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舗装の動的応答に関する実測値と解析値との比較検討

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(1)【土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集. 第10巻2005年12月. 舗 装 の 動 的応 答 に 関す る. 】. 実 測 値 と解 析 値 との 比 較 検 討 董 勤 喜1・. 金 井 利 浩2・ 坂 本 康 文3・ 姫 野 賢 治4. 1正 会 員Ph 2学 生 会 員. .D.中 央 大 学 理 工 学 部 土 木 工 学 科(〒112‑8551東 京 都 文 京 区 春 日1‑13‑27) 中 央 大 学 大 学 院 理 工 学 研 究 科 土 木 工 学 専 攻(〒112‑8551東 京 都 文 京 区 春 日1‑13. 3正 会 員(独)土. ‑27) 城 県 つ く ば 市 南 原1 ‑6). 木 研 究 所 基 礎 道 路 技 術 研 究 グ ル ー プ(〒305‑8516茨 工博 中 央 大 学 理 工 学 部 土 木 工 学 科(〒112 ‑8551東. 4フ ェ ロ ー 会 員. 京 都 文 京 区 春 日1‑13‑27). 舗 装 の設 計 法 は,経 験 的設 計 法 か ら解 析 的/経 験 的 設 計 法 へ移 行 す る段 階 に あ り,筆 者 らは理 論 的設 計 法 の 高度 化 を 目的 と して,舗 装 内 部 の 動 的応 答 に 着 目 した 実 測 値 と解 析値 との比 較 に つ い て 検 討 した.具 体 的 に は,舗 装 の各 層 の 材 料 物 性 値 を効 率 的 に推 定 す る た め,Ritzベ ク トル を導 入 してマ トリ ック ス を縮 小 し,順 解 析 と感 度 解 析 を行 った.動 的 解析 と感 度 解 析 の解 を 求 め る 際 に は,荷 重 に依 存 す るRitzベ ク トル を,開 発 した プ ロ グ ラ ム で 自動 的 に決 定 した.ま た,FWD試 験 に よ る実測 デ ー タ を用 い て舗 装 構 造 の 物 性 値 を推 定 した.そ の 結 果,舗 装 の 実 測 値 と解 析 値 に お け る 時 系 列 デ ー タ の応 答 波 形 お よ び ピー ク値 は よ く 一 致 してお り ,開 発 した 解 析FEMソ フ トに よ っ て十 分 良 い精 度 の解 が得 られ る こ と を確 認 した. Key. 1.は. Words. : pavement. design,. nondestructive. tests,. measurement,. FEM,. Ritz. vector. 欧 米 に お い て は,実 験 デ ー タ に 関 して は充 実 して き. じめ に. て い る7)が,解 析 方 法 につ い て は 静 的 な 逆 解 析 と順 解 析 し 平 成13年. の 「 舗 装 の構 造 に 関す る技 術 基 準 」1)の発 刊. に よ り,設 計 法 や使 用 材 料,施. か な い.解 析 した 舗 装 内部 の ひ ず み,応. 工 法 を問 わ な い性 能 規 定. 較 した 結 果 で は,ア. 力 と実 測 値 を比. ス フ ァル ト層 下 面 の 引 張 りひ ず み を. 化 に向 け た方 針 が 示 され,そ れ を 受 け て 適 材 適 所 で の 自. 除 き,路 盤 お よび 路 床 内 の応 答 が 大 きい 偏 差 が 出て い る. 由 な舗 装 設 計 を可 能 とす る理 論 設 計 法 が 求 め られ て い る.. 傾 向 が 見 られ る11),12).. 現 在,舗 装 の 設 計 法 は,経 験 的設 計 法 か ら解 析 的/経 験. 本 研 究 で は,時. 系 列 デ ー タ を そ の ま ま の 形 で 解 析 に反. 的 設 計 法 に移 行 す る段 階 に あ る.欧 米 に お い て も,舗 装. 映 させ る た め に,新 た なFEMプ. の 設 計 法 は,力 学 的/経 験 的 方 法 を 整 備 す る 段 階 に きて お. デ ー タ へ の適 用 性 に つ い て検 討 を 行 った.こ. り,解 析 ソ フ トの 開発,実. 用FEMソ. 舗 装 に お け る 長 期 計 測 な どを. ロ グ ラ ム を開 発 し,FWD れ ま で の汎. フ トを 用 い た解 析 で は,結 果 と して 得 られ る応. 通 して そ れ ぞ れ にデ ー タ の 収 集 を行 っ て い る2)‑7).しか し,. 力 や ひ ず み は 平 均 化 され た もの で しか な く,舗 装 構 成 層. 我 が 国 で は,公 開 され て い る 載 荷 試 験 デ ー タ や 実 舗 装 で. の 境 界 上 節 点 の応 力 や ひ ず み を正 確 に捉 え るの が 困難 で. の 試 験 デ ー タ が比 較 的少 な い の が 現 状 で あ る8). 一方 ,近 年,国 内 に お い て 優 れ た 静 的 な 多 層 弾性 理 論. あ っ た.そ. イ ラ イ ン法 で 記 憶 させ る こ とに よ り比 較 的 高 速 な解 析 を. プ ロ グ ラム が 開 発 され て きて お り,舗 装 の応 答 解 析 を主. 可 能 と し,独 自の局 所 パ ッチ 法13),14)をFEM解. 体 と し入 力 デ ー タ の信 頼 性 も 考 慮 した逆 解 析 ソフ トも整. す る こ とで,境 界 上節 点 にお け る課 題 を解 決 した.. 備 され て い る9),10).し か しな が ら,精 度 向 上 の た め に は. こ で,モ デ ル 全 体 の 剛 性 マ トリ ッ クス を ス カ. 具 体 的 に は,メ. 析 に適用. モ リを 最 低 限 に使 用 して 舗 装 の 各 層 の. 荷 重 条 件,材 料 の 構 成 則 お よび境 界 条 件 な どの 実態 に応. 材 料 物 性 値 を効 率 的 に推 定す る た め に,Ritzベ. じた解 析 条 件 の 設 定 が 必 要 で あ る.世. 界 的 にみ て も時 間. 導 入 し てマ ト リッ ク ス を縮 小 し,順 解析 と感 度 解 析 を行. よる逆解析 プ ログラムは少 な. っ た.荷 重 に依 存 す るRitzベ ク トル は,解 析 時 に 開発 し. 領 域 で柔 軟 な 動 的FEMに. く,我 が 国 で 開 発 され た 動 的 逆解 析 ソ フ トDBALMに. お. た プ ロ グ ラ ムで 自動 的 に 決 定 した.ま た,FWD試. ク トル を. 験に よ. い て も メ ッシ ュ の 分 割 や 材 料 数 な どの 制約 が あ る10).ま. る 実 測 デ ー タ を用 い て 舗 装 構 造 の 物性 値 を推 定 した.そ. た,動 的FEMに. の 結 果,舗 装 の 実 測 値 と解 析 値 を 比 較 す る と,時 系 列デ ー タ の 応 答 波 形 お よび ピー ク値 は よ く一 致 して お り ,開. よ る ひ ず み,応 力 の 順 解 析 ソフ トにつ い. て も同 様 の 現 状 に あ る.. 61.

(2) 発 した 解 析FEMソ. 式 に変 換 され る.. フ トの 信 頼 性 が高 い こ と が確 認 で き. た.計 算 に 要 した 時 間 も,CPUが2.4GHzのPCを た 場 合,自 由度15000の. 軸 対 称 の6層. 使っ. (4). モ デ ル を用 い て12. パ ラ メ ー タ を 求 め る 際 に,一 回 の解 析 に要 す る 時 間 は75. ここに ,. 秒 程度 と静 的 解 析 と大 差 は な く,実 用 上 問題 の な い こ と が 分 か っ た.. 2.動. (5). 的 順 解 析 と動 的 逆 解 析の 手 順. (1)動 的 順 解 析 衝 撃 荷 重 が作 用 す る舗 装 構造 の 一 般 的 な 運 動 方 程 式 を 式(4)は しば しば不 安 定 で あ る た め,解 法 に 注 意 す る必. 式(1)に 示 す.. 要 が あ る.こ. (1) 初 期 条 件 はt=0に. こ で は 式(4)に 関 し て特 異値 分 解 を用 い て解. くの が最 善 で あ る よ うに 思 わ れ る15). (3)動 的 感 度 解 析. おい て. 測 定 され た 表 面 た わ み の 時 系 列 デ ー タ か ら未 知 パ ラ メ ー タ を推 定 す る よ うな逆解 析 を行 う と き,た わ み の未 知 パ ラ メー タ に関 す る感 度 を 計 算 す る こ とが 必 要 とな る. こ こ に,M,C,Kは. それ ぞ れn×nの. 質 量,減 衰,剛. 性マ. 動 的 な舗 装 構 造 解 析 の 場 合,質 量 マ トリ ック ス と荷 重 ベ. トリ ック ス,u(t),u(t),u(t)は そ れ ぞれn×1の 加 速 度,速 度,変. ク トル は 各 層 の 材 料 物 性値 に 独 立 で あ る.式(5)の 感 度 方. 位 ベ ク トル で あ る.右 辺 のf(t)は 衝 撃 荷 重 ベ ク ト. 程 式 は 式(1)をパ ラ メー タpノ で 偏 微 分 す る と得 られ る.. ル で あ る.ま た,著 者 らの これ まで の数 値 解 析 経 験 か ら, 舗 装 構 造 の動 的 順 解 析 と逆 解 析 に 適 す る 減 衰 モ デル を剛. (6). 性 比 例 減 衰 と して い る.非 比 例 減 衰 は 式(2)に よ り算 出す る. 初 期 条 件 はt=0に. おい て. (2) こ こ に,β. (7). は 比 例 定 数 で あ り,層 ご と に 異 な る と考 え ら. れ る. 感 度 方 程 式 の 右 辺 は そ れ ぞ れ の パ ラ メ ー タ に 関 し て式 (2)動 的 逆 解 析 FWD試. (8)の よ うに定 義 す る. 験 に お い て,表 面 で の各 た わ み セ ンサ ー で の 測. 定 値 と解 析 値 の 誤 差 に 対 して 以 下 の最 小 二乗 法 を適 用 し. (8). て,式(3)に 示 す 目的 関 数 に よ り評 価 され る.. (3). パ ラ メ ー タpjに. 関 す る応 答 の 感 度 は 式(7)を 初 期 条 件. と して式(6)を解 く こ とで 得 られ る. こ こ に, は n 着 目 点 の 数,u*i(t),ui(P,t)は. 着 目点iに. (4)方 程 式 の縮 小 化 一 般 的 に数 値 解 析 法 を用 い て式(1)と(6)を解 く こ とが行. お ける 測 定. 値 と 計 算 値 で あ り,P=(p1,p2,…,pi,…,p2m)T. わ れ る が,こ れ らをNewmark法. =(E1,E2,…,E. 各 層 の弾 性係 数 と減 衰. 間 が膨 大 な もの とな る.そ こ でRitzベ ク トル を用 い て運. 舗 装 構 成 層 の数 で あ る.t0,tfは そ れ ぞ れ 測 定. 動 方 程 式 と感 度 方 程 式 を縮 小 化 して い る16).式(6)の 演算. 係 数,mは. m,C1,C2,…,Cm)Tは. 時 間 の 上 限,下. 子 は式(1)と 同 じで あ る が,Ritzベ. 限で あ る.. 式(3)は パ ラ メ ー タpjに 関す る非 線 形 関 数 と な り, Gauss‑Newton法. を用 いて 解 く と,計 算 時. ク トル は 右 辺 の 項 に依. 存 して い るの で,右 辺 の異 な る運 動 方 程 式 と感 度 方 程 式 で は,Ritzベ. を 適 用 す る こ とに よ り,式(4)の 補 正 方 程. 62. ク トル が異 な る と 考 え られ る.感 度 方 程 式.

(3) 2工区 3工区 1工区. の 右 辺 は,時 間 関 数 の 形 に書 き換 え る こ とが 出来 な い た. こ こ に,ε は 許 容 誤 差,xjはRitzベ. め,簡 単 にRitzベ. ベ ク トル を 求 め る際 の 比 例 定 数 で あ る.. ク トル を求 め る こ とは 出来 ない.従. の 研 究 で は,運 動 方 程 式 か ら得 られ たRitzベ. 来. ク トル の 数. を 増 加 させ て感 度 方 程 式 に も 用 い て い た16).し か し,動 的解 析 と感 度 解 析 と と も に,同. ク トル,cjはRitz. (5)解 析 プ ロ グ ラ ム. じRitzベ ク トル の 数 を増. 基 本 的 に は 舗 装 全 体 を 多 層 弾 性 構 造 で モ デ ル 化 し,. 加 させ る と,一 般 的 に 計 算 精 度 は 向上 す るが,理 論 的 な. 表 ・基 層,路 盤 お よび 路 床 は8節 点 四辺 形 の軸 対 称 ア イ ソ. 根 拠 が 究 明 され て い な い の が 実 情 で あ る.. パ ラ メ トリ ッ ク要 素 に 分割 し て,舗 装 構 成 層 の弾 性係 数 と減 衰 係 数 を 推 定 で き るFEM逆. 本 研 究 で は,繰 返 し法 を用 い て方 程 式 の 右辺 に依 存 す るRitzベ. ク トル を 自動 的 に算 出 した.計. 算 効 率 を 向上 さ. た.こ れ に よ っ て,FWD実. 解 析プ ログラムを開発 し. 験 に よ っ て 得 られ た荷 重 時 系. せ る こ と を 考 慮 す る と,式(1)と(6)は 同 じ演 算 子 で あ り,. 列 デ ー タ を外 力 と してFEM解. 剛 性 マ トリ ッ クス を 一度 三 角 分 解 して か ら異 な るRitzベ. 位 置 に お け る 表 面 た わ み と舗 装 内 部 の応 答 を 求 め る こ と. ク トル が求 め られ,ど. が で き る.本 プ ロ グ ラ ムの 特 徴 は,順. の程 度 のRitzベ ク トル の 数nで 解. の 精 度 が確 保 され る か を 式(9)で評 価 す る.. が10万 以 上 で あ っ て も,Ritzベ. 析 を行 い,実. リ ック ス を 縮 小 化 して,PCで. 区. ・逆 解 析 の 自 由度. ク トル の 導 入 に よ りマ ト も効 率 的 に解 析 で き る よ う. に した こ とで あ る.. (9). 1工. 験 の セ ンサ ー. 3工. 区. 2工. 区. 単位:mm. 図‑1試. 験舗装 の断面 と計器 埋設位置. 単位:m. 図‑2FWD測. 定位 置平面 図. 63.

(4) 路 体 の弾性係数初期値 を示す.各 層 の減衰 係 数の初期値 3.実. 舗 装 で のFWD試. は弾 性係 数 の0.5%と してい る.. 験. (1)試 験 舗 装の 概 要 土 木 研 究 所 の 舗 装 走 行 試 験 場 内 に 図‑1に 示 す よ うな3 種 類 の 断 面 を 持 つ 試 験 舗 装 が 構 築 され て い る.平 面 形 状 は,い ず れ の 断 面 も幅5m,長. さ10mで. あ る.ひ ず み計,. 土 圧 計 に つ い て は,荷 重 車 走 行 に伴 う経 時 変化 が 測 定 で き る よ うに 外 側 わ だ ち 部 の 直 下 に 埋 設 し,水 分 計 に つ い て は 中央 側 へ,熱 電 対 に つ い て は 路 肩 側 へ荷 重 車 の 走 行 に よ る影 響 を避 け る よ うに 設 置 され て い る.. (2)FWD試 FWD試. 験 と計 測 験 に よ る測 定 は,図‑2に 示 す 平 面 位 置 にお い て. 実 施 した.連 続 して測 定 し た場 合,2回. は ほ とん どバ ラ ツ キ が な い こ とか ら,測 定 回 数 は2回 し,解 析 に あ た って は1回. 示 す.ひ. よ る49kN載. 区). と. 例 と して3工. 区 の ひず み 計 直 上 で 動 的載 荷 に よ り得 られ たFWD時. FWDに. 系 列 デ ー タ(3工. 目 の測 定 デ ー タ は 廃 棄 し,2. 回 目の み の デ ー タ を 用 い る こ と と した.一. 列 デ ー タ を 図‑3に. 図‑3FWD時. 目以 降 の デ ー タ に. 系. ず み 計 と 土 圧 計 の 計 測 は,. 荷 時 の デ ー タ と した.載 荷 は 荷 重 車. 走 行 の 供 用 前 に 行 っ た もの で,オ. フセ ッ ト載 荷 で の 挙 動. も把 握 す る た め に,計 器 埋 設 位 置 の直 上 か ら延 長 方 向 に 2m離. 4.実. れ た地 点 まで50cm間. 隔 で測 定 して い る.. 舗 装 デ ー タへ の適 用. これ ま で に 述 べ た舗 装 の動 的応 答 を解 析す る方 法 を整 理 す る と,図‑4の. よ うに な る.た だ し,本 研 究 で は舗 装. の 動 的 応 答 の 解 析 に 関 す る も のだ け を と りま と めて い る.. (1)解 析 対 象 舗 装 断 面 解 析 の対 象 とな る舗 装 は,図‑1に. 示 す よ うな3断. 面で. 構 成 され,各 層 の厚 さは 図‑1に 示 す とお りで あ る.解 析 対 象 の 舗 装 は 軸 対 称 モ デ ル と し,境 界 の 影 響 を排 除 す る た め に,深. さ10m,半. 径5mと. して,節 点 数7701,要. 数2500の8節. 点 四辺 形 の ア イ ソパ ラ メ トリッ ク要 素 で離. 散 化 した.全. 自由度 は15000と. 面 を ロー ラ ー支 承,底. 図‑4実. 今 回 使 用 したPCで12パ. な る.境 界 条件 は,両 側. の繰 返 し計 算 を 行 う時. 間 は75秒 程 度 で,非 常 に計 算 効 率が 上 が っ て い る.さ ら. 験 で得 られ た 荷 重 時 系 列. デ ー タ を外 力 と し,載 荷 板 半径15cmの. ラ メ ー タ を 同 時 に求 め る と,. 順 解 析 → 感 度 解 析 → 逆解 析 の1回. 面 を完 全 固 定 と した.. 載荷 荷 重 につ いて は,FWD実. 験 デ ー タ の 収 集 と解 析 フ ロー. 素. に,未 知 材 料 数 の 設 定 は実 舗 装 の 層 数 に 合 わせ る こ とが. 円形 等 分布 荷 重 と. で き る.. して舗 装 表 面 に作 用 す る もの と した.. FWD試. 験 デ ー タ を用 い た 逆 解 析 か ら得 られ た 舗 装 各. 層 の 弾 性係 数 と減 衰 係 数 を表‑2に 示 す.表‑2よ (2)動 的逆 解 析. 区 の各 層 の 材 料 物 性 値 は2工. 動 的 逆 解 析 に使 用 したFWDデ に,各. り,1工. 区,3工 区 よ り小 さ くな る傾. ー タ は図‑3に 示 す よ う. 向 が 見 られ る.粒 状 路 盤,路 床 と路 体 の 値 は 若 干 異 な る. 工 区の デ ー タ の うち ひ ず み 計 直上 に関 す る もの を. 結 果 で あ る が,い ず れ の材 料 も ほ ぼ 同等 と考 え られ る レ ベ ル の 結 果 が 得 られ て い る.ア ス フ ァル ト混 合 物 の 弾 性. 用 い た.表‑1に. ア ス フ ァル ト混 合 物,粒 状 路 盤,路. 床と. 64.

(5) 係 数 は各 層 とも に2工. 区 よ り3工. 値 の時 間 的 な推 移 は よ く一 致 して い る.. 区 の方 が 大 き くな る傾. 向 が 見 られ る. 表‑3実. 表‑1動 的逆解 析の初期値. b)ア. 測 値 と解 析 値 との比 較(3工. 区). ス コ ン 下 面 の 引 張 ひ ず み の比 較. ア ス フ ァル ト混 合 物 層 下 面 の水 平 方 向 の 引 張 ひ ず み に つ い て,FWD載. 荷 試 験 に よ る実 測 値 と解 析 値 の 関係 を図. 6(a)に 示 す.解 析 ひ ず み と実 測 ひ ず み の ピー ク値 に到 達 ‑. 表‑2動 的逆解析 で求 まった舗 装構成層 の物 性値. す る時 間 が ほ ぼ 同 じで あ り,両 者 の 曲線 は,よ て い る.ま た,実. く一 致 し. 測 引 張 ひ ず み が 解 析 した もの よ りや や. 小 さ くな って い る 傾 向 が 見 られ る.こ れ は,載 荷 位 置 の 微 妙 なず れ 等 が影 響 して い る た め と考 え られ る.. 上 段:弾. 性係 数(MPa). 下 段:減. 衰係 数(MPas). 図‑5解. 析表 面たわみ とFWDた. わみ との比 較. c)路 床 上 面 と 内部 の 圧縮 ひ ず み の 比 較 路 床 上 面 と内 部 の 圧 縮 ひ ず み につ い て,FWD載. (3)解 析 値 と実 測 値 との 比 較(3工 区) 動 的 逆 解 析 結 果 の 妥 当性 を 検 証 す るた め,FWD試. 荷試 験. に よ る実 測 値 と解 析 値 の 関係 を図‑6(b)に 示 す.路 床 上 面. 験時. に お け る舗 装 表 面 た わ み と内 部 の応 答 につ い て,表‑2に. の 解 析 ひ ず み と実 測 ひ ず み の ピー ク値 に 到 達 す る時 間が. 示 す 逆 解 析 で 求 ま っ た3工. ほ ぼ 同 じで あ り,両 者 の 曲線 は,ほ. 数 を用 い,FWD試 と して,FEM解. 区 の 各 層 の 弾 性 係 数 と減 衰 係. ぼ一 致 して い る.こ. の 傾 向 は 路 床 内部 の ひ ず み にお い て も 同 様 で あ る.さ. 験 で 収 集 した 荷 重 時 系 列デ ー タ を外 力. に,路. 析 を 行 っ た.解 析 で 得 られ た舗 装 内 部 の. ら. 床 の 深 さが 増 加 す る と,路 床 内 部 の ひ ず み が ピー. ク 値 に 到 達 す る時 間 が 遅 く な る傾 向 が見 られ る.路 床 上. 応 答 の ピー ク値 を ま とめ た もの を表‑3に 示 す. これ に よ る と,動 的 な解 析 値 は 静 的 解 析 値 よ り実 測 値. 面 の実 測圧 縮 ひ ず み が 解 析 した も の よ り大 き くな る傾 向. と よ く 一 致 して お り,動 的 な 解 析 結 果 と実 測 値 と比 較 す. も見 られ る.路 床 の深 さが 増 加 す る と と もに,解 析 ひず. る と,い ず れ も絶 対 誤 差 が10%以. み と実測 ひず み との 偏 差 が小 さ くな っ て い るが,こ れ は,. 内 で あ る.. a)表 面 た わ み の 比 較 舗 装 表 面 た わ み につ い て,FWD載. 載 荷 点 か ら離 れ る に つ れ,全 荷 試 験 に よ る実 測 値. 体 の ひ ず み が小 さ くな り,. 舗 装 表 面 の た わ み に対 す る路 床 の 影 響 が 増 す こ とで,見. と解 析 値 の 関係 を 図‑5に 示 す.D60に お い て ピー ク値 付 近. 掛 け 上 の弾 性 係 数 が大 き くな る傾 向 に あ る た め と考 え ら. で の差 異 が や や 大 き くな っ て い る もの の,解 析 値 と実 測. れ る.. 65.

(6) い る.ま た,路 床 上 面 の 実測 圧 縮 応 力 が 解 析 した も の よ り大 き く な る傾 向 も 見 られ る.. 5.ま. とめ. 本 研 究 で は,理 論 的 設 計 法 の 高 度 化 を 目指 して,舗 装 内 部 の 動 的 応 答 に 着 目 した 実 測 値 と解 析 値 と の 比較 につ い て検 討 した.そ. の結 果,時 系 列 デ ー タ の応 答 波 形 お よ. び ピ ー ク値 は よ く一 致 して お り,動 的解 析 結 果は 静 的解 析 結 果 よ り も解 の精 度 が 高 い こ とを確 認 した.す な わ ち, 従 来 の 動 的 解 析 か ら得 られ る 層 境 界 上 節 点 に お け る ひず み や応 力 は 平均 化 され た も の で あ っ た が,本 研 究 で は境 界 面 の 局 所 パ ッチ 法 を用 い て この 問題 を ク リア し,実 務 に携 わ るユ ー ザ に とっ て も有 用 な プ ロ グ ラ ム を開 発 で き (a)ア ス コ ン下 面 の 引 張 ひ ず み. た と考 え る. 本 研 究 で 得 られ た主 な 知 見 を ま とめ る と次 の とお りで あ る. (a)動 的 解 析 と感 度 解 析 の解 を求 め る 際 の 荷 重 に依 存 す るRitzベ. ク トル は,開 発 した プ ロ グ ラ ム で 自動 的 に. 決 定 で き る. (b)実 舗 装 で も理 論 的 解 析 で得 られ た結 果 と ほ ぼ 同 等 の 応 答 が生 じて い る こ とが確 認 で き た. (c)解. 析 結 果 と 実 測 値 を比 較 す る と,静 的 よ り も動 的 の. 方 が逆 解 析 結 果 は 良 好 だ と考 え られ る. (d)順 解 析 結 果 に つ い て は,時. 系 列 デ ー タの応 答 波 形 お. よ び ピー ク値 は よ く一 致 して い る.. (b)路 床上 面 と内部 の圧縮ひず み. (e)路 床 上 面 と 内部 の 解 析 圧 縮 ひ ず み は 実 測 ひ ず み と同 様 に,路 床 の 深 さが 増 加 す る と と も に,小. さ くな る. 傾 向 が 見 られ た.. 参考文献 1). (社) 日本道 路協 会: 舗装の構 造に関す る技術 基準, 2001.. 2). Brown, S.F.: State-of-the-art report on field instrumentationfor pavementexperiments,TransportationResearchRecord,No.640,. 3). pp.13-28, 1977. Selig,E.T.: Soil stress gauge calibration,GeotechnicalTesting Journal,Vol.3,pp.153-158,1980.. 4). Tabatabaee, N. and Sebaaly, P.: State-of-the-art:Pavement instrumentation,TransportationResearch Record, No.1260, pp. 246-255,1990.. (c)路 床 上 面 の圧 縮 応 力. 5) 図‑6解. 析舗装 内部 の応答 と実測応答 との比較. Tabatabaee,N., Al-Qadi, I.L.and Sebaaly,P.:Field evaluationof Pavement instrumentationmethods, Journal of Testing and Evaluation,Vol.20,pp.144-151,1992.. d)路 床上 面 の圧 縮 応 力の 比 較 路 床 上 面 の 圧 縮応 力 に つ い て,FWD載. 6) 荷 試 験 に よ る実. 測 値 と解 析 値 の 関係 を 図‑6(c)に 示 す.圧 縮 ひ ず み と同様. No.1596,pp.1-6, 1997.. に,路 床 上 面 の解 析 応 力 と実 測 応 力 の ピー ク 値 に到 達 す る 時 間 が ほぼ 同 じで あ り,両 者 の 曲線 は,ほ. Selig,E.T., Zhang,J. and Eberoshn,W.: Evaluationof dynamic earthpressurecells for subgrade,TransportationResearchRecord,. ぼ一 致 して. 66. 7). TRB CommitteeA2B05,http://www.clrp.comell.edu/A2B05/.. 8). 岳本 秀人, 久保裕一, 安部隆二: FWD及. び走行車両 によ る.

(7) 舗 装 体 ひ ず み の 計 測 と解 析, 土 木 学 会 舗 装 工 学論 文 集. 13) Zhu, J.Z. and Zienkiewwicz, O.C.:Superconvergencerecovery. 第9. techniqueand a posteriorierror estimators,InternationalJournal. 巻, pp.18, 192, 2004. 9). 松 井 邦 人, 黒 林 功, 西 山大 三: FWD試. for NumericalMethods in Engineering,Vol. 30, pp. 1321-1339,. 験 に よ る 弾性 係 数 推. 1990.. 定 の精 度 向上 に 関 す る検 討, 土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集 第3 巻, pp.39‑47,. 14) Zienkiewwicz, O.C.And Zhu,J.Z.: The Superconvergence patch. 1998.. 10) 東 滋 夫, 金 井 利 浩, 岡 部 俊 幸, 林 信 也, 松 井 邦 人: FWDに. recovery and adaptive finite element refinement, Computer Methods in Applied Mechanicsand Engineering,Vol.101, pp.. よ る時 系 列 デ ー タ の 舗 装 構 造 評 価 へ の 適 用, 土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集, 第3巻,. pp.31‑38, 1998.. 207-224, 1992. 15) Press, W. H, Teukolsky,S.A., Vetterling,W.T. and Flannery,. 11) Appea, A., Flintsch,G.W. and AlQadi, I. L.: Backcalculation. B.P.: NumericalRecipes,The Art of ScientificComputing, 2nd. validationthroughfield instrumentation, PavementEvaluation,A. edn., CambridgeUniversityPress, London, 1992.. joint conferenceof the FWD and road profiler'sgroups,Roanoke, VA, USA,2002.. 16) 董 勤 喜, 松 井 邦 人, 八 谷 好 高, 坪 川 将 丈: 動 的 荷 重 を 受 け る多 層 弾 性構 造 の 効 率 的 有 限 要 素 解 析 と感 度 解 析, 土 木 学. 12) Goncalves,F.P., Ceratti,J.A.P. and Bica,A.V.D.: The use of. 会 論 文 集, No.731/I‑63, pp.247‑255,. embedded stress cells for monitoring pavement performance,. 2003. GeotechnicalTestingJournal,Vol.26,pp.363-372,2003.. COMPARATIVE STUDY OF MEASUREMENT WITH PREDICTION ON DYNAMIC RESPONSE OF PAVEMENT Qinxi DONG, Toshihiro KANAI, Yasufumi SAKAMOTO and Kenji HIMENO The pavement. design using analytically. or mechanistic-empirical. make the analytically based design advance, comparative has been done. To effectively. backcalculate. of Ritz vector needed in the forward and sensitivity. material. properties. surface deflections,. layers for pavement. the Ritz vector is introduced, and the requisite. analyses is adaptively determined. can be backcalculated. soil pressure, and strains are in good agreement. confirmed that the developed. is now replacing the empirical one. To. with prediction on dynamic response of pavement. the material properties of pavement,. number. of constructed. based methodologies. study of measurement. program. The. from the FWD test data. Moreover, the predicted. with the measured. FEM program has adaptability to the tested pavements.. 67. in the developed. ones for the prepared pavements.. It is.

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参照

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