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鳥取県倉吉市服部遺跡の石器について

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Academic year: 2021

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

鳥取県倉吉市服部遺跡の石器について

著者 梅田 甲子郎

雑誌名 古文化財教育研究報告

巻 3

ページ 7‑8

発行年 1974‑03‑31

URL http://hdl.handle.net/10105/363

(2)

鳥取県倉吉市服部遺跡の石器について  

梅   田   甲 子 郎   

(奈良教育大学地学教室)   

ま え が き  

倉吉市は考古学的遺跡の多い所である。そのうちの一つ、服部遺跡は倉吉市街地の西方約8Km   の付近にあって、弥生時代後期から古墳時代、奈良時代に至る古墳と住居跡が密集している。今   回、天理大学付属天理参考館の置田雅昭氏の御配慮により、服部遺跡の石執こ接し、現地を訪れ  

る機会を得た。ここに中間報告として、その概要を記す。   

石 器 の 岩 種  

石器の岩種を用途別に分けて述べてみる。ただし、その分頬は、置田氏が考古学的に分類され   たものを利用させて頂き、石器番号も同氏の付せられたものをそのまま使用する。  

匝)砥 石  

砥石は8点のうち、R573・R528・RlO85・R183g・R1322・R1826    の6点がきめ細い凝灰岩である。あとのR190とR1828は、安山岩であって、岩塩から   

みると砥石ではない可能性もある。  

(b)磨製石斧  

Rl15とR669は、安山岩を磨いた石斧である。Rl126は、蛇紋岩を磨いた美しい    石斧であって、実用品ではなくて、装飾品であったかも知れない。  

(c)打製石斧   

R248とR248′のいづれも、片理のよく発達した安山岩を割ったものである。  

(d)敲打器   

RlO9・R215・R366・R618の4点がすべて安山岩であり、自然の円礫をその    まま利用したものであろう。  

(e)凹み石  

R931とR1358のいづれも安山岩である。  

(f)石 皿  

R412は安山岩の大礫である。  

−7−   

(3)

(g)その他  

R96とR218は ともに安山岩の自然の円礫であるが、用途は不明である。   

特筆すべきは、RlO19とRl127の黒曜石である。径1センチ前後、厚さ数ミリ程度    の破片であって、使用日的があったのか、何かの細工の途中の破片か不明である。   

石器の産地の推定  

服部遺跡の石器は、上述の通り、24点のうち、15点が安山岩煩、6点の砥石が凝灰岩であ  

って、残りの2点が黒曜石、1点が蛇紋石であり、圧倒的に安山岩が多い。   

服部の南方および西方は、大山の旧期の火山活動に由来する凝灰角礫岩が広く分布している。  

服部を流れる小川には この凝灰角傑岩から離脱した軟い茶褐色の安山岩とやや硬い灰白色の安   山岩の角礫ないし亜角礫が多い。しかし、それらの角礫は、石器として利用されていないで、も  

う少し大きな川、例えば加勢蛇川・日野川・天神川の川原かまたは海岸の円礫が利用されている  

ようである。   

例外的な岩唾である蛇紋岩は、山陰地方に分布している三部変成岩中に時々存在するから、当   地方の川原の石としても、まれに存在し侍るものと考えられる。また、黒曜石は山陰地方では   隠岐のものが有名であるが、地理的にみて、隠岐の黒曜石である可能性が大きい。   

あ と が き  

大山は 最新世と現世に活動して、十教壇に及ぶ安山岩頬を噴出し、その熔岩・凍灰岩は基盤   の花こう岩類を被って広く分布している。遺跡のある服部の北の久米ケ原は、古期の廉灰角礫岩   を被う新期のローム層の発達する火山灰台地であって、幽東の武蔵野を偲ばす風情がある。この  

ような大山火山の山麓地帯に住んでいた人々の石器に大山の安山岩煩が多いのは当然のことであ  

る。しかし、なお、それら以外に、蛇紋石と共催石の石器がある所に、古代人のロ、マ∵ンが感じら   れる。  

参 考 文 献   

(1978)倉吉市服部遺跡発掘調査報告  

(遺構篇)倉吉市教育委員会  

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参照

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