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腎炎症例研究 29 巻 2013 年 入院時血液, 尿検査所見 ( 生化学 ) BS 98 mg/dl T-Bil 0.5 mg/dl AST 23 IU/l ALT 7 IU/l LDH 251 IU/l ALP 115 IU/l TP 6.0 g/dl ALB 2.5 g/dl T-cho 33

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(1)

症  例

症 例:74歳女性 主 訴:下肢浮腫,腎機能障害 現病歴: 近医にて2002年頃から顕微鏡的血尿を指摘 されていたが経過観察されていた。2011年6月 に初めて蛋白尿が出現し,12月には蛋白尿増 加と血清アルブミンの低下を認めていた。2012 年1月の血清クレアチニンは1.0mg/dlだった が,5月になり1.4mg/dlと増悪し,下肢浮腫, 体重増加も著明となり5月28日に当科紹介受 診した。初診時の血清クレアチニン1.49mg/dl, 総蛋白は6.0g/dl,アルブミン2.5g/dl,蛋白尿 は7.7g/g・crとネフローゼ症候群が疑われたた め精査目的で入院した。 既往歴:64歳時高脂血症,骨粗鬆症 家族歴:特記すべきことなし 嗜好品:タバコ(-),アルコール(-) 内服薬:アトルバスタチン10mg アレルギー:なし 入院時現症:身長153cm,体重54.4kg,体温 37.1 ℃, 血 圧143/65mmHg, 脈 拍95回/分 整, 眼瞼結膜貧血あり眼球結膜黄染なし,頚部・鎖 骨上窩リンパ節触知せず,胸部所見異常なし, 腹部所見異常なし,下肢浮腫あり。

上皮下高電子密度物質の沈着を伴った

ANCA関連腎炎の一例

青 木 敏 行

1

  鯉 渕 清 人

1

  宮 城 盛 淳

1

下 川 伶 子

2

  

酒 井   謙

3

  相 川   厚

3

石 川 由起雄

4

  

○ ○ ○ ○

0

  ○ ○ ○ ○

0 図 1 図 2

(2)

(生化学) BS 98 mg/dl T-Bil 0.5 mg/dl AST 23 IU/l ALT 7 IU/l LDH 251 IU/l ALP 115 IU/l TP 6.0 g/dl ALB 2.5 g/dl T-cho 335 mg/dl LDL-C 247 mg/dl TG 154 mg/dl BUN 22.4 mg/dl CRE 1.49 mg/dl UA 6.4 mg/dl CK 103 IU/l Na 140 mEq/l K 4.6 mEq/l Cl 109 mEq/l Ca 8.5 mg/dl P 3.8 mg/dl eGFR 27 ml/min/1.73m2 CRP 0.3 mg/dl (血算) WBC 6450 ×103/μl RBC 318 ×104/μl Hb 9.2 g/dl Ht 28 % MCV 88.1 fl PLT 20.6 ×104/μl (蛋白分画) Alb 53.1 % α1-G 3.9 % α2-G 13.8 % β-G 9.8 % γ-G 19.4 % (免疫学) ASO 81 IU/ml 抗核抗体 80 倍 IgG 1288 mg/dl IgA 284 mg/dl IgM 33 mg/dl C3 89 mg/dl C4 33.6 mg/dl リウマチ因子 5 U/ml MPO-ANCA 175 IU/ml PR3-ANCA <0.5 IU/ml (尿) 比重 1.009 pH 6.5 蛋白 (3+) 糖 (-) 潜血 (2+) 赤血球 50-99 /HPF 白血球 10-19 /HPF 上皮細胞 1-4 /HPF 硝子円柱 10-19 WF 蛋白定量 352 mg/dl UN 258 mg/dl CRE 46 mg/dl Na 44 mEq/l K 24.2 mEq/l Cl 39 mEq/l β2-MG 3420 μg/l NAG 36.8 U/l (感染症) HBs (-) HCV (-) Lues (-) 入院時血液,尿検査所見 図 3 図 4

(3)

図 5 図 6 図 7 図 8 図 9 図 10

(4)

病理のまとめ

光顕⇒糸球体: 半月体形成率50%, 一部係壁の肥厚 血 管: 小動脈レベル以上の血管炎の 所見なし 尿細管: 細胞浸潤・尿細管炎 尿細管委縮・間質線維化 IF  ⇒ 係蹄壁にIgGが顆粒状に沈着(IgG4 がメイン) 電顕⇒上皮下に高電子密度物質を認める

診  断

管外増殖性(半月体形成性) 腎炎(上皮化 depositを伴う)

上皮下沈着物を認めた

ANCA関連腎炎の報告

①Suwabe らIntern Med 44:853-858,2005

高電子密度物質が係蹄壁に沈着することで, ANCA関連の半月体形成性腎炎ではネフロー 図 11 図 14 図 12 図 13

(5)

ゼレベルの蛋白尿を認める。また係蹄壁に IgG1が沈着していたことから,MPO-ANCA が二次性膜性腎症を引き起こしたと推察。 ②MatsumotoらNDT plus 2(6):461-465,2009 蛍光抗体染色で抗MPO抗体が係蹄壁に顆粒 状,びまん性に認められたことから,MPO が膜性腎症を引き起こす免疫複合体中の抗体 ではないかと推察。 ③HanamuraらHuman Pathology 42:649-658,2011 免疫複合体の沈着は半月体形成と相関し, IgG沈着がないものに比較してESKDへの進 展の可能性が高い。またMPOが膜性腎症の ような沈着様式をとる免疫複合体の形成を促 進している可能性を報告。

上皮下沈着物を認めた

ANCA関連腎炎の報告②

④SumidaらClinical Nephrology 77(6):  454-460,2012 ANCA関連腎炎には典型的なpauci-immune型 とは別に,CRPやMPO-ANCAの高値を認め ず,腎限局型で肺病変を認めない症例があり, 後者には免疫複合体に関連にした高度の蛋白 尿を認めると報告。

⑤NasrらClin J Am Soc Nephrol 4:299-308,2009 膜性腎症とANCA関連半月体形成性腎炎の 合併例は非常に稀であり,2つの疾患は偶然 に同時発症したと報告。両者の合併症例は蛋 白尿が非常に多く,腎予後も不良であると報 告。

問題点

①通常のANCA関連腎炎ではネフローゼレ ベルの蛋白尿を来たすことは1.6%と非常に稀 であるが,電顕で確認しうる上皮下高電子密度 物質の沈着が,ネフローゼ症候群の成因考えて よいか。 ②MPO-ANCA関連腎炎そのものが二次性膜 性腎症の原因となる可能性が報告されている が,本症例がMPO-ANCAによる二次性のもの なのか,偶発の原発性膜性腎症と捉えるべきな のか。 ③ANCA高値であったが,臨床重症度が低 かったためプロトコールに従いステロイド単剤 で治療を行った。原発性膜性腎症の併存と仮定 した場合,他の免疫抑制剤の追加を行うべきか。

まとめ

上皮下高電子密度物質の沈着を伴ったANCA 関連腎炎を経験した。

(6)

討  論

青木 よろしくお願いします。  上皮下高電子密度物質の沈着を伴ったANCA 関連腎炎の一例を報告します。  症例は74歳女性です。主訴は下肢浮腫,腎 機能障害です。現病歴です。近医にて2002年 ごろから,顕微的血尿を指摘されておりました が,経過観察されておりました。2011年6月に 初めて蛋白尿が出現し,12月には蛋白尿増加 と血清アルブミンの低下を認めておりました。 2012年1月の血清クレアチニンは1.0mg/dlでし たが,5月になり1.4mg/dlと増悪し,下肢浮腫, 体重増加も著明となり,5月28日に当科紹介受 診となりました。  初診時の血清クレアチニンは1.49,総蛋白は 6.0,アルブミン2.5,蛋白尿は7.7g/gCrとネフ ローゼ症候群が疑われたため,精査目的で入院 されました。  既往歴として,64歳から高脂血症と骨粗鬆 症があります。そのほか,内服薬として,アト ルバスタチン10mgを内服中でした。  入院時現症です。体温37.1℃,血圧143の 65mmHg,眼瞼結膜に貧血を認め,下肢に著明 な浮腫が認められました。胸部単純X線では, 肺野に明らかな異常陰影を認めておりません。 入院時の胸腹部CTです。肺野に異常所見はあ りませんでした。また腹部CTでは,両腎とも に委縮なく,水腎症も認めておりません。  こちらが入院時検査所見です。総蛋白とアル ブミンの低下,脂質の高値を認めております。 またBUN22.4,クレアチニン1.49と腎機能障 害を認め,免疫学的な検査ではMPO-ANCAが 175IU/mlと上昇を認めておりました。尿所見 では蛋白3(+),潜血が2(+)を認めております。  以上より,急速に進行する腎不全に加えて, 血尿,蛋白尿を認めており,MPO-ANCAの高 値も認めておりましたので,急速進行性腎炎と 考え,腎生検を施行しました。  こちらがPAS染色の弱拡大です。全部で,糸 球体は26個ありまして,完全硬化は一つ認め ております。そのほか,管外増殖の強い糸球体 の周囲に細胞浸潤を認め,一部尿細管炎の所見 を認めました。  こちらがPASの強拡大です。ほぼ全周性の細 胞性半月体とボーマン嚢の破壊を伴い,一部壊 死性の病変も認められました。こちらの糸球体 は繊維細胞性の管外増殖を認めます。糸球体係 蹄では,係蹄壁の肥厚が観察されました。こち らは小葉間動脈,細動脈レベルの血管です。明 らかな血管炎の所見はありません。  PAM染色です。PAS染色と同様に管外増殖 性の変化が認められます。係蹄壁ではやや不規 則ではありますが,係蹄壁の肥厚が認められま した。同様に一部の係蹄壁の肥厚を認めます が,spikeの存在は明らかではありません。ま た一部ふるい状の変化が疑われる所見を認めま した。  電子顕微鏡では,上皮下に高電子密度物質の 沈着を認めております。こちらも上皮下に高電 子密度物質の沈着を認め,上皮細胞の足突起の 融合や,消失を認めます。  蛍光顕微鏡ではIgG,C3が係蹄壁に沿って, 顆粒状の染色性が確認されました。また,IgG のsubclassに関しては,当院では外注になって しまって,通常では行うことができず,今回コ メンテーターの先生方にお渡しすることができ ずに,申し訳ございませんでした。  先日東邦大学の病理部のほうに染色をお願い して,IgGのsubclassを行っていただきました ので,次にお示しいたします。こちらがIgGの subclassです。IgG-1は陰性,IgG-4が係蹄壁に 顆粒状に沈着していることが確認できました。  以上,病理のまとめです。光顕では糸球体に 半月体形成率が50%以上,一部係蹄壁の肥厚 を認めております。また血管では小動脈レベル 以上の血管炎の所見はありませんでした。尿細 管では,細胞浸潤と尿細管炎を認めております。 蛍光顕微鏡では,係蹄壁にIgGが顆粒状に沈着 しておりました。電顕では上皮下に高電子密度

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物質を認めます。以上より,管外増殖性腎炎と 診断しております。  次に臨床の重症度分類に従い,経口副腎皮質 ステロイドを単独療法で治療を開始しており ます。こちらが入院時の経過です。第2病日に 腎生検を行いまして,第3病日より経口ステロ イド30mgで治療を開始しております。ステロ イド開始後は,ブルーの線で示しましたMPO-ANCAは改善傾向を認めております。しかし, クレアチニン,緑の線はほぼ横ばいで,2.0近 辺を推移しておりました。蛋白尿に関しては, ステロイド開始後より改善傾向を認めておりま す。その後,バルサルタン,ARBやジピリダモー ルを追加しまして,尿蛋白は改善傾向を認めて おります。それに伴い血清アルブミンも徐々に 増加していきました。  こちらが上皮下沈着物を認めたANCA関連 腎炎の報告をまとめたものです。諏訪部らは 高電子密度物質が係蹄壁に沈着することで, ANCA関連の半月体形成腎炎ではネフローゼレ ベルの蛋白尿を認めると報告しております。ま た,係蹄壁にはこの症例ではIgG-1が沈着して いたことから,MPO-ANCAが二次性膜性腎症 を引き起こしたと推察しておりました。また, (★00:51:14 /一語不明,マツモト?)らは, 蛍光抗体染色で抗MPO抗体が係蹄壁に顆粒状 びまん性に認められたことより,MPOが膜性 腎症を引き起こす免疫複合体中の抗体ではない かと推察しております。また(★00:51:30 /一語不明,ハナムラ?)らは,免疫複合体の 沈着と半月体形成が相関し,IgG沈着がないも のに比べて,ESKDへの進展の可能性が高いと 報告しております。また,MPOが膜性腎症の ような沈着様式を取る,免疫複合体の形成を促 進している可能性を報告しております。  次に,(★00:51:54 /一語不明,住田?)らは, ANCA関連腎炎には典型的なpauci-immune型と は別に,CRPやMPO-ANCAの高値を認めない 腎限局型肺病変を認めない症例があると報告し ており,後者は免疫複合体に関連した高度の蛋 白尿を認めると報告しております。その一方 で,(★00:52:17 /一語不明,ナスラ?)らは, 膜性腎症とANCA関連腎炎半月体形成性腎炎 の合併例は非常にまれであり,二つの疾患は偶 然に同時発症したと報告しておりました。両者 の合併症例は蛋白尿が非常に多く,腎予後も不 良であると報告しております。  以上より,本症例の問題点として,通常の ANCA関連腎炎ではネフローゼレベルの蛋白 尿を来すことは1.6%と非常にまれであります。 電顕で確認しうる上皮下高電子密度物質の沈着 がネフローゼ症候群の繊維と考えてよいか。次 にMPO-ANCA関連腎炎そのものが,二次性成 膜性腎症の原因となる可能性が報告されており ますが,本症例はMPO-ANCAによる二次性の ものなのか,偶発の原発性膜性腎症と捉えるべ きなのか。  最後になりますが,ANCA高値ではありまし たが,臨床重症度が低かったためプロトコルに 従いステロイド単剤で治療を行いました。原発 性膜性腎症の併存と仮定した場合,他の免疫抑 制剤の追加を今後行うべきかというのを問題点 とさせていただきます。  以上まとめです。上皮下高電子密度物質の沈 着を伴ったANCA関連腎炎を経験しましたの で,報告させていただきます。 座長 はい。どうもありがとうございました。 この症例も大変考えさせられる症例だと思いま すけれども,何かフロアのほうから,ご意見, ご質問等ありますでしょうか。先生,どうぞ。 安田 聖マリアンナ医大の安田です。  この症例は発症の1年ぐらい前から蛋白尿が みられていますが,本当に腎臓が悪くなって ANCA関連腎炎かなと思わせるのは,1年ぐら い経過した4月,5月のところだと思います。 それで,最初のころに蛋白尿の増加とアルブミ ンの低下とあるんですが,そのころ,この症例 はhyper γ ‐ globulinemiaがあったのでしょう か?入院時には,TPが6.0で,アルブミンが2.4 と,γglobulinの高値を疑わせます。入院時の

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CRPはちょっと追えなかったんですけど,どれ ぐらいでしたか? 青木 入院時は一応0.3と正常範囲です。 安田 CRPは正常で,γglobulinだけが高かった? 青木 はい。 安田 最初のころの蛋白尿が出始めたころに は,TP,ALB比はどれぐらいだったとか,何 か炎症所見を示すようなところは,入院時と比 べてどうだったのかなと。それが分かると,も ともとこのころから膜性腎症があって,1年ぐ らい経過してからANCA関連腎炎を発症した んじゃないかなということを,示唆する所見に なるのかと考えましたが。 青木 この方は当院に来られるまでは,ずっと 近医でフォローされておりまして,一応少し蛋 白尿があると紹介状には書いてあったんですけ れども,詳細な検査などはずっとされておら ず,紹介状に付いていたものでは,もうことし に入ってからの血清アルブミンの低下とか,蛋 白尿が多くなってきてからの数値しか,すみま せん,手元にありませんでした。 安田 分かりました。ありがとうございます。 座長 ほかに。先生,どうぞ。 星野 虎の門病院の星野と申します。貴重な症 例をありがとうございました。  この症例でちょっと気になっていたのが,血 尿が十数年前からあったということで,これは 何と考えればいいのかという,もしsuggestion がありましたらということ。  治療後の尿潜血もよくなってしまったので しょうか。 青木 最初の質問ですけれども,一応5年ぐら い前から血尿があるということで,近医でフォ ローされていたので,もし今回の症例を,最初 にANCA関連の血管炎が存在していて,後か ら膜性腎症が偶発に併存してきたというのであ れば,くすぶり型の血管炎みたいなものが,も しかしたら数年前からあったのかもしれないん ですが,ちょっと詳細なところはなんとも結論 は言えないと考えております。  血尿に関しては,治療を開始してからは陰性 にはなっておりませんけれども,今,徐々に改 善傾向にあります。 星野 その古い経過中にくすぶり型のというお 話がありましたけれども,炎症反応が少し動い ていたとかは,近医のほうでチェックは。 青木 一応,CRPはずっと経過中は陰性が続い ていました。 星野 ありがとうございます。 座長 上皮下のdepositが,MPOとか,抗MPO 抗体で,localizeを染めれば因果関係は非常に 密に証明できると思うんです。MPO-ANCAと 膜性腎症というのが一元的に説明できる可能性 があるんですけど,臨床経過から切り分けるこ とがもしできれば,前例でできれば答えは出る と思いますが,臨床経過からいうと,星野先生 の質問にもかかわりますし,安田先生もそうな んですけど,もうもともと膜性腎症が先行して いるのが明らかにあって,仮に組織が膜性腎症 と証明されている経過で,ANCAがその後出て くれば,一元的には説明がつかないですよね。 最初にANCA,MPO抗原ありきと考えるので あれば,やはり先行して,くすぶり型か,何か のかたちで,MPO-ANCA関連の腎炎が先行し ている必要があるわけです。過去の報告で,先 生がきょうご説明していただいたケースという のは,大体そういうことなんですか。一元的に 因果関係を説明しようというような,日本人の 先生の報告もありましたけれども。 青木 一応,MPOと上皮下depositを一緒に免 疫染色したという報告はありまして,かなり 場所は一致していたと報告されていたものも ありました。また,ANCA関連腎炎の発症の早 期に上皮下depositが出てきて,後から消えて いくという考察をされていた先生もいたので, ちょっと原発性と二次性とで,また話が変わっ てくるのかもしれないんですけど,今のところ, なかなか結論は難しいかなと考えております。 座長 よろしいですか。いかがですか。何かご 意見,ご質問等,ありますか。

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 それでは,また病理の先生方のコメントを伺っ てからということで,先生よろしくお願いしま す。山口先生,じゃあよろしくお願いします。 山口 われわれはcrescenticなときには,膜性 腎症が先行する,あるいは一緒にinsightででき る。あるいは,その後に後遺症として。後遺症 と言いますか。組織が糸球体を含めて,drastic に障害を受けるわけで,そうすると,いろいろ なものが血中に吸収されて,抗原化することは あり得るわけで,そういうものに対する反応と して上皮下沈着物が出てくるというようなこと は考えられるわけです。  ですから,今,膜性腎症も血中で,ソリブル ソーリパーゼなんとかという,日本では半分 ぐらいしか出ていないみたいですから,膜性 腎症のいろいろなものがsubtypeを測ることに よって,きょうの例はGⅣということなので, primaryが一番考えやすいとは思うんですが, subtypeも今,ルチンでやられているところも だいぶ増えてはきていますけども,徐々に積み 重ねが出てきているような感じで,特に一緒に 出てくる場合の検索がまだ十分じゃないような 気がします。 【スライド01】こういうように,確かに糸球体 がcollapseして,ボーマン嚢腔はcellularなもの で占拠されて,尿細管極のほうにまで及んでい るようなところがあります。それから,一部, tuftを巻き込んだようなcrescent様の病変です。 古いつぶれもありますけれども,動脈硬化も年 齢相応ということだろうと思います。間質炎が あって全体に間質の拡大が見られています。 【スライド02】necrotizingなところを探さない といけないので,これは遠くからだと見えない と思うんですが,fibrinoid necrosisの病変が一 部に見られております。動脈硬化は年齢相応で, 少しperitubular capillariesに細胞が入り込んで きています。 【スライド03】ちょっとボーマン嚢が壊れてし まって,adenomatoidといわれるような,ちょっ と上皮様のpseudo tubulizationを思わせるよう なところもあります。あるいは,こういうよう にcollapseして,tubulizationを思わせるような 病変もありますし,こういうfibrous crescentで 置き換わっている。ですから,ANCAの場合は 新旧が混ざっている。フレッシュなnecrosisか ら,fibrousなcrescentまで一緒に混ざっている というのが特徴です。  それから,もう一つは全腎的な炎症なので, こういうような尿細管炎,あるいはcapillaritis (毛細血管炎)といったものも,軽度ながら見 られております。 【スライド04】少し間質の炎症で,一部近位 尿細管がやや泡沫化しているようなlipidがた まっているのか。虚血による変化なのか,ちょっ と分かりませんけれども,そういう変化です。 静脈は先ほどの例に比べれば,反応は少ないよ うに思います。 【スライド05】crescentもこういうようにcellu-larなcrescentの と こ ろ とfibrousなcrescentの と ころが同じ糸球体で見られる。だから,ANCA で面白いのは,つぶれた糸球体にまたfibrinoid necrosisが起こるということもあるみたいで, こういうように新旧が同じ糸球体に混ざって起 きる病変です。ここは,collapseしてtuftがここ にあって,fibrousに置き換わってしまって,こ のtuftとこのtuftが断裂したように見えるのも, ANCAでもよくある所見です。間質炎は比較的 リンパ球,プラズマ系で,まだactivityはある ように思います。 【スライド06】これが,先ほどのHEですと, ちょっと分かりづらかったのですが,壊死性の fibrinoid necrosisによる変化です。 【スライド07】podocyteのちょっと変性像が強 い。それからつぶれた糸球体もあるのですが, あまり古くなってしまうと,ANCAでつぶれて きたのか,どうなのかは非常に分かりづらいで す。細動脈の硬化像も軽度ながらあります。尿 細管上皮の脱落も見られます。 【スライド08】先ほどのadenomatoidなフルムー ンのcrescentです。segmentalに非常に強調され

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てくる場合もあります。このつぶれは恐らく periglomerular にずいぶん炎症が強いので,cres-centでつぶれてきた。じゃあどのぐらいの年数 で,例えば,1年ぐらいでこのぐらいの経過が 説明できるかというと,ちょっと疑問です。1, 2カ月なら,こちらも両方起こり得るように思 います。尿細管上皮障害もあります。 【スライド 09】同じような変化です。これは ちょっと面白いと思って写真を撮ったのです が,ここにもう1個糸球体があるのか,あるい は分裂したのか。ちょっと1個の糸球体で起 こっている現象にしては,ちょっと奇妙だった んで面白くて撮ってしまいました。赤血球円柱 があって,tuftのnecrosis,断裂が見られており ます。比較的,ですからsegmentalで非常に強 く起こるタイプなのかという印象はあります。 【スライド10】壊死性の変化で,それから膜性 が先行することになると,普通はPAMはちょっ と厚いので,なかなかspikeとか,bubblingが見 えなかった印象です。 【スライド11】もうちょっと拡大が。残ってい る場所が少ないので,なんとも言えないのです が,あまりはっきり。ある程度時間がたったも のだと,もうちょっと膜の変化がはっきりして いるように思います。 【スライド12】これが,600倍で撮ったのですが, 少しbubblingが。 不明 そうですか。ほかの人が撮ったので。 山口 撮りましたか,先生も。  ここしか,tuftがきれいに残っているところ があまりなかったので,ちょっとあるのかなと いう印象です。ちょっと遠目には見えないかも しれないです。 【スライド13】どうでしょうか。ここはちょっ とbubbleがあるように思います。 【スライド14】GとC3が一応granularに付いて いる。Mは染み込みなのでしょうか。C1qもな んとも分かりません。ちょっとgranularな感じ のところもあるので,Mもちょっとそういう雰 囲気はあるように。こっちのgranularなやつは, はっきりしているように思います。 【スライド15】電子顕微鏡では,非常にtuftに よって,depositがまばらですから,比較的はっ きりしているloop?lupu?と,この辺にちょっと ありますけれども,場所によってはあまり目立 たないloop?lupu?のところと,これはpodocyte の部分的な剥離像,少しmesangiumの反応もあ るように思います。 【スライド16】これだと,膜の中に取り込まれ た,あるいは,少しspikeができ始めているよ うなところです。あるいは,intramembranous にあって,膜の中に取り込まれてしまっている ものも多いようです。ですから,そんなに早期 の膜とも言えない感じです。 【スライド17】膜性腎症でも血尿から見つかる ことがあります,時々。ですから,depositの数 が非常に少なくて,基底膜の再生が十分ではな いと,取りあえず血尿から始まってしまうもの もあるように思います。これは非常に早期の, mesangiumの増殖があって,この辺にちょっ と(★01:09:52 /一語不明,depositive)な 内 皮 下 の 浮 腫 か も し れ な い で す。mesangial matrix内にあるのかどうか。先ほどのMとかな んかが,C1qが付いていましたので,ちょっと mesangium側にも(★01:10:06 /一語不明, depositive)なものがあるように思います。 【スライド18】基本的にはnecrotizing crescentic で,ANCA関連腎炎だろうと思います。膜性の 腎炎は一応少しⅠからⅡというよりは,Ⅱから Ⅲかなと思います。ただ,分布がまばらで,大 小があって,膜内にも取り込まれてきてしまっ ているということで,膜性腎症が先行したかた ちで,その後crescenticに移行したという可能 性は考えられます。 【スライド19】これは,東大のグループがきれ い にdoubleで,MPOとimmunoglobulinがlocal-izationした。それも免疫電顕でも証明できたと いうことで,恐らくMPOが膜性腎症を起こす 一つの要因になっている症例も恐らくあるのだ ろうと思います。この症例も,ぜひ蛍光で確認

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していただければとは思います。以上です。 座長 重松先生お願いいたします。 重松 ANCAともう1種類の自己免疫的な腎炎 がかぶっている症例なわけです。それをどう見 るかということなんだろうと思います。 【スライド01】まず,これは弱拡大で見て,ほ とんどが管外性の病勢が強いのですけれども。 ここで一つ面白いというか,非常に興味をひい たのは,静脈なのです。静脈がずっとみえてい る。こちらにも静脈がある。その静脈の周りに ものすごい量の単核の細胞が集まった。そし て,前の症例では,山口先生は血管炎があるよ とおっしゃった。まさしく,私もこの症例で静 脈炎があると,後で言います。動脈炎のほうは, あまり大したことないです。 【スライド02】最初にちらっと見せてしまいま すけれども,これが静脈です。ここまでずっと 血管腔が見えているのですけれども,ここらへ んではもう壁が全部で断面が出てきていないと 思うのですけれども,この組織像は静脈に沿っ て単核の細胞の反応があるということです。 【スライド03】糸球体病変は,これは前の症例 と違って,いろいろなステージがある。あまり 大した変化がなかったり,硬化病変が出てきた り,すごくフレッシュな管外性の病変が出てい る。かなり時期的に動きがあるのです。そうい うことで,ANCA関連の腎炎がかなりの期間, どれぐらいかは分かりませんけれども,あって, それに加わってきた腎病変が本当に同時に発生 したのか,それとも後で起こったのかというこ とが,組織でわかるかどうかということです。 【スライド04】これは,皆さんお出しになった ところで,一番華々しい管外性病変を伴う,い わゆるnecrotizing crescentic腎炎の像でありま す。 【スライド05】確かに基底膜がぶっつりと破綻 して,そこから管外性の病変が起こっていると いうことが分かると思います。 【 ス ラ イ ド06】 こ れ は, 少 しfibro-cellularな crescentになってきています。そして,ここが 少しFGS的に硬化を起こしています。 【 ス ラ イ ド07】 こ ち ら も, か な りsegmental sclerosisみたいな状態になって,pseudotubular structuresがあるということです。だから,いろ いろなステージの腎病変がこの人にはあるとい うことになります。 【スライド08】これは恐らく山口先生と同じ場 所を撮ったのだと思います。私もbubblingがあ るなと。bubblingがあるということは,かなり新 しい沈着病変があるのではないかということで, これは電顕像を綿密に見たいなと思いました。 【スライド09】これは第2例目かに出てきた, やはりtubulesの障害によって,Tamm-Horsfall proteinが外へ出たものです。そして,リンパ球 の反応が一緒にあります。peritubular capillaritis もある。 【スライド10】これはdistal tubuleの障害を出し たところです。 【スライド11】それから,この静脈病変,今度 は私がしつこくやります。これは静脈なのです。 静脈のところに盛り上がった台地様のものがで きてしまって,ここにもリンパ球の集積があり ます。細かい細胞成分は分かりませんけども, かなり内腔に突出するような血管炎的な表出が 見られるということです。 【スライド12】それをPAM染色なんかでずっと 見ていきますと,この周りにもう驚くほどの大 量のリンパ球がある。リンパ球というのは,み んな細静脈に最終的には集まるのですけれど も,それが血管炎みたいに見えるというのが, この症例の特徴で,山口先生はtransplantの場 合に,これが非常に目立つので,それを何か意 味付けたいとおっしゃっているのですけれど も,確かにそのとおりで,これは所見として一 つ取りたいという感じがいたします。 【スライド13】血管炎というためには,静脈の 中に反応がないとまずい。これはちょっと血栓 的なものができ始めているということで,静脈 炎もあるということを,この症例で見ました。 【スライド14】蛍光は,IgGのパターンが,膜

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性としていいようなパターンがあるわけです。 【スライド15】C3も見えています。 【スライド16】電顕では,このdepositionがかな りelectron denseなものが目立ち,一部はこう いうふうにwash outしかかっているというのも あります。 【スライド17】ここでは,むしろフレッシュな ものがまだ,新しい新生基底膜がなくて,上皮 下にある。この上皮下にあるdepositionの量が どうかということで,この膜性腎症的な変化が かなり新しいものか,それとも時代を経てきた ものかということが,ある程度言えるのではな いかと思います。 【スライド18】ここでも,やはり少しは反応があ りますけれども,wash outはまだ起こしていない。 かなりフレッシュな状態である。これで山口先生 は,ⅡかⅢだろうとおっしゃったわけです。 ということで,糸球体病変は管外性が主体であ るけど,一部に硬化所見が加わって新旧の組織 が混在している。これはやはりANCAの関連の 腎炎が,くすぶり型みたいなかたちで少しずつ 進行していた可能性があるということです。こ の静脈に血管炎がある。それから,尿細管炎も あるというのですけれども,結局,蛍光抗体法 所見から,ANCA関連腎炎に,この場合には免 疫複合体型の腎炎が加わっているということで す。私の見解では,どちらかというと,ANCA によって傷ついた基底膜,あるいは上皮細胞に 対する新たな免疫抗体ができて,それが沈着し たと捉えられるのではないかと考えています。  このほかに,報告では免疫抗体型のほかに抗 基底膜抗体性の自己免疫性腎炎もANCAに前 後して起こるわけです。だから,やはりANCA の基底膜障害が先行している。こちらが,その あおりを食って出てきたものではないかという ふうな見解を持っています。以上です。 座長 ありがとうございました。ただ今の病理 の先生方のコメントを踏まえて,何かご質問, ご意見等ありますでしょうか。演者の先生もぜ ひ,もし,ご質問がありましたら。先生。はい, 乳原先生。 乳原 虎の門病院の乳原です。  先ほどsurveyということでご紹介いただき, ありがとうございます。ちょうどその症例は, 5年ほど前に,ここの神奈川腎炎研究会で出し て,木村先生とかにコメントをいただいた症例 でした。当時,ANCA関連血管炎の症例を見た ときに,どうもIgGの沈着が目立っているとい うことで,電顕までやってみたところ,deposit があったということですが,典型的な膜性腎症 ではなくて,上皮下だけでなくmesangiumにも ある。どうもちょっと違う,にせではないかと いうことで,木村先生にコメントをいただいた ような記憶があります。  それが,本当にまれなのかどうかということ です。ANCA関連血管炎がpauci-immuneだと書 いてあるのです。ということは,immunoglobu-linは関係ないということになっているのです けど,実はあったということで,ではそれを考 えてみますと,ノーだと言っていないのです。 よく見ると,pauciは少ないと言っているだけ で,あるかもしれないというニュアンスで,最 初にpauci-immuneという言葉をつくった人は言 われたのだと思います。  そういうことで見直してみましたところ, ちょうど三十数例です。それで,電顕までしっ かり追えたものです。それを見ますと,蛍光だ と,もしかしたら疑陽性かもしれないというこ とで,電顕を行うと4割ぐらいが出てきたので

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す。その中で,IgGが係蹄壁に染まった膜性腎 症型と,IgGがmesangiumに沈着しているもの もあった。それから,IgAがmesangiumに沈着 したIgA腎症を合併しているようなものもあっ たということで4割,こんなにあるのかなと 思ったことがありました。  それで,immunoglobulinが沈着したものと, 沈着していないグループを比較したのが,先ほ ど住田先生が発表してくれたものです。それで 見ますと,どこが違うのだろうかなと思ってい ましたら,ANCA関連血管炎というのは,どう も血尿は出るけど,蛋白尿は少ない。腎機能障 害が早いということでしたが,どうもimmuno-globulinの沈着したものは,蛋白尿が結構多い のだと。immunoglobulinの沈着のないのは,ほ とんど1g以下だという違いがありました。そ れでimmunoglobulinの沈着は3,4g出ていると いうことでした。  もう一つ,CRPというのがANCAの場合に は陽性と陰性がある。immunoglobulinの沈着し ているほうは,逆にCRPが陰性だということ がありました。それから,そのCRPが陰性の グループは肺病変がない。肺病変のあるものの 多くは,腎外病変ということです。やはりCRP が陽性で,immunoglobulinは沈着していないと いう2グループに分かれることがあったので, それを報告しました。  それから,もう一つ,膜性腎症から先に出て くるかどうかということですが,以前,モリ先 生とか,ハヤミ先生に当時の膜性腎症がその後 どういう経過を取ったかということを調べた 200例近くを,ずっとカルテで追いかけたこと があります。そのときに,1人だけが膜性腎症 から,ANCA関連は出てこなかったのですけれ ども,抗GBM抗体骨炎がその後出てきました。 IgG4関連性が出てきたということがありまし た。そういうことで,膜性腎症として経過中に ANCAはなかったということです。以上。 青木 分かりました。追加します。 座長 大変貴重なコメントをありがとうござい ました。いかがですか,何か。先生,どうぞお 願いします。 宮城 共同演者の東部病院の宮城と申します。 乳原先生,どうもありがとうございました。  数年前に同じ症例を出していただいていると いうことを,後から気が付いていろいろ調べさ せていただいたのですけれども,今回病理の先 生に本当は評価していただかなければいけな かったのですけれども,ちょっと提出が遅れて しまって,スライドにだけ出させていただいた のですが,subclassを染めたときに,うちで出 した症例はIgG4がメインに染まっていて,虎 の門病院で出されていた症例はIgG1がメイン だということで,いわゆるANCA惹起性という か,secondaryの要因について考察をされてい たような気がするのですが,先生方がレビュー された,いわゆる上皮下depositを伴うANCA 関連腎炎のsubclassは,基本的にはIgG1がメイ ンと考えてよろしいのでしょうか。 星野 虎の門病院の星野ですけれども,今のご 質問と近いというか,答えは恐らく乳原のほう からあるかと思うのですけれども,以前,私が 報告させていただいた,MNとGBM合併の症 例があるのです。それも実はIgG4で,そのと きにその方も非常にsuddenのonsetで,2005年 ぐらいの『AJKD』に出したやつなのです。同 時合併ということで報告したのです。ただ,そ の症例も治療が非常に奏功して,よくなった後 にまた腎生検をすると,depositも全て消えて いるということもありまして,今回重松先生が おっしゃっていましたけれども,何らかの反 応でIgG4が出てきてもいいのかなというのを, 少しきょうの症例を見て思いました。IgG4な ので,先行,MNのprimaryとは必ずしも言え ないのではないかというのが,今回のケースと, 以前私が経験したGBMです。そういう症例を 通じての感想です。 座長 ありがとうございました。ほかにいかが ですか,何かご意見,ご質問。はい,どうぞ, 先生。

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乳原 もう一つだけ,じゃあ追加させてくださ い。乳原です。IgG4とIgG1,ほかのsubclassが どうなるかということです。ちょうど,私たち は1998年ごろまで使っていた抗血清では,原 発性のものはIgG4が染まり,原発以外のもの は1,2とか,ほかのものが染まってくるとい うことで,うまくきれいに出たのですけれども, それでちょうど同じころは,今井先生とか,何 人かの先生がいろいろ出されたと思います,そ ういうことを。私たちは論文を書けなかったの です。  その後,2000年に入ってから,抗血清も変 わったのでしょうか。そのとおりにならなく なった。原発性の膜性腎症であっても,IgG4 だけ,IgG1だったり,きれいにできなくなっ てしまったということで,先ほど住田先生らに 発表してもらったのは,その点はあまり強く言 わなかったということです。 座長 ありがとうございました。ほかにいかが ですか。よろしいですか。  先生,ANCA関連腎炎と膜性腎症の関連を考 えるには,非常に貴重な症例,ご報告ありがと うございました。

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