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高齢者入院医療費の都道府県地域格差に関する研究わが国における先行研究の文献的総括

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1050 第45巻 日本公衛誌 第11号 平成10年11月15日

高齢者入院医療費の都道府県地域格差に関する研究

わが国における先行研究の文献的総括 藤原 佳典 星 旦二  高齢化社会を迎えてわが国の医療費は増大している。都道府県別に医療費の実態をみると大き な格差も認められ,その規定要因に関する研究も進んでいる。本研究では,わが国における高齢 者の入院医療費格差について特に都道府県地域格差に着目した先行研究をレビューして地域格差 規定要因の観点から総合的に検討した。まず入院医療費の構成要素である「入院受診率」,「高齢 入院者入院レセプト1件当たり入院日数」,および「高齢入院者1人1日当たりの入院医療費」(以 下,「入院医療費の三要素」1)という)をそれぞれ目的変数とした研究について整理した。その結 果,「入院受診率」を規定する要因としては精神障害,循環器系疾患,筋骨格系および結合組織 疾患,損傷および中毒疾患が多いといった「疾患別の差異」が,「高齢入院者入院レセプト1件 当たり入院日数」を規定する要因としては「都市的状況であること」,「高齢化が進んでいるこ と」,「入院医療体制が整備されていること」が,そして「高齢入院者1人1日当たりの入院医療 費」を規定する要因としては「濃厚な診断と治療」が指摘されていた。次に入院医療費の三要素 を介さずに直接的に「高齢者1人当たりの入院医療費」を規定する要因を探った研究については 病床数,医師数といった「医療供給量」の他に「人の離散傾向」,「生命に対する認識の低さ」,「健 康水準の低さ」,「経済力指標の劣悪さ」などの「社会的・経済的・文化的要因」の影響が大きい ことが指摘されていた。 Keywords : 入院医療費,高齢者,都道府県地域格差,入院医療費の三要素

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