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恒常成長の安定性と不安定性 二階堂説の検討一一一

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(1)OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ. 恒常成長の安定性と不安定性 二階堂説の検討一一一. 篠 崎 敏 雄 序. R.M.ソローは,有名な「経済成長理論への一寄与.J( 19 5 6 ) といろ論文にお s t e a d y ‑ s t a t egI ' owth) が安定であ いて,ハロツドの学説を批判し,恒常成長 ( ることについて主張した。二階堂教授は,設近若干の論文においてこのソロー の説を批判し,恒常成長は不安定であることを論証しようとした。 この小論においては,二階堂説の基本部分の検討に重点を置くが,ソロー・ モデルと二階堂モデルの比較や,両モデノレにおける恒常成長の安定性または不 安定性の真の原因の究明,ならびに開題点の指摘なども行いたいと思う。 まず')ローの新古典派成長モデノレの検討を行い,問題点について考察す る。次に二階堂氏の基本モデノレについて述べた後,ソローと同じく滑らかな要 索代替を仮定してさえ,恒常成長は不安定であるという主張について検討す る。また,ソロー・モデノレと二階堂モデノレの比較をし,両者の結論の違いにつ いて考え,二階堂説の問題点につい℃も論じる。続いて,固定要素比率を仮定 した場合の,ソローと二階堂氏の学説の検討をし,両者の比較を行う。またこ の場合にも,恒常成長の安定性いかんについて双方の聞に意見の迷いが生ずる が,その原因について考察し,二階堂説の問題点についても論じる。モして最 後に,結びの言葉を述べたいと思う。. I 仮定と記号 く仮定>.

(2) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑2‑. 第 55 巻 第 2号. 1 7 0. (1) 生産関数は一次問診くである。 (2) 技術進歩はない。 (3) 労働力の成長率は一定である。 (4) 貯蓄本は山定である く記号〉. y.叩帥純産出高(純所得) Kれ 。。 . ' . … 資 本 L. ……労働 …労働者一人あたり純産出高 (YjL). y. r …川刷、・・資本労働比率(完全雇用を前提とする). k...一川資本労働比率(完全雇用を前提としない〕 1 ...,..志図された投資 /dK¥ 事後の純投資(玩~). K S. …. 貯蓄率. n………労働 jJの成長本. 。 ー,."資本の可能的な平均生産性 b.帥山一労働の可能的な平均生産性 入リ仲・・・市場の需要供給情況を示す変数 μい れ. H 川 1. 現存資本の遊休の程度を示す変数. t 一一…時間. I I ')ローの新古典派的成長モデノレとその問題点 R.M. ソローは;周知のように, A C o n t r i b u t i o nt ot h eTheoryo fEc onomic Growth" ( 1 9必}という論文で,新古典派経済成長理論の代表とも言うべき学 説を展開した。そこでは,いわゆる「ハロツドのアイブの札すなわち,. ノ、. ヘ. (1) R. M. S o l o w, A C o n t r i b u t i o nt ot h e Theoryo fEconomicGrowth Quar‑ t e r l yI o u r n a lo fE c o n o m i c s,F e b r u a r y,1 9 5 6 . (2) ハロッド自身は,との表現を嫌っていた。 C fR . .H a r r o d . EconomicDynamics 1 9 7 3,pp.3 2 ‑ 3 . (宮崎義一訳『経済動学~ 4 9 ‑ 5 2ぺージ)。 ゎ. ,. ヘ.

(3) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 7 1. 恒常成長の安定性と不安定性. ‑ 3 ‑‑. ロッドの「不安定性原理」を批判している。ソローはこの場合,この「ナイフ の刃Jの問題を,保証成長率と自然成長率との閣の背反に関する問題とし℃と らえている。. そして, 1"けれどもそのよラな保証成長率と自然成長率との背反. は,つまるところ生産が固定的な要素比率の条件の下で行われているという重 大な仮定から出て来るものである」としている。. また, 1"ハロッド=ドーマ. ー・モデノレの顕著な特徴の一つは,元来が長期の問題を一貫して通常の短期の 用具で分析している点である Jとも言っ℃いる。そこで「この論文の大部分は, 固定比率の仮定を除いた,すべてのハロッド z ドーマーの諸仮定を受け容れる ところの,長期成長モデノレに当てられる」とする。モしむその結論として, ハロッドの主張する,均衡成長のナイフの刃のような不安定性を否定するので ある。 ソローの基本的なモデルの要点は次のとおりである。 まず,純投資と純貯蓄の基礎的な恒等式を次のよラに示す。. K=sY d e n t i t y と呼んでいるが, ソローはこれを恒等式 i. (1) それは投資と貯蓄の事後的. 関係を表わしているからと考えられる。しかし,彼は事前の投資と事後の投資 (または事後の貯蓄〉との聞の均等を,暗黙複に仮定しているので,その意味で は , (1)式は同時に事前的純投資と事後的純貯替の均等をも含んでいると解さ れる。 続いて次のような一次同次の生産関数を仮定する。. (2). Y=F(K. L) また,労働力については,次の方程式を仮定する。. L ( t )=L o ent. (3). ここで nは,外生的な人口増大の結果として生ずる,労働力の一定の成長不で ある。技術進歩がないとすれば,これは,ハロツドの自然成長率となる。また (3) S o l o w . A Co n t d b u t i o n "p .6 5(福岡正夫他v(, 1 9 7 0,1 1 4ページ) (4) O t . . c i t . .,p.66(邦訳, 1 1 4ぺージ). (5) 0 ρ .c i t . "P6 6,. r ソロー資本成長技術進歩J ..

(4) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑4‑. 1 7 2. 第5 5 巻 第 2号. ソローは,労働の完全雇用を仮定するので,労働量 L は,同時に雇用量をも表 わしている。 (2)式の Lは雇用量であり, (3)式の L は利用可能な労働の供 給量を表わしている。. r. このようにして,(1)‑(3)の三つの式により, もし,すべての利用可能な 労働が雇用されるべきならば従わなければならない,資本蓄積の時間径路を決 定する基礎方程式」を得る。すなわち,. K=sF(K ,Loe叫). (4). なおソローはこにで,労働の完全雇用のみならず,利用可能な資本ストック の,完全利用の仮定も含まれているとする。 ここでソローは,労働力のいかなる成長率とも両立する資本蓄積径路が常に 存在するかどうかを見るため,資本・労働比率 r=K/Lという変数を用いる。 にの rを用いて,基礎方程式 (4)から,次のような微分方程式が得られる。 すなわち,. r=sF(r,1)‑nr. (5). この (5)式に含まれている F(r,1)は,資本・労働比率 rのみの関数であり, r )と表わすことも出来る。その場合にほ, (5)式 これを簡潔に,たとえば ψ( は次のようになる。. (6). r=s< t( r )‑ ' n r. ところで, (5)式または (6)式において ,r=0の状態を考え℃みよろ。それ は資本・労働比率 f の値が不変の状態であり,一種町の均衡状態である。この場 合には, (6)式から次のようになる。 (6) Op. c i t " p.6 7 .. (7) r=K/L. K=rL K=r ' L+r ' L= L o e n t r+nrLoent=( r '十 n r ) L o e ' 叫. t)ユ 山n t=sF(K, F( ( 九 nr)Loen L o en τふ ‑ ,. r+nr=sF(r, 1) r=sF( 人 1) ‑ n r ' Cf . ot" cit,pp" 68‑9ぐ邦訳, 118ページ〉. 1 ).

(5) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 7 3. 恒常成長の安定性と不安定性. ‑‑ 5 ‑. ψ s( r )= n r '. (7). φ( r )= n r / s. (8). または. このことは,周知のような第 1図において示される。横軸に., rの信念はかり, 縦軸に F の関数としての ,s ゆ( r ),n r,< t( r ),n r / sをはかると, (7)式と (8) 式の状態は, それぞれ P点と Q点で示される。 (8)式は直接 Q点を表わすが,. (8)式は曲線. ψ(r)土の一点と原点とを結ぶ線分の勾配 Y/Kが , Q点におい. て,原点を通ると│土直線脚内の勾配. n / sと一致することをも示している。. ところで(7)式またはく 8)式を変形す ると次のようになる。. s<Þ (~L=n r 。割 ( r ) __s.fCr ιlJ_-立(ji~fL~~主主主一明. r. r. K. K. K. とれは,資本の蓄積率 K/Kと労働力の成長率 nとが等しいことを示している 第. 1. 関. n r S. ‑‑‑‑‑‑ψ(r ) ﹄ iIlli‑‑a111111iE+lillit‑‑alil‑*. ι づ/づ. . n r. ,. f.

(6) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑6‑ が ,. 第 55 巻 第 2号. 1 7 4. 生産関数 Fが一次同次であることを考えると,産出高 Y も同じ一定の成. 長率で成長していることになる。. これは,. この時の成長が恒常成長 steady‑. s t a t e growth であることを示している。そして,. この時の資本・労働比率は,. 第 1図のげで示される。 この恒常成長の安定性は,第 1区l から容易に知ることができる。 (6)式から 分るように, f'の値は,. s( r )と , 第 1図における曲線 ψ. の差である。もし r> 刊の場合には. fく. 半直線 nr との,上下. O となりl'く刊の場合には r>O と. なる。このよろにしてl'が1'*から飛離しても. rは自動的に r *にかえって. 行く。 以上が, ' . J ローの新古典派的成長理論の基本的部分である。要するに,ハロ ッド=ドーマー・モデルにおいては,生産要素の固定的比率が仮定され℃いる が ,. これに替えて,滑らかな要素代替の仮定を導入するだけで,いわゆる「ハ. ロツドのナイアの刃」といわれている不安定性原理の問題が解決されたとする のである。 ここには,三つの問題があると考えられる。その一つは,ソローのモデノレに おいては,生産物の需給一致,資本の完全利用と労働の完全雇用とが仮定され. r. ており,その取り扱いは均衡動学であるのに, ハロッドのナイフの刃」の問題 は,そこで始めから除外されている不均衡動学の問題であるということであ る。言 L、かえれば,ソローは,ハロッドの言う現実成長率と保証成長率との一 致を前提とした上で,保証成長率と自然成長率との!iIe離に関する問題を取り扱. r. っているのに対し, ハロツドのナイフの刃Jの問題は,現実成長率の保証成長 率からの事離に関する問題であるということである。 第二は , ' . J ローのモデノレでの恒常成長の安定性は,果して滑らかな主要素代替 という仮定に依存しているのかということである。言いかえれば,. その安定性. (8) この点は,一般に認められている。. CL,F H̲ HahnandR . .C. 0 Matthews, TheTheo I 'Yo fEconomicGI 'o wth: A SU I 'v e y, "lheE c o n o m i cJ o u r n a l,D e c .,1964,p .8 1 0 .H N i k a i d o, Hanodian w t h : TheI v r e l e v a n c eo f SmoothFacto I 'S u b s t i ‑ P a t h o l o g yo fNeoc 1a s s i c a lGI'o "Z e i t s ch r "i f tfurN a t i o n a l o k o n o m i e,VoL 40,1980, No 1‑2,p . .1 1 2, t u t i o n, . ,. ト. ゎ.

(7) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 恒常成長の安定性と不安定性. 1 7 5. ‑ 7ー. は , ソロー・モデノレにおいてなされている他の仮定に依存しているのではない. ヵ 、 とL、ラことである。 後者の問題点に関しては,二階堂氏の説があり,続いてこれについて検討し てみよラ. O. I I I 二階堂氏の基本モデノレ 二階堂氏は,若干の論文においしこのソローの学説を批判している。そし て,滑らかな要素代替を仮定し℃も,なお,ソロー的恒常成長(均斉成長)は 不安定である乙となどを論証しようとしている。その際決定的な役割を演ずる のは,要素の代替可能性にかかわりなく,資本の減少する平均生産性のような, 技術のありのままの ( c r u d e )性質であるとしている。以下では,二階堂氏の諸 論文のうち主として. Hanodian Pathology o fN e o c l a s s i c a l Growth; The. I r r e l e v a n c eo f Smoo 出 F actorS u b s t i t u t i o n " (1980) における所説について検 討する。 ところで,二階堂氏のモデノレがソロー・モデノレととくに異なるのは,次のよ うな諸点である。(1)生産関数は,滑らかな要素代替を伴ろ標準的な新古典派. Z 刊である必要はなく,悶定要素比率を含む,より広い範時のものであり得る。 (2)供給は,可能的水準までは無限に弾力的で,需要に対して即時的に調節さ れ,それを越えると,さし当っては完全に非弾力的である。 (3)意図された投 資水準 Iは実現された水準に等しい必要はなく,成長過程において決定される り の. もの ( d e t e r m i n a t e ) である。(1)は,生産関数は" ソロー・モデ/レのような 滑らかな要素代替の場合も,回定比率の場合も含めたものを考えるということ である。 (2)は,必ずしも労働の完全雇用を仮定せず,完全雇用までは,需要 d ' s KnifeωEdge, Z e i t s c r i f tf u r (9) H. N i k a i d o, F a c t o rS u b s t i t u t i o nandHaII'o 官官官 m ie,35,1975,pp.149‑154 二階堂副包, r 新古典派成長の病理 J , N a t i o n a l o k , 1‑9ページ。 H, N i k a i d o,"Ha I ' I ' o d i a nP a t h o l o g yo f 季刊理論経済学, 1979年 4月 N e o c l a s s i c a lGrowth: TheI I ' I ' e l e v a n c eo f Smooth F a c t oI ' S u b s t i t u t i o n , "Zeit‑ , sc h r i f t/ u r 'N a t i o n a l o k o n o m i e,VoL 40,1980, No. 1‑2 PP, 1 1 1 ‑ 1 3 4 . t e a d y ‑ s t a t egI'owthのことを「均斉成長 j と呼んでいる。二階堂, ( 1 0 ) 二階堂氏は s ,2ページ。 「新古典派成長の病理 J ( 1 1 ) H , N i k a i d o, Ha I ' I ' o d i a nP a t h ゅl o g yo f .,P 1 1 3 ".

(8) ー. OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑ 8ー. 5 巻 第 2号 第5. 1 7 6. が供給を決定すると L寸,クインズ的仮定である。 (3)は..,意図された(事前 的)投資と事後的投資は必ずしも一致しなし生産物市場の均衡は必ずしも成 立しないことを意味する。また,意図された投資は,成長過程で決定されて行 くものであるということも志、 l 床している。 以上のような仮定のもとに,まず所得水準決定の方程式について述べる。需. / sが供給の可能的水準 F(K , L )を超過しない時には,所得水準 Yは,需要 要I に等しく決定される。このとさは,意図された投資 Iは実現された投資水準 K に等しい。需要が供給の可能的水準を超過するとさには,産出高は F(K ,L)の 水準で供給され,それが所得水準となり,超過需要が生ずる。;意図された投資 水準 Iは,実現された投資水準 K=sF(K,L)を超過する。このようにして, 所得水準は一般的に次のように決定される。 ( 1 2 ). Y=min( I !s, F(K, L ) ). (9). これは,新古典派的なソローの場合と異なり,ケインズ的な所得決定の方程式 である。 また,事後の投資は事後の貯蓄に等しく,労働力は外生的に与えられる一定. Z. ヴヰ. 一 = K・ ん. 率 nで成長すると仮定すると,それぞれ,次のこ式が得られる。 (1) ( 1 0 ) これらニつの方程式については,ソロー・モデノレととくに追いはない。しかし, 次の意図された投資を決定する方程式は,ソロー・モデノレにはない。 二階堂氏は, 1 : 意図された投資は,市場の需要供給情況と資本の利用度とに, もっとも関心を持つ企業家によって支配されるとし,そのことを次式で示す。. ( I /K)=φ(λ , μ). "( 1 1 ). ここで φ(λ , μ〉は,変数 λ と μ の連続な関数である。入は市場の需要・供給情 況を示す変数であり,. μ は現存資本がいかに未使用のままであるかを示す変数 μ も,K,L,1の連続な関数と考えている。. である。さらに入も. このようにして,二階堂氏の勤学的な成長過程についての基本的なモデノレ ( 1 2 ) 0 ρ .c i t . .,p . .1 14 刷.

(9) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ. は ,. ‑9‑. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 7 7. ( 9 )式と,. ( 1 ) ,( 1 0 ),( 1 1 )の三つの微分方程式から成っている。. ケイシズ的であり,新古典派的なソローのく 2)式と対照的である。. ( 9 )式は ま た は1 ). 式は,ソローのモデルにはない。その理由の一つは,ソローは,財市場の需給 の均衡と,資本の完全利用を始めから仮定しており,. ( 1 1 )式が意味をなさない. からであると思われる。 二階堂氏は, λ と μ の意味について次のよろに定める。 λ = 0は ,I /s=F(K ,. L )を意味し,ちょうど産出高の可能水準が需要される。また,入> 0はI/s>F (K,L)を意味し,財市場で超過需要がある oI l . く Oの場合には ,I /s<F(K,L) であり,財市場ーでは均衡があるが,労働市場では;超過供給がある。すなわち, 不完全雇用均衡となるのである。また, μ=0は資本の完全利用に対応し, μ >. Oは不完全利用を示す。しかし, μ<0ということはないと考える。 ところで,正の値の λ は投資を刺戟し,正の値の で ,. μ は投資を抑制する。そに. これらの相反する効果を比較出来るようにするために,. μ孟. Oの範聞で定. μ〉といラ関数を導入する。 義された,非負で連続な g(. g(μ )= 0 (μ=0のときのみ〉. (>0. ピ>g( μ〉. =0. 入=g( μ〉. Lく O. λく g( μ〉. φ(入, μ)~. ( 1 2 ). ( 1 2 )式で jλ と μ は直接比較は出来ないが, g( μ) であれば λ と直接比較出来 る,そういう. g (μ〉なので忘る。入 >g(μ)のときは,入の効果がまさって φ〈 λ,. μ)>0 となり,意図された資本蓄積本 I /Kは上昇する。入くg(μ〉のときは, μの効果がまさって φ (λ , μ) く Oとなり,怠図され資本蓄積率 I /Kは下落する。. そして , " > c=g( μ〉のときには,入と μの力がちょうど釣り合、っ‑C, φ(λ ,μ)=. Oとなり志・図された資本蓄積率は変化しない。 以上述べて来たよラに,二階堂氏の基本的モデノレは,若干の点で Y ロー・モ デノレと異なっている。まず,生産関数については,必ずしも滑らかな要素代替 を伴なわず,間定要素比 E 容をも含む,より広い範閤のものを考えているという ことである。第こには,生産の可能的水準以下での財の供給の可能性を考えて.

(10) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 第5 5 巻 第 2号. ‑10‑. 1 7 8. いることである。これは,有効需要の不足の可能性をも考慮しているといラこ とである。第三に,意図された投資水準は,必ずしも実現された水準に等しく なし成長過程で決定されて行くと考えている点である。これには,財市場の 均衡が必ずしも逮せられていないといちことも意味している。. "( 1 1 )の四つの方程式から成 このよろな仮定の相違を反映して, ( 1 ) , (9)' る二階堂モデノレの体系は,フローの体系とは次の点で異なっている。まず第 に , (9)式の所得決定の方程式がケインズ的であるということである。もち一. 1 1 )式の意図された資本蓄積不の決定の方程式が')ロー・モデノレには つは, ( ないということである。これは,一つには,ソロー・モデノレでは,財市場の需 給の均衡と資本の完全利用が仮定され℃いるからであると思われる。. IV 滑らかな嬰索代替のもとでの不安定性 二階蛍氏は,前節で述べたような基本モデノレを基礎として,ソローと同じく 滑らかな要素代替を仮定しても,恒常成長(均斉成長)が不安定であることを 論証しようとする。このことについて考察してみよう。 二階堂氏はまず,生産関数が標準的な新古典派型の滑らかな要素代替を持っ と仮定する。この場合には,企業家はたとえ需要が十分になくても,資本・労 働比率を変化させ雇用量を調節して,失業を発生させてでも常に資本を完全利 用状態に置くことが出来る。したがって,滑らかな要素代替の仮定はその帰結 として,資本の完全利用をもたらすのである。 次に,市場の需要供給情況を示す変数 λ の特定化について,次のような仮定 を行う。 入. 1. F(K,L ). 一 一 sK 一 K. ( 1 3 ). これは書きかえれば次のようになる。 入̲. I/s‑F(K, L ) K. 一 一 一 ‑. すなわち,市場の需要供給情況を示す変数として,資本ストックとの比率とし てとらえた,生産物の超過需要を考えているのである。.

(11) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 恒常成長の安定性と不安定性. 1 7 9. ‑11‑. また,現存資本の遊休の程度を示す変数 μ に つ い て も , 特 定 化 を 行 っ て い る。この場合生産関数について滑らかな要素代替を仮定しているので,資本は 常に完全利用の状態にあると考える。そこで次のよろになる。 μ =0. ( 14 ). (恒等的に). したがって, ( 1 1 )式は事実上入だけの関数になり,次のように表わすことがで きる。. ゆ(λ)=φ(λ ,0). ( 1 5 ). 以上のことから, ( 1 1 )式は次のように特定化される。. 一 ⁝. , L)¥ ( 1 F(K ( I / K )= φ(λ)=φl 一一一一一一一i ¥ sK K J. ( 16 ). このようにして,次の四つの方程式の体係から,新古典派的な滑らかな要素. M. (9). (1) ( 1 0 ). ︑ ︑ ︐ ︐ ︐ ︐ ︐. K. d 一. ed''r''a ・︑︑︑. MI. r t l r Lφa. 一. mrn=. m d = ¥7r ==α ・ I一五 Y‑K ・ r判 /Y. 代替の下での,成長過程がっくり出される。. ( 16 ). 要するに,前節で述べた基本モデノレとは,生産関数の滑らかな要素代替を仮定 していることと,入と. μ. との特定化により,. ( 1 1 )式が(16 )式に変った点、が異. なっている。また,ソロー・モデノレと比較すると,依然としてケインズ的な所 得決定の. ( 9 )式があることと, ( 1 6 )式があることが異なっている。 ( 1 6 )式で. は,生産物の需給一致が必ずしも成立しないことを含み,それに伴なって,企 業家により意図された資本蓄積率の調節が行われることを表わしている。. ( 1 6 )式は,まず資本が滑らかな要素代替のため,常に完全に利用されている ことを含んでいる。 I /sK>F(K ,L )/Kのときには,財市場においても労働市 場においても超過需要の状態にあるが,企業家は労働不足I'L.対処するため,労. I / s K くF (K,L)/Kのときには逆の理由により投資が減速されそうである。そして I / s K. 働にかえて資本を増やモうとするため,投資を加速しそうである。. =F(K,L)/Kのときには,. 財市場と労働市場とは均衡状態にあり,資本存在.

(12) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑ ‑12ー. 第5 5 巻 第 2号. 1 8 0. 量との比における投資を変化させようといろ誘因がなし、。 そこで次のようにな る 。. φぐ> 0,ゆ (0)=0 ところで,資本・労働比率 hは,次のように表わされる。. k=K/L. ( 1 7 ). しカゐし, ソローの r と異なり ,kには労働の完全雇用という条件は入っていな し 、 。 , (1 ) ,( 1 0 ), ( 16 )の方程式の 生産関数は仮定により一次同次であるので, (9) 体系は,次のこつの微分方程式に;変えられる。 ただし f (k)=F(k,1)である。. ~_ ",.,;"r ̲L ~(k)"l ~(13) h UTk' ‑k‑J‑". ( 18 ). 去 () = φ ( 去一マL ). ( 1 9 ). 一 山. , (1) , ( 10 )の諸式から導かれ, ( 1 9 )式は ( 1 6 )式から得られる。 ( 1 8 )式は (9) そして, ( 1 8 )式と ( 1 9 )式とから成る体系において,未知数は kと I /Kの二つ である。 ところで, ソロー・モデノレは,. この二階堂モデノレの特殊な場合と考えること. が出来る。二階堂モデノレにおいて,. I/s=F(K ,L )と仮定すれば, (9)式は,. )式 附 い て ( I /K)はゼロとなる? このよ ソローの (2)式と等しくなり,は6 うに;考えれば, 二階堂モデルにおいて, ソロー的な恒常成長解を特殊な場合と して考えることが出来る。そこで, I /s=F(K ,L ) とすると,次の式が成り立 吃〉。. 空 笠,L)̲ K. sf(k)__~_. k. K. ( 1 3 ) k=K/L k K L sY n= ~_ min( 一一一一一一一一=一一‑ 1/ 5,F(K,L))‑‑n k K L K""‑K =m r~ 一i 一n l. K. ヲ. ! . 丘 互 minr~ 丘h L I ‑ ‑ n K,L)ì)一一 , . ̲ . . . .. lK '三 kユ ). ( 1 4 ) しかし,I/s>F(K,L) の場合には, ( 1 6 )式の左辺はゼロとならず,両モデルに. は明らかな不一致が生ずる。.

(13) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑13‑. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 8 1. f(k)/kは資本の平均生産性を表わし,滑らかな要素代替の仮定のもとでは, 無限大からゼロまで連続的に変化する値をとり得る。そこでこの式の値につい ても同様であり,次の方程式は唯一の解を持つのである。. ~L~2=_L_=γ〕 k K =,.. ( 2 0 ). この hと I/Kについての解を ( k *,n )とすると,. それはソローの新古典派的. な恒常成長の状態を表わす町。ここでは,ちょラど完全雇用が成立している状態. ( I /s=F(K,L))が仮定され'亡いるので , k*=r*である。 次にこの状態を,二階堂氏の位相図で考えてみよう。第 2図において,横軸 ,縦軸に I/Kをはかる。 にk ここで,二階堂モデノレの体系を縮約した,. ( 1 8 )式と ( 1 9 )式に帰る。説明の. 都合上,まずは9 )式において ,I/s=F(K,L )すなわち次式が成立する場合に ついて考える。. 1 s f ( k ) 古一=一. ‑r. ( 21 ). において,貯蓄率 sは定数,資本の平均生産性 f (k)/kは kの減少関数である。 そこ!で ,I/Kは hの減少関数となり,これは第 2図におい て右下りの曲線とし l. て措かれ℃いる。この曲線よりあ上の部分は ,I/K>sf(k)/kの領域を表わし, この領域においては, ( 1 9 )式は次のようになる。. ( I /K)>0 また,左下の部分は l/K くs f ( k ) / kの領域を表わし,この領域においては, ( 1 9 ) 式は次のよろになる。. ( I /K)く O そし‑c( 2 ] )式を表わす第 2図の右下りの曲線上においては, ( 19 )式は次のよ うになる。. ( 1 /K)= 0. ( 2 2 ). ( 1 5 ) H. N i k a i d o,HanodianP a t h o l o g yo f .ぺp.117. f .,o p .c i t .,p .1 1 7 . 二階 ( 1 6 ) この図は基本的には,二階堂氏のものに従っている。 C 新古典派成長の病理 J , 5ページ参照。 蛍 , r.

(14) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑14‑. 第5 5 巻 第 2号. 1 8 2. 次に(18 )式?について考えてみよう。 ( 1 8 )式において. k=0とすると,. 次の. 方程式が得られる。. [十亘子)‑}‑n=0. min. 第. ( 2 3 ) 2. 図. I / K. n. 寸. k. この方程式によって与えられる軌跡は,. 第 2図において ,( k *,n )点を通る逆. L字型の曲線である。この問題を , I /K 委s f ( k ) / kの三つの場合に分けて考え てみよろ。 まず ,I /K くs f ( k ) / kの場合(右下り曲線より左下の領域)については, (23). 式は次のようになる。. l/K=n これは, 第 2図の横軸に平行な線分 nSで表わされる。. また ,I / K = s f ( k ). B. n 一 一. ‑ ︑ノ一. en‑J. LM. γ' ム m. 一 一. I一 K. / kの場合(右下り曲線上)については,次のようになる。 ( 2 5 ).

(15) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 3. ‑15‑‑. 恒常成長の安定性と不安定性. これは n点を通り横軸に平行な線分と,右下りの曲線との交点を表わしてお り,第 2図上の S点 ( k *,n )に対応する。. さらに,1 /K>sf(k)/kの場合(右. 下り曲線より右上の領域)については次のようになる。. s f ( k ) _~ k これは,前掲の(7)式または (8)式と閉じ条件を表わしており, この場合の. hの値は k *(= r * )に等しい。そこで , k=0の軌跡は,. s 点から上に伸びる縦. 言 語s f(k)/kのあらゆる場合に 軸に平行な半直線となる。このようにして , l/K. ついての k=0の軌跡は,. s点を通る逆 L字型の曲線となるのである。. ここでこのことと関連し,前述の Yローの新古典派的な恒常成長の状態を, 第 2図で考えてみよう。前掲の. ( 2 0 )式は次のとおりであった。. s f ( k ) ̲ 1̲̲.. 一一五一 ‑K‑‑". ( 2 0 ). この式の kと l/Kについての解 ( k *,n )が,ソロー的恒常成長を表わナが,こ れは第 2図においては S点で示される。 S点が右下りの曲線と逆 L字型曲線の 交点であるということは, • ( 1 8 )式と ( 1 9 )式の条件を同時にみたすということ であり,. また. ( 2 0 )式の条件をみたしているといろことでもある。. 次に k>Oの範聞について考えてみよう。これもこつの場合があり,まず l/K. >sf(k)/kの場合について考える o ( 18 )式は次のようになる。 s f ( k ) 一 ‑k‑ 一 一 時 ,/ ' V ..¥円. ( 2 5 ). これは,ソロー的な恒常成長の場合に比べ,資本蓄積率が大きすぎ,また資本 の平均生産性もより大きいことを示している。したがっ℃資本労働比率はより 小さく , k く炉である。すなわち,斜線を施した領域については, k>O の範 聞は hく貯の場合である。また, l/K く げ( k ) / kの場合については, ( 1 8 )式は 次のようになる。. i f ‑ n > O これは体系が,. ( 2 6 ). s点を通り横車砲に平行な線分より上にある範囲を意味する。す.

(16) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑.16ー. 1 8 4. 第5 5 巻 第 2号. なわち,斜線を施していない領域については, k>Oの範囲は,. 線分 nS より. も上の場合ということになる。これらを総合すると,逆 L字型の曲線より左上 の範囲では, k>Oであるということになる。 また同様にして,逆 L字型の曲線より右下においては , k く O であるにとは 容易に分る。 そじて前述のよろに,右下りの曲線上においては ,( I /K)=0であった。 た , この曲線より右上の領域においては, ( I /K)>0であり,. ま. 左下の領域では. ( I /K)く Oであった。 このようにして第 2図は,右下りの曲線と逆 L字型の曲線により四つの部分 に分けられている。そして以上述べた理由により , kと I/Kの動きの方向は, 直角をなす矢印で示されたようになっているのである。 二階堂氏はさらに,第 2図に描かれているような幾つかの矢印で示された軌 道によって,体系の動きを示し,図で鞍点となっているソローの新古典派的恒 常成長の状態が,不安定であることを示そうとする。図において,左右から S 点に向かって近づくこつの軌道があるが,二階堂氏は,これらを「臨界的軌記? と呼んでいる。乙れら以外の軌道は,結局 S点を離れて行く。すなわち,臨界 的軌道より上の軌道は上方へ,下側の軌道は;下方へ遠ざかって行くのである。 二階堂氏は,図の右下りの曲線より右上の斜線を施した領域を「ブーム領 域J ,左下の領域を「スラシプ領域」と呼んでいる。それは,右上の領域におい ては財と労働の超過需要があり,左下の領域では財の需要の不足と労働の超過 供給があるからである。 二階堂氏は新古典派的成長は,このブーム領域での成長と解している。新古 典派的成長は臨界的軌道より下から出発すると,しばらくブーム領域に留まっ た後,スランプ領域に入って S点から遠ざかって行く。臨界的軌道より上から 出発すると,. 資本労働比率 hはその均衡水準である P に向かつて近づいて行 l. く。しかし財と労働の超過需要は増大し続け,長引くインフ νを伴なうのであ る 。 ( 1 7 ) H. N i k a i d o, H a r r o d i a nP a t h o l o g yo f . ぺ p.118..

(17) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 5. 恒常成長の安定性と不安定性. ‑ 17‑ ' ‑. V ソロー・モデノレおよび二階堂モデノレの比較と問題点 ここで,以上で考察した二階堂氏の説をもとに,同じく滑らかな要素代替を 仮定しながら,何故ソロー・モデノレでは恒常;成長の安定性が生じ,二階堂モデ ノレでは不安定性が生ずるのかという問題を考察してみよう。そしてそれに関連 して,二階堂氏によるソローの新古典派的な成長モデノレの解釈についての疑問 点についても考えてみよう。 ソロ ー・モデノレとご階堂モデノレの違いは, l. 前 記 の (9, ) ( 1 ) , ( 10 ),( 16 )の. 諸式から成る二階堂モデノレの体系について考えると, (9)式と ( 1 6 )式に関する 相違であった。 その相違の一つの解釈としては,. ソロー・モデノレでは I j s 孟F. (K,L )を仮定し,意図された資本蓄積率を決定する(16 )式が無いものと考え るのである。もう一つは, ソロー・モデノレでは, Ijs=F(K ,L )を仮定すると 考えるのである。図で言えば,前者はソロー・モデノレが右下りの曲線上を含み それより右上の領域の世界であると解し,しかも意図された資本蓄積率の調節 がないと考えるのである。そして,後者は右下りの曲線上のみの世界であると 解するものである。 ニ階堂氏は前l 者の解釈に立って!いると思われる。それはまず,二階堂氏は.., ブーム領域における新古典派的成長につい℃述べていおむここでの新古典的 成長をソロー・モデルでの成長と考えると,二階堂氏は後者ではなく前者の解 釈に立っているということが明らかであるからである。 この解釈を明示的に式の体系で示すと,次のようになる。. Y=F(K,L ). (2). K=sY. (1). L!L=n. ( 1 0 ). L ) 1̲ ̲ ̲sF(K,. -K一一一'K~"--. ここで,二階堂モデルの体系とは, ( 18 ) 0 ρ .c i t ., P1 1 8 . 小. ( 2 7 ). (2)式と ( 2 7 )式について異なっている。.

(18) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 6. 第 55 巻 第 2号. ‑18ー. (2),(1),( 10 )の諸式は,. ソロー・モデ lレの, (2),( 1 ) , (3)式と等しし、。. ( 2 7 )式は,ソロー・モデノレが I / s ミF(K,L ) ということを暗黙極に仮定してい るという解釈を,明示的に示したものである。そして直接には,意図された資 本蓄積率は,事後的な資本蓄積率に等しし、かそれよりも大きいということを表 わしている。 このように考えると,ソロー・モデノレと違い,二階堂モデノレにおい℃不安定 性が現われるのは,二つの理由によるものと思われる。一つは,必ずしもちょ ろと完全雇用が成立し℃いる状態を仮定していず,第 2図では,右下りの曲線 の両側の世界をも考慮に入れているということである。もう一つは, ( 16 )式に 現われているように,財市場や労働市場の需給情況によって,意図された資本 蓄積率を調節するとし、ラ企業家の投資態度を仮定していることである。 もし,二階堂氏によるソロー・モグノレの解釈に従って,右下りの曲線上を含 みそれより右上の領域のみの世界を考慮するとすれば,第 2図から明らかなよ うに,資本労働比本 hについては安定性が得られる。また, ( 1 6 )式によって示 されるような企業家の投資態度がないとすれば,I/Kについての不安定性は考 えられない。. しかし同時に, I/Kについての安定性も必ずしもないと考えら. れる。 そのことを,第 3図において考えてろえよう。まず,. ( 2 ),(1), ( 1 0 ),( 2 7 )の. α. 例 一h 一 の. 仰. 一F ‑一 h. 諸式の体系を,次の二つの式に変えることが出来る。. ( 2 8 ). ーぞ二と ̲ s J J } J ̲ ̲ K= k. ( 2 9 ). ( 2 8 )式 は (2 ),(1), ( 1 0 )の諸方程式から得られ, ( 2 9 )式は ( 2 7 )式を変形し たものである。 第 3図においては,右下り曲線上を含み,それより右上の領域が,ソローま. ゅよ=互-~=立 -'n= 出ι!J.._. n = sf( り‑‑'n k. K. L. K. K.

(19) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 7. 19‑. 恒常成長の安定性と不安定性. たは新古典派の世界である。右下り曲線ょを均衡領域と呼ぶとすれば,これは, 均衡領域とブーム領域にまたがる領域である。右下り曲線より左下の領域へ は,仮定によって入る可能性がなし、。. 2 8 )式の合意を考えてみよろ。 ( 2 8 )式において k=0 とす 第 3図において, ( ると,次の方程式が得られる。. 2立 k企 , . ‑fi. ( 3 0 ). ̲ M ̲. V. 第. 3. 図. I / K ‑ーーーーー. ‑ ・ ・ ト ー ー 一 ‑ ‑ ー 叫 ‑ 目 白 骨 ー " ‑ ー. S ・ ・ t ‑ ‑ ‑ ー ー ー ー 一 ー ー ー ー 司 自 司 ー 『 H. ‑‑一一一一一ーー ¥¥白. 、 ‑ ‑ ー ー 一 帥. 正‑ *‑‑‑‑‑‑‑k. 右下り曲線よ ( I /K=sf(k)/k)に お い て は, I/K=nのとき,. この条件がみた. さ れ る 。 す な わ ち S点の場合である。宕下り曲線より右上の領域においては,. sf(k)/k=nのときこの条件がみたされる。 S と nは 与 え ら れ て い る の で ,f(k). / kも 一 義 的 に 定 ま り , ま た hの 儀 も 一 義 的 に 定 ま る 。 こ の hの{直は S点、におけ る 値 併 と 同 じ も の で あ る 。 そ こ で , 第 3~l において (30) 式の条件をみたすの は ,. s点、を含み,それから垂直に上に伸びる半直線上の諸点である。.

(20) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 8. 第5 5 巻 第 2号. ‑20ー. そして ,;〉 Oの範聞は ,sl(k)/k>nの範聞である。資本の平均生産性 f (k) l. /kは, kに関して減少関数であるので , k>Oの範囲は, kく炉の範闘である。 また,逆に k<Oi 砲聞は k>k*の純 l 沼 である。この乙とは太い矢印で示されて ある。 そこで,ブーム領域と均衡領域における体系の動きを示す軌道につい℃考え てみよう。まず,ソロ一点 (S点)と同じ高さから出発する軌道は,水平に S 点に向ろであろう。またそれより下の点から出発する軌道は,右下り曲線に達 するまでは水平に動き,その曲線に達してからは, f 曲線にそって S点に向ろで あろう。 S点 よ り も 高 し ま た S点よりも右"の範囲から出発する軌道は,水平 に S点から上方に伸びる半直線に向かつて志方に進むが,とくに S点に向かう 動きは考えられなし、。さらに S点より志の範囲においては,右下り曲線上から 出発しても,他の点から出発しても, S,c,えから上に伸びる半直線に向かつて, 右方に進む。そしてこの場合も, このようにして. とくに S点に向かっ℃進むことはない。. S点と同じ高さかそれよりも低い純聞については, S点は. 安定な均衡点である。しかしそれ以外の範聞については, kの値についてのみ 安定で ,I/Kについ℃は,とくに安定といろわけではない。 次に,ソロー・モデノレのもう一つの解釈について考えてみよう。これは,. I/s=F(K,L )を仮定すると考えるものである。. この解釈を明示的に方程式の. 体系で示すと次のよろになる。. Y=F(K, L ). (2). K=sY. ( 1 1 ). L/L=n. ( 1 0 ). 1. sF(K , L ). K‑. K. ( 31 ). この場合,未知数は Y,K,L,Iの四個である。二階堂氏のソロー・モデノレ(ま たは新古典派モデノレ)の解釈とは ( 31)式に不等号が含まれていない点が異な る 。 ( 2 0 ) 企業家による蕊図された資本蓄積率の調整を示す前掲の ( 1 6 )式または ( 1 9 )式は, ζ の場合無意味となる。.

(21) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 1 8 9. 恒常成長の安定性と不安定性. ‑21‑. この体系の動きを,第 4図で考九てみよう。 その場合. (2),( 1 ) , ( 10 )の. n. 前 一. 一. げ ムh. 一 一. s. h h一. 諸式より得られる ( 2 8 )式と, ( 3 1 )式を変形した ( 3 2 )式を用いる。. ( 2 8 ). [ ̲ sf(k). K 一一五一一 ( 3 2 )式は,. ( 3 2 ). 体系が右下り曲線上にのみ,すなわち均衡領域にのみ存在するこ. とを意味している。この場合未知数は, kと I/Kの二個である。 第. 4. 区i. ( 2 8 )式において k=0 とする. IjK. と,前と同じく次の式を得る。. sf(k). ‑ir‑‑‑n==O. ( 3 0 ). 右下り曲線上でこの条件をみた すのは,一点だけであり,それ. n l-一一ー・ー…一一一一_~S. は ソ ロ ー 点 す な わ ち S点 で あ る。また, k>Oの範聞は,右. !、、、. 、可¥. 1. , ‑. 下り曲線上の S点より左上の範 囲である。そし十て , k<O の範 囲は,右下り曲線上の S点より. k l 申. O. k. 右下の範囲である。. このようにして,最初に体系が S点上から出発すれぼ,引き続いて S点上に 留まる。そじて,右下り曲線の S点より右下の点から出発しても,左上の点か ら出発しても,軌道は S点に向かう。乙のようにして,ソロー的恒常成長の状 態を表わすソロ一点. (S点)は,安定均衡点となる。. / s 孟F(K,L)の仮定のもとでは, 以上のことから分るように, I はソロー点は必ずしも安定ではない。. そのままで. しかし , I/s=F(K ,L)を仮定すれば,. j s2. F(K,L)の仮定のもとでソロ一点が安 ソロ一点は安定となる。そこで , I 定であるために は , l. 同時に,I/s>F(K ,L )が I/s=F(K,L ) に向かうような. メカニズムも仮定しなければならな¥、と思われる。ソローは,実質賃金率と資.

(22) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑22ー. 第5 5 巻. 1 9 0. 第 2号. 本の実質賃料の調整等による,そのよろなメカエズムを背景に ,I js=F(K,L ) を仮定しているものと思われる。. VI │認定要素比本と恒常成長の安定性ー一一ソロー説の検討 第 V節までは,滑らかな要素代径が可能であるといち仮定のもとに,恒常成 長の安定性または不安定性の問題を考察して来た。 この仮定は現実を中心に考 えれば一方の極端である。 ここでは,他方の極端である聞定的な要素比率の仮 定のもとに,同じ問題を考察する。まず, この問題についてのソローの所説に ついて検討し, 問題点について論じたいと思う。 ソローは,生産関数が問主主比率型の場合を, ハロッド=ドーマーの事例であ るとして L、 る 。 aを資本の可能的な平均生産性とし, bを労働の可能的平均生 胡定比率型の生産関数は次のように表わされる。 産性とすると, I. Y=F(K,L )=min(aK, b L ]. ( 3 3 ). この生産関数は 1次同汐くであるので, 労働者一人あたりの形?と砲すと,次の ようになる。. y=F(k,l)=f(k)=minCak,b ). ( 3 4 ). これをグラフに表わすと第 5図のようになる。横軸に資本労働比率 hをはか り ,. 縦軸に労働者 一人あたりの純度出荷6 Y=f(k)をはかる。 4. =bj αまでは て, k. k=0から出発し. a kく bで,y=akとなる。 hが b j aをこえると ak>bとなり,. y=bとなる。実線で描かれた折線がy=f(k)を表わしている。この折線の勾配 ( 2 4 ). は資本の限界生産力を表わすので,. 資本の限界生産力は, kが b jαに達するま. ( 2 1 ) C f .S o l o 明, A C o n t r i b 唱t i o n ., "pp.7 8 ‑ 9( 邦 訳 , 1 3 1ページ参照). ( 2 2 ) 0 ρ.c i t .,p.73( 邦 訳 , p . .1 2 4 ) . ただし,ソローは aを資本係数(加速度係数) とし,bを労働係数としているので, ととでの G とbの逆数である。ととでは二階堂 氏の記号法に従った。 ( 2 3 ) Y /L = m i n ( a K /L,b). ただし,ソローは hのかわりに 7 を使っているが, ことで は必ずしも完全雇用とならぬので hを使った。 ( 2 4 ) Y / L = j ( k ). y=. if(k). ι ‑. 立 Y=̲1 ̲・dk' f ( k ) . ~ι = -4:-f(k) (ただし k = K / L ) aK L , ‑ / aK dk.

(23) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 恒常成長の安定性と不安定性. 1 9 1. では αとなり, hが. b / αを越すと Oとなる。. では労働が過剰であるが.b /α を j也、すと資本が過剰になること. ‑23ー. hが b /αに j きするま. このことは, 第. 5. 図. f (k ). と結びついている。 ところで, ソローの基本的な 微 分 方 程 式 で あ る (5)式に対 応するものを, 回定要素比三終~の場合について考えると次のよ うになる o. b‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑. m i n [ αk ,b J. k=smin(ak, b )‑nk ( 3 5 ) にの式から分るように,. hが ; J ¥. さく kく b /α の範閉では akく b であるので , k=sak‑nk=( s a. k. O. ‑n)k となる。また, hが大き くh 孟b / αの範聞では ak孟bとなり , k=sb‑nkとなる。 ソローは,. 3 5 )式を基礎に, この (. 体系の動きを図で考察する。 第 6図は基. 本的にソローの示したものと同じ図である i(35 〉式に含まれ℃いる s min(ak,. b ) という関数は,. それは,. kの値が. 原点を通り勾配が s aで あ る 半 i 直線に一致し,. hの{直が. 錦 町 6図の O A Bを通る折線で示される。. b / αに達するまでは,. aは , b / αを超えるとめの高さを持った横軸に平行な直線となる。 ここで s. ノ、. ロッドの保証成長率を表わしている。このよラに保証成長率をそのまま区l に表 わすことが出来る点では,第 6図は第 5図より便利である。 ソローはここでι 三つの可能性について述べている。すなわち,保証成長率 ( 2 5 ) CL op,c i t p . .7 3 (邦訳, 1 2 5ぺージ参照)刷ただし,ソローの l/a, l/bはと とでの a,bに等しいことに注意。また, ( 3 5 )式は (5)式の f に hを霞き換え,さら に( 3 4 )式を代入すれば得られる。 ( 2 6 )C f . 0ρ c i t .,p.74 (邦訳, 126ぺージ参照),ただし, ソローの図とは若干記号の 表示を変えている。なお,ソローは縦軸に rをはかつているが,とれは不適当である と思う。 ( 2 7 ) 第 6図の折線の高さは,第 5図の対応する折線の高さの S 倍になっている。 吻.

(24) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑24ー. 第5 5 巻. 1 9 2. 第 2号. s aに対し, 自然成長率のほうが大きい場合, 等しい場合, および自然成長率 l, n 2, の方が小さい場合である。それらの自然成長本の大きさを, それぞれ, n n 3と表わしている。 2 事. 6. s m i n C αk ,b ). ~. nlk. n2, k=sαk 〆. 〆. 〆 , 〆 〆 〆. ノ. /. ノ. 〆. / / ノ. 〆. ヲ. /////. ノ. s m i n C αk ,b ). A. s b. ーbよ J l 一一̲1‑ /̲ s b / n一. O. α. 3. 山. aく n l,すなわち保証成長率よりも自然成長率の方が大きい場合は, まず, s a k,b )で 第 6図からも明らかなように, あらゆる hの値について n1k>smin( あり , kく Oとなる。 hの値は Oに向かつて減少しつづける。 次に s a=n2,すなわち保証成長率と自然成長率とが等しい場合には,最初 h がb /αより大きければ,. hは b / αのところまで減少し, そこで留まる。最初 h. がb /αより小さいときには, kはずっと不変のままであり, 一種の中立均衡の. /α より小さい。 したがって, 労 状態にある。 しかしこの場合には, kの値は b 働が過剰となり,資本の完全利用と同時に失業が発生している。. a>ns,すなわち保証成長率が自然成長率よりも大きい場合には, さらに,s 資本労働比率は,. s b / ぬのところで安定均衡点を持っている。 この場合は k>.

(25) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑25ー. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 9 3. bjaであるので,過剰なのは資本であり,資本の限界生産力は Oと な っ て い. る。過剰な資本の発生は,固定要素比率の帰結である。他方,労働は完全雇用 の状態にある。 それでは,にの場合の過剰な資本の置はどれだけであろうか。第 6図の A点 , においては,資本の過不足はない。そのときの労働 1単位あたりの資本 hは b jαである。安定均衡点 Bにおいては, k=sb/加である。モこで. B点におけ. ( 2 9 ). る労働 1j 単位あたりの資本の過剰量は sb/n3‑b/aとなる。 ところで,労働力の成長率が n l,n2,n3の三つの場合について,. ソローの説. 明では,資本労働比率 hの伸縮性が前援になっている。そして,資本蓄積率 sf(k)/kと労働力の成長率 nが一致する恒常成長の状態は. n lの場合には,. hのどの値についても存在しない。 そして ,n 2と仇の場合には存在するが, 恒常成長の安定性があるのは, n aの場合だけである。しかしいずれにせよ,不 安定性は存在しない。 自然成長率が n 3で表わされる場合は,ハロッドの表現では,保証成長率が 自然成長率を超える場合である。ハロツドによれば,このようなとき,停滞. s t a g n a t i o nすなわち長期間にわたる不況が生ずるのである。それは,長期聞に. : 2. わたる現実成長率の平均は,自然成長率を超えることが出来ず,したがっ℃大 部分の場合に,現実成長率は保証成長率を下回ることにな. そこで,いわゆ. る「不安定性原理Jによって,現実成長率が抑圧されるからである。しかしソ ローによれば,このような場合,完全雇用は維持され,資本の不完全利用を伴 ないながらも,経済は労働力の成長率 n (この場合は自然成長率に一致〉の恒 常成長の状態で成長すると考えている。 二階堂氏は,この自然成長率が的の場合につい て,次のように Y ロー説を批 I. 判している。. r この均斉成長状態は持続し,一般の均衡成長径路は,この均斉. 。 aK dk. Y d ( 2 8 ) との場合 s . f(k)= s . b,すなわち f(k)=bであり,一一= , : , ̲f ( k )= 0である。 ( 2 9 ) ( 3 0 ) ( 3 1 ) ( 3 2 ). 二階堂副包, I 新古典派成長の病理J ,季刊理論経済学, 1979年 4月 2ページ. B点の場合,. s f(k)=nk. ゆえに,sf(k)/k=n , . R F .H a r I o d,Toward s .aDynamicEconomics,1948,pp 87‑8, これは, とこで言う恒常成長と同じものである。 . ,. ゎ.

(26) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑26‑. 第 55 巻 第 2号. 194. 成長状態へ収束するのであります。しかし,にのような状態はハロッドの想定 した状況でありましょうか?突は,持続的に完全雇用の状態にある労働人口と 同じ成長率で遊休資本が拡大し続け. 2 3 いという,このような事態がおよそ起. り得ないばかりか,逆に失業さえもが招来されかねないというのが,まさにハ. J ;. ロツドの洞察なのであります. このように,固定比率のもとで .n 3く s aという同じ条件で論じながら,ソロ ーとハロッドが全く異なる結論を出すのは,ソローが均衡動学の立場で論じて いるのに対して,ハロツドが不均衡勤学の立場で論じているからである。. V I I 固定要素比率と恒常成長の不安定性ー一一二階堂説の検討 次に,固定要素比率の場合における恒常成長の安定性または不安定性につい ℃の,二階堂説について検討し℃みよう。二階堂氏は,ハロッドが│詞定要素比 率を仮定していると考えることは必ずしも出来ないとしながらも, この仮定の もとでのモデノレをハロツド的情況と呼んで考察している。 まず意図された投資が,市場の需要供給情況と資本の利用度とに依存する ということを表わす, 前掲の ( 1 1 )式の特定化を行う。 ( 1 1 )式は次のようなも のであった。. ( I j K )=φ(λ , μ〉. ( 1 1 ). 財市場の需要供給情況を示す変数 λ と,現存資本の遊休の程度を示す. μ の関. 数として. (意図された Iを含む〉意図された資本蓄積・率の変化本が定まると いうものである。まず μの特定化を行う。第 V節までは,滑らかな要素代替の 仮定のもとに議論を進めて来たので,資本は完全に利用されているものと考え て来た。そこで μ=0として,これを無視して来たのである。しかし,. 固定要. 素比率の仮定のもとでは,資本の不完全利用の可能性が生じるが,その程度を 表わす μ を次のように特定化する。. ( 3 3 ) 前述のように,労働 1単位あたりの遊休資本は一定だから。 ( 3 4 ) 二階堂. r 新古典派成長の病理 J . 2ページ,.

(27) 11BRIs‑‑gEt‑‑. OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ. 匂. ‑27‑. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 9 5. ( 3 5 ). m inlaK,b L j =a一一 一一一一一一一一一一 K. μ. ( 3 6 ). ここで αは資本の可能的平均生産性である。. min(aK,bLJ/Kは,固定要素比率. のもとでの可能的純産出高と資本との比率である。もし. aK<bLで労働の方が. 過剰であるならば,資本は完全に利用され μ=0となる。もし. aK>bLで,資. 本の方が過剰であるならば, μ>0となる。 μが負の場合はない。 ( 3 6 )式を資 本労働比率 kを用いて表わせば,次のよろになる。. i n l a k,b J =a一一一m 一一一一一一 一 h. μ. ( 3 7 ). また, λの特定化については ( 1 3 )式のままとする。ただ,入 >0の投資に対 する効果は,固定要素比率であるので労働に対し資本を代替する企業家の努力 ではなく,ブーム情況における企業家の楽観的な心の状態から生ずると考え る 。 このようにして ,kと I/Kの動きを支配する微分方程式の体系は次のように. 1 8 )式と ( 1 9 )式に対応する。 なる。これは,前掲の (. k_~:_r 1. k . . . . . . LK'. s f ( k )1 I ‑ n k. (会)=φC~-- ザL ,. 一学). a. ここで ,f( k )=minCak,b J. ( 3 8 ) ( 3 9 ) ( 4 0 ). ( 3 8 )式は ( 1 8 )式と形は同じであるが ,. l( k )の中身が ( 4 0 )式のように異なっ 3 9 )式は ( 1 9 )式に対し ,.lくめの中身と,現存資本の遊休の程度を示 ている。 ( す変数 μ= a‑min(ak,b j / kが加わっている点が異なる。. hとI/Kの動ぎを支配する微分方程式の体系に対応する位相図は,保証成長. aと自然成長率 nとの閣の関係に従って,三つの場合に分けて描かれる。 率s (後で示すように,第 8図は s a>nの場合,第 9図は sa<nの場合,. ( 3 5 ) N i k a i d o, H a r r o d i a nP a t h o l o g yo f ., "p, 1 1 9 . ρ,c i t " .p .1 1 9 . ( 3 6 ) 0 ( 3 7 ) 0 ρ.c i t .,p .1 1 9 ". そして第.

(28) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑28ー. 第5 5 巻 第 2号. 1 9 6. 1 0図は sa=nの場合である。〉 なお二階蛍氏はこの場合にも,技術のありのままの性質である「資本の逓減 する平均生産性 Jが重要な意味を持つ乙とを強調する。間定要素比率の場合の この資本の平均生産性の逓減の仕方を,第 7図で考えてみよう。第 7図は第 5 図と同じく,横軸に資本労働比率 k,縦軸にその関数としての労働者 1人あた 第. 7. 図. V )純産出高をはかる。. i人あた. りの形の生産関数は ( 4 0 )式のと. l ( k ). おりであり,それは C} 誌を通る 折線で示される。資本の平均生 産性は , kが b/αに達するまで は線分 O Cの勾配であり,イ直は DT111112111. ' n u. CFAlsifia‑‑AM. O. m i n ( αk ,b J. G. である。 hが b / aを超えると,. 資本の平均生産性は,たとえば 線分 O Dの勾配となり,それは kの;増大とともにゼロに向かつ. 一一一‑ k. て逓減する。この資本の平均生 産性の,固定要素比率に特有の 動きは,少しばかり分析を複雑. にする。. 3 8 )式と ( 3 9 )式とから成る体系に,それぞれ k/k=0,( l /K)= 0 前掲の ( という条件を置くと,次のニ式が為られる。. n[id( 位 J‑n一 =0 K'‑‑k‑j‑ φ( .~T , ‑ ‑ f Ck) .a ̲j'Ck) )=0 ・一一一一一一 一一一一 ¥ sK k 'a ~ k'‑‑‑)=u J‑V. ( 4 1 ) ( 4 2 ). とれらニ式の解は ( 3 8 )式と ( 3 9 )式の体系についての磁界点であるが,上記の 資本の平均生産性の固有の動きのため,後に述べるように,やや複雑な情況を. ( 3 8 )0 ρ .c i t p.120 吋.

(29) itiEiBElt‑‑}も. OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑29ー. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 9 7 生ずる。. ( 4 2 )式において,二つの自変数はそれぞれ次のよろになっている。 入. I. f(h)‑f(h 〉. 一 一一一'f>>-~ u=a一一一一一 一一 ー sK一一一一k k. 関数 φ は入に関し℃増大関数で, μ に関しては減少関数である。. そこで. ( 4 2 ;. 式は,Ji;jの超過需要の状態(ブーム)が投資を刺較する効果と,資本の不完全 利用が投資を抑制する効果がちょうど相殺されている状態を表わす。乙れらニ つの効果を直接比較出来るようにするために,前掲の ( 1 2 )式で示された g(μ〉 といろ関数を用いる。そラすると,. ( 4 2 )式は次のように変形される。. 1 f(k) j ̲ l(k) ¥ 一 一 一 sK 一 k 岳 ¥ ヤ k J したがって 1. s f ( k ). ,̲̲(̲. f(k) ¥. ( 4 3 ). ‑ 一一 一 一 一k 一‑ K一 ‑ 一k I "5\~ /. 21)式と比較してみると,その性格がよく分る。 ( 2 1)式は ( 4 3 )式を前掲の ( 第 2図における右下り曲線を表わすものであった。 ( 4 3 )式は ( 2 1 )式と比べ, 右辺第二項が加わっている点が異なる。. そこで ( 4 3 )式は,. 関数としての資本の平均生産性を S倍したものと,. 資本労働比率 hの. 同じく hの 関 数 と し て の. sg(a‑f(k)/k)を加えたものに ,I/Kが等しいといラことを意味している。グ ラブの土で言えば,第 2図の右下り曲線が,sg( α. ‑ f ( k ) / k )だけ上に志/プ卜し たものである。 このよろなことを基礎として,. i )sa>tt。場合一(ソローの第 6図では まず (. n=偽の場合〉を表わす,二階堂氏の第. 8 d 色ついて考えてみよう。. これは滑. らかな要素代替の場合の第 2図と比べて,二台つの点で異なっている。一つは, 左上隅に灰色で表わした部分があることである。もう一つは,第 2図の右下り 曲線にあたるものが点線で表わされているが,それより上方に,別に実線で表 ( 3 9 ) 0 ρ .c i t .,p . .1 21 . i t .,p .1 2 0 ただし,二階堂氏の Fig.2に対し,若干の記号表示の補足 ( 4 0 ) CL 0ρ.c. をしている。.

(30) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑30‑. 第5 5 巻 第 2号. 1 9 8. わされた右下り曲線が描かれていることである。 まず,左上隅の灰色の部分について考察してみよう。灰色の部分の右端は. k=b/aの位置を示し,それゆえ灰色の範聞は h三 五b / aの条件をみたしている。 4 0 )式より ,f ( k )=akとなる。これを,第 2図の右下り曲線を表わす そこで ( ( 21)式 I/K=sf(k)/kに代入すると,次のようになる。. I/K s a. ( 4 4 ). 口. また , f ( k )=akを , る。そこで,. 今し方主導出した ( 4 3 )式に代入しても, ( 4 4 )式 が 得 ら れ. 21)式と,固定要素比率の 完全雇用下での財の需給一致を示す ( 第. 8. 図. ヲα. n. O. k. s b / n. もとでの投資(または資本蓄積率)の均衡状態を示す ( 4 3 )式とが,同じ s aと いう一定値で一致しているのである。. これを表わすのが,. a点と E点と 図の s. を結ぶ線分である。そして灰色の部分は, k~ζb/α と I/K孟sa のニつの条件を みたす領域であるということが出来る。 次に,この領域の性質について考察してみよう。 hく b / aということは く bということであり,前にも説明したように,. ak. 過剰なのは労働であるという.

(31) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑31ー. 恒常成長の安定性と不安定性. 1 9 9 ことである。. そにで , k=b/αの場合を除き,灰色の領域では完全雇用は;逮せ. よs aということは,先ほどの説明で分るように,I/K孟 られない。また,I/K. sf(k)/k=sF(K,L)/K ということで,財に対する需要は十分にあるというこ とであぷ〉また,固定要素比率のもとでの現存資本の遊休の程度を示す μ の値. 3 7 )式によれば, k手 b / αの範囲では μ=0である。そこで,灰色 についての ( の領域においては,現存資本の完全利用が達成されているの'である。 次に,第 8図が第 2図と異なる第二の特徴について考えてみよろ。第 8図で は,第 2図と異なって,右下りの曲線が二つある。一つは E点から. S点を通る. 点線であり,もう一つは E点から T点、を通る実線である。 S点を通る右下り曲 線は ,k 孟b j aの範囲における, ( 21)式 I/K=sf(k)/kを表わしている。この点 線より右上の斜線を施した領域では, 1 /K > " $ l( k ) / kであって,財に対する需. /αの範聞であるので,相対的に過剰なのは資本 要は十分にある。しかも , k孟b であり,したがって資本の完全利用は達せられていなくても,完全雇用は達せ られている。その意味で,点線の右下り曲線上と斜線を施した領域は,完全雇 用領域である。乙れに対し,点線の右下り曲線より下の領域は不完全雇用の領 域である。. T点を通る実線の右一 ζ り曲線は , k 孟b /αの 純 凶 で の ( 4 3 )式 を 表 わ し て い る。そして同時に,この曲線上においては, ( 4 2 )式の条件をみたしている。す なわち,この曲線上では,. 財市場の超過需要が意図された資本蓄積率 I/Kを. 上昇させる力と,現存資本の遊休が I/Kを下落させる力がちょうど釣合って いるのである。この曲線より上の領域は ( 4 3 )式の左辺の I/Kが右辺の億より 大 き し こ の 曲 線 よ り 下 の 領 域 で は,I/Kが右辺の値より小さい。言 L、かえれ ば,この実線の曲線より上の領域では, ( 3 9 )式の ( I /K)が正で,曲線より下の 領域では, ( I /K)は負である。. 4 3 )式の右 また,実線の右下りの曲線と点線の右下り曲線との上下の差は, ( ( 4 1 ) 財の需要が十分あるのに完全雇用が達せられないのは,閤定要系比率のためである。 ( 4 2 ) k孟 b / aの範囲の範囲でも ,I 1Kく sa= s . f(k)/k の範囲では,財需要の不足のため,. 必ずしも資本の完全利用は逮せられない。.

(32) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑32‑. 第5 5 巻 第 2号. 2 0 0. 辺と ( 21)式の右辺との差であり,その値は s g( α‑f(k)/めである。 また,.k=0 の軌跡を示す ( 41)式は,. 滑らかな要素代替の場合の ( 2 3 )式と. 形は同じである。ただ ( 4 1 )式の場合,f ( k )の内容は次のとおりであるにとに 留意すべきである。. f ( k )=minCak, b ). ( 4 0 ). そにで, ( 4 1)式は次のように変形することが出来る。. n(L min/ 〔 仇 川‑n= K' s 一一一‑ i 一一一一 1. ( 4 5 ). このようにして , l/K<sf(k)/kの範囲(点線の右下り曲線の忘下の範囲)に おいては,!/K=nとなり,第 2図の場合と同じく,線分nSで表わされる。し かし ,!/K> げ( k ) / kの範囲ぐ点線の右下り曲線の右上の範囲〉では,次のよ. n. LU‑. ︺ 一. 目. ‑ z rR一. 何 一h. e u 一. a 一 ・ 1 m 一. うになる。. ( 4 6 ). ととろが,第 8図は(i)sa>nの場合について描かれ℃いるので , sb/k=n の 場合しかあり得ない。したがって次のようになる。. k=~. ( 4 7 ). n. との. hの値を k *で表わすと, ( 4 6 )式または ( 4 7 )式は, S点 ( k *,n)から縦軸. に平行に上?と伸びる半直線で表わされる。したがって , k=0の軌跡は, nST を通る逆 L字型の曲線であり,第 2図の場合と基本的には同じ形をしている。 そして,前と同じく,逆 L字型の曲線より左上の範囲では k>Oであり,右下. ‑ く Oである。 の範図では k このようにして,資本労働比率 hと意図された資本蓄積率 !/Kの 動 き に 関 して,第 8図は五つの部分に分けられる。一つは左上の灰色の部分であり,残 りは nSTを通る逆 L字型曲線と実線の右下り曲線によって,四つの部分に分 けられる。. それぞれの部分における hと !/Kの 動 き の 方 向 は 直 角 を な す 短. i. い矢印で示したとおりであさ. ( 4 3 ) T点のすく!左上の部分の hとIIKの動きについては,灰色の領域と同じである。.

(33) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 恒常成長の安定性と不安定性. 2 0 1. ‑‑33ー. また,逆 L字型曲線と実線の右下り曲線の交点 Tは ,k=0および ( 1 /K)= 0 のごつの条件をみたす点であり,二階堂氏はこれをただ一つの[臨界苅 [ ( s b /. 1 /K)勺と呼んでいる。 n,( それでは,. 1 /K)*は , この T点における I/Kの値 (. どのよろな備であろう. か 。 T点、は,逆 L字型曲線の垂直部分と,実線の右下り曲線の交点である。そ こで, ( よ/K)*は次のこつの式から得られる。. k=sb/n. ( 4 7 ). ι = 3 t j 企+叩. ( 4 3 ). 4 0 )式により f( 的 =min(ak,b Jであるが ( 4 3 )式において, (. T点 に お い て. αであるので,f ( k )=bである。これと ( 4 7 )式とを, ( 4 3 )式に代入し はk>b/ 1 /K)*と表わすと,次式が得られる。 て得られる I/Kの備を (. ( 長 ) * 口 附 約 一 n/S75. ( 4 8 ). 〉. 最初にも述べたように,以上で考察して来た(i)sa>nの場合は. : Jロ一説. では n=n3の場合であった。ソロ一説についての第 6閣では, B点、がその場合 の恒常成長の均衡点であり,それは安定であるとされた。それでは,第 6図の B点にあたる点は第 8図ではとの点であり,それはどのような性質のものであ. ろうか。 B点では hの値はめ/仰であった。また B点においては,. ザ( h 〉 /kJ 〉. である。また,ソロ ーは I/K=sf(k)/kを仮定しているので ,I/K=nである。 l. このようにして,第 6図の B点にあたるのは,第 8図では S点である。 次に,第 8図の T点と S点の安定性いかんについて考えてみよう。第 8図に おける体系の勤きを示す軌道は,第 2図の場合に似ている。ただ,恒常成長の 状態を示す点、は,第 8図では T点である。この T点も鞍点になっており,不安. J /K)<0となっている。 定である。 S点上においては , k=0で (. したがっ℃. S点は,恒常成長の状態を表わす点で、さえもない。二階堂氏も言つ ているよう l. ( 4 4 ) N i k a i d o, HaI'I'o d i a nP a t h o l o g yo f . ., "pρ121. ( 4 5 ) 0 ρ c i t .,P 121 . ( 4 6 ) 左右両辺の値は,線分 OBの勾配に等しい。 自.

(34) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 2 0 2. 第5 5 巻 第 2号. ‑ 34ー. ♂ それはむしろ, 7 ). T点から下方に向かラ軌道上にあると考えられる。. T点と S点の上下の差は, ( 4 8 )式から分るように ,s g(a‑n/s)である。この 差が出て来るのは,現存資本の遊休の程度を示す変数 μ の{直がゼロでないこと による。そこで,第 2閣では S点が恒常成長の状態を表わす点であったのに, 第 8図ではそうではなくなったのである O また,ソロ一説についての第 6図の. B点が恒常成長の状態を示す点であり,第 8図でそれに対応する S点が恒常成 長の状態を示さないということは,次のような理由による。すなわち,ソロー の体系には,現存資本の遊休の程度を示す μ (および λ) が意図された投資に. 3 9 )式が欠けているためである。 影響を及ぼすという, ( 以上が,. i )sa>nの場合であった。続 固定要素比率の生産関数についての (. いて, ( i i )s aくn, および ( i i i )sa=nの場合についての二階堂氏の考え方を検 討してみよう。. ( i i )s aくnの;場合は,ソローにおい℃は,n=nlの場合に当る。この場合を, 二階堂氏の第 9図によって考察してみよう。 第 9区!の左上方には,やはり灰色の領域がある O その右の端は k=b/ αの位. aより 置であり,下の端は l/K=saの位置である o nの位置は,仮定により s 五 h豆 b / aで,l/K孟s aの範聞の灰色の領域は, (i)の場合 上方にある。この O三 と同じ理由で,資本の完全利用の領域である。第 8図の場合と同じく,点線の 右下り曲線は ( 2 1 )式すなわち l /K=sf(k)/kを表わしている。 G点より右の この曲線上と,それより右上の斜線を施した領域は,完全雇用領域である。ま た,実線の右下り曲線は, ( 4 3 )式を表わしている。ニつの曲線は h三 五b / αの範. aの高さで機軸に平行な線分となっている。 囲では一致し ,s ところで,固定要素比率の場合に, k=0の条件を示すのは;次式であった。. ( 仇 吋 ‑n=0. n(Lsmin. K'. k. ( 4 5 ). しかし ,s a く銘の条件のもとでは, ( 4 5 }式の左辺は恒等的に負となり, ( 4 5 ) 式は成立しない。それは第 6図から一回了然であるように ,s min(ak,b J / k ( 線 ( 4 7 ). o t . .c i t , . ,p .12L.

(35) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑ 35ー. 恒常成長の安定性と不安定性. 2 0 3. 第. 図. 9. ‑ ' 1 O. k. α. 分s aGと点線の右下り曲線として現われている)の最大値は. s aである。また. sa<nであるので , N Kの値のいかんにかかわりなく (45)式の志辺は負とな 1 /K) Oの二つの条 るのである。そうすると恒等的に hく Oとなり , k=0,( 口. 件をみたす臨界点,すなわち恒常成長の状態を表わす点は存在し得なに:〕 このよラに,第 9図全体にわたって hく Oである。また,実線の右下り曲線 とその延長としての. s aの高さの水平な線分より上では, (I /K)>0である。. I /K)く Oである。そこで ,kと l/Kの動きの方向を示す短い矢 また,下では ( 印と,体系の動きを示す軌道は図のとおりとなる。臨界点、がないので,右方か らG点に速する分水界となる軌道は,その後左方向に進む。 最後に, ( i i i )s a=nの場合について考察してみよう。. この場合は, : Jローの. d Lついて考える。. n=仰の場合に当る。これを二階堂氏の第日. この場合も,. 左上の灰色の範聞は資本の完全利用の仁j 'えである。また,斜線を施した範囲は ( 4 8 ) 0 β .c i t .,p.1 21 . ( 4 9 ) C f ., o t "c i t .,p .1 2 0.

(36) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑36ー. 204. 第 2号. 第5 5 巻. 完全雇用領域である O 実線と点線の右下り曲線の意味も第 9図の場合と同じで 三 五b / αの範閣では一致し亡線分 saHと な る こ と も 同 じ で あ あり, それらが h. る。ただ異なるのは,sa=nであることである。. 3 8 )式とく4 0 )式 か ら 次 次に,資本労働比〉キ,$.kの暖]きの方向を知るために, ( 式を得る o. tzInベ五ーヲザザ~LÞLJ ‑ n. ところで第 6図から一目で分るように,. ( 4 9 ). smin(ak, b J / kの最大値は線分 O Aの. aである。 この場合 sa=nであるので,次式が得られる。 勾配,す町なわち s. smin( a k .b )/ ,. k. 日. 二二日. そこで, ( 4 9 )式から次のようになる。. k < : : ; . O すなわち ,kはゼロか負のイ践しかあり得ない。まず k=0の場合について考えて. in(ak,b J / kの最大値が s a (=n)であると みよう。 この条件をみたすのは,sm 第. /. つ. HW. O. E‑‑51a+lt'11111111liI‑// 'hv. s α ( ニn ). 1 0. 図. 一 一 一 一‑k.

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