平成 20 年度ピースパックプロジェクトⅡ プロジェクトに参加するみなさんへ 平成 17 年度からはじまった「ピースパックプロジェクトⅡ」は、今年で 4 年目を迎えます。みなさ んは、このプロジェクトに何回参加しましたか? 「ピースパックプロジェクトⅡ」の前には、「ピース パックプロジェクト」があり、その時から参加している人は、もう 14 回目になりますね。ずっと長く、 難民の子どもたちへの贈り物をつくってくれたみなさんに感謝しています。ほんとうにありがとうご ざいます。 ミャンマー難民のお友達に送る「ピースパックプロジェクトⅡ」は今年度が最終年となりますので、 初めて参加する人も、何度も参加している人も、よく読んでから始めるようにしてください。
1)ピースパックプロジェクトⅡについて
ピースパックプロジェクト II(平成 17~20 年度)は、このプロジェクトにかかわる人たちが「平和提 唱事業活動を経験することによって世界市民として行動できるようにする」ことを目的としています。 難民の子どもたちと、日本のガールスカウトたちが交流し、よりよい平和な世界を作るために、自 分のできることから取り組んでいくための事業です。 特に 20 年度は、 スローガン ①とどけよう 心のおくりもの! 伝えよう みんなのきもち! ②Challenge 難民バッジ! 重点目標 ・ピースパックを「心(気持ち)を伝えるもの」と とらえて、ピースパック プロジェクトに取り組む ・地域へのアドボカシー活動 の達成を目指し、日本全国で行います。2)ピースパックプロジェクトⅡの送り先「ミャンマー難民キャンプ」について
ピースパックプロジェクトⅡは、 1.アジア・太平洋地域にある難民キャンプ 2.現地で配布に立ち会い、モニタリングができる、安定した難民キャンプ 3.UNHCR のスタッフの協力が得られる場所 として、タイにいるミャンマー難民キャンプに送り先を決定し実施してきました。 ミャンマーは約 135 の民族からなる多民族国家であり、独立後、国軍と一部の少数民族の間 で戦闘が続いていました。1984 年にミャンマー難民がタイに流入し、今年で 24 年になります。現 在、タイ国内にはミャンマーとの国境近くにある 9 つの難民キャンプがあり、約 14 万人の人々が 生活をしています。UNHCR は、タイ政府、難民キャンプ委員会、約 10 の現地 NGO と協力して、 食糧、水、衛生・医療、教育、安全など難民の保護と援助をしています。タイのミャンマー難民は、アフガン難民に比べて、衣食住に必要な最低限の生活物資は提供 されているといわれていますが、原則として働くことは許されていません。ですから、難民の一時 受け入れ国(庇護国)にとって、外国人である難民にどのような権利を与えるかというのは大きな 問題です。 ミャンマー難民を受け入れているタイ、アフガン難民を受け入れているパキスタンなど、庇護国 の生活自体が決して豊かではない場合も多く、そのような状況の中、外国人である難民に行動 の自由や、働く許可を与え収入を得るようにすると、難民キャンプの周辺に住む貧しい自国民が 不満を持つことになりかねないことや、難民のほうが恵まれた生活をするようになり、そのまま居つ いてしまうのではないかという恐れを、庇護国(この場合はタイ政府)がいだくことにもなるなど、い くつもの課題が考えられます。 ガールスカウト日本連盟は、第 2 回となる平成 18 年度に、UNHCR より、ミャンマー難民キャン プ周辺の小学校へもピースパックを配布させてもらえないか?と依頼を受けました。ガールスカウ ト日本連盟では、難民の子どもたちへ心をこめてつくったピースパックなので、多くはお渡しでき ないとしましたが、難民支援のために UNHCR が行っていることを尊重し、一部をキャンプ周辺の 子どもに届けることを了承しました。(第 3 回派遣団も、一部のピースパックを小学校の子どもに届 けました。その様子は、報告書をご覧ください) では、なぜ、ミャンマー難民キャンプ周辺の小学校へ配布してほしいというお願いがあったの でしょうか? このプロジェクトを行うにあたり、パートナーである UNHCR からは、このような説明 がありました。 難民キャンプのある場所は、もともとタイの人たちが住んでいた土地です。そこに、あとからで きたミャンマー難民キャンプへは、UNHCR だけでなく、ガールスカウトをはじめ、多くの NGO 等の 団体から難民のために支援物資などが運び込まれています。ですから、みなさんが派遣団の報 告や写真で見ているとおり、生活に必要なものはそろっているわけです。しかし、難民キャンプが ある場所はとても不便で、市街地からは、悪路を車で何時間も走らなければならないところにあり、 キャンプ周辺で暮らしているタイの人たちも決してよい生活をしていません。彼らがそのような暮 らしをしているところに、支援物資をのせた車やトラックがたくさん通り、難民キャンプの柵の中へ 運び込まれていきます。UNHCR は、柵の外で貧しい生活をしていて、難民キャンプへの支援の 様子を見ている人たちにも支援物資の一部を配布することで、そこに難民キャンプがあることへ の理解を得る必要があると考え、難民キャンプ周辺に住む人々へ物資の一部を配布する活動を 行っています。これは、難民支援の一つの方法です。 ミャンマー難民キャンプの周辺では、難民であることのほうが恵まれているように思 われている一面もあるのです。そこで、ガールスカウト日本連盟では、今年度も、難民 キャンプにいる難民の子どもたちだけでなく、周辺に生活する子どもたちにもピースパ ックの一部をわけてあげることにしようと思います。みなさんのあたたかい気持ちを多 くの子どもたちに伝えましょう。 また、ピースパックを作りながら、タイやミャンマーのこと、難民のことを調べたり、 他の人に伝えたりしましょう。
今回のピースパックプロジェクトでは、ピースパックだけを贈ります。靴は集めません。現地では、 子どもたちにちょうどよい大きさの靴を配布しようと努力してくれましたが、難民キャンプのすべて の子どもたちに平等に渡すことが難しいということもわかりましたので、靴は贈りません。 ピースパックの作り方は、次のとおりです。P.4、P.5 の
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印の内容が変更になっていますの で、よく読んで作成してください。3)ピースパックの作成について
【ピースパック1人分の内容】 ※すべて未使用の品物を準備します。中古品不可。 ① ピースパックの袋 --- ② メッセージカード 1 枚 ③ ノート(B5 サイズ:30 枚以上のもの) 1 冊 ④ らくがき帳(B5 または A4 程度のサイズ) 1 冊 ⑤ えんぴつ 3 本 ⑥ 消しゴム 1 個 ⑦ 色鉛筆またはクレヨンのセット(12 色程度) 1 セット ①ピースパックの袋 ●サイズ:おおよそ縦 40cm×横 30cm ●形:布製のきんちゃく袋 上部にひも(綿ロープ等)を通した、引くと口がしまるタイプ。 必ずしもリュックサック型でなくてよい。 (ひもは長めにして、上部で結ぶと中身が飛び出るのを防ぐことができる。) ●素材:布製。永く使えるように、布製の袋を用意します。 布柄の指定はありません。但し、英文など文字がついている場合は意味を確認し、相 手に失礼のないようにします。●「Girl Scouts of Japan」の表示:袋の外側に「Girl Scouts of Japan」と表示します。表示の方 法は、織ネームを縫い付けます。アイロンプリントであっても必ず縫い付けるようにしてくださ い。(アイロンプリントは、輸送中に湿度・暑さではがれてしまう、と報告がありました) 注)紙袋、ビニール袋は、ピースパックに用いないでください。(必ず布製で) ピースパックは 「心(気持ち)を伝える贈り物」なので、できるだけ手作りの袋をお願いし たいのですが、団の事情により困難な場合は既製品で代替していただくことも可能です。 但し、その場合は、必ず上記の規格・仕様に沿ってください。
★「Girl Scouts of Japan」の表示について 織ネームは下記のものを日本連盟で頒布しています。ご利用ください。 ① ② ③ サイズ:縦 3cm×横 10cm ① 品名コード33390 織ネーム ガールスカウト 税込価格 241 円(10 枚入) ② 品名コード30400 織ネーム なかよし 税込価格 210 円(10 枚入) ③ 品名コード33470 織ネーム 富士山 税込価格 210 円(10 枚入) ②メッセージカード 1 枚 ●個人またはグループで、心をこめて作成します。 ●大きさ:自由。但し、小さくてもハガキくらいの大きさがあるようにしましょう。 ●書き方:
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(1) 「Dear friend」 と、あて名を英語で書きましょう。(お友だちへという意味です) (2)長い手紙である必要はありませんが、少しだけでも英語の言葉を書いてみましょう。 (3)日本の文字を知ってもらうために日本語を書いても良いですが、その場合は英語訳 をつけましょう。 (4)カードに絵を描いたり、色やかざりをつけたりすると喜ばれます。 (5)名前と年齢は書いてもよいですが、安全のために連絡先(住所・電話番号)は書かな いでください。 注)特定の国や宗教や人を讃えたり、反対に侮辱したりする表現は避けます。 例:「GOD BLESS YOU!」 「WE LOVE GOD」 等(「GOD」はキリスト教の神を指すことが多いため、ピースパックの内容物としては不適当)
③B5サイズのノート 1 冊
●線、マス目、無地など、どのようなものでもかまいません。
④B5またはA4サイズの落書き帳 1 冊 ●B5 または A4 程度のサイズ(「六つ切り」サイズも可)。ピースパックの袋に入る大きさにし てください。(これより大きいと、袋の口がしまらず中身がこぼれるため) ●厚画用紙のスケッチブックである必要はありません。 ⑤えんぴつ 3 本 ●鉛筆の濃さと色は指定しませんが、子どもの学習に適したHB~2Bが望ましいです。 ⑥消しゴム 1 個 ●子どもの学習に適したものにしてください。 ⑦色鉛筆またはクレヨンセット 1 セット ●12 色程度 ●セットの箱のふたがあいて中身がバラバラにならないように工夫してください。 ¥100以上の募金を用意する ●ピースパック1袋には、¥100以上のピースパック募金が必要です。これは、ピースパッ クを運ぶための費用だけでなく、このプロジェクトに必要な資金となります。