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児童のグループワーク体験とその影響

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(1)目次 一t一““一一一一“一一一一一一一 1. はじめに. 学位論文. 児童のグルーープワーク体験と                       その影響.   第1節 問題          ……・・…t■・・…■一   第2節 グループワークの歴史的背景  ・…■“…・…   第3節 本研究の目的及び仮説       ・・…… 一一. 第2章  プログテム構成と実践. @  13. グループワークのプログラム構成. gs. 目的        …・……・……. 実践研究の方法       …………・. 3 333ρ000 ームー⊥11ームー.  1晶2§§§8G. グ項項1234. 1. 節第第. 第. ・・一・一・一一・…. リリリ0台目︵り     一. 第1章  問題と目的        ………・・…・・. 体験学習の過程       …・・……一一 エクササイズの分類と段階    ・・…・… 各体験時間におけるプログラム内容 … … プログラム段階におけるエクササイズ分類領域割合図               ・一…  一・一・ 21. 本プログラム構成の特徴     ・・…… 22. 第2節 プログラム実践       ・…………・24   第1項プログラム実践の概要    ・……■一24.   第2項 エクササイズの実践内容及び指導上の留意点・・27    §1 エクササイズの番号       ・・…・・27    §2 エクササイズの実践内容      ・・…・ 28      ①足の感覚②ボディパヅティング③いろいろな出会い方      ④ジャンケンおんぶ⑤マインド握手⑥ロボット      ⑦たこ人間⑧げつといん/げつとあうと⑨センタリング      ⑩ブラインドミリング⑪トラストウォ■・一“ク.      ⑫馬乗り⑬ネームコール⑭宇宙遊泳⑮丸太倒し      ⑯そよ風の中で⑰バックトーク⑱丸太運び      ⑲人間知恵の輪⑳課題並び 21ナンバーコー一一一ル. 学校教育專攻     生徒指導コース.   第1項 自己理解   第2項 感受性   第3項 リレーション   第4項 信頼関係. 長谷川璽和 学籍番号 M850881. 第4節 保護者からの手紙. ︻U[﹂ρ◎ハ◎ワ﹂. 第3節 グルーープワーク体験児童の感想. 774ρ00. 兵庫教育大学大学院. 学校教育研究科      (修士課程). 一・一一・一・ 73.

(2) 7 7n◎Ωり3 ワ︷7ーワご7◎U. 第3章  児童の学級意識への影響   第1節 目的及び仮説   第2節 方法     第1項 学級意識尺度   第3節 結果. 95 95 96 96 100. 第4章  学級雰囲気の変化   第1節 臼的及び仮説   第2節 方法     第1項 学級雰囲気尺度   第3節 結果. 第5章. 集団凝集性と特定児童(ISSSσ)高・低得点児)の変容                “一一一一一一“一一“一一一一 111 −←−且騨. −←う4 1←−←. 第1節 目的 第2節 学級集団構造分析の方法   第1項 PDMから集団構造マトリックスの作成… 113   115   第2項 特定児童の選出方法   115 第3節 集団凝集性の変化の結果 特定児における社会測定的地位指数の変化 第5節 特定児の意識の変化. 第4節. …  119.   120   120   第1項 目的   120   第2項 方法と結果   123    特定児の学級意識への影響    gl    特定児の学級雰:囲気への影響   ・…・…   131    g2.                    ア. 総合的考察           一…・…・… 第6章   第1節  児童の意識面からの考察      一…・…   第2節  グループワークの特性からの考察    ……   第3節  学級集団における人的構成面からの考察  ・…   第4節 本研究の意義     第1項 グループワーク実践から     第2項 児童への影響から     第3項 特定児童の変容から   第5節 今後の発展課題 要約 おわりに. 参考文献 資料. 133 133 139 145 148 148 149 151 152 152 159 161.

(3)         姦まじめ尊こ. 心の傷みに感じることができる児童がもっと多くいたらどうだろ.  最近の小学校おいて、パソコンゲームの所有率が急増し、それ. うか、自分を信じてくれる友達がこの学級の中にたくさんいたら. に数時間も興じる児童、帰宅から睡眠1時刻までテレビづけになっ. このような問題は増加したであろうか。たとえ人のことはどうな. ている児童、学習塾におわれ遊びを忘れた児童等の社会現象を見. ってもいいのだという自己中心的な児童がいたとしても学級集団. ると、友達との遊びや家族との語らいをとおして得る人間的な心. の中にそれを許さない学級雰囲気(指示的風土)があれば、この. のふれあいを失っているような気がする。学校生活全体において. ような問題はおそらくなくなるであろう。. も集団の中に入ると自分の意思表示がう談くできない児童が多く、.  本研究は、学校教育のなかで児童相互及び教師と児童の人間関. それに慣れるまでかなりの時間を要する。遊びの時間においてさ. 係を促進するようなグループワークの体験学習を児童に実践する. えひとり遊びが多く、自分だけの世界に閉じこもる場合も少なく. ことにより、どのような影響があるかを調べようとしたいわば実. ない。. 践的研究である。.  深谷(1981)は,諸外国の子供達に比べ現代日本の子供達が、ギャ.  第1章では研究全体の問題と目的を述べ、第2童では児童にあ. ング集団を作らないと指摘しているが、このような現象を目の当. ったグループワーークのプログラムを構成し、実践したものをまと. たりにす局時、彼の指摘は確かに納得できる面がある。何もギャ. めた。 たんに実践した内容を記述するのではなく、実践すること. ング集団がよいというわけではないが、児童のあらゆる生活の場. により得られた反省や課題を生かし、再度構成し、プログラミン. においてえられる、他者とのふれ合い体験、自己を表現するコミ. グした。また誰が指導してもわかりやすいように指導方法や留意. ュニケーション、友達に認められ支えられた喜びなど児童集団に. 点を具体的に示した。. おける人間関係.(リレーーション)が希薄になりっっあるのではな.  グルー…プワークの影響として、児童の学級に対する意識や、学. いだろうか。そのことが友達をより理解したり、信頼関係を確認. 級雰囲気からそれぞれ調べ、その結果を3章と4章に記述した。. し合ったりする機会を少なくなし、さらには人間に対する不信感. またソシオマトリックスを作成することにより、学級集団の凝集. や無関心につながりかねない。. 性や児童の社会測定的地位指数の変化を調べた。さらに特定児を.  たとえば”いじめ”という現象を温存し、より助長したのは傍. 選出し、彼らの意識や社会測定的地位指数の変化も検討した。そ. 観者であるとさえいわれているが、もし友達の心の傷みを自分の. れらを第5章で記述し、総合的考察として第6章でまとめた。. 一1一. 一2一.

(4) 第■章. 問題と目白勺.  したがって教師は学級における仲間関係やひとりひとりの児童 の行動や意識について十分理解する必要がある。特に学級びらき (1学期の初期)の段階は学級経営の方向づけ、児童理解の面で. 第1節    問題  学級集団をひとつの人間集団(相互に働きかけあう組織体)と. 大切な時期である。この時期の指導のいかんによっては、効果的. してみたとき、その集団が効果的に機能しているかいないかは教. なすばらしい教育につながるものと考えられる。. 育の成果を大きく左右する。そこでの教師と児童の人間関係のあ.  学級集団が効果的に機能し始める大切な条件のひとつとして、. りかたや、児:童相互が様々な局面で働きかけ合いながら形成して. 「自分の話を聞いてくれる友だちがいる。」「先生は自分をよく. いくコミュニケーションのあり方は、望ましい教育の効果をあげ. 理解してくれる。」など親和的、受容的な人間関係が児童相互や. るうえで極めて大切な事柄である。さらに子供達にとって学校が. 教師と児童との間に必要であることが示されている。またいじめ. 面白く、学校生活に意欲をかりたてられるかどうかも学級内の人. や非行の問題においても、狩野(1985)は学級集団が児童に対して. 間関係と深くかかわっている。. 安定感や許容感を与えることが重要であると指摘している。.  しかも小学校の高学年になると、家族集団よりも友達集団への.  そこで現実の制約のもとで教師が、学級びらきの初期段階で児. 志向が強く、仲間からの影響を強く受けやすくなる。ことに仲の. 童理解を深め、児童相互のコミュニケーションやリレーションを. よい友達からの影響は大きく、適切な仲問関係が持てるか否かが、. 円滑にするとともに、学級意識や学級雰囲気、集団凝集度を高め. 児童の自我発達にとって重要な意味をもってくる。田申(1975)に. る手だてをこうじ、受容的な雰囲気のある学級集団づくりをする. よると、仲間からの承認、不承認が行為の規範となり、走禽から. ことが大切になってくる。. の帰属意識や忠誠心が強い反面、仲間以外の者に対して排他的に.  本研究は人間関係促進的技法のひとつであるグループワーク(G. なりやすいと述べている。そのような発達段階の中で自分の気持. ・W)を学級児童に実践することによって、児童にどのような影響が. ちを伝えられなつかたり、人間関係(リレーション)がうまくい. あるかを調べるものである。P,BスミスはG・Wの大ざっぱな. かず、友達ができない、友達と遊べない、いじめられる、などの. 定義として、「小集団がその集団の成員たち自身の行動や感情の. 仲間関係で悩んでいる児童は少なくない。なかには学校へ行くの. 中に、ある変化を作り出すことをめざしている一つの限定された. がいやになるといった登校拒否にE}1で進展する児童もある。. 活動である。」と述べているが、その方法も多様化し内容に関し. 一一. R一. 一4一.

(5) てもきわめて広範囲にわたっている。実際にG・Wの研究の領域. 々の教育活動においてどのような考え方で実践すればよいかを明. は、よりいっそう拡大すると共に分化しておりさらに創造的な模. 確にし、その影響を明らかにする必要性を感じる。. 索が続いている状態である。.  いじめなどの問題行動が小学校6年生に最多発し、社会問題に.  そのなかで児童に対するグループワークをプログラム構成し、. なっている現在、特別の”問題児”に対する指導だけでなく、い. 実践研究することは意義があると考える。その哩山のひとつに、. わゆる”ふつうの子”における問題も大きくクローズアップされ. これまでに実践研究されたグループワークがほとんど大学生や成. ている。本研究によりプログラム化されたG・Wの実践が、ひとりひ. 人対象であったため、小学校の児童両きにどの妙なエクササイズ. とりを生かす教育活動の基盤となり、積極的な生徒指導の具体的. をどのようにに創作して実践すればよいか、濠たどの様な影響が. な試みとしていきたい。. あるのかも明確ではなかった。グルー一一一一プワークの原理はカウンセ. リングやグループダイナミックス等の理論から理解できても、具. 体的にどのようなエクササイズが児童に適しているのか、また何. 第2節  グループワークの歴史的背景. 分ぐらいの体験時間が児童に適しているのか、フィードバックの.   グループワークは今世紀になってその方法が創案されたが、そ. 方法は適切であるか等、実践を通して児童とかかわりを持たなく.  れを支えている多くの専門家の集団においても、他の流儀との相. ては理解できない問題は数多くある。それらのいくつかを実践的.  互関係や起源の複雑さにおいては困難を極めている状態である。. 研究の中でひとつの試みとして示すことができると考える。.  その中においてグルー…プワークの起源のひとつとしてみられてい.  ふたつめは、グループワーク研究において紹介されてきたもの.  るのは1908年以後のウィーンにおけるモレノの研究であった。そ. は、長短期を含め宿泊形態が多く、日常の教育課程の中で、レか.  の中の方法が心理劇(PSYCHODRAMA)として発展したが、そのときす. も教室や体育館で1時間単位でこなすプログラムや効果の研究は.  でにエンカウンター、感受性訓練、役割演技、心理劇、集団療法. 少ない。したがってそれらは特別な分野としてみられやすく、児.  などの用語を使っていた。彼が究明した本質は”いま、ここで”. 童はそれらが持つ教育的な効果を身近に体験することができなか.  の状況を中心とするやり方で一定の変化を起こさせようとしたこ. った。教育実践者としては、理論的構築も大切であるが、むしろ.  とであった。その後アメリカに移住し心理劇の定期的なワークシ. 実践的プログラムを必要とするケ・一一一一スが多々ある。したがって日.  ョップを主催した。. 一5一. 一6一.

(6)  その他にも肺結核の外来患者を中心とした集団を組織し、サ.  グループワークの発生の地として一般的に見ら.れているのはア. ナトリウムでの治療で生活のスタイルや方法を一定の教示と援助. メリカで、レビンによるTグループの創設がグループワークの起. をしたプラット。1930年代に子供に対する活動療法を発達させた. 源と考えられている。彼は集団行動の訓練と応用に関してはっき. スラブソン。成人に対する精神分析学的集団の開発をしたウォル. りした見通しをもっていた。Tグループは1946年に一つの訓練プ. フとシュバルツ。このように臨床的分脈の中でグルー一一プワークは. ログラムとして始められたもので、モレノの発想を拡大し一般化. 初歩的な援助を与えるものから直接的な治療意図を持つものとし. したといえる。またブラッドフォードのリーダ…一一シップのもとに. て変化していった。. 推進されたNATIONAL TRAINING LABORATORIES設立によってTグル.  またソーシャルグループワークの集団的方法は、臨床的分野に. ープはさらに発展した。レビンはTグループの発展に対して社会. おけるグループワー一一クとある程度併行性をもって発達した。例え. 心理学者を継続的に関与させたことは重要であるが、このころの. ば青年クラブや地域社会センターを通して、奪われた境遇の人々. 感受性訓練は治療関係とはほとんどどつながりをもたなくなり、. や子供達の集団を支えることにより、イギリスのヒルやアメリカ. 人間関係技能の訓練に活用できる方法として解釈されるようにな. のアダムスなどがグルー・・一プワークを発達させていった。. った。.  フォークスはパイオンが集団分析と睡んだやり方に非常によく.  人間関係訓練は1950年代に産業界を中心に急速に発展したが、. にた集団療法を研究し発展させた。この方法では会話を集合体が. 組織開発力を獲得してくるにつれ、グループワークが要求される. 自由に連合していくひとつの過程とし、そこで明示されるテーマ. のは、それが組織を変化させるのに役だつという範囲にとどまっ. に基づいてその集団を理解しようというものである。この方法も. ていた。. グループワークの発展に重要徐影響をもった。.  しかしTグループを新しい潜在的な価値を持つ人間学習の方法.  イギリスで起こった大きな改革に治療的コミュニティの考え方. とみている学者たちがいた。たとえばシュッツはいろいろな非言. であった。小さな単位の集団に分けて、スタッフの中で役割を分. 語的な活動を発展させ、成員達がお互いに自分達の感情をより直. 担し、精神的健康を強化した方が効果的であることをジョンズは. 接的に交流することを意図しようとした。これによりより能動的. 仮説立証した。. な構造を持ったグループワークの方法が発展した。. 一7一一. 一8一.

(7)  またロジャーズは”個人の人間の成長”を中心とする非常に明.  第三にデューイの教育理論に代表されるような体験の連続と相. 確な基礎をもったエンカウンターという方法を使用したが、それ. 互作用という経験によって効果的な学習が進められ、望ましい人. も広範囲に拡散している面もある。ある主唱者達はエンカウンタ. 格発達が促進されるという体験学習の方法がある。. ーの機能が個人の人格を治療するひとつの新しい方法を提供する.  最後に人間性疎外の今日的な状況の中で、人間性の回復をグル. ことにあるとみるが、一・一方では治療としてでなくすでに適当な仕. ープの中において自己を発見し他者との出会いを体験するという、. 事についている人々の間で、その人々を人聞的に成艮させるひと. エンカウンターグループ、Tグループ、感受性訓練などの名で称. つの手段としての可能性を強調している。. される集、中的グループ体験のプログラムの普及がある。.  このようにグループワークは、理論の進展と応川面において多.  このように歴史的な観点からみてもいくつかの流れが発展して. 様化に一途をたどりっっ、創造的な発展をしているが、日本のグ. いくなかで、グループワークは集団のもつ力動性と、成員の間で. ループワークの性格に影響を与えたものとして、以下の4っの学. 交わされる相互作用の意図的な活用によってさらに増えてきた。. 問の流れが考えられる。. 個人と集団双方の成長に積極的な意味をもっことが明らかになる.  はじめにレビンに代表される小集団理論である。インフォ・一一一マ. につれ、多方面の領域にも取り入れられるようになった。. ル・グループ、グループダイナミックス、ソシオメトリー、リー ダー・一シップなどの研究が進み、これらが璽要な概念となって集団. 第3節  目的と仮説. や組織の分析や改善に応用された。.   人間関係促進的な体験学習は、小学生を対象に研究したものは.  つぎにフロイトに代表される精神分析やロジャーズのカウンセ.  ほとんどみあたらない。まして実際の教育現場を使った実践研究. リング理論と方法である。個人の人格内部の諸問題を精神分析的.  は、カリキュラム内に位置づけるなど限定された条件のもとで試. に理解するとともに、傾聴、受容、共感的理解、といった対応に.  行されるので困難をともなう。したがって本研究の第一の目的は、. よって、問題をもつ個人が集団に受け入れられ、心理的に治療さ.  限られた時問内で計画されたプログラムを遂行できるようにプロ. れ、現実を冷静に吟味し、自らの解決方法を洞察して自己決定で.  グラミングすることである。さらにねらいをもったエクササイズ. きるように集団体験によって援助されるという治療的グループワ.  が、児童に対して適切な内容であるかどうかについて、実践を通. ークの普及がある。.  じて実証していくことである。. 一9一. 一10一.

(8)  第二の目的はグループワークの影響を児童の意識面から調査研. 仮説1.  本研究でプログラミングされたグループワークを計画. 究することである。意識面のひとつは、児叢が自分の学級をどの. 的に実践した実験学級の児童は、比較群の学級の児童と. ように考えているかという学級意識を検討し、その意識が学級生. 比べ、意識面(学級意識と学級雰囲気)においてより早. 活の経過とともに比較群と比べどのように変容するかを調査する. い時期に自分の学級のことを肯定的に考えるようになる. ことである。. だろう。.  もうひとつの意識面として、SD法を釈いて学級賞囲気を測定 することである。集団活動を通じて学級内にかもしだされる特有. 仮説II.  本研究でプログラミングされたグループワークを計画. の気分でもあり、学級の社会的風土ともよばれる学級雰囲気が、. 的に実践した実験学級の児童は、比較群の学級の児童と. グループワークの実践によってどのように変容するのか比較群と. 比べ、学級の集団凝集性が時期をおうにつれ早く高まる. 比べ検討することである。. だろう。.  第三の目的は、意識面だけでなく学級の人的構成面からの検討 するために、学級の凝集度や児童の社会測定的地位指数を調べる. 仮説III.  ソシオメトリーによって選出された孤立児の社会測定. ことによって、学級集団の人間関係をより詳細に検討することで. 的地位指数は、グループワークを体験した児童の方が比. ある。そしてそれらが比較群と比べどのような変化を示すのか検. 較群の児童よりも時期をおうにつれ高まるだろう。. 討していきたい。.  また意識面においても比較群より肯定的に変化するだ.  さらに社会測定的地位指数から孤立児や人気児を選出し彼らの. ろう。. 社会測定的地位指数の変化や意識の変容を明らかにすることであ る。.  またグループワーク体験による児童に及ぼす影響として以下の ように仮説をたてた。. 一11一. 一12一一.

(9) 第2章.  まずプランの段階では研究者が児童に対して適当なエクササイ.      プログラム構成と実践. ズを検討し具体的な指導方法をまとめる。(参考資料:CREATIVE .0.D、身体接触を伴う人間関係促進の1技法、構成的エンカウンタ. 第1節  グループワークのプログラム構成. ー、感受性訓練,ニューゲーム、etc)そしてファシリテーターと.    第1項   目的. の打ち合せにおいては、できるだけ具体的な場面を想定しどの様.   児童に適したいくつかのエクササイズを目的ごとに分類し、児. な意識や指導態度が必要であるか学習する。そのファシリテータ.  童に実施できるよう具体的にプログラミングする。また実際の教. ーの意識についての打ち合せば後で述べる。.  育現場を使った実践的研究であるため、それが1校庭内に実践で.  次に経験の面面では、G・Wの進行のすべてをファシリテーター一で.  き、 しかもカリキュラムに支障をきたさないように指導計画を. ある学級担任に任せる。そのときはファシリテーター一としての立.  たてる。. 場を自覚し、事前に学習した態度で児童に接するように注意する。.   そして、プログラミングしたG・Wを対象児童に実践することによ. また、計画どおりにすべてのエクササイズを終えることを強調し.  り、指導内容の適切さを検討しその反省をふ嵌えたうえでエクサ. ない、臨機応変な判断が必要になってくるからである。しかも児.  サイズの目的や指導方法・指導上の留意点をまとめる。. 童の観察も同時に行い児童理解を深めるように心掛ける。これは、. 児童が日常の学校生活であらわせない行動に着目し意外な性格の.    第2項  実践研究の方法. 一一. ハを知る絶好の機会である。フィードバックのときには「いま、. §1 体験学習の過程. ここ」での気持ちを大切にして感じたまま素直に表現させるよう.   実践に際して教育現場で学級担任をしている教師に協力を得た. に場面設定を配慮する。また児童によっては意図的に場面を設定.  のであるが、彼らにとってこの様な体験ははじめてなので研究者. してもよい。.  も含めお互いに学習を深め、共通理解のもとで実施した。そして.  第三に指摘の段階では経験したことを思い起こして、いくつか.  全体の計画の手順として経験(EXPERIENCING)一指才商(IDENTIFYING). のねらいに焦点を当て今後検討すべき問題点を明確にする。また.  一分析(ANALYZING)一仮説化(HYPOTHESIZING)の4段階を踏む体験学. エクササイズを実施しているときの児童のようすを浮き彫りにす.  習の過程(E・工・A・H)を導入し深めることにした。. ることにより、その課題の内容や指導方法の適切さについても相. 一13ny一. 一14一.

(10) 互に指摘しあう。. §2 エクササイズの分類と段階.  第四に分析の段階では抽出された事象についてのデータを理解.   この実践研究で使用した主なエクササイズは21課題になるが. するために、それらの背景にある流れを見きわめることである。.  これらについて5っの領域に分類した。エクササイズによっては. ファシリテーターから指摘された問題点を児童から得たアンケー.  いくつかのねらいや効果が考えられ、その結果複数の領域にわた. トや感想文で、より具体的にする。そして次回のエクササイズの.  り重複しているものもあるが以下のようにまとめた。. 方向性を確認する。        1.  なおこの領域分類に関しては、伊東(1982)の「人間中心の教育」.  第五に仮説化の段階では上の3っの段階を踏濠えて今後どの様. の教育過程の5領域を参考に設定した6 (1感覚の覚醒、 II体. なプランが必要であるかを検討する。即ち、次のプランの方向性. の動き方、HI自己の学習、 IV対人関係、  V表出、表現). と具体的なプランニングということになる。この仮説化の段階が.   また、プログラムごとにいくつかのエクササイズを実施するが. 初めのプランの段階になり次のエクササイズを考える。. 児童の学級集団過程や児童のエクササイズの習熟度を無視して進.  このようにして再び経験、指摘、分析、仮説化を繰り返しより. めることはできない。そこで比較的児童に受けいれやすいく、し. 実践的なプUグラムになるよう心掛けた。すなわち9回の実践. かも興味深く実践できるようエクササイズに段階を設定した。た. 時間の前には9回の体験学習の過程が繰り返された。. だしプログラムを進める上で必要なものは段階を問わず導入する.  これらの体験学習の過程の図を下欄に記した。. ことにした。なお比較的児童が受けいれやすく、しかも個人的な. ものから集団的なものへと移行していくように配慮し、1から順         経験(Experiencing).       /Do N 仮説化(Hypothesizing)       詣摘(ldentifying). 謄\難ノ鮎. に番号をつけている。またエクササイズの領域段階も図示した。   1、感受性をたかめる。.     足の感覚。 ボディ・パッティング。ジャンケンおんぶ     ロボット。 たこ人間。 センタリング。馬乗り。マイ.     ンド握手。ブラインドミリング  2、自己理解・他者理解を深める。. 体験学習の過程の図. 一15一.     いろいろな出会い方。げつと・いん/げつと・あうと。. 一16一.

(11)    ブラインドミリング。 トラストウォーク。. §3 各体験時間におけるプログラム内容(エクササイズの流れ).    バックトーク。ネームコ■一・・一ル。. 3、信頼感をたかめる。. 1回目:ファシリテーターの話→足の感覚今バックトーク→・ボデ.    トラストウォーク。 宇宙遊泳。丸太倒し。.     ィパッティング→ロボットー・・バックトーク→フリートー.    そよ風の中で。丸太運び。.     ク. 4、コミュニケーションのあり方を学ぶ。.        初めての体験なのでこの学習の大切な注意事項.    いろいろな出会い方。マインド握手。ネv・一ム・コーール。.        を少し多いめにファシリテーーターから説明した。.    バックトーク。ナンバーコール。フリーートーク.        主に感受性を高めるエクササイズであった。フ. 5、集団決定(コンセンサス)を学ぶ。.         ィードバックを大切にし児童に慣れさせれよう.    丸太運び。 人間知恵の輪。 課題並び。.         に時間をかけ体験させた。.       エクササイズの領域段階図. 2回目:ファシリテーターの話今センタリング→馬乗り→バック. ステップ 5.  集団的. コンセンサスを学ぶ.     トーク→たこ人間→フリートーク.        前回の反省考慮にいれ個人的な段階から2人組 4. コミュニケーションのあり方を学ぶ. 3. 信頼感をたかめる.         になり動きのあるものを取り入れた。. 3回目:ファシリテーターの話→じゃんけんおんぶ→いろいろな     出会い方→バックトーク今丸太倒し→バックトーク→プ. 2. 自己理解・他者理解を深める.     リートv・一一ク.         信頼感を高める基礎になるエクササイズを体験 1. 感受性をたかめる.     ‘  するので十分な時間とフィードバックを繰り返         した。. 個人的. 一17一. 一18一一.

(12) 7回目:ファシリテーターの話今ナンバーコール今ネームコール 4回目:ファシリテーターの話abナンバーコール壷プラインドミ.     →バックトーク→ナンバーコール→丸太運び→フリート.     リング→バックトーク→マインド握手→バックトーク→.     ーク.     ブリ…一・トーク.         集団のコンセンサスの前段階としてややゲーム.         グループごとに体験する場面は児学児童の指導.         的なおもしろさの中に話合いの雰囲気を作り意.         も大切で、友達の実践をみることによって他者.         見を述べ安くした。.         理解のよい機会になった。. 8回目:ファシリテーターの話→フリーウォーク→ナンバーコー一 5回目:ファシリテーターの話→フリーウォー一mクー一・・ナンバーコー.     ル→そよ風の中で→バックトーク→宇宙遊泳→フリート.     ル→丸太倒し→トラストウォーク→バックトーク.     ーク.     ゆフリートーク.         集団のコンセンサス実習をすることは困難だと.         コミュニケーションを密にするため信頼のエク.         いう前回の反省から、集団で信頼感を高める課.         ササイズをベースにバーバルとノンバーバルの.         題や、傾聴を大切にする実習を中心に試みた。.         コミュニケーションを織りまぜじっくり取り組         ませるようにした。. 9回目:ファシリテーターの話+フリートークー)・ナンバーコ・・…Lル.     →課題並び今バックトーク→人間知恵の輪やフリートー 6回目:ファシリテーター・一の話→フリーウォーークゆナンバーコー.     ク.     ル今げつといん・げつとあうと→バックトーク吟丸太倒.         初歩的なコンセンサス実習の場面を応用して児.     し→バックトーク→フリートーク.         童の関心のある課題を出すように注意した。フ.         かなり衝撃てきな体験をするのでその後信頼関.         ィードバックでは一部の児童にかたよらないよ.         係を十分に回復:させるエクササイズを導入し、.         うに心がけた。なおコンセンサスの程度の高い.         元の精神状態に戻すように心がけた。.         実習は来学期にまわすことにした。. 一19一. 一20一.

(13) §5  本プログラム構成の特徴. §4 プログラム段階におけるエクササイズ分類領域割合図.  1、エクササイズの中でも動的なものと静的なものとがあるが、 前期. 感受性をたかめる. フィードバック (FB).    それらがバランスのとれた内容になっている。それは雰囲気    に変化をつけることによって児童の興味や関心を持続させる    ことにある。同じ雰囲気が続くと飽きがきて集中心が無くな    り学習の効果が半減するからである。. 中前期. 感受性をたかめる. 自己理解・他者理解. 信頼. FB.  2、個人の隊形からグループの隊形への切り替えも効率よく行え    るように心がけた。そのために、ある程度決まったエクササ. ぞ/ 中後期. 信頼感を高める. 自己他者. コミュニケーション.    イズを導入し、それをパターン化することにより児童に次の    プログラムの進展を期待させる。それがより積極的な参加意. FB.    識につながったと感じる。また指導する教師側にとっても、.    児童の動きや雰囲気を確認することができ、次のエクササイ    ズへの心の準備にもなる。.  3、限られた時間のなかで中心となるエクササイズがより効率的. 1. 後期. 自他. 信頼感. コミュニケー. コンセンサス. FB.    に実施できるように、児童の態度や意識を高めておくことが    大切である。そのためにべV…一スになるエクササイズを大切に.    したプログラムになっている。例えば、二人の信頼関係がで  本実践研究においてのプログラム構成は、実践を通して児童の.    きていないと、怪我をしたりお互いの心を傷つけたりする恐. 実態にそくした内容に組み立てたが、結果として以上のようなエ.   れのあるときは、棒倒し等のエクササイズを事前に実施した。. クササイズの分類領域の割合で四段階に推移したことがわかった。.  4、3にも関連するが、危険なエクササイズ(宇宙旅行など)を. また、いくつかの時間では前段階のエクササイズに戻して指導し.   実施するときは児童一人一人の意識や全体の雰囲気を確認し. たケースもある。.    た上で行う。児童の心が浮ついていては大きな怪我につなが. 一21一一. 一22一.

(14)  る恐れがある。ファシリテーターが話のなかで、「この学習. 第2節. プログラム実践.  は単なるゲ,一ムや遊びではないのだ。だから、面白い、楽し  いだけで終ってはいけない。自分自身について友達について、.   第1項  プログラム実践の概要.  また人間の心について勉強する1時間である。」と、明確に示.                          男・女.  す必要がある。特に面白半分で行動する児童には注意しなけ. ・対象 小学校6年生の児童153名(実験群77名 41・36).  ればならない。.                  (比較群76名 40・36). 5、このプログラムは、バックトークやフリ一一トーークなどのフィ.         実験群  プログラミ.ングされたG・Wを取り入れ実.   ードバックのエクササイズを頻繁に使用しそれを大切にし.             践した学級.  た。エクササイズを終えたのち、すぐ次のエクササイズに進.                N学級  45名(男25 女20).  むのではなく、児童には自己理解や他者理解を深めるいわば.                H:学級  32名(男16 女16).  振り返りの時速が必要であると考える。またそのエクササイ.         比較群  G・Wを実施し、ない学級.  ズはコミュニケーションや傾聴学習にとっても有効である。.                A学級 44名(男25女19).  あらかじめ決まったフィードバックだけでなく、その場にあ.                B学級  32名(男15 女17).  つた臨機応変なフィーードバックもファシリテーター一の判断で ・実施時期.  行うことを大切にした。. 5月上旬から7月中旬まで. 6、児童の意識やグループの雰囲気を日常の状態に戻してから授.    1986年5月6日   5月16日.  業時間を終るように心がける。たとえば”げつといん・げっ.         5月17日  5月29日.  とあうと”の様なエクササイズは、児童によっては他人不信.         6月7日   6月14日.  や自己嫌悪におちいっている場合があり、そのまま学校生活.         6月26日  7月3日.  にもどすことは危険である。そのためにも信頼を取り戻すエ.         7月10日.  クササイズや、ゲーム的なエクササイズまたばフィードバッ  クをかねたエクササイズを導入するよう心がけた。. 一一. Q3一. ・実施時間. 9校時(405分  45分×9)    この校時のなかにはアンケ■・一一トや作文の記入. 一24一.

(15) ・実施場所.  時間は含蒙れていない。従って児童がこの実. ④受容する。.  験にかかわった時間はもっと多くなっている。.   児童に対して受容的な態度で接する。このグループワーク. 体育館.   体験は教科の授業と違い、行動や意見に正解や誤りを強調   するのではない。むしろ正解や誤りはないといった方が正. ・フアシリテーター  6年生の学級担任2人(どちらも男性で.   しいと考える。したがって児童各自の言動を尊重し、その.        同年生まれ、しかも教育経験年数も同じでである。).   様に表現したかった気持ちを受容するように心がける。』.      ファシリテーターとの打ち合せ事項. ⑤自分の”いまここで(HERE AND NOW)”の感情や問題を表明. ①心理的な安全と信頼を得るように心掛ける。.  する。.   教師にとって普殺から心掛けなければならないことではあ.   ファシリテーターは自分の感情を統制するのではなく、否.   るが、児童の心がどの程度解放性(OPENNESS)に向かうか.   定的感情も肯定的感情も自由に表明するようにする。ただ.   と言う点においても不可欠なことがらである。またグルー.   しそのときも受容的態度を持って発言する。.   プワークが成功するかしないかという大切な点であり、し. ⑥間接的な促進者になる。.   かも基礎的な条件でもある。.   ファシリテーターはグルーープを無理に押し進めたり、操作. ②自由な雰囲気を与える。.   したり規則を課したり、目標に指向させたりすることは避.   学校生活においてたくさんの禁止事項や約束が多く児童に.   ける。また個人については、児童の行動の動機や原因にっ.   よっては萎縮している者もいる。ここ:では人に迷惑をかけ.   いて解釈したり、説明的であってはいけない。.   ないという原則以外あまり細かい諸注意に終始することが. ⑦フィードバックと対決の場をつくる。.   ないように配慮する。.   グループ等におけるフィードバックの時間に児童が友達の. ③傾聴と共感的理解を示す。.   発言を理解できないときには、その発言をフィードバック.   フィードバックのとき児童の発言を熱心に聴取し、その言.   させる。また児童にとって少し高度であるが、それらの発.   動に対して、共感的に理解を示す。またそれは児童相互に.   言を知的理解のみで接しているときは、そのことについて.   対しても基本的な項目である。.   児童と対決する場面を作ってもよい。. 一25一. ・一. Q6一.

(16)    §2 エクササイズの実践内容. 第2項. 1、【足の感覚】 (body−awareness). エクササイズの実践内容及び指導上の留意点  児童にプログラミングしたα・Wを実践することによりそれらの目 的や指導方法が適切であったかどうかを検討し、再度修正を加え たエクササイズを指導案のようにまとめた。そして全く初めて児 童に指導される教師の為に実際に指導したファシリテークーの意 見を取り入れ、指導上の留意点も付け加えた。また…・っのエクサ サイズを代表する児童の作文の一部も載せることにした。.      gl  1。足の感覚. 14。宇宙遊泳 15。丸太倒し そよ風の中で. 1 70. バックトーーク.   2、感覚を受け止めている体に精神を集中し、いろいろな部分     の感じ方を確かめさせる。   3、 「歩く」と言うことがどういうことなのか、ゆっくりとや. !9。人間知恵の輪. 指導(児童の活動). 20。課題並び.   1、頭から足の先まで両手で触ったり、押したりして骨や肉の. 2!0tl一一ンノズーーニーノレ.     感じを調べる。.     普段触れない所や見ないところを十分に時間をかける。                      (足の裏や先)   2、左足の全面を両手で強く、速く、長い間ピチャピチャたた     き、・あおむけに足を延ばして寝ころんで、左足がどんな感     じがするか、注意を集中する。   3、時間をかけて調べる。 「どんな感じがしますか」とか「気     が付いたことがありますか」などと質問する。 「感じた」     答えと「考えた」答えの違いを見分け「感じ」を引き出す.   4、目をつぶって、超スローモーションで前と後ろに(後向き     で)歩いてみて(4、5歩ずつ)その時の足や腰、あるい     は体全体がどの様に働いているかを調べる。     (歩くことが、ロボット等の及びも付かない程精巧な動作     である事、人間の体が非常に精密にできていることにきず     かせ、一日にどのくらい(何回)この動作の世話になって. ネーム・コール. 1 60.     じてわからせる。.     ようにする。. 12。馬乗り 1 30.   1、 「感じる」と言うことがどういうことなのかを、体験を通.     ってみて細かく調べさせ、その時の足の働きがどうなって     いるか、ふだん感じない所に注意させる。. エクササイズの番号.  20 ボデイ・パッティング  30 いろいろな出会い方  40 ジャンケンおんぶ  50 マインド握手  6。ロボット  7。たこ人間  80 げつと・いん/げつと・あうと  90 センタリング 1 O. ブラインド・ミリング 1 lo トラストウォーク. ねらい. 18。丸太運び.     いるか考えさせる。. 一27一. 一28一.

(17) 指導上の留意点   1、感覚の覚醒が一つのねらいであるので、体験中は感覚を研     ぎすまし、絶えず自己意識に問いかけるフィードバックを     児童に実践させることが大切である。   2、話し合いの方法は、児童の実態に合わせて行うことが大切     であるが、初期の段階ではバックトークの技法が適当であ. 5、3分から5分程度で交代し、同じ体験をする。 ア、再度交代して前と同様に座る。叩かれている人のみ目を閉   じて肩叩きをしてもらう。目を閉じている人は、叩き方や   もみ方、場所等にいろいろ注文を付けてよい。叩く人は、   その注文に何一っ文句を言わずにその指示に従う。 イ、適当な時間で交代する。.     る。.   3、このエクササイズはあまり時間をかけないでしかも説明的     であったり、押しつけ的な指事であってはいけない。又、     必要なときはいつでもどこでも使用できる。. 指導上の留意点   *,ノンバーバルの体験場面とそうでない場面とをはっきり意     識させる。   *,時間がくるとその感想について話し合う。二人の場面であ     るので、バックトーク等を使ってもおもしろい。   *,体験場面では、今ここで感じていることに意識を集中させ.     2、【,ボディ ・ノx’ッティング】.   る。. ねらい.   1、からだた自分で、又は二人ぐみで刺激を加えることで感覚     を目覚めさせ、普段あまり意識していない身体への関心を     高める。 指導(児童の活動). 《児童の作文より》.       今日したゲーム(心と体の勉強)はまず先生のいう ことを文句を言わずにしたがったことがよかった。一人が目かく  しをして目標の所まで連れていくのと、ペアー・・になって体や足な.   1、二人組になる。(先生の合図やナンバーコールのゲーム    で二人組にする。).   2、一方が叩く人、もう一方が叩いてもらう人になる。叩い    てもらう人は力を抜いて足を延ばして上体をやや前に倒し    て座る。目を閉じて叩かれる場所に注意を集中する。   3、叩く人は手首の力を抜き、相手の背中や頭をパタパタとま     んべんなく叩く。ちょうど相手の背中をあんまするような. どにふれあいました。男女がいやがっていたらこんなに楽しいゲ ームはできないと思いました。だから男子の背中もよくみている  と広くて肩もがっしりとしていてとてもよく男子のことがわかっ  たように思いました。.     気持ちで丁寧に刺激する。.   4、叩くほうは相手のからだが見た感じと触れてみた感じとの     違いを十分味わう。叩かれる方は叩かれている部分に神経     を集中させる。. 一29一. 一30一.

(18) 3、【いろいろな出会い方】 ねらい.   1、いろいろな出会い方を体験する事により、日常の中で無意     識につくりあげている「ひととの出会い方」を洞察する。   2、対人関係のあり方に気づかせる。その人の日常の他人との     出会い方が、かなり明確に表現されるので、児童の行動を     よく観察する。 指導(児童の活動).   1、あらかじめ限定した場所を自由に歩く。      絶対に話をしない。目の位置は特に指定はしなくてもよ      いが、児童の実態から判断して、「顔を見て」とか「目      を見なさい」等と指示をしてもよい。   2、意識的に避ける。      「友達が近づいたりすれちがったとき、目をそらしたり、      顔をそむけて通り過ぎて下さい。」と指示をする。. 指導上の留意点     1、体験中の児童の視線に注意する。相手を無視したり、照れ       たり、関心を示したりする出会レ}をよく観察する。日常の.      学校生活における児童の態度と比較してもおもしろい。     2、私達は時には「人を避けたい」1関わりをもつのはわずら       わしい」と思うがそれを実際に表現したエクササイズであ       る。また、そうされたときの気持ちはどの様であったかを      感じさせることが大切である。     3、この体験は劣等感や避けたい気持ちを表す。     4、人に触れることによってどの様な感じがするか、また、そ      れによって出会いがどのように変化するか確かめ合わせる。     5、顔を見ないで人を避けるようにして握手する児童や、なる      べく早く通り過ぎようとする児童を観察する。対人関係に      対する不安や、過度の非社交的、内向的性格を観る事がで       きる。. 《児童の感想文より》   i:::i:::iiiil・;i猷i 今日はどんなことをするめかなあと思ってどきどき.   3、下を向いて通る      「友達と出会ったら、下を向いて通り過ぎて下さい。」      と指示する。.   4、触れる      「友達に出会ったらお互いの腕の辺りや肩に触れて通り      過ぎて下さい」と指示する。   5、握手する。      「友達と出会ったら、笑顔で握手して下さい。決して人      を避けてはいけ濠せん。」と掲示する。   6、それぞれの体験の中で、自分についてあるいは他人につい     て、感じた事や気が付いた事をお互いに話し合ったり、イ     ンタビューしたりする。. 一31一.  しました。最初は出会いというのをしました。友達と目をそらし  たときがさびしくていやでした。肩で触れ合うときはなにかうれ  しかったです。あんまりしゃべらない子としゃべったのでうれし かったです。   .・=i旧劇  出会いというゲーム(人間学習)は友達に冷たい目. でそっぽを向けられて、「私はみんなにきらわれているのだな」  と思ったりしてとてもさみしかったです。   ii:iiiiiii認i 出会いのとき目があった子に目をそむかれていやな. 気がしました。だからよけいに肩がふれあってちょっと会うとニ コッと笑ってくれる子がいてうれしかった。. 一32一.

(19) 4、【ジャンケンおんぶ】 ねらい.     5、【マインド握手】. ねらい   1、ノンバ・・・…バルのコミュニケーションによって意志が通じ合.   1、ゲーム的なエクササイズのなかでさりげない身体接触とノ     ンバーバルのコミュニケーションを体験する。   2、動くことと、その動きを感じる蘂は別のことであることを     知り、動きを感じることにより”感じるままの体になる”.     う喜びを感じ合う。 指導(児童の活動).     ように覚醒を促す。 指導(児童の活動).   2、友達と握手をするが、「1」を念じた人は1回握り、「2」     を念じた人は2回、「3」を念じた人は3回握るようにす.   1、二人組になりジャンケンをして、負けた人が勝った人を背     負って歩く。ぶっからないようにゆっくり歩く。   2、ジャンケンはおんぶしてもらっている人が行い、決して声.     る。一.一度決めた数字は途中で変えることが出来ない。.     をださないようにする。   3、負けた組は二人とも馬になり、勝った紐の人をおんぶする。   4、ファシリテイターの指示があるまで続ける。. 指導上の留意点   *,時間は、児童がエクササイズの内容を把握し、スムーズに     進行するようになってから適当に判断する。その目安とし.     て、ほとんどの児童が5組から6組程度交代してからにす     る。ただし、特定の児童だけの交代に徐らないように注意.   1、心の中で1分間「1」「2」「.3」のどれかの数字を念じ     る。.   3、全員が入り交じって握手を開始する。同じ回数手を握り合     つた人は、どちらかが後ろに回り列を作る。   4、列は離れないように、最後は3組に分かれるまで体験する。 指導上の留意点   *,どんどん仲間が増えるが、握手の回数が合っても違っても     絶対に声を出させないことが大切である。   *,出来るだけ心を落ち着けて、相手の顔をしっかり見て念じ     ることが大切だと児童に知らせる。   *,二人組になり感じたことをお互いに出し合うようにする。     このときにト1・・一クバックの方法を使うのも効果的である。. 《児童の作文より》.     する。.   *,おんぶの方法をふた通り指示することにより、どちらが重     く感じられたか学習させることもできる。      ・(背負う人は背負われた人の身体を上の方へ引き上げた     り、身体を下の方へ腰がずり下がった状態で歩かせる。) 《児童の感想文より》    i・tli・・:i:・;・:iWi 私はこの授業は初めてだけどとってもおもしろかっ.  たです。じゃんけんおんぶは初めの方は女の子を乗せたけど2回  だけ男子を乗せました。一人めはH先生です。少し重たかったけ  ど楽しかったです。. 一33一.   ・iE.・:ii・iiii:・:iwi はずかしいなんて思わなかったし、きらいな子はゲ.  ームする前にいたけれど、もうみんな大好きになりました。それ  と変なことだけど、男の子の手がとpても温かいことや、男の子  の肩がとてもごりごりしていました。何人かの組みになったとき  男子が手まねきしてくれたことがとてもうれしかった。また私が  K.さんの足をふんじゃってあやまったけど、いたそうな顔をして  て悪いことしちゃったな困ったなと思っていたら、Kさんが笑っ  て話しかけてくれた。とてもうれしかった。男子はあまり好きじ  やなかったけれど少し好きになった。. 一34一.

(20)        6、【ロボット】. 《児童の作文より》. ねらい.     ・;1:iii;ili醒i 初めに絶対にしゃべらなゆ、ことと先生から注意され.   1、異なった種類の体の動きを体験する事によって、その時の     感覚や感じ方の違い、体と心の微妙な結び付などを体験さ     せることによって、日常の自分の生き方に対してより感受.   ましたが最後にはしゃべってしまいました。あく手するとき女子   同志ばかりでなく、男子とでもやりなさいといわれて、私はいや   だなあと思いました。それカ}らロボットになっているときは、人   から命令されたりして変な気持ちでした。初めは気がのらなかっ   たけど、人とのふれ合いもあったのでよかったと思います。それ   に友だちに指示したり、指示されたりしていると何か変な気持ち   だったけど、楽しかった。.     性を豊かにさせる。   2、友達から命令されたり命令したりする事によって、今ここ     での気持ちを感じたり、日常の生活の自分の態度を振り返     らせる。. 指導(児童の活動)   1、二人の組みになり一方がロボット、もう一一・一方が命令をする     役割をする。.   2、ロボットは何も考えることはできない。ただ命令通りに従     うだけである。.   3。ロボットは人間のように滑らかな動きは出来ない。出来る     だけ関節を延ばしたぎごちない動きにする。   4、命令する方は、無理な動きの命令は絶対にしない。たとえ     ば、「前へ5歩進め」「後ろに下がれ、止まれ」の程度で     ある。.   5、ロボットは命令に逆らったり、文句を言ったりできない。 指導上の留意点   1、5分程度で役割を交代する。   2、無理な命令をしていないか注意する。   3、エクササイズのあと感じた事を出し合う。フロントトーク     やバックトークの方法を使って、児童の感じた事をできる     だけたくさんださせる。. 一35一. 7、【たこ人間】 ねらい.   1、児童同士が体に触れ合うことによって、心理的な隔たりを     無くす。 そして、楽しみながら、親密な仲間関係や信頼     にもとつく許容的な学級の雰囲気を作る。 指導(児童の活動).   1、一人は全身の力を抜き横たわる。一方の児童は、この脱力     した体を立てる。   2、両足裏が床についたら立たせた事にして、役割を交代する。   3、それぞれの体験で気付いた事をお互いに出し合う。 (フロ     ントトークやバックトークの技法を使ってもよい。). 一一. R6一.

(21) 指導上の留意点   1、本当に脱力している人間は、ほとんど立たせる事が困難で     ある。 (体のどこかに力が入っていると、簡単に立たされ     てしまう。)その困難さを体験させることも大切である。   2、ファシリテイターは、巡回しながら力の抜き方を指導する。. 8.. 【をデつと ・. いん/げつと・あうと】. ねらい.   1、 「げつと・いん」は頑固で優越感を持った人に、自分にも     できないことがあることをわカ}らせ、 「げつと・あうと」.     は、グループの話し合いに入れない人を入らせるようにす     る。客観的な生活体験のエクササイズである。   2、一人の人間の力は限られているが、複数の人間の結集され     た力の大きさを体験させる。.  3、起こされている児童は抵抗はしてはいけない。一一気に立た    せようとすると抜け落ちることがあるので危険である。あ    らかじめ注意する必要はある。  4、感じた事を出し合うとき、どの役割が好きか、命令すると    きの気分はどうか、あなたはふだんどちらの傾向が多いか、    たこのようになったときはどう感じたか、何か発見した事. 指導(児童の活動).    はないかなど;を出し合う。.   1、6−7人で肩(又は、手)を組んで輪を作り、一人の児童. 《児童の感想文より》.     に輪の中に入るように伝える。(GET OUT).   ;;ii::ii:ili鞭   今日のゲームで一番楽しかったのはたこ人間です。.   2、輪を作っている人は中の人を簡単に外に出さないようにが. ちからをぬいて体をおこしてもらっているのは、まるで大きいこ んにゃくを立てるみたいだった。片方は力をぬき、片方はひっし でおこそうとしているからです。.     んばる。  (GET OUT).   3、中の人が外に出たり、時間がきたら終わるようにして、次     の人と交代する。  (GET OUT).   4、同様の形で一人の児童が輪の外に出る。その児童は輪の中     に入るように伝える。  (GET工N)   5、輪になっている人はその人を中にはいらせないように頑張     る。   (GET IN).   6、ファシリテイターの指示があるまで交代して続ける。   7、グループのなかで感じた事を出し合う。 指導上の留意点   1、一人の児童を選ぶときはファシリテイターのほうで選ばず、     グループの自主性に任せる。   2、力のある人でもなかなか輪の中に入ったり出たりすること     が難しい。場合によっては、時間を計って競争意識を持た. ・一. @37一. 一38一.

(22)    せてもcL,い。又、ゲーム的になってもよい。. 指導(児童の活動).  3、遊びのようになってもよいが、足を踏んだり乱暴なことを. ずれにされているようで、少しかわいそう。実際にいじめられて いる子もこんなんじゃないかと思う。目をそむけられたときに自.   1、基本センタリング(体の中心を感じる)    *目を閉じ体をリラックスさせ、呼吸を深く大きくする。    *呼吸するとともに、足一胸一腹7体の中心一首一顔一腕一     手の力を抜いていく。    *胃、胸を空気で満たし吐き出す。 (10呼吸程度)   2、目のセンタリング    *静かに2−3呼吸、注意を目に集中する。    *目を上下にゆっくり動かす。 (5回)、左右に(5回)、     左上から右下へ(5回)、まん中にもどし右上から左下へ     (5回)、時計回りに(5回)、反対回りに(5回)。    *目だけでなく体の中心からみている感じでイメージする。    *手のひらを暖かくなるまでこすり合わせ、目を閉じ両目に     そっとかぶせる。手のひらの暖かさを目に呼吸する。    *そのまま目を開け、再び閉じる。手のひらをゆっくりと目. 分が嫌われているようで、あまりゲー・一ムでも楽しくなく、さびし.     から離す。. かったです。これからもっと楽しい友達と仲よくできるゲームを.    *静かに目を開け、光をいっぱい目に入れすがすがしさを感. したいです。.     じる。.    してけがをさせないように注意;をする。.  4、グループで意見が出にくい場合は、二人ぐみにして意見を    出させてから全体に広げてもよい。 《児童の感想文より》   ・・、:::ii・:i三・iii瓢  僕は輪の中に入ったときはなんとなく出盧はずれに. されたような気がした。そして僕は輪の中から出たら仲間にいれ てもらった気がした。   i}・;・:1・ii:ilM・ デットアウトの時、中から外に出してくれなかった. ので集団リンチされているみたいだった。いろいろな出会いの時 仲よくしている友達に目をそらされたのでいやだった。   秘::・;獅  外に出ている人を見る.といじめられていて、仲間は.   3、耳のセンタリング    *静かに目を閉じ体をリラックスさせる。耳に神経を集中さ     せる。.       9、【センタリング 】 ねらい.   1、心の安らぎ静けさを体験させることにより、自分の感覚や     感情に敏感になり、状況をありのま京に受け取ることがで     き、更にはそれと密接なかかわりを持つような精神状態を     作る。.   2、知性と直感の調和のとれた働き、心と体の統合、知識と感     覚の十分な働きあいなども圏指す。. 一39一.    *部屋の外の音に耳を傾ける。部屋の中の音に耳を傾ける耳   の内部でしている音に聞き入る。その音を体の中心で聴く。    *意識をしだいに戻していく。 指導上の留意点   1、時間が十分とれるときは、児童に体験の感想や感じについ     て聴く。そのときにバックトークやフロントトークの技法     を使ってもよい。   2、このエクササイズは朝の会や学級指導のときなど、児童の     座席で実践できる。. 一40一.

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