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補聴器販売に関する禁忌 8 項目 の解説 はじめに 難聴の方が 最近 聞こえが悪くなった と感じて補聴器店を訪れたとき しばしば 補聴器をあわせる より先に 診断と治療 が必要な場合があります このような時には できるだけ早く診断と治療を受けることが望ましく まずは耳鼻咽喉科専門医である補聴器相談医

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(1)

「補聴器販売に関する禁忌8項目」の解説

(販売店用)

平成

30 年 1 月

一般社団法人日本補聴器販売店協会

特定非営利活動法人日本補聴器技能者協会

(2)

「補聴器販売に関する禁忌8項目」の解説

はじめに 難聴の方が「最近、聞こえが悪くなった」と感じて補聴器店を訪れたとき、しばしば“補 聴器をあわせる”より先に“診断と治療”が必要な場合があります。このような時には、 できるだけ早く診断と治療を受けることが望ましく、まずは耳鼻咽喉科専門医である補聴 器相談医に受診することを勧めることが大切です。 せっかく来店してくれたお客様に、補聴器を販売する前から「医療機関で診察を受けて ください」とお願いする事は、なるべくしたくないと思うかもしれません。しかしながら、 これを怠ったため、難聴治療の時期を逃してしまうことになったり、事故を起こした場合 の責任はとても重大です。補聴器という医療機器を取り扱う者には、補聴器販売前に専門 医の診察を受けてもらうようにお願いすることを遵守する義務があります。 この禁忌8項目は、早期治療が必要、あるいは耳型採型が危険、という可能性が高く、 耳鼻咽喉科専門医である補聴器相談医の事前診察が必要である具体的な事項をまとめたも のです。 ただし、これらの項目を補聴器購入希望者に伝えるだけでは、伝えられた人は何のため に耳鼻咽喉科に行かなければならないのか、その理由はわかりません。なぜこの場で補聴 器を販売することができないのか、その理由を補聴器購入希望者に懇切丁寧に伝えること が必要になります。そして、また、そうすることがその方にとって有益であることを説明 し、十分に理解してもらうことが重要です。 本解説は、使用者が安全安心を得ることを目指して、事前確認についての理解を深める ために作成されたものです。

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禁忌8項目についての説明と尋ねる必要性の根拠

1. 耳の手術を受けたことがある 補聴器販売従事者が行う説明: 耳の手術を受けると外耳道に変形が起こりますが補聴器販売従事者にはその変形が 分かりません。術後変形がある耳では、耳型採型のあとに耳鼻咽喉科医師の治療が必要 となる事故の発生率は、術後耳ではない場合に比べて約100倍高くなります。補聴器 相談医の診察をあらかじめ受けて下さい。 手術を受けた後の耳は、外耳道の形が変化していたり、耳の奥の手術の傷跡にかさぶ たや耳垢がたまっていたりすることが多くみられます。ときには真珠腫という腫瘍のよ うなものができていたり、気づかないうちに少しずつ耳だれが出ていることもあります。 また、ときどき聞こえが悪くなったり回復したりと、聴力が変動していることもありま す。かさぶたや耳垢がいっぱい詰まっていると、正確な真の聴力検査ができません。そ れにそのままの状態で補聴器を使っていると、傷跡から細菌などが感染したり、トラブ ルも起こりやすくなることもあります。 このため、耳の手術を受けたことがある場合は、補聴器を合わせる前に耳鼻咽喉科(補 聴器相談医)の診察を受けて傷跡の状態を確認し、補聴器装用に支障がないか判断して もらうことが必要です。 2. 最近 3 ヶ月以内に耳漏があった 補聴器販売従事者が行う説明: 耳漏は耳の病気で起こりますが、完全に落ち着いたといえるのは3ヶ月耳漏がない状 態が続いた場合です。病気について診断を受けていただく必要がありますので、補聴器 相談医の診察を受けて下さい。 耳漏は中耳炎や耳の手術の後、あるいは外耳道の皮膚の炎症や湿疹などが原因となっ て出現します。例えば、外耳道の皮膚の状態、鼓膜の傷、手術の傷跡などから耳漏が出 ている場合でも、ときにかさぶたで覆われて耳漏が自然に、しばらく止まっているよう になるときがあります。この状態のままだと、聴力検査の結果が実際よりも悪く出てし まうこともあります。また補聴器を使うと本体の中に耳漏が入って故障するだけでなく、 病状が進行してさらに聴力が低下することも起こりかねません。このため、事前に耳鼻 咽喉科(補聴器相談医)で診察を受け、治療が必要か、補聴器の適合が可能かどうか、 診断を受けることが必要となります。

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3. 最近 2 ヶ月以内に聴力が低下した 補聴器販売従事者が行う説明: 聴力が低下するのは耳に病的な状態が起きています。病気で低下した聴力は発症後2 ヶ月以内なら回復する可能性があります。病気について診断を受けていただく必要があ りますので、補聴器相談医の診察を受けて下さい。 「最近聴力が低下した気がする」との訴えの原因としては、突発性難聴、急性低音障 害型感音難聴、メニエール病、聴神経腫瘍、などの感音難聴の他、滲出性中耳炎、耳管 狭窄症、耳垢栓塞などがあります。どの場合も治療が必要です。特に急性の感音難聴の 場合は早期に治療しないと聴力が回復しにくくなります。しかし販売店では早期に治療 が必要なのかどうか、判断はできません。できる限り早く、必ず耳鼻咽喉科(補聴器相 談医)を受診することを勧めることが必要です。 4. 最近 1 ヶ月以内に急に耳鳴りが大きくなった 補聴器販売従事者が行う説明: 耳鳴りが急に大きくなる場合には、耳の病気が起こるか、進行するか、または、心理 的ストレスが強くなることが原因として考えられます。病気について診断を受けていた だく必要がありますので、補聴器相談医の診察を受けて下さい。 「急に」耳鳴りが大きくなった原因はいろいろですが、自覚症状のない感音難聴の進 行もあり、いずれも速やかな耳鼻咽喉科(補聴器相談医)の受診が必要となります。ま た、耳管狭窄症、耳管開放症、滲出性中耳炎、耳垢栓塞でも耳鳴が大きくなることがし ばしばあり、これらは耳鼻咽喉科(補聴器相談医)での診察、治療が効果的なので、受 診を促すことが必要です。 5. 外耳道に痛みまたは、かゆみがある 補聴器販売従事者が行う説明: 耳のかゆみがある場合には軽い外耳炎が考えられます。耳の痛みがある場合には外耳 炎や別の病気がある可能性があります。病気について診断を受けていただく必要があり ますので、補聴器相談医の診察を受けて下さい。 この場合は外耳道や鼓膜の皮膚の病気が考えられ、補聴器をつけていると痛みがひど くなることもあります。事前に耳鼻咽喉科(補聴器相談医)で診察を受け、補聴器をつ けることが可能か、外耳がイヤモールドや耳あな型補聴器の使用に耐えられるかどうか の診断を受け、その後の経過を観察することが必要になります。

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6. 耳あかが多くたまっている 補聴器販売従事者が行う説明: 外耳道を観察しましたが、耳垢がたまっています。耳垢を取る行為は耳を傷つける可 能性があり危険ですので、補聴器販売従事者は耳垢を取らないようにすると業界で定め ています。補聴器をあわせるためには耳垢を取っていただく必要がありますので、補聴 器相談医の診察を受けて下さい。 耳垢が多くたまっていると、かなりの聴力低下が起こることがあり、耳垢を除去する だけで補聴器が要らなくなる場合もあります。また、販売店では耳垢除去はできません。 耳鼻咽喉科での適切な処置を受け、聴力検査によって補聴器の適応についても再評価し てもらうことが必要になります。また、耳垢があると耳型採型が適切にできないため、 やはり耳鼻咽喉科(補聴器相談医)での処置が大切です。 7. 聴力測定の結果、平均聴力の左右差が 25dB 以上ある 認定補聴器技能者が行う説明: 聴力測定を行いましたが、聴力の左右差が 25dB 以上でした。聴力が悪い耳には、聴 力がよい耳とは別の病気がある可能性があります。あらかじめ補聴器相談医の診察を受 けて下さい。 左右の聴力が同じである健聴者は両耳が聞こえるので、両耳聴の効果(音源の位置の 正しい理解、雑音下での会話理解の改善など)を利用しています。しかし、聴力の左右 差が 25dB 以上あると、両耳に補聴器を使っても健聴者と同じ程度の両耳聴の効果を得 ることはできません。悪い方の耳に補聴器を使うことは補助的な役割になりますので、 補聴器相談医に相談して下さい。 まず、両耳聴力に 25dB 以上の聴力差があれば、両耳ともに感音難聴であるのか、左 右の難聴の原因疾患に相違があるのか、聴力差の部分が伝音難聴であるのかなどを補聴 器適合前に解明することが必要です。耳鼻咽喉科(補聴器相談医)の診断によっては補 聴器より治療が優先されることがあります。 治療対象でない場合、右耳と左耳の聴力に 25dB 以上の差があると、補聴器を両耳に 使用するのがよいのか、右耳、あるいは左耳だけか、判断を総合的に行うことが必要に なります。そこで、耳鼻咽喉科(補聴器相談医)を受診して、難聴の診断と治療、精密 な聴力検査を受けて、医療的かつ総合的な判断と指導を受けることが必要になります。

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8. 聴力測定の結果、500,1,000,2,000Hz のいずれかの聴力に 20dB 以上の気骨導差 がある 認定補聴器技能者が行う説明: 聴力測定を行いましたが、○○Hz で 20dB 以上の差が気導と骨導の測定結果について ありました。二つの測定の結果の差(気骨導差)が 20dB 以上ある場合は、耳鼻咽喉科 治療で治すことができることがあります。あらかじめ補聴器相談医の診察を受けて下さ い。 聴力測定において、ヘッドホンで測定した聴力(気導)と、耳の後ろを圧迫して測定 した聴力(骨導)との差が 20dB 以上の場合は、治療によって聴力が改善できる可能性 があります。そして、その治療後には補聴器の調整具合をいろいろと変更しなければな らない場合も生じてきます。したがって、気導と骨導の差が 20dB 以上ある場合は、補 聴器の適合を始める前に耳鼻咽喉科(補聴器相談医)を受診し、治療が有効かどうかの 診断を受けることがとても重要です。また、中耳炎の術後耳では、いずれかの周波数で 20dB 以上の気骨導差があることが多いのですが、術後耳ですので耳鼻咽喉科(補聴器 相談医)の診察が必要です。 監 修 真鍋 敏毅 杉内 智子 小寺 一興

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