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のヒリヒリ感 ( 灼熱感 ) や痛みとの関連を示唆する報告が増えています 厚くなるものこれには粘膜が厚くなり硬くなる肥厚性カンジダ症があります 慢性の経過をたどり頬粘膜や舌が厚くなって腫瘤を形成して腫瘍と間違えられることもあります このような腫瘤は悪性の場合もありますので専門医の診察が必要です 頬粘

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口腔カンジダ症(110831、130504)

(130504 参考文献 4、5 を読んで追加記載) 70 代女性。口角炎の患者の口角部分の角質を鏡検したらカンジダ発見。舌痛や違和感を訴え る患者もいるので、鏡検の頻度も増えるかもしれない。 1 歳女児。近医小児科で紫色の薬が処方されていたが、乳児園で透明な薬を出してもらった方 がいいといわれたので相談に来たとのこと。口に触れたものが紫色になるので評判が悪いらしい。 いずれにしても、口内は綺麗なので経過観察のみ。 これを機会に口腔カンジダ症の勉強をしておく。 鵞口瘡の診断に関しては以前の勉強項目も参照を。 (鵞口瘡の診断 http://rockymuku.sakura.ne.jp/hifuka/gakousou.pdf) 基本  口腔カンジダ症は HIV 感染に関連した口腔病変のうちでもっとも多く出現するもので、偽膜性 カンジダ症(鷲口瘡)、紅斑性カンジダ症(萎縮性カンジダ症)、口角口唇炎の 3 つの症状を呈 しうる。3)→口腔カンジダ症を診たら HIV 感染症を想起できるようにしておこうと思う。(この辺 では頻度は低いと思うけれど。)  学問的にはいろいろな分類がありますが、臨床的にわかりやすく説明するために、①白くな るもの、②赤くなるもの、③厚くなるもの、④だだれ、切れる、えぐれるもの、⑤その他のもの、 などに分けられる。4)  白いカンジダ症(偽膜性カンジダ症) 乳児の鳶口瘡(がこうそう)やお口の中に白い膜やヨーグルトの澱の様な白いかす(偽 膜)がついていて拭うと簡単に除去できる病変です。拭っても取り去れない病変は白板 症です。  赤いカンジダ症(紅斑性カンジダ症) 古くから(舌乳頭が無くなってツルツルとなる)萎縮性カンジダ症や義歯性カンジダ症(義 歯陛口内炎)として教科書にも載っていました。最近、この紅斑性カンジダ症と舌やお口

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のヒリヒリ感(灼熱感)や痛みとの関連を示唆する報告が増えています。  厚くなるもの これには粘膜が厚くなり硬くなる肥厚性カンジダ症があります。慢性の経過をたどり頬粘 膜や舌が厚くなって腫瘤を形成して腫瘍と間違えられることもあります。このような腫瘤 は悪性の場合もありますので専門医の診察が必要です。頬粘膜の咬合線部(頬粘膜の 口角の後方)や舌背が好発部位です。抗真菌薬で治癒することの多い疾患ですが手術 が必要となることもあります。  ただれ、切れる、えぐれる(潰瘍)もの これにはカンジダ性潰瘍、粘膜がささくれてはがれる剥離性の口唇炎、お口の端が赤く 切れる口角炎があります。  その他のもの 症状  患者は痛みを訴えるが、よく聴いてみると痛みというよりは熱さや灼熱感に近く、ヒリヒリと表 現される。1)  症状としては食事中に熱いものや刺激物がしみるといったものが圧倒的に多く、カンジダ関 連疾患の 1 つである口角炎を伴っている症例も多い。2) 診断  唾液分泌が不足すると口腔カンジダ症になりやすい。4)  口腔粘膜疾患に対してステロイド軟膏を使用する頻度は高く、外用ステロイドに反応する例 として再発性アフタ、外傷、慢性刺激、扁平苔癬があげられる。2)  器質的変化は認められるが 1~2 週間程度のステロイド軟膏の使用によって変化がない場 合は、カンジダの関連を疑うべきである。2)  カンジダ症のなかでも、易剥離性の白苔を伴った偽膜性カンジダ症(鷲口瘡)は比較的診断 しやすい。2)  舌背の糸状乳頭の一部ないし全体が萎縮し角化層がなくなるために舌が赤くみえる萎縮性 カンジダ症(赤いカンジダ症)は、国内においては近年注目されつつある口腔カンジダ症の 1 つである。2)  潰瘍性病変あるいはびらん性病変でカンジダとの関連を強く疑うのは、進行性、拡大性がな く 1 ヵ月以上(多くは 2~3 ヵ月ないしそれ以上)続く硬結もなく、接触痛が強く、臨床的には外 傷性潰瘍ないし再発性アフタとほぼ同様の所見を呈する病変である。2)  カンジダの関連が疑われる潰瘍性病変のなかには、培養検査、細胞診、病理組織検査など

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を行ってもカンジダは証明されないケースも約 1/3 存在する。しかし、このような症例に抗真 菌薬を投与すると、それまで何ヵ月も持続していた潰瘍が劇的に縮小する。2)  潰瘍性病変のなかには悪性腫瘍やベーチェット病、天庖瘡などの自己免疫疾患も含まれる ため、進行性や拡大性が認められたらただちに生検を行い、病理診断にて確定する必要が ある。2)  (カンジダ関連疾患と舌痛症の)簡単な鑑別法として食事中の疼痛の有無を確認し、食事に 関連した痛みが主であればカンジダの関与が強く疑われるし、これをまったく自覚しておらず 安静時のみの疼痛であれば狭義の舌痛症の可能性が高くなる。もし、カンジダに関連した舌 痛であれば抗真菌薬に通常早期(数日~1週間以内)に反応し何らかの改善傾向がみられ る。2)  塗抹検査:カンジダ症を疑う口腔粘膜患部を綿棒、歯科用ミラーあるいは舌圧子などで軽く擦 過しプレパラートに塗抹する。1)

 診断に疑問がある場合は直接スメアの KOH wet mount が推奨される。3)

Candida KOH preperation

Your Doctor ホームページより(クウェートのサイト?) http://www.your-doctor.net/dermatology_atlas/english/?id=397 治療  本邦で口腔カンジダ症に保険適用を持つ抗真菌薬は、①ファンギゾンシロップ(ブリストル) ②フロリードゲル(持田製薬)③イトラコナゾールカプセル 50(ヤンセン)④イトリゾール内用液 (ヤンセン)があります。後発品として、⑤ハリゾンシロップ(富士製薬)⑥イトラートカプセル 50 (日本ケミファ)があります。4)  ファンギゾンシロップとハリゾンシロップはポリエン系のお薬で小児用のシロップで原液のま まあるいは 50 倍液を含み含漱したのちゆっくりと嚥下します。4)  フロリードゲル、イトラコナゾールカプセル、イトリゾール内用液とイトラートカプセル 50 はアゾ ール系のお薬でカンジダ菌の酵素を阻害し効果を発揮します。しかし、この酵素はヒトの肝臓 の薬物代謝酵素と類似しているので併用しているお薬が効きやすくなり、併用するお薬への 注意が必要です。4)  アゾール系の抗真菌薬は HIV に対するプロテアーゼ阻害剤と薬物相互作用が多いので、注

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意を必要とする場合がある。また、口腔カンジダ症予防目的の抗真菌薬投与は通常推奨さ れない。3)  抗真菌薬としては、粘膜吸収がほとんどないミコナゾールゲル[1 日 100mg、食後分 3、含銜 (がんかん)法……口の中に薬剤を 5~10 分程度含んだままにする方法で、用法ではその後 内服となっているが、(文献 2 の)筆者は効果に差がないので吐き出させている。2)  効果が確認されないのに抗真菌薬を 2 週間以上使用するべきではないし、安静時の舌痛の みが残存した場合などは狭義の舌痛症も再検討する必要がある。2)

 U.S. Public Health Service(USPHS)の「HIV 感染者の日和見感染症予防のガイドライン」 ではクロトリマゾールトローチ(10mg)5 錠分 5 の投与が第一推奨薬剤となっているが、本邦で は同ガイドラインの第 2 推奨薬剤であるフルコナゾール(100mg)1~2 錠分 1 が用いられるこ とが多い。有効率はともに 90%以上と高く、フルコナゾールのほうが再発までの期間が長い。 イトラコナゾール、アンフォテリシン B シロップも有効である。3)  口腔カンジダ症の治療方針は、基本的に粘膜疹の重症度に応じて、以下の 3 段階に分けて いる。すなわち、軽症例(第一段階)に対しては含噺を、中等症例(第二段階)に対してはアム ホテリシン B、ミコナゾールといった外用の抗真菌薬を、重症例(第三段階)に対してはフルコ ナゾール(FLCZ)、イトラコナゾール(ITCZ)といった内服の抗真菌薬を積極的に試みる。5)  口角炎にはミコナゾール軟膏、クロトリマゾール軟膏が有効である。3) 鏡検では、カンジダはや白癬菌が見えなかったからと言って否定はできないと思う。最近では鏡 検で陰性の手カンジダ症を手湿疹と診断して増悪したこともある・・・。(←私は鏡検が下手なのを 自覚しているので、説明の時には必ず保険をかけておきます。) 参考文献 1. 上川善昭, 金川昭啓.口腔カンジダ症の診断方法, さまざまな口腔カンジダ症, ケーススタデ ィ .Therapeutic Research, 28(8) : 1662-1676, 2007. 2. 寺井陽彦.舌痛患者における口腔カンジダ症と舌痛症.Pharma Medica, 27(10) : 129-136, 2009. 3. 日笠聡.カンジダ症の診断と治療.Modern Physician, 22(3) : 330-331, 2002. 4. 上川善昭, 杉原一正, 金川昭啓.口腔カンジダ症の基礎と臨床.難病と在宅ケア 15(9): 62-66, 2009. 5. 向井秀樹.皮膚科で診る口腔カンジダ症の現状と治療の実際.深在性真菌症 2(2): 60-62,

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参照

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