高等植物におけるアスコルビン酸生合成系の調節機構の解明
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(2) 率を電解質の流出として測定 したところ、上葉および下葉の傷害率はそれぞれ40%、68%で. あり、下葉は上葉よりも傷害を. AsA生. 合 成に関 与す るGDP一. マ ンノースー3,5一 エ ピメ ラー ゼ(GME)お. 受けていることが認められた。 そ こで次に、光 ・酸化的傷害の初期のターゲットを明確にするため、比較的穏やかなストレ. なか った 。. ス条件下(2μMMV処. 理)で の抗酸化物質/酵素レベルの変動の比較をした. 下が 認め られ この原 因遺伝子で あるV7℃2が. 型APXの. レベルの速やかオ ま減少が認められ その減幽 ま下葉の方力塙 し植 を示した. 失活 と描. 上 ・下葉共にストレスの初期段階で葉緑体 一方 他の抗酸化物質/. 酵素レベルは上 ・下葉共に顕著な変1ヒ は認め られなかった。. 理において抗瞭 瀕 縢. の中で 翫 型 跳Aと 葉緑体型A眠. 纈 著. 理によ ってもAsAレ. の転 写 レベル も低 下 していた。AsAは よ るAsAレ. よび 燗 ℃2(vtc2変. コー ドして いるタ ンパ ク質はAsA量. の転 写 レベ ルは 光照射 下で は上昇 し、暗 黒下 では低 下 した。 電子 伝達阻 害剤 ㏄MU処. 以上より、葉齢の進んだタバコ葉ではA(⊃S消 去系全体のポテンシャルが低下しており、MV処 理による光 ・酸化的ストレ スに対する感受働 塙 いことが示されたW処. よび レ・GalDHの 転 写 レベ ルに有為な差 は認 め られ. 一方、GDP一 レ マ ンノース ピロ フォス フォ リラーゼ(GMP)お. また レGa圧DHの. ベルの低下が 認め られ. グル コー ス 、フル ク トース および シ ョ糖 の レベ ルの 増加は認 め られず 、AsAレ. みが特に下葉で顕著に減少していたことから、下葉ではAPXがH2q2の. AsAが 存在していないため、上葉よりも早い段階でAOS生. 消去に機能するための十分な. 成と消去のバランスが崩れることによ り、酸化的傷害を受けたと. 考えられた。. 間 栽 培 したシ ロイ ヌナズナ を シ ョ糖 を含む 培地(Suc+)へ. およびSuc+で. 最近 則出され たAsA生. 分子 特1生お よび生理 機能. 合成 経路(Sm㎞off」Wheek}r経. 1繍(崩 晰 を行 った. ホウ レンソウ 葉(湿 重 量21㎎)か. ル濾 過お よびSE8PAGEよ. ±5.4お よび14.1±0.7μMで. ク ローニ ング した。. ら、 姻. り、本酵 素は36kr冶. を電 子受容 体 として 特異的 に レ ガ ラク トース(レGaDと. (Ki;133.2±7.2)を. 精 製お よびd)NAの. あ った 。. 生15.1,4md/h/㎎pro.、. よびNAD+に. 対す る ㎞. さ ら に、非 常 に興 味深 い ことに 本酵 素活 性 はAsAに. 受 ける ことが明 らか にな った。. 回復 濡 忍め られ た。. 長を. ミノ酸残基 か らな る推 定分 子量35 ,261Eな. のタ ン. 比 較 して 、そ れぞれ82%、 伝 子は1コ. 根、 茎、葉そ れぞ れで同程 度発現 して いる ことが明 らか にな. った。 さ らに 、光照射 後の 黄化子葉 のAsA量. b)レGaDHはAsAに. は顕 著 に増加 す るが 、黄化子 葉お よび緑化 子葉 の レGalDHの. 以 上よ り、a)レGaDH発. 現 レベルはAsAレ. 転写 レベル およ び活. ベノレ の 制御 にほ とん ど影 響を及 ぼさな い こと、. よる フィー ドバ ック阻害 を うける ことが明 らかになった。. 4)AsA生. は低 下 して いた。. ベ ルの回復. そ こで 光合成 活性 お よ. 次 に、Suc応 答 に異常 を持 つシ ロイ ベルの. ベ ルの制御 に}ま光合成 電子伝 達系が 関与してい ることが明 らか となった。. 合成 に関与 する種 々の酵素 レベルのAsAレ. 下す る ことが明 らか とな り、GMPお がAsAレ. よびVTC2の. ベ ルは増 力口し、暗 黒下で はAsAレ. そ こで、AsA生. た。. シロイ ヌナズ ナか らクロー ニン グしたGMP、GME、L{}alDH、LrGa托DHお ロモー ター と ㎜. よびVTC2d⊃NAそ. に連結 し、 構築 した プ ラス ミ ドをア グロバ ク テ リウム を介 し、 シ ロイ ヌナ ズナへ 形質転 換 した。 シ ョン法 によ り、 導入 遺伝 子の 転写 レベ ル につ いて解 析 を行 った結 果、GMP過 は1.5倍 、VTC2過. は0.5倍 、GME抑. 、LrGaDH過. 剰発 現 株 ◎x-LrGa1DH)で. 剰 発 現 株(Ox-VTC2)で. 制株6up-GME)で. は2∼7倍. は0.4倍 、レGalDH抑. イヌナズナを用い、光や糖な どの植物の生育条件の変化がAsAレ. た。. ベ ルの制御 に関与 して い る ことが 示唆 された。. は2∼8倍. は0.2倍. 一方 、GMP抑. までの転写 レベルの 抑制が 認め られ た。 約27%のAsAレ. 制株. は0,6倍 、レGaHDH これ. ベルの減 少力劔 められ. ベ ルの変化 は認 め られ なか った。. ま た、AsAレ. 、GME. 、LrGa皿 一DH過 剰 発現 株. の増 加が 認め られ た。 制株(Sup一 レGalDH)で. 量を行 った結 果、Sup-Vπ ℃2で は野生 株 と比 べ. しか し、そ の他 の 形質転換 植物 では 野 生株 と比べ有 意なAsAレ. ノーザ ンハ イブ リダイゼ ー. は5∼19倍. 、VT(⊃2抑 制 株(Sup-VTC2)で. VTC2はAsAレ. れぞ れを、バ イ. 剰発現 株(QxヤGMP)で. らの 形質転 換植物 を用 い、AsA定. について検討した糸課 、連続1光 照射下でAsAレ ベルは増加し、暗黒下でAsAレ ベルが顕著に低下した。 両条件下において、. ベ. ター ミネー ターの間 に順向 き(過 剰 発現)あ るいは逆向きG喘D. 抑 制株6up+GaILDH)0.6倍. ベルに及}ま す影響. よびVTC2. 合成 に関与す る酵素 群の発現 レベルがAsAレ. れている。 一方、光合成活性は光台成産物 である糖 レベルにより著しい影響を受けることが知 られている。 そこで、シロ ベル、生合成酵素の発現レベルに及ぼす影響について検討. ベ ルが 顕著に低. 転写 レペ ルが光 照射下 で上昇態 忍め られ たことか ら、GMPお. ルに 及ぼす 影 響に ついて 検討す るた めに 、 これ らの遺伝 子を過 剰お よび 抑制発現 させ た形質転 換 シロイヌナ ズナの 作出 を試 み. (3up-GMP)で. これまでの報告か ら、AsA生 合成 と光合成は相互に関与しており、光や光合成代謝産物がAsAレ ベル}こ 影響すると考えら. ベ ルに及ぼす影 継. ベル の上 昇に関 与 して いる ことが考 え られた。. (()x-L・GalLDH)2∼8倍. 地(Su(∫)上で2週 間栽培したシロイヌナズナを用し\ 光条件がAsAレ. 転 写レベル はSu(yに. 光合成 に関 連す る遺伝 子の発現 を抑制 する ことか ら、AsAレ. 上 述の研 究の結 果よ りシ ロイ ヌナズ ナにお いて、連 続 光照射 下でAsAレ. 過 剰 発現 株(QxヤGME)で. 3)光 合成のAsA生 合成能に及ぼす影響. した。 ショ糖を含まないMS培. しか し、GMP、GMEお. よびVTC2の. 用 い、暗黒処理 後 に再 光照射 を行 う と、Suc+お よびSuσ 両条件下 において も同程度のAsAレ. ナ リーベ ク ターpDH123のCaMV35Sプ. 性 に差は認 め られ なか った。. 暗黒処 理後の再 光照. ,1. によ りcDNA全. シ ロイ ヌナズナLrGaU)Hと. さ らに、Sucは. 以 上の こ とか ら、植物 細胞内のAsAレ. 値は それぞれ87. ゲ ノミ ックサザ ンハイ ブ リダイ ゼー ション解 析よ り、ホ ウレンソ ウ レGaIDH遺. ピー存 在す るこ と、 ノーザ ンプ ロ ッテ ィ ングによ りLrGalDHは. 麟. 倍に ま. ・ \ルの回 復はSuσ の もの と比べ遅 延が認め られた。. よびSuσ で有為な差 は認め られず、レGalLDHお. び ク ロロ フィル蛍 光を測 定 した と ころ、ど ち らもSu(fに 比 べS㏄+で ヌナズナ 変異株sm6を. よ りフ ィー ドバ ック 阻害. 本酵 素 の内部 アミ ノ酸配 列 を同定 し、RAcE法. そ の結果、 ホウ レンソウL7GalDHcDNAは322ア. ネ胴 性 を示した. 回 収率9繍. しか しなが ら、暗黒 下での. ベル もまた 減少 した。. 成酵素 の発 現 レペ)レの低下 で はな く、)胎 成 の抑 制に起 因 して いる と考 え られ た。. 伝 子の 発現. の2量 体で ある ことが示唆 され た。 レGa1DHはNAD+. 反応 した.LrGa1お. パク質 をコー ドし、その推 定ア ミノ酸配 列はキ ウイ フル ーッ、 リンユ 79%、75%の. ベルの 希1脚に及ぼす. ク ローニ ングを行 い、L7Ga1DI4遺. 転写 レベルにSuc+お. 有為 に上昇 していた 。. の抑制 はAsA合. 路)に 関与す る新 規酵素L-GalDHのAsAレ. 影響 を検討す るため に、ホ ウ レン ソウ葉か らLrGaDHの. で 精製 した.ゲ. 認め られた がSuc+のAsAレ. よび レGa1DHの. ガラク トー ス脱 水素酵素(レGaIDH)の. 移 行 し、暗黒 下に静 置 した。. 理に. そ こで、Suc土. 射によ りSuc+で はSu(∫に比べ、糖 レベルの 上昇が認 め られ た。興味 深い ことに再度のゲ6照射によ り、AsAレ ベル上昇はSし1(ト. 比べSuc+で 2)レ. 光合成. よび 辺 ℃2. グル コー ス を初発物質 として生合 成 される ことか ら、 暗黒下お よびDCMU処. で2週. よび葉緑体型APXの. レGaIDH、 レGa】LDHお. ベルの 減少 は、光 合成 活性の 低下 よる細 胞内の糖 レベ ルの 低下に起 因す るこ とが 考え られ た。. 体型APXレ. しかしス トレス条件下ではAsAお. ペ1レの低. 転写 レベル は暗黒下 で低下 した。. 同 時にGMP、. に減少していたことから、これらが光 ・酸化的ス トレスの最初のターゲッ トであることが示唆された。 下葉において、葉緑 ベルは高く保持されているのに対し、AsAレ ベルは低 く保持されていた. 異株で はAsAレ. の調節に関与 している と考え られてい る). 以上の こ とか ら、. ベルの増 筋 ま単一 の遺伝子 によって制 御され. て いるので は な く、複 数の酵 素(遺 伝 子)群 の協調 によ り行 われて いる ことが示唆 され た。. 一57一.
(3) 一58一. 論 文 審 査 結 果 の 要. 旨 の フ ィー ドバ ッ ク 阻害 に よ りAsAレ. アスコル ビン酸(ビ タミンC:AsA)は. 高等植物 の緑葉や貯蔵組織 に高濃度 で存在 し、様々な生理作用. をもつ ことが知 られて いる。特に、AsAは よ く知 られ ている。ところで、AsAの. 活性酸 素種(AOS)の. 消去系 として抗酸化作用 を示す ことが. 生合成経路 は動物における明確な知見 とは対照的に植 物にお いては. い くつかの経路が示 されてはい たが 、主経 路の確認、関与する酵素群の特性な ど長 らく不明瞭で あった。 最近、Wheelerら(1998)に. よ り新規 のAsA生. 合成経路が明 らかにされ、この系が植物でのAsAの. 経路である ことが提唱 され た。 しか し、本経路 のAsAレ. 主. ベルに及ぼすそれぞれ の酵 素群 による調節機構. は不明な点が多 く残 されてい るのが現 状である。高等植物 の葉緑体 におけるAOSの. 生成 は定常状態にお. いて も作動す る不可避的 な経路 である。 もし防御 システムが作動 しないとただちに光 合成 が停止する。さ らに、植物細胞 内における酸化障害 は老化過程で重要 な因子 であ り、AOSの. 著 しい増加 によ り脂 質の過. 酸化、クロロフィルの分解(ク ロロシス)や タンパクの分解 を引き起こ し、最終的 に細胞死へと導かれる。. どとの相関関. 合成系の調節機構の解明(光 合成 との関連)と 生合成系に関与す る酵素群のAsAレ. ベル. に及ぼす影響が解析された。. スー3,5一エ ピ メ ラー ゼ(GME)お. 齢 のタバ コの異な る葉齢 を用 いて、抗酸化物質、抗酸化酵 素、光合成活性お よびH202レ. ベ 去. の増加 が認め られた。 メチル ビオローゲン(MV:10μM)処. 理 を行 ったとこ. ろ、下葉 は上葉 よ りも傷害を受けて いることが認め られた。光 ・酸化的傷害の最初 のターゲ ッ トを明確 に す るため、穏やかなス トレス条件下(2μMMV処. 理)で の抗酸化物質/酵 素 レベル の変動 を比較 した。そ. の結果 、葉齢(加 齢)に 伴 いタバ コ葉で はAOS消. 去系全体のポテンシャルカ書低下 してお り、W処. 理に. よる光 ・酸化 的ス トレスに対する感受性が 高い ことが明 らかになった。 さらに、光 ・酸化 的ス トレス条件 下にお いて抗酸化物質/抗酸化酵 素の中で、還元型AsAと. 葉緑体型APXの. みが顕著 に減少 していた こと. 理 による光 ・酸化 的ス トレスの最初のターゲ ットであることが示唆された。. 2)L一 カ ラク トー ス脱 水素酵 素(L-GalDH)の. よ びL-GalDHの. ホウ レンソウ葉か ら レGa1DHの. 精製お よびcDNAの. レGa1LDHお. よびVTC2の. れぞれ87.1±5.4お よび14.1士0,7μMで. クローニングを行った。L-Ga1DHはNAD+を. 電. 対す る ㎞. 値はそ. あ り、 さらに、非常 に興味深い ことに本酵素活性はAsAに. フィー ドバ ック阻害 を受 けた。 ホウ レンソウ レGa1DHcDNAは322ア. 伝子は1コ. ピー存在 し、. 根、茎 、葉それぞれで同程度発現 している ことが 明らか になった。光 照射後の黄化子葉のAsA量 に増加 した。 しか し、黄化子 葉および緑化子葉 の レGa1DHの. よる. ミノ酸残基か らな る推定分子量. タンパク質 をコー ドしていた。さ らに、ホウレンソウ レGa1DH遺. す 影 響 につ い て検 討 し た。す なわ ち 、Suσ 上 で2週. は顕著. ベ ル に及 ぼ. 間栽 培 した シ ロイ ヌ ナ ズ ナ を シ ョ糖 を含 む培 地(Suc+) ベ ル 上 昇 はSuc一. ベ ル の 回 復 の 抑 制 はAsA合. お よびSuc+で 光 合 成 に 関連 す. 成酵 素 の発 現 レベ ル の低 下 で は. な く 、 光 合 成 の 抑 制 に 起 因 して い る と考 え られ た 。 実 際 、光 合 成 活 性 お よび ク ロ ロ フィ ル 蛍光 は ど ち ら も Suσ に 比べSuc+で. は 低 下 して いた 。そ こで 、Suc応 答 に異 常 を持 つ シ ロ イ ヌナ ズ ナ 変異 株sun6を. 4)AsA生 AsA生. よびSuc両. 条件 下 にお い て も 同 程度 のAsAレ. 用い、. ベ ル の 回復 が 認 め. ベ ル の 制 御 に は光 合 成 電子 伝 達 系 が関 与 して い る こ とが 明 らか とな った 。. 合 成 系 の 種 々 の酵 素 変 化 のAsAレ. ベル に及ぼす影響. 合 成 に関 与 す る酵 素 群 の 発 現 レベ ル がAsAレ. ベ ル に及 ぼ す影 響 に つ い て検 討す るた め に 、 シ ロ. イ ヌナ ズ ナ 由来 の これ らの 遺 伝 子 を過 剰 お よ び抑 制発 現 させ た 形 質 転 換 シ ロイ ヌナ ズ ナ を作 出 した 。す な わ ち 、GMPの. 過 剰 発 現 株(Ox-GMP)/抑. 抑 制 株(Sup-GME)、L-Ga1DHの の 過 剰 発 現 株(Ox-L-Ga1LDH)/抑 株(Sup-VTC2)を. 制株(Sup-GMP)、GMEの. 過 剰 発 現株(Ox-GME)/GME. 過剰 発 現 株(Qx-L-Ga1DH)/抑. 制株(Sup-L-Ga1U)H)、L-Ga]U)H. 制 株(Sup-1!GaユDH)、VTC2の. 過 剰 発 現 株(Qx-VTC2)/抑. 作 出 した 。 これ らの形 質 転 換 植 物 を 用 いAsA定. 生 株 と 比べ 、 約27%のAsAレ. 量 を行 っ た結 果 、Sup-VTC2で. 制 は野. ベ ル の 減 少 が 認 め られ た 。 しか しな が ら、 そ の 他 の 形 質 転換 植 物 で は 野 生. ベ ル の 変化 は認 め られ な か っ た。 以 上 の こ とか らVTC2はAsA量. の 制御 に関 与 し. ベ ル の 増 加 は 単 一 の遺 伝 子 に よ っ て 制 御 さ れ て い る ので は な く 、. 複 数 の 酵 素 、遺 伝 子 の協 調 に よ り成 し遂 げ られ て い る こ とが示 唆 され た。 以 上 本 論 文 は 、高等 植 物 の 葉 齢 に 伴 う光 ・酸 素毒 耐 性 とAsAな 新 規の レ カラ ク トース脱 水素酵 素の分 子特性 およびAsAレ. ど抗 酸 化 剤/高 酸 化 酵 素 との 相関 関 係 、. ベリレの制御 に及ぼす影 響、光 や糖な どのAsAレ. 合 成酵 素の発 現 レベル に及 ぼす影 響、AヨA生 合 成 系に関与 す る酵 素群 のAミAレ 討 されて いる 。 これ らの成 果は 、高等 植物 のAsAレ. ベ ルや生. ベ ル に及 ぼす影 響 につ いて詳細 に検. ベ ルは 生育 、環境 変化(光 合成)さ らには生合成 に関与す る酵素. 群 な どの様 々な 機構 によ って調 節 されて い るこ とを明 らか にした。 よ っ て 、 本 論 文 は 博 士(農. 転写 レベルおよび活性 に差は認め られなか. 現 レベルはAsAレ ベル の制御にほとん ど影響 を及ぼさないこと、レGa1DH. ベ ル の 低 下 が認 め られ 、GMP、1/. ベル の回 復 はSuc曽 の もの と 比べ 遅 延 が認 め られ た 。Sucは. 与 す る の に相 当 す る こ と を 認 め る 。. った。以上よ り、レGalDH発. 転写 レベ ル は 光 照 射 下 で は上 昇 し、暗 黒 下. 理 に よ って もAsAレ. 転 写 レベル も また 低 下 して い た。 次 に 、 シ ョ糖 のAsAレ. て い る こ とが 示 唆 さ れた 。 また 、AsAレ. 反応 した。レGa1お よびNAD+に. 転 写 レベ ル に有 為 な 差 は認 め られ なか っ た が、GDP-D一 お よ びVTC2の. で は低 下 し た。 光 合 成 電 子 伝 達 阻 害 剤DCMU処 Ga1DH、. 間栽 培 した シ ロイ ヌナ ズ ナ に お いて 、連 続 光 照射 下. ベル が 顕 著 に低 下 した 。 両 条 件 下 に お いて 、GDP一 マ ン ノー. マ ン ノ ー ス ピ ロ フ ォ ス フ ォ リ ラー ゼ(GMP)、. 株 と比 べ 有 為 なAsAレ. 分 子特性お よび生理 機能. 子受容体 として特異的にL一ガラク トース(L-Gal)と. ベ ル 、 生 合 成 酵 素 の 発 現 レベ ル に 及 ぼ す影 響 にっ い て 検 で2週. ベ ル は増 加 し、 暗 黒 下 で はAsAレ. られ た 。 以 上 よ り、AsAレ. ル を比較検 討 した。その結果、 葉齢が進む につれて抗酸化物質、抗酸化酵 素 レベルが低下 し、AOS消. 35,261Daの. でAsAレ. 地(Suc")上. 暗 黒 処 理後 に再 光 照 射 を 行 う とSuc+お. 1)高 等植物 の葉齢 に ともなう抗酸 化物 質、抗酸化酵素 と光 ・酸 素毒 耐性能 との関連. から、 これ らがMV処. 光 や 糖 な ど の 植 物 の 生 育 条 件 の 変 化 がAsAレ 討 した。 シ ョ糖 を含 ま な いMS培. る 遺 伝 子 の発 現 を 抑 制 す る こ とか ら 、AsAレ. 本研究では高等植物 にお ける光 ・酸素毒耐性 と抗 酸化 物質、抗酸化酵素 としてのAsAな. 能 の低下 と ともにH202量. ベ ル を 制御 して い る こ とが 示唆 され た 。. 合 成 能 に 及 ぼす 影 響. 認 め られ た が 、Suc+のAsAレ. と基質で あるAsAレ ベル とのバランスに影響 される と考えられている。. 播種後8週. 合 成 のAsA生. へ移 行 し、 暗 黒 下 に 静 置 し た。 興 味 深 い こ と に 再光 照 射 に よ り、AsAレ. 一方、ス トレス条件下でのクロロシスは、防御系の鍵酵素であるアスコル ピン酸ペルオキシダーゼ(AP)(). 係およびAsA生. 3)光. 学)の. 学位 を 授.
(4) アスコルビン酸(ビ タミンC:AsA)は. 高等植物の緑葉や貯蔵組織に高濃度で存在 し、様々な生理作用. をもつ ことが知 られて いる。特に、AsAは. 活性酸素種(AOS)の. 消去 系として抗酸化作用 を示す ことが. よ く知 られている。ところで 、AsAの 牛合成経路は動物にお ける明確な知見 とは対照的に植物において は. のフィー ドバ ック阻害によりAsAレ ベルを制御していることが示唆された。 3)光 合 成のAsA生. 合成能 に及 ぼす影響. 光や糖な どの植物の生育条件 の変化がAsAレ. い くつかの経路が示されてはいたが、主経路の確認 、関与す る酵素群の特性 など長 らく不 明瞭 であった。. 討 した。ショ糖 を含 まないMS培. 最近、Wheelerら(1998)に. でAsAレ. より新規のAsA生. 合成 経路が明 らかにされ、 この系が植物でのAsAの. 経路である ことが提唱された。 しか し、本経路のAsAレ. 主. ベルに及ぼすそれぞれ の酵素群 による調節機構. は不明な点 が多 く残されているのが現状である。高等植物の葉緑体 にお けるAOSの. 生成 は定常状態 にお. で2週. ベル は増加 し、暗黒下ではAsAレ. スー3,5一 エビメラーゼ(GME)お. よびL-GalDHの. マンノースピロフォスフォリラーゼ(GMP)、. 転写レベルに有為な差は認められなかったが、GDP-D一. およびVTC2の. では低下した。光合成電子伝達阻害剤DCMU処. らに、植物細胞内 におけ る酸化 障害は老化過程で重要な 因子であ り、AOSの. Ga1DH、L-Ga1LDHお. よびVTC2の. 間栽培 したシロイヌナズナにおいて、連続光照射下. ベルが顕著に低下 した。両条件下において、GDP一マ ンノー. いても作動する不可避的な経路であ る。 もし防御 システムが作動 しな いとただち に光合成が停 止す る。 さ 著 しい増加 により脂質の過. ベル 、生合 成酵素の発現 レベル に及 ぼす影響について検. 地(Suc-)上. 転写 レベルは光照射下では上昇し、暗黒下. 理によって もAsAレ. ベル の低下が認められ、GMP、 レ. 転写 レベルもまた低下 していた。次に、 ショ糖のAsAレ. ペルに及ぼ. 酸化、クロロフィルの分解(ク ロロシス)や タンパクの分解 を引き起 こし、最終的に細胞死へ と導かれる。. す影響 について検討した。すなわ ち、Suc一 上で2週 間栽培 したシロイヌナズナをショ糖を含む培地(Suc+). 一方、ス トレス条件下でのクロロシスは、防御系の鍵酵素であるアスコル ビン酸ペルオキシダーゼ(APX). へ移 行 し、暗黒下に静置 した。興味 深い ことに再光 照射によ り、AsAレ ベル 上昇はSuc一 およびSuc+で. と基質であるAsAレ ベルとのバ ランスに影響 されると考 えられている。. 認められたが、Suc+のAsAレ. 本研究では 高等植 物における光 ・酸素毒耐性 と抗酸化物質、抗酸化酵素 としてのAsAな 係およびAsA生. どとの相 関関. 合成系の調節機構の解 明(光 合成 との関連)と 生合成系に関与する酵素群 のAsAレ. ベル. ベル の回復はSuc卿の もの と比べ遅延が認められた。Sucは 光合成に関連す. る遺伝 子の発現 を抑制す ることか ら、AsAレ ベルの回復の抑制はAsA合. 成酵素の発現 レベルの低下では. な く、光 合成の抑制に起因 してい ると考 えられ た。実際 、光合成活性お よび クロロフィル蛍光は どち らも. に及ぼす影響が解析され た。. Suc'に比べSudで. 1)高 等 植物 の葉齢 にと もな う抗酸化 物質 、抗酸化酵素と光 ・酸素毒 耐性 能 との 関連. 暗黒処理後 に再光照射 を行 うとSuc+お よびSuc曹両条件下 にお いて も同程度のAsAレ. 播種後8週. は低下 していた。そ こで、Suc応 答 に異常を持 つシロイヌナズナ変異株s㎜6を 用 い、 ベルの回復が認め. 齢 のタバ コの異なる葉齢を用いて、抗酸化 物質、抗酸化酵素、光合成活性 およびH202レ. ベ. られた。以上より、AsAレ ペルの制御 には光合成電子伝達系が関与していることが明 らかとなった。. ル を比較検 討した。その結果、葉齢 が進 むにっれて抗酸化物 質、抗酸 化酵 素 レベルが低下 し、AOS消. 去. 4)AsA生. 理を行ったと こ. AsA生. 能の低下 とともにH202量. の増加が認 められた。メチル ビオ ローゲ ン(MV:10μM)処. 合成 系の種 々の酵 素変化 のAsAレ. ベル に及ぼす影 響. 合成に関与する酵素群の発現 レベルがAsAレ. ベルに及 ぼす影響 につ いて検討するた めに、 シロ. ろ、下葉は上葉 よりも傷 害を受けている ことが認め られた。光 ・酸化的傷害 の最初 のターゲ ットを明確 に. イヌナズ ナ由来 のこれ らの遺伝子 を過剰お よび抑 制発現 させ た形質転換 シロイヌナズナを作出 した。すな. するため、穏やか なス トレス条件下(2μMMV処. 理)で の抗酸化物質/酵 素 レベルの変 動を比較 した。そ. わち、GMP、GME、L-Ga1DH、VTC2の. 過剰発現株および抑制株 を作出 した。 これ らの形質転換植物を. の結果、葉齢(加 齢)に 伴いタバコ葉ではAOS消. 去系全体のポテンシャルが低下 してお り、MV処. 用いAsA定 量 を行った結果、Sup-VTC2で. は野生株 と比べ、約27%のAsAレ. 理に. よる光 ・酸化的ス トレスに対す る感受性が高い ことが明 らかになった。 さらに、光 ・酸化 的ス トレス条件. しか しなが ら、そ の他 の形質転換植物で は野生株 と比べ有 為なAsAレ. 下にお いて抗酸化物質/抗 酸化酵素の中で、還元型AsAと. 以上のことか らVTC2はAsA量. から、 これ らがMV処. 葉緑体 型APXの. 2)L一 ガ ラク トー ス脱水 素酵素(L-Ga1DH)の ホウレンソウ葉からL-Ga1DHの. れぞれ87.ユ±5.4お よび141±0.7μMで. とが示唆 された。. クローニ ングを行 った。L-Ga1DHはNAD+を. 反応 した。L-Galお よびNAD+に. 対す る ㎞. 値はそ. 伝子は1コ. ピー存在 し、. 根、茎、葉それぞ れで同程度発現 していることが明 らかになった。光照射後 の黄化 子葉のAsA量 に増加 した。 しか し、黄 化子葉および緑化子葉のL-Ga1DHの. よる. ミノ酸残基か らなる推定分子量. タ ンパク質 をコー ドしていた。 さらに、ホウ レンソウL-Ga1DH遺. った。以上よ り、レGa1DH発. 電. あり、さ らに、非常 に興味深 いことに本酵素活性 はAsAに. フィー ドバ ック阻害 を受 けた。 ホウ レンソウL-GalDHcDNAは322ア. の制御 に関与 していることが示唆 された。また、AsAレ ベルの増加は単. 一の遺伝子によ って制御 されているのではな く、複数 の酵素 、遺伝子 の協調によ り成し遂 げられて いる こ. 分子 特性お よび生理機 能. 精製およびcDNAの. 子受容体と して特異的にL一ガ ラク トース(L-Gal)と. 35,261Daの. みが顕著 に減少 していたこと. 理による光 ・酸化的ス トレスの最初のターゲッ トで あることが示唆 された。. ベルの減少が認め られた。. ベル の変化 は認 められなかった。. は顕著. 転写 レベルお よび活性に差は認め られなか. 現 レベルはAsAレ ベルの制御 にほとんど影響 を及ぼさないこと、L-Ga1DH. 以 上本論文は、高等植物の葉齢 に伴 う光 ・酸素毒耐性 とAsAな. ど抗酸化剤/高 酸化酵素との相関関係、. 新規の レガラクトース脱水素酵素の分子特性およびA3Aレ ベルの制御に及ぼす影響、光や糖などのAsAレ ベルや生 合成酵素の発現レベルに及ぼす影響、AsA生 合成系に関与する酵素群のAsAレ 討されている。これらの成果は、高等植物のAsAレ. ベルに及ぼす影響について詳細に検. ペルは生育、環境変北(光 合成)さ らには生合成に関与する酵素. 群などの様々な機構によって調節されていることを明らかにした。 よって、本論 文は博士(農 学)の 学位 論文 として価値 ある ものと認 める。なお、審査にあたっては 、 論 文 に関す る専攻内審 査お よび公 聴会 な どの所 定の 手続 きを経た うえ、平成18年2月20日. 、農学. 研究 科教授会 において 、論文の価値 な らび に博士の学位 を授 与され る学 力が 十分である と認め られ た。. 一59一.
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