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平成29年度第2回調布市都市計画審議会議事録
平成29年11月14日(火曜日) 午後4時00分開会 午後5時50分閉会 場所:市役所4階 全員協議会室 出席委員 1 条例第3条第1号委員(2人) 伊藤 成人委員,長田 加奈子委員 2 条例第3条第2号委員(5人) 大橋 南海子委員(会長),杉﨑 一三六委員,栁澤 勇委員 岡村 祐委員,小林 新委員 3 条例第3条第3号委員(5人) 雨宮 幸男委員,大須賀 浩裕委員,狩野 明彦委員 須山 妙子委員,宮本 和実委員 4 条例第3条第4号委員(4人) 北多摩南部建設事務所長 坂口 淳一委員 調布消防署予防課長 松本 欣也(園部 秀智委員代理) 調布警察署生活安全課長 井上 直也(本田 英昭委員代理) 多摩建築指導事務所長 金子 博委員 案 件 付議第1号 調布都市計画用途地域の変更について(都市計画課) 付議第2号 調布都市計画高度地区の変更について(都市計画課) 付議第3号 調布都市計画防火地域及び準防火地域の変更について(都市計 画課) 付議第4号 調布都市計画生産緑地地区の変更について(都市計画課)- 2 - ○事務局(寺田) それでは,定刻となりましたので,ただいまから平成 29年度第2回調布市都市計画審議会を始めさせていただきます。 本日は,ご多忙の中ご出席を賜りまして,誠にありがとうございます。 初めに,副市長の木村から本審議会開会のご挨拶を申し上げます。副市長, よろしくお願いいたします。 ○木村副市長 皆様,こんにちは。副市長の木村でございます。 本日は,大変お忙しい中,また,ちょっと雨が降ってきまして,あいにくの 天候の中お集まりいただきまして,誠にありがとうございます。 本来であれば市長・長友よりご挨拶を申し上げるべきところでございますが, あいにく公務の都合によりまして,私からご挨拶をさせていただきます。 本日は,今年度第2回ということでございまして,第1回目に引き続きまし て,それぞれ専門的な立場から活発なご意見を賜れればと思います。 さて,街づくりに関係する話題で申し上げますと,9月29日に,調布駅前 に3棟の商業ビルが建ち上がりました。トリエ京王調布という形でありますけ れども,9月29日の初日で来場者数が約10万と聞いております。ちょうど 調布駅の乗降客が1日平均12万と聞いておりますので,それにほぼ匹敵する 方が来場されたということで,大変なにぎわいであったということでございま す。また,待望のシネマコンプレックスもオープンいたしまして,こちらも当 初の想定を上回る入場者数があったと聞いております。今後は本当に広く調布 中にこのにぎわいが相乗効果として伝わるように期待をしているところでござ います。 また,何回も申し上げますけれども,2019年のラグビーワールドカップ ですとか,それから2020年のオリンピック・パラリンピックも開催されま す。また,その関連で申し上げますと,ちょうど東京スタジアム,味の素スタ ジアムのある向かい側に,東京都の施設ではございますけれども,武蔵野の森
- 3 - 総合スポーツプラザというものが今月の25日にいよいよオープンするという ことでございます。こうしたこともあって,内外から多くの方が訪れるという ことでございますので,こうしたにぎわいを街の活性化につなげていくために も,街づくりは非常に重要になってくると考えているところでございます。 さて,本日は,お手元にございますように,4つの議題を用意してございま す。このご審議をいただいた後に,その他というところで,本日の付議事項の 第4号にもかかわることでございますけれども,いわゆる都市緑地法の改正に かかわりまして,今後の農地のあり方とか緑地のあり方,新たにこれを活用し ていこう,あるいは残していこうという発想で変わってきているわけでござい ますが,これに関しました市の取り組みの一端をご説明させていただきたいと 思いますので,また活発なご意見を頂戴できればと思っております。 それでは,限られた時間ではございますけれども,どうかよろしくご審議の ほうをお願い申し上げまして,簡単ではございますが,私からのご挨拶とさせ ていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 ○事務局(寺田) ありがとうございました。 ここで,副市長の木村におきましては他の公務により退席をさせていただき ますので,お許しください。 ○木村副市長 では,どうぞよろしくお願いいたします。失礼いたします。 ○事務局(寺田) それでは,これより審議に入らせていただきますが,初 めに,資料の確認をお願いいたします。本日は付議案件が4件となります。 本日,席上にお配りした資料といたしましては,一番上に,先ほど前回の議 事録にご署名いただきましたものを置かせていただきました。それから,本日 の次第,委員名簿,席次表がございます。 その次に,付議第1号「調布都市計画用途地域の変更について」は,議案の かがみ,それから都市計画の案の理由書,その後ろが都市計画図書となってお ります。 続きまして,付議第2号「調布都市計画高度地区の変更について」は,議案 のかがみ,都市計画の案の理由書,その後ろが同じく都市計画図書となってご ざいます。 続きまして,付議第3号「調布都市計画防火地域及び準防火地域の変更につ
- 4 - いて」も,同じく議案のかがみ,都市計画の案の理由書,都市計画図書となっ てございます。 その後ろに3件のパワーポイントを打ち出した資料がございます。 続きまして,付議第4号「調布都市計画生産緑地地区の変更について」も, 議案かがみ,都市計画の案の理由書,都市計画図書,そして最後にパワーポイ ントの打ち出し資料となっております。 それから,先ほど副市長からもありましたが,最後に,関連資料といたしま して「今後の都市農地の保全・活用に関する市の取組について」とありますA 3の資料を添付させていただいております。 また,席上に付議資料のほか,調布市都市計画マスタープラン,それから都 市計画図,地域別街づくり方針,そして調布市用途地域等に関する指定方針及 び指定基準を置かせていただいております。 以上の資料はおそろいでしょうか。――よろしいでしょうか。 それでは,大橋会長,よろしくお願いいたします。 ○大橋会長 それでは,改めまして,平成29年度第2回調布市都市計画審 議会を開催させていただきます。 まず,定足数ですが,事務局から報告をお願いします。 ○事務局(寺田) 本日,調布消防署長の園部委員におかれましては,他の 公務のため,予防課長の松本様が代理出席をされ,委任状が提出されておりま す。また,調布警察署長の本田委員におかれましては,他の公務のため,生活 安全課長の井上様が代理出席される旨,ご連絡をいただいておりますが,まだ 到着が遅れているという状況でございます。また,岡村委員におかれましても, 遅れてご出席をされる旨のご連絡をいただいております。 つきましては,本日の審議会には,代理出席を含めまして,現在14名の方 がご出席されておりますので,調布市都市計画審議会条例第8条第1項に規定 されております定足数に達しております。 以上です。 ○大橋会長 ありがとうございます。定足数に達しているということですの で,次に,非公開とすべき議案があるかどうかお諮りいたします。本日の案件 ですが,議案は付議案件として,調布都市計画用途地域の変更,それから高度
- 5 - 地区の変更,防火地域及び準防火地域の変更について,生産緑地地区の変更, 以上の4件となっております。これらにつきましては非公開とする理由がない と思われますので,公開とすることにご異議ありませんでしょうか。よろしい ですか。 (「異議なし」の声あり) では,公開とさせていただきます。 次に,本日の傍聴者の定員ですけれども,会場の広さを考慮して10名とい たします。 今日の傍聴者の方の有無につきまして事務局からご報告ください。 ○事務局(寺田) 現在,4名の方の傍聴希望がございます ○大橋会長 では,入っていただくようにお願いいたします。 (傍聴者入室) ○大橋会長 傍聴いただく方にお願いいたします。お手元に,資料が配付さ れていると思うのですけれども,運営規程第14条のところに傍聴者が守って いただく事項というのが記載されておりますので,よろしくご協力のほどお願 いいたします。よろしいでしょうか。 では,審議会を再開いたします。 先ほど申し上げましたように,今日は案件として付議4件です。前回の審議 会でも申し上げましたが,当審議会の議事の順序ですけれども,運営規程第8 条の規定によりまして,順番が決まっております。1つ目に議題の宣言,2つ 目に案件担当者からの議案の説明,3つ目に議案に対する質疑,4つ目に討論, 最後,5つ目に議案についての可否を採決して決定するということになってお りますので,質問等に関しましては,意見と区別して審議していただきますよ うにお願いいたします。 また,本日の案件ですが,議事次第のところにありますように,付議第1号 から第3号までにつきましては,用途地域の変更とこれに伴います高度地区, 防火地域及び準防火地域の変更であり,密接不可分な関係にありますので,効 率的な審議を図る上から,これら3件につきましては,一括して説明,審議を
- 6 - させていただいて,採決は個別に行うということで進めたいと思いますが,よ ろしいでしょうか。 (「異議なし」の声あり) では,そのようにさせていただきます。 それでは,早速,審議に入りたいと思います。まず,事務局から付議第1号 から第3号までの議題の宣言を行ってください。 (事務局朗読) ありがとうございます。 続きまして,担当者からご説明くださいますようお願いします。 ○山田課長 都市計画課課長をしております山田でございます。よろしくお 願いいたします。 ○手嶋担当係長 都市計画課都市計画担当係長の手嶋と申します。よろしく お願いいたします。 (パワーポイント) では,これから付議第1号,調布都市計画用途地域,第2号,調布都市計画 高度地区,第3号,調布都市計画防火地域及び準防火地域の変更について,一 括してご説明をいたします。 (パワーポイント) まず,地域地区等を変更する理由でございます。 用途地域に係る都市計画決定権限が,平成24年に東京都から多摩26市に移 譲されたことを受けて,調布市では平成26年に,「調布市用途地域等に関する 指定方針及び指定基準」を定め,社会状況の変化による土地利用の動向や都市計 画事業等の進捗状況,都市基盤等の公共公益施設の整備状況等に応じ,適時適切 に用途地域等を見直すこととしております。 今回は,平成16年に実施した用途地域の一斉見直し以降,都市計画道路につ いて整備が完了したものや用地買収の目途が立ち,間もなく整備が完了する見込 みとなった5路線について,地形地物の変化に合わせて用途地域,高度地区,防 火・準防火地域の指定を変更するものです。 (パワーポイント) 見直し検討の経過でございます。
- 7 - 調布市では,平成27年度からの3か年にわたり,用途地域等の見直しに向け た検討を進めているところですが,この検討作業において,1番に記載しており ますように,都市計画,建築指導行政上の問題点として,平成16年以降の用途 境界根拠としていた地形地物の変化に対応するため,都市計画道路の整備進捗に 合わせて,用途地域等を即時的に見直して,沿道地域の有効利用を誘導するもの であります。 なお,2番,3番に掲げております将来にわたり継続して行う見直しの検討状 況については,後日改めてご報告を予定しております。 (パワーポイント) 即時的見直しの3か年のスケジュールについてです。 平成27年度は,用途地域等の課題を抽出し,課題ごとの見直し方針を決定し ました。昨年,平成28年度には,今回見直す5か所について都市計画素案を作 成し,こちらの都市計画審議会へもご報告をさせていただきました。今年度は, この5か所の都市計画案について都市計画手続を進めてきたところでございます。 (パワーポイント) 今回の即時的な見直しの考え方についてご説明をいたします。 用途地域の境界線の根拠となっていた地形地物の変化,道路の拡幅によるもの で見直しのパターンは2つです。 1つ目は,左側の図,例1をご覧ください。上の図は変更前の状態,既存道路 の中心線が用途地域の境界線です。左下の図のように,既存道路の右側が拡幅さ れたことにより,道路中心線も右に移動したことから,これに合わせて用途地域 の境界線を変更します。 2つ目は,右の図,例2でございます。上では既存道路の境界から左右それぞ れ20mの範囲が近隣商業地域となっています。これが右下図のように道路が左 右に拡幅されたことにより,左右ともに拡幅後の道路境界から20mの位置まで 用途地域の境界線として変更するものでございます。 (パワーポイント) 今回,用途地域等の見直しの対象箇所については,ご覧の5路線,5か所でご ざいます。 (パワーポイント)
- 8 - 1番,都市計画道路 調3・2・6号線,鶴川街道です。 (パワーポイント) 該当地は,府中用水との交差部分から多摩川小学校西方の区間です。点線が拡 幅前の道路中心線,用途地域境で,これを実線,拡幅後の道路中心線に変更する ものです。図の①,②の青線で囲まれた部分の用途地域を準工業地域から第一種 中高層住居専用地域に変更します。 なお,高度地区及び防火地域の指定については,変更前後ともに25m第二種 高度地区,準防火地域でございます。 (パワーポイント) 続きまして,2番,都市計画道路 調7・5・1号線,市役所前通りでござい ます。 (パワーポイント) 品川通りの小島町3丁目交差点から京王線までの区間です。先ほどと同様,点 線は現在の用途地域境で,拡幅前の道路境界から西側へ20mの位置となってい ます。これを実線,拡幅後の道路境界から西側へ20mの位置に変更します。 図の青囲み部分①が,第一種住居地域,建蔽率60%,容積率200%,25 m第二種高度地区から,近隣商業地域,80%,300%,31m高度地区へ変 更。 また,②が,近隣商業地域,80%,300%,準防火地域だったものを,商 業地域,80%,500%,防火地域に変更します。 (パワーポイント) 続きまして,3番,都市計画道路 調3・4・28号線,蓮慶寺通りです。 (パワーポイント) 京王線から国道20号線調布ケ丘交差点までの区間です。この道路は,調布市 施行による都市計画道路であり,道路整備が間もなく完了する見込みであること から,今回あわせて見直しします。現在の用途地域境は,拡幅前の道路境界から 東へ20mの位置となっています。これを実線のとおり,拡幅後の都市計画道路 の境界から20mの位置に変更します。 図の青囲み部分①が,第一種住居地域,60%,200%,25m第二種高度 地区,準防火地域の指定となっておりましたが,商業地域,80%,500%,
- 9 - 高度指定なし,防火地域に変更します。 また,②は,近隣商業地域,80%,300%,第三種高度地区,準防火地域 の指定でございましたが,商業地域,80%,500%,高度指定なし,防火地 域に変更。 また,③については,第一種住居地域,60%,200%,25m第二種高度 地区でしたが,近隣商業地域,80%,300%,31m高度地区に変更いたし ます。 (パワーポイント) 4番,都市計画道路 調3・4・11号線,佐須街道です。 (パワーポイント) 東京都施行による都市計画道路であり,道路整備が間もなく完了する見込みの 御塔坂交差点から武蔵野市場前交差点までの区間について,今回見直しをいたし ます。点線が現在の用途地域境,実線が見直し後でございます。 ①,②,⑥,⑧,⑨,⑩は,拡幅前の道路境界から20mの位置だった用途地 域境を,拡幅後の都市計画道路から20mの位置に変更するもの,また,③,④, ⑤,⑦は,用途地域境が拡幅前の道路中心線だったものを拡幅後の道路中心線に 改めるものです。 ①が,第一種低層住居専用地域,40%,80%,第一種高度地区,防火指定 なしから,第一種中高層住居専用地域,60%,200%,25m第二種高度地 区,準防火地域へ。 ②が,用途地域としては変わらず第一種中高層住居専用地域ですが,容積率が 150%から200%へ,15m第一種高度地区が25m第二種高度地区へ。 ③は,第一種中高層住居専用地域から第一種住居地域へ。 ④は,第一種住居地域から第一種中高層住居専用地域へ。 ⑤は,近隣商業地域,80%,200%,第二種高度地区から,第一種中高層 住居専用地域,60%,200%,25m第二種高度地区へ。 ⑥は,第一種住居地域,60%,200%,25m第二種高度地区から,近隣 商業地域,80%,200%,第二種高度地区へ。 ⑦は,近隣商業地域,80%,200%,第二種高度地区から,準工業地域, 60%,200%,25m第二種高度地区へ。
- 10 - ⑧は,第一種中高層住居専用地域,60%,200%,25m第二種高度地区 から,近隣商業地域,80%,200%,第二種高度地区へ。 ⑨は,第一種低層住居専用地域,50%,100%,第一種高度地区から,近 隣商業地域,80%,200%,第二種高度地区へ。 ⑩は,第一種低層住居専用地域,50%,100%,第一種高度地区から,第 一種中高層住居専用地域,60%,200%,25m第二種高度地区へ,それぞ れ変更します。 (パワーポイント) 5番目,都市計画道路 調3・4・18号線,狛江通りになります。 (パワーポイント) 国領町8丁目交差点の東,狛江市境までの区間です。点線が現在の用途地域境 で,拡幅前の道路中心線ですが,これを実線,拡幅後の都市計画道路中心線に変 更するものです。 図の①の部分が,第一種中高層住居専用地域,60%,200%,25m第二 種高度地区の指定でございますが,近隣商業地域,80%,300%,第三種高 度地区に変更します。 今回の即時的見直しの対象の予定は,以上の5か所となります。これら地形地 物の変化や都市計画道路の整備の進捗に合わせて行うべき即時的な見直しについ ては,今後も適時適切に行っていきたいと考えております。 (パワーポイント) 今年度は,ご覧のスケジュールで都市計画手続を進めてまいりました。 6月25日日曜日午前中と夜間,それから6月28日水曜日の午後と夜間の計4 回,見直し箇所に関する素案説明会を開催し,参加者は合計で25名でございま した。説明会では,今回の用途地域見直しに対する賛否のご意見はなく,用途地 域の境界線が自己所有地にかかるかどうかについてが5~6人,用途地域の変更 が土地評価や固定資産税にどのように影響するのかといったことが2人~3人, また,建築敷地の一部が都市計画道路用地として買収されると,敷地面積減少に より既存不適格建築物となってしまう対象者なのだけれどもというようなご質問 がございました。 用途地域の境界線の位置についてはそれぞれ個別に対応したほか,土地の評価
- 11 - については周辺地の地価変動に追随した動きになること,また,道路用地買収に ついては,事業を実施しております北多摩南部建設事務所にご相談いただくよう お話しし,それぞれご了解をいただいております。 また,都市計画法第19条に基づく東京都との協議については,9月6日付で 都として意見がない旨の協議結果通知を受理しております。 その後,9月21日から10月5日までの2週間,都市計画法第17条に基づ く案の縦覧を行い,縦覧者が1名となっております。なお,縦覧期間終了時点で 意見書が1件提出されておりましたが,後日,その提出者より,都市計画法に基 づく意見書の提出を取り下げる旨の意思表示がなされたことから,実質意見書の 提出はなしということで,ゼロ通になっております。 本日の都市計画審議会の付議を経た上で,12月1日の都市計画決定,告示を 予定しております。 説明は以上でございます。 (パワーポイント) ○大橋会長 ありがとうございました。引き続きまして,この3議案に対す る質疑応答を行います。質疑応答を行いましてから討論に入りますので,ご意 見のある方は討論のときにお願いいたします。質問がある方は挙手をお願いい たします。(雨宮委員の挙手に対して)どうぞ。 ○雨宮委員 まず,2つほどですか,1つは,冒頭に説明がありました指定 方針及び指定基準。これです。この中の12ページに,用途地域の変更及び決 定に当たって留意すべき事項というのがずらずらと述べられていて,(3)区 域の設定の②のところに,標準面積及び路線式指定の区域という項目がありま す。用途地域等を路線式指定とする場合,原則として,その区域の幅は道路境 界線より20mとする。ただし,おおむね15m以上の幅員を有する道路沿い の区域を路線式指定とする場合は,道路境界線よりも30mとすることができ るという規定があるのです。今回の5路線について,それぞれ20m,あるい は30mはどういう関係になっているのかという問題が第1点目です。 それから,今回の5路線の見直しについては,説明があったとおり地形地物 の変更が既に終わっているところ,あるいはおおむね完了するところです。現 状追認というと言葉は悪いけれども,現状に合わせた用途地域の変更という理
- 12 - 解を私はしているのですが,2つ目の質問として,こういった地形地物の変更 に伴う用途地域の変更の今後の見通しは,どれくらい対象箇所数を今考えられ ているのか。精密な数でなくても結構なのですけれども,ちょっとそれがわか れば教えてほしいと思っています。 まずは以上2点。 ○大橋会長 (山田課長の挙手に対して)お願いいたします。 ○山田課長 まず1点目でございますけれども,用途地域の路線指定という ことで,これまで,平成元年,8年度,16年度と東京都の一斉の見直しをし てきた中では,東京都の指定基準に基づく指定を行ってきたところです。この 中で,現状で30mの幅をもつ路線式が指定されている路線が,鶴川街道,品 川通り,甲州街道,あと東八道路といわれている4路線が30mの路線指定さ れているところであります。これらは国道を初め,都道という広域な路線でも ございますので,地域間をつなぐ重要な路線ということもあって,現状このよ うな指定となっております。 その他につきましては,調布市内においては20mを原則として指定をして おりますところから,今回の地形地物の変更においては,これまでの従前の指 定幅による見直しを,進めさせていただいているというのが1点でございます。 2点目は,今後の見込みでありますけれども,東京都及び調布市において, 都市計画道路等の整備の方向性を示す計画をもっておりますが,おおむね平成 37年度末までに東京都が都市計画道路として整備を進めていく路線が4路線 と示されております。調布市の施行路線としては6路線ということで,調布市 内においては,向こう10年間で合計10路線の都市計画道路の整備を進めて いくということで計画をもっているところでございます。事業を効果的に進め るため,集中して調布市のほうでは1路線ずつ進めているところではございま すけれども,それらの工事の完了時期や,今後の買収後の沿道地権者の生活再 建上の観点からも,適切な時期に,用途の見直しを進めるべきと考えておりま す。予定としては10年間でおおむね10路線の変更を想定しているところで あります。 以上でございます。 ○雨宮委員 ありがとうございました。それで,向こう10年間でおおむね
- 13 - 10路線の整備ということのようですけれども,これは道路事業ですから,進 捗は今の段階で予断はもてません。ただ,用途地域の見直し自体についていう と,事業が完了した都度になるのですか。それとも定期的に,例えば3年ごと とか5年ごとというような見直しのかけ方になるのでしょうか。 ○山田課長 今回は16年度の一斉見直し以降,整理がされなかった5路線 を整理してきたということでございます。今後は路線ごとにスケジュール感も 大きくずれる場合もございますので,整備が完了した後,適切に用途地域の変 更等を行うべきではないかと思っております。今年度は3か年調査の最終年度 でもあり,どういう段階で見直しをしていくのかというところも整理をしてま いりたいと思っております。3か年とか5か年おきとなりますと,その間お待 たせするようなところも生じてしまうというのが課題かなと認識しております。 以上でございます。 ○雨宮委員 そうすると,当面の考え方としては,一定の期間ごとの見直し ということなのだが,場合によってはその都度に変更する場合もあると理解し ておけばよろしいですか。 ○山田課長 ここも私どものほうでもう一度,東京都さんの見解をお聞きし ながら整理をしていきたいと思っておりますけれども,それぞれの事業の進捗 がおおむね見えてまいりますので,その時点で,路線ごとの終了期間の差とい いますか,期間の長さも考慮しながらというところもあって,本来,我々業務 的には3か年に1度とか集約をさせていただきたいという思いはあるものの, 沿道の所有者の方の生活再建状況を考えますと,一路線一路線,事業期間とし てもかなりかかるものでもありますので,場合によっては,完了したものにつ いては路線ごとに適切に都市計画審議会にお諮りして,1路線ずつではあるか もしませんが,対応も可としていきたいと思っております。 以上でございます。 ○雨宮委員 ありがとうございます。それで,個別の路線の問題で,3・ 4・11,佐須街道を出してもらえると。 これは全部で10ヵ所というか,10路線というか,非常に複雑な見直し変 更になっているのですが,特に③と⑩の関係になるのかな。いわゆる北側と南 側の変更幅が違っていますよね。これは道路センターがもともとあって,南北
- 14 - 両側に同じ幅で拡幅がされたのではなくて,拡幅によって道路センターがずれ たことによって生まれた現象と考えればよろしいのですか。 ○大橋会長 (手嶋担当係長の挙手に対して)どうぞ。 ○手嶋担当係長 おっしゃるとおり,ここは南側に多く拡幅されております。 その関係で道路端から20mは大きく変わっておりますけれども,道路センタ ー自体はそれほど大きくずれていないということで,幅としては小さなものに なっております。おっしゃるとおりでございます。 ○雨宮委員 済みません。では,最後になるかどうかわからないですけれど も,これから10年間で10路線の計画というか予定ということがさっき説明 でありました。10年間で10路線といいますと,施行主体が都や市であるに せよ,大変なスピードの整備になるのではないかと,ちょっと懸念があるので すが,その辺についての今の段階での見通しはどういうことかということとあ わせて,指定基準の中にも,道路整備については地区計画とセットにするとい うことが基本的な考え方として述べられていると思うのです。予定されている 10路線全部でなくてもいいのですが,地区計画との関係は現時点ではどのよ うにお考えになっているのでしょうか。 ○山田課長 ちょっと説明が不足していたのかもしれませんが,第四次事業 化計画におきましては,平成28年度から37年度の計画で,現在,事業着手 しているところも一部含まれております。また,37年度に全てが完了という ことではなく,最終年度をもって事業化することも含めていますので少し幅が あるとご理解いただければと思っています。 それと地区計画の関係でいいますと,私どもは今現在,13地区の地区計画 を展開させていただいております。例えば駅近傍の商業の誘導とか,駅に隣接 するエリア等については適切な沿道の土地利用も含めて,その周辺の街づくり の方向性も明らかにすべきかなということで,駅周辺においてはまだ全てが適 用されておりませんけれども,街づくりの地元の機運も含めてではありますが, 面的な展開をすべきところと,単に道路として交通ネットワーク上必要になっ て整備がされていくというところの,状況の差があるのではないかなと思って いますので,地元の皆さんのお声もいただきながら展開していきたいと思って おります。
- 15 - 以上でございます。 ○大橋会長 質問の部分はよろしいですか。 ○雨宮委員 では,質問はとりあえず。 ○大橋会長 ほかにご質問ありますでしょうか。 (「なし」の声あり) なければ,討議のほうに移りたいと思います。ご意見のある方は挙手をお願 いいたします。(雨宮委員の挙手に対して)どうぞ。 ○雨宮委員 今回の見直しそのものについては異存はないところなのですが, 37年度までの10年間で10路線の整備という,ここがやはり私自身として は懸念されます。道路整備についての進捗管理については,私,議員ですけれ ども,議会のほうでもいろいろとやりとりがあることは承知しておりますが, 既に事業中のものもあるし,この期間中に着手するもの,あるいは最終年度ま でに事業着手,いろいろなスケジューリングができると思いますが,財政面の 問題もありますので,進捗管理については十分慎重に対応していっていただき たいというように,これは意見ということです。 ○大橋会長 意見を賜りました。ほかに議案についてのご意見ございますか。 なければ採決に移らせていただきますが,よろしいでしょうか。 (「なし」の声あり) ないようでしたら,当審議会といたしまして,付議案件に対する議決を行い たいと思います。 採決につきましては,最初にお話ししましたとおり,3議案個別で行います ので,よろしくお願いいたします。 まず1つ目の,付議第1号,用途地域の部分です。了承される方は挙手をお 願いいたします。 (賛成者挙手) 全会一致ということで第1号議案は完了いたしました。 付議第2号,高度地区の変更に対しまして採決をいたします。賛成の方は挙 手をお願いいたします。 (賛成者挙手) これも満場一致ということでよろしくお願いいたします。
- 16 - 次に,付議第3号,防火地域と準防火地域の変更についてです。賛成される 方は挙手をお願いいたします。 (賛成者挙手) これも全会一致ということでよろしくお願いいたします。 それでは,次に,付議第4号の議題宣言を行ってください。 (事務局朗読) ありがとうございます。 この4号の生産緑地地区の変更につきましては,先ほど副市長からも,ある いは事務局からもちょっとご説明させていただきましたけれども,都市緑地法 等一部を改正する法律の施行に関しまして,最後のA3の紙に書いてあります が,今後の都市農地の保全・活用に関する市の取り組みについてという部分に 関しましては,付議4号議案が終わってから,市からご説明いただきたいと思 います。今後の生産緑地に関します政策の部分のご意見は,その説明が終わっ てから意見交換したいと思いますので,その旨ご了承くださいますようにお願 いいたします。 それでは,担当からご説明ください。 ○山田課長 山田でございます。引き続きお願いいたします。 ○髙木主事 都市計画課都市計画係の髙木と申します。よろしくお願いいた します。 それでは,付議第4号「調布都市計画生産緑地地区の変更について」というこ とでご説明いたします。 (パワーポイント) お手元に配付してございますこちらのスライドをもちましてご説明をさせて いただきますので,よろしくお願いいたします。 (パワーポイント) では,まず生産緑地地区の変更の概要でございます。 (パワーポイント) 3ページでございます。変更理由としましては,公共施設等の設置または買取 り申出に伴う行為の制限解除により,生産緑地の機能を維持することが困難とな った生産緑地地区の一部を削除する。あわせて,良好な都市環境の形成に資する
- 17 - ため,市街化区域内に存在し,周辺の生産緑地地区と一体的に管理されている農 地等について,新たに生産緑地地区として指定するというのが理由でございます。 続いて,変更概要ですが,公共施設の設置として削除するものが6地区, 0.425haございました。続いて,買取り申出に伴う削除をする地区につき ましては26地区,3.943haございます。合計で32地区,約4.368 haとなりました。 また,新たに指定する地区としましては,3地区,約0.1haとなっており ます。 (パワーポイント) 続いて,4ページです。変更前後における面積及び地区数でございますが,今 回の変更によりまして424地区,面積としましては約118.67haとなっ ておりまして,昨年度に比べ約4.03haの減少となっております。 (パワーポイント) 続いて,変更する地区の概要についてご説明いたします。 (パワーポイント) まずは,公共施設の設置に伴って削除する地区,6地区についてご説明いたし ます。ご覧のように,左上から390番の深大寺北町,時計回りに423番の深 大寺東町,それから306番の緑ケ丘,213番の菊野台,39番の上石原,最 後に549番の北町となっております。 (パワーポイント) まず,39番,上石原からご説明いたします。こちらは場所としましては,西 調布駅から南に下りまして,品川通りをさらに南へ下って,第三小学校のすぐ西 側になっております。こちらは,学童クラブの整備として生産緑地を削除するも のです。面積は約644㎡の削除となっております。 (パワーポイント) 続いて,213番の菊野台です。柴崎駅から北側,甲州街道よりさらに北上し たところでございますが,約1,013㎡を保育園の整備事業として削除するも のです。 (パワーポイント) 続いて,306番の緑ケ丘です。仙川の東側になりますが,外かく環状道路の
- 18 - 整備に伴って,約3.53㎡を削除するというものです。 (パワーポイント) 続いて,390番の深大寺北町です。武蔵境通りから少し東側になりますが, こちらの一部,5.82㎡について,狭隘道路整備として生産緑地を削除するも のです。 (パワーポイント) 続いて,423番の深大寺東町です。神代植物公園通りの北側になりますが, こちらの1,515㎡について,保育園の整備ということで今回削除となってお ります。 (パワーポイント) 続いて,549番,深大寺北町です。こちらは三鷹通り沿いになりますが,東 京都の神代公園の整備に伴って削除するというものになっておりまして,面積が 1,061㎡となっております。 (パワーポイント) 続きまして,主たる従事者の死亡,故障に伴う買い取り申し出によって削除さ れた地区,26地区についてご説明いたします。 (パワーポイント) まず,24番の飛田給です。こちらは中央自動車道のすぐ南側,飛田給小学校 の少し西に位置しており,651㎡削除ということになります。 (パワーポイント) 続いて,73番,下石原です。品川通りのすぐ北側になりますが,こちらの 829㎡について削除するというものでございます。 (パワーポイント) 続いて,111番,布田です。品川通りから北側に京王線のほうに上っていっ た途中にありますが,こちら1,421㎡について削除するものでございます。 なお,青色で562番と囲っておりますのが,今回の削除が生じたために,新 たに地区を分割して発生させたものとなっております。 (パワーポイント) 続いて,115番,布田です。品川通りからすぐ北側のところになりますが, こちら746㎡の削除。
- 19 - また,少し品川通りを東側に行ったところの145番については,1,723 ㎡の削除となっております。 (パワーポイント) 続いて,161番の染地です。羽毛下通り沿いにありますが,こちらが, 約580㎡の削除となっております。 (パワーポイント) 続いて,87番の下石原です。品川通り沿いにありますが,約1,879㎡の 削除となります。 また,当該地から南側に行ったところ,鶴川街道から少し入ったところにあり ますが,179番の多摩川,こちらで653㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,244番,東つつじケ丘です。こちらは2,960㎡の削除となって おります。 続きまして,図の真ん中,326番,若葉町,こちら1,228㎡について削 除するものです。 さらに,その東側,328番の若葉町,こちらも2,554㎡の削除となりま す。 (パワーポイント) 続いて,289番,入間町です。こちらが約959㎡の削除となります。 続いて,507番,入間町ですが,1,158㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,297番の仙川町です。甲州街道から少し北側にありまして,第八中 学校の南側ですが,こちら3,715㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,315番の緑ケ丘です。こちらが緑ケ丘団地の少し北側にありますが, 2,375㎡の削除です。 続いて,313番の緑ケ丘,こちらも1,662㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,352番,深大寺元町です。深大寺通りの南側にありますが,こちら が1,211㎡の削除となります。
- 20 - (パワーポイント) 続いて,396番の,深大寺北町です。こちらが三鷹通りの北側にありますが, 2,213㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,408番の深大寺北町です。東八道路の南側にありますが,673㎡ の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,441番,深大寺東町です。原山通り沿道にありますが,約52㎡の 削除となります。 (パワーポイント) 続いて,444番の深大寺東町,三鷹通りの東側にありますが,833㎡の削 除。 それから,460番については1,138㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,462番,深大寺東町です。こちらが2,853㎡の削除。 それから,隣接する463番については2,202㎡の削除となります。 (パワーポイント) 続いて,470番,深大寺南町,こちらが1,406㎡。 それから,472番の同じく深大寺南町,こちらが1,755㎡となります。 この2地区につきましては,調布市の環境部のほうで所有者さんと協議の上, 市が買い取らせていただいたというケースです。 (パワーポイント) 続いて,新たに追加する3地区についてご説明いたします。 (パワーポイント) まず,242番,東つつじケ丘です。第四中学校の西側に位置しておりますが, 884㎡について新たに指定をするものです。 (パワーポイント) 次に,352番の深大寺元町です。生産緑地の中の赤道を所有者さんに払い戻 し,今回新たに生産緑地として指定するものです。 (パワーポイント)
- 21 - 続いて,429番です。こちらも現状の生産緑地の中に赤道があったものにつ いて払い下げを行い,今回指定となっております。 変更する地区については以上です。 (パワーポイント) 続いて,生産緑地地区の推移ですが,平成4年に生産緑地指定をしてから25 年ほどが経過しておりますけれども,ご覧のように地区数,それから面積につい て,年々減少しているというのがおわかりいただけるかと思います。 (パワーポイント) 最後に,都市計画手続についてご説明いたします。平成29年9月12日付で 東京都知事との協議を終了させております。その後,9月21日から10月5日 までの2週間において,都市計画法第17条に基づく縦覧を行っておりまして, 縦覧者がゼロ,意見書の提出もありませんでした。その後,本日の都市計画審議 会を経て,今年の12月1日の告示を予定しております。 説明については以上です。 ○大橋会長 ありがとうございました。では,次に,今の説明に対します質 問を受けたいと思います。ご質問のある方は挙手をお願いします。(雨宮委員 の挙手に対して)どうぞ。 ○雨宮委員 何点かあるのですけれども,1つは,削除する地区の削除理由 が公共施設についてです。従来,公共施設というと大体道路用地というのが多 かったように記憶しているのですが,今回はいわゆる公共施設といっても建物, 保育園だったり学童であったりがちょっと目立つのですけれども,これは何か 政策的な展開との関係があるでしょうか。それが1つ。 もう一点は,いわゆる買い取り申し出があった削除地区について,結局市の ほうでは全部買い取るなどということはできませんから,所有者が処分,売り 渡すということになると思いますけれども,その売り渡された後が宅地開発さ れているところがちょっと気になっているのですが,今回,買い取り申し出が 出た地区のうち,例えば宅地開発のような開発事業に使われているところ,あ るいは使われる予定とされているようなところをもし把握していたら,教えて いただければと思います。まずは。 ○大橋会長 (髙木主事の挙手に対して)2点についてお願いいたします。
- 22 - ○髙木主事 まず1点目の8条4項の削除があった地区でございますが,確 かに従来は道路用地として削除するというものが多かったのですけれども,例 えば保育園事業につきましては待機児童対策として市が掲げているところです し,ほかにも学童クラブも課題として上がっていると認識をしておりますので, そういった種地として,市としても活用していくということだと思います。あ とは,行政のほうで活用していただければという土地所有者様の思いもあった のだろうとは推測しておりますけれども,その辺が一致したところではないか なと考えております。 2点目の買い取り申し出の後のお話ですけれども,ちょっと実数は把握して おりませんが,大多数の地区が結果として宅地化されてしまっているものと認 識しております。 以上でございます。 ○雨宮委員 前段の件なのですけれども,都市整備部の事務処理というのは, 結果として削除したもののいわば事後処理ということになろうかと思いますが, 先ほど説明があった調布市としての政策的な方向性,待機児の問題だったりな んなりかんなり,そういう場合の生産緑地所有者に対する働きかけというのは 所管の課なり部でまずはトリガーを起こすのですか。 ○大橋会長 どうですか。(山田課長の挙手に対して)どうぞ。 ○山田課長 所管課である保育課なりという部門において,保育園の適地と か周辺に必要な適切な場所というところでいろいろ調査をかけていると聞いて います。私ども,直接的には相談ということではないですが,そういった担当 セクションにおいて今後展開する子育て支援ということでの待機児童解消に向 けてアプローチをいただいている。その結果,公共用地による生産緑地法の8 条の申請がなされ,我々としては事後処理的な行為となりますが,行為の制限 解除後の処理というところに入っているというのが現状かなと思っております。 以上です。 ○雨宮委員 わかりました。 ○大橋会長 よろしいですか。ほかにご質問ありますでしょうか。 (「なし」の声あり) なければ,討議に移りたいと思います。よろしいでしょうか。ご意見のある
- 23 - 方はお願いいたします。ありませんでしょうか。よろしいですか。 (「なし」の声あり) 採決に入ってよろしいでしょうか。それでは,付議4号に関しまして賛成を なさる方は挙手をお願いいたします。 (賛成者挙手) これも満場一致ということでお願いいたします。 以上で議案は4案全て終わりましたので,議決書は事務局のほうで作成して くださいますようにお願いいたします。 それでは,引き続きまして,農地・生産緑地等についての市の政策について お話をいただいて,その後,意見交換をしたいと思います。よろしくお願いい たします。 ○八田部長 それでは,都市整備部長・八田のほうから触れさせていただき ます。 机上に配付させていただいておりますA3判のペーパーがございますが,裏 面になっているかもしれませんが,「今後の都市農地の保全・活用に関する市 の取り組み」という表題部がございます。右のほうをご覧いただきますと,生 活文化スポーツ部は農政課が所属しています。環境部においては公園の関係, 緑と公園課,それから都市整備部は都市計画課ほかのセクションとなっており ます。この3部が連携をしながら,現時点で今後の都市農地の保全,活用に向 けて,制度の変更もありましたので,現時点で庁内で連携を図りながら,今後 に向けて取り組むところであります。 表の左側にありますとおり,都市農業振興基本法,27年4月の内容におい て,下のほうにありますけれども,新鮮な農産物の供給という観点と防災空間, 非常に有用な形になっておりますが,農業体験,学習,交流の場とあります。 下には景観の関係等ありますけれども,良好な都市農業の振興という点で,そ れぞれの役割がございます。 下のほうに振興基本計画。これは閣議決定がなされている中で,特に宅地化 すべきものとあったものから,都市にあるべきものと農地の位置づけが非常に 重要視,重点的な保全という観点に移行しております。 中央部をご覧いただきますと,今年5月に交付されました都市緑地法の一部
- 24 - 改正の内容があり,赤字でありますとおり,緑地の定義に農地が含まれること となっています。これまでも貴重な用地,緑地でありますけれども,明確化を し,今後において農地を政策的に緑地としても位置づけして残していく方針に ある。 下のほうに都市農地の保全,活用とありますが,これまでの間,生産緑地に 関しては500㎡を1つの基準としておりましたが,新たに面積要件を300 ㎡まで引き下げが可能となりました。これによって調布市においても,その保 全に向けて制度を構築していきたいと考えています。 下のほうには,加工所,それから直売所,農家レストラン。これは結構地方 都市において農家レストランが農家の活力源となって,それがコミュニティの 醸成にもつながっている内容がありますが,市内においても,先ほどの都市計 画道路に面するところに市場的な内容が少し,まだ農家レストランには発展し ておりませんけれども,いい連動性のある事例があります。 下のほうに特定生産緑地制度とありますけれども,平成4年に指定を受けて から30年が経過をする時点,平成34年。これに関しては裏面をご覧くださ い。左側でありますが,先ほど担当からありましたとおり,平成34年の時点 で平成4年から30年が経過いたしますので,この時点で新たな制度設計とい うことに相なります。現時点での内容としては,今までの30年を10年とい う形で,なお指定を延長し,その後,同様に繰り返していくという流れになり ます。 先ほど4haほどの今年度の減少の内容のご報告がありましたが,これまで の10か年で見ますと,平均的に2haほどの減少傾向に現在あります。市に おいて貴重な緑地,都市農地の保全に向けて,新たに面積要件の関係も含めま して,ぜひ農政課,それから緑と公園課,緑地的な内容を連動させる形で取り 組んでいきたいと思っています。 下に主な計画として,市の基本計画が平成30年度までとなっておりますの で,31年度以降,この位置づけを明確化する中で,保全をいかに進めていく のかということを具現化していきたいと考えています。 あわせて,今から農政課,それから緑と公園課のほうで,現時点での取り組 み内容に関して触れさせていただきます。
- 25 - ○大平課長 農政課長の大平と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 私からは,農政関係についてご説明させていただきたいと思います。 調布市におきましても,農業委員会,また他の団体と連携いたしまして,国 などへ財政的,また制度的,税制的な措置を要望しまして,農地を守るための, 農業経営の向上のための施策等を要望しているところであります。 また,調布市におきましても,農業経営向上のための施策,それから市民の 農業理解のための農地に親しむ場の提供,例えば市民農園とか体験ファームと かそういう場の提供等々しているところでございます。また,今度,土日で行 いますけれども,農業まつりなどを行いまして,市民が農業と触れ合う場をつ くる等,さまざまな事業を行っているところでございます。 また,市の次の基本計画が平成31年に始まるということから,この計画に あわせまして,農業施策につきましても,農業振興,農地の保全のための施策 を今後さらに検討してまいりたいと思います。 国におきましては,先ほど部長から申し上げました都市農業振興基本法の中 で定められた都市農業振興基本計画を発表いたしました。また,東京都におき ましても農業振興プランというのを発表しております。市といたしましても, 先ほど申し上げました31年度から始まります市の基本計画に合わせた形での, 今後さらなる農業振興施策を検討してまいりたいと思います。 また,庁内におきましても,農政課,それから緑と公園課,都市計画課等々 の他の部署と連携しながら,農地を含む緑地についての保全を今後とも図って まいりますので,どうぞよろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○代田課長 続きまして,環境部緑と公園課になります。私は,緑と公園課 長の代田と申します。よろしくお願いいたします。 A3の資料表面の右下のところが環境部緑と公園課ということで,調布市の 主な取り組みについてということで2点上げさせていただいています。 1つ目が,次期緑の基本計画の策定というものになります。現在の私ども緑 と公園課では,平成11年に策定しました現行の緑の基本計画に基づきまして, さまざまな緑施策の取り組みを進めています。平成32年が目標年次でありま すが,中間年次の平成22年にいったん改定しております。その段階で,調布
- 26 - 市内の緑の量をみどり率ということで表現しておりますが,平成22年度にみ どり率36%でありましたが,これを平成32年,目標年次まで維持していこ うということで,目標の具体的な数値を掲げています。 この36%の維持の中でも特に大きな要因となってくるものが農地であると 認識しておりまして,現行の緑の基本計画の中でも農の里計画というようなタ イトルで,重点計画の1つに位置づけをしながら進めているところであります。 先ほど触れておりましたが,大もととなる都市緑地法の中で,これまで都市 農地については緑地の一部という定義から外れておりましたが,今回,都市緑 地法の一部を改正する法律の中で,都市農地については緑地の定義に含まれる ということになりましたので,次の緑の基本計画を改定する中では,特にその あたり重点的に取り組みについては記載することとなると認識しておりますの で,また都市計画審議会の中でもさまざまな議論を進めながら,次期緑の基本 計画の策定作業を進めてまいりたいと考えています。 具体的なスケジュールについては,裏面の取り組みの一番下のところに,主 な計画の中の一番下の緑の線が緑の基本計画になりますが,次は平成33年度 からということになりまして,恐らく31,32,2か年をかけながら,次期 緑の基本計画の策定作業を進めていくかなと考えております。 もう一点の取り組みといたしまして,済みません,表面にまた戻っていただ いた一番右下です。深大寺・佐須地域環境資源保全・活用基本計画区域内の生 産緑地等の適用検討ということで上げさせていただいております。こちらの深 大寺・佐須地域につきましては,私ども緑と公園課だけではなくて,環境部内 で,これまで保全,活用に向けたさまざまな検討作業を進めてきております。 平成25年度には,深大寺南町,それから佐須地区,このあたりの国分寺崖線 から佐須の用水路を含めた全体で17.6haについて保全,活用を進めてい こうということで基本計画を策定いたしました。 今回の都市計画審議会の先ほどの生産緑地の付議のところにもちょっと触れ ておりましたが,深大寺南町の生産緑地の削除の中の一部,手元に資料があれ ば,生産緑地の30ページ。――今,手前のスライドのほうにあります,こち らの生産緑地,470番,それから472番の2つの地区につきまして,先ほ どの深大寺・佐須の基本計画区域内の土地ということもありまして,今回,市
- 27 - のほうで取得をいたしました。今後,こちらの取得をした土地の具体的な活用 については,庁内のさまざまな部署と連携しながら検討を進めていくことにな りますが,こちらの区域の中はまだかなり生産緑地が残っておりますので,今 後,こういったところの生産緑地の取り扱いについても検討を進めていく必要 があるかなと考えています。 生産緑地が解除になってしまったときにいかに保全をしていくか,守ってい くかというところで大きなポイントとなるのが財源の問題かなと認識しており まして,平成27年には新しい基金として,ふるさとのみどりと環境を守り育 てる基金を立ち上げました。平成28年度末の基金残高としては約15億円と いうことで,これらの生産緑地はどうしても1地区当たりの面積がかなり広い ところもありますので,15億円あれば何とかなるかという次元では,まだま だ不足しているかなという認識はございますので,これから進めていく取り組 みの中ではこういった財源の充実についてもあわせて進めてまいりたいと考え ております。 緑と公園課からは以上です。 ○八田部長 今,3部の報告をさせていただき,都市計画においては,今後, 300㎡という下限の適用を市制度として検討しているという状況にあります。 今日,生活文化スポーツ部長・田波君が来ておりますけれども,今現在,お 手元に調布の市報を配らせていただいています。傍聴の方に関してはお手元に ないかもしれませんが,当該内容に関しては,元気な都市農地の保全における 農業従事の方たちのご案内をさせていただいたり,生産緑地の保全に向けた内 容もあったりと,特に今回,特集号的に1面を飾っておりますので,ご案内と なっています。 特に生産緑地の関係に関しては,今まで主たる従事ということが必須の条件 だったものが,当該内容に関して,市民農園ですとかほかの利活用において, 継続という点も含まれてまいります。このことに関して,制度の適用としては 大分柔軟性が増してくるのかなと。しかしながら,税制における非常に厳しい 内容がありますので,これは国基準ではありますけれども,税制面での緩和措 置もセットでないと,なかなか難しいところがあるかなと思っています。一団 体というよりは全国的な農地の保全に向けた活動の中で,より良い税制度を求
- 28 - めていくということもあわせてやっていく必要があると思っています。 加えて,先ほど委員からありました生産緑地に関しての故障その他が発生し た場合の買い取り申し出の関係であります。先ほどありましたとおり,宅地開 発で一般的には分譲型になったりということが例として多いところであります が,政策誘導的に庁内もしくは公共的なニーズに呼応する形で有効活用できる ことを庁内一丸となって,その有効活用に向けた協議,調整を図って,結果, 児童館ですとか保育園という展開もなされておりますので,今後においても, 今申し上げました3部だけではなく,庁内,学校だとか子育て施策的な内容も 含めて,公共活用の点も配慮した上で,展開していきたいと思っております。 内容は以上であります。 ○大橋会長 丁寧なご説明ありがとうございました。 意見交換をする前に,先ほどお話しいただいている間に傍聴者の方が1人見 えられましたので,追加でご了承願いたいと思います。 それでは,意見交換に入りたいと思います。いろいろとご意見とか聞きたい こととかありましたら,どうぞお願いいたします。(宮本委員の挙手に対し て)どうぞ。 ○宮本委員 ちょっとお尋ねをしたいと思うのですけれども,生産緑地は, 平成3年からということは33年に30年経過するわけですよね。ここで一区 切りみたいな形になるのだろうと思うのですけれども,そのときに,今市内で ある424地区の全体の中で,この30年を区切りに売却をしてしまおうとか, かなりの動きがあるのではないのかなという気がするのですが,行政側として は今どういう受けとめをしていて,どういう予測をされていて,いろいろなお 話も農地の方からお伺いしていると思うのですが,その辺の現状をお聞かせい ただけますか。 ○大橋会長 (大平課長の挙手に対して)お願いいたします。 ○大平課長 指定から30年が過ぎます平成34年に買い取り申し出ができ るということであります。その30年が過ぎた後に,この法律の中で通ったの が,それ以降,特定生産緑地というまた別の形の制度でございます。こちらに つきましては,今後の議論で税制がどうなるかわからないという中で,農家の 方のアンケートを東京都のほうでとったことがございます。その中でほとんど
- 29 - の方がまだ回答していないという,無回答という状態でございました。そうい うことで,今農家の方は,この制度の周知もそうなのですけれども,それ以降 のことをまだお考えになっていないのではないかというのがこちらの受けとめ 方であります。 ただ,実際には生産緑地の中で肥培管理がなかなか難しいという方も中には いらっしゃいますし,また後継者がいらっしゃらない,そういうところもござ います。そういう方についてはもしかしたらそれ以降続けられる方がいないの ではないかと,ちょっと懸念しているところでございます。 ですが,やはり税制,いわゆる納税猶予という制度を適用しているところも ございますので,そういうところについては,納税猶予については終身ですの で,そこの方については多分,平成34年になっても当然買い取り申し出は出 ないと思いますが,それ以外の方については今後また注視しながら,できれば その次の特定生産緑地に乗っていただくような啓蒙をしていかなければいけな いかなと今思っております。 以上でございます。 ○大橋会長 (田波担当部長の挙手に対して)どうぞ。 ○田波担当部長 生活文化スポーツ部の農政を担当しております産業振興担 当部長の田波と申します。 先ほどのご質問でございますけれども,30年経過した後,宅地化されるの ではないか,あるいは乱開発が懸念されているということでは,新聞,マスコ ミ報道でもなされているということであります。また,住宅メーカーも,この 機に宅地開発のために,かなり農家の方々に対するセミナーでありますとか, いろいろなアプローチをされているというのは承知しているところであります。 そういったところから,特定生産緑地という制度がなされるわけでありますが, まず制度の周知がまだ十分なされていないという点がございますので,これか ら私ども農政課,あるいはJAとタッグを組みながら,まず制度の周知をしっ かりとしていこうと考えております。 なおかつ,500㎡という基準が300㎡に引き下がってまいりますので, 新たな追加指定ということも当然可能となってまいります。これから農地の保 全,活用,あるいは都市農業の推進という観点では,先ほど申し上げた3部連
- 30 - 携して取り組んでいくということとあわせて,今回の懸念されているようなこ とがないように,市としても取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○大橋会長 よろしいですか。 ○宮本委員 ありがとうございます。私はかなり考えているのではないかと思 うのです。当然,不動産業者さんもここぞとばかり来る。あと4~5年ですから ね。ですから一気に売却などという可能性もあるので,やはりこれは行政として はかなり真剣に考えていかなければいけないなと。 それと同時に,今日は警察署の方も来られていますけれども,詐欺とか,こう いう大きい話のときには必ず来ますから,やはりそういう部署も一緒になってや るしかないと思います。逆に,今後例えば10年単位と短くなれば,農地が保全 されるのかななどと,私はそんな気もしますので,やはり税制しかないのかな。 だからやはり農家の方々,土地をもっている方々がそれに魅力をもってもらえる ように調布独自で考えていただきたいと思いますので,ここはかなり力を入れて いただきたいと思います。 以上です。 ○大橋会長 力を入れていただきたいということですが,ほかにご意見。た くさんあると思いますので。どうぞ,杉﨑さん。 ○杉﨑委員 農業委員会の会長として,また,調布市の農家の一応代表とし て,ちょっと懸念する事項もあるのです。皆さん本当に心配してくださるのは ありがたいと思っています。特に行政さんは500を300にすると,本当に ありがたい話でございます。 ここで一番問題になっているのが,30年たったときに,例えば,銀行,信 用金庫だとか不動産,あと建築会社。建築会社に携わっている方もおられるの で,特定しませんけれども,そうした業界が,売り出されると,需要と供給の バランスが崩れて土地の価格が安くなってしまうから,売ったほうがよろしい ですよと。一方,私たちは,まだ決めかねている農家の皆さんはたくさんおり ます。ただ,やってくださいというのは,やはり市民のために。 ちょっと戻りますけれども,昔,私が15~16の農業高校に上がったとき に首都圏整備法というのが制定されたのです。これは怖かったですよ。東京都