(1)1
障がいのある人への対応マニュアル
障がいを理由とする差別を解消するための職員対応要領
(2)2
「 障 が い 」 の 表 記 に つ い て
「 障 害 」の「 害 」の 字 は 、「 有 害 」「 公 害 」な ど マ イ ナ ス の イ メ ー ジ が 強 く 、
表 記 を 改 め る べ き と の 意 見 が あ り ま す 。 表 記 を 改 め る 必 要 は な い と の 意 見 も
あ る の で す が 、 不 快 と 感 じ る 人 が い る の で あ れ ば 、 人 権 尊 重 の 観 点 か ら 、 法
令 や 条 例 等 を 除 き 、 本 要 領 に お い て は 「 障 が い 」 と 表 記 し て い ま す 。
(3)3
障がいのある人への対応マニュアル
障 が い を 理 由 と す る 差 別 を 解 消 す る た め の 職 員 対 応 要 領
目 次
第 1 趣 旨
1 職 員 ... 1
2 法 が 定 め る 障 が い を 理 由 と す る 差 別 の 禁 止 ... 1
第 2 障 が い を 理 由 と す る 不 当 な 差 別 的 取 扱 い 及 び 合 理 的 配 慮
1 法 が 対 象 と す る 障 が い の あ る 人 ... .... 2
2 不 当 な 差 別 的 取 扱 い の 基 本 的 な 考 え 方 ... 2
3 合 理 的 配 慮 の 基 本 的 な 考 え 方 ... 3
4 環 境 の 整 備 ... ... 7
5 委 託 や 指 定 管 理 事 業 者 へ の 対 応 ... 7
第 3 理 解 の 促 進 の た め の 研 修 ... 7
第 4 障 が い の 特 性 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
1 視 覚 障 が い ... 8
2 聴 覚 障 が い ... ... 9
3 肢 体 不 自 由 ... ... 10
4 内 部 障 が い ... 11
5 知 的 障 が い ... 12
6 精 神 障 が い ... 14
7 発 達 障 が い ... 14
8 難 病 を 原 因 と す る 障 が い ... 15
(4)4
第 5 場 面 ご と の 合 理 的 配 慮 の 例
1 庁 内 で の 案 内 ... 16
2 来 客 ・ 窓 口 対 応 ... 17
3 一 般 町 民 を 対 象 と し た 講 演 会 や イ ベ ン ト 等 の 開 催 ... 19
第 6 理 解 の 促 進 の た め の 研 修 ... 21
第 7 障 が い を 理 由 と す る 差 別 に 関 す る 相 談 体 制 の 整 備 ... 21
第 8 対 応 要 領 の 見 直 し ... 21
(5)1
第 1 趣 旨
こ の 職 員 対 応 要 領( 以 下「 対 応 要 領 」と い う 。)は 、障 害 を 理 由 と す る 差 別 の 解
消 の 推 進 に 関 す る 法 律 ( 平 成 25 年 法 律 第 65 号 。 以 下 「 法 」 と い う 。) 第 10 条 第
1 項 の 規 定 に 基 づ き 、 南 部 町 が 事 務 又 は 事 業 を 行 う に 当 た り 、 法 第 7 条 に 規 定 す
る 事 項 に 関 し 、南 部 町 職 員( 臨 時 職 員 を 含 む 。以 下「 職 員 」と い う 。)が 適 切 に 対
応 す る た め に 必 要 な 事 項 を 定 め る も の と す る 。
1 職 員
職 員 と は 、 次 の 各 号 の 組 織 に 所 属 す る 職 員 及 び 南 部 町 会 計 管 理 者 を い う 。
(1 ) 南 部 町 課 設 置 条 例 第 1 条 に 規 定 す る 課
(2 ) 南 部 町 出 納 室
(3 ) 南 部 町 行 政 組 織 規 則 第 18 条 に 規 定 す る 出 先 機 関
(4 ) 南 部 町 教 育 委 員 会 の 事 務 局 の 組 織 に 関 す る 規 則 第 3 条 に 規 定 す る 課
(5 ) 南 部 町 立 学 校 給 食 セ ン タ ー
(6 ) 南 部 町 公 民 館 条 例 第 2 条 に 規 定 す る 公 民 館
(7 ) 南 部 町 名 川 B & G 海 洋 セ ン タ ー
(8 ) 南 部 町 民 体 育 館
(9 ) 南 部 町 議 会 事 務 局
(10) 南 部 町 選 挙 管 理 委 員 会 事 務 局
(11) 南 部 町 監 査 委 員 ( 書 記 に 限 る )
(12) 南 部 町 固 定 資 産 評 価 審 査 委 員 会 ( 書 記 に 限 る )
(13) 南 部 町 農 業 委 員 会 事 務 局
2 法 が 定 め る 障 が い を 理 由 と す る 差 別 の 禁 止
■ 障 害 を 理 由 と す る 差 別 の 解 消 の 推 進 に 関 す る 法 律
( 行 政 機 関 等 に お け る 障 害 を 理 由 と す る 差 別 の 禁 止 )
第 7 条 行 政 機 関 等 は 、 そ の 事 務 又 は 事 業 を 行 う に 当 た り 、 障 害 を 理 由 と し て 障 害 者
で な い 者 と 不 当 な 差 別 的 取 扱 い を す る こ と に よ り 、 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 し て は
な ら な い 。
2 行 政 機 関 等 は 、そ の 事 務 又 は 事 業 を 行 う に 当 た り 、障 害 者 か ら 現 に 社 会 的 障 壁※ 1
の 除 去 を 必 要 と し て い る 旨 の 意 思 の 表 明 が あ っ た 場 合 に お い て 、 そ の 実 施 に 伴 う 負
担 が 過 重 で な い と き は 、 障 害 者 の 権 利 利 益 を 侵 害 す る こ と と な ら な い よ う 、 当 該 障
害 者 の 性 別 、 年 齢 及 び 障 害 の 状 態 に 応 じ て 、 社 会 的 障 壁 の 除 去 の 実 施 に つ い て 必 要
か つ 合 理 的 な 配 慮 を し な け れ ば な ら な い 。
(6)2
( 地 方 公 共 団 体 等 職 員 対 応 要 領 )
第 1 0 条 地 方 公 共 団 体 の 機 関 及 び 地 方 独 立 行 政 法 人 は 、 基 本 方 針 に 即 し て 、 第 7 条
に 規 定 す る 事 項 に 関 し 、 当 該 地 方 公 共 団 体 の 機 関 及 び 地 方 独 立 行 政 法 人 の 職 員 が 適
切 に 対 応 す る た め に 必 要 な 要 領 ( 中 略 ) を 定 め る よ う 努 め る も の と す る 。( 以 下 略 )
≪ 留 意 事 項 ≫
障 が い を 理 由 と す る 差 別 に は 、第 7 条 第 1 項「 不 当 な 差 別 的 取 扱 い 」( 作 為 に
よ る も の )と 同 条 第 2 項「 必 要 か つ 合 理 的 な 配 慮( 以 下「 合 理 的 配 慮 」と い う 。)
の 不 提 供 」( 不 作 為 に よ る も の ) の 2 種 類 が あ る 。※1
第 2 障 が い を 理 由と す る 不 当 な 差 別 的取 扱 い 及 び 合 理 的 配慮
職 員 は 、 そ の 事 務 又 は 事 業 を 行 う に 当 た っ て は 、 以 下 の 基 本 的 な 考 え 方 を 踏ま
え て 、 障 が い を 理 由 と し た 不 当 な 差 別 的 取 扱 い に よ り 、 障 が い の あ る 人 の 権 利 利
益 を 侵 害 す る こ と の な い よ う に す る と と も に 、 社 会 的 障 壁 の 除 去 に つ い て 合 理 的
配 慮 を 適 切 に 行 う も の と す る 。
1 法 が 対 象 と す る 障 が い の あ る 人
身 体 障 が い 、 知 的 障 が い 、 精 神 障 が い ( 発 達 障 が い を 含 む ) そ の 他 の 心 身 の機
能 の 障 が い( 以 下「 障 が い 」と い う 。)の あ る 人 で あ っ て 、障 が い 及 び 社 会 的 障 壁
に よ り 継 続 的 に 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 に 相 当 な 制 限 を 受 け る 状 態 に あ る 人 。
≪ 留 意 事 項 ≫
対 象 と な る 障 が い の あ る 人 は 、 障 害 者 手 帳 の 所 持 者 に 限 ら れ な い 。 ま た 、特
に 障 が い の あ る 女 性 は 、 障 が い に 加 え て 女 性 で あ る こ と に よ り 、 更 に 複 合 的に
困 難 な 状 況 に 置 か れ て い る 場 合 が あ る こ と 、 ま た 、 障 が い の あ る 児 童 に は 、障
が い の あ る 成 人 と は 異 な る 支 援 の 必 要 性 が あ る こ と に 留 意 す る 。
※ 1
「 社 会 的 障 壁 」 と は 、 障 が い の あ る 人 に と っ て 、 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 を 営 む 上 で 障
壁 と な る よ う な 社 会 に お け る 事 物 、 制 度 、 慣 行 、 観 念 そ の 他 一 切 の も の を い う 。
・ 事 物 ( 通 行 や 利 用 し に く い 施 設 ・ 設 備 や 、 音 声 案 内 ・ 点 字 ・ 手 話 通 訳 の 欠 如 な ど )
・ 制 度 ( 利 用 し に く い 制 度 な ど )
・ 慣 行 ( 障 が い の あ る 人 の 存 在 を 考 慮 し な い 習 慣 や 文 化 な ど )
・ 観 念 ( 障 が い の あ る 人 に 対 す る 偏 見 、 誤 解 、 差 別 的 な 意 識 な ど )
(7)3
2 不 当 な 差 別 的 取 扱 い の 基 本 的 な 考 え 方
障 が い の あ る 人 に 対 し て 、正 当 な 理 由 な く 、障 が い を 理 由 と し て※ 2
、財・サ ー
ビ ス や 各 種 機 会 の 提 供 を 拒 否 、 場 所 ・ 時 間 帯 な ど を 制 限 、 障 が い の な い 人 に 対 し
て は 付 さ な い 条 件 を 付 け る こ と な ど に よ る 、 障 が い の あ る 人 の 権 利 利 益 を 侵 害 す
る こ と を 禁 止 す る 。
≪ 留 意 事 項 ≫
(1 ) 不 当 な 差 別 的 取 扱 い と は 、 正 当 な 理 由 な く 、 事 務 又 は 事 業 に つ い て 諸事
情 が 同 じ 障 が い の な い 人 と 比 較 し て 、 障 が い の あ る 人 を 不 利 に 扱 う こ と 。
し た が っ て 、 障 が い の あ る 人 の 事 実 上 の 平 等 を 促 進 し 、 又 は 達 成 す る た め
に 必 要 な 特 別 の 措 置 は 、 不 当 な 差 別 的 取 扱 い で は な い 。
(2 ) 「 正 当 な 理 由 」 の 判 断 の 視 点
ア 当 該 取 扱 い が 、 客 観 的 に 見 て 正 当 な 目 的 の 下 に 行 わ れ 、 そ の 目 的 に 照ら
し て や む を 得 な い と 言 え る 場 合 は 正 当 な 理 由 に 相 当 す る 。
正 当 な 理 由 が あ る と 判 断 し た 場 合 に は 、 障 が い の あ る 人 に そ の 理 由 を 説
明 す る も の と し 、 理 解 を 得 る よ う 努 め る こ と が 望 ま し い 。
イ 正 当 な 理 由 に 相 当 す る か 否 か に つ い て は 、 具 体 的 な 検 討 を せ ず に 正 当な
理 由 を 拡 大 解 釈 す る な ど し て 法 の 趣 旨 を 損 な う こ と な く 、 個 別 の 事 案 ご と
に 、 障 が い の あ る 人 、 第 三 者 の 権 利 利 益 ( 安 全 の 確 保 、 財 産 の 保 全 、 損 害
発 生 の 防 止 な ど ) 及 び 町 の 事 務 又 は 事 業 の 目 的 ・ 内 容 ・ 機 能 の 維 持 等 の 観
点 に 鑑 み 、 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じ て 総 合 的 ・ 客 観 的 に 判 断 す る こ と が 必
要 で あ る 。
■ 不 当 な 差 別 的 取 扱 い の 例 ( 例 示 で あ り 、 記 載 し た 具 体 例 に 限 ら れ る も の で な い )
① 視 覚 障 が い の あ る 人 が 施 設 を 利 用 す る 時 に 、 盲 導 犬 の 同 伴 を 断 る 。
② イ ベ ン ト 会 場 で 、 電 動 車 い す を 使 用 し て い る こ と を 理 由 に 入 場 を 拒 否 す る 。
③ 障 が い を 理 由 に 窓 口 対 応 を 拒 否 す る 。
④ 障 が い を 理 由 に 対 応 の 順 序 を 後 回 し に す る 。
⑤ 障 が い を 理 由 に 書 面 の 交 付 、 資 料 の 送 付 、 パ ン フ レ ッ ト の 提 供 等 を 拒 む 。
⑥ 障 が い を 理 由 に 説 明 会 、 シ ン ポ ジ ウ ム 等 へ の 出 席 を 拒 む 。
⑦ 事 務 又 は 事 業 の 遂 行 上 、 特 に 必 要 で は な い に も か か わ ら ず 、 障 が い が あ る こ と
※ 2
「 障 が い を 理 由 と し て 」 と は 、 障 が い を 直 接 の 理 由 と す る 場 合 と 、 障 が い そ の も の で
は な い が 、 車 い す 等 の 福 祉 用 具 の 利 用 や 盲 導 犬 ・ 介 助 犬 ・ 聴 導 犬 の 同 行 等 の よ う な 障 が
い に 関 連 す る 事 由 を 理 由 と す る 場 合 も 含 ま れ る 。
(8)4
を 理 由 に 、 来 庁 の 際 に 付 き 添 い 者 の 同 行 を 求 め る な ど の 条 件 を 付 け た り 、 特 に 支
障 が な い に も か か わ ら ず 、 付 き 添 い 者 の 同 行 を 拒 ん だ り す る 。
■ 不 当 な 差 別 的 取 扱 い に は 当 た ら な い 例
① 障 が い の あ る 人 を 優 遇 す る 取 扱 い ( い わ ゆ る 積 極 的 改 善 措 置 )
② 合 理 的 配 慮 の 提 供 に よ る 障 が い の な い 人 と の 異 な る 取 扱 い
③ 合 理 的 配 慮 の 提 供 等 に 必 要 な 範 囲 で 、 プ ラ イ バ シ ー に 配 慮 し つ つ 障 が い の あ る
人 に 障 が い の 状 況 等 を 確 認 す る こ と 。
3 合 理 的 配 慮 の 基 本 的 な 考 え 方
事 務 又 は 事 業 を 行 う に 当 た り 、 個 々 の 場 面 に お い て 、 障 が い の あ る 人 か ら 現に
社 会 的 障 壁 の 除 去 を 必 要 と し て い る 旨 の 意 思 の 表 明※ 3
が あ っ た 場 合 に お い て 、そ
の 実 施 に 伴 う 負 担 が 過 重 で な い と き に 、 障 が い の あ る 人 の 権 利 利 益 を 侵 害 す る こ
と と な ら な い よ う 、 社 会 的 障 壁 を 除 去 す る た め の 必 要 か つ 合 理 的 な 取 組 で あ る 。
合 理 的 配 慮 は 、 障 が い の あ る 人 が 受 け る 生 活 の し づ ら さ は 心 身 の 機 能 の 障 がい
の み に 起 因 す る も の で は な く 、 社 会 に お け る 様 々 な 障 壁 と 相 対 す る こ と に よ っ て
生 ず る も の と す る 「 社 会 モ デ ル 」 の 考 え 方 を 踏 ま え た も の で あ る 。
≪ 留 意 事 項 ≫
(1 ) 事 務 又 は 事 業 の 目 的 ・ 内 容 ・ 機 能 に 照 ら し 、 必 要 と さ れ る 範 囲 で 本 来の
業 務 に 付 随 す る も の に 限 ら れ る 。
(2 ) 障 が い の な い 人 と の 比 較 に お い て 同 等 の 機 会 の 提 供 を 受 け る た め の もの
で あ る 。
(3 ) 事 務 又 は 事 業 の 目 的 ・ 内 容 ・ 機 能 の 本 質 的 な 変 更 に は 及 ば な い 。
(4 ) 障 が い の 特 性 や 具 体 的 場 面 ・ 状 況 に 応 じ て 異 な り 、 必 要 か つ 合 理 的 な範
囲 で 、 柔 軟 に 対 応 が な さ れ る も の で あ る 。
(5 ) 提 供 す る 合 理 的 配 慮 の 内 容 に つ い て は 、 相 手 方 と 代 替 措 置 も 含 め 十 分な
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 り 、 合 理 的 配 慮 の 提 供 義 務 を 果 た せ る よ う に す る
こ と が 必 要 で あ る 。
(6 ) 「 過 重 な 負 担 」 の 判 断 の 視 点
※ 3
「 意 思 の 表 明 」 と は 、 言 語 ( 手 話 を 含 む ) の ほ か 、 点 字 、 拡 大 文 字 、 筆 談 、 実 物 の 提
示 や 身 振 り サ イ ン 等 に よ る 合 図 、 触 覚 に よ る 意 思 伝 達 な ど の 必 要 な 手 段 ( 通 訳 を 介 す る
も の を 含 む ) に よ り 伝 え ら れ る も の ( 障 が い の あ る 人 の 家 族 、 支 援 者 ・ 介 助 者 、 法 定 代
理 人 等 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 支 援 す る 者 が 本 人 を 補 佐 し て 行 う 意 思 の 表 明 も 含 む )。
(9)5
過 重 な 負 担 に つ い て は 、 具 体 的 な 検 討 を せ ず に 過 重 な 負 担 を 拡 大 解 釈 す
る な ど し て 法 の 趣 旨 を 損 な う こ と な く 、 個 別 の 事 案 ご と に 、 以 下 の 要 素 等
を 考 慮 し 、 具 体 的 場 面 や 状 況 に 応 じ て 総 合 的 ・ 客 観 的 に 判 断 す る こ と が 必
要 で あ る 。 過 重 な 負 担 に 当 た る と 判 断 し た 場 合 は 、 障 が い の あ る 人 に そ の
理 由 を 説 明 す る も の と し 、 理 解 を 得 る よ う 努 め る こ と が 望 ま し い 。
ア 事務又は事業への影響の程度(事務又は事業の目的・内容・機能を損な
うか否か)
イ 実 現 可 能 性 の 程 度 ( 物 理 的 ・ 技 術 的 制 約 、 人 的 ・ 体 制 上 の 制 約 )
ウ 費 用 ・ 負 担 の 程 度
■ 社 会 モ デ ル と は
障 が い の あ る 人 が 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 に お い て 受 け る 制 限 ( 生 活 の し づ ら さ )
は 、 心 身 の 機 能 の 障 が い だ け で な く 、 む し ろ 障 が い が あ る こ と が 考 慮 さ れ ず に 作 ら
れ た 社 会 の 仕 組 み や 社 会 的 な 障 壁 に 原 因 が あ る と す る 考 え 方 。
従 来 、 障 が い の あ る 人 が 日 常 生 活 又 は 社 会 生 活 に お い て 受 け る 制 限 は 、 個 人 の 病
気 や 外 傷 等( 機 能 障 害 )に 原 因 が あ る と 考 え ら れ た( 医 学 モ デ ル )。こ の た め 、障 が
い の あ る 人 へ の 対 応 は 、 こ の 制 限 の 原 因 と な る 機 能 障 害 を 治 療 や リ ハ ビ リ 等 に よ っ
て 軽 減 さ せ る こ と が 必 要 で あ る と し 、 専 門 の 福 祉 施 設 な ど に 保 護 し て 必 要 な 治 療 や
リ ハ ビ リ 等 を 受 け さ せ る こ と に 重 点 が 置 か れ て き た 。
一 方 で 、 こ の よ う な 施 策 は 、 障 が い の あ る 人 を 地 域 社 会 か ら 排 除 す る 社 会 環 境 の
形 成 に つ な が り 、 そ の 結 果 、 様 々 な 社 会 の 仕 組 み が 障 が い の あ る 人 の 存 在 を 考 慮 し
な い で 作 ら れ る よ う に な っ た と の 指 摘 が あ る 。
今 日 で は 、障 が い の あ る 人 を 地 域 社 会 か ら 排 除 せ ず 、共 生 す る 社 会(「 ソ ー シ ャ ル・
イ ン ク ル ー ジ ョ ン ( 誰 を も 排 除 し な い 社 会 )」) を 目 指 す こ と が 社 会 福 祉 の 基 本 理 念
に な っ て お り 、 国 連 総 会 に お け る 「 障 害 者 権 利 条 約 」 の 採 択 に よ っ て 社 会 モ デ ル の
考 え 方 が 国 際 ル ー ル と な り 、 障 害 者 基 本 法 に も こ の 考 え 方 が 取 り 入 れ ら れ た 。
■ 合 理 的 配 慮 ( 代 替 措 置 を 含 む ) の 例
( 物 理 的 環 境 へ の 配 慮 の 具 体 例 )
① 建 物 に 入 る に 当 た り 車 い す を 使 用 す る 人 か ら 配 慮 を 求 め ら れ た 場 合 、 ス ロ ー プ
の 設 置 場 所 ま で 案 内 す る 。 又 は 、 建 物 入 口 の 段 差 を 解 消 す る 携 帯 ス ロ ー プ を 設 置
す る 。
代 替 措 置 の 例 : 携 帯 ス ロ ー プ を 用 意 で き な い 場 合 、 人 力 で 持 ち 上 げ る 。
② 配 架 棚 の 高 い 所 に 置 か れ た パ ン フ レ ッ ト 等 を 取 っ て 渡 す 。 パ ン フ レ ッ ト 等 の 位
(10)6
置 を 分 か り や す く 伝 え る 。
③ 目 的 の 場 所 ま で の 案 内 の 際 に 、 障 が い の あ る 人 の 歩 行 速 度 に 合 わ せ た 速 度 で 歩
い た り 、 前 後 ・ 左 右 ・ 距 離 の 位 置 取 り に つ い て 、 障 が い の あ る 人 の 希 望 を 聞 い た
り す る 。
④ 障 が い の 特 性 に よ り 、 頻 繁 に 離 席 の 必 要 が あ る 場 合 に 、 会 場 の 座 席 位 置 を 扉 付
近 に す る 。
⑤ 疲 労 を 感 じ や す い 障 が い の あ る 人 か ら 別 室 で の 休 憩 の 申 し 出 が あ っ た 際 、 別 室
の 確 保 が 困 難 で あ っ た こ と か ら 、 障 が い の あ る 人 に 事 情 を 説 明 し 、 対 応 窓 口 の 近
く に 長 椅 子 を 移 動 さ せ て 臨 時 の 休 憩 ス ペ ー ス を 設 け る 。
⑥ 不 随 意 運 動 等 に よ り 書 類 等 を 押 さ え る こ と が 難 し い 障 が い の あ る 人 に 対 し 、 職
員 が 書 類 を 押 さ え た り 、 バ イ ン ダ ー 等 の 固 定 器 具 を 提 供 し た り す る 。
( 意 思 疎 通 の 配 慮 の 具 体 例 )
① 筆 談 、 読 み 上 げ 、 手 話 な ど に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 分 か り や す い 表 現 を 使
っ て 説 明 を す る 等 の 意 思 疎 通 に 配 慮 す る 。
代 替 措 置 の 例 : 手 話 通 訳 が 実 施 で き な い 場 合 に 、 筆 談 や 身 振 り で の 応 対 、 図 や 表
示 物 を 使 用 し て の 説 明 が 可 能 か 検 討 す る 。
② 会 議 資 料 等 に つ い て 、点 字 、拡 大 文 字 な ど の 形 式 が 異 な る 資 料 を 使 用 す る 際 は 、
ペ ー ジ 番 号 等 の 違 い に 配 慮 し た 説 明 を 行 う 。
③ 視 覚 障 が い の あ る 委 員 に 会 議 資 料 等 を 事 前 送 付 す る 際 は 、 読 み 上 げ ソ フ ト に 対
応 で き る よ う 電 子 デ ー タ ( テ キ ス ト 形 式 ) で 提 供 す る 。
④ 意 思 疎 通 が 不 得 意 な 障 が い の あ る 人 に 対 し 、 絵 カ ー ド や メ モ を 活 用 し て 意 思 を
確 認 す る 。
⑤ 書 類 記 入 の 依 頼 時 に 、 記 入 方 法 等 を 本 人 の 目 の 前 で 示 し た り 、 分 か り や す い 記
述 で 伝 達 し た り す る 。
⑥ 比 喩 表 現 等 が 苦 手 な 障 が い の あ る 人 に 対 し 、 比 喩 や 暗 喩 、 二 重 否 定 表 現 な ど を
用 い ず に 説 明 す る 。
⑦ 知 的 障 が い の あ る 人 か ら 申 し 出 が あ っ た 際 に 、 ゆ っ く り 、 丁 寧 に 、 繰 り 返 し 説
明 し 、 内 容 が 理 解 さ れ た こ と を 確 認 し な が ら 応 対 す る 。 な じ み の な い 外 来 語 は 避
け る 、漢 数 字 は 用 い な い 、時 刻 は 24 時 間 表 記 で は な く 午 前・午 後 で 表 記 す る な ど
に よ り 理 解 を 求 め る 。
⑧ 町 民 を 対 象 と す る 町 主 催 行 事 に 、 希 望 に 応 じ て 手 話 通 訳 者 及 び 要 約 筆 記 者 を 配
置 す る 。
( ル ー ル ・ 慣 行 の 柔 軟 な 変 更 の 具 体 例 )
① 順 番 を 待 つ こ と が 苦 手 な 障 が い の あ る 人 に 対 し 、 周 囲 の 者 の 理 解 を 得 た 上 で 、
手 続 き 順 を 入 れ 替 え る 。
② 立 っ て 列 に 並 ん で 順 番 を 待 っ て い る 場 合 に 、 周 囲 の 者 の 理 解 を 得 た 上 で 、 当 該
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障 が い の あ る 人 の 順 番 が 来 る ま で 別 室 や 席 を 用 意 す る 。
③ ス ク リ ー ン や 板 書 等 が よ く 見 え る よ う に 、 ス ク リ ー ン 等 に 近 い 席 を 確 保 す る 。
④ 車 両 乗 降 場 所 を 施 設 出 入 口 に 近 い 場 所 へ 変 更 す る 。
⑤ 庁 舎 の 敷 地 内 の 駐 車 場 等 に お い て 、 障 が い の あ る 人 の 来 庁 が 多 数 見 込 ま れ る 場
合 、 通 常 、 障 が い の あ る 人 専 用 と さ れ て い な い 区 画 を 専 用 の 区 画 に 変 更 す る 。
⑥ 他 人 と の 接 触 、 多 人 数 の 中 に い る こ と に よ る 緊 張 に よ り 、 不 随 意 の 発 声 等 が あ
る 場 合 、 障 が い の あ る 人 に 説 明 の 上 、 施 設 の 状 況 に 応 じ て 別 室 を 準 備 す る 。
⑦ 非 公 表 又 は 未 公 表 情 報 を 扱 う 会 議 等 に お い て 、 情 報 管 理 に 係 る 担 保 が 得 ら れ る
こ と を 前 提 に 、 障 が い の あ る 委 員 の 理 解 を 援 助 す る 者 の 同 席 を 認 め る 。
4 環 境 の 整 備
合 理 的 配 慮 を 必 要 と す る 障 が い の あ る 人 が 多 数 見 込 ま れ る 場 合 、 障 が い の ある
人 と の 関 係 性 が 長 期 に わ た る 場 合 等 に は 、そ の 都 度 の 合 理 的 配 慮 の 提 供 で は な く 、
事 前 の 環 境 整 備 に 努 め る 。
■ 事 前 の 環 境 整 備 の 例
① 建 物 出 入 口 へ の ス ロ ー プ の 設 置 工 事
② 一 定 規 模 以 上 の 町 主 催 行 事 に お け る 手 話 通 訳 者 及 び 要 約 筆 記 者 の 配 置
③ 車 い す を 使 用 す る 人 の 窓 口 手 続 等 の た め 、 書 類 を 書 き や す い 高 さ の テ ー ブ ル 等
を 用 意 す る 。 望 ま し い 高 さ は 70~ 75 セ ン チ メ ー ト ル 。
5 委 託 や 指 定 管 理 事 業 者 へ の 対 応
委 託 や 指 定 管 理 等 に よ り 事 務 事 業 を 行 う と き は 、 提 供 さ れ る 合 理 的 配 慮 の 内容
に 町 と の 大 き な 差 異 が 生 ず る こ と に よ り 障 が い の あ る 人 が 不 利 益 を 受 け る こ と の
な い よ う 、 事 業 者 が 当 該 分 野 に お い て 主 務 大 臣 が 示 す 対 応 指 針 ( ガ イ ド ラ イ ン )
に 則 っ て 適 切 に 対 応 す る と と も に 、そ の 業 務 に 従 事 す る 従 業 員 が 、適 切 な 対 応( 不
当 な 差 別 的 取 扱 い の 禁 止 、 合 理 的 配 慮 の 提 供 ) を 行 う よ う 必 要 な 措 置 を 講 ず る も
の と す る 。
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第 4 障 が い の 特 性 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン の 留 意 点
障 が い の 種 類 は 同 じ で も 程 度 や 症 状 は 一 人 ひ と り 様 々 で 、 ま た 、 複 数 の 障 がい
を 併 せ 持 つ 場 合 も あ り ま す 。 し た が っ て 、 そ の ニ ー ズ も 多 様 で あ る た め 、 画 一 的
で は な く 、 柔 軟 に 対 応 す る こ と が 重 要 で す 。
1 . 視 覚 障 が い
視 覚 障 が い は 、 視 力 、 視 野 ( 見 え る 範 囲 )、 色 覚 ( 色 の 判 別 ) な ど の 障 が い で 、
文 字 の 読 み 取 り や 慣 れ な い 場 所 で 移 動 す る こ と が 困 難 で あ る な ど 、 様 々 な 生 活 の
し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
視 覚 障 が い の あ る 人 の 中 に は 、 全 く 見 え な い 人 と 見 え づ ら い 人 と が い ま す 。見
え づ ら い 人 の 中 に は 、 細 部 が よ く 分 か ら な い 、 光 が ま ぶ し い 、 暗 い と こ ろ で 見 え
に く い 、 見 え る 範 囲 が 狭 い ( 視 野 の 一 部 が 欠 け て い た り 、 望 遠 鏡 で の ぞ い て い る
よ う な 見 え 方 ) な ど の 人 が い ま す 。 ま た 、 特 定 の 色 が 分 か り に く い 人 も い ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 一 人 で 移 動 す る こ と が 困 難
慣 れ な い 場 所 で は 、一 人 で 移 動 す る こ と が 困 難 で す 。ま た 、外 出 時 に 白 杖※ 4
を 使 用 す る 人 は 、 杖 を 左 右 に 振 っ て そ の 先 が 物 や 壁 に 当 た る こ と で 、 足 下 の状
況 を 確 認 し て い ま す 。
② 音 声 を 中 心 に 情 報 を 得 て い る
目 か ら の 情 報 を 得 に く い た め 、音 声 や 手 で 触 る こ と で 情 報 を 入 手 し て い ま す 。
③ 文 字 の 読 み 書 き が 困 難
文 書 を 読 む こ と や 書 類 に 文 字 を 記 入 す る こ と が 難 し い 人 が 多 い で す 。
④ 聴 覚 障 が い を あ わ せ 持 つ 「 盲 ろ う 」 の 人 も い る
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① こ ち ら か ら 声 を か け る
周 り の 状 況 が 分 か ら な い た め 、 相 手 か ら 声 を か け ら れ な け れ ば 会 話 が 始 めら
れ な い こ と が あ り ま す 。 ま た 、 知 っ て い る 相 手 で も 声 だ け で は 分 か ら な い こと
が あ り ま す 。
② 指 示 語 は 使 わ な い
※ 4
視 覚 障 が い の あ る 人 が 歩 行 す る と き に 使 う 道 具 。 地 面 に 杖 の 先 を 触 れ さ せ な が ら 歩 く
こ と で 、障 害 物 や 段 差 、路 面 の 変 化 を 知 ら せ て く れ る だ け で な く 、車 の 運 転 手 、自 転 車 、
歩 行 者 な ど に 視 覚 障 が い の あ る 人 で あ る こ と を 知 ら せ 、 注 意 喚 起 を 行 う 。
(13)9
「 こ ち ら 」「 あ ち ら 」「 こ れ 」「 そ れ 」 な ど の 指 示 語 で は 「 ど こ か 」「 何 か 」 分
か り ま せ ん 。 場 所 は 「 30 セ ン チ 右 」「 2 歩 前 」 な ど 、 物 は 「 ○ ○ の 申 請 書 」な
ど 具 体 的 に 説 明 し ま す 。場 合 に よ っ て は 相 手 の 了 解 を 得 た 上 で 、 手 を 添 え 、 物 に
触 れ て も ら い 説 明 し ま す 。
③ 点 字 と 音 声
点 字 は 、 指 先 で 触 っ て 読 む 文 字 で す 。 視 覚 障 が い の あ る 人 が 必 ず し も 点 字を
読 め る わ け で は な く 、 点 字 を 使 用 さ れ る の は 1 割 で 、 残 り の 9 割 の 人 は 、 主に
音 声 や 拡 大 文 字 に よ り 情 報 を 得 て い ま す 。
文 字 情 報 を 音 声 に す る 方 法 と し て は 、 補 助 者 に よ る 代 読 ( 代 筆 ) や パ ソ コン
の 音 声 読 み 上 げ ソ フ ト を 用 い る ほ か 、 文 書 内 容 を コ ー ド 情 報 に 変 換 し て 印 刷し
た も の を 活 字 文 書 読 み 上 げ 装 置 を 使 っ て 音 声 化 す る 方 法 も あ り ま す 。
2 . 聴 覚 障 が い
音 を 聞 い た り 、感 じ る 経 路 に 何 ら か の 障 が い が あ り 、話 し 言 葉 を 聞 き 取 っ た り 、
周 囲 の 音 か ら 状 況 を 判 断 す る こ と が 困 難 で あ る な ど 、 様 々 な 生 活 の し づ ら さ を 抱
え て い ま す 。
聴 覚 障 が い の あ る 人 の 中 に は 、全 く 聞 こ え な い 人 と 聞 こ え に く い 人 と が い ま す 。
さ ら に 、 言 語 障 が い を 伴 う 人 と ほ と ん ど 伴 わ な い 人 と が い ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 外 見 か ら 分 か り に く い
外 見 か ら は 聞 こ え な い こ と が 分 か り に く い た め 、 あ い さ つ し た の に 返 事 をし
な い な ど と 誤 解 さ れ る こ と が あ り ま す 。
② 視 覚 を 中 心 に 情 報 を 得 て い る
音 や 声 に よ る 情 報 が 得 に く く 、 文 字 や 図 な ど の 視 覚 に よ り 情 報 を 入 手 し てい
ま す 。
③ 声 に 出 し て 話 せ て も 聞 こ え て い る と は 限 ら な い
聴 覚 障 が い の あ る 人 の 中 に は 声 を 出 し て 話 せ る 人 も い ま す が 、 相 手 の 話 は聞
こ え て い な い 場 合 が あ り ま す 。
④ 補 聴 器 を つ け て も 会 話 が 通 ず る と は 限 ら な い
補 聴 器 を つ け て い る 人 も い ま す が 、 補 聴 器 で 音 を 大 き く し て も 、 明 瞭 に 聞こ
え て い る と は 限 ら ず 、 相 手 の 口 の 形 を 読 み 取 る な ど 、 視 覚 に よ る 情 報 で 話 の内
容 を 補 っ て い る 人 も い ま す 。
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
(14)10
① コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 方 法 を 確 認 す る
聴 覚 障 が い の あ る 人 と の 会 話 に は 、手 話 、指 文 字 、筆 談※ 5
、口 話こ う わ
( 声 を 出 し
て 話 を す る こ と )、読
ど く
話
わ
( 相 手 の 口 の 動 き を 見 て 話 を 読 み 取 る こ と )な ど の 方 法
が あ り ま す 。 人 に よ っ て コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 方 法 は 異 な る の で 、 ど の よ うな
方 法 に よ れ ば 良 い か 、 本 人 の 意 向 を 確 認 し ま す 。
② 聞 き 取 り に く い 場 合 は 確 認 す る 。
言 語 障 が い の あ る 人 へ の 応 対 は 、 言 葉 の 一 つ ひ と つ を 聞 き 分 け る こ と が 必要
で す 。 聞 き 取 れ な い と き は 、 分 か っ た ふ り を せ ず 、 聞 き 返 し た り 、 紙 な ど に書
い て も ら っ た り し て 内 容 を 確 認 し ま す 。
3 . 肢 体 不 自 由
手 足 や 体 幹 の 運 動 や 動 作 の 障 が い の た め 、 起 立 や 歩 行 、 物 の 持 ち 運 び が 困 難で
あ る な ど 、 様 々 な 生 活 の し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
肢 体 不 自 由 の あ る 人 の 中 に は 、 上 肢 や 下 肢 に 切 断 や 機 能 障 が い の あ る 人 、 座っ
た り 立 っ た り す る 姿 勢 保 持 が 困 難 な 人 、 脳 性 麻 痺 の 人 な ど が い ま す 。 こ れ ら の 人
の 中 に は 、 書 類 の 記 入 な ど の 細 か い 作 業 が 困 難 な 人 、 立 っ た り 歩 行 し た り す る こ
と が 困 難 な 人 、 身 体 に 麻 痺 が あ る 人 、 自 分 の 意 思 と 関 係 な く 身 体 が 動 く 不 随 意 運
動 を 伴 う 人 な ど が い ま す 。 移 動 に つ い て は 、 杖 や 松 葉 杖 を 使 用 す る 人 、 義 足 を 使
用 す る 人 、 電 動 の 車 椅 子 を 使 用 す る 人 な ど が い ま す 。 ま た 、 病 気 や 事 故 で 脳 が 損
傷 を 受 け た 人 の 中 に は 、 身 体 の 麻 痺 や 機 能 障 が い に 加 え て 、 言 葉 の 不 自 由 さ や 記
※ 5
筆 談 の コ ツ
① 要 旨 だ け を 簡 単 に ま と め る
一 字 一 句 て い ね い に 書 く よ り 、 必 要 な こ と だ け を 簡 単 に ま と め て 書 く よ う に し た 方
が 、 ス ム ー ズ に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン で き ま す 。
○ < 良 い 書 き 方 の 例 >
調 べ る の に 、 約 10 分 か か り ま す 。
× < 悪 い 書 き 方 の 例 >
只 今 込 み 合 っ て お り ま す の で 、 お 調 べ す る の に 、 約 10 分 程 か か り ま す 。
② 抽 象 的 な 言 葉 や 二 重 否 定 は 使 わ な い
抽 象 的 な 言 葉 や 二 重 否 定 を 使 う と 、 誤 解 を 招 く こ と が あ り ま す 。 遠 ま わ し な 言 い 方
は 避 け 、 簡 潔 に ま と め る と 言 い た い こ と が 伝 わ り ま す 。
○ < 良 い 書 き 方 の 例 >
資 料 を お 渡 し す る の に 、 約 30 分 か か り ま す 。
× < 悪 い 書 き 方 の 例 >
資 料 を お 渡 し で き な い わ け で は な い の で す が 、用 意 す る の に 時 間 が か か り ま す 。
(15)11
憶 力 の 低 下 、 感 情 の 不 安 定 さ な ど を 伴 う 人 も い ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 移 動 に 制 約 が あ る 人 も い る
下 肢 に 障 が い の あ る 人 で は 、 段 差 や 階 段 、 手 動 ド ア な ど が あ る と 、 一 人 では
進 め な い 人 が い ま す 。 ま た 、 歩 行 が 不 安 定 で 転 倒 し や す い 人 も い ま す 。
車 椅 子 を 使 用 し て い る 人 は 、 高 い 所 に は 手 が 届 き に く く 、 床 の 物 は 拾 い にく
い で す 。
② 文 字 の 記 入 な ど が 困 難 な 人 も い る
手 に 麻 痺 の あ る 人 や 脳 性 麻 痺 で 不 随 意 運 動 を 伴 う 人 な ど は 、 文 字 を 記 入 でき
な か っ た り 、 狭 い ス ペ ー ス に 記 入 し た り す る こ と が 困 難 で す 。
③ 体 温 調 節 が 困 難 な 人 も い る 。
脊 髄 を 損 傷 さ れ た 人 は 、 手 足 が 動 か な い だ け で な く 、 感 覚 も な く な り 、 周囲
の 温 度 に 応 じ た 体 温 調 節 が 困 難 で す 。
④ 話 す こ と が 困 難 な 人 も い る
脳 性 麻 痺 の 人 の 中 に は 、 発 語 の 障 が い に 加 え 、 顔 や 手 足 な ど が 自 分 の 思 いと
は 関 係 な く 動 い て し ま う た め 、 自 分 の 意 思 を 伝 え に く い 人 も い ま す 。
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 車 い す を 使 用 し て い る 人 の 視 線 に 合 わ せ る
車 椅 子 を 使 用 さ れ て い る 場 合 、 立 っ た 姿 勢 で 話 さ れ る と 上 か ら 見 下 ろ さ れる
感 じ が し て 、 身 体 的 ・ 心 理 的 に 負 担 に な る の で 、 少 し か が ん で 同 じ 目 線 で 話す
よ う に し ま す 。
② 聴 き 取 り に く い 場 合 は 確 認 す る
聴 き 取 り に く い と き は 、 分 か っ た ふ り を せ ず 、 一 語 一 語 確 認 す る よ う に しま
す 。
③ 子 ど も 扱 い し な い
言 葉 を う ま く 話 せ な い 人 に 対 し て 、 子 ど も に 対 す る よ う な 接 し 方 を し な いよ
う に し ま す 。
4 . 内 部 障 が い
内 臓 の 機 能 の 異 常 や 喪 失 の た め 、 継 続 的 な 医 療 ケ ア が 必 要 な ど 、 様 々 な 生 活の
し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
内 部 障 が い と は 、 内 臓 機 能 の 障 が い で あ り 、 身 体 障 害 者 福 祉 法 で は 心 臓 機 能、
じ ん 臓 機 能 、 呼 吸 器 機 能 、 ぼ う こ う ・ 直 腸 機 能 、 小 腸 機 能 、 ヒ ト 免 疫 不 全 ウ イ ル
(16)12
ス ( H I V ) に よ る 免 疫 機 能 、 肝 臓 機 能 の 7 種 類 の 機 能 障 が い が 定 め ら れ て い ま
す 。
■ 主 な 特 徴
① 外 見 か ら 分 か り に く い
外 見 か ら は 分 か ら な い た め 、 電 車 や バ ス の 優 先 席 に 座 っ て も 周 囲 の 理 解 が得
ら れ な い な ど 、 心 理 的 な ス ト レ ス を 受 け や す い 状 況 に あ り ま す 。
② 疲 れ や す い
障 が い の あ る 臓 器 だ け で な く 、全 身 の 状 態 が 低 下 し て い る た め 、体 力 が な く 、
疲 れ や す い 状 況 に あ り 、 重 い 荷 物 を 持 っ た り 、 長 時 間 立 っ た り し て い る な どの
身 体 的 負 担 を 伴 う 行 動 が 制 限 さ れ ま す 。
③ 携 帯 電 話 の 影 響 が 懸 念 さ れ る 人 も い る
心 臓 機 能 障 が い で 心 臓 ペ ー ス メ ー カ ー を 埋 め 込 ん で い る 人 は 、 携 帯 電 話 から
発 せ ら れ る 電 磁 波 等 の 影 響 を 受 け る と 誤 作 動 す る お そ れ が あ る の で 、 配 慮 が必
要 で す 。
④ タ バ コ の 煙 が 苦 し い 人 も い る
呼 吸 器 機 能 障 が い の あ る 人 で は 、 タ バ コ の 煙 な ど が 苦 し い 人 も い ま す 。
⑤ ト イ レ が 不 自 由 な 人 も い る
ぼ う こ う ・ 直 腸 機 能 障 が い で 人 工 肛 門 や 人 工 ぼ う こ う を 使 用 し て い る 人 (オ
ス ト メ イ ト ) は 、 排 泄 物 を 処 理 で き る オ ス ト メ イ ト 用 の ト イ レ が 必 要 で す 。
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 負 担 を か け な い 対 応 を 心 が け る
症 状 や 体 調 に 応 じ て 、 対 応 し て ほ し い 内 容 を 本 人 に 確 認 し な が ら 、 で き るだ
け 負 担 を か け な い 応 対 を 心 が け ま す 。
② 風 邪 を ひ い て い る と き は う つ さ な い よ う に す る
体 力 の 低 下 に よ り 感 染 し や す く な る の で 、 応 対 す る 職 員 が 風 邪 を ひ い て いる
と き は 、 気 を つ け る 必 要 が あ り ま す 。
5 . 知 的 障 が い
先 天 的 又 は 発 達 期 に 病 気 や け が な ど が 元 で 脳 に 障 が い を 受 け た こ と に よ り知
的 な 機 能 に 影 響 を 受 け 、 複 雑 な 事 柄 や 抽 象 的 な 概 念 を 理 解 す る こ と が 困 難 であ
る な ど 、 様 々 な 生 活 の し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
知 的 障 が い の あ る 人 は 、発 達 時 期 に お い て 脳 に 何 ら か の 障 が い が 生 じ た た め 、
知 的 な 遅 れ と 社 会 生 活 へ の 適 応 の し に く さ の あ る 人 で す 。 重 度 の 障 が い の ため
(17)13
常 に 同 伴 者 を 必 要 と す る 人 も い ま す が 、 障 が い が 軽 度 の 場 合 に は 会 社 で 働 いて
い る 人 も い ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 複 雑 な 話 や 抽 象 的 な 表 現 は 理 解 し に く い
② 人 に た ず ね た り 、 自 分 の 意 見 を 言 っ た り す る こ と が 苦 手 な 人 も い る
初 対 面 の 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン や 、 急 激 な 状 況 変 化 に 対 応 す る こ と が難
し い 場 合 が あ り ま す 。
③ 漢 字 の 読 み 書 き や 計 算 が 苦 手 な 人 も い る
④ 特 定 の 行 動 に 執 着 す る こ と が あ る
一 つ の 行 動 に 執 着 し た り 、 同 じ 質 問 を 繰 り 返 し た り す る 人 も い ま す 。 ま た、
質 問 に 対 し て は オ ウ ム 返 し に な る 人 も い ま す 。
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 短 い 文 章 で 「 ゆ っ く り 」「 て い ね い に 」「 く り 返 し 」 説 明
一 度 に た く さ ん の こ と を 言 わ れ る と 混 乱 す る こ と が あ る の で 、短 い 文 章 で「 ゆ
っ く り 」「 て い ね い に 」「 く り 返 し 」 説 明 し 、 内 容 が 理 解 さ れ た こ と を 確 認 しな
が ら 応 対 し ま す 。
② 具 体 的 に 分 か り や す く
案 内 板 や 説 明 資 料 に は 、 漢 字 に ふ り が な を つ け る と と も に 、 抽 象 的 な 言 葉は
避 け 、 絵 や 図 を 使 っ て 具 体 的 に 分 か り や す く 説 明 し ま す 。 例 え ば 大 き さ を 伝え
る と き も 、「 リ ン ゴ の 大 き さ 」 な ど 具 体 的 に 表 現 し ま す 。
③ 子 ど も 扱 い し な い
成 人 の 人 に は 、 子 ど も に 対 す る よ う な 接 し 方 を し な い よ う に し ま す 。
④ 穏 や か な 口 調 で 声 を か け る
社 会 的 な ル ー ル を 理 解 し に く い た め 、時 に 奇 異 な 行 動 を 起 こ す 人 も い ま す が 、
い き な り 強 い 調 子 で 声 を か け た り せ ず 、「 ど う し ま し た か 」「 何 か お 手 伝 い し ま
し ょ う か 」 と 穏 や か な 口 調 で 声 を か け ま す 。
⑤ 本 人 の 意 思 確 認 が 必 要
支 援 者 等 同 伴 者 と 行 動 す る こ と が 多 い で す が 、 同 伴 者 の 意 見 だ け で な く 本人
に 対 す る 意 思 確 認 も 必 要 で す 。
⑥ 一 人 ひ と り の 状 況 が 異 な る こ と を 理 解 す る こ と が 必 要
障 が い の 程 度 ・ 状 況 に よ っ て 、 一 人 ひ と り の 状 態 像 、 行 動 が 異 な る こ と を理
解 し ま し ょ う 。例 え ば 、「 読 め る 」=「 理 解 し て い る 」と は 限 り ま せ ん 。ま た 、
「 は い 」 と 返 事 さ れ た こ と が 、 「 了 解 し た 、 わ か っ た 」 と は 限 ら な い こ と があ
(18)14
り ま す 。
6 . 精 神 障 が い
精 神 障 が い の あ る 人 は 、統 合 失 調 症 、う つ 病 、双 極 性 障 が い( 躁
そ う
う つ 病 )、て ん
か ん 、 ア ル コ ー ル 依 存 症 等 に よ る 様 々 な 精 神 症 状 に よ り 、 日 常 生 活 や 社 会 生 活 の
し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
精 神 障 が い は 、 適 切 な 治 療 ・ 服 薬 と 周 囲 の 配 慮 に よ り 、 あ る 程 度 の 症 状 を コン
ト ロ ー ル す る こ と が 可 能 と な り ま す 。 ま た 、 地 域 で 安 定 し た 生 活 を す る た め に 、
周 囲 の 支 援 は 不 可 欠 で す 。
■ 主 な 特 徴
① ス ト レ ス に 弱 く 、 疲 れ や す く 、 対 人 関 係 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 苦 手 な 人 が 多
い
② 外 見 か ら は 分 か り に く く 、 障 が い に つ い て 理 解 さ れ ず 孤 立 し て い る 人 も い る
③ 精 神 障 が い に 対 す る 社 会 の 無 理 解 か ら 、 病 気 の こ と を 他 人 に 知 ら れ た く な い と
思 っ て い る 人 も 多 い
④ 周 囲 の 言 動 を 被 害 的 に 受 け 止 め 、 恐 怖 感 を 持 っ て し ま う 人 も い る
⑤ 若 年 期 の 発 病 や 長 期 入 院 の た め に 、 社 会 生 活 に 慣 れ て い な い 人 も い る
⑥ 気 が 動 転 し て 声 の 大 き さ の 調 整 が 適 切 に で き な い 場 合 も あ る
⑦ 何 度 も 同 じ 質 問 を 繰 り 返 し た り 、 つ じ つ ま の 合 わ な い こ と を 一 方 的 に 話 し た り
す る 人 も い る
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 「 ゆ っ く り 」「 て い ね い に 」「 く り 返 し 」 説 明
一 度 に た く さ ん の こ と を 言 わ れ る と 混 乱 す る こ と が あ る の で 、「 ゆ っ く り 」「 て
い ね い に 」「 く り 返 し 」説 明 し 、内 容 が 理 解 さ れ た こ と を 確 認 し な が ら 対 応 し ま
す 。
② 不 安 を 感 じ さ せ な い よ う な 穏 や か な 応 対
い き な り 強 い 調 子 で 声 を か け た り せ ず 、 穏 や か な 口 調 で 応 対 し ま す 。 相 手に
考 え て も ら う 余 裕 や 安 心 感 を 与 え る 応 対 を 心 が け ま す 。
7 . 発 達 障 が い
主 に 脳 機 能 の 障 が い が あ り 、 他 人 と 社 会 的 関 係 を 形 成 す る こ と や 読 み 書 き 計算
の 習 得 を す る こ と が 困 難 で あ っ た り 、注 意 散 漫 で じ っ と し て い ら れ な い な ど 、様 々
な 生 活 の し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
(19)15
発 達 障 が い は 、自 閉 症 等 の 広 汎 性 発 達 障 が い 、学 習 障 が い( L D )、注 意 欠 陥 ・
多 動 性 障 が い ( A D H D ) 等 、 脳 機 能 の 障 が い で あ っ て 、 通 常 低 年 齢 に お い て 症
状 が 発 現 す る も の で す 。 自 閉 症 に は 、 知 的 障 が い を 伴 う 場 合 と 伴 わ な い 場 合 ( 高
機 能 自 閉 症 ) と が あ り ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 外 見 か ら は 分 か り に く い
② 話 す 言 葉 は 流 ち ょ う で も 、 言 わ れ た こ と を 理 解 し に く い 人 も い る
③ 遠 回 し の 言 い 方 や 曖 昧 な 表 現 は 理 解 し に く い
④ 相 手 の 言 っ た こ と を 繰 り 返 す と き は 、 相 手 が 言 っ て い る こ と を 理 解 で き て い な
い こ と が 多 い 。
⑤ 遠 回 し の 言 い 方 や 曖 昧 な 表 現 は 理 解 し に く い 。
⑥ 相 手 の 表 情 ・ 態 度 や 、 そ の 場 の 雰 囲 気 を 読 み 取 る こ と が 苦 手 な 人 も い る
⑦ 順 序 立 て て 論 理 的 に 話 す こ と が 苦 手 な 人 も い る
⑧ 関 心 が あ る こ と ば か り 一 方 的 に 話 す 人 も い る
⑨ 言 い た い こ と を 、 ふ さ わ し い 言 葉 や 表 情 、 態 度 で 表 現 で き な い 人 も い る
⑩ 一 度 に 複 数 の 説 明 や 指 示 を 出 す と 混 乱 す る 人 も い る
⑪ 運 動 、 手 先 の 作 業 な ど 、 極 端 に 不 器 用 な 人 も い る
⑫ 文 字 や 文 章 を 読 む こ と は で き て も 、 書 く こ と が 極 端 に 苦 手 な 人 も い る
⑬ 聞 い て 理 解 す る こ と は で き て も 、 読 む こ と が 極 端 に 苦 手 な 人 も い る
⑭ 落 ち 着 き が な い よ う に 見 え た り 、 視 線 が 合 い に く か っ た り す る
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 短 い 文 章 で 「 ゆ っ く り 」「 て い ね い に 」「 繰 り 返 し 」 説 明
抽 象 的 な 表 現 は 避 け 、 絵 や 写 真 を 活 用 す る な ど 具 体 的 に 説 明 し ま す 。 待 って
も ら う 必 要 が あ る 場 合 や 時 間 に 余 裕 が な い と き な ど は 、 お お よ そ の 待 ち 時 間や
対 応 で き る 時 間 な ど を あ ら か じ め 伝 え て お き ま す 。
② 安 心 で き る 落 ち 着 い た 静 か な 環 境 を 整 え る
当 事 者 が 言 い た い こ と を 話 せ る よ う 、 落 ち 着 い た 静 か な 環 境 づ く り や 十 分な
時 間 を 確 保 す る よ う に し ま す 。
8 . 難 病 を 原 因 と す る 障 が い
体 調 の 変 動 が 激 し く 、 座 っ た り 横 に な っ た り す る こ と が 多 い 、 ス ト レ ス や 疲労
に よ り 症 状 が 悪 化 し や す い 、 定 期 的 な 通 院 が 必 要 で あ る と い っ た 疾 患 管 理 上 の 条
件 な ど か ら 、 様 々 な 生 活 の し づ ら さ を 抱 え て い ま す 。
(20)16
難 病 と は 、 原 因 不 明 で 治 療 方 法 が 未 確 立 で あ り 、 か つ 後 遺 症 を 残 す 恐 れ が 少な
く な い 疾 病 で 、 慢 性 的 経 過 を た ど り 、 本 人 や 家 族 の 経 済 的 ・ 身 体 的 ・ 精 神 的 負 担
が 大 き い 疾 病 で す 。 中 に は 、 難 病 を 原 因 と す る 障 が い の あ る 人 も い ま す 。
■ 主 な 特 徴
① 外 見 か ら は 分 か り に く い
外 見 か ら は 分 か ら な い た め 、 電 車 や バ ス の 優 先 席 に 座 っ て も 周 囲 の 理 解 が得
ら れ な い な ど 、 心 理 的 ス ト レ ス を 受 け や す い 状 況 に あ り ま す 。
② 体 調 の 変 動 が 激 し い
午 前 中 は 体 調 が 悪 く て も 、 夕 方 に な る と 良 く な る な ど 、 一 日 の 中 で の 体 調の
変 動 が あ る こ と が あ り ま す 。 特 に 、 ス ト レ ス や 疲 労 に よ り 、 症 状 が 悪 化 す るこ
と が あ り ま す 。
■ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 留 意 点
① 負 担 を か け な い 応 対 を 心 が け る
症 状 や 体 調 に 応 じ て 、 対 応 し て ほ し い 内 容 を 本 人 に 確 認 し な が ら 、 で き るだ
け 負 担 を か け な い 応 対 を 心 が け ま す 。
第 5 場 面 ご と の 合理 的 配 慮 の 例
1 . 庁 内 で の 案 内
来 庁 す る 人 の 障 が い の 有 無 や 種 類 は 明 確 で は な い た め 、 来 庁 者 の 中 に は 障が
い の あ る 人 も 含 ま れ て い る こ と を 念 頭 に お い て 応 対 し ま す 。
■ 共 通 の 配 慮
・ 入 口 や 受 付 付 近 で 困 っ て い そ う な 人 を 見 か け た ら 「 何 か お 手 伝 い す る こ と は あ
り ま す か 」 と 声 を か け ま す 。
・ 声 か け は 、 介 助 の 人 で は な く 直 接 本 人 に 対 し て 行 い ま す 。
・ 誘 導 が 必 要 か ど う か 、 直 接 本 人 に た ず ね ま す 。
・ 廊 下 等 の 歩 行 空 間 に は 、 通 行 に 支 障 を き た す よ う な 物 を 置 か な い よ う に し ま す 。
・ 目 的 の 場 所 ま で の 案 内 の 際 に 、 障 が い の あ る 人 の 歩 行 速 度 に 合 わ せ た 速 度 で 歩
い た り 、前 後・左 右・距 離 の 位 置 取 り に つ い て 、本 人 の 希 望 を 聞 い た り し ま す 。
・ こ ち ら か ら の 説 明 に 対 す る 理 解 が 困 難 な 人 に は 、 せ か し た り せ ず に 「 明 確 に 」
「 ゆ っ く り 」「 て い ね い に 」「 く り 返 し 」 説 明 し ま す 。
(21)17
・ ド ア の 開 閉 が 困 難 な 人 に は 開 閉 を 手 伝 い ま す 。
・ 案 内 板 は 、 必 要 に 応 じ て 漢 字 に ふ り が な を つ け ま す 。
・ 会 議 等 で 来 庁 さ れ る と き 、 障 が い の あ る 人 の 座 席 は 出 入 口 に 近 い 場 所 に 設 置 し
ま す 。
■ 障 が い 種 別 の 配 慮
① 視 覚 障 が い の あ る 人
・ 職 員 で あ る こ と 及 び 名 前 を 名 乗 っ た 上 で 、 周 り の 状 況 を 分 か り や す く 伝 えま
す 。待 つ 必 要 が あ る 場 合 は 、お お よ そ の 待 ち 時 間 を 伝 え て 、い す 等 に 案 内 し 、
順 番 が き た ら 声 を か け て 知 ら せ ま す 。
・ 移 動 を 介 助 す る 場 合 は 、 肘 や 肩 又 は 手 首 を 握 っ て も ら い 、 誘 導 す る 側 が 半歩
先 に 立 っ て 歩 き ま す 。階 段 や 段 差 の 手 前 で は「 上 り で す 」「 下 り で す 」と 声 を
か け ま す 。
② 聴 覚 障 が い の あ る 人
・ お 互 い が 可 能 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 方 法 を 確 認 し 、 用 件 を 伺 い ま す 。
・ 呼 び 出 し の 音 声 が 聞 こ え な い 人 に は 、 ど の よ う な 方 法 で 知 ら せ る か あ ら かじ
め 説 明 し て 、 不 安 の な い よ う に し ま す 。
・ 筆 談 で 応 対 で き る よ う 、 メ モ 用 紙 を 用 意 し て お き ま す 。
③ 車 い す 使 用 の 人
・ 段 差 が あ る 場 合 に 、 携 帯 ス ロ ー プ の 設 置 や 本 人 の 意 向 を 確 認 し て キ ャ ス ター
上 げ の 補 助 を す る な ど し ま す 。
・ 少 し か が ん で 目 線 が 合 う 高 さ で 話 し ま す 。
・ 窓 口 に は 、 低 く て 車 い す の 入 る ス ペ ー ス の あ る カ ウ ン タ ー を 設 置 す る な ど、
車 い す 使 用 の 人 が 利 用 し や す い 工 夫 を し ま す 。
・ 車 い す 使 用 の 人 に と っ て 、 車 い す は 身 体 の 一 部 の よ う に 感 じ て い る の で 、 勝
手 に 車 い す を 押 し た り せ ず 、 誘 導 の 介 助 を 希 望 さ れ る か ど う か 、 必 ず 本 人の
意 向 を 確 認 し て か ら 誘 導 介 助 を し ま す 。
④ 立 っ て い る の が つ ら そ う な 人
・ い す の あ る と こ ろ に 案 内 し 、 職 員 が そ こ に 出 向 い て 用 件 を 聞 き ま す 。
⑤ 知 的 障 が い の あ る 人
・ 絵 や 図 、 写 真 な ど を 使 用 し て 分 か り や す く 説 明 し ま す 。
2 . 来 客 ・ 窓 口 対 応
来 庁 者 に 気 づ い た ら 、 仕 事 の 手 を 止 め 、 い す か ら 立 ち 上 が っ て 用 件 を た ずね
ま す 。
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■ 差 別 的 取 扱 い の 禁 止
・ 障 が い が あ る こ と を 理 由 に 窓 口 対 応 を 拒 否 す る こ と を し て は い け ま せ ん 。
・ 障 が い が あ る こ と を 理 由 に 対 応 の 順 序 を 後 回 し に し て は い け ま せ ん 。
・ 障 が い が あ る こ と を 理 由 に 書 面 の 交 付 、 資 料 の 送 付 、 パ ン フ レ ッ ト の 提 供 な ど
を 拒 ん で は い け ま せ ん 。
・ 障 が い が あ る こ と を 理 由 に 、 来 庁 の 際 に 付 き 添 い 者 の 同 行 を 求 め る な ど の 条 件
を 付 け た り 、 特 に 支 障 が な い に も か か わ ら ず 、 付 き 添 い 者 の 同 行 を 拒 ん だ りし
て は い け ま せ ん 。
■ 共 通 的 な 配 慮
・相 手 の 話 を よ く 聞 き 、訪 問 目 的 を 的 確 に 把 握 し 、「 た ら い 回 し 」に し な い よ う に
し ま す 。
・ 話 が 的 確 に 伝 わ る よ う に 「 明 確 に 」「 ゆ っ く り 」「 て い ね い に 」 話 し ま す 。
・ 障 が い の 種 別 に 関 わ り な く 、 相 手 の 話 を よ く 聴 き 、 安 心 し て 話 が で き る 信 頼 関
係 を つ く り ま す 。
・ 必 要 に 応 じ て 、 絵 ・ 図 ・ 写 真 を 使 っ て 説 明 し ま す 。
・ 相 談 内 容 が 的 確 に 把 握 で き な い 場 合 に は 、 必 要 に 応 じ て 複 数 の 職 員 で 対 応 し ま
す 。
・ ポ イ ン ト を 明 確 に 、 文 章 は 短 く 、 専 門 的 な 用 語 で な く 一 般 的 な 分 か り や す い 言
葉 で 説 明 し ま す 。
・ 書 類 の 記 入 方 法 に つ い て は 、 記 入 例 も 含 め て 文 書 で 大 き く わ か り や す く 表 示 し
て お き ま す 。
・ 書 類 の 記 入 を す る 際 、 戸 惑 い を 見 せ て い た ら 「 お 手 伝 い し ま し ょ う か 」 な ど と
声 を か け ま す 。
・ 入 口 や 受 付 付 近 で 困 っ て い そ う な 人 を 見 か け た ら 、「 ど う さ れ ま し た か 」「 何 か
お 手 伝 い す る こ と は あ り ま す か 」 と 声 が け し ま す 。
・ 視 覚 障 が い の あ る 人 や 肢 体 不 自 由 な ど で 自 筆 が 困 難 な 場 合 は 、 本 人 の 意 思 を 確
認 し て 、 可 能 な 限 り 代 筆 を 行 い ま す 。
・ 順 番 を 長 時 間 待 つ と パ ニ ッ ク を 起 こ す よ う な 場 合 は 、 周 囲 の 理 解 を 得 て 手 続 順
を 入 れ 替 え ま す 。
・ 他 人 と の 接 触 、 多 人 数 の 中 に い る こ と に よ る 緊 張 に よ り 、 不 随 意 の 発 声 等 が あ
る 場 合 は 、 本 人 に 説 明 の 上 、 施 設 の 状 況 に よ り 別 室 を 準 備 し ま す 。
■ 障 が い 種 別 の 配 慮
① 視 覚 障 が い の あ る 人
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・ 自 分 の 名 前 を 名 乗 っ た 上 で 、 伝 え た い 内 容 を 分 か り や す く 説 明 し ま す 。
・ 一 時 的 に 席 を 離 れ る 際 や 新 た に 応 対 す る 職 員 が 加 わ る よ う な 場 合 に は 、 その
旨 を 伝 え ま す 。
・ 拡 大 文 字 の 文 書 を 希 望 さ れ る 人 に は 、 説 明 資 料 等 を 拡 大 コ ピ ー し た も の を渡
し て 説 明 し ま す 。
・ 必 要 に 応 じ て 必 要 な 箇 所 や 、 希 望 箇 所 を 読 み 上 げ ま す 。 読 み 方 と し て は 、ま
ず 目 次 や 全 体 の 構 成 を 説 明 し 、 そ の 後 に 必 要 な 箇 所 を 読 み ま す 。 そ の 際 は、
要 点 を ま と め る の で は な く 、 原 文 を そ の ま ま 読 み 上 げ ま す 。
・ 代 筆 し た 場 合 に は 、 そ の 内 容 を 読 み 上 げ 、 内 容 を 確 認 し て も ら い ま す 。
② 聴 覚 障 が い の あ る 人
・ お 互 い が 可 能 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 方 法 を 確 認 し 、 用 件 を 伺 い ま す 。
・ 筆 談 を 求 め ら れ た 場 合 に は 、 速 や か に 応 対 し ま す 。
・ 問 い 合 わ せ は 電 話 、 フ ァ ッ ク ス 、 電 子 メ ー ル な ど で も で き る よ う に し ま す 。
・ で き る だ け 静 か な 環 境 で 対 応 で き る よ う 配 慮 し ま す 。
・ 話 す と き に は 、 本 人 の 正 面 を 向 い て 、 口 を 見 せ 、 ゆ っ く り 、 は っ き り と 話し
か け ま す 。
③ 車 い す 使 用 の 人
・ 配 架 棚 の 高 い と こ ろ に 置 か れ た パ ン フ レ ッ ト 等 を 取 っ て 渡 し ま す 。
・ 窓 口 対 応 の 机 に 車 い す が 入 ら な い 場 合 は 、 車 い す が 入 る 高 さ の 机 で 対 応 する
な ど 、 不 便 に な ら な い よ う 配 慮 し ま す 。
④ 口 頭 で の 説 明 で は 理 解 が 難 し い 人
・ 説 明 の ポ イ ン ト を メ モ 書 き し て 渡 し ま す 。 そ の 際 、 必 要 に 応 じ て 、 漢 字 にふ
り が な を ふ り ま す 。
⑤ 同 じ 話 を 何 度 も 繰 り 返 す 人 、 つ じ つ ま の 合 わ な い 話 を す る 人
・ 話 を 途 中 で 遮 ら ず に 、 タ イ ミ ン グ を 見 計 ら っ て 用 件 を 確 認 し 、 訪 問 目 的 に沿
っ て 対 応 す る よ う に し ま す 。
・ 相 手 が 声 の 調 整 が で き ず 大 き い 声 で 話 し て も 、 落 ち 着 い た 雰 囲 気 で 対 応 する
こ と を 心 が け ま す 。
・ 相 談 内 容 を 箇 条 書 き に し 、 内 容 を 相 互 で 確 認 し た う え で 相 手 に 渡 し ま す 。次
回 ま で に 準 備 し て ほ し い こ と が あ れ ば ア ン ダ ー ラ イ ン を 引 く な ど し て 、 課題
を 明 確 に し ま す 。
3 . 一 般 町 民 を 対 象 と し た 講 演 会 や イ ベ ン ト 等 の 開 催
一 般 町 民 を 広 く 対 象 と す る 講 演 会 や イ ベ ン ト 等 を 開 催 す る 場 合 は 、 障 が いの
あ る 人 の 参 加 を 念 頭 に お い た 対 応 が 必 要 と な り ま す 。
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■ 開 催 会 場 の 確 認
・ 障 が い の あ る 人 の 利 用 が 可 能 か ど う か 、 エ レ ベ ー タ ー 、 多 目 的 ト イ レ 、 身 障 者
駐 車 場 等 の 有 無 を 確 認 し ま す 。
・ 会 場 ま で の 通 路 や 廊 下 は 、 車 い す で 通 行 可 能 か ど う か 確 認 し ま す 。
・ 会 議 机 に つ い て 、 車 い す 使 用 の 人 が 足 を 入 れ る こ と の で き る 高 さ の も の か ど う
か 確 認 し ま す 。
・ 体 温 調 整 が 困 難 な 人 が い る 場 合 に は 、 空 調 設 備 の 整 っ て い る 会 議 室 か ど う か 確
認 し ま す 。
■ 事 前 の 情 報 提 供
講 演 会 や イ ベ ン ト に 関 す る 事 前 情 報 は 、 広 報 紙 、 ポ ス タ ー 、 チ ラ シ 、 新 聞 だけ
で な く 、 テ レ ビ 、 ラ ジ オ 、 ホ ー ム ペ ー ジ な ど 、 で き る 限 り 複 数 の 情 報 伝 達 手 段 を
利 用 し ま す 。
■ 参 加 申 込 み
・ 障 が い が あ る こ と を 理 由 に 、 説 明 会 、 シ ン ポ ジ ウ ム 等 へ の 出 席 を 拒 ん で は い け
ま せ ん 。
・事 前 に 参 加 申 込 み を 受 け る 場 合 は 、電 話 、郵 送 、フ ァ ッ ク ス 、電 子 メ ー ル な ど 、
で き る 限 り 複 数 の 手 段 で 受 け る よ う に し ま す 。
・ 申 込 書 の 様 式 に 備 考 欄 を 設 け る な ど し て 、 障 が い の あ る 人 が 希 望 す る サ ー ビ ス
( 介 助 の 要 否 、 手 話 通 訳 、 要 約 筆 記 、 拡 大 文 字 資 料 、 点 字 資 料 、 ふ り が な 付き
資 料 、 車 い す 使 用 者 、 身 体 障 が い 者 駐 車 ス ペ ー ス な ど ) を 事 前 に 把 握 で き るよ
う に し て お く と 、 各 種 ニ ー ズ へ の 対 応 を 準 備 す る こ と が で き ま す 。
■ 会 場 内 設 営
・ 会 場 出 入 口 ま で ス ム ー ズ に 行 く こ と が で き る 敷 地 内 通 路 か ど う か 確 認 し ま す 。
・ 通 路 幅 ( 120 ㎝ 以 上 ) の 確 保 、 視 覚 障 が い 者 誘 導 用 ブ ロ ッ ク の 有 無 等 を 確 認 し
ま す 。
・ 階 段 や 段 差 が あ る 場 合 、 板 な ど に よ る 簡 易 ス ロ ー プ を 設 置 す る な ど の 応 急 措 置
や 、 係 員 が 車 い す を 持 ち 上 げ た り 杖 を 使 っ た り し て い る 人 の 歩 行 介 助 を す るな
ど の 人 的 支 援 を 検 討 し ま す 。
・ 講 演 会 や 会 議 に お い て 、 手 話 通 訳 者 等 を 配 置 す る 場 合 は 、 聴 覚 障 が い の あ る 人
の 座 席 を 前 方 に 指 定 し ま す 。 な お 、 説 明 者 は 、 手 話 通 訳 や 要 約 筆 記 に 配 慮 し、
ゆ っ く り と し た 説 明 を 心 が け ま す 。
・ 車 い す 使 用 の 人 の 座 席 に つ い て は 、 出 入 口 や 通 路 に 近 い 場 所 を 広 め に 確 保 し ま
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す 。
第 6 理 解 の 促 進 のた め の 研 修
職 員 が 障 が い の あ る 人 に 対 し て 適 切 に 対 応 し 、 ま た 、 障 が い の あ る 人 及 び その
家 族 そ の 他 の 関 係 者 か ら の 相 談 等 に 的 確 に 対 応 す る た め に は 、 法 の 趣 旨 、 社 会 的
障 壁 の 除 去 の 必 要 性 、 障 が い や そ の 状 態 に 応 じ た 配 慮 等 に 関 す る 理 解 を 深 め る こ
と が 必 要 で あ る 。
こ の た め 町 で は 、 障 が い を 理 由 と す る 差 別 の 解 消 の 推 進 を 図 る た め の 研 修 ・啓
発 を 行 う も の と す る 。 ま た 、 各 所 属 に お い て は 、 職 員 に 障 が い の 特 性 を 理 解 さ せ
る と と も に 、障 が い の あ る 人 に 適 切 に 対 応 す る よ う 意 識 の 啓 発 を 図 る も の と す る 。
第 7 障 が い を 理 由と す る 差 別 に 関 す る相 談 体 制 の 整 備
職 員 に よ る 、 障 が い を 理 由 と す る 差 別 に 関 す る 障 が い の あ る 人 及 び そ の 家 族 そ
の 他 の 関 係 者 か ら の 相 談 等 に 的 確 に 対 応 す る た め 、健 康 福 祉 課 に 相 談 窓 口 を 置 く 。
相 談 等 を 受 け る 場 合 は 、性 別 、年 齢 、状 態 等 に 配 慮 す る と と も に 、対 面 の ほ か 、
電 話 、 フ ァ ッ ク ス 、 電 子 メ ー ル に 加 え 、 障 が い の あ る 人 が 他 人 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ
ョ ン を 図 る 際 に 必 要 と な る 多 様 な 手 段 を 可 能 な 範 囲 で 用 意 し て 対 応 す る も の と す
る 。
第 8 対 応 要 領 の 見直 し
こ の 対 応 要 領 は 、 国 が 法 に 基 づ き 策 定 す る 差 別 解 消 の 推 進 に 関 す る 基 本 方 針や
障 が い を 理 由 と し た 差 別 に 関 す る 相 談 事 例 等 を 踏 ま え 、 必 要 が あ る と 認 め る と き
は 、 所 要 の 見 直 し を 行 う こ と と す る 。
対 応 要 領 を 変 更 す る と き は 、 策 定 す る と き の 手 続 に 準 じ て 、 あ ら か じ め 障 がい
の あ る 人 そ の 他 関 係 者 の 意 見 を 反 映 さ せ る た め に 必 要 な 措 置 を 講 ず る と と も に 、
変 更 後 は 遅 滞 な く 公 表 す る も の と さ れ て い る も の 。( 法 第 10 条 第 5 項 )