神経化学的研究
• 視床下部・大脳辺縁系の機能に関連するアミン代
謝異常
• モノアミン受容体仮説
神経終末からのモノアミン遊離が少ないことなどにより、後
シナプスのモノアミン受容体が機能亢進
→伝達過剰で過覚醒か、抑制機能亢進か
→単純に、モノアミンの増減のみでは説明できない
• 細胞新生仮説
ストレスに対する対処力にある種の問題があり、遺伝子の
正常な発現が阻害され、脳細胞を成長させる因子が低下し
たり、脳のある部分が萎縮している→抗うつ薬はこれを回復
させる
等など
単極性うつ病と躁うつ病の鑑別
単極性うつ病 躁うつ病
初発年齢
性差
生涯有病率
反復性
精神病状態の合併
遺伝歴
中年から初老期
(平均40~45歳)
女性が2倍多い
約15%
あまり高くない
少ない
高くない
青年期以降中年
(平均30~35歳)
なし
約1%
より高い
より高い
より高い
躁うつ病の症状
「躁状態」 気分が高ぶる
「うつ状態」 気分が低下 が交代して起こる病気
「おさまった時」には、何の症状もありません。
病気でない人と、どこもかわりません。
躁状態か、うつ状態のどちらではじまるかは、およそ半々。
発症年齢は、30歳くらいが平均。さまざまな年齢で発症。
うつ病相
DSM-Ⅳ 診断基準
(1)ほとんど一日中憂うつで、沈んだ気持ちになる
(2)ほとんどのことに興味を失い、普段なら楽しくやれていたこ
とも楽しめなくなる
(3)食欲が低下(増加)したり、体重が減少(増加)する
(4)寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目が覚めるなど
の不眠が起こるか、あるいは眠りすぎてしまうなど、睡眠の
問題が起こる
(5)はなし方や動作が鈍くなるか、あるいはいらいらして落ち着
きがなくなる
(6)疲れやすいと感じ、気力が低下する
(7)「自分には価値がない」と感じ、自分のことを責めてしまう
(8)何かに集中したり、決断を下すことが難しい
(9)「この世から消えてしまいたい」「死にたい」などと考える
少なくとも(1)か(2)のどちらかを含む5つ以上の症状が、2
週間以上続く場合
躁病相
DSM-Ⅳ
(1)気分が良すぎたり、ハイになったり、興奮したり、調子が上が
りすぎたり、怒りっぽくなったりして、他人から普段のあなた
とは違うと思われてしまう
(2)自分が偉くなったように感じる
(3)いつもよりおしゃべりになる
(4)色々な考えが次々と頭に浮かぶ
(5)注意がそれやすい
(6)活動性が高まり、ひどくなると全くじっとしていられなくなる
(7)後で困ったことになるのが明らかなのに、つい自分が楽しい
こと(買い物への浪費、性的無差別、ばかげた商売への投
資など)に熱中してしまう
少なくとも(1)を含む、4つ以上(1が怒りっぽいだけの
場合は5つ以上)の症状が、1週間以上続く場合4日以上続
き、他人から見て明らかだが、仕事や家庭の人間関係に支
障を来さない程度であれば、軽躁状態
うつ病相がある場合の分類
うつ病相(病的なゆううつ)
あてはまる
あてはまらない
躁病相あり 軽躁病相だけ
健康なゆううつ
(大)うつ病
双極Ⅱ型
双極Ⅰ型
あてはまらない あてはまる
躁病相か軽躁病相
躁うつ病・双極性障害
躁うつ病の経過中に各病相が占める割合
双極Ⅰ型 うつ病相 31,9%
躁・軽躁病相 9,3%
混合病相 5,9%
寛解期 52,9%
双極Ⅱ型 うつ病相 50,3%
軽躁病相 1,3%
混合病相 2,3%
寛解期
4
6
,
1
46,1%
(12,8年追跡)
(13,4年追跡)
躁うつ病の治療
気づくことが第一歩
一生のうち100人に2~4人が発症
うつ病と思われていた10人に1人が躁うつ病と判明
躁・うつの波をどうやってコントロールするか
最大の治療目標
(うつ病は、うつを良くすることが、治療目標)
3rd step
性格や生き方の問題
何らかの脆弱さや無理がある
1.柔軟で多様な対応ができない
2.現実志向的
3.自分のパターンを守る、執着性が強い
4.完全壁、自己愛傾向
5.誰か・何かのために頑張る(役割を大切に)
6.常に最悪の結末を想定して、徹底的に対処する
→自分の生き方で生きてこられなかった(自分探し)