.1供試原料

供試原料 は,前報7)において用 いた酸化 カル シウム (和光純 薬社製1級試薬。以下,生石灰 と表記す る。) であ り, これを 消石灰生成反応実験 に供 した。一方,各種供試 アル コール とし ては, メタノール (CH30H), エタノール (CH3CH20H),1‑

プ ロパ ノール (CH3CH2CH20H),1‑ブタノール (CH。CH2

CH2CH20H)(和光純薬社製特 級試 薬) 及 び1‑デカ ノール (CH3(CH2)8CH20H) (和光純薬社製1級試薬) の5種類 を用 た 。

14 第 兆 号 (200112月)

(2)

30 中山勝 洋 ・昌子智 由 ・牧野和 孝

2.2 アル コール ー水二段処理調整法 による消石灰 の生成反 応実験

Figurelに示 す ミル (島津製作所製PG‑100)を用 いて回転 2500rpm一定で生石灰70g0.05‑0.50m01アル コール/mol CaOの所定量 のアル コールを直接添加 して,Osecか ら300sec まで所定 の時間撹拝混合 し,生石灰 とアルコールの混合 サ ンプ ル (以下,混合 サ ンプル と表記 す る。) を調製 した。つ ぎに0.5 dm3ビーカーに,生石灰1mol相 当の混合 サ ンプルを分取 し,

これをFigure2のよ うに温度293Kの水浴槽 中に設置す る。 そ して, この ビーカーに1.75m01H20/mo1CaOのイオ ン交換水 (以下,水 と表記 す る。) を加 え, スターラーでよ く撹拝 しなが ら所定 時間消石灰粉末生成反応 を行 った。生成消石灰粉末 は, 反 応 後 ただ ちに, ス テ ン レス製 のバ ッ ト底 面上 に厚 さ1.

10 2m一定 に堆積 させて, さ らにバ ッ ト容器上面 に3.2×102

m2中 に等 間隔 (4×10 2m)に直径 1×10 2mの穴 を格子状 に開 けたアル ミ箔 で覆 い,温度383K一定 の乾燥器 に入れ,熟 成 ・乾燥 をお こな った。熟成 ・乾燥処理時間 は4時間一定 と し た。 こうして得 られた消石灰粉末 を100メ ッシュ (目開 き150/J m)のふ るいを用 いて,乾式ふ るい分 けをお こない,ふ るい下

を供試試料 として以下 の測定 に用 いた。 また供試試料 の保存方 法 は,JISR9001に基づ いて保存 した。

2.3 測定方法 2.3.1比表面積測定

2.2で生成 した消石灰粉末 の比表面積 は,B.E.T法 を適用 し た湯浅 アイオニクス社製 モノソープ16型 を用 いて1点法で測定

Samplein

Sampleout

Figure 1 Conceptualdiagram ofthetestmixing appa‑

ratusused.

素材物性学雑 誌

した。

2.3.2 粒子表面観察

生成消石灰粉末 の粒子表面 の形状観察 は,SEM (TOPCOM 社 製SCANNING ELECTRON MICROSCOPE SM‑510) 用 いて測定 した。

2.3.3粒度測定

生 成 消 石灰 の粒 度 は, 島津 製 作 所 製 LASER DIFFRAC‑

TIONPARTICLESIZEANALYZERSALD‑1100を用 いて測 定 した。測定 レンジを1‑150〟mと し,分散溶媒 と してエ タ

ノール (和光純薬社製特級) を使用 した。

2.3.4 X線回折測定

生成消石灰 の Ⅹ 線回折 は, 日本電子社製JDX‑3530Ⅹ‑RAY DIFFRACTOMETERSYSTEMを用 いて測定 した。

3. 実 験結 果及 び考察 3.1捜枠混合時間の決定

捜拝混合 時 間 の影響 につ いて は,0.1m01‑エ タノール/mol CaOを添加 し,撹拝混合時間 をOsec,60sec,120sec,180sec お よび300sec5段 階 につ いて実験 し, それぞれ の生石灰 の 比表面積 と平均粒子径 を測定 した。Tablelにその関係 を示 し た。 エタノール添加 の場合 では,生成生石灰比表面積 は潰拝混 合 時間が60secか ら120secの範 囲で ほぼ一定 であ った。一方, 平均粒子径 は60secまで はOsecと同一 の平均粒子径 を示 して いる。 これ らの ことか ら以後 の実験 において は撹拝混合 時間を 60sec一定 と した。

3.2 アル コール ー水二段処理調整法 による生成消石灰 の比 表面積変化

本研究 において,添加す るアル コールは,水 と任意 の比率で 溶解す るメ タノール, エ タノール及び 1‑プ ロパ ノールの3 類 を用 い, 以下 の よ うに生石灰1molモル に対 す るアル コー ルの種類 および添加量 と,生成消石灰 の比表面積 の関係 につ い て系統的に検討 した。

Stirringrod

Thermomete

( 璽!

Constant‑

temperature bath (293Ⅹ)

Figure 2 Conceptualdiagram ofthetestreactionappa‑

ratusused.

14巻 第 y2号 (200112月)

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Table1 Particlesizeandspecificsurfaceareaofquick‑

1imeobtainedundertheethanolwatersuccessive treatmentcondition.

Mixingtime Particlesize Specificsurfacearea ofquickJllme Ofquickrrme

ls] D5[JLm] [m2/a 0 13.3

60 13.1 120 11.7 180 5.3 300 6.1

2.4 3.8 3.8 4.0 5.2

Samplesabovewerepreparedwithdifferentmixingtime using theapparatusshown in Figure2.Themixing conditionsareshownonthetext.

3.2.1横枠混合後の生石灰 のX線回折測定

横枠混合後 の生石灰 について Ⅹ 線回折測定 をお こな った。

一例 として1‑プロパ ノールを0.5mol添加 した場合を0.5m011 Propanol/mo1CaOと表記 し, その測定結果 をFigure3に示 す。 これより酸化 カル シウム (CaO)と水酸化 カル シウム(Ca (OH)2)の ピークが確認で きた。 この水酸化 カル シウムは,磨 料 の生石灰 にすでに混入 していた ものであ り7),回折結果 を比 較すると水硬化カル シウムの ピーク強度 に変化が見 られず,撹 拝混合工程時に生成 した もので無 いと考え られる。 また酸化 カ ル シウムのメイ ンピーク (2 ‑37.340)と水酸化 カル シウム のメイ ンピーク (2∂‑34.090)の検 出強度 の比較か ら,水酸 化 カル シウムは微量 しか含有 されていないと推定で きる。 これ により撹拝混合後 の混合サ ンプル中のカル シウムの大部分 は, 酸化 カル シウムとして存在 していることがわか る。 この ことは 他のサ ンプルについて も同様であ った。

[のdD]tJ1JX[邑uuahBJ・X

3.2.2 アル コール ー水二段処理調整法 による生成消石灰 の比表面積変化

添加 アルコールとして, メタノール, エタノール及 び1‑プ ロパ ノールの3種類を用 いて,前述のアル コール水溶液調整法 にて混合サ ンプルを作製 し,反応 により消石灰を生成 させた。

その生成消石灰粉末の比表面積を測定 し,生石灰 に対す るアル コールの種類及 び添加量 の影響 について検討 した。 いずれのア ル コールに対 して も,添加量0.05‑0.50m01alcohol/mo1CaO と して生石灰 と混合 した混合 サ ンプルに水 を加え,反応 時間 1000‑1500secの範 囲で反応 させて消石灰 を生成 した。 こうし て得 られた反応サ ンプル中にどの程度消石灰が含有 しているか を確認 す るために,Ⅹ 線回折測定 をお こな った。一例 と して 0.5m011PrOH/molCaOの場合 の測定結果 をFigure4に示 す。 いずれの ピークも水酸化 カル シウムの もので,反応サ ンプ ル中には未反応の酸化 カル シウムはほとん ど存在 しないと考え られ る。 この ことは,他のサ ンプルについて も同様であった。

Figure5には混合 サ ンプルか ら得 られた生成消石灰比表面積 とアル コール添加質量 との関係を前報7)のアル コール水溶液調 整法の結果 と合わせて示 した。なお,アル コールの分子量が大 きい場合 には,同 じモル数で も添加質量が多 くなるので,本報 ではアルコールの種類による影響を明確にするために,アルコー ルの添加質量で表示 した。 この結果, いずれの場合 もアルコー ル添加量 (ど‑alcohol/ど‑CaO)(以下,アル コール添加質量 と表 記す る。) の増大 に伴 って,生成消石灰 の比表面積が増大す る ことが, そ して添加 アルコールの種類 により,その傾向は著 し く相違することがわか った。例えば,アルコールの添加量0.33g‑

alcohol/ど‑CaOの場合 で比較す る。 ただ し測定 データの うち, アルコールの添加量0.33g‑alcohol/ど‑CaOに一致 しない ものは, 0.33g‑alcohol/g‑CaOに隣接す る両側 のアル コール添加量での 比表面積値か ら内挿法 によ り0.33g‑alcohol/g‑CaOにおける値 を算出 した。 このように して 1‑プロパノールの場合,アルコ‑

15 10 25 30 40 45 50

Figure3 ⅩRDdiagram ofquicklime(treatedundertheconditionof0.5m011propanol/molCaO)

15 zO 25 35 40

20

55 6t)

45 50 56 6D

Figure4 XRDdiagram ofcalcium hydroxide(treatedundertheconditionof0.5m01ipropanol/mo1CaO)

素材物性学雑誌 第14 第 兆 号 (200112月)

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32 中山勝洋 ・昌子智由 ・牧野和孝

ルー水二段処理調整法では比表面積52.5m2/g(実測値) となっ たが,前報7)のアルコール水溶液調整法では41.0m2/g(実測値) であ った。 またメタノールの場合 で はそれぞれ27.7m2/ど (ア アル コール水溶液調整法 ・内挿法), エタノールの場合で はそ れぞれ33.1m2/ど (アル コールー水二段処理調整法 ・内挿法), 27.4m2/g(前報7)のアルコール水溶液調整法 ・内挿法)であ っ

た。

以上, アル コール添加質量 うち0.33g‑alcohol/ど‑CaOの場合 について, どのアル コールの場合 も生成消石灰の比表面積 はア ル コールー水二段処理調整法 の方が,前報7)のアル コール水溶 液調整法 より14%か ら22%程度大 きくなることがわか った。 こ の ことは他のアルコール添加質量の場合 について も同様であっ た。 またFigure5か ら, アル コールの種類 による生成消石灰 の比表面積 の増大効果 は1‑プロパ ノール> ェクノール> メタ ノールの順 となることがわか った。 この結果 は, アルコールの アルキル基鎖長 の増大 と共 に比表面積が増大 したことを示 して いる。

3.3 水難溶性 ・不溶性 アルコールの添加 による生成消石灰 の比表面積変化

本節 において は水 に難溶性 また は不溶性 の 1‑ ブタノール (CH3(CH2)2CH20H)と1一デカノール(CH。(CH2)8CH20H) を添加 アル コールとして用 い,添加量 を変え,生成消石灰の比 表面積 に及ぼす効果 について検討 した。Figure6にはアルコー ルー水二段処理調整法 による生成消石灰の比表面積 とアルコー ル添加質量 との関係 を3.2.2で述べた水溶性 アルコールの場 合での結果 と比較 して示 した。 これによれば,水 に難溶性 また は不溶性 アルコールを添加 した場合 はいずれ も水溶性 アルコー ルの場合 よ りも著 しく比表面積が増大 している。例えば, アル

00005432

PJquJ]eaLtZ9etnSO!JPOds

素材物性学雑誌

コールの添加量0.26g‑alcohol/ど‑CaOの場合で比較す る。 ただ し同 じアルコール添加量0.26g‑alcohol/ど‑CaOに揃えるには, 3.2.2におけるよ うに,同一添加量 にお ける比表面積 を求 め るには,内挿法 によ り求 めた。水 に難溶性 または不溶性 の1‑

ブタノールで50.9m2/ど (内挿法),11デカノールで43.7m2/ど (実測値) の比表面積 であ り,水溶性 のメタノールで28.9m2/g (内挿法), エタノールで28.9m2/ど (内挿法), 1‑プ ロパ ノー ルで 39.8m2/g(内挿法) とな り,不溶性 アル コールによる比 表面積 は水溶性 アル コールのそれに比較 して今回の実験 した範 囲 においては1.5倍程度大 きい比表面積 を与 えた。一方, アル コール添加質量 は1‑プ ロパ ノールで は0.42g‑alcohol/ど‑CaO 以上, 1‑ブタノールで は0.25g‑alcohol/g‑CaO以上 で は, は ば一定の比表面積を保持 していると判断 した。 このアル コール 添加質量 を最小添加質量 と表記 し, この最小添加質量 は添加す るアルコールのアルキル基 の鎖長が増加す るにつれて減少す る と理解で きる。

3.4 生成消石灰の粒子形状 に及ぼす添加 アルコールの影響 生成消石灰の粒子形状 に及ぼす添加 アル コールの影響を検討 す るために,生石灰 (原料) と混合サ ンプル及 び3種類のアル コールを添加 して生成 させた消石灰のそれぞれの粒子表面形状 についてSEMを用 いて観察 した。それ らSEM写真をFigures 711に示す。Figure7(生石灰原料) とFigure8(アル コー ル添加量0.25g‑1butanol/g‑CaOで の混合 サ ンプル) お よび Figures911の アル コール を添加 して生成 させ た消石 灰 の SEM写真を比較す ると,Figure7(原料) とFigure8(混合 サ ンプル)の場合 は表面が全体的に滑 らかであるのに対 して, アルコールを添加 した場合 はいずれ も表面が複雑 な微細構造 を して い る。 Figure9 (0.25g‑1butanol/ど‑CaO)FigurelO (0.65g‑1butanol/ど‑CaO)を比較す ると1‑ブタノールの添加

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 Amountofalcohols[㌻ alcohoF/g‑CaO]

Figure5 Surfaceareavariationcausedbychemicalreaction (CaO toCa(OH)2),in comparingwithtwotypesofhydrationmethodkindofalcoholsused.

#14% # 1/2% (2001*12月)

(5)

50403020

[叫lE]eGuea3eJJnSluG'ds

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 AmountofalGOholsralGOhol/㌻CaO]

Figure6 Surfaceareavariationcausedbychemicalreaction (CaO toCa(OH)2), onlybythealcoholwatersuccessivetreatment,incomparingtoalcohols with longeralkylgroups.

Figure7 SEM photographofquicklime.

Fi9ure8 SEM photographofquicklime (0.25g1butanol/ど‑CaO).

素材物性学雑誌

量 を変化 させて も生成消石灰粒子表面 の形状や粒径 に大 きな変 化 が な

。 Figure9 (0.25g‑1butanol/g‑CaO)Figurell (0.28g一methanol/g‑CaO)を比較 す ると, 後者 の方 にのみ に 大 きな六角板状の 1次粒子が確認 され,前者の方 は小 さな粒状 1次粒子形状を呈 している。 この ことは不溶性 アル コール添 加の場合 に比表面積が水溶性 アル コール添加の場合 より増大す

ることを示唆 している

3.5 アルコールによる最適な生石灰表面被覆厚 さについて 以上の ことか ら,供試 アルコールとして用 いた3種類のすべ 調整法> アル コール水溶液調整法 の傾 向 とな った。 また3.3 で述べたようにアル コール最小添加質量が存在 し,その最小添 加質量がアル コールのアルキル基鎖長 さが長 くなるにつれて減 少す るため, アル コールな らびに生石灰の極性を考 えると, ア

Figure9 SEM photographofcalcium hydroxide (0.25g1butanol/g‑CaO).

14巻 第 兆 号 (200112月)

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34 中山勝洋 ・昌子智由 ・牧野和孝

Figure10 SEM photographofcalcium hydroxide (0.65g1butanol/ど‑CaO).

Figurell SEM photographofcalcium hydroxide (0.28gmethanol/g‑CaO).

ル コールは消石灰生成反応 において生石灰表面 に付着 もしくは 結合 してアルキル基をのば していると考え られ る。

以上の結果をふまえて,Figure6において消石灰のアルコー ル最小添加質量での各添加 アル コール分子の体積を考慮 してそ れぞれのアル コール最小添加質量 を与 えた時の被覆厚 さL 以下のように算出 した。C‑C間の結合距離を1.55×1010m,C‑

0 間の結合距離 を1.55× 1010m,C‑H間の結合距離 を1.1

1010m,0‑H間の結合距離 を0.97×10 10mとして生石灰 を被 覆 したアルコール分子の体積を直方体 とした近似モデルを考え, 下記の式(1)を適用 した。

被覆厚 さ L

‑ (最小添加 アル コール分子数×axb2)/C (1) a:アルキル基鎖長+C一〇及 び0‑H結合距離

b:アル コール分子の幅及 び厚 さ C:比表面積 ×生石灰質量 最小添加 アル コール分子数

:最小添加質量/アル コール分子量

(1)は一個 のアル コール分子体積 をab2と して,生石灰表面 上 に均一 の厚 さで,隙間無 く埋 め尽 くしたとして求めた被覆厚

Lを意味 している。

素材物性学雑誌

Lはメタノールで は18nm (0.28g‑methanol/ど‑CaO), エ タ ノールでは28nm (0.40g‑ethanol/g‑CaO),1‑プロパ ノールで 27nm (0.42g‑1propanol/ど‑CaO),1‑ブタノールでは20nm (0.25g‑1butanol/g‑CaO),1‑デカノールで は18nm (0.26g‑

decanol/g‑CaO)とな った。すなわち, いずれのアルコールの 場合 に対 して も被覆層の厚 さは,全体的にはぼ18‑28nmの範 囲 となった。 しか しなが ら,エタノール,1‑プロパ ノール,1‑

ブタノール,1‑デカノールの間で眺めると,被覆厚 さが減少 傾向にあ り, このためアルキル基が大 きいアルコールはど添加 質量が減少 した もの と考え られ る。

また こうして得 られた被覆層 の厚 さ18‑28nmはアル コール 添加 による消石灰の比表面積増大調整条件 の決定 にとって有益

な情報 を与えているものと指摘で きる。

結論

以上,本研究 において直鎖 の第1級 アルコールを生石灰 と直 接混合 させ るアルコールー水二段処理調整法を用 いて生石灰か ら生成 した消石灰粉末の比表面積増大機構 に関す る実験 を行 っ て検討 した結果,以下のような興味ある知見を得 た。

①本研究 において提出 したアルコールー水二段処理調整法 は, 前報7)のアル コール水溶液調整法 よ りも消石灰比表面積が増 大す ることを明 らかに した。

②添加 アルコールの種類 による生成消石灰比表面積 の増大効果 ,1‑プロパ ノール(CH3CH2CH20H)> ェクノール(CH3 CH20H)> メタノール (CH30H)の順であることを指摘 し た。

③本混合調整法 においては, アル コールの最小添加質量が存在 し,その値 はアルキル基 の鎖長が増加す るにつれて減少す る ことを明 らかに した。

④最小添加質量時の被覆厚 さLは,添加 アルコールの種類 に依 らず ほぼ18‑28nm範囲であることを示 した。 この結果 は, アルキル基が大 きいアルコールはど最小添加質量が減少す る とい う事実 とも矛盾 しない。 この知見 は,消石灰の比表面積 増大処理操作 にとって有益な情報 を与えている ものと指摘で きる。

1)無機 マテ リアル学会, "セメ ン ト・セ ッコウ ・石灰‑ ン ド ブック",技報堂 (1995),609.

2)F.Schmitz,H.P.Hennecke,H.Bestrk,A.Roeder,"Troc kengeloschtesKalkhydratnitgroserOberflache‑Ein wirksamesReagenzzurBindungsaurerAbgasbestandt eile''zementKalkGips,37,(1984),530.

3)特頗平 99573 4)特頗平 9222679 5)特願平 9259677 6)特願平11139850

7)中山 勝洋,昌子 智由,牧野 和孝 "生石灰か ら生成消 石灰粉末の比表面積 に及ぼすアルコール添加 の影響"素材物 性学雑誌,13,(2000),82.

14 第 1/2号 (2001年12月)

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