別紙1
論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨
報告番号
甲 第3256
号 氏 名 髙橋 玲論文審査担当者
主査 原 俊太郎 副査 板部 洋之 副査 岩井 信市
論文題名:A Profile of Pro-Inflammatory Cytokine Expression in Human Delta-1-Induced
Monocyte-Derived Langerhans Cell-Like Cells after Stimulation with Toll Like Recep tor
Ligands(単球由来 Delta-1
誘導ランゲルハンス細胞様樹状細胞の機能解析)掲載雑誌名:THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL OF MEDICAL SCIENCES 掲載予定
従来知られてきたランゲルハンス細胞(
LC)以外に、表皮には単球由来ランゲルハンス細胞
(Mo-LC)が存在し、乾癬などの病態に関与していることが 近年報告されている。しかし、
Mo-LC
の簡便な調製法は未だ確立されておらず、Mo-LC の性状については不明な点が多い。本研究で は、比較的簡便なMo-LC
の調製法を新たに確立し、様々な病態に関わるToll
様受容体(TLR)及び
TLR
刺激に伴う各種サイトカインのMo-LC
における発現について検討した。まず、ノンコーティングプレートを使用し
DLL-1
の固相化を行い、この固相化DLL1
を用い ると、GM-CSF とTGF-β1
とともに処理することにより、CD14+血液単球が高効率でLangerin
陽性のMo-LC
(DI(+)Mo-LC)に分化誘導されることを見出した。次に、DI(+)Mo-LC細胞をFACS
によりソーティングした後、そのTLR
の発現を、Langerin 陰性細胞であるIL-4 + GM-CSF
誘 導樹状細胞(Mo-DC)及びGM-CSF
誘導マクロファージ(Mφ)とリアルタイムPCR
により比較 検討した。その結果、DI(+)Mo-LC はTLR2、3、4、7
を発現し、このうちTLR3
の発現がMo-DC
や
Mφより有意に高いことがわかった 。さらに、TLR3
アゴニスト(poly-IC)またはTLR4
アゴニスト(LPS)で刺激した後のサイトカインの発現について検討したところ、
Mo-DC
やMφと比
較して、IL-15、IL-23p19、IFN-βの発現が有意に高く、TNFαの発現が有意に低いこともわか った。しかし、乾癬に関わるとされるTLR7/8
のアゴニストであるイミキモドで刺激しても、これらのサイトカインの発現誘導は認められなかった。今回、新たに確立した方法で作成した
DI(+)Mo-LC
から得られた、乾癬病態に関連するサイトカインの発現プロファイルは、 今後、表皮の防御と病因における
Mo-LC
の役割を研究する上できわめて有用であると思われ る。本論文は本学大学院学位論文(博士)審査基準を満たしており、学位論文に値すると判断し た。
(主査が記載、500字以内)