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Academic year: 2021

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論文内容要旨

Hyperreflexia induced by XLR-11 smoke is caused by the pyrolytic degradant

(XLR-11燃焼煙による反射亢進は熱分解物が原因で生じる)

毒物学 籏岡恭子

危険ドラッグの多くは「ハーブ」と呼ばれ、主に加熱吸入される。「ハ ーブ」の主な成分である合成カンナビノイド(SC)は、鎮痛、低体温、無 動などの中枢抑制作用を示すことが知られている。一方、一部の

SC

を含 む危険ドラッグを摂取した者が異常興奮を示すことが報告されているが、

その作用機序は明らかでない。そこで本研究では、乱用実態に即した危険 ドラッグの生体影響を解明するため、XLR-11[(1-(5-fluoropentyl)-1H-

indol-3-yl)(2,2,3,3-tetramethylcyclopropyl)methanone]を用いて検討

を行った。

1. XLR-11

ハーブ燃焼煙の吸入曝露と成分分析

自発運動量および体温の測定が可能なチップを埋め込んだ

Balb/c

雄性 マウスを吸入曝露チャンバーに入れ、ミント葉

0.5 g

または

5%XLR-11

有葉

0.5 g

燃焼煙に

3

分間曝露した。また、燃焼開始

1

分後のチャンバー

内空気を

HPLC

分析に供した。

5%XLR-11

含有ハーブ曝露群では、曝露後

1~7

分において挙尾や痙攣を

伴うジャンプ等の興奮作用が観察され、自発運動量が有意に増加した。ま た、曝露後

8

分以降は

SC

の特徴である体温低下を示した。曝露煙中には

XLR-11

の約

25

倍の

XLR-11

熱分解物が含まれており、マウスの吸入量は 各々約

0.5、 12 mg/kg

と計算された。

2. XLR-11

および

XLR-11

熱分物の作用比較

マウスに

XLR-11(15 mg/kg)、XLR-11

熱分解物(15 mg/kg)または溶媒 を腹腔内投与し、自発運動量、体温及びカタレプシーを測定した。

XLR-11

群、

XLR-11

熱分解物群において

SC

の特徴である体温低下・カタ レプシー誘発作用が確認された一方、興奮作用は

XLR-11

熱分解物群での み確認された。

(2)

3.興奮作用発現メカニズム

XLR-11

熱分解物投与

30

分前に

CB

1受容体遮断薬

AM-251、ドパミン D

1受 容体遮断薬

SCH23390、ドパミン D

2受容体遮断薬

Sulpiride、グルタミン

mGluR₅受容体遮断薬 SIB-1757

または

GABA

トランスポーター活性化薬 ガバペンチンを投与し、自発運動量を測定した。また、側坐核の細胞外ド パミン量、海馬の細胞外グルタミン酸量を測定した。

AM-251

およびガバペンチンは

XLR-11

熱分解物誘発興奮作用を有意に抑

制したが、SCH23390、Sulpiride および

SIB-1757

は抑制しなかった。ま た、興奮作用発現時に脳内のドパミンやグルタミン酸量の増加は認められ なかった。以上より、XLR-11は

XLR-11

熱分解物に変化することにより興 奮作用を示し、その作用には

CB

1受容体を介した

GABA

放出抑制が一部関 与すると考えられた。

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