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EPI-2型日立赤外分光光度計

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(1)

EPし2型日立赤外分光光度計

Type

EPIT2HitachiInfra-red

Spectrophotometer

吉田

霞*

鏑木

KasumiYoshida TakeshiKaburagl

角野正夫**

阿部善右衛門**

Masao Sumino Zenpemon Abc

内 容 梗 概 赤外分光光偏計は,検仁l_1すべきエネルギーがきわめて小さくて検知掛こ感度の良いものがなく,また プリズムに岩塩を用いなければならないなどその製作には高度の技術が必要である。このたびわれわれ ほ夜光束,単分光式の赤外分光光度計EPI-2型を完成し,広く斯界の要望にこたえている。 本器の設計と製作にあたっては内外各社製品,の長短を検討し,また社内の技術を生かして装掛こ特長 をもたせるように努力Lた「.本稿ほその概要について述べるものである。

〔Ⅰ〕緒

言 赤外線にたいする物質の吸収特性肥ついてほ■ハ■くから 注l」されていたが,その測定がむづかしいため,一般に 測定器として使用されるまでにほ至らなかった。最近に なって幅射線化学の発達,複雑なイJ`機物合成の研究i・こ刺 激され,またエレクトロニックスやt_:1動制御接術の発達 によって日動記録式の赤外分光光度計が作られるように なり,さらにその結果として赤外吸収持照の研究のます ます重要なことが判別した「, 赤外分光継が可視の分光棺と異なる点をあげると (二り 検糾すべきエネルギーの絶対二吊二が非常に少ない (2〕検知器として光電管のような高能率のものがな い(-.. (、 3)分散プリズムおよびセル板にガラスや水晶が佐 川できず,岩塩,臭化カリなどの結晶を使川しなけ ればならない。 (4)分光器を恒温に保たなければならない。 (二5〕一般に吸収特性が複雑なため,自動記録式にし・ ないと価値がない。 などやつかいな条件が多い。このため光学系と増幅器に 高い性能が要求され,非球面鏡や岩塩の製作などの特殊 ・接術を必要とし,また装置が複雑高価なものとなる。 以 Fこのような本質的な問題を中心とL,口立赤外分 光々度計EPト2塾の設計上,技術上の諸問題および装聞 の特長,性能などについて述べる〔

〔ⅠⅠ〕動 作

理 まず順序として動作原理を簡i勘こ説明しておく.〔 弟2図において光源を川た光はR,S二つの光 に分 かれる。R側には測光絞り,S側には試料を卍き,おの おのを通過した光をセクタによって交▼如こ分散系に送 り,単色光にして検知器に入射させる。この場合,試料 の吸収が絞りによる 蔽の程度に等しくなけれは検知損 * 日立製作所多賀工場 ** 日立製作所中央研究所 第1図 EPト2型.の 外 観 第2図 EPト2型の機構系統図 に交流電圧が発生するから,これを増幅して得られる= 力によって平 電動機を働かせ叫光東の I な tl、 し 等 が さ 強 るところまで絞りを移動させる。したがって絞りの位†程 によって試料の透過 リトロ ラーは波長 示することができる。 換カムによって回転させられ, プリズムによって分散したスペクトルを順次揖射スリッ トに送り込む:⊃記録計のドラムの回転が波長 またペンが絞F)と て芥波長に対する 勤しているので, 換カムと, 計を回転 させ 過率を記録させることにより,赤外

(2)

1260 昭和32年11月

第39巻 第11号 第3図 EPト2塑光学系統図 第4図 僻 【敢 図 線の波長域における物質の吸収特性が測定できる。

〔ⅠⅠⅠ〕光

木器の光学系統図を弟3図,部品配置を舞4図に示す。 (り 光 源 赤外光源として必要な条件は, (a)連続光源であること (b)幅射効 が大きいこと (c)高熱に耐えること (d)加熱が簡単であること (e〕耐久性があること などである。 一般にほ炭化珪素グローバーまたはネルンスト燈が用 いられており,おのおの特長があるがわれわれは国内で 簡単に入手できる前者を使用した。その大きさは両端の 直径10mm¢全長100mm,発熱部は直径4mm¢長さ30 m皿,消費電力ほ約200W,使用温度は14000Kである。 (2)測 光 系 測光系の方式としては単光束,夜光束の二種があるが, 溶媒や空気中の炭酸ガス,水蒸気などの影響を受けずに 透過率を直読できる後者の万が一般に便利とされ,最近 の赤外分光韓はほとんど夜光東方式で,応用的に 測定も可能なようになっている。 光束 複光束測光系について設計上必要な条件をあげると (a)試料側と基準側の両光路の,長さと光学系効率 がまったく同一であること (b)試料の大きさを小さくできるようにすること (c) 料室ほ各位セル,特殊アタッチメントを使府 するた捌こ十分な余裕を有すること などである。EPI-2型の測光系ほ以上の点を考慮して 決定したもので,光源ミラーMl∼M4による光源Soの】 第1次の陪像は,基準側ほ測光絞りW2の上に一致させ, 試料側ほ100% 節用の絞りWlの位置を結像点より少 し内側にずらせ,ミクロセルを使用する場合ほ岩塩レン ズLlをはずして 料Clを絵像点の置位まで挿入でき る構造になっている。なお試料室の長さは130Ⅱ1mであ る。 測光絞りW2は一定面積の光 を一様に正確な直線性 をもって絞ることが必要である。EPI-2型では櫛形絞り

(クーム)を使用し,特殊ジグを用いた精密グラインダ工

作により,直線性は全域0.5%以内の精度を得た。 (3)分 散 系 分散系は分光舘中の最も重要な部分で,入射スリット Slの像をコリメーティソダミラーMllにより平行光線・ にしてプリズムに送り,分光された単色光を出射スリッ トS2から坂り出している。 分散系の方式としてはLittrow型,Ebert塾,Pfund 塾などが知られているが,Littrow型が最も多く使用 されている。またプリズムを透過させる回数により単分一 光式(Single pass),複分光式(Double pass),三重_ 分光式(Triplepass)などがある。EPI-2塾ではLittrow一 型の単分光式を採用し,コリメーティンダミラーには直_ 径100nI叫,焦点距牡300In皿,軸はずし角度24度の地一 物面鏡を使用しており,プリズムにほ標準品として頂角 72度,対辺94mm,高さ60皿m の岩塩プリズムを隠 用している。72 プリズムほ60度プリズムに比較して 分散が約1・65倍広く,したがって同じ波長幅の単色光を・ 取り出すのにスリット幅をそれだけ広くすることができ-・′ ・ ・●・. 深 長 几(ノり 第5図 72度プリズムと60度プリズムの比較 A:分散比 B:同一波数幅の単色光を取り出した場合の明るさ比 (光束断面積が等しい場合) C:同一波数幅の単色光を取り出した場合の明るさ比 (プリズム体積が等しい場合)

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E PI- 2

欄・〟 こ当 _、 ..● ・・- こ亡 こご ;灰 長 元(〟) 、、 ∴ご ・、 第6回 復分光器と単分光器との比較 A:分散比 B:同一波数幅の単色光を振り出した場合の明るさ比 る。しかし一方屈折面における反射損や透過部分の吸 収損が大きくなり,またプリズムの大きさや通過する光 束断面掛こよっても条件が変ってくる。この関係を一辺 が60mmの60度プリズムを として弟5図に示し た。すなわち,入射する有効光束断面積を等しくすると 72虔プリズムの方が明るく,この場合プリズムの大きさ ほ60 プリズムの約2倍になる。またプリズムの体積を

等しくすると光束断面積が約1/Jすとなるため,60虔プ

リズムの方が幾分有利である。一般に60度プリズムが使

用されているのは後者の理由による。しかし,光来断面

積ほ光学系全体の大きさ,コリメーティソダミラーの精

度との関係から制約を受けるので,これを一定にして明 るさを増しうる点は72度プリズムの利点であろう。策 る図ほ参考までに夜分光器と単分光器の比較を同様の方 法で示したものである。 弟5図と葬る図の比較から,光 断面積を しくした 場合の72虔プリズムの明るさは複分光器とほぼ同等で, 14∼15〃付近でほむしろすぐれている。しかし散乱光を 少なくする点でほ複分光器の方がはるかにすぐれており 明るさだけで両者の優劣を決定できないことはいうまで もない。 コリメーティンダミラーの製作にあたってほ,これに よるスリットの結像が鮮鋭であるか否かによって分解能 が決定されるため,その工作精度を厳 におさえている。 (4)受 光 系 直径90mmゥう,焦点距離ム=352m皿,ム=44mm,縮小 比8:1の楕円面鏡M16を使用し,田射スリットS2の像を 検知器Jに収赦させている。検知器の受光面積がきわめ て小さく(0.2nmx2mm),これに全光量を絞り込むこと ほ非常に困難なため精度の高い楕円面鏡が必要とされる わけである。光束の中央部は検知掛こよって一部 蔽さ れるが,検知器の頭部および支柱が非常に小さく作られ J 波 長 ノし〟) へr冠りつ烏bb空 べ 一社ミ廿H蒜思璧眺 ハ‖V 第7因 果体幅射エネルギーと光学系の効率 ているため,これによる損失は数パーセントに過ぎない。 (5)光学系の明るさ 以上説明した全光学系の出力エネルギーは次式: lyス= ノ、、/∴.1J・べh 27げ2 吼同=∴= .(1) によって与えられる。ここに ム:使用温度における黒体緬射エネルギー(弟7図) g入:光源の光束発散率(グローバーでほ全域約80%) 〟入:全光学系の効率(弟7図破線) 5:スリット幅 J:スリットの長さ α:有効光束断面積 ′:コリメーティソダミラーの焦点距離 」ス:波長幅 へやぎミ ー≠⇒廿H〔詔 御 伽 ∫ 波長/=〟) 第8囲 光学系の出力エネルギー スリット幅1m工n,光源温度14000K

(4)

1262 昭和32年11月 であり,EPト2彗如こおいてはJ=1.2cm,α=23cm2′=30 Cmである。この式からスリット幅1mmの場合の波長幅 1/∠あたりの川カエネルギーを計算すると第8図のよう になる。 また』ス=』レ S= d〝 dス ス2 104 ‥(2、) ノー」.・… ・:∴:,: 」レ:波数幅 小J (J.・ :プリズム分散率 .し3_) であるから,波長10〃において所要の波数幅の1日.色光を 取り出す場合のスリット幅およびエネルギーWlOを(1) (二2)(3〕式から計算すると次のようになる。 波数 3cm■1では S=0.288mm WlO=0.226fLW‥・ ・(.4〕 波数1.5cm 1では S=0.144mm WlO=0.056FLW"・ ・(

〔ⅠⅤ〕検

赤外線検知器としては光電導セル, 電対,ボロメー タ,ニューマテイツクなどが知られており,熱電対が最 も多く使川されている。検知器として必要な条作ほ (1)熱容量が′トさいこと (2〕感度が良いこと (3)雑音が少ないこと である。このためにほ (1)・受光面積をできるだけ小さくしかつ極 力小塾に 作ること し2〕熱起電力が大きくなるように金属の組合せを びかつ其窄中に保持すること

し3〕Jobnson雑音はJ豆できくの

で抵抗を小さくすること などの技術的対策が考えられる。EPト2 型で用いた熱電体ほCharlesM.Reeder 杜 のもので,その粕性ほ次のとぉ=)で ある。 受光面積 直流感度 時定数 抵 抗 0.2mmx2mm 8〃Ⅴ/JくW O.013秒 10∫1 熱電対を底流的に用いるとドリフトで悩 まされるので,光をセクタで断続して その交流起電力を増幅する方式を 用し た。この場合断続周波数と実効値交流出 力の関係ほ次式で与えられるしつ 第9図 背 面 Eae=0.45月。/(1十如ケ2丁〕1包………( 6_) 且0:直流感度 ′:断続周波数 丁:時定数 いま丁=0.013秒,′=10c/S とすれば(6)式から Eac/0.45月0=0.77%‥. ‖.(7) 次にこの検知掛こより検Hlしうるエネルギーの最小値 を計算してみよう。最少検出量を限定する条件としてほ 導体内電子の熱的撹乱によるJobnson雑音 電対と外界の温度差の動揺による雑音 の二程焦があり,ともに理論的にさけることほできない が,〔2)に比して(1〕の方がほるかに大きく,その値は 且現=2(鬼門』′)兢 によって与えられる。ここに ゐ:ボルツマン常数 r:絶対温度 虎:検知器の抵抗 』′:増幅器の周波数帯域幅 前置増幅芸 /朗々7彪 ∴ D

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第10図 増 幅 回 路 図

(5)

(竜) 旺 高 ‖ マ J 〝 周 波 数 fC乃) ■ヽ 第11図 入力トラソスと共振コイルの 周波数特性 A:入力トランス B:共振コイル 毛) 匿膨環=℃ であり,T二3000g,』/=1c/s,属=10nとすれは次の値 を得る。 且1j=4×10 10V ‥ ‥し9) これは(5)(7.うから波長10〃で波数幅1・5cn 1の単色光 を取り出した場合の透過率0.2∼0.3%あたりの起電力に 相当する。

〔Ⅴ〕

弟9図は後扉を

恥、て電気系の収納状況をホすっ (1)増 幅 器 木器の増幅回路を弟10図に示す。前置土削百器としてほ 入力トランスと12AX7MT管1本をシールドケース に納め,その合計の利得は約75dbである。入力l、ラン スの仕様ほ下記のとおりでその特性を第10図Aに示すっ 増幅周波数 選択度Q シ・一ルド 利 得 10c/S 3db down で1・、2 -70db lOc/Sにて53db 主増幅器の前段には50c/S の新著を阻止するため l白二 列共振回路を用いた。その特性を第】l図Bに示す。上増 幅回路ほ12AX7MT管を2本使用して4段増幅させ るもので,「lりJにおける利得は全体で140・∼160dbにな る。このF-Iけコをさらに揖力増幅器で同期整流し,50c/S に変調してLl_け汗ランスに送っている。 前章で述べたように,赤外分光掛こおいては光学系のfll 力が小さく,また検知器に感度の良いものがないので, Jobnson 雑音程度の信号を増幅しなければならない「 このため上削霞器の雑音はできるかぎり小さくする必要が ある。増幅器から発生する雑酋の種類をあげると, (二a)電源をこよる雑斉 (二b〕こ増幅器日身から発する邦吉 しCノ)外部から入る電磁撹乱による雑音 しdノ)機械的振動による雑著 などである。これらの対策としては, 〔i〕増幅器の電源には定電圧回路による安定な直流 電沫を用い,電圧を定格より低くして使用する。 ( ii )直空管,抵抗器,コンデンサなどの部品には良 質のものを選択し その配匿および配線,接地の方 法を十分吟味する。 ( iii)入力トランスと初段管の位置の選定,およびシ ールドを厳蚕にする。 (、iv)入力トランスと初段皆の防振を完全にする。 などあげられる。 〔2〕 自 動制御部 記録計を働かせて測光記録する場合に必要な各種の制 御装間のlしtl路が組まれており,パネルにはこれを操作す るためのダイヤルが西己吊されているり 〔a〕ペン駆動系 増幅器からの出力により,タコゼネレータ付の平衡電 動機を働かせてペンとクームを駆動させるとともに,ゼ ネレータの出力によってベン速度を制御している。 (_b〕披長 り速度制御系 波長送りはできるだけ迅 で,かつ吸収力ーブの正確 なことが要求される。このため増幅器からの出力に応⊥ 信号が小さく吸収力ーブが平坦なときは記録を早くし, †言うブ▲が大きく吸収の化の大きいところほ遅くして,記 録おくれのないように速度制御を行っている。 r c)スリット制御系 波長カムに非直線抵抗を,スリットに直線抵抗を 動させた自動平衡装荷により,分光器の出力エネルギー が常時一定になるようにスリットを開閉させている。

〔ⅤⅠ〕記

記録計には由二径10inのf-】j筒型記録計を使用しており, チャー1、の有効スケールほ20cmx76cmである。 記録速度は とLて全敗長城10分,ペソ 度はフル スケール3秒になっておf),ともに前章で述べた 虔制 御装抑こよって駆動され,またクラッチと交換ギヤ一に よって速度を変えることも可能である。 測光記録しない場合ほ正逆ともに全波長域1∼2分の 速度でチャー1、を送ることができるので 問を要せず,また 中から記録させる場合, りもどしに時 料の濃度 やセルの厚さを決定するためにあらかじめ吸収の大体の 憤向をみておく場合などにきわめて便利である。 記録スケールほ うになっている。. ムの設計にし ×1,×2,×4と3段に切換えできるよ ・般にチャートの目盛にほ波長変換カ て つ が た あり等波長チャー 波長測で広くなり, 波長のものと等波数のものとが 1、では吸収の記録が短波長渕で狭く長 波数チャートでほ逆に短波長渕で 波長測で狭くなるのが両者の得失である。木器で はスケールを2段にし,波長2.5へ5〃 までを100cm■1

(6)

1264 昭和32年11月

■語源薪離船

蜃軒且塀軒猥

第12図 クロルナフクリこ/による再現性 スリット3c皿 1/10J∠記録時間10分 液体セル(0.05皿m)使用 第39巻 第11号 第13図 水晶の吸収と100% ライソ スリット3cm 1/10/J記録時問10分

(7)

PI- 2

1265 あたり1cm,5/J以上を100cmnlあたり4cmにして全 体の記録のバランスをとったチャートを使用した。

〔ⅤⅠⅠ〕付

属 品 赤外分光器はその応用範囲が広いため,各種のセルや 付属品の数がきわめて多い。ここでほ紙数もないのでそ の種類だけをあげておく。 (1)交換プリズム KBr(11∼25〃)LiF(ト6〆)CaF(′3∼9〃) (2〕各 種 セ ル 液体セル(0・025∼1mm),固定セル〔揮発性液体用) 気体セル(50,100皿m),1m気休セル,可変セル, ミクロセル,加熱水平セル,高圧セル,反射用セル (二3_〕ⅩBr錠剤成型器 (4〕赤外顕微鏡 (5)赤外偏光装置 (6う 補助記録計

〔ⅤⅠⅠⅠ〕性

EPI-2塑の性能ほ〔ⅠⅩ〕にかかげる仕

のとおりで,そ の測定例の一部を弟12∼】5図に示Lた。次に測定性能 として具備すべき条件をあげておく。 =り 犬用上まず必要なのは再現性で,たとえいかに分解能 の良い分光器でも再現性のない場合ほ測定結果が信頼し がたいものとなる。 再現性が完全であるための条件としては (てa二)増幅器が安定しており,新市,ハンチングなど がないこと (b_)記鋲の追尾おくれがないこと (_C_〕駆動機構系にガタがないこと などがあげられる。弟12図ほ再考射生を示す測定例 で2恒信己銀させた吸収曲線がほとんど完全に一致し ている。 (:`2〕】00%ライン 複光束分光器では基準側と試料例の両光路の長さおよ び光学系 一であるべきで,特にセクター以後に おいてほ両者の有効光東が完全に-一致するように調整さ れるべきである。これが完全でないと両光束の不平衡の ために波長が変るにつれて100%ラインが蛇行したり, 空気中の炭酸ガスや水蒸気の吸収による影響が出たりす る。 ]-00%ラインの完全な調整ほ,定量的に吸光度を測定 する場合絶対必要である。第】3図ほ100.%ライン測定 例としで一般測定条件におけるもの(、Aノと,増幅率を一 段上げて感 くした状態のもの〔B)とを示した。 (3)散 乱 ヽ 冒 くヨ` 田 描!L1 妄附 【 ‡ 【+

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1266 昭和32年11月 赤外光源ほ弟7図に示したように,短波長域のエネル ギーが長波長域のエネルギーに比してきわめて大きいの で,長波長域の測定の際短波長の散乱光が検知器にまぎ れ込み,このために零ラインが上にあがってくる。コリ メーティンダミラーの精度とプリズムの研磨両が良く, 分光器内の散乱光対策が完全であれi・ま,岩塩プリズムの 波長域ではかなりのところまで散乱光を少なくすること ができる。弟】3図にほ水晶による散乱光の測定例をいつ しよに記録してある。散乱光をさらに少なくするため, および15/J以上のKBrプリズムの波長域においてほ散 乱光防止フィルタを使用できるようになっている。 (4)波 長 精 度 一般には0.015/上程度が要求される。この精度ほ主と して波長変換カムの工作によって決るので,カムの精度 を厳重におさえる必要がある。またカムと記録計をつな ぐ機構系の誤差も相当問題になるので,この系統は設 的にも十分精度をHiしうるように考慮されねばならな い。 さらにまた波長精度に重要な関係があるのほ温度制御 の問題で,分光器の温度が るとプリズムの分散が変り, その結果として波長が狂ってくる。したがって分光得の 温度制御が必要となり,0.015/上 の波長精度を得るため にほ±lOC以内に抑えなければならない。 木器でほヒータによって分光器を加熱し,サーミスタ を使用してプリズムの温度を一定に調整している。ヒー タ電力ほ150Wで,温度は外部の温度変化が影響しないよ うに40±0.50Cとした。波長精度を検出するには一般に ポリスチレンフイルムが使用されているが,さらに精留 に調べるためをこは空気中の炭酸ガス,水蒸気の吸収やア ンモニアガスなど多くの基準試料が発 されている。弟 14図にポリスチレンフイルムの吸収の測定例を示した「 (5)分 解 スリッい幅を小さくするとこれに比例して単色光の波 数幅は小さくなる。しかし検知しうる放低エネルギーほ Jobnson雑音によって決定されるから,スリット幅を小 さくするには限度があり,ここに分解能の押論的な限卯 が存在する。また実際のi蝕定分解能を王里論値にできるだ け近づけるために 祝すべき技術的な問題は, (a)コリメーティンダミラーとプリズム研磨面の精 度 (b)増幅器の雑古対策 などで,その良否ほ装置の性能に決定的な影響を及ばす ため,赤外分光器の製作技術上最も苦心を要するところ である。 分解能ほ通常波長10/Jにおいて分解しうる披数帖で わされ,その値は通常単分光式のものでほ3∼1.5cm 1 複分光式のものでほ2∼1cm 1である。分解能の比較に 第39巻 第11号 第15図 アンモニ7ガスによる分解能測定 記録時間3分/100cm 1

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*利得調整のダイヤルオーダー ほアンモニアガスの10.5/′ 前後の吸収,およびポリス チレンフイルムの3/∠ .‖へけ八 吸 の 題 ∵. されている。 舞15図ほアンモアガスの測定例で,スリット幅を変え ることにより分解能が高くなってゆく状態を示した。 (る)±透過率精度 透過率精度にはまずクームの直線性が直接関係するの で,その工作精度を厳重に抑えておかねばならない。透 過率 度の検定にほフイルムの厚さや溶液の濃度を て測定を行うが,分解能による影響をうけないように適 度に幅の広い吸収を使用し,また長波長域においてほフ レヤーの影響 に入れる必要がある。木器は定量に も十分使用できるようにその透過率 える。 測光方式 分光方式 記録計 光 源 検知器 プリズム 性能 波長徽域 波長精度 分解能 記録 度 度を1%′以内に抑

〔ⅠⅩ〕標

EPI-2型 夜光束,光学的雰位法 単分光式 円筒型記録計, 炭化珪 熱電対 直読式 岩塩,頂角72度,対辺94mm, 高さ60mm 2・5∼15〃(可動範囲2.5∼16〃) ±0・015〃 1.5cm 1/10〃 10分∼6時間 速度制御 移動式円動停止装眉付 記録計最高駆動 答 応 ン 記録スケール 度 1∼2分 3・、27秒 2・5∼5/∠1c皿/100cm 1 は 1267 5〃以上 4cm/100cm 1 1,2,4,倍 3段切換式 スリット幅 0∼2皿皿波長カム 透過率精度 11% 動倍率 【‖「J変 大き さ 幅770mm,長さ1,260mm,高さ1,080mm 500kg 力 A.C.100V,1¢50またほ60∼,600W

今後赤外 く普及されるために望まれること (り 製品としての安定性を良くすること。 (2)ペンのレスポンスを早くして記録を こと。 (3)特殊セル,アタチメソト製作による応用面開拓 などであろう。また最近の傾向として花束の標準型のほ かに構造を簡易にして価格を下げた実用的なものと,復 分光器や,グレーティングを使用した高性能のものとの 二つの方向のに発展する傾向を示している。 われわれもかかる趨勢におくれないように研究を進め ているが,特に今後の方針として斬新な構想と社内の独 自の技術をもとにした新らしい分野を開拓して行きたい とノ且っている。 終りに,本装置の製作に閲し有益な御指 をいただい た大阪大学吉永教授,R・A,Oetjen氏に感謝の息を表す 次第である。 参 鳶 文 (こ1)InternationalCriticalTable V239,270 〔2)A.Walsh:Multiple Monochrometers,J.0.S. Aリ42,(1952)

(3、)S.Broadersen:Resolving Powerand Noise;n

Infnared Spectroscopes, J・0・S・A.,43,877〔1952) (′4′)工藤:赤外線吸収スペクトル,増一川南江堂 川召31-1) (:5)尾中:赤外ラマンスペクトル,日本分析化学会 (1954) 、-ノ 、■ノ 、、.′/ 6 7 8 ′( ( ′′l\ 山口:亦外線研究3(昭27-10) 阿部,菅原 阿部,け原 電字詰75〔昭30) 信′、告誌34(二昭26)

参照

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