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甘藷の生理的特性に関する研究 VI 育苗期間中における蔓内成分の消長について-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

180 香川県立農科大学学術簡告

三甘藷の生理的聴性に関する研究

Ⅵ 育苗期間中に‥おける軍内成分の消畏に/ついて

中 浦三郎,玉 置

Studies on the physiologicalnature of sweet potato plants.

ⅤIOn the variations of chemicalcomponentsin the

developlngVines during the nursery stage.

JunZabuIONAXAandkiyoshiTAM阜KI

(Laboratory of Crop Science)

(Received Oct?ber8,1955・Accepted as received・)

Ⅰ 緒 R (1ユー・14) 前報庭.おいては,甘藷の育苗期間中における種藷内尿水化物並びに窒潔化合物合恩の消長について報告した1・而し で育苗時における種粛内成今の変化が,聾内成分の消長と関連する点極めてて大なることは論を倹たない処である (1U)

然も採常時における軍内成分が挿箇活着並びに塊根形成とも亦密接な関係を有することは,既に松原・日高,伊乗 (4) (§) (9) (17〉

・土屋,鎌谷・野本ン,小楕水・西田;戸苅等により番の良否を左右する条件として論ぜられている 然しながら従来,育簡期間中の地上部につい\ては外部或ほ内部形態的発育現象の研究虹主旨標が置かれ,聾の生 (18) 育に伴う成分め消長た.関してほ,冨田が茎葉中糖含量の変化について報告した以外にほ殆ど見られず,甘藷の生腰 的特性の把握上多くの不明な点が痍されている 依って本研尭においては育苗期間中の軍内成分,主として炭水化物並びに窒素イヒ合物含量の消長を,聾の頂郡と 基部を対比して検すると共紅,植物体の生育状況と.併せ考察し,育捌寺における夢内成分動静の−・蹄を知ることが 出来ためで恋に報告する 由本研究め実施に際して感筍なる指導を賜り,且つ報文の校閲を恭うした北海道大学田川隆教授に謹んで感謝の 意を表する..又実験に協力せられた松原勇・木村昭三・筒井宏の諸君に対して深謝する 1J.実験材料及び方法 A 供試材料:夷験材胴として−ほ品種「護国藷」(昭和2フ年10月産)を用いたが,試料は各期間地下貯蔵したも のより130g前後の種潜を選んで4月?7日より育苗に供した B 淋定法:測定ほ諏穿揃の5月フ目より顕著な軍の繁茂が見られたフ月6日までの約60日間6回に亘って実施した が,毎回垂兵並びに要塞を測定すると共紅,撃の頂部(未展開業者生部),基部及び基部着生葉湛ついて,炭水化 物は∴Micro−BERTRAND法∴窒素化合物ほ∴Microh−KJELDAHL法並.ぴにそれらの変法によつて夫々還元轄, 非道元糖,澱粉及び蛋白儲,可溶懇望索の量を求め,各炭水化物の含鼠を葡萄絶とし■て一乗示せるものの和を以て全 炭水化物鼠とし,両態窒蔚合憲の和を以て総窒素遠とした i旺 実験結果並びに考察 実験成鎮を論ずるに当り,植物体の生育状況と関連してこれを勅芽期,朗芽伸長期,独立栄養期の3期に区分し・ 各期別に.考察することとする A 萌芽期:本期は萌芽揃(5月柑)より螢の生長が旺盛になる頃(5月2∂日)までの期間であるが,この間に おいては第1図に示す如く斐の生長ほ未だ極めて催少であった.

(2)

第フ巷 舞2号(1956) 18ユ 先ず草における炭水化物の消長な見る笹 (罪2図a∼d参照),頂部,基部共に還元 粧,非還元糖及び澱粉含量ほ.夫々大なる倍を 示し,従って全隣水化物の温も亦大であっ た. 董居室 諾 等 ・トⅥ

Fig.lThe growlng StatuS Of vines 苫む︸GOリレ品ns叫uでnp巴・宍云

苫β已Oリレ亀コS軸ロlUnp¢出 ・・−−・一…・−−−−…−・J=−−・−・−‥∴ 、 丁 ㌍ ㌘ い 、. 許鳶 ○−−◎ 鮎沌l匹ね 0−−−−−−0 Å桓1p且れ● d 相関 旦 .廷 2ら 8 V mt0 11 Ⅵ Ⅶ リー・−● R■”lNn、 0−=−=0 ∧叩alplrl・ ︸已莞已OUβ巴ph貞Oq一望l雲○ト 拠v亡】0・〉lng ♯1細 ■ 苫屋盲只二号︼雲S lO 払 8 言} 葦 芋 DJt一 課 着 意

(3)

香川県立農科大学学術報薯 〇 ⑳ Ba旭l匹爪● ひ一一一−0 Å桓1卵正一 【払℃loping うkl。ミが欄 ■t叩 Il18gel 182 この点は甘藷発舞塵kおける茎酎噌含 (18〉 遵の変化にらいて冨田が姶した成絞と略々 一致するが,同様な現家ほ他の作物の粕芽 (16) に際しても見られ,江川い酒井は馬鈴薯≠L 育期間中に∴おける柴内糖代謝について検 し,萌芽期においては還元糖並び龍非還元 酪の含儲が大なること.を報告しているが, (3) 叉伊東・積園ほ梨の菌木の難芽について研 究し,母校の炭水化物ほ芽の諏発に・伴って 新梢へ流動することを認めている 而して本期における軍内炭水化物合法の 変化を更に.詳細に検討すれば,第2図a∼ dに示す如く還元糖合鼠は基部に・おいて大 であるに.対し,非還元糖及び澱粉の含鼠ほ 頚部に率いて大であり,又全炭水化物の合 崖では頂部が基部に勝り,且つ基部でほ殆 ど変化を認めなかったのに対し,頚部では 漸増した..他方頂部,基部を通じ還元絶と 非還元糖の増減が相反した経過を示すが, 澱粉の合鼠は概して:漸増の傾向を示した これらの事実は HASSELBLINGand (1) (13) HAWXINS並びに中・大森も報告せる如 く,澱粉を主貯蔵物質とする甘藷の種籍に おいては,葡芽前既に澱粉が・一・_軌道元糖に 転化された後諸生理作用に用いられるが・ 一部は更紅非道元結に.合成されるこ・とと関 連するものと解される・即ち種藷より爾芽 に.送られた糖分中,呼吸並びに筋芽の形成 に.直疲利用される還元糖合鼠が需要度を凌 紆するため,還元粧ほ−一個非還元糖として 種藷軋苗積され,更紅澱粉に金成されるが, その現象が特に頂部において顕著に・現われ たものと思考される 次に華内窒素化合物の変化を検するに (滞3図a∼C参照),頂郡,基部共に蛋白 態及び可溶態窒素の合憲ほ大であり,従っ て総窒素屋も相当高い値を示した 而してこれと.類似の現象ほ又他の作物に おいても男られるもので,馬鈴薯,梨,桑 等の舶芽の麒における新器膏内窒素代謝 (16) (3)

に閲し,夫々田川・酒井,伊東・榎臥春 (7)

口外・潮田等も.;謹めている処であるが,仙 ()ヰ) 方中・大森が甘藷種苗内壁動或分の消長を 検し∴掛芽期に飼いては伏込時に比して髄 臥皮屑部共に濱白態窒紫鼠には大差なき 卜 Spro佃爪g l ■t名か

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Fig3The variations of nitrogen contents of vines

(4)

第フ巻 第2号(1956) エ83 も,可溶態空域の含鼠は可成り増大し,従って総賀来最にも増加が見られたと報告せる点と併せ考察する帖,横瀬 と諏穿との生理的関連が矩われ興味深い処である. 又本期における受内窒素含鼠を凛に詳細に.検すれば,第3園a∼Cに示す如く頂部の各態合崖は基部のそれより も大であったが,頂部の蛋白態並びに.基部の可溶態窒素ほ本期の中頃において−・時梢々増加した後減少の傾向を示 したのに対し,基部の蛋白態窒素ほ漸減,頂部の可溶態窒素は漸増の様相を呈し,総窒紫鼠としても概して基部で ほ漸減,碩部では漸増した (5)

これらの事実はJoNES and GERSDORFF も報告せる如く,種藷内貯蔵蛋白質その他窒素化合物の分解並びに

転流に・基くものと考えられるが・聾の生育状況よりも明かな如くその生長に要す−る消費慮が僅少であるため,両態肇 素崖共に壁の基部においてほ概して漸減するのに.対し∴胎部龍おいてほ可なり大となる傾向を示すものと解される 以上の如く本期においてほ壁の生長ほ未だ極めて僅少であって,新器▲酉の形成に要する栄泰分は主として種藷内 貯蔵物質乃至はその分解物に・依存するものと臥催されるが,その供給鼻が需要度を凌駕するこため,聾内各成分共に 相当高い値を示すものと考えられる B 禰芽伸長期:本期ほ草の生育が旺盛化する時期(5月28Eり より種諸に凹凸亀裂が見られる時期(6月25日) までとするが,第1夙に示す如く顕著な草の伸長並びに蔓聾の増加が認められた 先ず草内炭水化物の変化を見るに(罪2図a∼d参照),頂部における還元結,非還元糖並びに澱粉の合鼠に・ほ可 なりの減少が見られたが,基部においてほ還元糖は漸減したのに.対し,澱粉と非還元糖の合遠は互に相反する経過 をとりながら増減したり 叉全炭水化物として見るならば頂部,基部共に.その含量ほ漸減の傾向を示したが,減少度 は頂部において特に顧著であった (13) 而してこれらの点ほ前記冨田の成績と略々類似した傾向を示しているが,中・大森の検した種藷内炭水化物の消 長より見ても明かな如く,種漕よりの嚢分補給に.漸次減少が起りつつあることと関連して理解される処であると共 (3) に,前述の伊東・楼閣が梨の新芽の生育に伴う新梢内炭水化物の変化について検した成袷とも略々一激する 次に基部尭内炭水化物の消長を併せ険するに,欝1 表に示す如く還元糖及び洒粉は本期の半頃までは殆ど 変化が見られないが,本末期頃に至って低下するの紅 対し,非還元轄ほ中期に−・時増加の後減少の様相を呈 し,全炭水化物でほ半頃−−八月.増加した後減少した‘ (11) 今この成績に対する参考として永沢が首魔の其の新 旧について同化能力の比校を寺〕ったものを見るに,同 ・一一・柴面積当りでほ新薬の方が同化最大なることが知 (12) られるが,更に長瀬が甘藷の探濁時における酋の各部

rablel.The variations ofcarbohydrate contents in theleaves attached tothe basalparts

Of vines(mg/g fresh weight) Date J2a/VJ15/VI(25′ⅥF イ立別分析を実施した処によれば,葉身では還元粧にほ殆ど差が見られないが,澱粉及び全炭水化物の舎監ほ概して 生長′魚に近いもの程大であるのに刺し,茎でほ還元糖に・は大差なきも,澱粉並びに全炭水化物の含鼠は生長点解・近 いもの程′トなることが認められる点は前述の成槙に倒して示唆する処が多い・即ち本期においてほ未だ光合成が茎 葉の生育に要する炭水化物の需要に相伴わず,前期において諏芽内に蓄積された炭水化物は旺盛な生長に用いら れ,従って車内炭水化物が特に.1月周肱おいて減少を見たものと解されるが,又基部に・おいてほ漸次葉の老化が見ら れることと相侯って,本期の解頓に還元糖及び池粉含鼠の減少を呈するものと考えられる 更に単における窒素化合物の消長を見るに(第3図 a∼C参照)∴蛋白態窒素ほ基部では殆ど変化を認め なか/)たが,碩部においてほ後期に減少を見たり 他力 可溶態窒素ほ頂部,基部共に一鳩低■ ̄Fして全期間中で の段低値を示した後若干増加した・而して総窒素鼠と して見れば頂部の合評ほ.基部に勝る傾向を里し,且つ 減少の割合ほ頂部において梢々大であ、つたが,終頓に は大差のない含量を示したり

Table2“The variatiqns of nitrogen contents in theleaves attached to the ba$alparts Of vines(mg/g董resh weight) Date 【28/V115ノⅥ125/Ⅵ16/Ⅶ P工・Otein・N SolubleTN Total 又基部の葉湛應ける窒讃イヒ合物の変化は第2衣に.示す如く,蛋白懇望素昂は一・時減少して最イ酎酌こ・達した後若干 増加したが∴可溶態窒素は漸減し,総窒素計では一噛減少した後梢々増加の様相を’空した

(5)

香川県立農科大学学術報舎 184 (1¢) 「3) (7) これらの現象ほ前記田川・酒井,伊東・根因,春日井・潮田等の供試せる馬鈴薯,梨,桑等における新器官の伸 (12) 長に伴う窒素代謝に.ついても略々同様な傾向が認められているが,又既述せる如き甘藷苗の成分に関する長瀬の成 終に改するも粗蛋白合鼠は粟身,茎共に概して生長点に近いもの程大であることが知られている 而して朋穿の伸長に要サる窒素イヒ合物としては,主に種蒋より移行する貯蔵物質,戎ほ根系からの吸収に由来す (14〉 る無機窒素,更には萌芽期に−・時貯えられた軍内窒素成分が用いられるものと∴解されるが,既に中・大森が本期に おける種滞内窒素鼠の低下に.ついて報告した点と併せ考える時,それらが互に関連して上述の如き変動を見るもの と′臥惟される. 以上の如く本期においては顕著な革の仲島並び軋草重の増加が見られるが,種背よりの贅分補給にも漸次減少が 起ると共に,光合成に比し生長が極めて旺盛なるため筆内各成分の含崖が低くなるものと思考される C 独立栄泰期:本期ぼ育苗の末期(フ月6日前後)であるが,この頃においては聾最も約50cmに達すると共に 輩の繁茂は顕著となり,種譜に凹凸,亀裂が見られた(第1医惨照) 先ず軍内炭水化物の含鼠を検するに(第2図a′−d参照),頂部における炭水化物の各含量並び砿慮部の還元糖合 藍は低い値を示したが,基部の非還元楷含鼠ほ.可なり高く,且つ澱粉及び非還元粗合笠ほ去⊆部において頂部より大 であると共に,仝炭水化物の含最も基部でほ頂部を壌懲していた 文基部の粟における炭水化物でほ欝1泰に示す如く,各含凝共に可なり低く,従って全炭水化物遠としても巌低 値を示した (13) 而してこれらの点と前記中・大森め報じた種静内炭水化物含鼠の変化,特に育苗末期の皮屑郡における淡粉髄び に糖分の蓄積と併せ考察する時,本期に.おける撃ほ種薯より独▼むの栄養生酒を営みつつあることが額われる 次匹軍内窒素化合物の合憲を見るに(筍3図a∼C参照),盛自態窒素は基部では低い植を示したのに対し∴偵部 そほ精々大なる含量を有したが,可溶態窒素ほ頒臥基部共に精々高い侭を示した 而して総窯業員として見れば 頭部でほ前期に比して増加したのに対し,基部では減少の様相を呈した 叉基部の共における窒素化合物を見るに,第2衣に/示す如く,蛋白態窒素の遠には殆ど変化が認められなかった が,可痴態窒索螢ほ屈低値に達し,従って総窒素屈も精々低い値を示した (14) これらの事実は文中・大森の報じた穂籍内窒素化合物含凱特に育苗末期の皮層部における蛋白態窒素の増加と 併せ考えこる時,華より種薇へ向って養分の移行蕃戟が孝二」われつつあることを示唆するものと解される 以⊥の如く本期においてほ聾の仲良繁茂は顕著であり,前期に減少の傾向を示した聾内糖分並びに窒素化合物の 消耗が抑止されると共に,斐ほ種蘭より独立の栄養生活を営み,且つ種常に対して貯蔵養分の供給をなしつつある (2) (15) (8) ものと考えられる即ちこの時期ほ日高,枯野,児玉・小林等の提唱せる小諸の痛棒栽培における藷種の再生期に 相当するものであって,斐の生蘭と種譜内港分蓄積との関連が煩われ興味深い処である 終に全期間を通じて聾の頂部と基部における各成分の含鼠を対比するに・,窒素化合物特に蛋白態窒素は殆ど常に 頂部浸ぉいて大であるに対し∴還元糖ほ朋芽期に又非還元糖並.ぴに.澱粉は概して鼎芽期以後の基部において夫々大 なる償を示した (10) 而してこれらの点ほ採苗,更にほ挿曲活着並.びに塊根形成とも密接な関係を有するものであって,松原・日高の 報じた如き軍内成分特に炭水化物並びに窒儀化合物の合憲が大なる時,根の発生並び庭生長が最良であることを参 照すれば,本案験の亀園内では第5回(6月25Eりにおける基部の状態が箇として叔適の如く考えられるい従って草

(9) の生育状況をも考慮に入れるならば,酋長50cm前後の頃が採宙の適期と解されるが,更にこの点ほ小清水・西田

(4)(17) の報告せる如く,発根が第4∼5節において最も早いことと関連すると共に,伊東・土屋,戸苅等の報じた酋の質戎

ほ性能に関する−・面を示唆する事項として,華の内容成分の相逮が塊根形成に影野する問題と.も関係する処大であ り,更に今後の研究に侯つ点が多い ⅠⅤ 摘 要 本研究ほ甘藷種躇の新芽期より聾の独立栄養期までの各期における軍内炭水化物及び窒素化合物の変化を明かに するため,品種l ̄護国鰭」を試料と.して育苗期間中に.おける聾内成分の消長を追求したものであるが,実験結果の 大要を列記すれば次の如くである 1け 朋芽期においてほ草内還元糖,非還元糖及び澱粉の含量は夫々大なる侭を示すと共に.り 蛋白態並び匡.可溶態 窄素の含景も亦可なり大であった

(6)

第フ巻 第2替(1956) 185 2萌芽伸長期において−ほ炭水化物並び庭.窒素化合物の各舎監に減少が認められた

3独1】z栄餐期においては還元糖及び非道元糖の減少度が綬かになると共に,蛋白態並びに可溶懇望紫の含鼠に

も梢々高い侭が見られた 4全育苗期間を通じて‥斐の]郎βと基部における合鼠を対比するに,窒素化合物特に蛋白態窒素ほ殆ど常に.頂部 において大であるに.対し,還元濯ほ萌芽期に・叉非還元糖並びに澱粉ほ概して萌芽期以後の基部に.おいて夫々大なる 傾向を示した (本研究の要旨ほ昭和29年4月4日,日本作物学会卿−0非哨演会に・おいて発表済である・) 文 献 (10)松原茂樹,日高勝夫:ニ三の園芸植物における C…N比率と挿木発根とに関する実験,日本園芸雑 誌,45(2),ユ.6−32(⊥932). (1ユ.)永沢勝雄:園芸作物の共の炭糸同化作用に関す る研究,1・数稗の作物の同化能力に関する実験, 農及園,20(4),1フ5−・1フ6(194弓)い (12)長瀬重蔵:甘藷の稚き茎其の−・般成分分析成 績,三重農噂報告(1945)(謄写版刷) (ユ.3)中潤三郎,大森浩: ̄日藷の生理的特性に関する 研究,(第2報)育苗期間中における種港内貯蔵炭水 化物の消長について,日作紀,22(ユ∼2),105−106 (1953). (14)∴,−−一心=一岬柵−・− ,(第4報)育蘭期 間中に.おける種譜内窒素化合物の消長について,日 作紀,23(1),3トー38(ユ954).. (15)清野平三:甘緒栽培上に.おける 小辞の利用価値 〔2r〕,戯及園,21(6),265−266(1946) (16)田川隆,酒井後太郎:馬鈴薯の生理,形態学的 研究,第フ報 特に生育期間中に於ける地上部窒素 化合物の消長に就て,北大農学部邦文紀要,1(1), 22−28(1951) (1フ)戸苅義次:甘藷塊根形成に関する研究,農林省 農試報告,No・6∈∋,1−96(1950) (一18)冨田絹子:発芽,生育,貯蔵に於ける甘常成分 の変化(常1報),発芽時の成分変化,醗酵工学,28 (11),433−−43フ(1950)・ 引 用 (l)HLISSELBRING,H∴HAWKINS,LhA:Carbo

hjdrate 七IanSformationin sweet potatose,J

Agγ屈β.S,5(13),543・一560(1915) (2)l]高勝夫:再生甘滞栽培に関する2,3の調査, 日作紀,16(1∼2),1【8(1946) (3)伊東秀夫,榎国光夫:果樹の執芽並枝の伸長と 養分の流動,蓄積との関係,園芸学会雑誌,13(1), 15一一23(1942) (4)−→,二L屋四郎:甘藷の焼根形成に関する 研究(ト2),園芸学会雑誌,15(2,3,4),201岬230 (1944) (5)JoNES,DB,GERSDORFF,ChEFl:布omoei7l, a globulin from sweet potatoes,身omoea Baiata.s,Isolation of a secondary protein de− rived from h)OmOein by enzymic action,J

βよ〃J.C如澗,93,119【126(193⊥) (6)鎌谷栄次,野本亀雄:甘藷苗床の施肥に・就て, 農及閲,20(1),55一【56(1945) (フ)春町井漸」・・郎,潮田滞三:栄樹の窒素同化作用 に.関する肥料学的研究(第一職),桑樹の生育に伴 ふ窒糸成分の移転に対する窒素施用の影響,土肥詰, 18(6),242−−−−−24フ(1942) (8)児玉敏夫,小林了三:サツマイモの小緒濾播栽 培(予報),農業技術,7(1),15ユ一一154(1952) (9)小沼水卓ニ∴西田縁:甘藷草笛の体内拡散型生 長素の動静と結許との関係,棉維,62(フ35仙736), 146岬153(1949) R e s u m台

The presentinvestigationis oneofexperimentscarriedoutunderthetitleofthephysiologlCal

natureofsweetpotatoplantshInthispaperaredescribedthevariations ofcarbohydrates,tOgether

withof proteinand soluble nitrogeh fractionsin the developlng Vines of sweet potatoes during

their nursery stagelMoreoveI,the developmentalstatus of vines,in contrast to theinner

physiologicalfeature,isalsotracedlSweet potatoesof the vaIiety”Gokokuimol,were used as

material The experimentalresults obtained may be summaIizedas fo1lows:

lh During the sprouting stage of the vines,the growth of the sprouts weIe nOt prOminent,

while the reducing,nOn−reducing sugaIS and starch contents・aSWellas the protein−and soluble−

N ones,Were relatively abundant

2h Being accompanied with the development of sprouts・the reductions of allthe carbo”

hydrateand nitrogen fractions were recognized

3At thelater stage of vigorous growth of new young shoots,the reduction rate of reduc・

ingandnon−reducing sugarcontents becameslightly・While the high contents of protein−and

soluble−N were ascer・tained

4Upon comparison of the amounts of cellcontentsin the apicaland basalparts of the

vinesthroughoutthe entiIe period of the nursery stage,the nitrogen compounds,eSpeCiallyin

the form of protein−N,Wer・e found to bealmost always richerin the aplCalparts thanin the

basalpartsof the vines,While the reducing sugar contents during the sprouting stage and non−

参照

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