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しめり感覚と皮膚温の低下量及び試料の水分率の関係について

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(1)

しめり感覚と皮膚温の低下量及び試料の水分率の関係について

伊 佐 治 せ つ 子 , 明 石 温 子 , 橋 本 直 子

(武蔵JII女子大学家政学部被服学科)

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Atsuko Akashi

Naoko Hashimoto

Department of Textiles and Clothing Science,

Mukogawa Women' s UniVel'sity, Nishinomiya, 663

On the previous report", we described that the clamminess is related to the heat同lossfrom

the skin surface by touching a damper sample.

In this paper, we tried to measure the decrease of the skin temperature on a subject's forefinger, and we investigated relationships between the clamminess and the decrease of the skin temperature and the moisture content of the sample.

We carried out two experiments in order to clarify thatぬove relationships on various conditions. On one experiment, we exchanged the environmental condition and material of the sample was exchanged in the other experiment.

The results邑resummarized as follows :

1) The clamminess has a good relationship to the moisture content of the sample. The correlation coefficient was approximately 7. O.

2) The clamminess was not affectedむythe decrease of the skin temperature.

3) The clamminess was not influenced by the environmental condition and the material of the sample.

これまでに我々は衣服のえ奇心地に関連する感覚とし て,皮!督感覚の一つであるしめり感について,その婆 悶の検討を行って来たその結采,試料の表立立滋JJr や試料の水分設が皮j脅から然を奪いその熱移動を溢覚 ・冷党総胞が感知し,それが紋刺激や視覚の影響と後 合してしめり感覚となるものと推定した.特に,しめ り感覚を支配する設も大きな要因は皮燭表箇からの熱 移動と考え,その設を仮想皮!習部(鍛板〕会用いて測 定した.そしてしめり感覚と高い相関のあることを明 らかにした.本研究では,この熱移動選:を身体表面の 皮!欝湿の変化でとらえることを検討した.これは,皮 !習表箇で熱移動が起るならば皮腐溢の変化がさ当然、考え られることと,先の報告での疑似皮膚函での熱移動測 7Eでは測定時と問符の感覚がとれず,しめり感覚と熱 移動の対応、が直接的でない そこで本研究では試料接 触時の皮!議溢の変化量を測定し,問符にその時のしめ り感覚を申告してもらい感覚と熱移動没との関係を検 討することを試みた.実験は,水分主容を変化させた試 料 (5段階に変化させた)宏司主備し,被験者が右手の 人慈しおでその試料に接触する直前 (A'C)と接触演 後 (B'C)の皮腐温を泌主主しその変化最 ((A…B)

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を算出することにより皮j脅からの熱移動;援に対応 する物質量とした.また,しめり感覚は接触時に感じ たしめり感覚を5段階評価法で応答させることにし た.なお条件として

5

経験iでは環境による変化を,ま た実験Eでは試料主総材による変化を考察した.ただ し,各実験共先の研究で示された視覚の影響を除外す るため尽かくしをして行った.

(2)

武蔵)11女子大学紀要 自 然 科 学 編 第37巻(1989)

実 験

医 的 環境条件が変化することにより、しめり感覚と皮勝 湿の変化量がどのように変化するのかを考察する. 実験方法 1)環境条件を以下に示す4条件に変化させる. ① 気温

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二段雨在百九編みジャージ(ウエー ル方向綴密度39隠数/inch) で大きさは約

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濃度の合成洗部で前処潔を行い,表部の泊守 分等は徐去して使淘した. 3)被験者と計測者は共に,上記いずれかの環境条件 に設定された人工気候家内に入室し, 30分間椅~安 静にした後実験を開始する.

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皮!爾話誌の変化選:は,被験者の右手人差し指の皮!務 温を試料に接触する箆前 (A'C)と接触蕊後 (B 'C)に熱電対センサーで測定しその差を皮!習視の低 下設として算出した.

E

主!霞滋の低下傘('C)

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しめり感覚は,被験者が試料に触った時の感覚を 下記の5段階評価綴で申告するようにした.接触時 間は10秒以内とし計測者が記録した. しめり感覚の5段階評価値 かわき…...1 ややしめり……2 し め り … …3 かなりしめり…4 ぬ れ … …5 5)被験者は健康な女子大生延べ24名 結果及び考察 Table 1に皮!議温の低下登としめり感覚評傾鐙各々 について環境条件(温度,昔話皮)と試料の吸水殺を聖書 図とした分数分析結果を示した.しめり感覚も皮腐混 Table 1 Analysis of variance on the clamminess and the decrease of the skin temperature (ClamminessJ Facter Sum of Drgree of Unbiased Ratio of Square Freedom Variance Variance Temperature (A) 2.2513 2‘2513 62.54事 事 Humidity(自) 0.2061 ι2061 5.73 Rate of Water Absorption (C) 2.5639 0.6410 17.81** (A) x (B) 0.0265 0.0265 0.74 (B) x (C) 0.0854 0.0214 0.59 (C)x (A) 0.0512 0.0128 0.36 Error 0.1439 0.0360 Total 5.3283 (decrease of the skin temperatureJ Fncter Sum of Drgree of Unbiased Ratio of Square Freedom Variance Variance Temperature(A) ι288 0.288 10.67家 Humidity (B) 0.032 0.032 lゐ19 Rate of Water Ah叩rption(C) 22.13 5.533 204.93*寧 (A) x (B) {日)x (C) (C)x (A) Error Total

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の低下蚤・も試料の吸水率に高度に有意となり,試料の

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水分量の変化がしめり感覚及び皮腐温の低下盤に影饗 Fig. 1 Relationship between moisture content and することは明らかである.そこで, Fig. L 2に試料の clammimess on each environmental conditions. 吸水率に対するしめり感覚と皮勝溢の低下設を各々示

(3)

しめり感覚混の低下盛及び試料の水分率の関係について(伊佐治・明お・橋本〕 ( s-) )

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20.c70%RH (r"サ31料) -.. -20.c 50%RH (r~0.36料) Sample : cotton 100% ~・ ττ一

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Fig. 2 Relationship between moisture content and decrease of the skin temperature on each environmental conditions. した.しめり感覚と試料の吸水準は尚い相関を示し試 料の水分設が橋大することによりしめり感覚も機大し た.しかし各潔境条件の回帰係数間には手

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まな差は見 られず,しめり感覚は環境条例二にあまり影響されない ようである.このことは分散分析で外気温に5%1危険 療で有窓去をを示した結果と爽るが,しめり感覚の評

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値が各環境条件とも非常にバラツキが大きく,王子均備 で処理した分散分析結果には平均仮によるわずかな援 が彩饗したものと考える.一方,皮腐滋の低下設はj試 料の!吸水彩と高い相関が見られず ,E主!爵溺iの低下盈は 試料の水分量による影饗が少ないようである.このこ とは,皮腐からの熱移動が試料の水分愛に大きく影響 するという先報1の結果から考えると,皮j務混の低下 ;設が皮膚からの熱移動量に対応するものではないこと が推測される..Il

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ち, Fig.3に示したように皮隠

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訟の 低下室をはしめり感覚とあまり相関が見られなかった. この理由の一つは,皮!爾溢の低下盈の測定方法に問題 があったと考える.皮j霞溢の低下登は試料接触直前 (A 'C)と試料接触箆後 (B'C)の右手人去をし指の皮 腐溢を熱電対滋度センサーで指に押しき当てて訊u定し, C O wet 5

一-

28.C 70%RH (r~0.50榔) 一 同 町 28.C 50%RH (r~0.39鰍)

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20.C 70%RH (γ~0.46鰍) - A - 20.C 50%RH (r~0.32締) Sample : cotton 100%

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decrease of the skin temperature ('C) Fig. 3 Relationship bet、,veendecrease of the skin temperature and clamminess on each environme-ntal conditions. (A-B ('C))として算出した.この場合,試料援蝕 後の皮!樹監 (B'C)はすでに試料表

a

から離れてお り,接触陸後であるが計測のための時間経過が考えら れる.皮!習砲が試料表部から離れるやいなや外気温に さらされ,特に末梢の皮j新鼠であるためかなり外気温 に影響が大きいと考えられる.まずこ ~2 の問題とし て,皮!議混自体に個人去をが著しいことである.今回の 実験データでも Fig.4,と Fig.5のように環境条件を 変化させることにより皮腐湿の低下設は大きく変化し ており,さらにFig.5の低読ま環境下になると皮勝海と 外気温との援が大きくなるためデータのバラツキが大 きくなっている.このような理由から試料接触持の熱 移動;設を皮腐混の変化裁でとらえる方法を再考する必 要があると考える. 以上,ここではしめり感覚が試料の吸水芸名と高い相 関を示すがそれは環境条件にあまり影響されないこと と,皮!新設の低下登が試料の吸水彩と高い相関を7Fさ ずしめり感覚とあまり高い相関がないことがわかっ た.

(4)

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Fig. 5 Relationship between moisture content and decrease of the skin temperature on the

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and 70% R. H. Fig. 4 Relationship between moisture content and decrease of the skin temperature on the

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and 70% R. H. 目 的 試料素材のちがし、によりしめり感覚が異るのかどう か,また,その皮綴滋の低下設の変化についても考祭 する 実験方法 1)試料として下記の3種を用いた. ① ウール

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二段阿箇丸編ジャージ(ウヱ ル方向綴密度30目数/inch) ② ポリエステル

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廷である, 3)試料の水分最の変化も実験!と向様5段階に調整 し,ふた付容器で実験環境下た1時間以上放震ました ものを用いた. 4) 2)の 条 件 下 の 人 工 気 候 案 内 で30分 の 機 産 安 静 後,実験iと同様の方法で皮!習混の低下愛の計測及 びしめり感覚の応答を記録した. 5)被験者は健康な女子大生延べ24名. 結巣及び考察 Table 2は笑験iと悶様,しめり感覚と淡腐湿の低 下設について試料素材と試料のl汲水率を要因とした分 散分析の結果である.なお,実験

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のデータの仁tに5経 験iの綿

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のデータも含め(同一環境条例のもの) 試料素材は4種として処潔を行った. しめり感覚は試料開と試料吸水率に対し高度に有;W:

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Table 2 Analysis of variance on the clamminess and the decrease of the skin temperature (C!amminessJ Total RatIo of Variance 2.12 ** 18.34 0.88 Unbiased Yariance 2守69 23.29 I.l2 1.27 Unb抱scd V町lance 11.00 100.00 1.33 0.79 Drgree of Freedom 3 4 12 460 479 Drgrce of Frecdom 3 4 12 460 Sum of Square Sample (A) 33 Ratc of Watcr Absorption(自}相O (A)x但 16 Error 363 d e 一 6 7 1 5 U ﹃ G I 4 3 m 同一 ι 3 3 6 L C 一 日 l B Q U Q J W 1 1 公 A V 700.99 CDecrease of the skin temperatureJ Facter Sample (A) Rate of Watcr Absorption(C) (A) X (呂} Error Factcr 479 812 Tolal

(5)

しめり感覚滋の低下澄及び試料の水分芸名の関係について〈伊佐治・明石・橋本〕 wet5 一一一-Cottonω% double Knit ierseys(ド'0.69") ---Wool

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Fig. 6 Relationship between moisture content and clamminess by each samples.

となった.そこで試料の吸水療としめり感覚の関係を 試料系材郊に兇たのがFig.6である.各素材共,試料 の吸水率としめり感覚との担当]には高い相関を示した. 7こだし,試料各々のE主婦係数には有2まな主主は

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られ ず,明確な試料開の援を示さなかった.これは先の分 散分析結果 (Table2)と異なる結果である.その理由 として,実際のデータで各試料とも非常に大きいバラ ツキが見られ (Fig.7例参入その回帰係数関に有意な 援が見られなかったためと考える.即ち,しめり感覚 は試料素材により大きく彩警撃されないと考えるが,今 回は試料数が4積であること,データのパラツキが大 きかったことなど,さらに試料の綴織上の問題なども う少し詳織な検討が必婆と考えた.一方,皮!留者誌の低 下最については実験iで皮溺表活からの熱移動盆の榔 定値として問題があることを指摘したが,試料素材が 変化しても同様であるかどうかを考察した.Table 2 では試料の吸水率が皮腐混の低下愛と高度に有意と なっている.しかし, Fig.8の皮綴溢の低下愛と試料 の吸水率との関係は低い給関しかなく,試料素材開に もほとんど援はない.分散分析結果との差異は先のし wet 5 C

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Fig. 7 Relationship between moisture content and clamminess for polyester 100%. 一時一一 Cotton 100%100% double knit ierseys (r=0.32") 一叩-Wool 10自% (r=OA2“) 一・-Polyester 1∞% φ (r糊自39“) - A -acryl 100% (r謝0.38")

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めり感覚と同様データのバラツキに起因するものと考 Fig. 8 Relationship between moisture content える.従って皮燐滋の低下選はきた験!と肉様にしめり 感覚との高い相関はなく (Fig.9),試料素材開の差も 切らかではないことがわかった.

and decrease of the skin temperature by each samples.

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Fig. 9 Relationship between decrease of the skin tem予eratureand clamminess by each samples.

しめり感覚に影響する最も大きな姿阪と考えられる 皮!留からの熱移動設を試料に接触した時の皮勝温の変 化;段としてとらえることを試みた.そして試料の放水 率の変化としめり感覚,皮!替慌の低下埜(変化及〉の 問の関係を環境条件を変化させた場合と試料素材を変 化させた場合について考察した.結果をまとめると以 下のようである. 1 .しめり感覚は試料のi汲水主将と高い相関をぷし, 環境条件,試料素材に今回の実験範関内ではあま り影響されないことがわかった.

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習j慌の低下設は試料のI汲水率と

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弱い相民主ピ示 さず,しめり感覚との相関も低いものであった. これは, l:主!樹認の低下設の測定方法自体に問題が あったためと考え,今回の皮}露首誌の低下盈はしめ り感覚を左右する決勝からの熱移動盤とならない と考えた.従って今後この測定方法の検討が必要 である.

文 献

1 .山)11 勝,伊佐治せつ子:織機誌, 37,492(1984) (1989年9.FJ27日受燈)

参照

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