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高齢者を対象とした医薬品に関連する用語の認知度に関する調査

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高齢者を対象とした医薬品に関連する用語の認知度に関する調査

村上 雅裕*1)、安田 恵1)、新村 健2)、天野 学1) 1)兵庫医療大学薬学部、2)兵庫医科大学内科学総合診療科学

RecognitionofDrug-relatedWordsamongElderlyPeople

MasahiroMurakami*1),MegumiYasuda1),KenShinmura2),ManabuAmano1)

1)School of Pharmacy, Hyogo University of Health Sciences, 2)Department of General Medicine, Hyogo College of Medicine

Abstract:Inawareness-raisingactivitiesformedicalcostreduction,manydrug-relatedwords,includingloanwords, areused.Theuseofloanwordsmayreducetheeffectivenessofactivitiestoraiseawarenessamongelderlypeople withdifficultyunderstandingthesewords.Weexaminedtherecognitionofdrug-relatedwordsamongtheelderly aged65orover.Theword“genericdrugs”hadthehighestrecognitionrate,at94.7%,andthosefor“generaldrugs” and“leftovermedications”alsoexceeded70%.Incontrast,therecognitionratesforloanwords,suchas“authorized generics”and“biosimilars”,weremarkedlylow,at1.5%.Theresultssuggestthattherecognitionofsomewordsis pooramongnonprofessionals,eveniftheyarecommonlyusedbyprofessionals.Inactivitiestoraiseawarenessof medicalcostreductionamongelderlypeople,itmaybeimportanttousesimplerwords,andprovidemoredetailed explanations,suchasshowingactualproducts. Key words:drug-relatedwords,recognition,elderlypeople ──────────────────────────────────────────────── 緒言  現在わが国では、高齢化に伴う医療費の増加が問題と なっており、2017 年度の国民医療費の総額は 43 兆 710 億円にものぼっている。さらに、国民 1 人当たりの医療 費を年齢別に見ると、65 歳未満では 18 万 7,000 円であ るのに対し、65 歳以上では 73 万 8,300 円と約 4 倍の差 が認められた1)。また、国民医療費全体に占める薬局調 剤医療費の割合は 18.1%、さらに、薬局調剤医療費全体 に占める薬剤料の割合は約 75% となっている2)。そのた め、後発医薬品の利用促進や一般用医薬品を使用したセ ルフメディケーションの推進、残薬解消やポリファーマ シー削減は、医療費削減に効果的であると考えられる。  近年、先発医薬品よりも薬価が低く設定されている後 発医薬品だけではなく、特許期間中に独占販売権を与え られて製造販売されるオーソライズドジェネリックや特 許が切れたバイオ医薬品の後続品であるバイオシミラー が市場に加わっている。また、医療用医薬品の成分が一 般用医薬品に転換されたスイッチ OTC 医薬品も増加し つつある。一方で、たとえばオーソライズドジェネリッ クやバイオシミラーなど医療費削減を啓発する中で使用 される用語には、専門家でなければわかりにくい外来語 などが多い。そのため、非専門家に対して認知度の低い 用語が多用されることにより、啓発活動の成果が十分に 発揮できない可能性も否定できない。特に、医療費が高 の認知度を明らかにした報告は見当たらない。  そこで本研究では、65 歳以上の高齢者を対象とし、医 療費削減に関する取り組みを推進する上で使用されると 推測される医薬品に関連した用語を任意に選択し、その 認知度について調査を行った。 方法  調査対象者は、2018 年 4 月 22 日、6 月 3 日、7 月 1 日 に兵庫医科大学・兵庫医療大学合同チームにより実施さ れた「丹波篠山圏域における高齢者のコホート研究 (FESTA)」への参加者 131 名とした。なお、FESTA の 対象者は65歳以上である。調査方法は聞き取りとし、調 査内容は Fig.1 に示す任意に選択した医薬品に関連する 15 の用語の認知度とした。なお、全ての質問に対し、回 答は「1.ある 2.ない」のいずれかを選択するものと した。また、結果の記載を簡略化するため、質問文をそ のまま表中に記載するのではなく、質問した用語を質問 文の略称として使用した。調査は、個人が特定できない ように無記名で実施した。服用中の医療用医薬品および 後発医薬品の使用については、調査対象者が持参したお 薬手帳あるいは薬剤情報提供書より情報を収集した。調 査に際しては、対象者にその目的および内容を十分に説 明し、同意を得た場合のみ実施した。また、本調査は兵庫 医科大学倫理委員会の承認を得て実施した(倫ヒ 0342)。

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回答への影響を検討するため、クロス集計を行った後、 χ 2独立性の検定を行った。有意差があった項目について はさらに残差分析を行い、調整済み残差の絶対値が 1.96 以上であれば P<0.05、2.58 以上であれば P<0.01 で有 意差ありとした。なお、日本老年医学会では、高齢者の 定義を 75 歳以上とすべきであると提案していることか ら、本研究では年齢を 65~74 歳と 75 歳以上に分類して 解析を行った。 結果 1. 調査対象者の属性  調査対象者の属性を Table1 に示した。性別は女性の 方が 74.0% と多く、年齢は 75 歳以上の方が 58.0%と多 かった。また、医療用医薬品を服用している対象者は 68.7% であり、そのうち 72.2% が服用薬に後発医薬品が 含まれていた。 2. 医薬品に関連する用語の認知度  Table2 に質問への回答結果を示す。医薬品に関連す る用語のうち、「ジェネリック医薬品」の認知度が 94.7% と最も高く、次いで「一般用医薬品」が 81.7%、「残薬」 が 72.5%であった。一方、「オーソライズドジェネリッ ク」、「バイオシミラー」および「スイッチ OTC 医薬品」 の認知度がいずれも 1.5% と最も低く、次いで「バイオ 後続品」および「ポリファーマシー」が 3.1%、「セルフ メディケーション税制」が 6.1% であった。 3. 調査対象者の属性が質問への回答に与える影響  性別および年齢と質問への回答とのクロス集計を Table3 に示す。男性における「後発医薬品」の認知度 は 76.5% であり、女性よりも有意に高かった(調整済み 残差:2.4)。また、65~74 歳における「ジェネリック医 薬品」および「セルフメディケーション」の認知度は、 それぞれ 100% および 25.5% であり、75 歳以上よりも有 意に高かった(調整済み残差:2.3、3.6)。同様に、65~ 74 歳における「第 1 類医薬品」、「第 2 類医薬品」および 「第 3 類医薬品」の認知度は、それぞれ 61.8%、60.0% お よび 38.2% であり、75 歳以上よりも有意に高かった(調 整済み残差:3.0、3.2、2.1)。  医療用医薬品の服用状況および後発医薬品の使用状況 と質問への回答とのクロス集計を Table4 に示す。医療 用医薬品を服用していない場合の「バイオシミラー」お よび「スイッチ OTC 医薬品」の認知度は、いずれも 4.9% であり、服用している場合よりも有意に高かった (調整済み残差:2.1、2.1)。しかし、いずれの質問項目 においても「あり」との回答が 2 名(1.5%)のみであっ たことから、臨床的に意味のある結果とは言い難いと判 断した。一方、後発医薬品の使用状況と質問への回答と の関連性については、すべての項目において有意差は認 められなかった。 考察  2018 年度の後発医薬品の数量シェアは 74.0% であり、 2020 年 9 月までに数量シェア 80% という国の目標まで Table 1 調査対象者の属性 度数 (%) 性別 男性 34 (26.0%) (n=131) 女性 97 (74.0%) 年齢 65~74 歳 55 (42.0%) (n=131) 75 歳以上 76 (58.0%) 医療用医薬品の服用 あり 90 (68.7%) (n=131) なし 41 (31.3%) 後発医薬品の使用 あり 65 (72.2%) (n=90) なし 25 (27.8%) Table 2 質問への回答結果 質問項目 度数(%) ある ない 後発医薬品 (n=131)  77(58.8%)  54(41.2%) ジェネリック医薬品 (n=131) 124(94.7%)   7(5.3%) オーソライズドジェネリック (n=131)   2(1.5%) 129(98.5%) バイオシミラー (n=131)   2(1.5%) 129(98.5%) バイオ後続品 (n=131)   4(3.1%) 127(96.9%) セルフメディケーション (n=131)  17(13.0%) 114(87.0%) 要指導医薬品 (n=131)  20(15.3%) 111(84.7%) スイッチ OTC 医薬品 (n=131)   2(1.5%) 129(98.5%) 一般用医薬品 (n=131) 107(81.7%)  24(18.3%) 第 1 類医薬品 (n=131)  61(46.6%)  70(53.4%) 第 2 類医薬品 (n=131)  74(56.5%)  57(43.5%)

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Table 3 性別および年齢とのクロス集計 質問項目 性別 χ2検定 年齢 χ2検定 男性 女性 65~74 歳 75 歳以上 (n=34) (n=97) (n=55) (n=76) 後発医薬品 ある 度数(%) 26(76.5%) 51(52.6%) P=0.015 37(67.3%) 40(52.6%) P=0.093 調整済み残差 2.4 -2.4 1.7 -1.7 ない 調整済み残差度数(%)  8(23.5%) 46(47.4%)-2.4 2.4 18(32.7%) 36(47.4%)-1.7 1.7 ジェネリック医薬品 ある 度数(%) 34(100%) 90(92.8%) P=0.107 55(100%) 69(90.8%) P=0.021 調整済み残差 1.6 -1.6 2.3 -2.3 ない 調整済み残差度数(%)  0(0%)-1.6  7(7.2%)1.6  0(0%)-2.3  7(9.2%)2.3 オーソライズドジェネリック ある 度数(%)  0(0%)  2(2.1%) P=0.399  2(3.6%)  0(0%) P=0.094 調整済み残差 -0.8 0.8 1.7 -1.7 ない 調整済み残差度数(%) 34(100%)0.8 95(97.9%)-0.8 53(96.4%) 76(100%)-1.7 1.7 バイオシミラー ある 度数(%)  1(2.9%)  1(1.0%) P=0.434  1(1.8%)  1(1.3%) P=0.817 調整済み残差 0.8 -0.8 0.2 -0.2 ない 調整済み残差度数(%) 33(97.1%) 96(99.0%)-0.8 0.8 54(98.2%) 75(98.7%)-0.2 0.2 バイオ後続品 ある 度数(%)  1(2.9%)  3(3.1%) P=0.965  1(1.8%)  3(3.9%) P=0.485 調整済み残差 0.0 0.0 -0.7 0.7 ない 調整済み残差度数(%) 33(97.1%) 94(96.9%)0.0 0.0 54(98.2%) 73(96.1%)0.7 -0.7 セルフメディケーション ある 度数(%)  3(8.8%) 14(14.4%) P=0.402 14(25.5%)  3(3.9%) P<0.001 調整済み残差 -0.8 0.8 3.6 -3.6 ない 調整済み残差度数(%) 31(91.2%) 83(85.6%)0.8 -0.8 41(74.5%) 73(96.1%)-3.6 3.6 要指導医薬品 ある 度数(%)  5(14.7%) 15(15.5%) P=0.916 10(18.2%) 10(13.2%) P=0.430 調整済み残差 -0.1 0.1 0.8 -0.8 ない 調整済み残差度数(%) 29(85.3%) 82(84.5%)0.1 -0.1 45(81.8%) 66(86.8%)-0.8 0.8 スイッチ OTC 医薬品 ある 度数(%)  0(0%)  2(2.1%) P=0.399  0(0%)  2(2.6%) P=0.225 調整済み残差 -0.8 0.8 -1.2 1.2 ない 調整済み残差度数(%) 34(100%)0.8 95(97.9%)-0.8 55(100%)1.2 74(97.4%)-1.2 一般用医薬品 ある 度数(%) 28(82.4%) 79(81.4%) P=0.906 45(81.8%) 62(81.6%) P=0.972 調整済み残差 0.1 -0.1 0.0 0.0 ない 調整済み残差度数(%)  6(17.6%) 18(18.6%)-0.1 0.1 10(18.2%) 14(18.4%)0.0 0.0 第 1 類医薬品 ある 度数(%) 17(50.0%) 44(45.4%) P=0.641 34(61.8%) 27(35.5%) P=0.003 調整済み残差 0.5 -0.5 3.0 -3.0 ない 調整済み残差度数(%) 17(50.0%) 53(54.6%)-0.5 0.5 21(38.2%) 49(64.5%)-3.0 3.0 第 2 類医薬品 ある 度数(%) 17(50.0%) 40(41.2%) P=0.375 33(60.0%) 24(31.6%) P=0.001 調整済み残差 0.9 -0.9 3.2 -3.2 ない 調整済み残差度数(%) 17(50.0%) 57(58.8%)-0.9 0.9 22(40.0%) 52(68.4%)-3.2 3.2 第 3 類医薬品 ある 度数(%) 13(38.2%) 24(24.7%) P=0.133 21(38.2%) 16(21.1%) P=0.032 調整済み残差 1.5 -1.5 2.1 -2.1 ない 調整済み残差度数(%) 21(61.8%) 73(75.3%)-1.5 1.5 34(61.8%) 60(78.9%)-2.1 2.1 セルフメディケーション税制 ある 度数(%)  1(2.9%)  7(7.2%) P=0.370  4(7.3%)  4(5.3%) P=0.635 調整済み残差 -0.9 0.9 0.5 -0.5 ない 調整済み残差度数(%) 33(97.1%) 90(92.8%)0.9 -0.9 51(92.7%) 72(94.7%)-0.5 0.5 残薬 ある 度数(%) 22(64.7%) 73(75.3%) P=0.236 42(76.4%) 53(69.7%) P=0.402 調整済み残差 -1.2 1.2 0.8 -0.8 ない 調整済み残差度数(%) 12(35.3%) 24(24.7%)1.2 -1.2 13(23.6%) 23(30.3%)-0.8 0.8 ポリファーマシー ある 度数(%)  0(0%)  4(4.1%) P=0.229  2(3.6%)  2(2.6%) P=0.741 調整済み残差 -1.2 1.2 0.3 -0.3 ない 調整済み残差度数(%) 34(100%)1.2 93(95.9%)-1.2 53(96.4%) 74(97.4%)-0.3 0.3

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Table 4 医療用医薬品の服用状況および後発医薬品の使用状況とのクロス集計 項目 医療用医薬品の服用 χ2検定 後発医薬品の使用 χ2検定 あり なし あり なし (n=90) (n=41) (n=65) (n=25) 後発医薬品 ある 度数(%) 54(60.0%) 23(56.1%) P=0.674 40(61.5%) 14(56.0%) P=0.631 調整済み残差 0.4 -0.4 0.5 -0.5 ない 調整済み残差度数(%) 36(40.0%) 18(43.9%)-0.4 0.4 25(38.5%) 11(44.0%)-0.5 0.5 ジェネリック医薬品 ある 度数(%) 85(94.4%) 39(95.1%) P=0.873 63(96.9%) 22(88.0%) P=0.098 調整済み残差 -0.2 0.2 1.7 -1.7 ない 調整済み残差度数(%)  5(5.6%)0.2  2(4.9%)-0.2  2(3.1%)-1.7  3(12.0%)1.7 オーソライズドジェネリック ある 度数(%)  2(2.2%)  0(0%) P=0.336  2(3.1%)  0(0%) P=0.375 調整済み残差 1.0 -1.0 0.9 -0.9 ない 調整済み残差度数(%) 88(97.8%) 41(100%)-1.0 1.0 63(96.9%) 25(100%)-0.9 0.9 バイオシミラー ある 度数(%)  0(0%)  2(4.9%) P=0.035  0(0%)  0(0%) ─ 調整済み残差 -2.1 2.1 ─ ─ ない 調整済み残差度数(%) 90(100%)2.1 39(95.1%)-2.1 65(100%) 25(100%) バイオ後続品 ある 度数(%)  3(3.3%)  1(2.4%) P=0.783  2(3.1%)  1(4.0%) P=0.827 調整済み残差 0.3 -0.3 -0.2 0.2 ない 調整済み残差度数(%) 87(96.7%) 40(97.6%)-0.3 0.3 63(96.9%) 24(96.0%)0.2 -0.2 セルフメディケーション ある 度数(%) 13(14.4%)  4(9.8%) P=0.459 10(15.4%)  3(12.0%) P=0.682 調整済み残差 0.7 -0.7 0.4 -0.4 ない 調整済み残差度数(%) 77(85.6%) 37(90.2%)-0.7 0.7 55(84.6%) 22(88.0%)-0.4 0.4 要指導医薬品 ある 度数(%) 10(11.1%) 10(24.4%) P=0.050  7(10.8%)  3(12.0%) P=0.868 調整済み残差 -2.0 2.0 -0.2 0.2 ない 調整済み残差度数(%) 80(88.9%) 31(75.6%)2.0 -2.0 58(89.2%) 22(88.0%)0.2 -0.2 スイッチ OTC 医薬品 ある 度数(%)  0(0%)  2(4.9%) P=0.035  0(0%)  0(0%) ─ 調整済み残差 -2.1 2.1 ─ ─ ない 調整済み残差度数(%) 90(100%)2.1 39(95.1%)-2.1 65(100%) 25(100%) 一般用医薬品 ある 度数(%) 75(83.3%) 32(78.0%) P=0.468 52(80.0%) 23(92.0%) P=0.171 調整済み残差 0.7 -0.7 -1.4 1.4 ない 調整済み残差度数(%) 15(16.7%)  9(22.0%)-0.7 0.7 13(20.0%)  2(8.0%)1.4 -1.4 第 1 類医薬品 ある 度数(%) 43(47.8%) 18(43.9%) P=0.680 31(47.7%) 12(48.0%) P=0.979 調整済み残差 0.4 -0.4 0.0 0.0 ない 調整済み残差度数(%) 47(52.2%) 23(56.1%)-0.4 0.4 34(52.3%) 13(52.0%)0.0 0.0 第 2 類医薬品 ある 度数(%) 41(45.6%) 16(39.0%) P=0.484 29(44.6%) 12(48.0%) P=0.773 調整済み残差 0.7 -0.7 -0.3 0.3 ない 調整済み残差度数(%) 49(54.4%) 25(61.0%)-0.7 0.7 36(55.4%) 13(52.0%)0.3 -0.3 第 3 類医薬品 ある 度数(%) 26(28.9%) 11(26.8%) P=0.808 21(32.3%)  5(20.0%) P=0.249 調整済み残差 0.2 -0.2 1.2 -1.2 ない 調整済み残差度数(%) 64(71.1%) 30(73.2%)-0.2 0.2 44(67.7%) 20(80.0%)-1.2 1.2 セルフメディケーション税制 ある 度数(%)  6(6.7%)  2(4.9%) P=0.692  6(9.2%)  0(0%) P=0.116 調整済み残差 0.4 -0.4 1.6 -1.6 ない 調整済み残差度数(%) 84(93.3%) 39(95.1%)-0.4 0.4 59(90.8%) 25(100%)-1.6 1.6 残薬 ある 度数(%) 67(74.4%) 28(68.3%) P=0.465 46(70.8%) 21(84.0%) P=0.197 調整済み残差 0.7 -0.7 -1.3 1.3 ない 調整済み残差度数(%) 23(25.6%) 13(31.7%)-0.7 0.7 19(29.2%)  4(16.0%)1.3 -1.3 ある 度数(%)  1(1.1%)  3(7.3%)  1(1.5%)  0(0%)

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あとわずかとなっている3)。そのため、ジェネリック医 薬品の認知度は約 95% と非常に高い結果であったと考 えられた。一方で、ジェネリック医薬品と同じ意味を持 つ後発医薬品の認知度は、ジュネリック医薬品と比較し て約 36% も低い結果であった。この理由として、一般市 民に対してメディアなどを通じた後発医薬品推進に関す る啓発活動では、後発医薬品よりもジェネリック医薬品 という用語が使用されているためであると考えられた。  後発医薬品の利用は、医療費削減に貢献できるだけで はなく、患者の費用負担も軽減される。しかし、後発医 薬品の中には、添加物などの違いによる効果への影響4,5) が報告されている場合もあり、使用に抵抗を感じている 患者も少なくないと推測される。一方、オーソライズド ジェネリックは、特許期間中に独占販売権を与えられ、 原薬・添加物・製造方法などの全てにおいて、先発医薬 品と全く同じ製品を製造することができる。そのため、 後発医薬品の使用に抵抗を感じている患者に対しても推 奨しやすいという利点がある。しかし、本研究結果で は、オーソライズドジェネリックの認知度は極めて低い ことが明らかとなった。  今後、国が目標とする後発医薬品の数量シェア 80% を 達成すると、医療費削減効果は頭打ちになることが予想 される6)。そのため、さらなる医療費削減を進めていくた めには、バイオシミラーの使用促進が有効であると考え られる。しかし、本研究結果では、バイオシミラーや同 じ意味であるバイオ後続品の認知度は極めて低かった。  オーソライズドジェネリックやバイオシミラーは、比 較的新しい用語であることから、認知が低くなるのは当 然であると言える。また、これらの用語に関する認知度 について、すべての年代を対象とした調査は見当たらな いことから、本研究結果における認知度の低さが年齢に 由来するものと結論付けることはできないと考えられた。  一般用医薬品という用語は古くから使用されているこ ともあり、認知度は 80% を超えていた。一方、要指導医 薬品は 2014 年に新設された医薬品区分であることから、 一般用医薬品よりも大幅に低い約 15% という認知度で あったと考えられた。また、一般用医薬品を活用したセ ルフメディケーションを推進する目的で導入されたセル フメディケーション税制は、ほとんど認知されていない ことが明らかとなった。  残薬は、ここ数年メディアなどでも大きく取り上げら れていることもあり、その認知度は 70% を超えていた。 一方で、残薬の発生原因であるポリファーマシーはほと んど認知されていなかった。  以上のことから、専門家が当然のごとく使用している 用語であっても、非専門家には認知されていない用語が 存在することが示唆された。一方で、本研究では、用語 の認知度のみを調査したものであり、その用語の理解度 までを知ることはできない。しかし、医療費削減などさ まざまな政策を進める上で、用語の認知度は理解を深め る一歩として重要であると考えている。また、患者に とって意味のある取り組みであっても、認知度が低い用 語を多用しての啓発活動は意味を持たないと言える。  今後、高齢者に対して医薬品に関する啓発活動を行う 際は、たとえば、外来語であれば可能な限り日本語に置 き換えたり、近い意味の日本語を用いたりするなどの工 夫が必要であり、スイッチ OTC 医薬品やセルフメディ ケーション税制は、具体的な製品を見せながら説明し、 ポリファーマシーに関しては、認知度の高い残薬と合わ せて説明するなど、より丁寧に説明することが重要であ ると考えられた。 結論  本研究では、65 歳以上の高齢者を対象とし、医療費削 減に関する取り組みを推進する上で使用すると推測され る医薬品に関連した用語を任意に選択し、その認知度に ついて調査を行った。ジェネリック医薬品や一般用医薬 品は高い認知度であったが、オーソライズドジェネリッ クやバイオシミラーなどは極めて認知度が低いことが示 された。これらの結果から、高齢者に対して医薬品に関 する啓発活動を行う際、より丁寧に説明する必要がある 用語を明らかにすることができた。一方で、新しい用語 については、認知度が低くなるのは当然であることか ら、認知度が年齢に由来するものであるのかに関して、 今後さらなる調査が必要である。 利益相反  開示すべき利益相反はありません。 引用文献 1)厚生労働省.平成 29 年度国民医療費の概況(概要版). https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/17/ dl/data.pdf(2020 年 6 月 25 日アクセス) 2)厚生労働省.調剤医療費(電算処理分)の動向(平成 29 年 度 版 ).https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/17/ dl/gaiyo_data.pdf(2020 年 6 月 25 日アクセス) 3)日本ジェネリック製薬協会.平成 30 年度の GE 医薬品数量 シェア分析結果.https://www.jga.gr.jp/library/pdf/media/ share_11962718354.pdf(2020 年 6 月 25 日アクセス) 4)ChenML,StraughnAB,SadriehN,MeyerM,Faustino

PJ, Ciavarella AB, et al. A Modern View of Excipient Effects on Bioequivalence : Case Study of Sorbitol. Pharmaceutical Research2006;24(1):73-80.

5)AdkinDA,DavisSS,SparrowRA,HucklePD,WildingIR. The Effect of Mannitol on the Oral Bioavailability of Cimetidine.Journal of Pharmaceutical Sciences1995;84 (12):1405-9.

6)武藤正樹.バイオシミラー普及促進策.月刊保険診療 2017;72(4):48-9.

Fig. 1 本調査で使用した質問票
Table 3 性別および年齢とのクロス集計 質問項目 性別 χ2 検定 年齢 χ 2 検定 男性 女性 65~74 歳 75 歳以上 (n=34) (n=97) (n=55) (n=76) 後発医薬品 ある 度数(%) 26(76.5%) 51(52.6%) P=0.015 37(67.3%) 40(52.6%) P=0.093調整済み残差2.4-2.41.7-1.7 ない 度数(%)  8(23.5%) 46(47.4%) 18(32.7%) 36(47.4%) 調整済み残差 -2.4 2.4 -1.7
Table 4 医療用医薬品の服用状況および後発医薬品の使用状況とのクロス集計 項目 医療用医薬品の服用 χ2 検定 後発医薬品の使用 χ 2 検定 あり なし あり なし (n=90) (n=41) (n=65) (n=25) 後発医薬品 ある 度数(%) 54(60.0%) 23(56.1%) P=0.674 40(61.5%) 14(56.0%) P=0.631調整済み残差0.4-0.40.5-0.5 ない 度数(%) 36(40.0%) 18(43.9%) 25(38.5%) 11(44.0%) 調

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