家庭における子育てのあり方:羽仁もと子の子育て論を手がかりに
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(2) 第2章 羽仁もと子の家庭教育観. 一家の整頓という理想を「ガラクタがなく、よ. 家庭のあり方をめぐってさまざまな議論が繰. い道具のみでその置き場所がきまっている。茶室. り広げられる中で、抽象論を重ねることを避けて. のような家でなくてはならない」と述べ、家族全. 理想を実現するため日々の生活に着目するとい. 員でそれぞれの力に応じた仕事を、幼い時から習. う個性的な着眼があったと考えられる。文献を整. 慣化することを訴えている。. 理した結果から以下4つの観点に分けて述べる。. 第1節 身体・精神・霊性の三つを含む活力. 第3章羽仁もと子が捉える親自身の心得. 羽仁はやや極端にいえば、身体と精神と霊性. 子どもは、親を見ながら大きくなっていくの. とこの三つを含む活力を強くしてやりさえす. で、親はあらん限りの知恵を絞り出して真剣に生. れば、そのほかのことは何もいらないと述べて. きることが大切である。親の意志の強さいかんが. いる。. 子どもの成長に作用することを述べている。. 第2節 人格の真の成長 子ども一人一人の人格を認め、それぞれの思. 終章 今求められる家庭教育のあり方. い、考え方、感じ方を受け入れるよう努力し、. 羽仁の家庭教育思想の価値は、時代が変わろう. 幼子であっても絶対的自由をみとめてこそ、責. とも揺らぐものではないと認識した。家庭におけ. 任を感じて多くの誘惑や過ちから強く自身を. るよい生活こそが人間としての魂を磨くもっと. 護ることができると主張している。そして子ど. も重要な使命であるという羽仁の子育て論をふ. もに善い規律を与え、我がままな心にならない. まえたい。羽仁は特に母親の人柄の大切さを説. ようにし、さらに深い思いやりの心を与えてそ. き、論述に家庭教育における父親の役割について. の人柄を高尚にしなければならないと述べて. 言及が少ないのは、当時の父親像や羽仁の生育歴. いる。. と関連するのではと考える。羽仁は子どもの教育. 第3節 家族関係. には三代がかると述べているように、育児の方法. 赤ちゃんを育てるのには、一番適している人. や考え方はその民族固有のものであると捉える。. 間は母親であり、父母きょうだいのすむ家庭で. しかし、社会の急速な変化により、物質的には. あると同時に家族のありようはありのままで. 豊かになってきているが、子ども達が育つ環境と. なくてはと述べている。子どもは親やまわりの. しての最も大切な家庭が弱体化している。めまぐ. 家族が不足に思っていると感じると、子ども自. るしく変化している今の時代の子育て環境を見. 身も親やまわりの家族のことを不足に思う。あ. つめ、時代に見合った家庭教育力をつけていくた. りのままでいいと思っていると、相手もそう. めの方策はいかにあるべきかを探り、まとめとし. 思う。これは、人間関係の鉄則と説いている。. た。. 第4節 よい生活環境 子どもたちの住む環境をできるだけよいも. 主任指導教員 名須川知子. いのにしょうと日々努力すること、そのこと. 指導教員名須川知子. が子どもにとって活きた教育になる。羽仁は. 一29一.
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