308 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(93) ヤマ グチ ミ サ コ山口美沙子(昭和
博士(医学) 七二1340号平成5年1月22日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
呼吸筋トレーニングの臨床的研究 (主査)教授 金野 公郎(副査)教授新田澄郎,笠島武
論文内容の要旨
目的 呼吸理学療法の一環として新たに開発した呼吸筋ト レーニングの有効性の検討および呼吸筋トレーニング 開始の前提条件を低酸素血症および低リン血症から設 定する. 方法 慢性肺気腫を対象として吸気筋力強化法としての abdominal pad法(従来法)単独施行例と新たに開発 した可変型呼気抵抗器を用いた吸気・呼気筋同時強化 法の施行例の2群についてトレーニング前後における 最大吸気・呼気筋力および運動負荷試験時のKonno- Meadダイアグラムを主な測定パラメーターとして有 効性を検討した.‘一方在宅酸素療法施行症例および当 科入院症例を対象に空気呼吸時および酸素吸入時にお ける運動負荷試験および血清リン測定を行い,低酸素 血症および低リソ血症の呼吸筋不全に対する関与度を 検討した. 結果 1.吸気筋力強化単独施行例に比較し,新たに開発し た吸気・呼気筋同時強化法施行例において最大吸気・ 呼気筋力の増加,運動負荷時の換気パターンの改善, 耐久時間の延長および息切れの改善を認めた. 2.在宅酸素療法施行症例の運動負荷試験において 全例で空気呼吸時に比較し酸素吸入時に耐久時間の延 長および著明な換気パターンめ改善を認めた. 3.低リン血症の改善によって肺胞換気量の増加を 示した症例を認めた. 考察 呼吸筋トレーニングは換気パターンを改善させ,こ れによって換気効率を増加させ慢性肺気腫の運動能力 の増大に寄与し得ると考えられた.低酸素血症および 低リン血症が呼吸筋不全の病態形成に関与し呼吸筋ト レーごング開始の前提条件としてこれら臨床病因を可 及的に除去することの重要性が示された. 結論 1.呼吸筋トレーニング法として新たに開.発した吸 気・呼気筋同時強化法の有効性が確認された. 2.呼吸筋トレーニング施行の前提条件として低酸 素血症および低リン血症の改善の重要性が示された. 一942一309