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埋設管の地盤反力による基礎的研究

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Academic year: 2022

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埋設管の地盤反力による基礎的研究

武蔵工業大学 学 ○馬場 健介 同上   正  片田 敏行  同上   正  末政 直晃

1.はじめに

 都市生活を支えるライフラインであるガス管や上下水道管は地盤内に埋設されている。これらのライフライ ンシステムが地震などにより機能停止してしまうと多大な被害を受ける。埋設管の被害形態として、継ぎ手部 の抜け出し、折れ、曲がり部および分岐部での応力集中などによるひび割れ、座屈、直管部での局部座屈など が発生している。1995 年に起きた兵庫県南部地震でもライフラインシステムに大きな被害をもたらし、人々 に生活苦をもたらしたことは記憶に新しい。これによりライフラインシステムが都市生活において、重大な役 割を果たしていることが再認識された。地震国といわれる日本においてライフラインの耐震設計基準を見直す 必要性が指摘されている。

2.研究の概要

埋設管の地盤反力は管軸、管軸直角方向はそれぞれ独立であると仮定されているが、実際は双方が影響しあ って発生すると考えられる。本研究では、両方向への同時載荷できる実験装置を使い、試料を変える事により 地盤反力特性にどのような影響を及ぼすかを比較検討する。

3.実験装置および方法

 二方向同時載荷加圧土槽実験装置を図−1 に示す。この装 置の特徴は、埋設管に対し管軸方向、管軸直角方向の両方向 からの載荷が可能なことである。一方向から荷重をかけてい る最中に、もう一方から載荷できるため、途中で載荷角度を 変えることができる。

 埋設管の両端を杭固定シャフトに固定させ、スクリュージ ャッキで土槽を加圧することで模型地盤がリニア上を移動す ることにより、管と地盤における相対変位を生じさせる仕組 みになっている。その時に管が受ける荷重を計測するために 管軸方向成分に

1

つ、管軸直角方向成分に

2

つロードセルを 設置するとともに、管と地盤との相対変位には変位計を用い ている。模型地盤の寸法は幅

40

㎝×高さ

30

㎝×奥行き

30

㎝として、試料は、空中落下法により

Dr=90%にする。埋設

管として管径

25

㎜の布ヤスリ(#120)を巻いた鋼管を用い、

模型地盤の下から

15cm

の位置に設けた。

4.実験条件

 現場では埋設管の敷設に際して、通常では堀り起こした土のかわりに、砂で置き換えるのが一般である。そ のため本実験では、試料に豊浦砂を用いた。今回は、上部からの拘束圧はかけずに実験を行った。図−2に管 軸、管軸直角方向の変位を示す。ケース

1〜4

は、はじめに管軸直角方向に載荷した後、管軸直角方向応力が キーワード: 埋設管、支持力曲面、二方向載荷

連絡先:〒158-8557 東京都世田谷区堤

1-28-1

武蔵工業大学地盤工学研究室 

Tel&Fax 03-5707-2202

スクリュージャッキ

スクリュージャッキ

載荷板

載荷板 管軸ロードセル

管軸直角ロードセル

管軸直角ロードセル

電源 模型土槽

杭固定シャフト 管軸直角ロードセル

スクリュージャッキ 載荷板 模型土槽

リニア スライドベース

埋設管

図−1 実験装置

(2)

残る範囲で除荷して、管軸方向に載荷した。ケース5〜7 は、管軸、管軸直角の両方向同時載荷をする事により、

斜め載荷した。以上

7

ケースにおいて地盤反力に及ぼす 影響について検討した。

5.実験結果および考察

 図−3、図−4に豊浦砂、山砂の管軸直角の地盤反力と 相対変位を示す。直角方向に載荷する事により、徐々に 地盤反力と相対変位が上昇していくが、いずれのケース においても途中で急に傾きが緩やかになる傾向を示した。

これは地盤が降伏し、地盤拘束力が著しく低下したため と考えられる。また山砂の最大直角地盤反力は

206kN/

㎡に対し、豊浦砂の最大直角地盤反力は

88kN/㎡である。

山砂に比べ、豊浦砂の地盤反力は小さい事が分かる。図

−5 に豊浦砂における実験で得られたデータを示す。図

−6 に山砂における実験で得られたデータを示す。いず れの図も縦軸には管軸方向における応力を、横軸には管 軸直角方向における応力をそれぞれ管軸直角方向の最大 値で除して正規化したものである。今回の豊浦砂におけ る実験データのケース

1〜4

に着目すると、山砂における 実験データと同じような支持力曲面の形状を示している 事が分かる。管軸直角方向における除荷が大きいほど、

管軸方向の応力が小さくなっていることがわかる。これ は除荷するほど、埋設管周辺の地盤拘束力が低下するた めに管軸方向の応力が小さくなったと考えられる。図―5 のケース

5〜7

の同時斜め載荷におけるデータに着目す ると、ケース

1〜4

の示す支持力曲面を越えている事が分 かる。この理由は以下のように考えられる。ケース

1〜4

は、管軸直角方向の地盤を降伏させてから、管軸方向に 載荷した。それに対し、ケース

5〜7

は降伏していない地 盤に対し、同時斜め載荷した。一度降伏した埋設管周辺 の地盤は降伏していない地盤と比べ、地盤拘束力が低下 している。この違いが地盤反力に影響し、このような結 果を示したと考えられる。

6.まとめ

・ 拘束圧

0

における豊浦砂の支持力曲面でも山砂の示 す支持力曲面と同様の形状を示した。

・ 埋設管の地盤反力については、ある支持力曲面が存 在する事が明らかになった。

〈参考文献〉筒井智照:「斜め載荷した場合における埋設管−地盤 系の地盤反力特性」 第

36

回地盤工学研究会発表会

 

0 2 4 6 8 10 12 14

0 5 10 15 20 25

管軸直角相対変位(mm)

相対変位(mm

ケ ース 7

ケ ー ス 6

ケ ー ス 5

ケ ース 1

ケ ース 2 ケ ース 3

ケ ー ス 4

図−

2

管軸−管軸直角変位関係(豊浦砂)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

0 5 10 15 20 25

相対変位(mm)

地盤反力(kN/m2

ケース7

ケース6 ケース5

ケース4

ケース1 ケース2

ケース3

図−

3

 直角地盤反力−相対変位関係(豊浦砂)

0 50 100 150 200 250

0 2 4 6 8 10 12 14 16

相対変位(mm)

盤反力(kN/m2

ケース6 ケース1 ケース3 ケース5 ケース3 ケース4

図―

4

 直角地盤反力−相対変位関係(山砂)

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

管軸直角

管軸

ケース1

ケース2 ケース5

ケース3 ケース4

ケース7

ケース6

図 −

5

  埋 設 管 − 支 持 力 曲 面 図 ( 豊 浦 砂 )

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

管軸直角

管軸

ケース1 ケース2

ケース3

ケース4 ケース5 ケース6

図−6 埋設管−支持力曲面図(山砂)

参照

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