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今日の臨床サポート - 糞線虫症 - 評価・治療例

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薬剤の保険適⽤ ご確認のお願い

□ 「評価・治療例(詳細)」ページの薬剤に、保険適⽤表記を追記させていただきましたので、ご確認をお願いします。 □ 疾患に対して、記載されている薬剤処⽅は保険適⽤があるのかないのか、また、⽤量内なのかを読者が確認できるようにすることを⽬的としていま す。 □ この保険適⽤情報は、エルゼビアの責任として、レセプトチェックソフトなどを参考に案を作成しておりますが、先⽣のコンテンツに掲載すること から、違和感がないかなど、公開前に先⽣に内容をご確認いただけたらと考えております。 □ 添付⽂書記載の保険適⽤の内容が査定の現場の内容と異なることがあります。例えば、筋緊張型頭痛は、厳密にはロキソニンの保険適⽤外です。し かし、慣習的に⽤いられており査定対象にならないことがあります。このような場合には、“筋緊張型頭痛は厳密にはロキソニンの適⽤外だが、査 定の対象とならないこともある”のような記載を付け加えられたらと考えています。このような記載が必要かどうかについて、先⽣の現場の感覚に てご指導を御頂戴できたら幸いです。

注釈 

「評価・治療例(詳細)」の下に、以下のような注釈を掲載 薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載⽇時にレセプトチェックソフトなどで確認し 作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適⽤の査定において保険適⽤及び保険適⽤外と判断されることを保証するもので はありません。また、検査薬、輸液、⾎液製剤、全⾝⿇酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適⽤の記載の⼀部を割愛させていただいています。

疾患のコンテンツの例:⾚芽球癆

疾患のコンテンツについての表現⼀覧

記載(〇〇には病名が⼊ります) 意味 [適⽤内/⽤量内/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⽤量も範囲内 [適⽤内/⽤量適宜増減2倍以下㊜ ○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⽤量は添付⽂書量を超えるが2倍以内で、添付⽂書の適宜増減の記載 により⽤量内になりえる [適⽤内/⽤量適宜増減2倍超㊜ ○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⽤量は添付⽂書量の2倍超で、添付⽂書に適宜増減の記載はあるが、 ⽤量外になる可能性あり [適⽤内/ /㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あるが、⽤量は執筆の過程で執筆者から⽤量の記載がなかった [○○では適⽤外/他適⽤⽤量内/㊜ ○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤がなく、他の病名をつける必要がある。その病名で、⽤量は範囲内 [○○では適⽤外/他適⽤⽤量適宜 増減2倍以下/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤がなく、他の病名をつける必要がある。⽤量は添付⽂書量を超えるが2倍以 内で、添付⽂書の適宜増減の記載により⽤量内になりえる

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[○○では適⽤外/他適⽤⽤量適宜 増減2倍超/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤がなく、他の病名をつける必要がある。⽤量は添付⽂書量の2倍超で、添付 ⽂書に適宜増減の記載はあるが、⽤量外になる可能性あり [適⽤内/⼩児⽤量内/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⼩児⽤量も存在し、その範囲内 [適⽤内/⼩児⽤量外/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⼩児⽤量は存在するが、その範囲外 [適⽤内/⼩児⽤量記載無/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤あり。⼩児⽤量が存在せず、成⼈での⽤量範囲内 [○○では適⽤外/他適⽤⼩児⽤ 量内/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤がなく、他の病名をつける必要がある。その病名で、⼩児⽤量が存在し、 その範囲内 [○○では適⽤外/他適⽤⼩児⽤ 量外/㊜○○] 薬剤が、想定した病名に適⽤がなく、他の病名をつける必要がある。その病名で、⼩児⽤量が存在し、 その範囲外 [薬価未収載] 海外の薬剤など

症状のコンテンツの例:全⾝浮腫

症状のコンテンツについての表現⼀覧

記載(〇〇には病名が⼊ります) 意味 [⽤量内/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する⽤量として⽤量内である [⽤量適宜増減2倍以内/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する添付⽂書量を超えるが2倍以内である。添付⽂書に適宜増減などの記載 がある [⽤量適宜増減2倍超/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する添付⽂書量の2倍超で、添付⽂書に適宜増減の記載はあるが、⽤量外に なる可能性ある [⼩児⽤量内/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する⼩児⽤量として⽤量内である [⼩児⽤量外/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する⼩児⽤量の範囲外である [⼩児⽤量記載無/㊜××] 薬剤の⽤量が、病名××に対する成⼈での⽤量範囲内であり、⼩児⽤量は存在しない [薬価未収載] 海外の薬剤など

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糞線⾍症

椎⽊創⼀ 沖縄県⽴中部病院 感染症内科

■評価・治療例(詳細)

#1389 初診時、フォローアップ時 対象患者・コメントを隠す/表⽰する ※下記は、⼀部を除き、執筆者が過去に診た20⼈の患者で2⼈以上に⾏った事を羅列して頂いています。実際の1⼈の患者に ⾏った内容は、下記の⼀部分であることを了解下さい。 評価⽅針 重症化する基礎疾患(HTLV-1感染症、HIV感染症、慢性肺疾患、慢性腎不全など)を チェックする。 過剰感染(hyperinfection)に関連した播種性糞線⾍症を起こしていないかどうかのチェッ クを⾏う。 バイタルサイン バイタル(意識、⾎圧、脈拍、体温、呼吸数、酸素飽和度)来院時、以降1⽇1〜6回。有症状時に 対象: 糞線⾍症を疑う患者(推奨度1) コメディカルへの依頼 ⼼モニター、⼈⼯呼吸器管理、鎮静薬、昇圧薬など 対象: 糞線⾍症が重篤化した場合で、必要に応じて(推奨度3) 検体検査 直接塗抹検査:糞便、その他(喀痰、胃液など) 対象: 糞線⾍症を疑う患者(推奨度1) コメント: 少なくとも2回以上⾏う。 過剰感染を疑う場合には喀痰も提出する ホルマリン・エーテル沈殿法:糞便、その他(喀痰、胃液など) 対象: 糞線⾍症を疑う患者 コメント: ⾍卵も確認する。 (過剰感染を疑う場合には喀痰も提出する)(推奨度1) 寒天培養法:糞便、その他(喀痰、胃液など)[ID0501] 対象: 糞線⾍症を疑う患者 コメント: 塗抹検査よりも感度は良好。結果が得られるまで数⽇必要となる。 (過剰感染を疑う場合には喀痰も提出する)(推奨度1) ⾎液培養検査[ID0503] 対象: 敗⾎症の合併を疑う患者(発熱、悪寒戦慄、ショック、意識障害など)で(推奨度1) コメント: グラム陰性桿菌などによる菌⾎症を合併することがある。 髄液検査/培養検査[ID0503] 対象: 髄膜炎の合併を疑う患者(頭痛、嘔吐、意識障害など)で(推奨度2) コメント: グラム陰性桿菌などによる細菌性髄膜炎を合併することがある。 喀痰培養検査[ID0503] 対象: 肺炎の合併を疑う患者(推奨度2) コメント: グラム陰性桿菌などによる肺炎を合併することがある。

CBC, Na, K, Cr, AST, ALT, γ-GTP

対象: 敗⾎症の合併疑う患者(推奨度2) コメント: 敗⾎症の診療に必要なものを提出する。

好酸球数, ⾮特異的IgE[ID0504]

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薬剤情報を⾒る 薬剤情報を⾒る 薬剤情報を⾒る コメント: 増加することが予想されるが正常の場合も少なくないため、診断にあまり寄与しない。また重症時に は陰性のこともある。 HIV抗原・抗体 対象: 糞線⾍症の診断のついた患者で、リスク⾏為(unsafe sexなど)を認める場合 HTLV-Ⅰ抗体[ID0505] 対象: 糞線⾍症の診断のついた患者で、特に播種性糞線⾍症の場合には評価が望ましい(推奨度2) コメント: 結果により治療⽅針が変更することはない。しかし播種性糞線⾍症を起こしている患者については、 HTLV-1抗体陽性であれば近々ATLを発症する可能性があるので注意する。 ⽣理・画像検査 胸部X線写真[ID0503] 対象: 呼吸器症状(咳嗽、喀痰)を合併している患者で(推奨度1) コメント: グラム陰性桿菌などによる両側性肺炎を合併することがある。 腹部単純X線写真[ID0503] 対象: 腸閉塞を疑う症状(腹部膨満、嘔吐など)がある患者で(推奨度2) コメント: 過剰感染に伴い⿇痺性イレウスを起こすことがある。 治療⽅針 糞線⾍そのものに対する治療はイベルメクチン(経⼝)で⾏う。 過剰感染(hyperinfection)に関連した播種性糞線⾍症を起こしている場合には、腸管内の グラム陰性菌(⼤腸菌、クレブシエラ)などをターゲットに敗⾎症や髄膜炎の治療を⾏う。 薬 剤 抗糞線⾍薬 ストロメクトール錠[3mg] 糞線⾍症の場合 1回200μg/kgを 2週間後に再度同量を投与(合計2回で終了) 過剰感染に関連した播種性糞線⾍症を起こしている場合 200μg/kg 分1  便検体などの塗抹検査で⾍体の状態をみながら、数⽇間は連⽇投与。その後、初⽇から2週間後に再度、同量 を投与して終了。[ID0508] [適⽤内/⽤量内/㊜糞線⾍症](編集部注:本ページで想定する適⽤病名「糞線 ⾍症」/2015年7⽉) 対象: 糞線⾍症または、播種性糞線⾍症の診断のついた患者(推奨度1) コメント: イベルメクチンは⾍卵には無効。1回投与した後で残っていた⾍卵から幼⾍が孵化したタイミングを 狙って2回⽬の投与を⾏う。 ⿇痺性イレウスを合併している場合、経⼝・注腸投与では⼗分吸収されない場合がある。⽪下注射で の投与も報告があるがわが国ではそれに使⽤できる保険適⽤薬剤はないので、早急に専⾨医に相談す る。 抗菌薬(セフェム系 第3世代) セフォタックス注射⽤[1g] 1回1g 6時間ごと  静注(髄膜炎のない場合。腎機能障害ある場合は⽤量調整 が必要) [糞線⾍症は適⽤外/他適⽤⽤量内/㊜敗⾎症] 対象: 過剰感染に関連した腸管由来のグラム陰性桿菌敗⾎症を起こしている疑いのある患者に(推奨度1) コメント: グラム陰性桿菌などによる髄膜炎を合併している場合にはそれに準じて⽤量を増やす。 セフォタックスとロセフィンは通常いずれか⼀つを選択する。 ロセフィン静注⽤[1g] 1回2g  24時間ごと 静注 [糞線⾍症は適⽤外/他適⽤⽤量内/㊜敗⾎症] 対象: 過剰感染に関連した腸管由来のグラム陰性桿菌敗⾎症を起こしている疑いのある患者に(推奨度1) コメント: グラム陰性桿菌などによる髄膜炎を合併している場合にはそれに準じて⽤量を増やす。 セフォタックスとロセフィンは通常いずれか⼀つを選択する。 コンサルト 感染症内科 対象: 糞線⾍による過剰感染を起こしている場合

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最終更新⽇ : 2016年6⽉16⽇ <<ページ末尾:#situationDetails6.aspx?DiseaseID=1389&situationno=1>> コメント: 全例感染症科に相談する。 推奨度1:明らかに利益が害やコストよりも上回る。必ず⾏う必要があり得る⾏為。 推奨度2:害、コストよりも、利益が上回る可能性が⾼い。半数以上の状況で⾏われ得る⾏為。 推奨度3:利益よりも、害、コストが、上回る可能性が⾼い。半数以下の状況で⾏われ得る⾏為。 推奨度4:明らかに利益が害やコストよりも下回る。医学的に原則禁忌といわれている⾏為。 (詳細はこちら参照) ※薬剤中分類、⽤法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独⾃に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。 尚、⽤法は添付⽂書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。 ※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載⽇時にレセプトチェッ クソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適⽤の査定において保険適⽤及び保険 適⽤外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、⾎液製剤、全⾝⿇酔薬、抗癌剤等の薬 剤は保険適⽤の記載の⼀部を割愛させていただいています。 (詳細はこちらを参照)

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糞線⾍症

監修:岩⽥健太郎 神⼾⼤学医学部附属病院 椎⽊創⼀ 沖縄県⽴中部病院 感染症内科

■トップページ

#1389 概要 疾患のポイント: 糞線⾍症はStrongyloides stercoralisという線⾍が引き起こす感染症である。⽇本では沖縄な どに限定されるが、世界的にみれば東南アジアを中⼼に流⾏が持続しており、渡航後の帰国者 が⽇本各地で発症する可能性は⼗分にある。 [ID0502] 糞線⾍の⾍体:[ID0601] ⾃家感染(autoinfection)という特質により世代交代を⾏いながら継続的に宿主内にとどま り、免疫不全などにより過剰感染(hyperinfection)になる。 糞線⾍の⽣活環:[ID0602] 糞線⾍症は、症状は全くないことも多いが、軟便や便秘、腹部膨満などを訴える場合もある。 糞線⾍症は、過剰感染からグラム陰性桿菌(⼤腸菌、クレブシエラ)などによる敗⾎症や髄膜 炎、肺炎、イレウスなどを伴う播種性糞線⾍症(disseminated strongyloidiasis)という重篤 な病態を引き起こすことがある。特に、発熱などの全⾝症状を伴う場合には、「播種性糞線⾍ 症」を念頭にワークアップを⾏う。[ID0503] 糞線⾍症の診断: [ID0011] ⾍体を糞便で確認することが診断となる。なお、腸管運動が低下している場合、⼗⼆指腸から ⾍体が逆流するため胃液でも⾍体を確認できることがある。 ⾍体の確認⽅法には、直接塗抹法、ホルマリン・エーテル沈殿法、寒天培地法などが存在す る。そのうち、直接塗抹法は検体を直接検鏡するため迅速に判断できるが、感度が低く、可能 ならば感度の⾼いホルマリン・エーテル沈殿法や寒天培地法を併⽤したい。 糞線⾍症の治療:[ID0014] 治療には、イベルメクチン2回の投与を⾏う。 播種の状態にない場合、イベルメクチン2回の投与でほとんど駆⾍されるので、治療効果判定 のための検便などは不要と思われる。しかし流⾏地への渡航などがあれば再感染の可能性はあ る。 播種性糞線⾍症の診断:[ID0011] 播種性糞線⾍症では、糞線⾍の播種に伴う腸管内細菌(主にグラム陰性桿菌)の合併感染が懸 念される。特に①敗⾎症、②髄膜炎、③肺炎が多いので、それぞれの症状(①悪寒戦慄や全⾝ 倦怠感、②頭痛・嘔吐、③呼吸苦・咳嗽)に注意し、それらを認めた場合はそれぞれ、喀痰や 髄液の検体を提出する。なお、これらの検体は、グラム陰性菌の確認⽬的で、細菌検査(塗 抹・培養検査)を⾏うとともに、⾍体の有無をチェックするために直接塗抹検査やホルマリ ン・エーテル沈殿法、寒天培養法も⾏う。 ⾍体は⽣活環に含まれる便、喀痰以外に、⽪膚などにも⽪疹として出現している場合があるの で留意する。 播種性糞線⾍症の治療:[ID0014] グラム陰性桿菌による敗⾎症、髄膜炎、肺炎の合併があれば、各種感染症の治療に準じて対応 する。特に髄膜炎の合併があれば起因菌にもよるがセフォタキシムの⽤量は8〜12g/⽇に増量 する必要がある。 また⿇痺性イレウスを引き起こしていることがある。イレウスがある場合、イベルメクチンの 経⼝投与や注腸投与でも吸収が不良となる場合がある。この場合、⽪下注射での投与の報告が あるが、保険適応として認められている製剤はわが国には今のところ存在しないので専⾨医に 相談する事が必要となる。 免疫不全を引き起こしている原因がステロイドなどの薬剤であれば、減量・休⽌が可能である か吟味する。 専⾨医相談のタイミング:[ID0017] 播種性糞線⾍症を起こしている場合、重篤になることもあるので専⾨医に相談することが望ま しい。 臨床のポイント:

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糞線⾍症は熱帯を中⼼に広く分布している。⽇本では沖縄、奄美での検出例が多い。 免疫不全状態では播種性糞線⾍症から敗⾎症、髄膜炎などを来すことがある。患者背景と臨床 経過から疑って検索を⾏う。 治療にはイベルメクチンを⽤いる。播種性糞線⾍症では合併症の治療を適宜⾏う。 評価・治療の進め⽅ ※選定されている評価・治療は⼀例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。 ■糞線⾍症の診断 糞線⾍症の診断: ⾍体を糞便で確認することが診断となる。腸管運動が低下している場合、⼗⼆指腸から⾍体が逆 流するため胃液でも⾍体を確認できることがある。 ⾍体の確認⽅法: ⾍体の確認⽅法には、直接塗抹法、ホルマリン・エーテル沈殿法、寒天培地法などが存在する。 直接塗抹法は検体を直接検鏡するため迅速に判断できるが、感度が低いため繰り返す必要があ る。できればより感度の⾼いホルマリン・エーテル沈殿法や寒天培地法を併⽤したい。 症状は全くないことも多いが、軟便や便秘、腹部膨満などを訴える場合もある。さらに発熱など の全⾝症状を伴う場合には、「播種性糞線⾍症」を念頭にワークアップを⾏う。 ⾎液検査: 参考として⾎液検査にて好酸球数の上昇をチェックする。播種するリスクの評価のためには、 HTLV-1抗体やリスク⾏為(unsafe sexなど)があればHIV抗体検査のチェックも追加する。 ○ 1)〜3)の検査で、糞便や胃液などから糞線⾍の⾍体や⾍卵を検出する。 1)直接塗抹検査:糞便、その他(喀痰、胃液など) 2)ホルマリン・エーテル沈殿法:糞便、その他(喀痰、胃液など) 3)寒天培養法:糞便、その他(喀痰、胃液など)[ID0501] 4)HIV抗原・抗体 5)HTLV-Ⅰ抗体[ID0505] ■播種性糞線⾍症の診断 播種性糞線⾍症の診断には、⾍体を便以外の検体(特に喀痰や髄液、腹⽔、⽪疹など)から確認 することが重要な所⾒となる。またグラム陰性桿菌などの敗⾎症を合併しやすいので、⾎液培養 検査は必須である。肺炎、髄膜炎を疑う場合には、それぞれに対する検査が必要となる。 糞線⾍の播種に伴う腸管内細菌(主にグラム陰性桿菌)の合併感染が懸念される。特に①敗⾎ 症、②髄膜炎、③肺炎が多いので、それぞれの症状(①悪寒戦慄や全⾝倦怠感、②頭痛・嘔吐、 ③呼吸苦・咳嗽)に注意し、それらを認めた場合はそれぞれ、喀痰や髄液の検体を提出する。な お、これらの検体は、グラム陰性菌の確認⽬的で、細菌検査(塗抹・培養検査)を⾏うととも に、⾍体の有無をチェックするために直接塗抹検査やホルマリン・エーテル沈殿法、寒天培養法 も⾏う。 なお、⾍体は⽣活環に含まれる便、喀痰以外に、⽪膚などにも⽪疹として出現している場合があ るので注意する。 ○ 1)〜4)の評価を⾏い、必要に応じて5)6)を追加する。 1)直接塗抹検査:糞便、その他(喀痰、胃液など各検体)) 2)ホルマリン・エーテル沈殿法:糞便、その他(喀痰、胃液など各検体) 3)寒天培養法:糞便、その他(喀痰、胃液など各検体)[ID0501] 4)⾎液培養検査[ID0503] 5)喀痰培養検査[ID0503] 6)髄液検査/培養検査[ID0503] ■糞線⾍症の治療 糞線⾍症の治療では、イベルメクチンは200μg /kgを経⼝投与する。⾍卵には無効であるので、 2週間後に⾍卵が孵化した頃を想定して、再度投与して治療を終了する。 播種の状態にない場合、イベルメクチン2回の投与でほとんど駆⾍されるので、治療効果判定のた めの検便などは不要と思われる。 しかし流⾏地への渡航などがあれば再感染の可能性はある。 ○ 糞線⾍症では治療として1)を⽤いる。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開⽰: 椎⽊創⼀:未申告 監修:岩⽥健太郎:特に申告事項無し 最終更新⽇ : 2016年6⽉16⽇ <<ページ末尾:#searchDetails4.aspx?DiseaseID=1389>> 薬剤情報を⾒る 薬剤情報を⾒る 薬剤情報を⾒る 1)ストロメクトール錠[3mg] 1回200μg/kgを 2週間後に再度同量を投与(合計2回で終 了) [適⽤内/⽤量内/㊜糞線⾍症](編集部注:想定する適⽤病名「糞線⾍症」/2015年7 ⽉) ■播種性糞線⾍症の治療 播種性糞線⾍症の治療: イベルメクチンの投与とともに、グラム陰性桿菌による敗⾎症などの合併を想定して抗菌薬療法 を開始する。 また⿇痺性イレウスを引き起こしていることがあるので、腹部の所⾒に留意する。 イレウスがある場合、イベルメクチンの経⼝投与や注腸投与でも吸収が不良となる場合がある。 この場合、⽪下注射での投与の報告があるが、保険適応として認められている製剤はわが国には 今のところ存在しないので専⾨医に相談する。 免疫不全を引き起こしている原因がステロイドなどの薬剤であれば、減量・休⽌が可能であるか 吟味する。 抗菌薬の選択: 髄膜炎を合併することもあるので、髄液移⾏性を考慮した薬剤選択を⾏う。培養検査結果が出た ら薬剤の調整を⾏う。 グラム陰性桿菌による敗⾎症、髄膜炎、肺炎の合併があれば、各種感染症の治療に準じて対応す る。特に髄膜炎の合併があれば起因菌にもよるがセフォタキシムの⽤量は8〜12g/⽇に増量する 必要がある。 ○ 播種性糞線⾍症の治療として1)を、過剰感染に関連した腸管由来のグラム陰性桿菌敗⾎症を起こ している疑いのある患者では、2)を投与する。 1)ストロメクトール錠[3mg] 200μg/kg 分1 便検体などの塗抹検査で⾍体の状態をみな がら、数⽇間は連⽇投与。その後、初⽇から2週間後に再度、同量を投与して終了。 [ID0508] [適⽤内/⽤量内/㊜糞線⾍症](編集部注:想定する適⽤病名「糞線⾍ 症」/2015年7⽉) 2)セフォタックス注射⽤[1g] 1回1g 6時間ごと  静注(髄膜炎のない場合。腎機能障害あ る場合は⽤量調整が必要) [糞線⾍症は適⽤外/他適⽤⽤量内/㊜敗⾎症] 追加情報ページへのリンク 糞線⾍症に関する詳細情報 糞線⾍症に関する評価・治療例(詳細) (1件) 初診時、フォローアップ時 糞線⾍症に関するエビデンス・解説 (8件) 糞線⾍症に関する画像 (3件) ※薬剤中分類、⽤法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独⾃に作成した薬剤情報であり、  著者により作成された情報ではありません。  尚、⽤法は添付⽂書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。 ※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載⽇時にレセプトチェッ クソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適⽤の査定において保険適⽤及び保険 適⽤外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、⾎液製剤、全⾝⿇酔薬、抗癌剤等の薬 剤は保険適⽤の記載の⼀部を割愛させていただいています。 (詳細はこちらを参照)

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糞線⾍症

椎⽊創⼀ 沖縄県⽴中部病院 感染症内科

■詳細情報

#1389

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態) [ID0001] 糞線⾍症はStrongyloides stercoralisという線⾍が引き起こす感染症である。⽇本では沖縄な どに限定されるが、世界的にみれば東南アジアを中⼼に流⾏が持続しており、渡航後の帰国者 が⽇本各地で発症する可能性は⼗分にある。[ID0601][ID0502] ⾃家感染(autoinfection)という特質により世代交代を⾏いながら継続的に宿主内にとどま り、免疫不全などにより過剰感染(hyperinfection)になる。[ID0602] 過剰感染からグラム陰性桿菌(⼤腸菌、クレブシエラ)などによる敗⾎症や髄膜炎、肺炎、イ レウスなどを伴う播種性糞線⾍症(disseminated strongyloidiasis)という重篤な病態を引き 起こす。[ID0503] 免疫不全状態(ステロイド・免疫抑制薬の使⽤、HIV感染症、慢性肺疾患、慢性腎不全、アル コール多飲など)が重症化のリスクとなる。[ID0503][ID0505] 治療にはイベルメクチンを使⽤するが、播種性糞線⾍症であれば同時にグラム陰性桿菌を中⼼ とした細菌をカバーする抗菌薬も必要になる。 問診・診察のポイント [ID0002] 問診のポイント: 流⾏地域での居住歴や渡航歴を確認する。[ID0505] ⽇本:沖縄、奄美、九州南部  国外:東南アジア、サハラ以南のアフリカ、南⽶、北⽶ の⼀部など 重症化のリスクを確認する。[ID0503][ID0505] 慢性肺疾患(肺線維症、ブラなど) T細胞機能/数の異常:加齢、悪性腫瘍、免疫抑制薬、ステロイド、膠原病、慢性腎不全、 低栄養、アルコール多飲、HIV感染症、HTLV-1感染症(ATL:成⼈T細胞⽩⾎病リンパ 腫) 制酸薬の使⽤(H2阻害薬など) 腸管の⼿術歴(blind loopの存在) 糞線⾍症⾃体での症状はほとんどないことが多い。しかし播種性糞線⾍症になると、下痢(⿇ 痺性イレウスになれば便秘もある)、腹部膨満、発熱、咳嗽(肺炎の合併)、頭痛(髄膜炎の 合併)などの症状が出現する。[ID0503][ID0507] 糞線⾍症の症状: 慢性の感染状態に⼊っている糞線⾍症の場合、症状がないことが多い。幼⾍の移動に関連した ⽪疹が出現することもあるが多くはない。また腸管粘膜の⾍体に関連した腹痛や下痢、嘔吐、 さらに肺を移動する際の症状があるものもあるとされるが、多くはない。 ⽪膚に幼⾍が移動することで発⽣する⽪疹を認めることがある。幼⾍移⾏症(larva currens)は臀部から会陰部、⼤腿部に出現する斑状丘疹〜蕁⿇疹様の発疹であり、幼⾍の移 動に伴い線状病変ができる。 糞線⾍症が過剰感染を起こし、さらにグラム陰性桿菌による敗⾎症、また肺炎、髄膜炎を合併 すると全⾝の各所に症状が出現する。悪寒戦慄、発熱、体重減少、腹部膨満、嘔吐、頭痛など 症状は多岐に及び、いわゆる不明熱を呈することも珍しくない。[ID0503][ID0507]

診断⽅針

0:想起 [ID0010] 播種性糞線⾍症を⾒逃さないことが重要である。そのため、重症化リスクのある患者におい て、原因のはっきりしない体調不良(発熱、⾷欲不振、意識障害など)がある場合には、本疾 患を鑑別に挙げる。 1:診断 [ID0011] 糞線⾍症の診断: ⾍体を糞便で確認することが診断となる。腸管運動が低下している場合、⼗⼆指腸から⾍体が

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逆流するため胃液でも⾍体を確認できることがある。 そのほかに⾎清検査で糞線⾍に対する抗体(IgG)を検出することも可能である。感度は⾼い とされるが他の線⾍との交差反応が起こり得るため、特異度は低いという意⾒もある。慢性感 染の除外には使⽤できるかもしれない。[ID0506] 多くの線⾍感染症で好酸球増多や⾼IgE⾎症を伴うことがあるが、糞線⾍症単独での上昇率は 明確でなく、さらに重症者では上昇しにくいともいわれる。 ⾍体の確認⽅法: ポイント: ⾍体の確認⽅法には、直接塗抹法、ホルマリン・エーテル沈殿法、寒天培地法などが存在 する。そのうち、直接塗抹法は検体を直接検鏡するため迅速に判断できるが、感度が低 い。可能ならば感度の⾼いホルマリン・エーテル沈殿法や寒天培地法を併⽤したい。 直接塗抹法: 直接検体をスライドガラスに載せ、カバーガラスと適量の⽣理⾷塩⽔を加えて押しつぶ し、弱拡⼤で鏡検すると動いている⾍体を確認できる。簡便であるが感度は低く、感染の 危険もあるので必ず⼿袋を着⽤する。 ホルマリン・エーテル沈殿法: 糞便にホルマリンを混和して⾍体や⾍卵を分離する。使⽤できる糞便が多く、ホルマリン 固定により感染の危険がない。 寒天培地法: 検体を寒天培地の中央に置き、(1〜)3⽇間ほど孵卵器で保管する。⾍体がいる場合、検 体から寒天部分に這い出た⾍体の轍(わだち)やその周囲に形成される腸内細菌群などの 特徴的なコロニーが形成される。検査に⼿間や時間がかかるが検出率が⾼く、個々の症例 の診断には有効である。[ID0501][ID0505] 播種性糞線⾍症: 播種性糞線⾍症の場合、⾍体を糞便以外にも喀痰、尿から検出することがある。特に、①敗⾎ 症、②髄膜炎、③肺炎などが多いので、それぞれの症状(①悪寒戦慄や全⾝倦怠感、②頭痛・ 嘔吐、③呼吸苦・咳嗽)に注意し、それらを認めた場合はそれぞれ、喀痰や髄液の検体を提出 し、⾍体の有無をチェックする。基本的には、直接塗抹検査やホルマリン・エーテル沈殿法、 寒天培養法も⾏う。 また、グラム陰性菌の合併をすることも知られており、それらの合併の確認⽬的で、細菌検査 (塗抹・培養検査)をおこなう。 なお、⾍体は⽣活環に含まれる便、喀痰以外に、⽪膚などにも⽪疹として出現している場合が ある。⽪膚病変を伴う場合には、その部位から⾍体を得ることができることもある。 [ID0503] 2:疾患の除外 [ID0012] ⾍体を検出する⽅法はいずれも感度が⾼い検査ではないので、検出されないからといって本疾 患を完全に除外することはできない。

治療⽅針

3:原因疾患・合併疾患 [ID0021] 播種性糞線⾍症を起こしている場合では、HTLV-1感染症および成⼈T細胞⽩⾎病リンパ腫 (ATL)の合併がないか確認する(特にHTLV-1陽性者が多い地域では積極的に確認する)。 またHIV感染症、その他の悪性腫瘍についても精査を考慮する。 4:重症度・予後 [ID0013] 播種性糞線⾍症を合併している場合、重篤になると考えられる。特に下記の状態が予後が悪 い。[ID0503][ID0507] 主にグラム陰性桿菌(⼤腸菌、クレブシエラなど)による敗⾎症、髄膜炎、肺炎の合併 糞便などの検体中に多量の⾍体を認める場合 免疫不全が著しい場合(ATL合併など) 5:治療 [ID0014] 糞線⾍症のみの場合の治療:[ID0508] イベルメクチン(200μg /kg)を経⼝投与→その1週間後に再度同量投与(残存した⾍卵から 孵化した⾍体を駆⾍するため)

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播種性糞線⾍症を起こしている場合の治療:[ID0508] イベルメクチン経⼝投与(明確な投与⽅法は定まっていないが検体中の⾍体を連⽇確認しなが ら、動きがなくなるまで連⽇投与することを勧める意⾒もある) 合併している細菌感染症の治療が必要となる。主には腸内細菌群(⼤腸菌、クレブシエラ)に よる[[敗⾎症]]や[[肺炎]]、[[髄膜炎]]が起こり得る。髄液移⾏性も考慮してセフォタキシムや セフトリアキソンを投与する。 免疫不全の程度を考慮して、可能であればその改善に努める(免疫抑制薬やステロイドの減量 など)。 6:フォローアップ⽅針 [ID0015] 糞線⾍症のみの場合のフォローアップ: イベルメクチンの2回投与による治療で、90%は駆⾍に成功するとされる。症状がなければ フォローの便検査は不要であるが、症状があれば再検も考慮する。 播種性糞線⾍症を起こしている場合のフォローアップ: 検体(便など)を連⽇塗抹検査などで確認して、⾍体の動きが消えるのを確認する。 [[敗⾎症]]、[[髄膜炎]]、[[肺炎]]などの合併がある場合、それぞれに準じたフォローを⾏う。 7:難治症例の治療 [ID0019] 検体(便など)の塗抹検査のフォローでもなかなか⾍体が減らない場合、⿇痺性イレウスによ る腸管運動の低下やblind loopによる⾍体排出の遅延、薬剤(イベルメクチン)の吸収低下な どを疑う。この場合、薬剤の増量や肛⾨からの注⼊、薬剤の変更(静注薬)を試みることもあ る。[ID0508] 8:治療の中⽌ [ID0016] 糞線⾍症のみの場合の治療の中⽌: 上述したが、播種の状態にない場合、イベルメクチン2回の投与にて、治療を中⽌する。 播種性糞線⾍症を起こしている場合の治療の中⽌: イベルメクチンの投与は、検体の塗抹検査による動きをみて終了を考慮する。 敗⾎症や髄膜炎、肺炎などは経過によるが、多くは2週間程度の抗菌薬治療が必要となる。 9:⼊院適応 [ID0018] 糞線⾍症のみでは⼊院の必要はない。播種性糞線⾍症を起こしている疑いがある場合には、⼊ 院してバイタル管理を⼗分に⾏いながら治療する必要がある。 10:専⾨医相談のタイミング [ID0017] 播種性糞線⾍症を起こしている場合、重篤になることもあるので専⾨医に相談することが望ま しい。 イメージ [ID0601] 糞線⾍の⾍体

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糞線⾍症の鑑別診断: 他の腸管線⾍感染症:

ヒト回⾍(Ascaris lumbricoides)、ブタ回⾍(A. suum)

ズビニ鉤⾍(Ancylostoma duodenale)、アメリカ鉤⾍(Necator americanus) 鞭⾍(Trichuris trichiura)

腸管内の糞線⾍の⾍体

1: Robert M. Kliegman, Bonita F. Stanton, Joseph W. St. Geme, Nina F. Schor, and Richard E. Behrman:Nelson Textbook of Pediatrics , 19th ed.Saunders,2011; Figure 287-1 [ID0602] 糞線⾍の⽣活環 糞線⾍の特徴的な⽣活環を⽰している(⻘線:⼈体内、⾚線:外界)。糞線⾍は⼈体内で消化管 (主に⼗⼆指腸)にて成⾍となり、雌成⾍単体で排卵する。消化管を下りながらラブジチス型幼⾍ へと孵化するが、⼀部がフィラリア型幼⾍となり「⾃家感染(autoinfection)」を起こす。糞便 とともに外界に出た幼⾍は、⼟壌内で発育して雌雄成⾍となり交尾、産卵して孵化した幼⾍はフィ ラリア型になる。これが経⽪的に感染して体内へと移⾏し、静脈系から右⼼室、肺を介して⼀部が 肺胞から気管を上⾏して喉頭、咽頭に達し、嚥下されて⾷道、そして⼗⼆指腸に⾄る。 ページ上部に戻る 鑑別疾患

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蟯⾍(Enterobius vermicularis) いずれも流⾏地の居住や渡航歴、有機野菜の摂⾷などが曝露リスクである。 軽症であれば症状は軽い腹部膨満程度のことが多い。 ⾍卵、⾍体を便などで確認することで区別可能(蟯⾍は肛⾨周囲の粘着テープ法が⽤ いられる)。 ⾎清検査(ELISAなど)での区別も可能だが交差反応に注意する。 上記の疾患の多くはアルベンダゾールやメベンダゾールが有効な薬剤であるが、糞線 ⾍症ではイベルメクチンを選択したい。 幼⾍移⾏症: イヌ鉤⾍ ネコ鉤⾍ ズビニ鉤⾍ アメリカ鉤⾍ 糞線⾍症以外にも幼⾍移⾏症を起こす寄⽣⾍はさまざまある。 播種性糞線⾍症の鑑別診断: 敗⾎症 細菌性髄膜炎 細菌性肺炎 イレウス 症状が全⾝に波及するため鑑別診断は多岐にのぼる。 腸の線⾍の⾍卵と糞線⾍:[ID0631] 1. 腸の線⾍の⾍卵と糞線⾍

a:ヒト回⾍ Ascaris lumbricoides b:鞭⾍ Trichuris trichiura c:鉤⾍ hookworm

d:孵化した鉤⾍の卵 embryonated hookworm egg e:糞線⾍ Strongyloides stercoralis

f:蟯⾍ Enterobius vermicularis

1: Gerald L. Mandell,John E. Bennett, Raphael Dolin: Intestinal Nematodes (Roundworms). Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 7th ed. Churchill Livingstone, 2009; Figure 287-2

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エビデンス/解説

糞線⾍の検出には寒天平板培養法が有⽤であり、繰り返し⾏うことで感度を上げる。

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最終更新⽇ : 2016年6⽉16⽇ <<ページ末尾:#actionDetails4.aspx?DiseaseID=1389>> 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 糞線⾍症は世界各地で報告されている。⽇本では特に沖縄、奄美で検出例が多い。 詳しく⾒る 播種性糞線⾍症は敗⾎症、髄膜炎、肺炎、そしてイレウスを引き起こす。糞便以外に 喀痰などから⾍体を認めることが指標になる。 詳しく⾒る 糞線⾍症の診断に好酸球数は必ずしも有⽤ではないが、流⾏地域での好酸球⾼値は指 標になるかもしれない。 詳しく⾒る HTLV-1感染症は播種性糞線⾍症のリスクとなる。その⼀⽅でHIV感染症は播種性糞線 ⾍症のリスクかどうかは明確ではない。 詳しく⾒る 糞線⾍症の診断における⾎清検査の位置づけは定まっていない。 詳しく⾒る 播種性糞線⾍症の病態は症状が多岐にわたるため、診断には困難が多い。鑑別診断に 含められるようにするためには、その症例経過を理解しておくことが診断の近道にな る。 詳しく⾒る 糞線⾍症の治療としてはイベルメクチン(2週間あけて2回投与)がスタンダードとな りつつあるが、播種性糞線⾍症の場合の投与⽅法については定まったものがない。 詳しく⾒る ページ上部に戻る 症例検索 [https://clinicalsup.jp/jpoc/SearchExternal.aspx? s=%E7%B3%9E%E7%B7%9A%E8%99%AB%E7%97%87 症例くん]での検索(糞線⾍ 症) (「症例くん」は⽇本内科学会地⽅会の症例報告の検索システムです。⽇本内科学会のID、パ スワードにてアクセスしてください。) ページ上部に戻る

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糞線⾍症

椎⽊創⼀ 沖縄県⽴中部病院 感染症内科

■エビデンス・解説

#1389 推奨度 2C 推奨度 2o 推奨度 1o 糞線⾍の検出には寒天平板培養法が有⽤であり、繰り返し⾏うことで感度を上げる。 糞線⾍の⾍体を検出する⽅法はさまざまあるが、ゴールデンスタンダードが確⽴されていないため感度・特異度 を明確にすることは難しい。そのなかでも寒天平板培地を⽤いた⽅法は、他の⽅法と⽐較しても検出⼒が⾼いこ とが指摘されている。とはいえ⾍体の排出は⼀定ではないため、同⼀患者についても繰り返し検査を⾏うことが 感度を引き上げると考えられる。

1: Fluctuations of larval excretion in Strongyloides stercoralis infection. PMID 10403329 Am J Trop Med Hyg. 1999 Jun;60(6):967-73.

2: A modified agar plate method for detection of Strongyloides stercoralis. PMID 1951861 Am J Trop Med Hyg. 1991 Oct;45(4):518-21.

3: Increased detection rate of Strongyloides stercoralis by repeated stool examinations using the agar plate culture method.

PMID 17978071 Am J Trop Med Hyg. 2007 Oct;77(4):683-4.

4: Gastric acid secretory responses to cholinergic and histaminergic stimulation in chronic morphine-treated rats.

PMID 2877415 Neuropharmacology. 1986 Aug;25(8):935-8.

糞線⾍症は世界各地で報告されている。⽇本では特に沖縄、奄美で検出例が多い。

糞線⾍症は主にStrongyloides stercoralisが引き起こす(アフリカではS. fuelleborniの報告もあり)。世界各地 から報告があり、感染者の推計は300万〜1億⼈と幅がある。主に東南アジア、ラテンアメリカ、サハラ以南アフ リカ、⽶国の東南部の⼀部に流⾏がある。⽇本では主に沖縄、奄美からの報告が多いが、南九州地⽅からも報告 がある。

1: Diagnosis of Strongyloides stercoralis infection.

PMID 11528578 Clin Infect Dis. 2001 Oct 1;33(7):1040-7. doi: 10.1086/322707. Epub 20・・・ 2: 城間祥⾏、佐藤良也編. 「⽇本における糞線⾍と糞線⾍症」 九州⼤学出版会. 1997年 播種性糞線⾍症は敗⾎症、髄膜炎、肺炎、そしてイレウスを引き起こす。糞便以外に喀痰などか ら⾍体を認めることが指標になる。 1: エビデンス [ID0501] 1 / 8 2: エビデンス [ID0502] 2 / 8 3: エビデンス [ID0503] 3 / 8

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推奨度 2o 糞線⾍は腸管内に存在するだけであれば無症候のことが多い。しかし宿主に免疫不全があると通常のライフサイ クルが加速され、⾃家感染する⾍体量が増加して過剰感染(hyperinfection)の状態になる。そのため腸管から グラム陰性桿菌などの誘導を招き、敗⾎症や肺炎、髄膜炎を引き起こし、イレウス像を呈することもある。これ が播種性糞線⾍症の病態であり、適切な治療を⾏っても致死的な状態になり得る重篤な状態である。この場合、 便以外にも喀痰、尿、腹⽔、⽪疹などから⾍体を検出することができる。各病態が合併して⽣じるため「不明 熱」の状態を呈することもあるが、流⾏地での居住歴や渡航歴がある場合、また免疫不全状態にある場合には積 極的に本疾患を疑い、速やかに対処する必要がある。しかし注意深く症例をみていると、明らかに髄液検査所⾒ では「細菌性髄膜炎」を疑うが、髄液培養検査で細菌は検出されず、その⼀⽅で糞便からは糞線⾍を認める場合 があることを喜舎場[8]は指摘している。

1: Overwhelming strongyloidiasis: an unappreciated opportunistic infection. PMID 362122 Medicine (Baltimore). 1978 Nov;57(6):527-44.

2: Strongyloides hyperinfection presenting as acute respiratory failure and gram-negative sepsis.

PMID 16304332 Chest. 2005 Nov;128(5):3681-4. doi: 10.1378/chest.128.5.3681. 3: Disseminated strongyloidiasis. Diagnosis made by sputum examination.

PMID 7382060 JAMA. 1980 Jul 4;244(1):65-6.

4: Pulmonary strongyloidiasis in a patient receiving prednisolone therapy. PMID 15468976 Intern Med. 2004 Aug;43(8):731-6.

5: Pulmonary strongyloidiasis: clinical and imaging features. PMID 8109492 AJR Am J Roentgenol. 1994 Mar;162(3):537-42. doi: 10.2214/ajr.162.3.81・・・

6: Syndrome of hyperinfection with Strongyloides stercoralis. PMID 7025145 Rev Infect Dis. 1981 May-Jun;3(3):397-407. 7: Strongyloides meningitis.

PMID 3603116 South Med J. 1987 Jul;80(7):916-8.

8: 城間祥⾏、佐藤良也編:⽇本における糞線⾍と糞線⾍症.九州⼤学出版会,1997 糞線⾍症の診断に好酸球数は必ずしも有⽤ではないが、流⾏地域での好酸球⾼値は指標になるか もしれない。 糞線⾍は他の線⾍と同様に、好酸球増多を引き起こすことがある。しかし必ずしも上昇を認めない場合もあり、 また同時に別の線⾍感染症がある場合には偽陽性の所⾒にもなる。しかし糞線⾍流⾏地への渡航歴などの曝露を 疑う病歴がある場合には、有効な指標になるかもしれない。

1: Overwhelming strongyloidiasis: an unappreciated opportunistic infection. PMID 362122 Medicine (Baltimore). 1978 Nov;57(6):527-44.

2: High rate of strongyloidosis infection, out of endemic area, in patients with eosinophilia and without risk of exogenous reinfections.

PMID 20519604 Am J Trop Med Hyg. 2010 Jun;82(6):1088-93. doi: 10.4269/ajtmh.2010.09-・・・

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推奨度 2o 推奨度 2o 推奨度 なし HTLV-1感染症は播種性糞線⾍症のリスクとなる。その⼀⽅でHIV感 染症は播種性糞線⾍症のリスクかどうかは明確ではない。 HTLV-1は、成⼈T細胞⽩⾎病(ATL)の原因ウイルスとしても知られる。このキャリアが糞線⾍の体内での継続 感染を起こしやすくしており、播種性糞線⾍症を起こすリスクになることが知られている。また逆に播種性糞線 ⾍症を発症したHTLV-1キャリアはATLを発症する可能性が⾼くなる。その⼀⽅で、HIV感染症については、CD4 の低下と播種性糞線⾍症の発症は必ずしも相関しない可能性があるが、発症した場合には⾮典型的な病像をとり 重症化することがあるため、注意を要する。

1: Seven years of recurrent severe strongyloidiasis in an HTLV-I-infected man who developed adult T-cell leukaemia.

PMID 1388880 AIDS. 1992 Jun;6(6):575-9.

2: Why does HIV infection not lead to disseminated strongyloidiasis?

PMID 15551217 J Infect Dis. 2004 Dec 15;190(12):2175-80. doi: 10.1086/425935. Epub 2・・・

3: 城間祥⾏、佐藤良也編:⽇本における糞線⾍と糞線⾍症.九州⼤学出版会,1997

4: Disseminated strongyloidiasis in AIDS and non-AIDS immunocompromised hosts: diagnosis by sputum and bronchoalveolar lavage.

PMID 2218668 South Med J. 1990 Oct;83(10):1226-9.

5: Disseminated Strongyloides stercoralis in human immunodeficiency virus-infected patients. Treatment failure and a review of the literature.

PMID 8325052 Chest. 1993 Jul;104(1):119-22.

糞線⾍症の診断における⾎清検査の位置づけは定まっていない。

Strongyloides stercoralisに対するIgGをELISAなどの⼿法で測定することは可能である。しかしもともと糞線⾍ 症の診断のゴールドスタンダードが定まっていない(⾍体の検出は有⽤だが陰性でも否定できない)ため、感 度・特異度の評価は困難である。またS. stercoralisに対する抗体は他の線⾍とも交差反応があるとされるため、 特異度の評価はさまざまである。

1: Diagnosis of Strongyloides stercoralis infection.

PMID 11528578 Clin Infect Dis. 2001 Oct 1;33(7):1040-7. doi: 10.1086/322707. Epub 20・・・

播種性糞線⾍症の病態は症状が多岐にわたるため、診断には困難が多い。鑑別診断に含められる ようにするためには、その症例経過を理解しておくことが診断の近道になる。

播種性糞線⾍症は重篤であるが、⾍体の検査を⾏わない限り、他の検査所⾒で診断することは難しい。⼀⾒、不 明熱として⽬の前に現れることがあることを知っておく必要がある。

1: Strongyloides as a cause of fever of unknown origin.

PMID 22570402 J Am Board Fam Med. 2012 May-Jun;25(3):390-3. doi: 10.3122/jabfm.2012.・・・

5: エビデンス [ID0505] 5 / 8

6: エビデンス [ID0506] 6 / 8

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推奨度 1Rs

2: Case records of the Massachusetts General Hospital. Case 23-2012. A 59-year-old man with abdominal pain and weight loss.

PMID 22830467 N Engl J Med. 2012 Jul 26;367(4):363-73. doi: 10.1056/NEJMcpc1109275.

糞線⾍症の治療としてはイベルメクチン(2週間あけて2回投与)がスタンダードとなりつつある が、播種性糞線⾍症の場合の投与⽅法については定まったものがない。 イベルメクチンは⾍体の神経筋接合部に作⽤して、筋⾁に⿇痺を起こす。脂溶性薬剤であり髄腔を含めて体内の 分布は⾮常に良好である。以前から糞線⾍症に対して使⽤されていたアルベンダゾールなどと⽐較して、イベル メクチンは治療効果も⾼く副作⽤も少ない。タイで⾏われた90名の糞線⾍症患者を3群(アルベンダゾール、イ ベルメクチン1回投与および2回投与(2週間間隔))に分けて⾏ったrandomized studyでは、各群の駆⾍成功率 はそれぞれ63.3%、96.8%、93.1%であった。また⽇本で⾏われた23名の糞線⾍症患者に対して⾏った研究で も、イベルメクチン1回投与および2回投与の場合、それぞれ駆⾍率は85.7%、90.5%であった。Shikiyaらの ⾏った研究でもイベルメクチン2回投与群では治療成功率は86.4%(125名中108名)であり、副作⽤は7.2%で 認められた。また治療不成功群では成功群と⽐較して、有意にHTLV-1抗体陽性者が多かった(80.0%と 29.2%)ことは興味深い。  その⼀⽅で播種性糞線⾍症における適切なイベルメクチンの投与⽅法は定まっていない。イベルメクチンの投 与⽅法を連⽇投与(14⽇間)、複数回投与(1、2、15、16⽇⽬に投与)に変更したり、アルベンダゾールとの 併⽤を試みた報告もある。またイレウスを合併すると腸管からのイベルメクチン投与が困難になるため、経直腸 投与や経静脈投与、そして経⽪投与への変更を余儀なくされて治療を⾏った報告もある。イベルメクチンの静脈 投与は獣医師らにより⾏われているものの、⼈体に対しては通常⾏われるものではないが、こうしたデータの蓄 積は必要になると思われる。

1: Efficacy and safety of single and double doses of ivermectin versus 7-day high dose albendazole for chronic strongyloidiasis.

PMID 21572981 PLoS Negl Trop Dis. 2011 May 10;5(5):e1044. doi: 10.1371/journal.pntd.・・・

2: Efficacy of ivermectin against Strongyloides stercoralis in humans. PMID 1611180 Intern Med. 1992 Mar;31(3):310-2.

3: Efficacy and safety of ivermectin and thiabendazole in the treatment of strongyloidiasis.

PMID 15571478 Expert Opin Pharmacother. 2004 Dec;5(12):2615-9. doi: 10.1517/14656566・・・

4: Disseminated strongyloidiasis successfully treated with extended duration ivermectin combined with albendazole: a case report of intractable strongyloidiasis.

PMID 15689061 Southeast Asian J Trop Med Public Health. 2004 Sep;35(3):531-4. 5: Efficacy of ivermectin in the treatment of strongyloidiasis complicating AIDS.

PMID 8286637 Clin Infect Dis. 1993 Nov;17(5):900-2.

6: Treatment of human disseminated strongyloidiasis with a parenteral veterinary formulation of ivermectin.

PMID 15937753 Clin Infect Dis. 2005 Jul 1;41(1):e5-8. doi: 10.1086/430827. Epub 2005・・・ 7: [Fulminant strongyloidiasis successfully treated by subcutaneous ivermectin: an

autopsy case].

PMID 18386629 Rinsho Shinkeigaku. 2008 Jan;48(1):30-5.

8: M.Lindsay Grayson et al. Kucersʼ the use of antibiotics, 6th edition. 197 Ivermectin, p2254

9: [Clinical study on ivermectin against 125 strongyloidiasis patients]. PMID 8138669 Kansenshogaku Zasshi. 1994 Jan;68(1):13-20.

10: Parenteral administration of ivermectin in a patient with disseminated strongyloidiasis.

PMID 16282302 Am J Trop Med Hyg. 2005 Nov;73(5):911-4.

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最終更新⽇ : 2016年6⽉16⽇

<<ページ末尾:#evidenceDetails4.aspx?DiseaseID=1389>>

11: Salvage treatment of disseminated strongyloidiasis in an immunocompromised patient: therapy success with subcutaneous ivermectin.

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糞線⾍症

椎⽊創⼀ 沖縄県⽴中部病院 感染症内科

■画像⼀覧

#1389 出典欄記述⽅法 ※「作図にあたって参考にした⽂献」「さらに詳しく知るための参考資料」の場合は、出典と区別するために「参考⽂ 献:」とご記述いただけましたら幸いです。 ※画像出典表記についてご了承のお願い 先⽣に元図をご提供いただき、それを元に弊社にてイラストを描き起こしている場合は、エルゼビア作成のイラストとし て、出典を割愛させていただいている場合があります。その点ご了承のほどお願いいたします。 ※他社出版社発⾏物からの転載は、⾼額の場合や許諾が下りない場合は、掲載できない場合がありますので、ご了承くだ さい。 ※説明、出典のご記載を頂いている場合は空欄で結構です ①ガイドライン 【編者名】編:【ガイドライン名】【策定年度】年版、p【掲載】or【図版番号】、【発⾏元】、【出版年】 ②雑誌 著者名:表題. 雑誌名 発⾏年(⻄暦);巻(号):⾴-⾴. 〔例1〕⼭⽥⼀郎:中枢神経の構造的特徴.脳と神経 1998;45(7):12-15.

〔例2〕参考⽂献:Hauenstein EJ, Marvin RS, Snyder AL, et al.: Stress in parents of children with diabetes mellitus. Diabetes Care 1989; 12(1): 18-23. PMID: 2714163

③単⾏本

著者名: 表題. 編者名. 書名. 発⾏所所在地(⽇本の出版社の場合は不要):発⾏所,発⾏年(⻄暦);掲載⾴. 〔例1〕⼭⽥⼀郎: 脳と脊髄への⾎液供給. 吉⽥次郎編. 神経科学.エルゼビア・ジャパン, 2003;125.

〔例2〕参考⽂献:Kettenmann H, Ranson BR: Neuroglia. New York: Oxford University Press,1955; 154. ④その他

「××⼤学●●先⽣よりご提供」等、明記してください。

[ID0601]【画像⼀覧⾮表⽰】

糞線⾍の⾍体

腸管内の糞線⾍の⾍体

1: Robert M. Kliegman, Bonita F. Stanton, Joseph W. St. Geme, Nina F. Schor, and Richard E. Behrman:Nelson Textbook of Pediatrics , 19th ed.Saunders,2011; Figure 287-1

※説明、出典のご記載を頂いている場合は空欄で結構です

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[ID0602]【出典記載不要画像】 糞線⾍の⽣活環 糞線⾍の特徴的な⽣活環を⽰している(⻘線:⼈体内、⾚線:外界)。糞線⾍は⼈体内で消化管 (主に⼗⼆指腸)にて成⾍となり、雌成⾍単体で排卵する。消化管を下りながらラブジチス型幼⾍ へと孵化するが、⼀部がフィラリア型幼⾍となり「⾃家感染(autoinfection)」を起こす。糞便 とともに外界に出た幼⾍は、⼟壌内で発育して雌雄成⾍となり交尾、産卵して孵化した幼⾍はフィ ラリア型になる。これが経⽪的に感染して体内へと移⾏し、静脈系から右⼼室、肺を介して⼀部が 肺胞から気管を上⾏して喉頭、咽頭に達し、嚥下されて⾷道、そして⼗⼆指腸に⾄る。 [ID0631] 腸の線⾍の⾍卵と糞線⾍

a:ヒト回⾍ Ascaris lumbricoides b:鞭⾍ Trichuris trichiura c:鉤⾍ hookworm

d:孵化した鉤⾍の卵 embryonated hookworm egg e:糞線⾍ Strongyloides stercoralis

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最終更新⽇ : 2016年6⽉16⽇

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1: Gerald L. Mandell,John E. Bennett, Raphael Dolin: Intestinal Nematodes (Roundworms). Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 7th ed. Churchill Livingstone, 2009; Figure 287-2

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[ID0671] 糞線⾍の⾍体 腸管内の糞線⾍の⾍体

1: Robert M. Kliegman, Bonita F. Stanton, Joseph W. St. Geme, Nina F. Schor, and Richard E. Behrman:Nelson Textbook of Pediatrics , 19th ed.Saunders,2011; Figure 287-1

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糞線虫症は、小腸上部の粘膜に寄生する 糞線虫という寄生虫が原因の腸の病気で す。もとは土壌にいた幼虫が皮膚から入っ てきて寄生します。 検査は検便のほか、内視鏡検査、抗体検 査などが必要に応じて行われます。 免疫力が落ちると、糞線虫が腸以外のとこ ろで動き回るために、腸の中のバクテリア が広がり、下痢・腹痛などが現れ、体重は 減り、症状は重くなっていきます。 糞線虫に対する駆虫薬(虫下し)で治 ります。バクテリアによる感染症が起 きている場合には抗菌薬を使用しま す。 2週間後にもう一度、卵からかえった 寄生虫に対して駆虫剤を内服して、糞 線虫をきちんと駆除します。 駆除しても糞線虫は残ることがありま す。症状がなければ問題はありませ ん。 腹部の張りや便秘、原因のわからな い発熱、食欲低下などがあれば、念 のため再度検査をしましょう。 免疫が低下している人は飲酒を減らし、体調をコ ントロールしましょう。

糞線虫症

糞線虫症

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