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雑微動の再解析による2007年能登半島地震に伴う震源域周辺の地震波速度変化"Seismic Wave Velocity Decrease near the Fault Zone of the 2007 Noto Peninsula Earthquake, Japan, Detected by using Ambient Noise"

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Academic year: 2021

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E36

雑微動の再解析による 2007 年能登半島地震に伴う震源域周辺の地震波速度変化

Seismic Wave Velocity Decrease near the Fault Zone of the 2007 Noto Peninsula Earthquake, Japan, Detected by using Ambient Noise

大見士朗 Shiro OHMI

We re-analyzed the seismic ambient noise data around the source region of the 2007 Noto Peninsula earthquake to delineate the temporal change of the crustal structure quantitatively. We calculated the auto correlation functions (ACF) of the ambient noise at each single station as well as the Green's functions (GF) among stations. Both of the ACFs and GF among stations exhibit the velocity decrease associated with the mainshock. Source fault area exhibits extremely large velocity decrease, which is likely larger in deep part. It indicates that extremely low velocity body, which may be attributed to fluid such as water, is generated beneath the fault zone just after the mainshock. (108 words). 1.はじめに 2007 年 3 月 25 日に発生した能登半島地震 (Mw6.6)に伴う震源域周辺の地震波速度変化に ついては,すでに Ohmi et al. (2008) に報告がある が,これは定性的な解析にとどまっている。本報 告では,当時のデータの再解析を行い,さらに定 量的な速度構造の変化を求めることをめざした。 2.データおよび手法について データとしては,Ohmi et al. (2008) と同じく,能 登半島地震の震源域周辺に展開されていた,短周 期地震計の連続データの上下動成分を用いた。こ れらのデータの雑微動部分を用いて,個別観測点 については自己相関関数(ACF),観測点相互間に つ い て は 相 互 相 関 関 数 ( CCF ) の 代 わ り に deconvolution による相関関数を求めた(以下では, 便宜的に CCF とよぶ)。使用した帯域は,ACF に 関しては,1.5Hz または 2.0Hz から 10Hz,CCF に 関しては 0.1Hz から 1.0Hz である。 3.解析の結果 ACF のラグタイムが 3s から 10s までの部分に, 「Stretch & Compression 法」を適用して,速度変 化を見積もった結果によると,震央距離が 20km から 40km 程度の観測点においては,最大 1.5%程 度の速度低下が認められる。このラグタイム区間 は,ほぼ上部地殻部分の情報を持っていると考え られる。また,これらの観測点については,ラグ タイムが 2s から 7s までの区間での解析を行うと, 速度変化量はさらに大きくなる傾向がみられる。 一方,震源断層直上の観測点では, 2s から 7s の 区間では 3.5%程度以上の速度低下が認められる のに対し,3s から 10s の区間では,速度変化がさ らに大きくなる。CCF に関しては,Rayleigh 波の 基本モードの最大振幅部分から 10s 間の波形を, 地震前後でそれぞれスタックしたものを Stretch & Compression 法で解析した。その結果によると,震 源域をサンプルする基線には,最大 1.8%程度の速 度低下が認められることがわかった。 4.考察と今後の課題 震源域から離れた観測点については,ACF による 速度低下は浅部の方が大きいことから,これらは 強震動によりもたらされた可能性が高い。これに 対し,震源断層直上では,深部の速度低下がより 大きいことが示唆される結果となり,強震動以外 の原因による深部の速度低下がもたらされた可能 性がある。また,CCF による速度変化は,考察し ている基線の平均的な速度変化であると考えられ ることから,震源域をサンプルする基線の CCF で 見られる速度変化が ACF のそれより小さいこと は,大きな速度低下を起こした領域が,震源域近 傍に極在していることを示唆している。 これは, Kato et al. (2008, 2011) による解析で示された 震源周辺の低速度域が,本震の発生直後に形成さ れた可能性を示唆しており,今後,震源域での速 度低下域の場所の同定を試みていきたい。

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