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アブラコウモリ Pipistrellus abramus (Temminck, 1840) の陰茎骨の成長-香川大学学術情報リポジトリ

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アブラコウモリPわistrellusabraTnuS(Temminck,1840)

の陰茎骨の成長

津 島 敬 代

〒760 高松市幸町1−1 香川大学教育学部生物学研究室

DevelopmentandgrowthofthebaculumofPわistrellusabramus(Temminck,1840)

TakayoTsusbima,βiogog£cuggαあorαね′γ,飽c乙↓如q/且血cαf£071,∬αgα∽αこ加£ue′殖γ, 7bゐαmαねα760,Jqpα花 れまでにその長さの範囲や背面・腹面からみた 外観の形態,側面からみると特異的なS字型を していることを概略的に述べた研究(Thomas,

1928;丹羽,1936;今泉,1949,1960;Ima−

izumi,1959,1970;Wal1in,1969;Yoshiyuki,

1989)がある。また,Hill&Harrison(1987) はアブラコウモリ属円錐か祓お74種の陰茎骨 に/構造上4つのタイプを認め,P.αわrαmUS の 陰茎骨ほ細長い構造で側面に特異的な2つの湾 曲をもつと述べた。 このようなP.αわrαm㍑Sにみられる特異的な 陰茎骨の形態が個体発生の過程でどのように.出 現するかは従来研究されてこなかった。そこで 今回は齢段階別にP.αわrαm比Sの陰茎骨の成長 に伴う形態や個体変異を調べた。

材料 と方法

今回計54頭のアブラコウ・モリ雄を材料に用い た。そのうち42頭は,1976年7月13日∼1977年 8月19日と1985年9月10日・10月22日に香川県 7地点(三豊郡豊中町笠田,観音寺市観音寺町 香川県立観音寺商業高等学校,仲多度郡琴平町 香川県立琴平高等学校,観音寺市椎田町,三豊 郡仁尾町,善通寺市生野町,坂出市川津町)に おいて県立坂出高等学校の森井隆≡∴氏によって

描獲された。12頭は,1993年6月27日∼8月5

日に香川県4地点(観音寺市観音寺町香川県立 は じ め に 陰茎骨は,海締体の間の尿道上部にある繊維 性中隔の中に形成される陰茎の骨格である。こ れほすべての食虫額,巽手類,寄歯額,食肉類 およびヒトを除く大部分の霊長類に見いだされ, その形はあらゆる骨の中で最も変異に.富み,板

状から棒状に至るまで様々である(Romer&

Persons,1977)。巽手類の陰茎骨については分 類学的にも注目され,コバナフル・−ツコウモリ 属Cγ花叩£er〟β・クビワコウモリ属勒£eg£c乙‘S・ バタフライコウモリ属GZα㍑COJlツC£er£s・カグラ コウ・モリ属ガ細08£deros・テングコウモリ属 肋r・よ花α・ホオ・ヒゲコウモリ属几すッ0£iβ・ヤマコ ウモリ属勒c亡αg俗・ヒロバナコウモリ属ⅣγC£孟ceiぴ・ アブラコウモリ属Pわis亡regg揖・オオコウモリ属 Pとerq鋸ば・キクガシラコウモリ属月ゐi花Og印加s・ ル・−セットコウモリ尾月0乙‘Se£才揖・ハウスコウ モリ属上お0£oec乙‘S・イエ・ロ・−・ハウスコウモリ属 Sco£呼ん£g㍑S・オ・ヒキコウモリ属7b血r£血・ヒ ナコウモリ属lわ軍erとi′孟0のような分類群で形 態学的研究がなされている(今泉・吉行,1963a,

1963b;前田,1978a,1978b;Agrawal&Sinha,

1973;Hill&Harrison,1987;Yoshiyuki,1989;

Ando&Uchida,1990)。

小二巽手額ヒナコウモリ科アブラコウモリ P如ぶ亡re肋sαわrαm混ぶの陰茎骨については,こ −39−

(2)

観音寺商業高等学校,観音寺市観音寺町三豊合 同庁舎,三豊郡高瀬町比地小学校,高松市宰町 香川大学)において筆者によって捕獲された。 捕獲された標本の,頭胴長(H.B.L)・前腕 長(F.A.L.)・陰茎長(Penis.L.)をMitutoyo 製ダイヤル式ノギス(最小目盛り0.05mm)に.よ って0.01mmまで,精巣直径(TestisL.)をライ オ・ソ製両脚器によって0.01mmまで,それぞれ捕 獲後ただちに測定した。その後70%アルコ・−・ル 溶液で固定した。また,頭骨を取り出し湯せん でクリーー・ニソグしたあとオ・リンパス製双眼実体 顕微鏡下でコウガク製対物実測ミクロメ・一夕・−・ (最小目盛り0.05mふ)を用いて頭骨全長(G.L.) を0.01mmまで測定した。なお,森井動こよって 捕獲された42頭の旗胴長(H.B.L.)・前腕長 (F.A.L.)・陰茎長(Penis L.)と,42頭のうち 34頭の頭骨全長(G.L.)ほ氏によって測定され た測定値を用いた。 70%アルコ・−′レ溶液で1ケ月以上固定した後, すべての標本の陰茎を切り取り,骨化の生じ方 を観察するために染色した。染色の方法として 宮尾(1972)に従い,まず皮・筋肉・脂肪など を取り,2%水酸化ナトリウム溶液に漬けて筋 肉を溶かし,2%Mall溶液に入れ換え,すぐ

にAlizarinRedS2%溶液を数滴加えて陰茎骨

を朱く染めた。染色後,陰茎骨を100%グリセ リソ中で保存した。染色した陰茎骨を100%グ リセリソ中に.おいて,その背面・腹面・側面を ■ニッべ氏式描画装置を用いてケソト紙上にスケ . ッチした。スケッチの方法として,陰茎骨の大 きさに応じて4つの倍率(×6.3,×10,×16,× 25)のうちの1つの倍・率でまず描き,その後倍 率を統一・した。 陰茎骨の測定法として2つの方法を採用した。 第1に.は頭骨全長と同様に実体計測装置を用い て顕微鏡下で8倍∼10倍の倍率で測定した(直 接測定法)。第2にはスケッチした同じ部域を ダイヤル式ノギスで測定した(間接測定法)。 顕微鏡下では陰茎骨のはとんどの部域を直接測 定できなかったので,基部の端一先端(図1,A− B:陰茎骨長)を直接法(Y)と間接法(Ⅹ)を用 いてそれぞれ求め,その値を用いて回帰直線 E

Å。、∴一 ∴ ̄+ ̄■− ̄−∵∴

図1..陰茎骨測定部域.A−B:陰茎骨長 (BaculamL.),A∼B:陰茎骨沿長 (Actualorcir・CumferentialL.)C・− D:背面の先端最大幅(Widthoftip part),E−F:背面の基部膨大部最 大幅(Widthofproximalpart), G−H:側面の先端最大幅(Width of tippart),Ⅰ−J:側面の基部膨大部 最大幅(Widthofproximalpart). Y=0.936Ⅹ十0.03209を計算した。他の部域の 計測値をスケッチから求め(Ⅹ)その値を回帰直 線式に代入して,同部域の直接法による測定値 を推定した(Y)。なお,各部域でそれぞれ3回 ずつ測定を行い,その平均値を測定値としてⅩ に代入した。 陰茎骨の各測定部所(図1)として,背面で は,先端最大幅(C−D:Widthoftippart)と 基部膨大部最大幅(E−F:Widthofproximal part)を,側面では,陰茎骨長(A−B:Baculum L.)・先端最大幅(G−H:Widthoftippart)・ 基部膨大部幅(トJ:Widthofpr・0Ⅹimalpart), およびポリエチレン製測量水糸(直径0.08mm) をスケッチ上の陰茎骨の側面に沿わせ,そのあ と水糸をのばして他と同様にノギスで陰茎骨沿 長(A∼B:aCtualorcircumferentialL.)を測 定した。 日齢推定の方法として生後30日までの幼獣の 日齢を乳歯・永久歯の崩出の有無(森井,1976, 1978)で推定した。また森井の標本のうち飼育 下で出産された個体については,そのつど森井 によって記録された日齢を用いた。この生後30 日齢までの個体の日齢からその年の出産時期を ー40−

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推定し,描獲日から逆算して生後30日以上の個 体の日齢を推定した。 結 果 図2(Ⅰ背面・Ⅱ側面・Ⅲ腹面)にP.αわrα汀㍑は の各齢段階の陰茎骨を示した。 出生直後(0日)・出生後1日の新生獣の陰 茎骨でほフリザリソレッドSに染まるものは何 も発見されなかった。出生後2∼4日齢では■ア リザリソレッドSに染まらなかったが白色のハ −ト型の遠心端(先端)が見られた。出生後約 5日齢(a)の背面でほ,アリザリソレッドS に失く染まった陰茎骨がみられた。染色された 陰茎骨は成体の約10分の1の長さで,先端が二 股に分かれ平らで広く,先端の近心端から細い 幹がつづき,幹の近心端が先細りで尖って終わ る。側面でほ,先端と幹の幅がはぼ等しく,わ ずかに腹側に・幹が曲がる。出生後約7日齢(b) の背面でほ,幹が延び,近心端が先細りで尖っ て終わる。側面では,湾曲の程度も幹の幅も3 日齢とはば同様である。出生後約10日齢(c)の 背面でほ,幹が延び,近心端が先細りで尖って 終わる。側面では,湾曲の程度と幹の幅ほ約5 日齢と同様だが,斡の近心側の後端部がまっす 図2陰茎骨の出生後の成長・a‥約5日齢,b:約7日齢,C:約10日齢,d:約14日 齢,e:約19日齢,f‥約25日齢,g‥約29日齢,h:約34日齢,i:約39日齢,

j:約45日齢,k:約70∼110日齢,i:約240日齢,m:約270日齢以上Ⅰ:背

面,Ⅱ:側面,Ⅲ:腹面.左側が陰茎骨の先端.各図右上のスケ・−ルは1mmを示す. ①:Ⅴ字の切れ込み,②:Ⅴ字の切れ込み,⑨:くぼみ,④:溝,⑤:ハ・−ト形の 上部. −41−

(4)

できて−いる(④)。側面では,約45日齢とあまり 変化ほない。出生後約240日齢(1)の背面では 基部の表面がⅤ字形に切れこみ(①),Ⅴ字形の 遠心端の内部から縦長く円筒形の中へくぼんで いる(⑨)。腹面では,縦に鋭く切れ込んでいた 基部の表面がほとんどくっついたようで,縦の 浅い溝に・なっている(④)。また,近心端がハ・− ト形の上部の形をしている(⑤)。側面では,約 45日齢と湾曲の程度があまり変わらない。背面 のⅤ字形の結合部から腹面の基部の遠心端へな なめにくぼんでいることがわかる(③)。出生 後約270日齢以上(m)の背面では,背面の表面 がⅤ字形に切れ込み(①),Ⅴ字形の遠心端から 縦長く円筒形の内部へくぼんでいる(㊥)。顔 面では,基部の表面にある縦の浅い溝が全長の 4分の1から3分の1の長さではっきり認めら tml呵 ぐになる。出生後約14日齢(d)の背面でほ,幹 が延び,幹の近心端が丸みを帯びて終わる。幹 の近心端が背側に湾曲を始め,側面ではS字の ようにみえる。幹の後部は先端にくらべるとわ ずかに太くなっている。出生後約19日齢(e)の 背面では,幹が延び,幹の近心端が太く棒状で ある。側面では,幹の近心端がふたたびまっす ぐになり,約14日齢よりすこし太くなる。出生 後約25日齢(f)の背面も側面も,幹が少し延び た以外ほ約19日齢とあまり変化がみられない。 出生後約29日齢(g)の背面では,幹が延び,幹 の近心端の両外側が内側より延びていて近心端 がⅤ字形になっている。側面でほ,約25日齢と あまり変化がみられない。 出生後約34日齢(h)の背面では,成体の約3 分の2の長さになる。幹の近心端が急に太くな り二股に分かれ,基部ができほじめている。基 部の近心端の両外側が発達し,近心の方へ向か うのでⅤ字形に切れ込んでいる。側面では,基部 の部域ははっきり太くなっている。近心端が再 び腹側へ湾曲して3の字のようにみ.え,特異的 な二つの湾曲がはっきり現れる。これ以後先端 から基部に向かって叫・つめの湾曲を第−・湾曲, 二つめの湾曲を第二湾曲と名付ける。出生後約 39日齢(i)の背面では,基部の二股がほっきり 認められる。側面でほ,腹側への湾曲が進んで いる。 出生後約45日齢(j)の背面では,はぼ成体と 等しい長さになる。基部が円筒形になり,背面 が入り口の広■いⅤ字形で切り込んでいて(①),顔 面が入り口の狭いⅤ字形で縦に鋭く切れ込んでい る(②)。幹が基部膨大部から遠心の先端に向かっ て徐々に細くなっている。側面でほ,腹面側への 湾曲が進んでいる。背面側の基部のⅤ字形の切 れ込みの上線が膜面側のⅤ字の切れ込みの下線 に対してななめになり,基部の遠心端より近心 端の方が幅が狭くな、つている。出生後約70∼110 日齢の(k)の背面でほ,基部の遠心端の切れ込 みが少しくっつき,Ⅴ字形の切れ込みが浅くな っている(①)。 Ⅴ字形の遠心端の内部がすこ し円筒形の中にくぼんでいる(㊥)。腹面では, 基部の切れ込みがくっつきつつあり溝の原型が ■■ /昏一息/\・一/・一宙 TbtalL. 計一一−へ・−・/卓 Ådualor¢ircumIorehtlalL. PenisL. ⊥・_−」一封−−⊥−−−、こ・__ 」1l一− 」 】I_・._丁!一 」 0 20 30 40 50 70 110 190 240 270∼ DayAgo 図3.日齢に対する陰茎長,陰茎骨沿長お よび陰茎骨長の成長.一・:平侶値, 長方形:標準偏差. −42−

(5)

れる(④)。また,近心端のハ・−ト形の上部の 形が約240日齢よりなめらかになってこいる。側 面では,約45日齢と湾曲の程度があ■まり変わら ない。背面のⅤ字形から腹面の方へななめにく ばんでいる(⑨)。 日齢に対する蔭茎および陰茎骨の各部域の絶 対成長をみると,陰茎長・陰茎骨沿長・陰茎骨 長が約110日齢で成長を停止する傾向がみられ た(図3)。ところが,背面先端最大幅でほ約 29日,背面・側面基部膨大部最大幅では約45日, 側面先端最大幅では約70日とこれらの絶対成長 ほ比較的早く停止した(図4)。 日齢に対する精巣長径は出生後約110日まで 増大し,出生後約110日を過ぎると減少してい た(図5)。さらに副精巣尾部は出生後約70日 ですでに.管状に発達していた。−−・方,身体の大 きさの基準に用いられる前腕長,頭骨全長でほ 約19日齢で成長の停止が生じていた。 次に相対成長をみると前腕長に対する陰茎骨 沿長・陰茎骨長・陰茎骨背面基部膨大部最大幅 は優成長を示し,なかでも基部膨大部幅がかな りの優成長だった(図6)。また陰茎骨沿長を みると,前腕長が26.Omm以下のときの相対成長

︰昏・

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l汀ImI 15・ WldthoItippart ー・−・一 一・\す一合ノ も 色 WldthoItlppart /咄○\・一号一息/昏二了一・・一魯 出

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W暮dtlt01proximalp■■t ∼∼∼∼む 0 10 20 30 40 50 70 110 DayÅgo L ∴ ∴ ∴・ ■ t こ l こl ユ「: ■ ミ ■ 0 10 20 30 40 50 70 110 190 240 270∼ Day▲go M011th 図5日齢に.対する精巣長径,前腕長および 頭骨全長.㊥:管状に発達した副精巣 尾部を示す.影の部分:交尾時期(内 田,1985).−:平均値,長方形:標

慮差.

図4..日齢に対する陰茎骨背面基部膨大部最 大幅,側面基部膨大部最大幅先端幅, 背面先端最大幅,側面先端最大幅の成 長.ただし基部は初期にほ出現してい なかったので約34日齢以前ほ測定でき なかった.−:平均値,長方形:標準 偏差. −43−

(6)

対する陰茎骨背面先端最大幅(図6)ほ劣成長 を示した。 頭骨全長に.対する相対成長では陰茎骨沿長と 陰茎骨長ほ優成長を示し(図7),陰茎骨沿長 の方が陰茎骨長より相対成長係数が少し大きか った。なお,頭骨全長と前腕長の相対成長(図 7)では頭骨全長が11mm以下のとき相対成長係 数ほ2.43で優成長を示したが,11mm以上のとき ほ0.81で劣成長を示した。 陰茎長に対する陰茎骨沿長と陰茎骨長の相対  ̄ 成長でほ両者とも優成長であり,陰茎骨沿長の 方が相対成長係数が少し大きかった(因8)。 (mMI W柑thoIproximatL WldthoItippa■t 図9(Ⅰ背面・Ⅱ側面)ほ陰茎骨の第一・湾曲 線を−・致させたときの各齢段階別の変異を示し た。出生後約5日齢(a)では,背面・側面から みてもあまり変異はないが,出生後紛7∼10日 齢(b)の背面では,幹の長さと延びる方向に対 して−左右に多小遣いがみられ,側面では長さの 違いのほかにあまり変異ほない。さらに.,出生 後約14日齢(c)の背面では,幹の延びる方向に 対して左右に.多少違いがみられるが,側面では あまり変異ほない。 出生後約19∼29日齢(d)の背面では,長さの 十 違いのほかに幹の延びる方向に対して左右に変 40 異がみられる。側面では,第一湾曲の終わりご ろから第二湾曲の湾曲のしかたと,第一・湾曲の 先端部の湾曲のしかたに上下の差がみられる。 出生後約45日齢(e)の背面では,幹の全長の 真ん中ほどから基部に向かって左右に広がって おり,基部のあたりの左右の差が多い。側面で ほ,約19∼29日齢と同じであるがさらに基部近 くになるほど上下の差が多い。 出生後約110日齢(f)でも湾曲のしかたに背 面では,幹の延びる方向に対して左右に,側面 では,上下の差がみられる。出生後約270日齢 以上(g)の背面では,幹の全長の真ん中ほどか ら基部までの左右の差が約45日齢と同様多い。 側面では,第一・湾曲のおわりごろから基部に向 かうほど湾曲のしかたにかなりの上下の差がみ られる。第⊥・湾曲の先端の方も湾曲のしかたに 差がみられる。 出生後約110日齢以上の個体(g)では背面, 20 30 40 Ft・▲・L.lmmI 20 30 F.んL.(ln什叫 図6..前腕長に対する陰茎骨沿長,陰茎骨長, 背面先端最大幅および背面基部膨大部 最大幅の相対成長.陰茎骨沿長:前腕 長26Ⅱlm以下のとき相対成長係数(a)= 2.325,前腕長26mm以上のとき(a)= 3.496,陰茎骨長:前腕長2紬m以下の とき(a)=2.315,前腕長26mm以上の とき(a)=3.423,先端最大幅:(a)= 0.563,基部膨大部最大幅:(a)=5.208. 係数ほ2.33で,26.0皿m以上のときの相対成長係 数は3.49となり後期に示す直線の勾配は前期よ りも大であるので,前腕長に対する陰茎骨沿長 の成長が後期の方が旺盛である。陰茎骨長では 陰茎骨沿長より少し相対成長係数が小さいが, 前腕長が約26mmで係数値が変わることについて は同様のことがいえる。それに.対∴して前腕長に ー44−

(7)

tmml m lO ⑦ ′め瀾町′﹂甲′′ (ml叫 20 A¢tualor GirculれIerential L. ‘btalL、. 5 10 5 10 10 20 10 20 10 G.L.(mmI G・L・(m叫 G・Llm叫 20 po爪isL・lm叫 ponisL■(m叫 図7..頭骨全長に対する陰茎骨沿長,陰茎骨 図8陰茎長に対する陰茎骨沿長および陰茎 長および前腕長の相対成長.陰茎骨沿 骨長の相対成長.陰茎骨沿長:相対成 長:相対成長係数(a)=7.065,陰茎骨 長係数(a)=1.899,陰茎骨長:(a)= 長:(a)=7.048,前腕長:(a)=2・974・ 1・874・ a .ク■■・・ b 〆雫…と⊆2タ’ ¢.■ユて−÷こ′ゾ

d噸冥署

図9.陰茎骨の出生後の齢別個体変異.第一湾曲線をそろえて描く.a:約5日

齢,b:約7∼10日齢,C:約14日齢,d:約19∼29日齢,e:約45日齢,

f:約110日齢,g:約110日齢以上,h:絢270日齢以上.Ⅰ:背面,

Ⅱ:側面.左側が陰茎骨の先端.各図右上のスケ−ルほ1mmを示す・

−・45−

(8)

びYoshiyuki(1989)と比べて:記述・スケッチと もに大きな遣いほみられない。しかし,腹面の 基部の表面にある浅い溝について,筆者の標本

では基部から約4分の1から3分の1の範囲で

ほっきり認められた。Lたがって,約3分の1 であるというWallin(1969)とほ−・致するが, 約2分の1であるというYoshiyuki(1989)ほど ではなかったとい.える。取り扱った個体数もあ まり差がなかった(Yoshiyukiほ8個体,筆者 は10個体)ので,Yoshiyuki(1989)が陰茎骨を ななめにしてやっと見えるくらいの大変浅い溝 まで示した可儲性が現在のところ考えられるだ けである。 側面からみたときの形については,S字状で

ある(今泉,1949・1970;Imaizumi,1970;

Yoshiyuki,1989)という記載が多い。しかし, 筆者ほ幼獣の未熟な陰茎骨がS字状であり,成 体のそれは今泉(1960)同様3の字状という方 が適切であると考える。側面からみた幼獣の陰 茎骨について,Imaizumi(1959)は「基部ほは とんどまっすく“で,その次の4分の1はわずか に上方にまがっている」と記述している。これ はImaizumi(1959)のスケッチから判断すると, 筆名の標本の14∼19日齢(陰茎骨長3.5∼5.3mm) にあたるものだろうと思われる。また,Yoshi− yuki(1989)のjuvenileのスケッチをみると, 基部がみられず二つの湾曲が認められた。この ことから,筆者の標本の25∼29日齢(陰茎骨長 6.1∼6.7mm)にあたるものだろうと推測される。 陰茎骨各部域は出生後約110日齢である性的 成熟期(図5)に・はすでに成長が停止していた (図3,4)。したがって−,陰茎骨はこの日齢 までに成長が完成していると考えられる。これ に対して,前腕長および頭骨全長ほともに約19 日齢で成長が停止していた(図5)。ところで, Morii(1980)によると幼獣の飛翔は出生後約19 日と述べられているので,前腕長の成長が約19 日齢でほぼ完成しているのは妥当であると考え られる。 陰茎骨基部膨大部最大幅(背面・腹面)の値 が出生後約45日に高くなっている理由について は,このときの基部に多かった軟骨までスケッ 側面ともに約270日齢以上(h)の個体の変異幅 にはぼ重なる。 考 察 精巣長径が成体とほぼ同じ大きさになるのは 出生後約110日で(図5),これは交尾時期が 10月中旬(内田,1985)ということと一・致する。 このとき副精巣尾部が管状であったことから, この日齢でほすでに精子形成が開始されている と考えられる。このことより,アブラコウモリ P.αわr・αm乙ムSが性的に成熟するのは出生後約110 日前後であると考える。したがって,今後約110 日齢以上を成体とみなして考える。 P.αわ′・αm昆Sの陰茎骨についての今までの記 載と比較すると,成体についての長さの範囲は

10∼12mm(Thomas,1928),8∼13mm(今泉,

1949),10(ノ11mm(Imaizumi,1959,1970;今泉,

1960,1970;Wallin,1969),約12.5mm(筆者が

国中のスケ・−ルから読み取った億;Hill&Har− rison,1987),および11.0±0.33mm(Yoshiy11ki, 1989)と報告されてきたが,これは今泉(1949) とHill&HaIrison(1987)の測定値を除くと今 回の標本(10.3∼11.5mm)とだいたい−・致する。 なお,今泉(1949)の8′、卸′13mmのうち,13m皿と いう値は陰茎骨長としてほ∴長すぎる。この理由 として二通りの可能性が考えられる。第一・は陰 茎長を,第二は陰茎骨沿長を測ったのではない かという可能性である。陰茎長・陰茎骨沿長と するならば,13mmという値ほ筆者の範囲(陰茎 長=11.1∼13.1mm;陰茎骨沿長=11.6∼12.6mm) と一・致する。このように.考えると今泉(1949)の 8mmというのは,陰茎長であれば出生後約19∼ 25日(6.5∼9.1血m),陰茎骨沿長であれば出生後 絢25∼34日(6.6∼8.8mm)の筆者の範囲と−・致 するので,幼獣を扱った可能性がある。また, Hill&Harrison(1987)の約12.5mmというのも 今回の結果の全長より約1mmも大きいが,これ はスケッチした際に形態に注意を払ったため全 長は目安としてあらわしたからではないかと考 えられる。 背面・腹面からみたときの全体・基部・先端 の形はImaizumi(1959),Wallin(1969),およ −46・−

(9)

のスケッチから筆者がP.αわrαmαSの特徴を位 置づけてみると,背面先端最大幅は0.40∼0.59 mm(20種,27%),側面先端最大幅ほ0.750∼

0.849mm(4種,5.4%,ただし,ヱre花血Jgよが

1.27mmと顕著な特徴を示す),背面基部膨大部 最大幅ほ1.00∼1.19(10種,13.5%),および側 面基部膨大部最大幅は0.90∼0.99mm(2種,2.7 %,ただし,1mm以上の種が3種ある)の範囲 に含まれ,アブラコウモリ属の中では一・般的で ある。Lかし全長をみ.ると,他種でほ2∼4mm

が多く(55種,74.3%),次に4∼8mm(9種,

12..2%),2mm以下(6種,8り1%)である。とこ ろが,P.αわrαm乙ムS(約10∼11mm)ほP.e71do£・ P.pα£erc払gαS(紛10mm)や月ee〆07乙ic罷βr昭)わr′ (約10.5mm)とともにかなり長く,このグル1−・プ 中でも叫・番長い。また側面の幹の形腰をみると, 先端から基部にかけで上方や(14種,18..9%)や 下方(19種,25.7%)に曲がっている種もあるが ほとんどまっすくヾ(40種,54..1%)である。こ れに対して,P小αゐr・αm昆Sだけに.は明確な二つ の湾曲がみられる。今回の結果から明らかなよ うにRαゐrαm昆Sの側面の形態はかなり特異的 であり出生後約5日で陰茎骨が骨化し,その特 異的な二つの湾曲が約34日と個体発生の初期の 過程で現れることから,アブラコウモリ属内でP. p如s左re肋s,Acor0−mα托dr・α,A〔e花び£sを含 む37種のグル・−プ内(Hill&Harrison,1987) でほヱαむrαm㍑gの種分化ほ進んでいると考え られる。 ク.αろrノαm弘ぶほ今までヱわuα花ic乙↓Sの粛種と して:扱われた見解がある(Cor・bet,1978;Corbet &Hill,1980,1986;Honachietaし1982)。−・ 方,P.αわrαm弘Sが長くてふたつの湾曲がある 陰茎骨をもつ点で(Thomas,1928;Hill&Haト rison,1987),現在でほ独立種とする見解もある (Corbet&Hill,1991;Wilson & Reeder,19 93)。個体発生の過程でP.αわrαm弘Sの陰茎骨 における特異な二つの湾曲の出現が早かったこ とより,筆者もP.αむrαm弘SほP.わuα乃ic乙↓Sの 亜種でほなくて別種として扱ったはうがよいと 考える。 また,P.α∂rαm弘ぶとP.pαとerC乙血ぶが同一雇 チしたためと思われる(図4)。 次に相対成長をみると,前腕長が約26mm以 上になると26mm以下に.比べ,陰茎骨沿長および 陰茎骨長の相対成長係数が大きくなる(囲6)。 前腕長が約26mmのとき日齢ほ約19日齢であり, これは前腕長の成長の停止の時期と叫致する (図5)。しかし,約19日齢では陰茎骨の成長 はまだ完成していない(図3)。したがって, この時期以降陰茎骨はさらに成長し,前腕長に 対する相対成長係数が大きくなると思われる。 前腕長に対する陰茎骨各部を比較すると(図 6),相対成長係数が先端幅,陰茎骨長,陰茎 骨沿長,基部膨大部幅の順に大きくなるので, 陰茎骨の成長は最初に出現する先端の成長がま ず停止し,次に幹,最後に出現する基部は一・番 急激に成長するといえる(囲2)。 頭骨全長に対しての陰茎骨沿長および陰茎骨 長の相対成長係数ほ,前腕長の場合と比べて, より優成長になった(図7)。これは頭骨全長 が約9∼13mmしか成長しないのに対し,前腕長 ほ約12∼33mmまで成長するからであると考える (図5)。 陰茎長に対する陰茎骨沿長・陰茎骨長は少し 優成長だがほぼ対応していると考える。 頭骨全長に.対する前腕長については,絶対成 長からみると頭骨全長が11mmになるのは約19日 齢で(図5),頭骨全長および前腕長ともに成 長が停止している。したがって,頭骨全長が11 mm以上で統計上,劣成長になったと考えられる。 個体変異については,幹が延びる方向に対し て左右に違いがみられることと,湾曲の程度に 違いが多く認められた(図9,h)。これほ,出 生後約1週間までの幹の成長が初期の個体にほ 顕著な変異が認められないので,幹が湾曲しな がら延びることが変異の多い理由として考えら れる。しかし,ニつの明確な湾曲がある。

ところで,Hill&Harrison(1987)は,アブ

ラコウモリ属月知適加沼衰74種の陰茎骨のスケ ッチを示し,P.αらrαm乙ム8が背面における長い 幹と二つに分かれた基部をもつ細長い構造をも つグル・−プ(P.pわ£s吉相gZ弘S,P.corOmα花drα, P.拍肌衰など)に属すると述べている。彼ら −47−

(10)

齢の陰茎にほ軟骨状の先端がみられた。約5日 齢でアリザリソレッドSに朱く染まった骨化し た先端と幹がみられた。約10日齢で第一・番目の 湾曲が,さらに約34日齢では完全な数字の3の 字状が認められた。約39日齢で基部が出現し始 めた。約110日齢で陰茎骨沿長と陰茎骨長は成 長を停止し,約29日齢で背面の先端最大幅が, 約45日齢で基部膨大部最大幅が成長を停止した。 約14日齢までの幼獣でほ背面・腹面ともに顕著 な個体変異を示さなかった。約45日齢以上にな ると,背面では幹の延びる方向(近心端)に対 して左右に差が多く現れた。−・方,側面ではふ たつの湾曲の程度ほ上下の差があったが,ニつ の明確な湾曲が約45日齢以降認められた。精巣 長径の変化ほ約110日齢(10月)で性的成熟に 達していることを示していた。■アブラコウモリ 属P如ぶ亡re∼g弘S内において1P.αわrαm弘Sほ特 異的な湾曲のうら第一・湾曲が約10日齢,弟二湾 曲が約34日齢と個体発生の初期の過程で出現す ることから,近縁なぞ.わuα花王c弘ぶとは種分化が 進んでいると考えられた。 謝 辞 本研究を進めるにあたり,ご多忙中のところ 終始有益な助言とご指導をいただいた香川大学 教育学部生物学教室の金子之史先生,貴重な標 本とご指導をい・ただいた香川県立坂出高等学校 の森井隆三先生,ならびに資料を送ってくださ り有益な助言をいただいた奈良教育大学理科教 育研究室の前田喜四雄博士に深く御礼申し上げ ます。また,短期間でありましたが最後の卒論 生として故須永哲雄先生に謹んで哀悼の意を表 します。最後になりましたが,香川大学教育学 部生物学教室の諸先生方と卒論室の皆様に深く 感謝致します。

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かどうかについては,Thomas(1915)とHill&. Harrison(1987)ほ両種は区別できるとした。 その理由としてP.pα亡e′C弘Z弘Sの陰茎骨がまっ すく小であるが,P.αあrαm乙‘Sの陰茎骨には二つ の湾曲があることをあげた。この際,Thomas (1915)とHill&Harrison(1987)は凡叩妙C乙血s の完模式標本の陰茎骨を観察している。−・方,

AgTaWal&Sinha(1972)と Soota&Chatur−

redi(1980)ほP.pαとerC乙血sの陰茎骨にも二つ の湾曲があるので,P.αわr・αm乙↓gとほ区別でき ないとし記載年の先取権からP.pα亡e和弘g弘Sを P.αわ用m弘Sの亜種とした。また,Hill&Har−

rison(1987)とAgraWal&Sinha(1972)はP.

pα亡erc㍑g弘Sの陰茎骨のスケッチを示し,Hill& Ha汀ison(1987)ほはぼまっすく“な陰茎骨を描

き,Agrawal&Sinha(1972)ほ二つの湾曲が

ある陰茎骨を描いている。しかし,AgraWal& Sinha(1972)のスケッチからみると,旦夕α才er c乙↓J弘Sの二つの湾曲はP.αらrαm㍑Sの二つの湾 曲はど頗著でない。さらに,Hill&Har・rison (1987)の扱った標本数は4個体であり,Agf・aWal &Sinha(1972)の扱った標本数ほ1個体と少な い。したがって,P.pα£erc㍑g弘Sの陰茎骨の湾曲 の数についての異なった観察は,変異の可能性 かもしくはP.pαねrc乙‘Zuぶが員αわ′αm弘ぶ と同 一・種である可儲性が考えられる。ヱpα£erc罷g弘S の陰茎骨については,今後の詳しい研究が必要 である。 摘 要 アブラコウモリ P.αわmm弘Sの陰茎骨の形状 と個体変異を出生後の個体発生過程で調べた。 香川県内10地点で採集したアブラコウモリ雄41 頭の日齢ほ,幼獣についてほ出産時期のわかっ ている飼育個体を用いるかあるいは乳歯・永久 歯の崩出の有無と形状から,推定された。また, その後の標本については,出生後30日齢の幼獣 の日齢を用いてその年の出産時期を推定し,描 獲月日との差を用いて推定した。また,比較の ために精巣長径,前腕長および頭骨全長の成長 も調べた。出生後約0∼1日の陰茎にほ,軟骨 状の陰茎骨も発見できなかったが,約2∼4日 −・48−

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