b9 (6) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
カワ シマ ァキラ川嶋 朗(昭和3
医学博士 甲第182号平成2年2月16日
学位規則第5条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程修了者) ネフローゼ・ラットの腎リソゾームにおけるアルブミン分解について (主査)教授 杉野 信博 (副査)教授 降矢 榮,太田 和夫論 文 内 容 の 要 旨
目的 腎糸球体から濾過されたアルブミンの一部は近位尿 細管で再吸収され分解される.ネフローゼ症候群にお ける低蛋白血症の原因として,尿中へのアルブミンの 喪失及び腎尿細管におけるアルブミン分解の充進が挙 げられている.著者はアルブミン分解における腎リソ ゾームの役割に注目し,ネフローゼ・ラットにおける 尿細管細胞内リソゾームでのアルブミン分解が充進し ているか否かを検討した. 方法 Puromycin aminonucleosideを腹腔内に投与して ネフローゼ・ラットを作製し,カルシウム処理した腎 皮質核上清画分よりパーコール密度勾配遠心法によっ てリソゾームを純粋に調製した。調製したリソゾーム 蛋白をimmunoblot法によって検討した. 結果 腎リソゾーム内には正常でもアルブミン及びそり分 解中間産物が認められ,ネフローゼ・ラットではそれ が10倍以上に増大していることが明らかになった. 考察 腎は正常でアルブミン,その他の蛋白質,ペプチド を分解し,ホルモン,アミノ酸などの血中レベルを保 ち,体液の恒常性を維持している.腎リソゾームはア ルブミンその他の蛋白質を分解する小器官であるが, ネフローゼ症候群では特に重要な役割を持つものと思 われる. 結論 1.カルシウム処理した腎皮質受註計画分よりパー コール密度勾配遠心法を用いて純粋なリソゾームを調 製した. 2.腎リソゾーム蛋白をimmunoblot法による検討 の結果,腎リソゾーム内に内因性のアルブミン及びそ の分解中間産物が認められた. 3.ネフローゼ・ラットでは腎リゾソーム内アルブミ ン及びその分解中間産物の著明な増大が認められた. 4.これらの結果より,腎リソゾームはアルブミン分 解の場として,ネフローゼ症候群では特に重要な役割 を果たしているものと思われる. 一671一70