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スポーツを支える職業 ─元気をつくるプロになる─

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Academic year: 2021

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アカデミックアワー研究報告 171

スポーツを支える職業

─元気をつくるプロになる─

藤松典子

1)

A study about health & fitness

Noriko FUJIMATSU

1.はじめに

 健康運動指導士の養成認定校制度が始まり 3年目になり,いよいよ本学の4年生も受験 を迎える。これまでは認定校制度がなく,卒 業後高額な受講料を出資し一定の期間の講習 と実習を受講してからの受験で,かなり費用 と時間を必要とした。現在体育系大学,学部 で養成認定校として登録されている大学は50 校程度のようである。(養成校として登録を しているが,始動していない大学もある)今 後受験者の合格率がいろいろな面で影響して いくことも考えられる。健康運動実践指導 者,A.D.I.も含め合格率が問題になるが,もっ と重要なのはそれらの資格を取得し,その知 識を活かして運動・スポーツを指導できるの かではないだろうか? 資格を取得して胸を 張って指導者として歩いていけるか,歩いて 行くための自信を持っているのか。今は試験 のための勉強に追われている学生だが,今後 自分の周りの人たち,自分の生徒,受講者,

地域の人たち,沢山の人たちの元気をつくる プロとして,正しく,楽しい,安全な健康づ くりの指導が望まれる。私はこれまでエアロ ビックダンスを通して周りの人たちに元気を 与えられる指導者の養成を意識してきた。特 に最近はグループ指導の面白さを確認してい る。エアロビックダンスは,音楽に合わせて

身体を動かすトレーニングである。参加者た ちと汗を流しながらのトレーニングは一体感 があるし,ストレッチングやリラクゼーショ ンで運動前に近い平常状態に戻すことで達成 感もある。動いているときは余計なことを考 える余裕はないので,気分転換やストレスの 発散にもなる。

2.研究について

 最近,エアロビックダンスのみならずエア ロビクス(有酸素運動)として少し広げ研究 を進めている。2005年に第60回日本体力医学 会で発表した「エアロビックダンスにおける 発汗量と環境温度の関係」では,エアロビッ クダンスは運動特性からも他種目に比し,短 時間で多くの発汗量があることを明らかに し,発汗量に見合った水分の補給量について  Key words:aerobics, aerobic dance, health, sweat,

図1 未来づくりのためのエアロビックダンス

1)競技スポーツ学科

(2)

びわこ成蹊スポーツ大学研究紀要 第8号 172

示した。また,温度区分で比較すると環境温 度21℃以下と25℃以上では2倍の差があっ た。このことから短時間でも水分摂取の必要 性が示唆されたことを報告した。

 図1は,環境温度(WBGT)の上昇ととも に発汗量が増加することを示した。

 図2は,5月WBGT21℃以下,6月21〜25

℃7月25℃以上の各月の平均心拍数を示し た。プログラムを通しての平均運動強度は,

53%であった。ほぼ同様な心拍数の変化であ るが,7月においてはハイインパクトのパー トで心拍数の増加が抑えられた。これは環境 温度の関係が考えられる。環境温度が身体に 与える影響は大きい。特に,高温環境下での 生体負担は命にかかわる。

 近年,ウォーキングのみならず中高年に注 目されているストックウォーキングについて 研究をしている。ストックを持って歩くスト ックウォーキングとストックを持たないノー マルウォーキングの運動強度と発汗量を比較

した。運動強度については,心拍数からスト ックウォーキングはノーマルウォーキングよ り強度が高かったが,発汗量については有意 な差は認められなかった。今後は中高齢者を 対象に運動強度や効果について研究を進めて いきたいと考えている。また高齢者におい て,ストックウォーキング実施前のウォーミ ングアップとしてのエクササイズに注目し,

特に普段動かさない股関節の運動を中心にス トックを持ったエクササイズの有効性を検証 したい。

 今年の夏は記録的な猛暑で,各地で運動時 だけでなく熱中症で倒れる人が相次いだ。そ のことからも今後,発汗量に見合った水分補 給の指標を作成することは,安全なスポーツ 活動を実施するためにさまざまな活動現場に おいて有効であろう。

参考文献

1)川原貴:スポーツ活動における熱中症とその 予防,臨床スポーツ医学,19(7)733-739,

2002.

2)川原貴,森本利夫,白木啓三,中井誠一,伊 藤静夫:スポーツ活動中の熱中症予防ガイド ブック,(財)日本体育協会,2006.

ケネス・H・クーパー 著,加藤橘夫監修:エア ロビクス ― 新しい健康づくりのプログラム

―1972.

600 800 1000 1200

0 200 400

発汗量 発汗量

図中nは測定人数 測定日

5/12 5/20 5/27 6/3 6/10 6/17 6/24 7/1 7/8 7/15 n=15 n=11 n=15 n=10 n=9 n=9 n=10 n=9 n=15 n=13

0 5 10 15 20 25 30

WBGT

(g/h) ℃

図2 WBGTと発汗量の変動

図3 プログラム構成と心拍数変動

2005 京都体育学会 藤松ら

参照

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