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大学生と高齢者における否定的経験の自己開示に及ぼす意味づけと開示動機の影響

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Academic year: 2021

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大学生と高齢者における否定的経験の自己開示に

及ぼす意味づけと開示動機の影響

渡 部 雅 之

・木 越 麻理香

**

Eff ects of Ways of Finding Meaning and Motives on

Self-Disclosure of Negative Experience in Young and Elderly

People

Masayuki WATANABE・Marika KIGOSHI

キーワード:自己開示、ナラティブアプローチ、開示動機、高齢者 要約 否定的経験の自己開示において、開示度は開示者が開示内容をどのように意味づけるかに依存 し、その意味づけ方は開示内容や開示動機により決定されると予想した。この仮説の妥当性を検証 し、さらに年齢によらず一般性を持つのかを、大学生と高齢者を比較・検討することで明らかにす ることを目的とした。まず、高齢者 68 名を対象とした調査 1 において、否定的経験の意味づけ方の 違いを捉える手法を開発し、その妥当性を開示相手の特徴と開示抵抗感との関連から確かめた。次 いで、否定的経験への意味づけと開示動機が開示度に及ぼす影響について、大学生 205 名と高齢者 54 名を調査 2 において比較した。大学生群・高齢者群ともに、否定的経験の意味づけや開示動機に よって開示度が異なることを示す結果が得られた。一方で、大学生は、他者の存在によって自己受 容感を高めたり、ソーシャルサポートを得たりするために自己開示を行うが、高齢者は、不安や苦 悩に捕らわれた場合と、否定的経験を自他の成長の糧にできると考えた場合に自己開示が行われる という違いが示された。この結果から、発達段階を踏まえた適切な支援のあり方について考察した。 問題 人は、自分の考えや経験を他者に話すこと (自己開示)により、自分の世界を広げたり、 他者との関係を築いたりしている。自己開示 に よ っ て 孤 独 感 が 低 減 し(Stokes, 1987)、 開 示者と非開示者の結びつきがより強固になる (Jourard, 1971a)。特に、パーソナリティの健 全な発達において、適切な相手に対する、適 切な水準の自己開示が不可欠である(Jourard, 1971b)。例えば、否定的経験を他者に自己開 示することにより、抑うつ症状や身体不調が軽 減されることが知られている(Cohen & Wills,

* 滋賀大学教育学部 ** 滋賀県立瀬田工業高等学校

1985; Pennebaker & Beall, 1986)。自己の否定的 な側面を傾聴してもらうことで、自分が受容さ れていると感じ、自己価値観が高まるからであ る(Sarason, Sarason, & Pierce, 1990)。また、否 定的な出来事を話した相手から適切なフィード バックが得られた場合、自分の経験した否定的 な感情に関して不安や罪悪感を持たずにすむほ か、自己開示が相手からのソーシャル・サポー トを引き出す場合もある(Coates & Winston, 1987)。さらに、話すことによって得られる積極 的な効果を意図していなくとも、否定的内容の 経験をした場合に感じる表出衝動を満足させる 効果も存在する(Stiles, 1987)。このように自己 開示は、開示者の健康な精神の発達や維持に重 要な役割を果たしている。 一方、自己開示を受ける被開示者も、開示者

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から大切な情報が開示されることで、自分は開 示者から信用されており、開示者は自分に対し て心を開いていると認識することができる。そ うした認識により、被開示者も開示者に対して 心を開き、さらに自己開示が進む(Jourard & Friedman, 1970; Worthy, Gary, & Kahn, 1969)。 こうした互恵的かつ動的な相互作用プロセスを 通して、他者との親密な関係が育まれる(Reis & Shaver, 1988)。実際 Waring & Rebbon(1983) や Waring(1988)は、他者に自己開示する能力 が、親密な対人関係を発展させるために重要な 要因であること、親密な自己開示が対人関係に おける満足感の予測因子であることを見出して いる。 そのため、自己開示したいという動機(開示 動機)の違いは、どのような特性を持つ非開示 者を求めるのかに影響する。榎本(1989)は開 示動機尺度を作成し、「気心の知れた特に親しい 友達に自分の思いを話したくなることがあると 思います。どんな時に、そうした思いにかられ ますか」という質問に対して、各項目への当て はまり具合を 7 段階で評定させた。そして、苦 しい胸の内を誰かにわかってほしい時に心理的 に近い心の許せる相手に自己開示をしたいと思 う「理解・共感」開示動機、誰かに話すことで すっきりしたい時に深いかかわりのない相手に 自己開示をしたいと思う「情動解放」開示動機、 好かれたい他者に自己開示をしたいと思う「親 密感追及的」開示動機、信頼できる相手に自己 開示をしようと思う「相談的」開示動機の 4 つ を見出した。この尺度を用いて越・塚脇・平山 (2009)は、開示者が開示動機に合わせて能動的 に開示相手を選んでいることを示している。そ の際、開示動機は直接的に非開示者の選択に関 与するだけではなく、開示内容の意味づけを通 じてふさわしい非開示者が求められることも考 えられる。特に否定的経験においては、それを 開示することで他者との関係及び自己の心理状 態を悪化させる恐れのあることから(Costanza, Derlega, & Winstead, 1988)、開示者が開示内容 をどのように意味づけているかが重要となる。 松下(2005)は、過去の否定的経験の意味づけ とその開示抵抗感について、大学生を対象に質 問紙調査を行った。その結果、意味づけのタイ プについて、過去・現在・未来にわたって否定 的な影響を受け続けると考える「苦悩継続型」、 過去と現在において否定的な影響を受けている が、未来においては乗り越えていきたいと意味 づける「未来希望型」、過去においては否定的 な影響を受けていたが、現在では何の影響を受 けていない、もしくは現在も否定的な影響は受 けているが未来においては何の影響も受けなく なるだろうと考える「忘却楽観型」、そして過去 においては否定的な影響を受けていたが、現在 では否定的経験が自分を成長させてくれたと感 じ、未来においても自分にとって大事なもので あり続けるだろうという肯定的な意味づけをす る「成長確認型」の 4 種が存在することを見出 した。さらに、苦悩継続型と未来希望型は忘却 楽観型と成長確認型よりも、開示抵抗感を強く 感じることを明らかにしている。 開示抵抗感とは、自己開示を行うことへの抵 抗を意味する(三上・山口,2008)。開示抵抗 感はさまざまな要因によって変化することが知 られる。榎本(1997)は、開示抵抗感を指標に した大学生対象の調査を実施し、親友に対して はあらゆる側面で開示抵抗感が低いことや、話 しやすい側面と話しにくい側面の開示抵抗感の 差が小さくなることを明らかにした。また福本 (2009)は、女子大学生を対象として、開示の対 象者を父親・母親・同胞・友人・先輩・先生の 6 者とした場合に、それぞれに対してどの程度 開示抵抗感が小さいかを調べた。その結果、友 人に対する開示抵抗感が最も小さく、次いで母 親であり、この 2 者が他に抜きん出ること、開 示抵抗感は開示対象者によって変化することを 明らかにした。すなわち、自己開示度と開示抵 抗感は基本的に反比例し、自己開示の程度を開 示抵抗感の高低で代替することも可能である。 以上のように、開示度や開示抵抗感は開示内 容や開示相手によって異なること、開示動機は 開示相手の選択に影響すること、特に否定的経 験については開示者がそれをどのように意味づ けるかが重要であることが示されてきた。しか し、逆に、経験をどのように意味づけるかは、 開示内容や開示相手によって変化する可能性も 考えられる。また、開示内容と開示動機は、相 互作用的に開示度に影響を及ぼすのかもしれな

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い。こうした疑問に答えるため、本研究では、 開示内容と開示動機そして意味づけの違いが、 否定的経験の開示に及ぼす複合的な影響に焦点 を当てる。特に、否定的経験の自己開示におい て、開示度は開示者が開示内容をどのように意 味づけるかに依存し、さらにその意味づけ方は 開示内容や開示動機により決定されるという予 想を検証する。 その際、従来の自己開示研究の多くが、中学 生から大学生までの青年層を対象とするもので あり、高齢者の自己開示に関する知見は極端に 少ないことに留意せねばならない。加齢により 否定的経験の頻度や回復への期待が変化するた め、経験の意味づけも青年とは異なると予想さ れるからだ。例えば菅沼(1997)は、青年期同 様に、高齢期においても開示者と開示対象との 関係が親密なほど開示量が多いとの結果を得た 一方で、青年と異なり、老人にとっては過去経 験や現在の肯定的な日常の事柄よりも、現在抱 えている喪失経験の方が開示しにくい特徴があ ることを指摘している。このように、従来の知 見の一部は、青年期心性を過度に反映したもの であることを否定できない。さらに、ライフス タイルの多様化や高齢化の伸長により、ひとり 暮らしの高齢者や高齢者夫婦が増加し、高齢者 の QOL の維持・向上に友人への自己開示が占 める割合は今後ますます大きくなると予想され る。事実、健康状態が良い層ほど友人の数が多 いことや(内閣府.2018)、友人関係が濃密であ るほど主観的幸福感が高いこと(野邊・大須賀, 2014)、相互理解とサポートが高いほど友人関係 の満足度が高くなり、これが高齢者の主観的幸 福感を高めること(山岡・松永,2013)が報告 されている。また、友人への自己開示の質と量 が、高齢者の QOL に直接的・間接的に影響す るとの指摘もある(丹野,2010)。その逆に、良 好な友人関係の喪失は、高齢者を孤立状態に追 い込み、幸福感を損なう原因となるのである。 そこで本研究では、大学生と高齢者を比較・ 検討することにより、自己開示における一般性 と年代固有性について明らかにすることも目的 とする。まず調査 1 において、十分な先行研究 が存在しない高齢期の開示内容の意味づけに関 する特徴を把握するため、自由記述を含む質問 紙調査を高齢者に実施して、否定的経験の意味 づけ方の違いを捉える手法を確立する。この結 果を踏まえて、調査 2 では大学生と高齢者に同 じ質問紙調査を実施し、自己開示における両群 の共通性と差異を明らかにする。 調査 1 【目的】 高齢者における否定的経験の意味づけ方の 違いを捉える手法を開発し、その妥当性を開示 相手の特徴と開示抵抗感との関連から検討する とともに、開示の特徴を明らかにする。 【方法】 調査対象 59 ∼ 86 歳の 68 名(男性 30 名)を対象とし た。地域のシルバー人材センターに業務委託 し、自律的な社会生活に問題のない者を派遣し てもらった。さらに、検査当日に記入を求めた 問診票にて、認知機能ならびに運動機能に著し い障害のないことを確認したほか、改訂長谷川 式簡易知能評価スケール(HDS-R)を実施し、 カットオフ値 20 点を上回る良好な状態にある ことも確認した。質問紙の実施に先立ち、参加 は自発的な意志に基づいて行われ、強制ではな いこと、高齢者の一般的な心理的特徴を調べる ことが研究目的であること、研究を通じて知り 得た個人の情報は守秘すること、途中であって も参加の意志がなくなれば中止できることを説 明し、全員から同意を得た。 調査時期 2016 年 8 月中に全ての調査を終えた。 調査方法 各自の都合のよい日時に調査会場に来ても らい、質問紙への記入を求め、その場で回収し た後にデブリーフィングを行った。 質問紙の構成 (1)フェイスシート 性別と年齢を尋ねた。 (2)開示相手の特徴 日頃よく悩みを相談する友人を一人思い浮 かべ、その者がどのくらい真剣に相談を聞いて くれるのかについて、10 段階で回答を求めた。

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(3)開示抵抗感 松下(2005)の開示抵抗感尺度 12 項目を用い、 (2)で想定した友人に悩みを相談する際の開示 抵抗感を、「1.全くそう思わない」から「4.と てもそう思う」の 4 件法で回答を求めた。 (4)開示内容と意味づけの型 加藤(1977)が示した自己開示 7 領域のうち、 高齢者にも当てはまりやすい 3 領域(自己の身 体、性格、友人関係や異性関係)を取り上げ、 それぞれに否定的な内容を設定した。自己の身 体は、深刻な病気にかかっていることがわかっ たという内容(以下「病気」)を、性格は、義 理の娘(息子)に息子(娘)をとられるように 思ってきつくあたったという内容(以下「子ど も」)を、そして友人関係や異性関係として、配 偶者に浮気をされたという内容(以下「浮気」) を短文で記述した。これらに対し、苦悩継続型、 未来希望型、忘却楽観型、成長確認型(松下, 2005)のそれぞれに該当する意味づけの例文を 示し、最も考え方が近い 1 文を選択させた。な お、意味づけのちがいは、過去・現在、未来の 3 時点からとらえることができた。苦悩継続型で は、過去・現在・未来にわたって否定的な影響 を受け続けているとの考えを例示した。未来希 望型では、過去・現在において否定的な影響を 受けているが、未来においては乗り越えること ができるだろうという考えを示した。忘却楽観 型では、過去においては否定的な影響を受けて いたが、現在においては何の影響も受けておら ず、未来にも何の影響も受けないだろうという 考えとした。成長確認型では、過去においては 否定的な影響を受けていたが、現在はネガティ ブな経験が自分を成長させてくれたと考えるこ とができ、未来においても肯定的に受け入れる ことができると考えたり、その経験を自分に とって大事なものであると考えるという内容と した。なお、意味づけの型の呼称として、以下 では開示内容(病気/浮気/子ども)と意味づ け(苦悩継続型/未来希望型/忘却楽観型/成 長確認型)を組み合わせて用いる(例えば「病 気における苦悩継続型」)。 (5)開示度 意味づけの型として(4)で選んだ考え方を した場合に、友人にはどの程度悩みを開示する かを、「1.全く話さない」から「4.全て話す」 の 4 件法で回答を求めた。 (6)自由記述 否定的経験のそれぞれについて、もしそれを 人に相談するならばどのような考え方をしたか らなのかを、自由記述で回答してもらった。 【結果】 (1)尺度の得点化と群分け 開示抵抗感尺度について探索的因子分析を 行い、固有値から一因子性が強いと判断(第 1 因子 5.639、第 2 因子 1.278)したため、全項目の 評定平均値を算出して開示抵抗感得点とした。 次いで、開示相手の特徴における評定値の度数 分布より、人数がほぼ等しくなるように 9-10 点 を上群(23 人)、8 点を中群(35 人)、1-7 点を下 群(38 人)とし、これを「開示相手の特徴群」 と呼んだ。なお、開示内容の「病気」と「子ど も」において苦悩継続型の意味づけを選択した 者はおらず、「浮気」においても苦悩継続型を選 択した者が 2 名のみだったため、以後の分析か ら苦悩継続型を除いた。 (2) 開示相手の特徴と意味づけが開示抵抗感も しくは開示度に及ぼす影響 意味づけの 3 つの型(未来希望型/忘却楽観 型/成長確認型)と開示相手の特徴(上/中/ 下)を要因とし、開示抵抗感得点に対する二元 配置分散分析を、開示内容(病気/浮気/子ど も)ごとに行った。開示内容「病気」において 開示抵抗感に意味づけの主効果が示された( (2,59)=5.844, <.01)。Scheff é 法による多重比 較からは、忘却楽観型と成長確認型の間に 1% 水準で有意な違いが示され、忘却楽観型の開示 抵抗感が低かった。 次いで、意味づけの 3 つの型と開示相手の 特徴を要因とし、開示度に対する二元配置分散 分析を、開示内容ごとに行った。開示内容「浮 気」において開示相手の特徴群の主効果が見ら れた( (2,47)=6.695, <.01)。Scheff é 法によ る多重比較からは、上群と下群の間に 1%水準 で有意な違いが示され、上群の開示度が高かっ た。開示内容「子ども」においても開示相手 の特徴の主効果が見られた( (2,53)=8.443, <.01)。Scheff é 法による多重比較からは、上群 と下群の間に 1%水準、上群と中群の間に 5%

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水準で有意な違いが示され、中群や下群よりも 上群の開示度が高かった。いずれの開示内容に おいても意味づけの主効果は示されなかった。 なお、開示相手の特徴の評定値と開示度の間で Pearson の積率相関係数を求めたところ、「浮 気」( =.434, (66)=3.91, <.001)と「子ども」 ( =.339, (66)=2.93, <.001)で有意な正の相 関が示された。 (3)自由記述の特徴 榎 本(1989) の 自 己 開 示 動 機 尺 度、 小 口 (1987)の自己開示動機尺度、ならびに小林・宮 原(2012)の自己開示動機尺度を参考に、否定的 内容をいかなる動機によって開示するのかにつ いて、自由記述の回答を分類した。例えば、小 බـ ֋ࣖ෈གྷ ૮஌ʀڠ״௧ٽ ૮घ΃͹Πχώ΢η ৚ॻմ๎ʀཀྵմ௧ٽ ઴޴͘ʀण༲ ๪٭ʀֺ؏ ৾ΕศΕ ۦೲܩକܗ 1  າཔس๮ܗ 1  ૮஌ͤΗͻـֺ͗Ͷ͵Ζ ͖΍͢Η͵͏ ਄ࠃ͵බـͫͳ෾͖ͮͪ ࣎ͺཚͬࠒΊ΍୉͚͘ ͱɼՁ΍ߡ͓ΔΗ͵͏ͳ ࢧ͑͜ʹɼঙͥͯ͢ྮ੫ Ͷ͵ͮͱɼ෼ࣆ͗ߡ͓Δ ΗΖ࣎͗པΗͻɼ઴޴͘ Ͷ͞Η͖Δ͹ਫ਼͘๏Νߡ ͓ͱ͏͜Ζ  ๪٭ֺ؏ܗ 1  බـ͹͞ͳͺࣙ෾ࣙਐ͹ ͞ͳͫ͢ɼਕͶ࿫͢ͱҲ ࣎ͺֺͶ͵Ηͱ΍ɼຌৼ ͺࣙ෾ࣙਐͲݡͯ͜ͱ͏ ͖͵͏ͳξϟ ࣙ෾͹ߡ͓๏͗ؔҩͮͱ ͺ͏͵͏ͫΘ͖͑ ਕͶ࿫ͤࣆͶΓͮͱঙ͢ Ͳ΍ـ࣍ͬ͹࣍ͬ๏Νֺ Ͷͪ͢͏  ࢰͺڬΗΖ͞ͳͲͺ͵ ͚ɼ͏ͰΗ͕ͳͥΗΖι ϪϠωʖͳׄΕ઀Ζ݀қ Νͪ͢ ਫ਼࿟බࢰͺ͖ͪ͢͵͏ ੔ௗ֮೟ܗ 1  ࣙ෾ͺՁΝ͢ͱ΍ͫΌͫ ͳࢧ͏͞ΊɼਕͶͨ͑ͫ ΞͤΖ͹΍஑͖ͥ͢͏ࢧ ͏ΝͤΖͫͫ͜ͳࢧ͑ɽ  ࠕ͹ـ࣍ͬ͹࣍ͬ๏͹Π χώ΢ηΝಚͪ͏  ࣙ෾͹਄ࠃ͵බـΝஎͮ ͱ΍Δ͏ɼܨݩ͵ʹΝ࿫ ͤࣆͲɼ༓ਕͶබـ͹ཀྵ մͳଲԢɼͨ͢ͱͨ͹๏ ͹૥غ൅ݡͶༀཱིͱͱΆ ͢͏  ࣙ෾͹ͯΔ͏ـ࣍ͬΝ୯ ͖Ͷ࿫͢ͱڠ״͢ͱΆ͢ ͏ ਫ਼͘ͱ͏ΖݸΕɼਕਫ਼ɼ Ҳิ઎ͺՁً͗͞Ζ͖Κ Δͥɼͨ͹ࠖೋΝ઴޴͘ Ͷण͜೘Ηͱͨ͞ɼਫ਼͘ ΖྙΝಚΔΗΖ  ෼ࣆΝ਄ࠃͶߡ͓ͱ΍࠹ ޛͺ͵ΖΓ͑Ͷ͖͢͵Δ ͵͏ͳɼ͵Ζ΄͚ـֺͶ ߡ͓ΖΓ͑Ͷ͢ͱ͏Ζ  ූـ ֋ࣖ෈གྷ ૮஌ʀڠ״௧ٽ ૮घ΃͹Πχώ΢η ৚ॻմ๎ʀཀྵմ௧ٽ ઴޴͘ʀण༲ ๪٭ʀֺ؏ ৾ΕศΕ ۦೲܩକܗ 1  ࣙ෾Ͳ݃࿨Νड़͢ͱ͏Ζ ͖Δɼ૮஌ͤΖචགྷͺ͵ ͏  ࣙ෾͹ߡ͓๏Ͷͯ͏ͱ͹ қݡΝซͪ͘͏ ූـ࿫ͺݚ΍ৱΚͷͳݶ ΚΗΖ͹Ͳɼཚͬ஥͏ͱ ͖Δ࿫ͤ າཔس๮ܗ 1  ৯ʓߡ͓ͱ͵Ζ΄͚Ҳਕ Ͳմ݀ͪ͢͏ ଠਕ͹͞ͳͳ͢ͱ঺͏࿫ ͶͤΖ ഓ۰ं͹қݡΝซ͏ͱΊ Ζ ๪٭ֺ؏ܗ 1  ࣙ෾͹ـ࣍ͬΝঙ͢Ͳ΍ ཀྵմ͢ͱΆ͢͏ ਑͖ͮͪ͞ͳΝ૮घͶ எͮͱ΍Δ͏ɼࣙ෾͹ৼ ͹བΊͶͪ͢͏ ෋Ͷཬ઀ΔΗͪ͞ͳͺڒ ͗ͪ͢͏͞ͳͲɼۦ͏ࢧ ͏ड़Ͳͤ͗ɼ࣎ؔ͹ܨգ ͲമΔ͖͛΍ ੔ௗ֮೟ܗ 1  ༓ਕͶಋͣ਑͠Νܨݩ͢ ͱΆ͚͢͵͏͹Ͳ෋෌͹ ୉઀͠΍எͮͱΆ͢͏ ࣙ෾Ͷͳͮͱϗηφ͹͞ ͳً͖ͮ͢͞ͱ͏͵͏͹ Ͳɼ੔ௗͤΖͪΌͶචགྷ ͵͞ͳ  ૮घ͹ـ࣍ͬΝॉ෾ཀྵմ Ͳ͘ͱ͵͖ͮͪͳൕ঴ ͢ɼـ࣍ͬ͹࣍ͬ๏Νร ͓ΖΓ͑ͶـΝͯ͜Ζ  ࢢʹ΍ ֋ࣖ෈གྷ ૮஌ʀڠ״௧ٽ ૮घ΃͹Πχώ΢η ৚ॻմ๎ʀཀྵմ௧ٽ ઴޴͘ʀण༲ ๪٭ʀֺ؏ ৾ΕศΕ ۦೲܩକܗ 1  ऑ͏ਕͪͬ͹қݡ΍ซ͘ ͵͗Δɼࣙ෾͹ݶ͏ͪ͏ ͞ͳ΍ঙ͵ΌͶͤΖ າཔس๮ܗ 1  ϕϧ΢ϗʖφ͵࿫ͺҲ઀ ଠਕͶͺ࿫͠͵͏ͳ݀Ό ͱ͏Ζ  ୉ࣆͶүͱ݄ͪ͹ͯ͵ ͗ͮͪࢢڛΝघ๎ͤΓ͑ ͵ৼڧͶಋ৚͢ͱΆ͢͏ ଋࢢ຤ͺ໊ΝͳΔΗΖΓ ͑Ͷࢧ͑͜ʹɼঙ͢ߡ͓ Νร͓ͱΊΖͳण͜೘Η Ζ͞ͳ͗Ͳ͘Ζ ๪٭ֺ؏ܗ 1  Ϗʖφψʖͺ࠹΍୉ࣆ͵ ଚࡑ͵͹͖ͫΔɼࢢ͹෋ ෌͗͑Ή͑͏ͮͱ͚ΗΖ ͞ͳ͹๏Ν॑ࢻ͢ͱɼࢴ ͹๏͗ߡ͓ΝրΌΖ  ੔ௗ֮೟ܗ 1  ࣙ෾͹ߨҟΝਜ਼౲Կ͢Γ ͑ͳߡ͓Ζ ಋͣ਑͠Ν༓ਕͶͺܨݩ ͢ͱΆ͚͢͵͏ ऑ͏ࠔ͹ࣙ෾Νࢧ͏ड़ ͢ɼಋཱིͣ৖Ͳ෼ࣆΝߡ ͓ͪͳ͘ɼࣙ෾ࣙਐͳಋ ͣ਑͠Ν༫͓ͱ͏Ζͳൕ ঴͢ɼ͵͖Γ͚͢ͱ͏͚ Γ͑౔ྙΝ఼ͪ࣎͢Ͳ༓ ਕͶ࿫ͤ  Table 1 開示内容と意味づけごとの自由記述の回答例;括弧内の数字は類似反応の度数

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口(1987)の感情性因子や小林・宮原(2012)の 共感的サポート希求因子に相当する「自分の中 にしまっておきたくないため」という回答や、 榎本(1989)の相談的自己開示動機因子に相当 する「自分の考え方が間違ってないだろうかと いう確認」という回答が見られ、これらを「情 緒解放・理解追求」としてカテゴリー化した。 また、榎本(1989)の理解・共感追及的自己開 示動機因子に相当する「自分の気持ちを少しで も理解してほしい」などの回答や、「自分の考 え方についての意見が聞きたい」、「友人に意見 を求めたい」など、アドバイスや共感を求める 回答も多く見られ、「相談・共感追求」とした。 他に、相手の人生に役立ててほしいという内容 は「相手へのアドバイス」として、「それも人生 の一部として受け入れて過ごしていく」や「運 命だと受け入れる」など、否定的内容の経験を 受容し、前向きに生きていくという回答は「前 向き・受容」として、反対に「忘れようと努力 する」や「他人のこととして笑い話にする」な どの回答は「忘却・楽観」としてカテゴリー化 した。さらに「自分のことを反省する」を「振 り返り」とした。なお、開示相手の特徴を 7、8 点とした者を中心に、「開示する必要性を感じ ない」とする回答があり、これは「開示不要」 とした。以上にあてはまらない回答は分析より 除外した。7 カテゴリーの典型的な回答を、開 示内容(病気/浮気/子ども)×意味づけ(苦 悩継続型/未来希望型/忘却楽観型/成長確認 型)別に Table 1 に示した。 【考察】 開示内容「病気」では、開示相手の特徴に関 わらず、意味づけの型と開示抵抗感の間に関連 のあることが確認された。特に、忘却楽観型は 成長確認型よりも開示の程度が大きい(開示抵 抗感が低い)ことが示された。それは「人に話 す事によって少しでも気持ちの持ち方を楽にし たい」(Table 1)という考えの表れのようだ。 一方、成長確認型では、「困難を前向きに受け入 れてこそ生きる力を得られる」(Table 1)とす る反応が多かったことから、自分の中だけで事 実を受け止め、それを自身の成長に繋げようと する思いが推察できる。高齢者において、病気 のような深刻な内容を楽観視したいと思う者は 友人に開示して安心を得ようとするが、困難も 成長に繋げようとする者は開示しない傾向があ ることがわかった。これは、忘却楽観型は成長 確認型よりも開示抵抗感が大きい(松下,2005) という、大学生の傾向とは反対の結果であっ た。対して、開示内容「浮気」と「子ども」で は、開示相手の特徴が開示の程度に影響するこ とがわかった。すなわち、信頼できる開示者の 存在が開示度を決定することが確認された。こ れは、親友に対してはあらゆる面で開示しやす く、話しやすい内容と話しにくい内容の開示度 の乖離が小さいという、青年期を対象とした榎 本(1997)の指摘と同様である。 なお、80 歳以上の男性では「友人・仲間はい ない」と答えた者が 2 割を超えていた。広く高 齢者を対象とした調査でも、友人が少ない者は 3 割を超える(内閣府.2018)ことから、当初、 一部の者が「日頃よく悩みを相談する友人」を 十分に想定できないことを危惧した。しかし、 年齢と開示相手の特徴との間に相関が示されな かったことと、開示相手の特徴の評定値が低 かった者でも、開示理由の記述は十分な分量で あったことから、開示相手の想定は高齢者でも 有効であったと判断した。 否定的経験の開示理由を問うた自由記述か らは、各開示内容に即して、意味づけと開示理 由が関連することを伺わせる結果が得られた。 例えば、「病気」について、そのネガティブな経 験を将来は受け入れることができるだろうと考 える未来希望型と成長確認型は、辛い経験を忘 れ去ることを望む忘却楽観型にくらべて、「前向 き・受容」カテゴリーの反応が多かった。また 「浮気」では、現在も否定的な影響があると考 える苦悩継続型や未来希望型では、開示は不要 であるとの反応が多かったが、現時点で否定的 な経験の影響がないと答えた忘却楽観型と成長 確認型には、開示しないとの回答がほとんどな かった。同様に、「子ども」に対しては、苦悩継 続型や未来希望型は「相談・共感追求」や「開 示不要」カテゴリーの回答が、忘却楽観型や成 長確認型では「前向き・受容」カテゴリーの回 答が多く見られた。それぞれの否定的な経験は 高齢者にとってどのような価値を持つのか、そ してそれを各個人がどのように意味づけるのか

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によって開示動機が異なり、さらには開示度の 違いに繋がることが示唆された。 以上のように、否定的経験の意味づけ方を松 下(2005)の 4 つの型に沿った例文で表現し、 そこから最も自分の考えに近い 1 文を選択させ るという手法を用いることで、開示抵抗感との 関連を見出すことができた。また、自由記述に 示された開示理由との間にも、合理的な関連が 読み取れた。これらの結果より、調査 1 におい て開発した否定的経験に対する意味づけ方の測 定手法は、一定の妥当性を有すると結論した。 そこで調査 2 では、さらに自己開示動機も要 因に加えて大学生と高齢者の 2 群に質問紙調査 を実施し、否定的経験の自己開示に対する意味 づけと開示動機の影響について、どのような共 通性や差異が見られるのかを明らかにする。辛 い経験を開示して慰めや共感を得ようとするの ではなく、「開示する必要性を感じていない」と したり、「運命として受け入れる」「人生の一部 として受け入れる」とするなど、否定的な経験 であっても受容し、前向きに生きていこうと考 える回答が高齢者に多くみられたことは、この 年齢ならではであるようにも思える。開示者に とって開示がどのような意味を持つか(意味づ け)、開示に何を求めるか(開示動機)は、生涯 発達の中で変化すると推測できることから、こ れが開示度にも影響することが予想される。 調査 2 【目的】 否定的経験の自己開示に対する意味づけと 開示動機、開示度の関連について、大学生と高 齢者を比較し、自己開示における一般性と発達 差について明らかにする。 【方法】 調査対象 大学 1 年生 241 名(男性 115 名)と 58 歳∼ 78 歳の高齢者 54 名(男性 37 名)の合計 295 名を 対象とした。大学生は国立大学法人A大学の心 理学関連の授業受講生に協力を依頼し、集団実 施した。高齢者は地域のシルバー人材センター に業務委託し、自律的な社会生活に問題のない 者を派遣してもらい、個別に実施した。さらに 高齢者には、検査当日に記入を求めた問診票に て、認知機能ならびに運動機能に著しい障害の ないことを確認したほか、改訂長谷川式簡易知 能評価スケール(HDS-R)を実施し、カットオフ 値 20 点を上回る良好な状態にあることも確認 した。質問紙の実施に先立ち、両群とも、参加 は自発的な意志に基づいて行われ強制ではない こと、人の一般的な心理的特徴を調べることが 研究目的であること、研究を通じて知り得た個 人の情報は守秘すること、途中であっても参加 の意志がなくなれば中止できることを説明し、 同意を得た者を対象とした。その上で、著しい 欠損のあった回答を除いた結果、大学生 205 名 (男性 98 名)と高齢者 54 名(男性 37 名)のデー タを分析に使用した。 調査時期 大学生は 2018 年 11 月中旬に調査を実施し、 高齢者は 2018 年 8 月中に全ての調査を終えた。 調査方法 質問紙調査を行った。大学生は講義の一部を 利用して集団実施し、その場で回収した後にデ ブリーフィング行った。高齢者は、各自の都合 のよい日時に調査会場に来てもらい、質問紙へ の記入を求め、その場で回収した後にデブリー フィングを行った。 (1)フェイスシート 性別と年齢を尋ねた。 (2)意味づけのタイプ 調査 1 において、否定的経験「浮気」と「子 ども」は反応が類似していることがわかったた め、今回は「浮気」だけを用いた。2 種の否定 的経験(「治療の難しい深刻な病気にかかって いることが分かった」(以下「病気」)と「付き 合っていた人(配偶者)に浮気をされた」(以下 「浮気」))に対して、調査 1 と同様に 4 種類の意 味づけ(苦悩継続型、未来希望型、忘却楽観型、 成長確認型)に該当する例文を提示し(Table 2)、最も考え方が近い 1 文を選択させた。 (3)開示度 日頃よく悩みを相談する友人を一人思い浮 かべた上で、意味づけの型として(2)で選ん だ考え方をした場合に、その者にどの程度開示 するかを、「1.全く話さない」から「4.全て話 す」の 4 件法で回答を求めた。

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(4)開示動機 意味づけの型として(2)で選んだ考え方をし た場合に、(3)で思い浮かべた友人にどのよう な考えで開示するのかについて、「1.当てはま らない」から「5.とても当てはまる」の 5 件法 で回答を求めた。項目は、榎本(1989)の自己 開示動機尺度を元に、否定的経験の開示で多く 見られた「前向き・受容」カテゴリーに相当す る開示動機項目を追加し、14 項目を用意した。 この尺度の因子構造を探るために予備的な調査 を実施した。18 歳∼ 25 歳の大学生 70 名(男性 21 名)と 48 歳までの成人 18 名の合計 88 名の 協力を得た。これらの者は調査 1 ならびに調査 2 の対象者と重複しない。共通性と因子負荷量 の重なりに基づいて項目の選択を行い、2 項目 を除いてコバリミン法による斜交回転を行って 4 因子を確定した。第 1 因子には「未知の状況 を前にして不安が高まっている」や「悲しみや つらさに打ちひしがれている」という因子が負 荷したので、「不安・苦悩」因子と命名した。第 2 因子には「話しても本当の気持ちは理解して もらえないと思う」や「同情されたくない」と いう因子が負荷したので、「関係拒否」因子と命 名した。第 3 因子には「自分の気持ちや考えを 誰かに理解してほしい」や「自分の考えや選択 が正しいかどうか確かめたい」という因子が負 荷したので、「情緒解放」因子と命名した。第 4 因子には「経験を話すことで、相手の人生に役 立ててほしい」や「一人でつらさを乗り越える ことで成長できる」という因子が負の負荷を示 したので、正負を逆転させて「成長期待」因子 と命名した。以上より、開示動機尺度として妥 当な因子構造を持つと判断し、削除した 2 項目 も含めた 14 項目を調査 2 の開示動機尺度として 用いた。 【結果】 (1)開示動機尺度の得点化 開示動機尺度について、大学生群と高齢者群 を一緒にして探索的因子分析を行った。固有値 から 4 因子構造と判断した(第 1 因子 3.586、第 2 因 子 2.541、 第 3 因 子 1.339、 第 4 因 子 1.040、 第 5 因子 0.853)。予備調査とは異なる因子に負 荷した項目が一部見られたが、基本的な構造に 変化はなかったため、予備調査と同じ因子名を 使用し、因子得点を算出した(Table 3)。 (2)意味づけ・開示動機・開示度間の関連 大学生群と高齢者群のそれぞれにおいて、2 種類の開示内容ごとに、意味づけの型を要因と して各開示動機因子得点に対する一元配置分散 分析を行った。大学生群では、開示内容「病気」 において「不安・苦悩」因子に対する意味づけ の主効果が示された( (3,201)=2.699,<.05)。 ࠕ⑓Ẽࠖ㸹἞⒪ࡢ㞴ࡋ࠸῝้࡞⑓Ẽ࡟࠿࠿ࡗ࡚࠸ࡿࡇ࡜ࡀศ࠿ࡗࡓ ձ⏕ࡁ࡚࠸ࡿព࿡ࡀศ࠿ࡽ࡞ࡃ࡞ࡗ࡚࠾ࡾࠊࡇࢀ࠿ࡽඛࡢᕼᮃࡶぢࡘࡅࡽࢀ࡞࠸ࡔࢁ࠺ࠋ㸦ⱞᝎ⥅ ⥆ᆺ㸧 ղ⏕ࡁ࡚࠸ࡿព࿡ࡀศ࠿ࡽ࡞ࡃ࡞ࡗ࡚࠸ࡿࡀࠊࡋࡤࡽࡃࡍࢀࡤ๓ྥࡁ࡟⏕ࡁ࡚࠸ࡇ࠺࡜⪃࠼ࡿࡔࢁ ࠺ࠋ㸦ᮍ᮶ᕼᮃᆺ㸧 ճࡑࡢ஦ᐇࢆ▱ࡗࡓ᫬ࡣ࡜࡚ࡶ㎞࠿ࡗࡓࡀࠊ௒ࡣఱࡶ⪃࠼࡞࠸ࡼ࠺࡟ࡋ࡚࠾ࡾࠊࡑࡢ࠺ࡕ๭ࡾษࡿ ࡇ࡜ࡀ࡛ࡁࡿࡔࢁ࠺ࠋ㸦ᛀ༷ᴦほᆺ㸧 մ஦ᐇࢆ▱ࡗࡓ᫬ࡣ࡜࡚ࡶ㎞࠿ࡗࡓࡀࠊ௒ࡢᖾࡏࢆჶࡳࡋࡵࡿࡇ࡜ࡀฟ᮶ࡓࡢ࡛ࠊ⮬ศ⮬㌟ࡢே⏕ ࢆ኱ษ࡟⏕ࡁ࡚࠸ࡃࡇ࡜ࡀฟ᮶ࡿࡔࢁ࠺ࠋ㸦ᡂ㛗☜ㄆᆺ㸧 ࠕᾋẼࠖ㸹௜ࡁྜࡗ࡚࠸ࡓே㸦㓄അ⪅㸧࡟ᾋẼࢆࡉࢀࡓ ձኵ፬㛵ಀࡀ෭ࡵࡁࡗ࡚ࡋࡲ࠺࡯࡝ࢺ࣐ࣛ࢘࡜࡞ࡗ࡚࠾ࡾࠊࡑࡢ㛵ಀࢆಟ᚟ࡍࡿẼ࡟ࡣ࡞ࢀ࡞࠸ࡔ ࢁ࠺ࠋ㸦ⱞᝎ⥅⥆ᆺ㸧 ղኵ፬㛵ಀࡀ෭ࡵࡁࡗ࡚ࡋࡲ࠺࡯࡝ࢺ࣐ࣛ࢘࡜࡞ࡗ࡚࠸ࡿࡀࠊ᫬㛫ࡀࡓ࡚ࡤࡲࡓ௰┤ࡾࡋࡓ࠸࡜⪃ ࠼ࡿࡔࢁ࠺ࠋ㸦ᮍ᮶ᕼᮃᆺ㸧 ճᙜ᫬ࡣ㎞࠿ࡗࡓࡀࠊ௒࡛ࡣࡶ࠺㐣ཤࡢࡇ࡜࡛࠶ࡿࡋࠊࡑࡢ࠺ࡕᛀࢀࡿࡇ࡜ࡶ࡛ࡁࡿࡔࢁ࠺ࠋ㸦ᛀ ༷ᴦほᆺ㸧 մᙜ᫬ࡣ㎞࠿ࡗࡓࡀࠊ⮬ศ⮬㌟ࢆぢࡘࡵ┤ࡍࡁࡗ࠿ࡅ࡜࡞ࡗࡓࡢ࡛ࠊ⮬ศࢆᡂ㛗ࡉࡏ࡚ࡃࢀࡓ࡜ᛮ ࠼ࡿࡼ࠺࡟࡞ࡿࡔࢁ࠺ࠋ㸦ᡂ㛗☜ㄆᆺ㸧 Table 2 否定的内容(「病気」「浮気」)に対する意味づけの型の選択肢

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Scheff é 法による多重比較から、苦悩継続型と 成長確認型の間に 5%水準で有意な違いが示さ れ、苦悩継続型が高かった。また、開示内容 「浮気」において「関係拒否」因子に対する意 味づけの主効果が示された( (3,201)=2.912, <.05)。Scheff é 法による多重比較から、ここで も苦悩継続型と成長確認型の間に 5%水準で有 意な違いが示され、苦悩継続型が高かった。高 齢者群には主効果が示されなかった。 次いで、大学生群と高齢者群のそれぞれにお いて、2 種類の開示内容ごとに、4 段階の開示度 を要因として各開示動機因子得点に対する一元 配置分散分析を行った。大学生群では、開示内 容「病気」において「情緒解放」因子に対する 開示度の主効果が示された( (3,201)=3.057, <.01)。Scheff é 法による多重比較からは、「あま り話さない」と「全て話す」の間に 1%水準で 有意な違いが示され、「全て話す」の方が高かっ た。また、開示内容「病気」において「関係拒 否」因子に対する開示度の主効果が示された( (3,201)=4.645,<.01)。Scheff é 法による多重比 較からは、「あまり話さない」と「全て話す」の 間に 1%水準で有意な違いが示され、「あまり話 さない」の方が高かった。開示内容「浮気」に おいては、「情緒解放」因子に対する開示度の 主効果が示された( (3,201)=7.416, <.01)。 Scheff é 法による多重比較からは、「全く話さな い」と「少し話す」「全て話す」の間に 1%水準で 有意な違いが示され、「全く話さない」が低かっ た。また「関係拒否」因子に対しても開示度の 主効果が示された( (3,201)=4.142, <.01)。 Scheff é 法による多重比較からは、「少し話す」と 「全て話す」の間に 1%水準で有意な違いが示さ れ、「少し話す」が高かった。さらに「成長期 待」因子に対しても開示度の主効果が示された が( (3,201)=2.957, <.05)、多重比較におい て有意差は見られなかった。高齢者群には主効 果が示されなかった。 さらに、開示動機の 4 因子ごとに、人数が理 論的に等しくなるよう平均値と標準偏差を用い て上群・中群・下群の 3 群に分けた。大学生群と 高齢者群のそれぞれにおいて、開示度を目的変 数、開示動機 3 群と意味づけ 4 タイプを説明変数 とする数量化Ⅰ類を行った。大学生群の「病気」 の結果を Table 4 に、高齢者群の「病気」の結 果を Table 5 に、大学生群の「浮気」の結果を Ϩ ୙Ᏻ࣭ⱞᝎ Ϩ ϩ Ϫ ϫ  ᮍ▱ࡢ≧ἣࢆ๓࡟ࡋ࡚୙Ᏻࡀ㧗ࡲࡗ࡚࠸ࡿࠋ      ┦ᡭ࡟⮬ศࢆ▱ࡗ࡚࡯ࡋ࠸ࠋ      ᝒࡋࡳࡸࡘࡽࡉ࡟ᡴࡕࡦࡋࡀࢀ࡚࠸ࡿࠋ     ϩ 㛵ಀᣄྰ  ヰࡋ࡚ࡶᮏᙜࡢẼᣢࡕࡣ⌮ゎࡋ࡚ࡶࡽ࠼࡞࠸࡜ᛮ࠺ࠋ      ྠ᝟ࡉࢀࡓࡃ࡞࠸ࠋ      ௚ே࡟ࡣ㛵ಀࡢ࡞࠸ヰ࡛࠶ࡿࠋ      ヰࡋ࡚ࡋࡲ࠺࡜ࠊవィ࡟୙ᛌ࡟࡞ࡿࠋ      ┦ᡭ࡜ࡢ௰ࢆ῝ࡵࡓ࠸࡜ᛮࢃ࡞࠸ࠋ     Ϫ ᝟⥴ゎᨺ  ⮬ศࡢẼᣢࡕࡸ⪃࠼ࢆㄡ࠿࡟⌮ゎࡋ࡚࡯ࡋ࠸ࠋ      ࡜࡚ࡶ⭡ࡀ❧ࡘࡇ࡜ࡀ࠶ࡾࠊ⬚ࡢ୰࡟ࡋࡲࡗ࡚࠾ࡅ࡞࠸ࠋ      ⮬ศࡢ⪃࠼ࡸ㑅ᢥࡀṇࡋ࠸࠿࡝࠺࠿☜࠿ࡵࡓ࠸     ϫ ᡂ㛗ᮇᚅ  ⤒㦂ࢆヰࡍࡇ࡜࡛ࠊ┦ᡭࡢே⏕࡟ᙺ❧࡚࡚࡯ࡋ࠸ࠋ      ୍ே࡛ࡘࡽࡉࢆ஌ࡾ㉺࠼ࡿࡇ࡜࡛ᡂ㛗࡛ࡁࡿࠋ      ヰࡍࡇ࡜࡛๓ྥࡁ࡟⏕ࡁ࡚࠸ࡇ࠺࡜ᛮ࠼ࡿ     ᅛ᭷್     Ϩ    ᅉᏊ㛫┦㛵 ϩ   Ϫ  Table 3 開示動機尺度の因子分析結果(因子負荷量、固有値、因子間相関)

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Table 6 に、高齢者群の「浮気」の結果を Table 7 に示した。大学生群の「病気」では、「不安・ 苦悩」因子( =0.374)の偏相関係数が最も大き く、次いで「関係拒否」因子( =0.297)、意味づ け( =0.235)であった。各カテゴリーの関与を見 ると、成長確認型の意味づけと関係拒否しない ことが開示度を増すことに比較的強く関連して いた。ところが高齢者群の「病気」では、「関係 拒否」因子( =0.367)の偏相関係数が最も大き く、次いで「成長期待」因子( =0.240)であっ た。各カテゴリーの関与を見ると、苦悩継続型 の意味づけをすることが開示度の大きさに強く 関連し、さらに大学生群とは逆に関係拒否をす ることが比較的強く関連していた。大学生群の 「浮気」では、「情緒解放」因子( =0.305)の偏 相関係数が最も大きく、次いで「関係拒否」因 子( =0.226)であった。各カテゴリーの関与を 見ると、関係拒否することなく情緒解放するこ ---㡯┠㸫࢝ࢸࢦࣜ ᩘ 㔞 ༢┦㛵 ೫┦㛵 ---ព࿡࡙ࡅ   ⱞᝎ⥅⥆ᆺ  ᮍ᮶ᕼᮃᆺ  ᛀ༷ᴦほᆺ  ᡂ㛗☜ㄆᆺ  ୙Ᏻ࣭ⱞᝎ   ୗ  ୰  ୖ  㛵ಀᣄྰ   ୗ  ୰  ୖ  ᝟⥴ゎᨺ   ୗ  ୰  ୖ  ᡂ㛗ᮇᚅ   ୗ  ୰  ୖ  ᐃᩘ  ---㔜┦㛵ಀᩘ㸦㸰஌㸧   ᖹᆒண ㄗᕪ  ---㡯┠㸫࢝ࢸࢦࣜ ᩘ 㔞 ༢┦㛵 ೫┦㛵 ---ព࿡࡙ࡅ   ⱞᝎ⥅⥆ᆺ  ᮍ᮶ᕼᮃᆺ  ᛀ༷ᴦほᆺ  ᡂ㛗☜ㄆᆺ  ୙Ᏻ࣭ⱞᝎ   ୗ  ୰  ୖ  㛵ಀᣄྰ   ୗ  ୰  ୖ  ᝟⥴ゎᨺ   ୗ  ୰  ୖ  ᡂ㛗ᮇᚅ   ୗ  ୰  ୖ  ᐃᩘ  ---㔜┦㛵ಀᩘ㸦㸰஌㸧   ᖹᆒண ㄗᕪ  ---Table 4 大学生群の「病気」における開示度(目的変数)と 意味づけ・開示動機(説明変数)による数量化Ⅰ類 ---㡯┠㸫࢝ࢸࢦࣜ ᩘ 㔞 ༢┦㛵 ೫┦㛵 ---ព࿡࡙ࡅ   ⱞᝎ⥅⥆ᆺ  ᮍ᮶ᕼᮃᆺ  ᛀ༷ᴦほᆺ  ᡂ㛗☜ㄆᆺ  ୙Ᏻ࣭ⱞᝎ   ୗ  ୰  ୖ  㛵ಀᣄྰ   ୗ  ୰  ୖ  ᝟⥴ゎᨺ   ୗ  ୰  ୖ  ᡂ㛗ᮇᚅ   ୗ  ୰  ୖ  ᐃᩘ  ---㔜┦㛵ಀᩘ㸦㸰஌㸧   ᖹᆒண ㄗᕪ  ---㡯┠㸫࢝ࢸࢦࣜ ᩘ 㔞 ༢┦㛵 ೫┦㛵 ---ព࿡࡙ࡅ   ⱞᝎ⥅⥆ᆺ  ᮍ᮶ᕼᮃᆺ  ᛀ༷ᴦほᆺ  ᡂ㛗☜ㄆᆺ  ୙Ᏻ࣭ⱞᝎ   ୗ  ୰  ୖ  㛵ಀᣄྰ   ୗ  ୰  ୖ  ᝟⥴ゎᨺ   ୗ  ୰  ୖ  ᡂ㛗ᮇᚅ   ୗ  ୰  ୖ  ᐃᩘ   㔜┦㛵ಀᩘ㸦㸰஌㸧   ᖹᆒண ㄗᕪ  ---Table 6 大学生群の「浮気」における開示度(目的変数)と 意味づけ・開示動機(説明変数)による数量化Ⅰ類 Table 7 高齢者群の「浮気」における開示度(目的変数)と 意味づけ・開示動機(説明変数)による数量化Ⅰ類 Table 5 高齢者群の「病気」における開示度(目的変数)と 意味づけ・開示動機(説明変数)による数量化Ⅰ類

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とが、開示度を増すことに比較的強く関連して いた。一方、高齢者群の「浮気」では、「不安・ 苦悩」因子( =0.529)、意味づけ( =0.500)、「成 長期待」因子( =0.478)の偏相関係数がいずれ も大きく、次いで「関係拒否」因子( =0.252) であった。各カテゴリーの関与を見ると、未来 希望型の意味づけをして成長期待を持つことが 開示度に強く関連し、成長確認型の意味づけで あって不安・苦悩を感じないことが開示度を増 すことに比較的強く関連していた。 最後に、大学生と高齢者のそれぞれにおい て、開示動機と 2 種類の開示内容ごとに、意味 づけと開示度のクロス表を作成し、カイ二乗検 定を行った。大学生において、開示内容「病気」 の「関係拒否」因子中群に有意な偏りがみられた (χ =17.850, =9, <.05)。残差分析を行った ところ、苦悩継続型における「全く話さない」、 未来希望型における「少し話す」、成長確認型に おける「全て話す」が有意に多く、未来希望型 における「全て話す」、成長確認型における「少 し話す」が有意に少なかった。また高齢者にお いて、開示内容「病気」の「関係拒否」因子中 群において有意な偏りがみられた(χ 25.571, =9, <.01)。残差分析を行ったところ、苦悩 継続型における「あまり話さない」、忘却楽観型 における「少し話す」が有意に多かった。 【考察】 自己開示に及ぼす否定的経験の意味づけと 開示動機の関連において、年齢によらない一般 性が示唆されると同時に、大学生群と高齢者群 の間の発達差が明らかとなった。 一般性とは、否定的経験の自己開示におい て、大学生群・高齢者群ともに、意味づけと開 示動機の影響が確認されたことである。すなわ ち、否定的経験をどのように意味づけるのか や、何のために開示しようとするのかによって 開示度が異なることを示す結果が、いずれの 年齢群においても見出された。特に、「関係拒 否」因子の関与から、自己開示しようとしない 者が大学生と高齢者の双方に一定数存在するこ とが示唆されたことは非常に重要である。彼ら は、他者との関わりの中に生きがいや社会的責 任を見つけようとせず、受容されたいとも感じ ていないようだ。自己開示を行うために必要で ある社会性やソーシャルスキル(小野寺・河村, 2002)の低いことが原因かもしれない。また亀 田(2003)は、自尊感情が低いと否定的経験の 開示によって傷つくことを予想し、自己開示を 避けることになるとしている。同時に亀田は、 自尊感情が高い者でも、自己開示しても十分な 効果が期待できないと考えることを明らかにし ている。これらは、自尊感情の高さによって否 定的経験を自己開示する際の動機が異なる可能 性を示している。さらに、自己開示動機が低い 理由として、他者を信頼していないことや、話 しても効果がないと考えていることなども考え られた。これらのことから、開示度や開示抵抗 感は、開示内容や開示動機、意味づけに加えて、 本人の性格や非開示者との関係性が複合的に関 わり、決定されると考えるのが妥当だろう。 一方、自己開示に及ぼす意味づけや開示動機 の影響に、年齢群間の違いも見られた。大学生群 では、情緒解放を求める者は開示する傾向にあ り、他者との関係を拒否する傾向がある者は開 示しようとしないことがわかった。つまり、自 身の辛い気持ちをわかってもらいたいと思えば 開示するが、どうせ理解してもらえないだろう と考えると開示しないことを意味する。また、 自分に降りかかった否定的経験を友人の成長の 糧として欲しいと期待する場合にも、開示が行 われやすいことが示唆された。大学生において 自己開示を行うことは、主に他者の存在によっ て自己受容感を高めたり、ソーシャルサポート を期待する機能を持つようだ。 これに対し、高齢者群では、不安や苦悩に捕 らわれた場合に開示を求めるが、そうでない場 合には、否定的経験を自他の成長の糧にできる と考えた場合にのみ開示が行われることが示さ れた。特にその傾向は「浮気」について顕著で あった。高齢者にとって病気に罹患することは 身近な話題であるため、比較的開示抵抗感が小 さいが、配偶者の浮気は加齢によって必ずしも 身近になるものではなく、むしろ幾星霜を経た 夫婦にとっては大きなストレスとなる出来事で あるためと考えられる。こうした場合、高齢者 は、否定的な経験を受け入れて前向きに生きて いこうと考える傾向が強いようだ。さらに、「自 分に起こった出来事を他人に話してもしかたな

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い」との独自志向性(豊島,2016)を示す回答 が多くみられており、対人関係において他者 依存性が低下している(高井,1999)ことも高 齢者の特徴であると言える。これに高齢者の社 会的孤立(内閣府,2019)が加わることで、開 示による喪失感の共有が一層妨げられ、孤立状 態に追い込まれた高齢者の QOL が損なわれる ことが危惧される。ただし、高齢者も未来を肯 定的に意味づけた場合には、開示を行うことが 見出された。また、高齢期には喪失経験が多く なっても、外的な社会的資源を最適化すること により、主観的ウェルビーイングは維持される (エイジング・パラドクス ; Mroczek & Kolarz,

1998)ことから、適切な心理・社会的支援があ れば、大学生と同程度の自己開示は必ずしも必 要でないのかもしれない。 逆に、大学生の中で苦悩継続型の意味づけを する者に、否定的経験が未来にわたって続くと 考えると、思いを話すことでさらに不安が高ま ることを恐れたり、話しても本当の気持ちを理 解してもらえない、同情されたくないなどと考 えて、自分の内に抱え込んでしまう様子が見受 けられた。特に、「病気」について、将来まで 苦悩が続くことを恐れながらも、不安や苦悩を さほど感じていないように振る舞うような、不 安を抑圧する一群の存在が確認された。大学生 において、自己開示を通じたソーシャルサポー トの重要性が繰り返し指摘されていることから も、こうした者には経験を適切に意味づけて自 己開示に導くナラティブ・アプローチ的支援が 期待される。 最後に、本研究の課題を指摘しておく。まず 数量化Ⅰ類の結果に十分な決定係数が得られな かった。開示度や開示抵抗感には、本研究で取り 上げた意味づけや開示動機の他に、開示相手の 種類やその親密度、開示内容、開示場面などが 影響することが知られている。こうした主要な 要因をもれなく含んだ研究ではなかったことが 原因と思われ、多面的な研究への改善が求めら れる。また、意味づけと開示動機の関連につい ても明らかにすることができなかった。概念的 に両者は重複する部分があると思われるため、 これらが交絡していた可能性が考えられる。意 味づけと開示動機の交互作用が示されなかった ことは、その証左かもしれない。しかし一方で、 意味づけの 4 パターンと開示動機の上中下群と の間に明確な対応がなかったことから、ある意 味づけが必ずしも特定の開示動機に結びつくの ではないのかもしれない。この点の解明も今後 の課題として残された。 文献

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Table 6 に、高齢者群の「浮気」の結果を Table  7 に示した。大学生群の「病気」では、「不安・ 苦悩」因子( =0.374)の偏相関係数が最も大き く、次いで「関係拒否」因子( =0.297)、意味づ け( =0.235)であった。各カテゴリーの関与を見 ると、成長確認型の意味づけと関係拒否しない ことが開示度を増すことに比較的強く関連して いた。ところが高齢者群の「病気」では、 「関係 拒否」因子( =0.367)の偏相関係数が最も大き く、次いで「成長期待」因子( =0.240)であっ た

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