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万国海法会海上物品運送条約草案における運送人の 責任

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(1)

万国海法会海上物品運送条約草案における運送人の 責任

その他のタイトル The Liability of the Carrier under the Draft Instrument on Transport Law of the CMI

著者 栗田 和彦

雑誌名 關西大學法學論集

巻 52

号 4‑5

ページ 1211‑1248

発行年 2003‑03‑20

URL http://hdl.handle.net/10112/00023514

(2)

本稿は︑万国海法会

( C o m

i t e

M a r i

t i m e

  International•以下、CMI)が二00一年―二月一0日付けで発表した 海上物品運送条約草案

( D r a

I n f t

s t r u

m e n t

  on

r a   T

n s p o

r t  

Law•以下、CMI草案)における運送人の義務・責任に

関する規定を概観するものである︒周知のとおり︑

CMI

草案の全体像は︑その最適任の解説者である藤田友敬教授

によって︑すでに︑紹介されている︒本稿は︑藤田教授の労作に一部重複することになるが︑︵主たる︶検討対象を

万国海法会海上物品運送条約草案における運送人の責任

0

(

和彦

(3)

第五二巻四・五号

運送人の義務・責任に関する

CMI

草案第五章および第六章に絞っている︒

一九二四年船荷証券統一条約︵以下︑ヘ規則またはヘ・ウ規則︶は︑多くの運送法に関する条約のなかで︑大きな

によって︑その輝かしい成果に影が差し始めた︒すなわち︑

の有無により類別が生じ︑さらに︑同議定書批准国においても︑

なったのである︒

この不統一がもたらす混乱に輪をかけたのが︑いわゆるハンプルグ規則︵以下︑

の成立•発効である。同

規則自体を締約する国のほかに︑二つの国際条約を摂取した法律を制定した国が現われたのである

C M

草案は︑こうした憂慮すべき状況を打開するために︑作成されたものである︒I

CMI

草案が条約として成

立•発効するまでには、曲折を経なければならないであろうが、いまの段階で、その内容について、とりわけ重要な

論点である運送人の義務・責任に関する規定ついて︑若干の検討をしておくのも意義のないことではない︑と思われ

( 3)  

る ︒ (1 )  CM I Y ea rb oo k,  20 

1, pp

. 

532  , 597

(2 )

CMI

(3 )

CMI

もっと複雑であるが︑簡略に示しておく︶︒ 成功を収めてきたものの例にあたるであろう︒しかし︑

一九七九年議定書の批准の有無がみられるように ヘ規則締約国のなかにあって︑一九六八年議定書の批准 一九六八年議定書および一九七九年議定書による二度の改正

0

(4)

(1 ) 

論点に関して 規定の個別・具体的な検討・理解に有益なはずである︒

0

CMI

草案における運送人の義務・責任に関する規定︵第五章および第六章︶

CMI

草案が当該規定を採択した経緯について︑若干ふれておくべきであろう︒その経緯の概略を知っておくことは︑

CMIは、二00一年二月、シンガポール国際会議において、運送品の運送・引渡•取扱に関する運送人の義務・

ヘ・ウ規則第四条第二項団文︵ハ規則第五条第一項に類似する︑との認識のようであったが︶

した規定案と︑いわゆる

CMR

条約第一七条第二項に準拠した規定案のいずれを採択すべきかを議論に付した︒議論

(1 ) 

の前提として︑後者の規定は︑前者の過失責任より厳格な責任原則を定めるもの︑と考えられていた︒

多くの参加国は︑前者によるべきことを主張した︒そして︑シンガポール国際会議の議論の過程において︑多くの

︵たとえば︑航海上の過失・船舶火災免責の認否など︶︑ の個別・具体的な検討に入るまえに︑

ヘ・ウ規則にそった意見が出された︒

CMI

草案における運送人の義務・責任に関する規定は︑そうした多数意見を反映したものになっている︑といっ

て大過ないであろう︒

CMI

草案第五章および第六章は︑多くの修正を付加しながらではあるが︑ヘ・ウ規則第三条

第一項・同第二項および第四条第一項・同第二項に準拠しながら︑運送人の義務および責任に関する規定を設けてい

(2 ) 

る ︒

Fr an ce sc o  B e r l i n g i e

r i   , S

te fa no   Zu n a r e l l i ,   I I   D ra f t  I ns tr um en t  o n  T ra ns po rt

L a  

w   d e

!   C MI ,  D i r i t t o   M ar i t ti m o ,  2

00 2,  p .  

18 . 

( ︱ ニ

︱ ︱ ︱

‑ ︶

に準拠

(5)

第五二巻四・五号

0

条約第四条二項何と国際海上物品運送法ーアメリカを手がかりとしてー﹂﹃川又良也教授還暦記念商法・経済法の諸

11

0

[ ]

o

(2 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p .  c i t . l,   oc o  c i t .  

第五章は︑全体的には︑

五・一は︑五・ニ以下の運送人の具体的な義務規定を先導する役を果たすもの︑といいうる︒すなわち︑運送人は︑

本草案の規定および運送契約の文言にしたがい︑運送品を目的地に運送しそして荷受人に引き渡すべき旨を定めてい

(

ヘ・ウ規則第三条第一項・同第二項を継承しながら︑新しい補足規定を設けるものである︒

ヘ・ウ規則にはみられない︒あえて求めれば︑同規則第二条かもしれないが︑少なくとも︑規定の

形式は︑相当異なっている︒運送人の基本的義務についてのべ︑本草案の規定に論及することにより︑運送人の義務

(2 ) 

が運送契約の文言によってのみ規律されるものではないことを明らかにする趣旨で設けられたものである︒この種の

規定が運送人の義務・責任を規律する規定群において絶対に不可欠のものかについては︑議論が分かれるかもしれな

い︒しかし︑いわぱ導入規定として︑運送人の義務・責任の全貌を素描し︑五・ニ以下の規定を導くのであれば︑充

(3 )

4

) 

分に意義のある規定︑という評価に値するであろう︒

(1)CMI

る ︒

る ︒

(1 ) 

導入規定︵五・一︶

0

(6)

0 送における古典的な

FIO

条項は︑運送人がターミナル︵船積港および/または陸揚港︶における荷役作業の実行を

, >   ︑ ︒

(2)

(C MI Ye ar bo ok , 

20 01 , 

p .  

55

0)

(3 )  Ne ll a  s t es s o  s en so   ; B e r li n g ie r i 'Z u n ar e l li ,   op . i t .   c l o ,   c o  c i t .   (4 )

(2

)

終節︵五・五︶の規定のあとに︑まとめてなされている

(C MI Ye ar bo ok , 

20 01 , p p

5.  

51

5 52 )

ニーニ

五・ニは︑二つの款からなっており︑運送品に関する注意義務を定めている︒

CMI

草案作成者は︑五・ニ・一のモデルとして︑

( 1)  

ヘ・ウ規則第二条を想定したもの︑と思われるが︑五・ニ・一

(2 ) 

がヘ・ウ規則第三条第二項に正確に対応している︑との指摘もなされている︒五・ニ・一がヘ・ウ規則第二条および

/または同第三条第二項と明確に異なるのは︑五・ニ・一においては運送人が義務を負う期間が特定されている点で

CMI

草案五・ニ・ニは︑いわゆるF

. . . .  

a条項︵およびそれに類するもの︶に関する規定を設ける

有効視する︶趣旨のものである︒

CMI

草案が新たに導入したものであり︑同種の規定は︑

従来︑海上物品運送法の分野において︑

(F

  . . . .  

a条項を

ヘ・ウ規則にはみられな

o 条項の有効性をめぐって︑多様な議論がなされてきた︒海上物品運

(

連送品に関する注意義務︵五・ニ︶

(7)

棄︵免責︶に等しい︑という論法が成り立ちうる︒

第五二巻四・五号

こうしたF

. . . .  

0条項の有効性に関する議論に立法的な解決をする趣旨で︑海上物品運送にのみ関連して︑規定を設

けるのであれば︑それほど強い反論はないかもしれない︵海上物品運送におけるF

. . . .  

a条項を無効視する議論も有力

であるが︶︒しかし︑五・ニ・ニに関しては︑海上物品運送におけるF

‑ o

条項を有効視する立場からも︑異論が唱

えられるかもしれない︒すなわち︑五・ニ・ニが複合運送契約に関連して摂取された場合である︒

. . .   a条項は︑運送人の運送サービスの開始を遅らせ︑そして︑その終了を早めはするが︑運送サービスに中断な

いし空白をもたらすものではない︑と考えることによって︑有効視されてきた面を否定できない︒しかし︑

FIO

項が複合運送契約に摂取された場合︑うえにみたような有効説の発想によって︑運送途中においてなす積替作業を運

( 3)  

送人が荷送人・荷受人側にあるいは第三者に委ねることが︑正当化されうるか︑疑問の余地を残すであろう︒ターミ

ナルにおける荷役作業の実行を荷送人・荷受人側に委ねる部分については︑従来の有効説のいうように︑

FIO

条項

の有効性を認めうるにしても︑運送サービスの途中において運送品の取扱を他者に委ねることは︑運送サービスの放

(1 )

草案作成者の第五章に対するコメント

(C MI Ye ar bo ok

,  2

00 1,  p .  55 1)

︑藤田﹁海上物品運送法の国際的統一へ向けての

(2 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p c i t .   . ,   p .  

2 1.  

(3 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p c i t .   . ,   p .  

22 . 

荷送人・荷受人側に委ねるものである︒

0

(

(8)

ニ ー ︱ ︱

関する規定群のなかに置かれている︒五・三は︑配置場所の面からすると︑

0 五・三は︑運送品に関する注意義務に関する規定群のなかにあって︑運送人の権利の形式を採りながらであるが︑

(1 ) 

危険品の処分権︵または義務︶に関する規定を設けている︒周知のように︑

第四条第六項および第一三条において︑危険品の処分に関する規定を設けている︒

これらの規定は︑危険品の処分に関する規定でありながら︑その配置・内容において︑かなり異なっている︒ヘ・

ウ規則のそれは︑連送人の注意義務・責任に関する規定群のなかに置かれている︒ハ規則のそれは︑荷送人の責任に

し︑五・三は︑運送人の危険品の処分について規定するだけであり︑荷送人の危険品に関する責任については規定し

(2 ) 

︵第七章の荷送人の一般的な責任規定に包摂されている︶︒両規則が︑

る運送人の処分権と荷送人の責任を同時に規定しているのと︑大きく異なっている︒さらに︑両規則は︑運送人が危

険品であることを知っている場合と知らない場合に分けて規定を設けているが︑五・三は︑運送人の主観的事情によ

り場合を分けて規定を設けることをしていない︒この点も注意を要すべき差異であろう︒

五・三につき理論的にもっとも注目すべき点は︑当該物品が人または財産に対して危険な場合

( a d an ge r  t o   p er   ,  so ns   or r   p op er ty )

だけではなく︑環境にとって違法なまたは受け入れられない危険の場合

(a i l n l e g a l   o r  u na cc ep t  ,  a bl e   da ng er   to   th e  en vi ro nm en t)

i︑運送人の処分を認めていることである︒後者の場合にも運送人の処分を認め

(3 ) 

たのは︑五・三の新しい試み︑というべきであろう︒

しかし︑環境にとって危険な物品の処分は︑人または財産に対して危険な場合に比ぺて︑かなりの慎重さが要求さ ていない 危険品の処分︵五・三︶

︵ ニ ニ 七

一個の規定において︑危険品に関す ヘ・ウ規則に類する︑といいうる︒しか ヘ・ウ規則およびハ規則は︑それぞれ︑

(9)

容不能性﹂に関する判断まで 第五二巻四・五号

(

( 4)  

れるであろう︒人または財産に対する危険については︑類似の文言を有する条約がすでに存在しているので︑それほ

ど解釈に困難を伴わない︑と思われる︒これに対して︑﹁環境にとって危険﹂は︑その概念自体が新しいだけではな

く︑﹁違法な﹂または﹁受け入れられない﹂という条件︵形容詞︶が付せられている︒

﹁環境に対する危険﹂自体は︑﹁危険全体﹂から﹁人または財産に対する危険﹂を控除する︑といった消去法によ

り︑内容を固めてゆくことが可能かもしれない︒もちろん︑その際には︑物理的危険だけではなく︑政治的危険を視

議論は︑その概念自体に関してもさることながら︑条件︵形容詞︶に関するほうが︑錯綜するかもしれない︒﹁違

法性﹂に関しては︑法律で定められた数量を超えて危険品を運送する場合︑﹁許容不能性﹂に関しては︑漏出・流出

のおそれがある不完全・不充分な梱包によって危険品を運送する場合などを想定すべきかもしれない︒もちろん︑

(5 ) 

﹁許容不能性﹂に関しては︑危険の程度によって︑﹁許容可能な﹂場合もありうる︒そうした﹁違法性﹂または﹁許

︵裁判官ではない︶運送人に委ねることが︑妥当ないし適当か︑議論が分かれるであろ

(1)CMI

( 2 )

( 3 )

(4 )

( 3 )

C M

R

ds )

o f  

野に入れるべきである︑といった議論は出てくるであろう︒

二 ︱ o

(10)

[ an

d  duri

ng ] 

]かっこの挿入をしな

CMI

草案作成者は︑[

an d  duri

ng ] 

一致した結論に至らな ニー四

da ng er ou s  n at ur e  t to   he   ca r r ie r

J

L

n

(5 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p .  c i t . ,   p .  

23 . 

堪航能力担保義務(五•四)

式および文言は︑明らかに︑ 五•四は、運送人の堪航能力担保義務を定めている。柱書と三つのアルファベート規定からなっている。規定の形

(1 )

ヘ・ウ規則第三条第一項から借用したものである︒しかし︑柱書︑国文および伺文に

]かっこで︑[

an d  d ur in g]   [a nd   ke ep ]

が挿入されていることに注意しなければならない︒

この規定の形式に至るまえ︑すなわち︑二

00

の段階で︑運送人の堪航能力担保義

(2 ) 

務について︑発航当時の義務に留めるか︑航海中にも継続して課するべきかが議論された︒

ねる道を選んだのである︒

われわれは︑ここで︑

CMI

草案作成過程で双方の立場から呈示された論拠を逐一検証する意思を有しない︒[

い場合︑わが国の国際海上物品運送法第五条第一項など︑

妥当する︒伺文における削除︵冷蔵室に関して︶・挿入︵運送人が提供するコンテナに関して︶は︑現行の国文に本

( 3)  

質的変更をもたらすものではない︑と考えられるからである︒

まず︑柱書の [ a

nd   ke ep ]

が挿入された場合の問題点を考えておけぱ足りる︒[

[ an

d  du ri ng ] 

[ an

d  k ee p]

を挿入することにより︑この問題をさらなる議論に委

ヘ・ウ規則第三条第一項を摂取した立法の解釈がそのまま

の適否について︑検討してみよう︒この挿入により︑堪航能力担保義務は︑継続性支

(11)

[ an

d  during

]  第五二巻四・五号

のほかに

by se

が付加されたことを除けば︑a

︵コンマが増え︑挿入に伴い

an

d

らく)そのままCMI草案五•四柱書に関して、繰り返されることになるであろう。

~

( ︱ ニ ニ

0)

持者にとって︑充分に満足のゆくかたちで︑継続性を付与されたことになるのであろうか︒議論の便宜のため︑柱書

Th e  c a r r i e r   s h a l l   be   bo un d,   be f o r e ,   a t   be gi nn in g  o f ,   [a nd   du ri ng )  th e  v

oy ag e  b y  s e a ,   t o   e x er c i se   du e  d i l i g e n c e  

be fo re   an d  a t   b eg in ni ng f   o   th e  v oy ag e"

に関して︑わが国の立法者は︑﹁発航の当時﹂という文言をあて︑

多くの研究者は︑それを﹁物品の船積開始時から航海開始時まで﹂の意味に解している︒しかし︑条約の原文の解釈

に関して︑そうした継続性を否定し︑﹁船積開始に当たりおよび航海開始に当たり﹂の意味に解する説が存在してい

(4 ) 

るのは︑周知のことである︒この説は︑かなり有力のようでもある︒法律・規則の作成者は︑その意思ないし社会通

念に基づく理解以上に︑厳格に解釈がなされることを覚悟しておかなければならないのであろう︒

そうした観点から︑[

an d  d u ri n g ]

をみた場合︑草案作成者の意思にかかわらず︑その文言は︑継続性支持者に充

分な満足をもたらすものではないようである︒^^

an d  du ri ng h   t e  vo ya ge

"

だけであれば︑堪航能力担保義務は︑船舶

(5 ) 

の目的港への到着により終了し︑物品の陸揚時期まで継続しない︑との指摘がなされている︒堪航能力担保義務の開

始時点に関する表現に比べて︑その終了時点に関する表現が簡略な印象は免れないであろう︒そして︑物品の陸揚終

了︵ないし荷受人への引渡完了︶まで堪航能力担保義務を継続させるのであれば︑そのことをより明確に表現するに

t o  

ヘ・ウ規則第三条第一項柱書に関する議論が︑︵おそ ヘ・ウ規則第三条第一項柱書と実質的には変化がない

(12)

相応しい文言は︑ほかにあったかもしれない︒たとえば︑きわめて簡略であるが︑[

d ur i n g,   an d  u n t i l l   t he   en d o

f]  

といった文言のほうが︑堪航能力担保義務に継続性を与える

(6 ) 

からすれば︑より適切であろう︒

[ an

d  ke ep ] 

して疑問の余地がある︒すなわち︑柱書において︑堪航能力担保義務の継続性を認めるために適切な挿入・変更がな

された場合︑堪航能力担保義務の具体的内容を表現するアルファベート規定に︑さらに[

an d  k ee p]

を挿入する必

要があるかである︒屋上に屋を重ねることになりはしまいか︑という疑問が湧いてくる︒

さらに︑もし︑[

an d  k ee p]

 の挿入が必要である︑と考えたにしても︑なぜ︑い文および伺文においてのみ挿入が

なされ︑⑯文においてなされなかったのかである︒い文および伺文と異なり︑⑯文が[

an d  ke ep ]

を挿入しにくい

表現になっていることは︑否定できない︒しかし︑国文および伺文にのみ[

an d  k ee p]

を挿入すれば︑⑯文の義務

(7 ) 

には意図的に継続性が付与されなかった︑との解釈が充分に成り立ちうるであろう︒

そうした解釈を避けるのであれば︑そして︑

い文およびい文におけるの挿入について︑若干︑検討してみよう︒まず︑その必要性に関

アルファベート規定においても継続性を付与するための挿入が必要で

ある︑と考えるのであれば︑⑯文においても︑い文および伺文に類する表現の挿入をなすべきであろう︒残念ながら︑

筆者には︑⑯文に対する適切な挿入文言を例示する素養に欠けている︒

~

(1 )

0

[ ]

(

)

︵継続性支持者に充分な満足をもたらす︶︑という意味

(13)

第五章の最終節︵五・五︶は︑共同の安全のためまたは運送人が運送・保管中の他の運送品を保存するため︑運送

共同海損(五•五) 関法第五二巻四・五号

メントの最終段落は

: : M I

Ye ar bo ok ,  2 0 01 ,   p .  

552)。他方、五•四伺文に挿入(運送人が提供するコンテナに関して)が必

要であったかも︑議論が分かれるであろう︵明文化するまでもなく︑当然の理︑ともいいうる︶︒

(2 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p .  cit••

p .   1 9 .   この議論は︑一九二四年に船荷証券統一条約が成立する以前の段階においても︑なさ

れ︑結局︑前者の立場が採用された︒今回も︑同じ議論が繰り返されたことになるが︑後者の新しい論拠に︑前者の立場はISMコードに調和しない、との主張が加わったことになる(草案作成者の五•四に対するコメントは::MI

Ye ar bo ok ,  2 00 1 ,   p .   55 1

E

(3 )

前注

(1 ) 参照︒また︑堪航能力担保義務に継続性を持たせるべき︑とする立場の新しい論拠︵発航時に限定する立場はI S

Mコードに調和しない︶に関しては︑

ISM

コードが要求する船舶の安全基準は︑公法的・公益的見地から設定されてい

るものであり︑それが運送契約法上の運送人の義務に直接影響を及ぼすものではない︑といった理由により︑それ以上の検

証に立ち入らないでおく︒

(4 )

そのあたりの状況については︑戸田

11

中村・前掲︱二四頁以下[原茂太二釈筆r

稿

L

ob bl ig

d e

!

e日呑m

m

d i  cose

i     d g ar a n ti r l a e     na v i ga b i li t d e a   l la   n

av e  n e l  d i ri t t o  giapponese,

i r   D i tt o   de i  t r as p o rt i 1 9 ,   9 2,  

m ,  

p p.   80 6  , 8 0 8.   (5 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i , 

p .  

cit••

p. 21

be fo re   an d  a t  b eg in ni ng f    o th e  voyag

e"

釈に関しては︑通説的立場によっている︒

(6 )

そのほか︑一九九︱一年一月一日に発効した国連貿易開発会議および国際商業会議所の共同作業になる複合運送証券規則

(I CC ,  P ub l i ca t i on ,   n.   48 1

UNCTAD/ICC規則︶第二条第八項におけるような︑﹁引渡﹂︵責任終了時点︶の

定義規定を別に設ける方法もありえよう︒

(7 )  B er l i ng i e ri ' Z un a r el l i ,  o p .  c i t . ,   l oc o  c i t .  

( ︱ ニ ニ ニ ︶

参照

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