癲 癇 痙 攣 の 興 奮 伝 導 機 序 に 関 す る 実 験 的 研 究
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(2) 724. 奥. 村. 修. 三. つ てす べ て癲 癇 痙攣 をお こ し,痙 攣 その もの ゝ興 奮. れ る も の で,そ. の伝 導に は 皮 質 運 動領 に 発 し視 床,尾 状 核,レ. electrode)の 場 合電 圧 数 十 μV,持 続20〜60msec.. ンズ. の 特 性 は 粗 大 電 極(macroscopic. 核,黒 質 を 通 る 錐 体 外路 系が 関 与 す るが,そ の 痙攣. と され て い る(Jasper15).そ. が 体 節波 及 を と もな うた め には 必 ず 皮質 運 動 領(お. 動 物 に み られ る高 電位 波 と そ の特性 が よ く似 て お り,. そ ら くは 錐体 路)の 存 在 が 必要 であ る こ とをあ きら. 癲 癇 患 者 の棘 波 と同 じ機 構 に よる もの と考 え られて. か に した.こ. い る(Brazier16)).. ゝで注 意 す べ きは 本 実 験 の 成績 は,中. して さ きに のべ た痙攣. 枢 神 経 系 の各 部 の 切離 ま たは 別 除 を行 つ た後 他 の部. そ こで わ た くしは 本 研 究 に お い ては この棘 波 を標. 位 を 薬物 また は 電気 に よつ て刺 激 して お こつ た 痙攣. 示 と して もち い,そ の 出現,消 失 を もつ て異 常 な興. 運 動 を 標示 と し,そ の 体 節波 及 の樣 相 を観 察 した も. 奮 の 存 否 と して 痙攣 の 興 奮 伝 導 の機 序 を 解 明せ ん と. の で あ る 点 であ る.. 試 み た.. わ た くしが本 研 究 を 企 て た理 由の 第1は この 上 に 第2章. のべ た よ うな実 験 方 法 で 得 られ た成 績 を,他 の 方 法, す なわ ち活 動 電 位 を 標示 とす る 方法 で 再 検 討せ ん と す る こ とであ る.第2の す るの は す でにHess9)等. 理 由 は この活 動 電位 を記 録 が のべ てい る よ うに,電. 第1節. 実 験. 方 法. 実 験 動物. 実 験 動 物 に は体 重2〜3kg前. 後 の成 猫 を 使用 し. た.麻 酔 と しては ア ロバ ル ビ ター ル10%,ウ. レタ ン. 極 刺 入 に よ り生 体に あた え る障 害 が 軽 微で,切 除実. 20%よ. 験 等 に 比 す れ ば は るか に 生理 的状 態 で 研 究 をお こな. 腹 腔 内 に注 射 し,十 分な 麻 酔 深度 に 達 せ しめて のち. い う る と考 え た か ら であ る.第3に. 実 験 台 上 に腹 位 に お き,頭 部 はHorsley‑Clarke式. は 癲癇 痙 攣 の 異. りな る溶 液 を 体 重毎kg当. り0.45ccの 割合 で. 常 興 奮 につ いて,そ の発 生 と伝 導 と をは つ き りと区. に準 ず る 固定 器 に よ り固 定 し,躯 幹 は 実 験台 に 緊縛. 別 して考 え る こ とが 当 をえ た もの で あつ て,前 述 の. し,四 肢 は台 よ り下 方に 下垂 せ しめ て 自由 に動 きう. 痙 攣 を 標示 とす る別 除実 験 では この 区別 が 明確 でな. る樣 に し,痙 攣 の 観 察 に便 な ら しめ た.. い.し か る に,活 動 電位 に よ る方 法 では,大 脳皮 質 をは しめ,大 脳 基 底 核,中 脳 核 等 よ り同時 に そ の電 位 を 記 録 す る ことに よ り異常 興 奮 の発 生 と伝 導 とを 正確 に区 別 して 追求 し う る と考 えた か ら で あ る. さて痙 攣 の 源 とな る 中枢 神 経 系 の異 常興 奮 と活 動 電位 と の関 係 に つ い て文 献 を み る と,動 物 の脳 よ り 活 動電 位 を は じめ て 誘導 記 録 したの はBerger10)で あ る.つ い でFischer11)は 薬 物痙 攣 の さい の動 物 の 皮 質 波 は正 常 の もの に比 して 高電 位 で あ る ことを み とめ, Berger12)も これ と同 樣 な 報 告を お こな つ た. Kornmueller13)は. ス トリキニ ー ネ を 使 用 し,さ ら. 第2節. 実験装置. 活 動 電 位 の誘 導 電 極 と し ては,皮 質 表 面 に対 して は直 径約100μ の エ ナメ ル被 覆 を ほ ど こした銀 線 を 使 用 し,脳 深部 に 対 してはHess9)の. 電 極 に準 じ直. 径 約200μ の 鋼鉄 線 を焼 附け エ ナ メルで 尖 端以 外 を 絶 縁 した もの を 使用 した.こ の 電 極 の直 流 抵 抗は そ の使 用状 態 で104〜105オ ー ム の程 度 で あ つ た.電 極 の把 持 固定 装 置 に はHessの. 平 板 を 使 用 した(第1. 図). 増 巾,記 録器 は 入 力抵 抗2×106オ. ー ム,抵 抗 容. に精 細 な研 究 を お こな い この痙 攣 動物 の高 電 位 の皮 質波 をKrampfstroemeと and Lennox14)は. よん だ. Gibbs,. Davis,. 癲癇 患 者 の 発作 時 に 高電 位 波 が 頭. 皮 上 よ り誘 導 した 脳 波上 に み ら れ る こ とを 記載 し, は じめ て棘 波(spike)な. る語 を 使 用 した.こ. 波 とい う表 現 は 最 初 は 単 に 使 用 され て い たが,多. とが つ た波. の棘. の 意味 で. くの臨 床 的 経験 と と もに次 第. にせ まい 意 味 に 使用 され,現 在 で は癲 癇 の 異常 興奮 に相 当す る と考 え得 られ る もの に の み 使用 され て い る(Jasper15)).そ. し て この 棘 波 と 単一 神 経 細 胞 よ. りえ られ る活 動電 位 との 関 係に つ い ては い まな お不 明 の点 が あ るが,現 在 の と ころ棘 波 と よば れ るも の は 多 数 の 神 経 細 胞が 同 時 に 興奮 した 場 合 に のみ 得 ら. 第1図. 本研究 に使用 した電極お よび 電極固定装置.
(3) 癲癇痙攣の興奮伝導機序に関す る実験 的研究 量結 合2段,直. 接結 合3段 の全 段 差 動 で 同相 信 号 抑. 725. 筋 に電 極 の 固定 を終 了す れ ば,安 静 状 態 に保 ちな が. 制回路を 有す る脳 波 記録 装 置 を 使用 した.こ れ は 日. ら,麻 酔 に よ る瞳 孔縮 少 の回 復,脳 波 上 に おけ る7. 本脳 波学 会制定 の 脳 波計 の 規 格 に 合格 す るもの で,. 〜8ナ イ クル の紡 錘 波(こ れ は バル ピ ター ル麻 酔 に. その総 合 周波数 特性 は ベ ン書 き の場 合1〜60サ. よる もの と考 え られ て い る)の 消 失を まつ て実 験 に. イク. ルの間平坦 で あ る.本 研 究 に は さらに 陰 極 線 オ ッシ ロス コー プを 附 加 し, 50〜700サ. イクル まで を平 坦. な特 性 と して写 真記 録 を お こな つ た. 第3節. 実 験方 法. 痙攣 刺 激 と しては 主 と して カル ヂア ゾール 液 の 静 注 法 に よつ た. 10%溶 液 を使 用 しその 注 入速 度 は 体 重kg当. 麻 酔 お よび固定 をお こなつ た 動 物 の頭 頂 部皮 膚 に 正中切開 を くわ え,側 頭 筋 を骨 膜 とと もに 剥離 し, 頭骨の 矢状縫 合お よび ラム ダ状 縫 合 の交 点 ラム ダ を 目標 と して上述 のHess9)の. 供 した.. 平板 ドリル お よび 木 ね. ぢを用 いて 頭骨 に十 分 固 定す る.つ い で電 極 を刺 入. り毎 分20mgの. 速 さを 標準 と し,後 肢 の皮. 下静 脈 または 股 静 脈 に注 入 した.カ ル ヂ ア ゾー ル の 局 所刺 戟 と しては1/5量 の墨 汁 で 着色 した10%カ ル ヂ ア ゾー ル液 の 微 量(0.02〜0.06cc程. 度)を. ツベル. ク リン注 射器 で 脳 灰 白質 部 局所 に 注 入 を お こな つ た.. せん とす る部 位 に相 当す る平 板 の 穴 に一 致 して直 径. 実験 は で き う るか ぎ り一個 体 一 回 を原 則 と した.. 約800μ の歯科 用 ドリル で 頭骨 を穿 孔 し,硬 膜 外 に. 量 の比 較 そ の他 や む を えず 同 一個 体に くりか え して. いた る.そ して鋭 利 な針 を もち いて 硬 膜 に 小孔 を穿. カル ヂア ゾー ル を あ たえ る場 合は 少 くと も10分 の間. ち,平 板 にネ ヂを もつ て 取 りつけ た 誘 導 棒を 使 用 し,. 隔 をお き,か つ 脳 波上 に お い て カル ヂ ア ゾー ルに よ. 所要 の深 さに電 極 を刺 入,固 定 した(第2図).こ. る賦活 現 象,痙 攣 に よ る疲労 現 象 が 消 失す る の を ま つ てお こなつ た. 実 験 終 了後 は 頸 動 脈 よ り採 血 し,動 物 を失 血死 せ しめて 脳 を採 り出 し, 10%フ オル マ リン液 に て固 定 し,肉 眼 的に あ るいは 凍 結切 片 と してヘ マ トキ シ リ ン,エ オジ ン染 色,あ るいは メ チ レ ンブ ラ ウ単染 色 に よつ て 顕微 鏡 的 に電 極 の位 置 を確 認 した(第3図, 第4図). 第3章. 第2図. 電極 使 用 の状 況(猫 脳 を 頭 蓋骨 と ともに 矢状 断 せ る もの). 予 備 実 験. 本 実験 を企 て る前 に深 部 に 挿入 した 電 極が どの位 皮 質 又は 皮 質 下核 か らは なれ た もの まで を 当該 核 か. の場 合電 極 を刺 入す る部 位お よび 深 さは 同種 同大 の. ら誘 導 し た電位 であ ると みて よいか を 確 かめ るた め. 他 の猫で 計測 して えた 値 に よつ て 決定 した.こ の 際. に 次 の よ うな 予備 実験 を行 つ た.. Winkler17)等 の 猫脳 の 解剖 図 を参考 とした . 皮 質 よ りの誘 導 の場 合 は,ド. リル お よび骨 鉗 子 を. 使用 して所望 の部 位 の 硬 膜を 露 出 し,頭 骨 の創 縁 に. 〔1〕 まず 皮質 を 例 に と り,皮 質 の どの深 さか ら 棘 波 が 出 てい るかを 知 るため に,第1の 表 面第2の 電 極 を皮質 下4mmの. 電極 を皮質. 深 さに 固定 し,第. 固定 した 支持 器 に よ り上 述の 表 面 電 極 を硬 膜に 加え. 3の 電 極 は 可 動性 と し,皮 質 内 の種 々の 深 さ,す な. た小 切開 部 に接 着せ しめ て表 面 電 極 と した.ま た 硬. わ ち0.5mm,. 膜 に直径3mmの. 0.8mm,. 1.0mm,. 1.2mmに. 入 れ て,. 穴 の あ るセ ル ロ イ ド板 を軽 く圧 着. これ ら の3電 極 を互 い に 組 合せ,カ ル ヂア ゾ ー ル静. 固定 し,脳 表 面 の搏 動,呼 吸 に よる動 揺 等 を ふせ ぎ. 注 を 行 つ た さい に おけ る脳 波 を誘 導 し,棘 波 を観 察. なが ら硬 膜を 切 開 し,微 動装 置 を 使 用 し て皮質 内に. した.そ の成 績 は第5図 の ごと くで,皮 質 棘 波 の主. 電 極を刺 入 し,皮 質 内 電 極 と した.. 成 分 は 表 面negativeの. 四肢筋 よりの 筋活 動 電 位は 普 通 の注 射 針 を電 極 と. 極性 を有 して い るが,皮 質. 内電 極 と皮質 下電 極 とよ り誘 導 した 脳 波 上に 表 面 よ. し,表 面 電極 と して所 望 の筋 表 面 の 皮質 に刺 入 し,. り1.0mmの. 双極的 に誘 導 した.. 明 に位 相 の逆 転 を認 め,表 面 よ り1.0mmの. 以 上の ごと く,皮 質 及 び皮 質 下諸 核 あ る いは 四 肢. 深 さで は わず か に, 1.2mm深. そ の極 性 を 変 え るが とがわ か つ た(第5図),. さで は 著 深 さで.
(4) 726. 奥. 村. 修. 三. 第3図 実験終了後の組織 標 本 の1例 矢 印 は電 極 先端 部 の位 置,蒼 球部 に 一 致 し て い る.. 第4図 実 験 終 了 後 の 組 織 標 本 の1例 矢 印 は電 極 の あ つ た あ と,先 端 は黒 質 の 附近 に達 して い る..
(5) 癲癇痙攣 の興奮伝導機 序に関す る実験 的研究 〔2)つ. 727. 第1表. い で皮 質 表 面 に 双極 の 電 極 を お き,そ の. 傍 に 可動性 と した双 極 の 電 極 を種 々の 深 さに挿 入 し て,同 時 に記 録を 行 つ た.極 1mmで. 間 距 離 は い ずれ も. あつ た.本 実 験 の結 果は 第6図 の ごと くで,. 可 動性 電極 を深 さ3mm挿. 入 すれ ば,棘 波 の振 幅 が. 数分 の1に 小 とな る ことか ら,. 3mm〜1mmす. わ ち,棘 波 の 出て い る部 位 か ら2mmの. な. 距離 まで は. どうにか そ の 棘波 を捕 捉 し う る こと を知 つ た. 以 上 の予備 実験 よ り考 察 す れ ば,皮 質 下核 に おい て も,同 樣 に,境 界 より2mm以. 内 に電 極 が あ れば. そ の核 の電位 を捕 え えた もの と考 え て よい と思 う. 第4章 第1節. 実 験 成 績. カル ヂア ゾ ール 静 脈 内注 射 に よる 失す る まで の時 間 は 不定 で最 短 数秒,最 長 約1分 に. 場合 第1項. お よんだ.. 大脳 皮 質 に おけ る異 常 興奮 の発 生. 皮 質 の あ る部 位 に 始 発 した 棘 波は,そ の部 位 で 頻. な らび に伝 導 本 実験 に おい ては20例 の 猫 を用 い,両 側大 脳 皮質 各 部 に4〜6個,同. 一 側 の 視床,蒼 球,黒 質 に1個. 宛の電 極 を挿 入 して実 験 を 行つ たが,実 験 終 了 後 切 片 をみて皮 質 下核 の電 極 の いず れ か ゞ外 れ てい た 例 もあるの で, 17例 につ き観 察 した.こ の17例 中 に1. 数 化 す る と同 時に 皮 質 の他 の部位 に ひろ が つ てゆ く. そ して あ る時 期に は 皮質 の外 表 面 の像 とん どの部 位 (G. sigmoideus ant. et post.,G. suprasylvius. ant,. et medius, G. lateralisの す べ て)に 発 現 す る よ う に な る.こ れ ら皮 質 の各 部 の 棘 波相 互 の あ い だに は. つ の電極 の外 れ て い た例 も含 ん で い る.本 節 で は 大. 同 期 がみ られ る場 合 が 大部 分 で あ る が,同 期 の み ら. 脳皮 質の み につ い て のべ る こ と ゝす る.. れ な い棘 波 も また存 在 す る.. 大 脳皮 質 にお け る棘波 出現 の経 過 を示 せ ば次 の ご と くであ る.第7図. は そ の定 型 的 な1例 の脳 波 所見. であ る.本 例で は カ ル ヂ ア ゾー ル の所 要 量80mg(体 重2.6kg)で. 左 側 のG.. sigmoideus. ant.に 相 当す. る部 に最 初 の棘 波 が み と め られ て い る.そ して この 時カル ヂ ア ゾー ル の 投与 を 中止 した ので あ るが,図 に見 られ る よ うに この棘 波は 次 第 に頻 数 とな り皮 質 全 胆に拡 が り,あ る時 間継 続 して の ち次 第 に数 を減. 次 に この 棘 波個 々の 波 形に つ い て のべ よ う.第7 図 に しめ した 実験 例 の 棘 波 を陰 極 線 オ ッシ ロス コー プで 撮 影 した ものを 示 せ ば第8図 の ごと くで あ る. これ は 同一 部 位 よ りの 連続 記 録で あ るが 振 巾,持 続 時 間 に 多少 の 差 がみ とめ られ る.波 形 も二 相 性,三 根性,多 相 性 と変 化 して い る. 皮 質 に始 発 した棘 波 が 視床,蒼 球,黒 質 等 に伝 導 して ゆ く樣 相 に つ い ては第4項 に詳 述 す る. 第2項. じ遂に 消 失 して い る.. く皮質運 動 領(G. 多いが(17例. sigmoideus ant)で. 中9例),そ. な く,受 衝領(G.. あ る こ とが. れ に か ぎ られ る もの では. suprasylvius)そ. 大脳 基 底 核 に おけ る異常 興 奮 の 発生 な らび に 伝 導. 大腸 皮質 に お け る棘 波 の始 発 部位 は 第1表 の ごと. 本 項 にお け る実 験 で は25例 の猫 を 用 い,左 側大 脳 皮 質 運動 領 に1個,両. 側 視 床,両 側尾 状 核,両 側 蒼. の他 に 始発 す る. 球 に1個 ず つ,合 計7個 の 電 極 を挿 入 して前 項 と同. 場 合や,あ るいは 皮 質 の各 部 に 同時 に発 現 す る場 合. 樣 の 実 験 を行 つ た.本 節 の 実験 で は 成功 例は18例 で. もあ る.ま た1例 に お い て初 回 の 実 験 ではG.. あつ た.. sup. rasylvius ant.に 始 発 した もの が,十 数 分後 の2回. 第9図 は これ に 関 す る成 績 の1例 で あ る.本 例 で. 目の カル ヂ アゾ ール 静 注 で はG. sigmoideus ant.す. は カル ヂ ア ゾー ル90mg(体. なわ ち皮質 運 動領 に始 発 した よ うな 例が あつ た.し. の 発 現 が み られ,こ. か しなが ら全 例 に お い て大 脳皮 質 に 始発 し,皮 質 下. 止 した が 皮質 の 棘 波 は次 第 に 頻 数 と なつ て きて い る.. 核に始 発 した もの は なか つた.. そ して この皮 質 の 棘 波が 頻 数 と な つ て くる と同 時 に. 棘 波の 出現 が大 脳 皮 質 に み られ,そ し て これ が 消. 重3kg)で. 皮質に棘波. ゝで カル ヂ ア ゾー ル の注 射 を 中. まず 両側 尾 状 核 に,や. ゝお くれ て両 側 視 床 に,さ ら.
(6) 728. 奥. 第6図. 村. 修. 三. 第5図. 皮. 質. 内. 極. に. よ. 表. 極. お. よ び 皮. 質. 内 電 極. 面 電. 電. つ. て.
(7) 癲癇痙攣の興奮伝導機 序に関す る実験 的研究. え ら れ. に. よ. つ. た 皮 質. て. え. ら. の 棘. れ. た. 波. 皮. 質. の. 棘. 波. 729.
(8) 730. 奥. 第7図. 村. 修. 三. 皮 質 よ り棘 波 発 現 の 樣 相 そ れ よりお くれ を しめ して い る.ま た棘 波 の発 現の もつ と も盛 な 時期 に つ い てみ て も大 脳基 底 核 の もの は皮 質 よ りお くれ て い る.し か し尾 状核,視 床,蒼 球 の3者 間 の棘 波 の 出 現,最 盛 期 お よび終 息 の 時期 の 関 係に つ い ては 各 例 に お い て異 り不定 で あ る. この3者 の うちの 棘 波 の始 発 部位 は第2表 の ごと く全 例18例 中,尾 状 核3例,視. 床8例,蒼. 球7例 で. あつ て,す べ て左 右 同 時 で あつ た. 第2表. 第8図. 皮 質 にお け る棘 波. に お くれ て両 側 蒼 球 に棘 波 の 発 現が は じ まつ てお り,. つ ぎに この 棘 波個 々の 波 形 につ い て のべ る.第10. 尾 状 核,視 床,蒼 球 と も常 に 左 右同 詩 で あ つた.こ. 図 は そ の ペ ン書 き の記 録 を第9図 に しめ した 例 の棘. の 尾 状核,視 床 お よび蒼 球 の 棘 波 も次 第 に その 数 を. 波 の 陰 極線 オ ッ シロ ス コー プ の記 録 で あ る,振 巾は. 増 し,あ る時 間 継続 し,次 第 に 数 を減 じて遂 に 消 失. 数 十 μV,持 続 は約39msecで. して い る.こ. ゝで注 意す べ き ことは,こ れ らの 大脳. 位 よ りの誘 導 で あ る に もか ゝわ らず 個 々 の棘 波に つ. 基底 核 に お け る棘波 の終 息 が皮 質 に お け る棘 波 の終. い て振 巾,持 続 お よび 波 形 に多 少 の 差が み とめ られ. 息 よ り時 間 的 に お くれ て い る点 であ る.ま た 本 例 で. る.. は と くに 尾 状核,視 床,蒼 球 の順,す なわ ち棘 波 の. 第3項. 発 現 の 順 序 に終 息 して い る ことは興 味 あ る こと で あ る. 以 上 の ごと く一 般 に カ ル ヂア ゾー ルの 静 脈 内注 射. あ る.し か し同一 部. 中脳 核 にお け る棘 波 の 発生 な らび に 伝導. 本 節 にお い ては8例 の猫 を用 い,左 側 大 脳 皮質 運 動領 に1個,左. 側 尾 状核 に1個,両. に よ る大 脳 基 底 核 か ら の棘 波 の 発現 は か な らず 皮 質. 床,両 側 黒質 に1個 ず つ,計8個. に おけ る棘 波 の発 現 よ りお くれ,そ の終 了 も皮 質 の. 同樣 の 実験 を行 つ た.. 側 蒼 球,両 側 視 の電 極 を 挿入 して.
(9) 癲癇 痙攣 の興 奮 伝 導機 序 に 関 す る実 験 的研 究. 左 は 初 発 時,右. は 終 了 時 こ の 間 十 数 秒.. 第11図 は これ に関 す る成 績 の1例 で あ る.本 例 で はカル ヂ ア ゾー ル200mg(体. 重3kg)で. 731. まず 皮 質. に棘波 の発 現 が み られ た の で,カ ル ヂ ア ゾー ル の注. わ ず か に お くれ て蒼 球 に 現れ,さ ら にお くれ て黒 質 に棘 波 が 出現 して お り,棘 波 始 発 の時 間 的 お くれ は 大 脳 皮質,黒 質 間 で大 体 数秒 ない し10数 秒 で あ る.. 射を 中止 した.こ の場 合 もやは り皮質 に最 初 に棘 波. つ ぎに 同一 瞬 間 に おけ る大 脳 皮 質,大 脳 基 底核 及. が発現 し,そ れ よ りも少 し くお くれ て尾 状 核,蒼 球. び 中脳3ケ 所 よ りえ られ た個 々 の棘 波 の 間に な ん ら. に,や ゝお くれ て視 床 か ら も棘 波 が み ら れ,そ れ よ. か の関 係 が あ りは しな いか と思 つて 検 討 して み た.. りもさ らに少 しお くれ て 黒質 か ら も棘 波 が発 現 して. す なわ ち,ペ ン書 の記 録 で は 皮質 と大 脳 基底 核 の も. い る.. の が同 期 して記 録 され て い る もの,皮 質 と 中脳 核 の. また この図 に み るよ うに 黒質 より誘 導 され る棘 波. ものが 同 期 して記 録 され てい る もの,大 脳 基 底 核 の. は全 例に お いて 大脳 皮 質 お よび大 脳 基 底核 の もの よ. もの と 中脳核 の もの とが 同期 して記 録 され て い る も. り疎 で あつ て,し か もそ の 発現 は 例 外 な く大 脳 基底. の,さ らに皮 質,大 脳 基底 核 お よび 中脳 核 の3ケ 所. 核の もの よりは さらに お くれ て い る.. の も のが 同 期 して記 録 され て い るもの 等 が み とめ ら. この棘 波 の個 々 の波 形 に つ い ての べれ ば,第12図. れ る.し か し一 方 各箇 所 と も単 独に 記 録 され てい る. の ごと くで,こ れは 第11図 に し め した例 の棘 波 の陰. 棘 波 もあ り,大 脳 基 底核3者 間 に も,さ ら に左 右 の. 極線 オ ッシロス コー プに よ る記 録 で あ る.こ の場 合. 同 名核 か らで も単 独 の棘 波 が み とめ られ て い る.. は棘 波の 振 巾,持 続 は 大 体 一定 して い る. 第4項. これ ら大脳 皮 質,大 脳 基 底 核,中 脳 核3者 の棘 波. 大 脳皮 質,大 脳基 底 核 お よび 中脳 核 の. の 関係 を 陰極 線 オ ッ シロ ス コー プを 使 用 した 高 速 度. 棘 波 の相 互 関 係及 び 四 肢 筋 の興 奮 と の. の記 録 で みれ ば また別 な関 係 が み とめ られ る.ペ ン. 関係. 書 きで は 皮質 と大 脳 基底 核 の ものは 同 時 に記 録 され. す でに本 節 第1,. 2お よび3項 に お い てのべ た ご. る が,高 速度 の記 録 では 数cosec程. と く,大 脳皮質,大 脳 基 底核 お よび 中脳 核 に おけ る. 出 され る ことが 多 い.第14図Aは. 棘波 の発 現お よび終 息 に は時 間 的 お くれ の あ る こと. で あ るが,同 樣 に 第14図Bに. をのべ た が,本 項 にお い て は さ らに末 梢 の筋電 図 を. と 中脳 核 の もの ゝ間 に も数msecの. 度 の お くれ が 見 これ を しめす 記 録. 示 す ごと く大脳 基 底 核 お くれ が存 在 す. も含 めて 誘導 を 試 みた.す なわ ち,左 側 皮 質運 動 領,. る.し か し大 脳 基 底 核3者 間 す な わ ち第14図C,. 左側尾 状核,左 側 蒼球 及 び 左側 視 床 に各1個 ず つ,. の ごと く蒼 球 と視 床 との 間 には お くれ を見 出 しえな. 岡側黒質 に1個 ず つ,左 前 肢,右 前 肢 に各1個 ず つ. か つ た.ま た 左右 の 同 名核(た. 合 計8個 の電 極 か ら誘 導 した.. の蒼 球,左 の 黒質 と右 の 黒質)の 棘 波 の間 に もお く. そ の成 績 をの べ る と,第13図. の ご と く,ま ず 皮 質. に棘波 が 嵐現 し,か な り遅 れ て尾 状核,つ い で 視 床,. D. とえ ば左 の蒼 球 と右. れ を見 出 しえ な かつ た. 次 に 四 肢 筋 の興 奮 の樣 相 に つ いて み るに,第13 図.
(10) 732. 奥. 村. 修. 三. 第9図. 大. 脳. 基 底 核.
(11) 癲癇痙攣 の興奮伝導機序に関する実験的研究. に. お. け. る. 棘. 波. 733.
(12) 734. 奥. 第10図. 村. 修. 三. 大 脳 基 底 核 に お け る 棘 波. の ご と く前 肢 の興 奮 は す で に皮 質 の棘 波が 頻 数化 し,. 頻 数 化 したが 大 脳 基 底核 以下 に 伝 わ らず,四 肢 筋 の. 尾 状 核 に わず か に棘 波 が現 わ れ は じめた 頃,そ して. 攣 縮 の み は み られ た が定 型的 な 痙 攣 には 移 行 しな か. 視 床,蒼 球,黒 質 に は まだ 棘 波 が発 現 しな い以 前 に. りた.. 出現 しは じめ,最 初 の数 秒 間 は あた か も前 間代 期 を 思 わ せ る ご と き筋攣 縮 のみ よ りな る間 代性 痙 攣 を 示 し,や が て頻 度 を増 し て強直 性 痙策 の 樣相 を呈 し,. 第5項. 痙 攣 の興 奮 伝 導 の樣 相 並び に 時間 的 関係. 以 上,カ ル ヂ ア ゾ ール 静 脈 内注 射 の場 合 にお け る. さらに 後 間代 期 に移 行 す るが ごと き所 見 を示 して い. 各 項 の実 験 成 績 を一 括 綜 合 して観 察 す る に,全43例. る.そ して この強 直 期 とも い うべ き最 も頻 数化 した. 中 全 例 にお い て棘 波は 常 に 皮質 に始 発 し,つ い で例. 時 期 に は 皮質 以 下 黒 質 まで の全 灰 白質 が興 奮 して い. 外 な く大 脳 基 底核3者 の い ずれ か に 出現 し,こ の3. る こ とが わ か る.こ の 場 合17例 中15例 には この 樣 な. 者 の すべ てに 棘波 が 波 及 して後,ー 定 時 間 お くれ て. 所 見 をみ とめ た が, 2例 に お い ては 皮質 の 棘 波 の み. 中脳 核 た る黒 質 に現 れ て くる..
(13) 癲癇痙攣 の興奮伝導機序に関する実験的研究. しか して 大脳 皮質,大 脳 基 底核 間 の 時 間的 遅 れは 最短2秒,最. 735. うに な り,つ いで 左 側蒼 球,さ ら にお くれ て両 側 黒 質 よ りも棘 波 が 出現 し全 身痙 攣 を きた して い る.こ. 長20秒 であ る.. 次 に,大 脳 基底核3者 間 で は 視床 に始 発 した もの が8例 で もっ と も多 く,次 で 蒼 球7例,尾. 状核3例. でもつ とも少 い.し か し て大 脳 基底 核3者 間の い ず. の 経 過は 前 章 で のべ た カル ヂア ゾール 静 注 の場 合 と ほ とん ど同樣 で あ る. 第16図 も同 樣 に10%カ. ル ヂ ア ゾー ル液0.04ccを. れか に始発 して,最 後 の いず れ か ゞ始発 す る まで の. 皮 質 運動 領 に注 入 しtc例 で あ るが.こ れ は 痙攣 を起. 時 間的遅 れは 最 短0.5秒,最. す に至 ら なか つ た 不全 型 とも い うべ き例 であ る.す. 長8秒 であ っ た.. 次 で,大 脳 基底 核 に 始 発 した 時 か ら黒 質 に 始発 す るまでの 時間 的遅 れ は最 短4秒,最. 長11秒. で あつ. た.. な わち この例 で は注 入部 の 皮質 よ りの棘 波は か え つ て 前例 よ り盛 ん で あ るが,他 の大 脳 基底 核,中 脳 核 等 には 全 く棘 波 の 発現 は な く,全 身痙攣 もみ られ て. 以 上の ごと く,カ ルヂ ア ゾー ル 静 脈内 注 射 の場 合 には,薬 物 の影響 が 同 時 に各 部 に 到 達 してい る に も. い な い. この よ うに カル ヂ ア ゾー ル 微 量 の皮質 内注 射 で は. 拘 らず.常 に大 脳皮 質 に 始 発 し,順 次下 降 して い る. 静 注の 場 合と同 樣 の結 果 を しめす もの も あ るが.単. ことに興 味 あ る こと であ る.し か して筋 の興 奮 は,. に注 入 部 の み の棘 波 で終 了 す るも のが 多 い.本 実 験. これ とは 無 関係 に 中枢 神 経 系 の一 部 の興 奮 に よつ て. で は全12例 中 前者5例,後. もすで に発 現 して い る とい う興 味 あ る成 績 を得 た. 第2節. 者7例 であ っ た.. 次 に,蒼 球 お よび 視 床 に対 す る カル ヂ ア ゾー ル 微. カル ヂ ア ゾー ル微 量 局 所注 射に よ る. 量 注射 の 場 合も皮 質 運 動 領注 射 の場 合と傾 向 を一 に. 場合. し,他 の 部位 の棘 波 を伴 い全 身 痙攣 の 形 を と る もの. 前節は カルヂ ア ゾ ール を静 注 した 場 合 の成 績 で あ るが,本 節 では カル ヂ ア ゾー ル の 微 量(10%溶 0.02〜0.06cc)を. 液. 脳 内 の 局所 に 注 射 した場 合の成 績. をのべ る こと ゝす る. 第25図 は10%カ ル ヂ ア ゾー ル液0.04ccを. と,単 に 注 入部 の棘 波 の みで 終 了 す る もの とが あ る. 蒼 球 の場 合0.04cc注. 射 全例 中前 者2例,後. 者12例. で あ る.視 床 の場 合0.06cc注 射 で 全13例 中前 者3例, 後 者10例 であ つ た.. 左側皮. 第17図 は左 側 蒼 球 に カル ヂ ア ゾー ル0.04cc注 入 を. 質運動 領に注 射 した場 合の 成績 で あ る.注 射 数 秒後. お こな つ た もの で あ る.ま ず 両側 蒼 球 よ り棘 波 が 出. よりまず 注射 部 に相 当す る皮質 よ り棘 波が 出現 して. 現 しは じめ,や が て皮 質 運動 領,尾 状核,つ い で雨. くる.そ して この皮 質 の 棘 波が 次 第 に頻 数化 す る と. 側 視 床,黒 質 よ りも棘 波 が み られ る よ うにな り,全. ともに左側 の尾 状 核 及 び視 床 よ りも棘 波 を 認め る よ. 身 痙攣 と なつ て い る..
(14) 736. 奥. 村. 修. 三. 第11図. 中. 脳. 核. に.
(15) 癲 癇 痙攣 の興 奮 伝 導機 序 に関 す る実験 的研 究. お. け. る. 棘. 波. 737.
(16) 738. 奥. 村. 修. 三. 第5章. 総 括 な らび に 考 按. 以 上の べ て きた ご と く,本 研 究 に おい ては主 とし て脳 波上 の 棘 波 を 目標 と して カル ヂ ア ゾー ル 痙攣 の 異 常興 奮 を 追 求 した. カル ヂア ゾール 静 注 の場 合に お い ては,こ の異常 興奮 は 大 脳 皮質 よ りは じま り次 第 に 大脳 基 底核,中 脳核 へ と伝 わ り,し か もそ の各 部 の 興奮 の極 期は 同 一 の 時 期で は な く,皮 質 よ り下 方 に むか い時 間的 な お くれが 存 在 す る ことを 証 明 す る こ とが で きた. わ た くしは 実験 に先 立 ち 予備 実 験 と して,ま ず 本 実 験 で 使用 した200μ 直 径,極 間距 離1mmの. 双極. 針電 極で 誘 導 され た 皮 質 お よび 皮質 下 の活 動 電位, こと に その 棘 波が 果 して そ の部 位 の核 か ら発 現 して い る ものか 否 か を吟 味 す る こと と した. 第12図. 黒 質 に おけ る棘 波. か くの ご と く,局 所 注 射 の場 合に は 注射 部 位 に 棘. まず 第1に 考 えな け れ ば な らな い のは この 電 極に よ り活 動 電 位 を誘 導 し う る広 さ の問 題 で あ る.こ れ に 関 しては す で に第3章 の 予備 実 験 の項 に お いて の. 波 が 始 発 し,一 定 の 時 間 的遅 れ を もつ て その 上 下 の. べ た 如 く,カ ル ヂ ア ゾー ル 静 注 に よ る皮 質 の棘 波 は,. 諸 核 に興 奮 が 伝 導 され てゆ くこ とが わか る.こ の さ. 皮 質 表面 ま り約1mm位. い他 の部 位 に 興 奮 が 波及 しな い もので は 痙攣 は み ら. 心が あ る とみ な され る(す で に ス トリキ ニー ネ棘 波. れ な い.. に つ い てはChagも. の 深 さ の部 に そ の発 生 の 中. 同樣 な値 を あ げ て い る).し. か.
(17) 癲癇痙攣の興奮伝導機序に関す る実験的研究. して皮 質表 面 よ り3mmの. 深 さ では 棘 波 の振 巾 が数. この20〜60msecの. 739. 棘 波は 単 一 神経 細 胞 の細 胞 体 で. 分 の一に 減少 す る ことか ら,棘 波 の 発生 の 中心 か ら. は な く,そ のapical. 2mm以. 関 係 が あ り,お そ ら くあ る細 胞 集 団 の興 奮性 がた か. 内 の距 離 に電 極 が存 在 す れ ば,そ の 中 心部. dendriteの 活 動 電 位 と 密接 な. か らの電位 を ど うにか 捕 捉 し うる こ とを知 つ た.大. まつ た場 合 に これ ら細 胞 間の 賦活 と増 強 とに よつ て. 脳基 底核,中 脳 核 の場 合 で は そ の組 織 の電 気 的 性質. 多 数 のapical. が皮 質の 場合 とは 多少 こ とな る にせ よ,同 樣 に ほ ゞ. あろ うと推 測 してい る.し た が つ て 多 くの 細 胞が 同. 2mmで. 期 して興 奮 す る こ とが異 常 興 奮 で あ る とか ん が え ら. あ る と考 え て よい と思 う.こ の個 は い かに. dendriteが 同 期 して 放 電す る もの で. も大 きい よ うに お もわ れ るが,本 実験 で は後 述 す る. れ る ので あ る.本 実験 で同 一 の部 位 よ り記 録 され る. ようにそ の 目的 上細 胞 内 電極 は 無 意味 でか な らず 細. 棘 波 が,そ の振 巾,持 続 が 少 しず つ異 な り,そ の 波. 胞外電 極 を使 用 しなけ れ ば な らず,し か も深部 にお. 形 も2相 性,3相. 性 或 は 多 相 性 と変 化 してゆ くこ と. いて これ を使 用す る場 合 には や む を えな い こと であ. が み られ たが,こ. のapical. る.し か も この場 合 も各 部 位 か ら記 録 され る棘 波 の. れ ば この 同期 に 参加 す る細 胞 の 数が 変 化 す る とか ん. 最大振 巾 に注 意す れ ば,大 な る誤 りをお かす お それ. が え る ことに よつ て容 易 に説 明 で き る.. はない.. dendriteの. 同期 説 を と. また各 部 位 よ り誘 導 され た 脳 波上 の 棘 波は ペ ン書. 次 に,本 研究 で異 常興 奮の 標 示 と し て採 用 した 棘. き記 録 で は同 期 して い るが,オ ッ シ ロス コ ー プで 観. 波の細 胞生 理学 的解 釈 の 問題 で あ る.す で に緒 言 に. 察 した 場 合,尾 状核,視 床,蒼 球の 大 脳 基底 核 相 互. おい てのべ た ごと く,粗 大電 極 に よ り大 脳灰 白質 各. 間で は 同 期 し てい るが,皮 質 と大 脳 基 底核,大 脳 基. 部 よ り得 られ る 数十 μV, 20〜60msecの. 底 核 と中脳 核 で は 多少 の ず れ(数msec)を. 棘 波が 癲 癇. も つて. の異常興 奮 と関係 の あ る ことは す でに み とめ られ て. い る.こ れは おそ ら くは 両 者 間 の神 経 線 維 の 長 さに. い ると ころで あ る.し か し この 棘 波 と微 小電 極 の使. よ る もの で あ ろ う.. 用に まつ て得 られ る単 一 神経 細 胞 の活 動 電位 で ある 2〜3msecの. 持 続 を 有 す る活 動 電 位 とは直 接 関 係. はな い とされ て い る.最 近Bishop. and Clare18)は. さて,次 に本 研究 の主 目的 で あ る興 奮 の伝 導樣 式 につ い て のべ てみ た い.從 来 よ り一 般 に 想像 され て いた 伝 導樣 式 は第18図 の ごと くで あ る と考 え ら れ て.
(18) 740. 奥. 第13図. 村. 修. 三. 大 脳 皮 質,大 脳 基 底 核 お よび 中脳 核 に おけ る棘 波 と両 側 前 肢 筋の.
(19) 癲癇 痙攣の興奮伝導機序に関する実験的研究. 筋電図. 較正 は筋 電 図 に 対 し ての み500マ. イ ク ロボ ル ト.. 741.
(20) 742. 奥. 第14図. 村. 修. 三. 各 部 位 の棘 波 の時 的 関 係 を示 す2現 象 陰 極 線 オ ツ シ ロス コ ー プに よる高 速 度記 録. 第15図. カルヂ ア ゾー ル 皮 質内 微 量 注 射 に よ る棘 波.
(21) 癲癇痙攣 の興奮伝導機序に関する実験的研 究. 743. いる.こ れ は 痙攣 興 奮 の み な も とに生 じた異 常 興奮. らぬ うち に,そ してわ ず か に尾 状 核 の興 奮が 起 り始. が痙攣伝 導路 に よ り効果 機 関た る筋 え と投 射 され,. め た ころ に起 り始 め ては い る が,こ れ は 前間 代 期 に. 図の ごと く全 機 関が ほ と ん ど同 時 に 興奮 す る とい う. も相 当す べ き筋 の攣 縮 の み で あ つて,四 肢筋 の 強直. 考え方で あ つて,た とえ ば 大脳 皮 質 に痙 攣 興 奮 の み. 性 痙 攣 は 明か に 大 脳基 底 核 の興 奮 が 起 つ て き ては じ. な もとが あ る とすれ ば,こ ゝに 生 じた異 常 興 奮 す な. め て発 現 して い るの であ る.す なわ ち,中 枢 神 経 系. わち棘波 は 痙攣 伝 導 路に よつ て大 脳 基 底 核,中 脳 核. 内 にお い て上 よ り下 にか な りの時 間 的 遅 れ を もつ て. へ と伝 え られ,さ ら に四 膜 筋 の興 奮 とな つ て あ らわ. 次 々に 興 奮が 移 動 して い る こ とがわ か る.. れ るの で あ る.そ して皮 質 の 棘 波 と 中脳 核 の棘 波.. 次 に カル ヂ ア ゾー ル局 筋 刺 激 の場 合で は,ま ず 刺. 中脳核 の棘 波 と四 肢 筋 の興 奮 との 間 には 当然 それ ぞ. 激部 位 に 棘 波 が始 発 し,頻 数 化 す る と と もに これ を. れの 閥の神 経線 維 の 伝 導 お よび ノ イロ ン通 過 に要 す. 中 心 と し て上,下 に あ る時 間 的 お くれ を もっ て伝 導. る時 間だけ のわ ず か の お くれ(数 〜10数msec程. 度). してゆ くこと がわ か つ た.し か しか くの 如 く興奮 が. は あるが,大 体 同期 して起 る もの と 考 え ら れ て い. 全 体 に拡 が る例 は少 く,多 くは 刺激 部 位 の み の 興奮. た.. に終 る ことが 多 かつ た.. わ た くしも最 初本 研 究 で え られ る結 果 は この よ う. 以 上で あき らかに な つ た こ とは,大 脳 皮質 または. になるの では な いか と想 像 して いた.し か しえ られ. 大 脳 基底 核 に お い て1箇 所 の み棘 波 がみ られ て も単. た結果 は この想 像 と相 当 こと な る もの で あ つた.す. に ご くわ ず か の 筋攣 縮 が あ る程 度 で,必 ず し も定 型. なわ ち第19図 に示 す ご と く,カ ル ヂ ア ゾ ール 静 注 の. 的 な 全 身痙 攣 は み られ な い と い う ことで あ る.す な. 場合,ま ず皮 質 に棘 波 が 出 現 しは じめ,こ の 棘 波 が. わ ち 前間 代 期,強 直 期,後 間代 期 を 有す る定 型 的 な. 頻数化す る 頃に な つ て大 脳 基底 核 た る尾 状核,視 床,. 全 身 痙攣 が 起 るため に は,大 脳 皮質 のみ な らず大 脳. 蒼球に棘 波 が 出現 しほ じめ,こ れ よ りさら に あ る時. 基 底核,中 脳 核 の興 奮 が 存在 しな け れば な らな い と. 間的 遅れ を 以 て黒 質 に棘 波 が現 れ て くる.そ し て黒. い う こと であ る.第4章. 質におけ る棘 波 が もつ と も頻 数化 した 頃 には す で に. ル ヂ ア ゾー ル注 入 例 で もみ られ る よ うに,全 身痙 攣. 皮質の興 奮 は な くな つ て い る.そ し て四 肢筋 の 興 奮. を 生ず るか 否 かは 皮 質 の棘 波 出現 の多 少 に関 係す る. は皮質 の棘 波が 頻 数 化 し まだ大 脳 基 底核 の興 奮 が 起. の で はな く,た とえ皮 質 の棘 波 は少 数 で あ つ て も大. 較正 は筋 電 図 に対 して のみ500マ. イク ロボ ル ト. 錦2節 に しめ した 皮 質 内 カ.
(22) 744. 奥. 村. 修. 三. 第16図. カ. ル. ヂ. ア. ゾ. ー. ル.
(23) 癲癇 痙攣 の興奮伝導機序に関する実験的研究. 皮. 質. 内. 注. 射. に. よ. る. 棘. 波. 745.
(24) 746. 奥. 村. 第17図. 第18図. 修. 三. カ. ル. ヂ. ア. 痙攣興奮の伝導樣式の模式図(第1型). ゾ. ー. ル. レ. ン.
(25) 癲癇痙攣 の興奮伝導機 序に関す る実験的研究. ズ. 核. 内. 注. 射. に. よ. 第19図. る. 棘. 波. 痙攣興奮の伝導樣 式の模式図(第2型). 747.
(26) 748. 奥. 村. 第20図. 第21図. 修. 三. 癲癇 患者 の カル ヂ ア ゾー ル 誘 発 痙 攣 時 の 脳 波お よび. 癲 癇 患 者 の カル ヂ ア ゾー ル 誘発 痙 攣 時 の筋 電 図. これ は 第20図 の記 録 と同 じもので.
(27) 癲癇 痙攣 の興奮伝導機序に関する実験的研究. 筋電 図. 較正 は筋 電 図 に対 して は1ミ. 749. リボ ル ト. あ るが 痙攣 のた め脳 波記 録 が不 可 能 となつ た 以 後 の もの.較. 正 は1秒 お よび1ミ. リボ ル ト..
(28) 750. 奥. 村. 脳 基 底 核,中 脳 核 よ り棘 波 を 証 明す る もの は す べ て. 修. 三. わ か る.こ の こ とは ま た第4章 第2節 に の べ た カル. 全 身 痙攣 を お こ して い るの で あ る.さ らに言 葉 を か. ヂア ゾ ール 局 所 注射 の実 験 に お い て,皮 質 で は12例. え て い え ば,皮 質 な ら皮 質 のみ が い くら 盛 に興 奮 し. 中5例,蒼. て もそ れ よ り下 の大 脳 基 底核,中 脳 核 の 興奮 が お き. に興 奮 の伝 導 した もの を認 め た点 か ら,皮 質 では大. る まで は 定 型的 な全 身 痙 攣 はみ られ な い とか ん が え. 脳 基 底核 に 比 して興 奮 しや す い とい うこ とが考 え ら. られ る.す な わ ち,従 来 か んが え られ て い た よ うな,. れ,こ の 点 も 当教室 の吉 国,惣 路 の成 績 と一致 して. 1つ め痙 攣 興 奮 の み な も とか ら異 常 興 奮 が その ま ゝ. い る.. 伝 導 路 を 通つ て 効 果 機 関 にい た ると い う伝 導 樣 式 (第18図. に示 す ご とき もの で 第1型 とす る)で は,. 骨 骼 筋 に 単 な る攣 縮 を生 ぜ しめ るの み であ り,定 型. 球 で は14例 中2例,視. 床 では13例 中3例. す な わ ち,痙 攣 伝 導 の樣 式 は 従 来考 え られ てい た もの と異 る成 績 で あ つ た が,そ の伝 導路 は 同樣 で あ る もの と思わ れ る.. 的 な 全 身 痙攣 を生 ず るに は,異 常 興奮 が 下 位 の 機構. 前 述 の ごと く,こ の第2型 の 伝 導樣 式 で興 奮が皮. に もお よび,皮 質 も大 脳 基底 核 も中 脳核 も全部 が興. 質 よ り大 脳基 底 核 へ,大 脳基 底 核 よ り中脳 核 へ とす. 奮 を起 す よ うな 形式(第19図. に示 す ご とき もの で第. ゝむ につ れ て,全 身 痙攣 の樣 相 が 前 間代 期,強 直 期,. 2型 とす る)を とる必 要 が あ る と考 え られ る.こ の. 後 間代 期 と移 行 してゆ く極 め て興 味 あ る所 見 を えた.. 2つ の 型式 の 区 別 は 一見 さ まで 重要 で な いか の ご と. この ことか ら この 問題 に 関 して富 永19)が全身 痙攣 の. き感 を あ た え るが,そ. 各 時 期 は興 奮 が 皮質 内の 名.層を移 動 す る結果 で あ る. うで は な い.こ の両 型 の差 異. は伝 導 に関 与 す る機 構 の被 刺 激 性 乃至 興奮 性 の差 を. と した 考 え.方は と りがた い とお もわ れ る.. しめ す もの で あ る と考 え られ る.す なわ ち第1型 の. 次 に,カ ル ヂア ゾ ール 痙 攣 と臨 床 上 み ら れ る癲癇. 樣 式 の 興奮 の伝 導な らば,こ の 伝 導 に 関与 す る機 構. 痙 攣 との 関係 に つ い て一 言 の べ て み た い.癲 癇 の病. の被 刺 激 性 が正 常 で あ つ て も行 わ れ うるは ず で あ り,. 態 生 理 の 複雑 な こ とは い ま さ ら こ ゝでの べ るまで も. 第2型. な い が,そ の 痙攣 だけ に つ い て み て もmyoclonus. の樣 式 に よる興 奮 の 伝 導 な らは,こ の 機 構 の. 被 刺 激 性 が 亢 進 して い る必 要 が あ る とお もわ れ る.. と よほれ る一 筋 群 の攣 縮 の み を しめ す ものか ら,前. こ ゝで 問題 とな るの は次 の 事 実 で あ る.す なわ ち,. 間 代 期,強 直 期,後 間代 期 の各 期 を しめす 全 身 の定. カル ヂ ア ゾ ール の 静 脈 内投 与 の場 合 で は,カ ル ヂア. 型 的 な発 作 まで い ろ い ろな もの が存 在 す る.第20図. ゾー ル その もの が血 行 性 に 全 身 に達 す るの で皮 質 に. お よび第21図 は定 型 的 な発 作 を 有 す る癲 癇 患者 の カ. 興奮 を生 ぜ しむ る と同 時に 大 脳基 底 核,中 脳核 に も. ル ヂ ア ゾ ール に よる発 作 誘 発試 験 時 に え ら れた 頭皮. 達 して その 被 刺 激 性 も亢 進 して い るわ け で あ るか ら,. 上 脳 波 お よび筋 電 図 で あ る.こ の カル ヂア ゾー ル誘. 極 め て 容易 に興 奮 が皮 質 下 核 に伝 導 して第2型 を と. 発 痙 攣 は 患 者 の 日常 の発 作 と よ く似 た もの で,第21. る こ とが理 解 で き る.こ れ に反 して単 に皮 質 内 のみ. 図 に み る ご と く定 型 的 な前 問代 期,強 直 期,後 間代. に カル ヂア ゾ ール を 注 入 し た場 合 は第1型 を しめす. 期が み られ る.第20図 の記 録 を み ると,脳 波 上に 棘. ことが 多 く,第2型. 波が 発 生 してか ら痙 攣 の開 始 まで に 数秒 の お くれ が. を 示す のが 少 い のは 当然 で あ ろ. う.し か しな が ら この 場 合 に も少 数 例 なが ら第2型. み られ て い る.こ の こ とは私 の 実 験 の結 果 と よ く一. を しめ す もの が あ る点 か ら みれ ば,こ れ ら の核 は 上. 致 してお り,こ の定 型 的 な癲 癇 痙 攣 は た しか に私 の. 方 の皮 質 よ りのimpulseの. い う第2型 の伝 導樣 式 を と つ て い るの では な いか と. 伝 達 のみ に よつ て もそ の. 被 刺 激 性 を た か め うる可 能 性 の あ る こ と も考 え な け れ ば な らな い.. 想 像 され るの で あ る. ま た,カ ル ヂ ア ゾー ル静 脈注 射 に よ つ て痙攣 を誘. 次 に,す で に先 人 が のべ て い る よ うに,痙 攣 の興 奮 の伝 導 に 関 係 す る のは 大 脳皮 質 こ とに運 動 領,尾. 発 した場 合,全 例に お い て まず 皮 質 に棘 波が 始 発 し, つ い で大 脳 基 底核,中 脳 核 え と あ る時 間的 遅 れ を以. 状 核,視 床,蒼 球,黒 質 で あ る と い う事 が 私 の 行 つ. て伝 導 してゆ くが,棘 波 の最 盛 期 も,ま た その 終息. た実 験 で も確 実 に 証明 され た.ま た,カ ル ヂア ゾー. 期 も同樣 の順 序 で あ る こと も興 味 あ る こ とで あ る.. ル静 脈注 射 に よつ て 痙攣 を 誘 発 し た場 合,全43例. この こ とはや は り,皮 質 に お き た1つ1つ. の. すべ て に棘 波 が 皮 質 に始 発 し,と くに 運 動 領か ら始. の興 奮 が. 次 々に 同 一 の伝 導 路 を 通 つて 等 しい時 間を要 して下. ま る ものが 多 く,他 の皮 質 下 核 に始 発 した ものは1. 降 して い る ことを 物 語 る もの で あ ろ う,但 し,大 脳. 例 もな かつ た とい う ことは,皮 質 が もつ と も被 刺 激. 基 底 核 の尾 状核,視 床,蒼 球 の3者 間 に お け る興 奮. 性 が高 い,す なわ ち 興奮 を起 しや す い とい う ことが. の伝 導 は まち ま ちで あ つ て,視 床 に始 ま る もの8例,.
(29) 癲 癇 痙 攣 の興 奮 伝 導 機 序 に関 す る実験 的研 究. 蒼球 に始 ま る もの7例,尾. 状 核 に 始 ま る もの3例 で. 6)大. 751. 脳 基 底核 相互 間 の棘 波 は 同期 してい るが,. あつた.こ の よ うな 複雑 な問 題 を 論 ず るに は 私 の実. 皮 質 と大脳 基 底核,大 脳 基底 核 と中 脳核 とで は 同 期. 験 は余 りに も単純 す ぎる もので あ つ て.考 察 を 加 え. してい な い. 7)同. る ことは で きな い. 第6章. 結. 一部 位 よ り誘 導 した 棘波 で も,そ の 振 巾,. 持 続,波 形 は同 一 で は な い. 論. 8)四. ヂアー ル軽 麻 酔 の猫 を 使 用 し,カ ル ヂ ア ゾー ル 刺 戟に よ り癲癇 性 痙攣 を生 ぜ しめ,こ の さい に おけ る 大脳皮質,大 脳 基 底核,中 脳 核 な らび に 四 肢筋 の活 動電位 を同 時 に記 録 観察 し,痙 攣 興 奮 の み な も とで. 肢筋 の興 奮は す で に 大脳 基 底核 の興 奮 以前. に 始 ま り,大 脳 基 底核 の 興 奮 とと もに 間代 性 痙 攣 よ り強直 性 痙攣 に移 行 し,さ ら に後 間 代 期 に入 る. 9)カ. ル ヂ ア ゾー ル局 所注 射 の場 合に は,注 射部. 位 に興 奮 が始 発 し,他 の部位 に伝 導 され て痙 攣 が お. あ る異常 興 奮 の伝 導 の樣 相 につ い て研 究 をお こな い,. こるが,こ の場 合注射 局 所 の み の興 奮 に 終 り,痙 攣. 次 の ごとき結 論 を得 た.. を 起 しえな い ことが 多 い.. 1)カ. ルヂ ア ゾー ル静 脈注 射 の 場 合 に は,痙 攣 興. 10)癲. 癇 痙攣 は 興奮 が 中枢 神 経 系内 の ど こか に 起. 奮 は常 に皮 質 に 始 ま り,あ る時 間 的 遅れ を もつ て大. れ ば直 ちに お こる もの で はな く,そ の興 奮 が他 の部. 脳基底 核,中 脳核 に 伝 導 され て 痙 攣 が お こる.. 位 に次 々 と伝 導 して は じめ て起 る もので あ る.し か. 2)興. 奮 の始 発 と同樣 に,興 奮 の最 盛 期,終 息 期. もこの順 に同樣 の遅 れ を 有 す る. 3)各. して定 型的 な癲 癇 痙攣 を うるた め に は大 脳 基底 核 以 下 の 興奮 を必 要 とす る.. 灰 白質 の うち皮 質 が もつ と も 興 奮 性 が 高. い.. 11)こ. の伝 導樣 式 は 臨 床上 に み る癲 癇 痙攣 の場 合. と全 く一 致す る.. 4)皮. 質 中 にお い て は皮 質 運 動 領 に始 発す る もの. が最 も多 い. 5)大. 脳 基底 核 相互 間 の 棘 波 の 出現 順序 は症 例 に. より不定 であ る.. 1) Jackson:. Selected writings. Jackson,. London,. 37,. 献. of John Hughlings. 12) Berger:. 1931.. u. Hitzig:. Anat.. u. Physiol.,. 黒 川:精. 5). 林. 6). 吉 田. 26,. Pf.. Arch.. f. d. ges.. 137, 1881.. 神 神 経 学 雑 誌,. 356‑364,. 1951よ. 惣 路:岡 小 坂. 9) Hess:. 7,. 68,. 1943. Fortschr.. 14) Gibbs,. .. 岡 山 医 学 会 雑 誌,. 64,. 山 医 学 会 雑 誌,. 65,. 1311‑1344,. 岡 山 医 学 会 雑 誌,. 68,. 823‑860,. Beitrage. mes, Leipzig, 10) Berger:. 1536‑1551,. zur Physiologie. 1952. 1953. 1956. 1932.. d.. Arch.. f. Psychiat.,. des. 100, 301. - 320, 1938. 11) Fischer:. 15) Jasper: of the. 29,. Auswirkungen. am Zentralnervensystem, 15-19,. 1933.. des epilepti. Grund. am. Zentralnervensystem,. Neurol.. bioelektrischer. Psychiat.,. 7, 391. 1935. Epilepsy,. Brain,. 1937.. Epilepsy human. 16) Brazier:. Klin.. auf. and Lennox:. 377-388,. and the functional. brain,. Neuronal. Boston,. structure,. discharge,. anatomy. 1954. brain potentials. Epilepsia,. 4, 9-18,. 1955. 17) Winkler. and Potter:. experimental Elektrobiologische. von Krampfgiften Med. Klin.,. Davis. and epileptic. Uber das Electroenkephalogramm. Menschen,. .. des Hirnstam. 60,. Anfalls,. 1935.. Der Mechanismus. Anfalls. -400, and 414-432,. 条 件 反 射,. 8). schen. der Erscheinun. epileptischen. 14, 217-219,. Untersuchungen. 53,. り 引 用.. 7). Wschr.,. 13) Kornmuller:. Heidenhain:. Physiol., 4). Uber die Entstehung. gen des grossen. Arch.. 370, 1870.. 3) Bubnoff u.. な お 本 研究 は第34回 日本生 理 学 会 に お いて 要 旨 を 発 表 した.. 文. 2) Fritsch. 稿 を 終 るに あ た り御 懇 篤 な御 指 導,御 校 閲 を頂 い た恩 師 陣 内教 授 に深 謝 し ます.. Amsterdam,. researches. on. guide to. the cats. brain,. 1914.. 18) Bishop and Clare: in dendrites,. An anatomical. Facilitation. and recruitment. Report of the 9th annual. meeting,.
(30) 752. 奥. American 19). EEG. 富 永:精. society,. 神 神 経 学. Chicago,. 雑 誌,. 50,. 村. 修. 三. 1955.. No.. 4,. 1‑20,. 1948.. A. Study. on. the. Propagating. Mechanism. Epileptic. of. the. Excitement. in. Convulsions.. By. Shuzo. 1st.. Department. of. Surgery. Okumura. School. of. (Director:. The can. be. auther. from. as. cerebral. on. electrodes,. Motor. been. delay at. the. and. beginning at. convulsion. - and the. then. to The. clonic excitemnent. the. cerebral. has. stadium. a from. in. its. 60. and. muscles. steel. the. and. mechanism. has of. which. been. were 50. recorded. extremities. during. (10%. wire). solution. used. to. as. of. recording. 100ƒÊV. by. above. excitement. black. of. excitement,. metrazol. amplitude. of. the. potential. of. msec.. thalamus. the. cortex. propagate. substance. the. at. that. basal. have. excitement.. components,. electroencephalographical. should. of. have. is. to. basal. demonstrated. And. motor. cortex. of. epileptic. convulsion,. above findings.. mentioned. the. first some. from. spiking which propagating. the from to has. place seconds. the. movement. change. propagation. the. with. Moreover,. delayed. muscles. in. ganglia. a convulsive is. of. detected. basal. ganglia. of. and. pattern. typical. wave. onset. ganglia,. course a. to. The. convulsive the. spike. propagates also. nucleus.. The. presumed. to. convulsion,. spiking. convulsion. auther. Okayama. of. action. insulated. indication. cerebral. mid-brain. cortex.. of. structures.. spiking to. of. tonic. at. the. propagate. an. pallidum,. metrazol. spiking. midbrain. enamel. propagating other. of. The. ganglia. spiking. 3). occasion. cortex.. time, basal. than the. the. than. of. 20. as. the. The. administration. (200. and. in. mechanism. convulsion.. nucleus. (duration. caudate. function. On. cerebral. wave applicated. University. Jinnai). propagating. intravenous. electrodes. was. sensitive. the. epileptic. by. spike. cortex,. more. study the. ganglia,. Needle the. important. 2) at. cats.. electrode). 1). of. precipitated. and. mentioned. to. origin basal. which. Cardiazol). their. attempt. the. cortex,. convulsion,. has. has. thought. Medicine. Prof.. spiking is. earlier. beginning former basal. of clonic. ganglia.. clonic-, mechanism. tonic of.
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