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ボール 金 属 としてアルミ 板 を 使 用 し それぞれ の 材 料 について 電 磁 波 の 透 過 および 吸 収 実 験 を 行 い 電 磁 波 が 透 過 する 材 料 と 反 射 する 材 料 そ して 電 磁 波 を 吸 収 し 軽 減 させる 材 料 があること を 学 ばせ 電 磁

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Academic year: 2021

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電磁環境教育のための教材研究と短期大学における実践

A study of teaching materials for electromagnetic environmental education

and a practice in a junior college

笠置 映寛* 蔦岡 孝則** 畠山 憲一***

KASAGI, Teruhiro* TSUTAOKA, Takanori** KENICHI, Hatakeyama***

*別府溝部学園短期大学ライフデザイン総合学科

*

Department of Life Design, Beppu Mizobe Gakuen College

**広島大学大学院教育学研究科 **

Graduate School of Education, Hiroshima University

***兵庫県立大学大学院工学研究科 ***

Graduate School of Engineering, University of Hyogo

[要約] 電磁波および身の回りの電磁環境に対する認識を高めるための実験教材として、電波 吸収体を利用した電磁波実験と IH クッキングヒーターから輻射される電磁波の測定実験に ついて検討を行った。電磁波実験は、教育用電波実験機および電波吸収体を使用した電磁波 の透過、反射実験を通して、材料によって電磁波を遮蔽するものと透過するもの、さらには 吸収するものがあることを学ぶものである。電磁波の測定実験は、卓上型 IH クッキングヒ ーターからの電磁波をスペクトラムアナライザで測定することにより、身の回りに電磁波が 存在することを認識させることを目的としている。さらに、検討を行った実験教材を用いて 短期大学生に対し授業実践を行った。その結果、電磁波に関する実験に興味を持つことがで き、身の回りの電磁環境を認識することに寄与することがわかった。 [キーワード] 電磁環境教育, 電波吸収体, 電磁波測定 1. はじめに 身の回りには、自然現象、人工システムを発生 源とする様々な種類の電磁波が存在しており、そ れらが電磁環境を構成している1)。近年、携帯電 話やデジタル電気通信機器などの急速な普及に より、電磁環境が大きく変化しており、電磁干渉 による機器の誤動作や、電磁波の人体への影響な どが懸念されている。このような背景から、電磁 環境問題に対して様々な研究が行われ、それらの 結果から電磁遮蔽技術や健康リスク評価、曝露制 限についてのガイドラインの検討が行われてい る2)。その中において、世界保健機関は、全ての 人が電磁環境に対する正しい知識と技術を持つ ことが必要であるとしている3)。これは電磁環境 に対する教育の重要性を示唆しており、学校教育 の果たす役割は大きいと考える。 我々はこれまで、一般教育、中・高等教育を対 象とした、電磁波の物理的性質に加え、電磁環境 の理解を促すための実験教材の検討を行ってき た 4, 5)。その中で、電磁遮蔽技術の一つである電 波吸収体を利用した実験教材の検討、そして、身 の回りに存在する電磁波の測定実験に関する基 礎的な検討を行ってきた。本研究では、上記実験 教材について、授業実践に向けさらなる検討を行 うとともに、それらを用いて短期大学生を対象に 授業実践を行ったので報告する。 2. 電磁環境教育用実験教材の検討 1) 電波吸収体を用いた電磁波実験 電波吸収体は、電磁エネルギーを熱エネルギー に変換することで電磁波の反射および透過を軽 減する材料である。実際にビルの外壁や橋梁、電 波暗室等で使用されている。この電波吸収体を利 用し、電磁環境に対する認識を高めるための電磁 波実験の検討を行った。 実験は、電波吸収体に加え、絶縁体としてダン 科教研報 Vol.24 No.2

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の材料について電磁波の透過および吸収実験を 行い、電磁波が透過する材料と反射する材料、そ して電磁波を吸収し軽減させる材料があること を学ばせ、電磁波の遮蔽、吸収といった不要電磁 波対策に関連する技術、また電磁波が飛び交う環 境に興味を持たせることを目的とする。 図 1 に使用した電波吸収体とその吸収特性を示 す。電波吸収体は、クロロブレンゴムにフェライ ト粉末を分散させ、10.5GHz で整合するように調 整されたフェライト複合材料(東北化工(株)製 RS-10.5、縦 300mm×横 300mm×厚さ 2.3mm)と、 厚さ 1mm のアルミ板を張り合わせることで構成し た。その他の材料として、厚さ 6mm のダンボール、 厚さ 1mm のアルミ板を使用した。 送信機および受信機は、授業で使用することを 視野に入れ、市販の教育用電波実験機((株)内 田洋行製 TE-4)を使用した。発信機の発信周波 数は 10.67GHz、1kHz 方形波で変調されている。 受信機は、受信強度をメーターによる指示とスピ ーカーからの復調音で確認することができる。 図 2 に電磁波の透過および反射実験における実 験装置の配置を示す。透過実験では、送信機、材 料、受信機を直線状に 30cm 間隔で配置し、送信 機からの電磁波の強度を受信機の指示メーター と音の変化により観察した。一方、反射実験では、 図に示すように材料に対し、送信機と受信機を 90°の角度で配置し、それぞれ間隔を 30cm とし 図 3 電磁波受信時の強度指示メーター 透過実験 反射実験 透過実験 反射実験 図 2 実験装置の配置 電波吸収体 吸収特性 8000 9000 10000 11000 12000 13000 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 吸収 量 (d B ) 周波数 (MHz) 10.5GHz 図 1 電波吸収体とその吸収特性

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た。 図 3 に、透過実験および吸収実験における、送 信機からの信号を受信した際の受信機の指示メ ーターを示す。材料を配置しない場合、透過実験 の結果は、メーターの針が約 6 を示し、反射実験 では 0 を示している。この反射実験の結果は、受 信機が 90°で配置した送信機からの直接波を受 信していないことを示している。 ダンボールを配置した場合は、透過実験におい て強度が僅かに減衰するものの、材料が無い場合 と同様の結果を示している。この結果よりダンボ ールでは電磁波が透過することが分かる。 アルミ板はダンボールとは逆に、透過実験にお いては受信時の強度が 0 となり、反射実験におけ る強度が約 6 を示している。このことから、アル ミ板をはじめとする金属は、電磁波を遮蔽し、反 射する効果があることが理解できる。 電波吸収体の場合は、透過実験、反射実験とも に強度が約 0 を示し、電波吸収体により電磁波が 吸収されていることが確認できる。今回使用した 送信機の発信周波数 10.67GHz と電波吸収体の吸 収特性が最小を示す周波数 10.5GHz との間に僅か なずれはあるが、充分に電磁波の吸収を観察でき ることが明らかとなった。 2) IH クッキングヒーターから輻射される電磁波 の測定実験 身の回りの電磁波の測定実験として、卓上型 IH クッキングヒーターから輻射される電磁波の定 性的な測定について検討を行った。測定には、ス ペクトラムアナライザ(ADVANTEST U3751)を使 用した。スペクトラムアナライザは、発生電磁界 の強度と周波数成分の測定ができることから、電 磁界強度のみを示す電磁界測定器に比べ、興味を 高め、周波数の概念を養うことにつながるものと 考える。 図 4 に、電磁波の測定実験における各装置の配 置を示す。アンテナには直径 15mm のループアン テナを使用した。ループアンテナは指向性がある ことから、最も強く信号を受信する向きにループ の輪の面を固定し測定した。測定では、IH クッキ ングヒーターに水の入ったステンレス製の鍋を 載せ、火力は最大とした。また、放射電磁界の距 離による変化がわかるようメジャーを配置し、上 部に印字された鍋の配置位置の印を基準にした。 図 4 IH クッキングヒーターから輻射される 電磁波の測定 図 5 IH クッキングヒーターから輻射される 電磁波の周波数スペクトル 距離:12 cm 距離:1 cm 距離:6 cm 23 kHz

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磁波の周波数スペクトルを示す。ループアンテナ を距離 1cm に配置し、測定した結果では、23kHz 付近に最大のピークが見られ、さらにその整数倍 の周波数にピークが見られた。これは 23kHz を基 準周波数とする高調波成分であると考えられる。 次にループアンテナの距離を遠ざけ 6cm で受信 すると、強度が弱くなっていることが分かる。さ らに遠ざけ、12cm では、ほぼピークが見られなく なっている。以前の検討より、この波源からの距 離に対する電磁波強度の変化は、近傍界のそれに 近いと考えられる5) 3. 授業の実践と考察 3.1 授業の目的と方法 短期大学において、身近な科学について学ぶ授 業(生活科学、90 分)を担当している。この授業 では、毎回、簡単な実験や測定を行い、体験を通 して様々な機器の仕組みや、エネルギー、身近な 物理現象について学ぶことを目標としている。そ の中で、今回検討を行った実験教材を利用し、電 磁環境に対する認識と電磁波障害に対する関心 を高めることを目的とし授業を行った。受講者は 25 名で、当該授業実施以前に、身近な電磁波とし て、光、紫外線について学び、その中で反射や透 過等、電磁波の基礎的な性質に関する内容を取り 扱った。授業では検討した電磁波に関する実験教 材を、演示実験として利用したが、受講者にも装 置の操作や測定の補助など、適宜、実験、測定に 今回の授業では、電磁環境に対する認識を高め ることを目的としているが、電磁波が人体に強く 影響を与えるといった、必要以上に危険性をあお るようなことがないよう留意した。 3.2 授業の概要 はじめに、身の回りに電磁波が存在することの 認識を高めるために、IH クッキングヒーターから 輻射される電磁波の測定実験を行った。スペクト ラムアナライザの使い方、測定の対象となる物理 量を確認するために、まず、約 2GHz の周波数を 使用する携帯電話の電磁波を測定した。次に、IH クッキングヒーターが物を温める仕組みについ て解説を行い、その後、IH クッキングヒーターか らの電磁波を測定した。また、距離が遠ざかるこ とで強度が弱くなる様子も観察させた。 二つ目の実験として、電磁波を遮蔽したり軽減 する技術について学ぶために、ダンボール、アル ミ板、電波吸収体を用いた電磁波の透過、反射実 験を行った。また、電磁波実験機に付属されてい るスチール製金属すだれを使用し、電磁波の偏り に関する実験も行った。最後に、ラジオをアルミ 箔で包むことで、電波が遮蔽され、ラジオ放送が 聞けなくなる実験を行った。 3.3 授業の考察 授業の前後でアンケート調査を行った。授業前 のアンケート調査は、受講者の電磁波及び電磁環 境に対する認識と興味を調べることを目的とし、 授業後のアンケート調査は、電磁波および電磁環 境に対する認識の変化を知るとともに、今回検討 を行った実験教材の有効性を検証することを目 的とした。 図 7 に授業前アンケートの結果を示す。Q1 は「病 院や電車内等、電子機器の使用が制限されている 場所での携帯電話の使用について気をつけてい るか?」という質問に対する結果である。回答者 21 名中、76%の 16 名が気をつける傾向にあり、気 をつけていないと答えた者はいなかった。Q2 の 図 6 授業風景

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「電磁波障害について興味があるか?」という質 問に対しては、25 名中約半数の 13 名(52%)が、 興味があるもしくは少し興味があると答えた。こ の二つの質問に対する結果は、以前、高校生、短 期大学生合わせて約 100 名に対し実施した同様の アンケート調査の結果とほぼ同じ結果となって いる6) 授業後アンケートの結果を図 8 に示す。Q1、Q2 は電磁環境および電磁波障害に対する認識につ いて問うものである。Q1 の「身の回りに電磁波が 飛び交っていることが理解できたか?」という質 問に対し、理解できたが 76%(19 名)、少し理解 できたが 24%(6 名)という結果となった。Q2 の 「制限された場所での携帯電話などの機器の使 用について気をつけようと思うか?」に対しては、 思うが 84%(21 名)、少し思うが 16%(4 名)とな り、Q1、Q2 ともに肯定的意見が 100%となった。 授業直後に行った調査で印象が強く残っている ために高めの数字となっているように思われる が、授業前のアンケート結果からの変化を考慮す ると、実施した授業は、電磁環境および電磁障害 に対する認識を高めることに効果があると考え られる。また、「実験を通して、(電磁波を)目で 見て確認できた」「気づかないが身の回りに電磁 波が存在することが分かった」といった意見が述 べられていることからも電磁環境の認識に寄与 するものと考えられる。 授業後アンケートの Q3、Q4 は、今回検討を行っ た実験教材に関する質問である。Q3 の「電磁波の 60% 28% 8% 4% 0% 興味が持てた 少し興味が持てた どちらともいえない あまり興味が持てなかった 興味が持てなかった 56% 32% 12% 0%0% 興味が持てた 少し興味が持てた どちらともいえない あまり興味が持てなかった 興味が持てなかった Q3 電磁波の反射、透過実験について Q4 電磁波の測定実験について 76% 24% 0% 0% 0% 理解できた 少し理解できた どちらともいえない あまり理解できなかった 理解できなかった 84% 16% 0%0%0% 思う 少し思う どちらともいえない あまり思わない 思わない Q1 身の回りの電磁波の存在について Q2 制限された場所での携帯電話の使用について 図 8 授業後アンケートの結果 図7 授業前アンケートの結果 19% 57% 10% 14% 0% 気をつけている 少し気をつけている どちらともいえない あまり気をつけていない 気をつけていない 12% 40% 28% 12% 8% 興味がある 少し興味がある どちらともいえない あまり興味がない 興味がない Q1 制限された場所での携帯電話の使用につ いて Q2 電磁波障害について

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質問に対し、持てた、少し持てたと答えたのは 25 人中 22 人(88%)であり、あまり興味が持てなか ったと答えた者が 1 名いた。Q4 の「電磁波の測定 実験に興味が持てたか?」については、Q3 同様に、 肯定的に答えたものが 22 人(88%)であった。何 れの教材も多くの者が興味を示す傾向にあった が、それは目に見えない電磁波を測定器等により 観察できたこと、普段目にすることのない材料や 測定器を使ったことが要因の一つであると考え る。その中で、教育用電波実験機の受信機に備え られている、受信強度を復調音で確認できる機能 は、受講者たちから分かりやすいとの意見が多く 聞かれた。また、電磁波測定実験において、IH ク ッキングヒーターそのものに興味を持つ者も多 数おり、それを測定の対象にしたことも興味を高 めることに寄与したのではないかと考える。 しかし一方で、「電磁波吸収の原理を理解するこ とは難しい」「金属でなぜ電磁波が遮蔽できるの か分からない」といった意見が聞かれた。今回の 授業では、興味や認識を高めることを目的とし、 電磁波の物理的性質を詳しく扱う内容ではなか ったためにこのような意見が示されたと考える が、より具体的に電磁波の物理的性質を取り扱う ためには、実験教材、授業内容ともにさらなる工 夫する必要である。 4. まとめ 電磁波および電磁環境に対する認識を高めるた めの教材研究として、これまで検討を行ってきた 電波吸収体を用いた電磁波実験、スペクトラムア ナライザを用いた電磁波測定実験について、授業 実践のためにさらなる検討を行い、それらを利用 して短期大学において授業実践を行った。電波吸 収体を用いた電磁波実験では、教育用に市販され ている電波実験機を使用した電磁波の透過実験、 吸収実験の検討を行い、材料により電磁波の透過、 反射、吸収が実際に観察できることが分かった。 電磁波測定実験では、卓上 IH クッキングヒータ ーからの電磁波をスペクトラムアナライザで測 これらの教材を使用し、短期大学の学生に対し、 電磁波および電磁環境に対する認識を高めるこ とを目的とした授業を行った。授業内容、使用し た教材を評価するために実施したアンケート調 査からは、今回実施した授業が目的を達成するこ とに寄与し、教材そのものにも興味が示されるこ とが分かった。一方で、電磁波の物理的性質を理 解させるためには、さらなる検討が必要であるこ とも明らかとなった。 本研究の一部は文部科学省科学研究費補助金若 手研究(B)および平成 21 年度大分県私立大学・短 期大学協会教育・学術研究活動補助金の援助を受 けて行われた。 参考文献 1) 赤尾保男 (1993) 『環境電磁工学の基礎』 コ ロナ社.

2) International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection (1998) Guidelines for Limiting Exposure to Time-Varying Electric, Magnetic, and Electromagnetic Fields (up to 300 GHz)『Health Physics』 74(4) 494. 3) Radiation and Environmental Health Department of Projection of the Human Environment (2002) ESTABLISHING A DAILOGUE ON RISKS FROM ELECTROMAGNETIC FIELDS World Health Organization. 4) 笠置 映寛,蔦岡 孝則,前原 俊信,畠山 賢 一 (2004) フェライト複合材料を用いた電磁環境 教育用教材の検討 『応用物理教育』28(2) 15. 5) 笠置映寛, 末永翔一,蔦岡孝則,畠山 賢一 (2007) 電磁環境教育における電磁波測定実験の 検討 『応用物理教育』31(2) 43. 6) 笠置映寛, 山下雅文, 福田秀孝, 藤本直樹, 蔦岡孝則, 前原俊信 (2006) 電磁遮蔽技術を利 用した電磁環境教育の検討 『別府溝部学園短期 大学紀要』26 39.

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