Title
A Study on the Class of Logit Models within the Consumer
Behavior Theory( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
LE, Dam Hanh
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(工学) 甲第015号
Issue Date
1995-03-24
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/1736
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氏名(本籍) 学位の種類 学位記番号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題目 LE DAM HANH(ゲィェトナム) 博 士(工学) 甲第15 号 平成 7 年 3 月 24 日 生産開発システム工学専攻
A StudY On the Class of Logit ModeIs within the Consumer
Behavior Theory 学位論文審査委員 (主査)教授 森 杉 (副査)教授 宮 城 教授 小 尻 浅 湯 授 教 芳 彦 治 毒 俊 利
論文内容の要旨
品 最近の交通行動分析や交通需要予測において最も頻繁に適用されているロジ ソ ト型行動モデル群は、従来はランダム効用理論に基づいて導出されていた。これ に対して、本論文は、既存のモデルに加えて新しいモデルを含んだ 一連のロジッ ト型モデル群を伝統的な経済理論である消費者行動理論に基づいて導出すること を試みており、 6 章および付録からなっている。 第1章の序論では、交通行動を含む個人の行動原理を概説するとともに、研究 の背景と目的および本論文の構成を述べている。 第2章は、以降の理論展開のために準備をしている章であり、第1節ではロジ ット型モデルの従来の導出原理であるランダム効用理論を説明し、第2節では ミ クロ経済学理論の柱である消費者行動理論の概説を行っている。 第3章第1節では任意の効用関数形に対して、交通行動のようにその測定単位 が同一である財・サービスのグループの中の1つの財に対する需要関数は、その 財が含まれるグループ全体に対する総需要とグループの中の特定の財の需要比率 の積の形で表現することができることを示した。次に、その需要比率を示す関数 が多項ロジットモデルとして表現することができる間接効用関数形を発見してい る。また、第2節では間接効用関数形の変更により、修正重力モデルの誘導にも 成功している。さらに、誘導した多項ロジット型需要関数の性質を利用した新し い交通需要推定法の提案も行っている。 第4章は、第3章の一般化と新しい型のモデルの提案を行っている。従来のロ ジット型モデルの中で最も 一般性を有するモデルは、一般極値型(G E V)モデ ルである。第1節では消費者行動理論より、拡張G E V、準G E Vおよび線型G E Vモデルを導出し、従来のG E Vモデルがここでは線型G E Vモデルに匹敵す-35-ー‥‥一九≠七÷∵∴二二∵∵ 」 ._ ることを主張している。第2節では、Nested Logit(N L)モデルに対して第1 節と全く同様な考え方を適用して、第1節と同じパターンが成立することを示し ている。最後に、第3節では、非集計行動モデルの分野では離散連続選択モデル といわれているモデルと同型のモデルの導出に成功している。 第5章では、直接および間接効用関数の双対惟理論を用いて、需要比率が、そ れぞれ線型多項ロジットモデルおよび修正重力モデル形となるために必要十分な 直接効用関数形を示している。次に、第3節は、多くのロジット型モデルの欠点 といわれている選択比率が他の代替案の特性から独立であるⅠIA特性が成立す るための必要十分な間接効用関数形は加法的分離型であることを証明している。 さらに、第4節ではランダム効用理論でよ く言及される最大効用の期待値を示す ログサム関数は、本研究の立場からも線型多項ロジットに対応する間接効用関数 の性質をもつことも示している。 第6章は、本研究の成果を要約し、かつ、残された課題に言及するかたちで結 論を述べている。 最後に、付録では、本研究が提案した行動モデルが総需要と需要比率の積の形 で表現されることに注目 して、段階的パラメータ推定法の展開を言式みている。こ の提案されている段階的パラメータ推定法は、通常の同時巌尤法と同様に、一致 性をもつことは証明されているが、効率惟がどの程度低下するかの議論が未完の 形になっている。このため、付録として取り按われている。
論文審査の結果の要旨
本論文は、現代ミクロ経済学の中心的理論である消費者行動理論に基づいて、 一連のロジット型モデルの導出を試みており、その成果は、以下の8点に要約す る こ とがで きる。 (1)任意の効用関数形に対して、交通行動のようにその測定単位が同一である 財・サービスのグループの中の1つの財に対する需要関数は、その財が含まれる グループ全体に対する総需要とグループの中の特定の財の需要比率の積の形で表 現することができることを示した。この指摘は、従来の研究では言及されていな い本研究の独創性である。また、本研究のアプローチは、総需要を与件としてい る従来の離散的選択行動理論と異なり、総需要がそのグループおよびグループ外 の財の特性および価格の関数として内生化されている点も一般化への貢献となっ てい る。 (2)上記の性質を交通需要予測に適用すると誘発・開発交通量の分析・予測を 明示的に行うことができる。また、情報化、家族構成、地価、リゾート開発など の交通以外の財・サービスの特性・価格の変化が交通発生に与える影響も明示的 に分析することが可能となった。しかも、加法阿分離形効用関数が成立している場合は、これらの交通以外のサービスの変化は、需要比率には影響せず、総需要 のみに影響するという性質の指摘も重要である。 (3)上記(1)の手法を応用して、需要比率が多項ロジットモデルおよび重力 モデル型となるような間接効用関数形を発見している。この結果、従来、離散的 選択行動理論であるランダム効用理論からのみ誘導されていた上記2つのモデル が古典的な消費者行動理論からも導出することができることが判明した。 (4)同様な発想のもとに、需要比率がより一般的な一般極値モデル(G E Vモ デル)および Nested Logit モデル(N Lモデル)の形となるような間接効用関 数の形を発見しようと試みている。その結果、G E VモデルもN Lモデルも非常 に特殊な効用関数である場合には、同じ関数形を誘導することができるが、より LL一般的な場合には、G E VモデルとN Lモデルと同型のモデルの誘導は不可能で あることを示した。そして、導出された需要比率関数に対して、拡張および準と いう名称をつけ、従来のG E VモデルおよびN Lモデルを拡張・変形したモデル 型の提案をしている。なお、選択比率が離散連続選択モデルと同型となる効用関 数の発見にも成功している。 (5)上記(3)で誘導した多項ロジ'ット形需要比率モデルを、交通需要分析に 適用する際の新しい作業手順を提案している。すなわち、誘発交通量を明示的に 取り扱うために機関分担→分布→発生という従来とは逆の作業手順が望ましいこ とを示した。 (6)多項ロジット型および重力モデル型の需要比率モデルとなるための直接効 用関数形に関する必要十分条件は、トランスログ型であることを示した。さらに、 総需要を固定した多項ロジット型の場合はエントロピー型になること、また、重 力モデルの場合はC E S型になることを示した。この指摘は、従来から実用的に 使用されていたC E Sやエントロピー形の効用関数の意義についての新しい知見 を追加したといえる。 (7)多項ロジットはⅠIA特性をもっている。すなわち、2財の需要の比は、 その2財の特性・価格のみの関数であり、他の財の特性・価格から独立である。 本研究は、このⅠIA特性が成立するための必要かつ十分な間接効用関数形は、 加法的分離形であることを証明した。 (8)最後に、本研究は、最初に需要比率モデルのパラメータ推定を行い、次に 推定されたパラメータを総需要モデルに代入し、残りのパラメータを推定すると いう 2段階推定法を提案している。これは、実用上、作業効率を向上させる重要 な提案である。しかも、その推定値の性質が一致性をもつことを証明している。 しかし、効率性についてはまだ不明である点が残された課題である。 以上、要するに、本研究は交通需要予測モデルで最も理論的で実用的といわれ
-37-ているロジット型モデル群について、消費者行動理論的考察を行い、上述のよう な多くの知見を得たものであり、学術上および実用上寄与するところが少なくな